JP4516674B2 - 周期性パターンのムラ検査方法及び装置 - Google Patents

周期性パターンのムラ検査方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、周期性パターンの検査方法及び装置、特にカラーテレビのブラウン管に用いられるアパーチャグリルや液晶ディスプレイに用いられるカラーフィルタ等の基板に光透過性を有するパターンが周期的に形成されている製品における、該パターンの面積のズレやそのムラを検出する際に適用して好適な、周期性パターンの検査方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
単位となる微小なパターンが繰り返されている周期性パターンを有する工業製品としては、カラーテレビのブラウン管に用いられるシャドウマスクや液晶ディスプレイに用いられるカラーフィルタ等がある。このような周期性パターンを有する工業製品では、個々のパターンは設計値に基づいて所定の形と面積(大きさ)を持つと共に、その周囲に存在するパターンに対して、隣接する各パターンとの間に所定の間隔をおいて繰り返して配列されている。
【0003】
このような個々のパターンの面積(大きさ)は、試料全面(全体)において、(1)場所に関係なく常に同じ面積になるようにする、あるいは(2)試料内の場所によって徐々に変化させる(例えば、中心から周囲に向かっていくに従って面積が大きくなるようにする)等の、所定の配列規則に従って形成されているものがある。
【0004】
このような工業製品を製造した場合、設計値に対する個々のパターンの面積の狂い(面積ズレ)に関する以下の検査をする必要がある。(1)限度レベルを超えた面積のズレが1つのパターンでも発生している場合は欠陥とする。(2)個々のパターンについての評価では限度レベル内で正常とみなせる面積ズレであっても、それがある範囲内の複数のパターンに集中して局所的に発生している場合は欠陥とする。なお、後者の局所的な発生の検出は、個々のパターンについては限度レベル内であっても、各パターンの面積には多少のバラツキがあることから、全体として見た場合に生じている各パターンの面積の不均一性(ムラ)を検査することを意味している。
【0005】
上述したような各パターン間の面積のズレや不均一性の検査には、(1)検査員が検査対象物(工業製品)を直接目で見て全面検査する目視検査、(2)検査対象物に対していくつかの代表領域を決めて、その領域を撮像装置により画像入力し、代表領域に含まれるパターンに関してのみ面積を画像処理により測定して検査する一部自動検査、(3)検査対象物の全面(全体)を画像入力し、全てのパターンについて個々の面積を測定して検査する全面自動検査がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記(1)の目視検査には検査員によって個人差がある上に、見逃しが生じ易く、(2)の一部自動検査には検査時間が短いという利点があるものの、代表領域内だけの検査なので、それ以外の領域のパターンに発生した欠陥が検査できない。又、(3)の全面自動検査には、全面を検査するために検査時間が非常に長くなってしまう上に、面積が試料内の場所(領域)によって徐々に変化するタイプの検査対象物では、各パターン間の面積と、そのズレの限度レベルが領域毎に異なっているため、測定した面積データに対する検査員による検査が必要になるが、パターンの数が多くなった場合には、この検査を行おうとしても事実上できないという問題がある。
【0007】
更に、自動検査における共通の問題として、1つ1つのパターンでは限度レベル以内の面積ズレが局所的に集中して発生している前記ムラ欠陥を検出することができない。
【0008】
本出願人は、前記従来の問題点を解決するべく、検査対象物全体について個々のパターンに生じている面積のズレ欠陥を容易に検査できる上に、許容範囲内のズレが局所的に集中して生じている面積のムラ欠陥をも容易に検査することができる周期性パターンの検査技術を、特願2000−149332により既に提案している。以下、これを提案済発明という。
【0009】
この提案済発明は、周期性パターンの検査方法において、周期性パターンを有する検査対象物を撮像してパターン画像を入力し、入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定し、測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換し、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定し、各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各パターンの順序に対応付けて配列して面積画像を作成し、作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査することにより、パターンに生じている面積のズレ欠陥やムラ欠陥を確実に検査できるようにしたものである。
【0010】
以下、この提案済発明について、具体例を挙げて詳細に説明する。図1は、この提案済発明に係る一例の検査装置の要部を示す、ブロック図を含む概略斜視図である。
【0011】
この検査装置は、検査対象物Wを載置するステージ10と、該ステージ10の上方に配置され、該対象物Wを撮像して検査画像を入力するCCDカメラ(撮像手段)12と、該カメラ12を、図示しない駆動部により移動させる際にX方向に案内するX軸ガイド14と、該ガイド14と共にY方向に案内するY軸ガイド16と、これら各ガイド14及び16により案内して上記カメラ12を検査対象物Wに対して矢印で示すXY方向に走査しながら、該対象物Wを撮像する際にカメラ12を制御するカメラコントローラ18とを含む画像入力部20を備えていると共に、上記CCDカメラ12により撮像して入力される検査画像を処理する画像処理部22と、該画像処理部22や上記カメラコントローラ18等の装置全体を制御する装置制御部24とを備えている。
【0012】
この検査装置は、その全体の概要を図2に示すように、大別して検査処理部26、ヒューマンインターフェイス部28及びマシンインターフェイス部30を備え、且つ、これら各部26〜30に含まれる各機能部の動作全体を前記装置制御部24により制御するようになっている。そして、上記検査処理部26は、機能部として前記画像入力部20と、該画像入力部20により入力された画像データを処理する前記画像処理部22を含み、同様にヒューマンインターフェイス部28は上記画像処理部22により処理された結果等を表示する情報表示部32と、オペレータとの間で情報のやり取りを行なう対人操作部34を、マシンインターフェイス部30は対象物を搬送するベルトコンベア(図示せず)等の外部機械との間で情報のやり取りを行なう機械連動部36をそれぞれ含んでおり、これら各機能部26〜30等は、前記装置制御部24により動作全体が管理されるようになっている。
【0013】
これら各機能部について詳述すると、以上の各機能部26〜30の動作を管理する装置制御部24としては、専用装置、汎用シーケンサ、パーソナルコンピュータ等が利用できる。又、画像入力部20が有するCCDカメラ12としては、エリアセンサカメラやラインセンサカメラを利用することができ、又、撮像手段としては、これ以外に撮像管等を利用することもできる。
【0014】
又、画像処理部22としては、専用画像処理装置やパーソナルコンピュータ等が利用できる。又、情報表示部32は、オペレータに対して検査進行状況、検査結果、集計結果、過去の検査結果の履歴等を提示したり、撮像した画像や処理途中の画像あるいは処理後の画像を表示する機能を有し、これにはCRTモニタ、液晶モニタ、LEDアレイ等が利用できる。
【0015】
又、対人操作部34は、(1)オペレータからの検査に必要な入力操作を受け付ける、(2)被検査物の特徴(サイズ等)を設定する、(3)画像処理部22の調整値(フィルタサイズ等)を設定する、(4)画像入力部20の調整値(シャッタースピード等)を設定する等の機能を有し、これには機械式ボタン、タッチパネル、キーボード、マウス等が利用できる。
【0016】
又、機械連動部36は、自動検査時の外部機器との同期、例えば画像入力部20への検査対象物の供給終了タイミング等をとったり、検査結果によって検査対象の物流装置へ命令(検査対象の選別振分け指示、検査部への供給停止)等を発行する機能を有し、これにはRS−232C、RS−422、GPIB(General Purpose Interface Bus)、LAN(イーサーネット)、パラレルI/O、リレー等が利用できる。
【0017】
この提案済の検査装置では、前記画像処理部22において、周期性パターンを有する検査対象物Wを前記CCDカメラ12により撮像して入力したパターン画像に対して、該パターン画像上の各パターンについて面積を測定(算出)する手段と、測定された各パターンの面積をそれぞれ輝度値に変換する手段と、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定する手段と、各輝度値がそれぞれ設定された各単位画素を、前記各パターンの配列順序に対応付けて配列して面積画像を作成する手段と、作成された面積画像に基づいて面積ズレを検査する手段が、それぞれソフトウェアにより構築されている。
【0018】
次に、この検査装置の作用を、図3に示したフローチャートに従って説明する。
【0019】
まず、前記図1に示したように、ステージ10上の周期性パターンを有する検査対象物Wに対してCCDカメラ12を走査して該対象物Wの全体を撮像してパターン画像を入力する(ステップ1)。なお、対象物Wとしてシャドウマスクを使用する場合は、前記ステージ10内に設置されている裏面照明(図示せず)を使用して透過光像として開口パターンを撮像する。
【0020】
次いで、入力されたパターン画像上の各パターンについて面積を測定する(ステップ2)。ここでは、パターン毎にその面積を測定する。具体的には、以下のような画像処理により面積が測定できる。
【0021】
即ち、予め試料に応じて実験的に求めておいた閾値を用いて、入力された前記パターン画像を2値化し、個々のパターンを構成する画素を2値画像のONの画素になるように変換する。このように、2値化した画像のONの画素をラベリング処理し、同一のラベリングがされた個々のパターンを構成する画素数を求め、それを面積とする。
【0022】
上記ステップ2で、パターン画像の各パターンについて面積の測定が終了した後、面積画像の作成を行う(ステップ3)。図4には、パターン画像と面積画像との関係をイメージで示す。同図(A)は、検査対象物Wを撮像して得られたパターン画像であり、同図(B)は対応する面積画像であるとする。
【0023】
この図4(A)のパターン画像の左上コーナ部分を同図(C)に拡大して模式的に示すように、各パターンの面積が(1)〜(7)の番号で与えられる値であったとすると、これに対応する面積画像の輝度値は、便宜上同一の番号を用いて表すと、同図(D)のようになる。即ち、図4(C)の個々のパターンについて求めた1つの面積を1つの画素(単位画素)の輝度値に設定し、パターン画像における各パターンと同じ順番で並べて面積画像を作成する。この場合の輝度値は256階調、即ち8ビットだけでなく、精度に応じて16ビットで表示しても、浮動小数点で取り扱うようにしてもよい。
【0024】
上記ステップ3で作成した面積画像を、前記情報表示部32のモニタに表示すると、個別のパターンの欠陥はもとより、面積ズレに方向性がある場合はスジとなって、局所的に集中する場合にはムラとなって現われるため、該モニタ上で目視により確認することができる。
【0025】
本実施形態では、面積ズレを自動検査するために、後に実施例により具体的に説明するが、前記図4(D)に相当する面積画像から強調画像を作成し(ステップ4)、該強調画像に対して予め実験的に設定されている閾値で2値化し、面積ズレ判定画像を作成する(ステップ5)。
【0026】
上記ステップ4の強調処理には、検出したい欠陥(ムラ)の形状に応じた空間フィルタが用いられる。欠陥が縦スジの場合であれば図5(A)に示すような空間フィルタを使用して各画素の輝度値を処理する。このフィルタを構成する各要素は、それぞれ画素に対応し、数字は対応する各画素の輝度値に乗ずる係数である。具体的には、このフィルタの中心要素を注目画素に一致させた際の各画素の輝度値に、対応する要素の各係数をそれぞれ乗算し、その合計を中心に位置する注目画素の画素値に設定し直すという処理を、縦方向A画素分を単位に前記面積画像全体に対して実行する。縦方向の大きさAや、横方向の0の数Bは、検出したい欠陥に応じて予め実験的に決めて適切に設定しておく。
【0027】
図5(B)は、横スジ強調用の空間フィルタであり、同図(A)の前記縦スジ強調用のものを90°回転した構成になっている。又、図示は省略するが、面積のズレに方向性が無いシミ状のムラを抽出するために、シミ強調用の空間フィルタも用いられる。これは、ムラの形状に応じて適切な構成のものを用意する必要があるが、一例としては上記図5(A)と(B)のフィルタを組み合わせた構成のものを利用できる。
【0028】
以上のように、前記ステップ5で面積ズレ判定画像を作成することにより、該判定画像中に対象とする2値化された画素が存在するか否かにより自動検査が可能となる。
【0029】
以下、提案済発明について更に具体的に説明する。図6は、前記図4(C)に相当する縦4パターン、横10パターンの大きさからなる、欠陥がない場合のパターン画像の例である。この図の上部に併記した数字は対応する→で指し示す各パターンの面積であり、各パターンの面積(単位は、例えば[μm2])が左から右に2ずつ、上から下に1ずつ大きくなる設計で形成され、全体は示されていないが、10000から10050までの間で形成されているとする。
【0030】
この図6の欠陥のないパターン画像について、隣り合う各パターン間の面積を画像処理により測定して順に並べると、図7(A)に示すようになっている。この図7(A)の実測に基づく面積をそれぞれ8ビットの輝度値に変換したモノクロの面積画像を作成する。同図(B)はこの面積画像に相当し、この図には便宜上各面積に対応する各画素に設定されている輝度値がそれぞれ列記してある。この図7(B)の各画素に設定されている輝度値は、
輝度=(面積−10000)×5
からなる変換式により算出される。
【0031】
上記図7(B)の面積画像に対して、前記ステップ4の強調処理を行う。この例では、便宜上前記図5(A)のフィルタの例で、A=1、B=0に当たる[−1,2,−1]の構成のフィルタで処理し、図7(C)に示す縦スジ強調画像を作成する場合が示してある。この図(C)で左端と右端のバツ印の位置は、フィルタ処理の計算ができない無効領域を表わす。なお、ここではフィルタ処理を図7(B)の面積画像に適用しているが、目視する必要がなかったり、8ビット化による誤差を無くしたい等の場合には、同図(A)の面積データ自体にフィルタ処理を適用することができる。
【0032】
上記のように縦スジ強調画像が作成されたら、前記ステップ5のように、該画像を予め決められた所定の閾値で2値化し、同図(D)に示す判定画像を作成する。この判定画像では、欠陥がないため、画素値は欠陥無しを意味する0のみである。
【0033】
一方、図8は面積にズレ(欠陥)がある場合のパターン画像であり、欠陥がない前記図6の場合は面積が1008→10010の順に配列されている中央部のパターン部分に面積ズレが生じ、10010→10010のように同じ値になっている。
【0034】
この欠陥有りのパターン画像に対して、前記図7(A)〜(D)に相当する画像データを作成すると、それぞれ図9(A)〜(D)のようになる。この場合、同図(C)に示されるように、パターン中央部で正負それぞれの方向に画素値が強調された縦スジ強調画像が作成され、例えば±20の閾値で2値化すると、同図(D)のようにパターン中央部に欠陥有りを意味する画素値1の画素列が抽出され、縦スジ状の面積ズレ欠陥を自動検出することができる。
【0035】
具体例に基づく説明は省略するが、横スジ状面積ズレの場合も、局所的な広がりをもつムラの場合も同様に自動検出することができる。
【0036】
以上詳述した如く、提案済発明の具体例によれば、試料(検査対象物)全面にわたる各パターンの面積データを表わす濃淡画像である面積画像を作成し、それをモニタに表示することにより、面積ズレの目視検査が可能となる。
【0037】
又、作成された面積画像に対して空間フィルタを適用して面積ズレの自動検査を行う場合には、縦方向や横方向に延びるスジ状の面積ズレ欠陥は元より、面積の許容レベル内のズレを、面積画像における濃淡のムラとして捉えることができるので、該面積画像に対して、例えば本出願人が特開平6−229736において既に提案しているような、2次微分の空間フィルタを使用する「周期性パターンにおける開口面積のムラを検査するアルゴリズム」を適用することにより、局所的に発生している面積ムラの自動検査をも行うことが可能となる。このように面積ムラを自動検査する場合でも、同時に面積画像をモニタ上で目視検査することにより、検査員による面積データの検証も可能となる。
【0038】
以上詳述した本出願人による提案済発明によれば、周期性パターンを有する検査対象物全体について、各パターンの面積のズレ欠陥を容易に検査することができる上に、許容範囲内のズレが局所的に生じている面積のムラ欠陥をも容易に検査することができるという優れた効果が得られる。
【0039】
しかしながら、本発明者等が更に詳細に検討した結果、パターン毎に面積を測定して面積画像を作成する提案済みの発明には、アパーチャグリルのように所定幅のパターンが幅方向に繰り返し形成されている検査対象物の場合には、別な問題があることが明らかになった。
【0040】
即ち、アパーチャグリルには、幅の狭い短冊状のスリット(開口部)からなるパターンが幅方向に繰り返し形成されている。図10(A)は、このようなアパーチャグリルを反射照明下で撮像して入力されたパターン画像(入力画像)のイメージを示したものであり、この図にはパターンが細長い黒い領域として表わされている。このようなパターン画像が得られるアパーチャグリルに、前記提案済発明を適用する場合、各パターンを単位に面積を測定しているため、測定された各パターンの面積が、左から順に面積a〜面積jであったとすると、対応する面積画像は、図10(B)にイメージを示すように、これら面積を輝度に変換した輝度a〜輝度jを幅方向、即ち横方向に配列した縦1×横10画素からなる画素列1の画像として得られることになる。
【0041】
このようにパターンを単位とする面積画像に基づいてパターンの面積のムラを検査する場合、図11に示すように、面積のズレがパターンの全長に亘っているために分かり易い場合であれば検査が可能であるが、図12に示す右から3つ目のパターンのように、上の方に凸部のズレが、下の方に同程度の凹部のズレがある場合には、このパターン全体の面積で見ると相殺されるため、パターンの一部に生じている面積のズレを正確に検査することができないことになる。
【0042】
本発明は、上述した新たな問題点を解決するべくなされたもので、所定幅のパターンが幅方向に繰り返し形成されている周期性パターンの面積を、輝度に変換して作成される面積画像に基づいて該パターンの面積ズレを検査する際、パターン内に部分的に生じている面積ズレをも正確に検査することができる周期性パターンのムラ検査方法及び装置を提供することを課題とする。
【0043】
【課題を解決するための手段】
本発明は、周期性パターンのムラ検査方法において、所定幅のパターンが幅方向に繰り返されている周期性パターンを有する検査対象物を、該幅方向に画素列を合せた撮像手段により撮像してパターン画像を入力し、入力されたパターン画像上の各パターンについて、1列以上の一定の画素列を単位とするブロック毎に面積を測定し、測定された各ブロックの面積をそれぞれ輝度値に変換し、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定し、各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各ブロックの順序に対応付けて配列して面積画像を作成し、作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査することにより、前記課題を解決したものである。
【0044】
本発明は、又、周期性パターンのムラ検査装置において、所定幅のパターンが幅方向に繰り返されている周期性パターンを有する検査対象物を、該幅方向に画素列を合せて撮像してパターン画像を入力する撮像手段と、入力されたパターン画像上の各パターンについて、1列以上の一定の画素列を単位とするブロック毎に面積を測定する手段と、測定された各ブロックの面積をそれぞれ輝度値に変換する手段と、変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定する手段と、各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各ブロックの順序に対応付けて配列して面積画像を作成する手段と、作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査する手段とを備えたことにより、同様に前記課題を解決したものである。
【0045】
即ち、本発明においては、1列以上の画素列を単位にパターンをブロックに切り出し、該ブロックの面積を輝度に変換して面積画像を作成するようにしたので、画素列に直交する方向の長いパターンでもブロック単位の面積が全長に亘って反映された面積画像が得られるため、各パターン全体の面積ズレを正確に検査することができる。
【0046】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0047】
本実施形態の周期性パターンのムラ検査装置は、ハード的な基本構成は前記図1、図2に示した提案済発明の場合と実質的に同一であるので、その説明は省略する。
【0048】
本実施形態による検査対象物は、前記図10(A)にイメージを示したものと同様のパターン画像が得られる、所定幅の短冊状の細長いパターンが、その幅方向に繰り返し形成されているアパーチャグリルである。
【0049】
本実施形態の検査装置では、前記図1に示した検査ステージ10上の所定位置に載置した検査対象物(アパーチャグリル)Wに対して、CCDカメラ(撮像手段)12を該対象物Wに形成されている上記パターンの幅方向と画素列が一致するように配置すると共に、該CCDカメラ12をカメラコントローラ18により矢印方向に走査しながら、対象物W全体のパターンを撮像することにより、パターンの長さ方向に画素列が直交したパターン画像を入力することができるようになっている。なお、CCDカメラ12としてはエリアセンサカメラであっても、ラインセンサカメラであってもよい。
【0050】
又、この検査装置では、画像処理装置22において、上記のように入力されたパターン画像上の各パターンについて、1列以上の一定の画素列を単位とするブロック毎に面積を測定する手段と、測定された各ブロックの面積をそれぞれ輝度値に変換する手段と、変換された各輝度値を一定の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定する手段と、各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各ブロックの順序に対応付けて配列して面積画像を作成する手段と、作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査する手段とがそれぞれソフトウェアにより構築されている。
【0051】
そして、前記面積を測定する手段は、入力されたパターン画像を前記一定の画素列毎に所定の閾値で2値化し、2値化後の個々のブロックに対応する画素の数に基づいて各ブロックの面積の測定を行う機能を有している。又、前記検査する手段は、前記面積画像を空間フィルタにより強調処理して強調画像を作成し、該強調画像に基づいて自動検査する機能を有している。
【0052】
次に、本実施形態の作用を説明する。なお、本実施形態における基本的な処理の流れは、前記図3に示したフローチャートと実質的に同一である。
【0053】
前記図12に示した欠陥が存在する検査対象物Wを、上記のように短冊状のパターンの幅方向に画素列を一致させて撮像することによりパターン画像を入力する。図13(A)には、このパターン画像(入力画像)のイメージを示した。図中、横方向の破線で区切られた範囲は、誇張してあるが画素列を表わしている。即ち、この図13(A)は、前記図12のパターン画像に画素列のイメージを重ねて示した画像に相当する。
【0054】
上記のようにパターン画像が入力されると、入力されたパターン画像上の各パターンについて、1列の画素列を単位とするブロック毎に面積を測定する。図13(B)は画素列を単位に、同図(A)のパターン画像を分割した分割画像であり、この図には便宜上6ライン目まで示してある。このように画素列(ライン)毎に分割した各分割画像上のパターン対応部分をブロックとして、その面積を測定する。
【0055】
図14には、このブロック毎に面積を測定する処理手順を示す。同図(A)は、前記図13(B)の1ライン目の分割画像であり、これを所定の閾値で2値化して同図(B)に示す1ラインの2値画像を作成する。又、同時に、各ブロック(図中黒い領域)に含まれる画素毎に、同一のブロックに含まれる画素であることを表わすためにラベリングを行う。このラベリングでは、各ブロック毎に1〜10の番号を付けていることに当る。次いで、同一の番号にラベリングされた画素数をそれぞれカウントして、同図(C)に示すように各ブロック毎の面積a1〜j1として求める。
【0056】
この図14にイメージを示した処理を、2ライン以降の全ての画素列(ライン)について実行し、便宜上図15には3ライン目までを明示したように、各ブロック毎の面積を測定する。
【0057】
次いで、以上のように測定された各ブロックの面積をそれぞれ輝度値に変換し、変換された各輝度値を1画素(単位画素)にそれぞれ設定し、各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各ブロックの順序に対応付けて配列することにより、図15(B)にイメージを示すような面積画像を作成する。
【0058】
その後、作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査する。この検査方法としては、作成された面積画像をモニタ画面に表示して目視で行っても、又は同画像を空間フィルタにより強調処理して強調画像を作成し、該強調画像に基づいて自動検査するようにしてもよい。なお、面積の測定、面積の輝度値への変換、面積画像の作成、該面積画像に基づく検査等の各処理は、提案済発明の場合と実質的に同一であるので詳細な説明を省略する。
【0059】
以上詳述した如く、本実施形態によれば、面積画像を作成する際に、スリット(パターン)を1ライン毎に分割した際の各ブロックの面積を輝度値とする画素を、各ブロックの順に配列して並べるようにしたことにより、各スリット間の大きな面積変化やスリットの一部に存在する面積のズレやムラを正確に検査することができる。又、同様に、パターンに発生している面積のズレやムラの位置を特定することができる。
【0060】
以上、本発明について具体的に説明したが、本発明は前記実施形態に示したものに限られるものでなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0061】
例えば、ブロックの面積の測定方法は前記実施形態に示した場合に限定されず、グレー画像から面積を高い精度で測定する既知の画像処理アルゴリズムを利用してもよく、又、実際にグレー画像からサブピクセルの精度で面積を測定することができる市販の装置を使用してもよい。
【0062】
又、前記実施形態では、パターン画像を1つの画素列で分割する場合を示したが、2以上の画素列を単位にブロックを切り出すようにしてもよい。更に、面積画像を構成する単位画素が1画素である場合を示したが、一定の数を単位としていれば特に限定されず、1つの面積を複数画素を単位として変換するようにしてもよい。
【0063】
又、検査対象物はアパーチャグリルに限定されず、パターンにある程度の長さがある、例えばカラーフィルタであってもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明によれば、所定幅のパターンが幅方向に繰り返し形成されている周期性パターンの面積を、輝度に変換して作成される面積画像に基づいて該パターンの面積ズレを検査する際、パターン内に部分的に生じている面積ズレをも正確に検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】提案済発明に係る検査装置の要部を示す、ブロック図を含む概略斜視図
【図2】提案済発明に係る検査装置全体の概要を示すブロック図
【図3】上記検査装置の作用を示すフローチャート
【図4】パターン画像と面積画像の関係のイメージを示す説明図
【図5】縦スジ強調用と横スジ強調用の各空間フィルタの例を示す説明図
【図6】欠陥がない場合のパターン画像のイメージの一例を示す説明図
【図7】図6のパターン画像を元にして得られる各処理画像を示す説明図
【図8】欠陥がある場合のパターン画像のイメージの一例を示す説明図
【図9】図8のパターン画像を元にして得られる各処理画像を示す説明図
【図10】アパーチャグリルを検査対象とした場合の入力画像と、対応する面積画像のイメージを示す説明図
【図11】アパーチャグリルのパターンに生じている面積ズレの例を示す説明図
【図12】アパーチャグリルのパターンに生じている面積ズレの他の例を示す説明図
【図13】アパーチャグリルの入力画像と、画素列を単位とする分割画像の関係を示す説明図
【図14】分割画像における各ブロックの面積の測定手順を示す説明図
【図15】ブロック毎の面積と面積画像の輝度値の関係を示す説明図
【符号の説明】
10…ステージ
12…CCDカメラ
14…X軸ガイド
16…Y軸ガイド
18…カメラコントローラ
20…画像入力部
22…画像処理部
24…装置制御部

Claims (6)

  1. 所定幅のパターンが幅方向に繰り返されている周期性パターンを有する検査対象物を、該幅方向に画素列を合せた撮像手段により撮像してパターン画像を入力し、
    入力されたパターン画像上の各パターンについて、1列以上の一定の画素列を単位とするブロック毎に面積を測定し、
    測定された各ブロックの面積をそれぞれ輝度値に変換し、
    変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定し、
    各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各ブロックの順序に対応付けて配列して面積画像を作成し、
    作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査することを特徴とする周期性パターンのムラ検査方法。
  2. 前記各ブロックの面積の測定を、入力されたパターン画像を前記一定の画素列毎に所定の閾値で2値化し、2値化後の個々のブロックに対応する画素の数に基づいて行うことを特徴とする請求項1に記載の周期性パターンのムラ検査方法。
  3. 前記面積画像を空間フィルタにより強調処理して強調画像を作成し、該強調画像に基づいて検査することを特徴とする請求項1に記載の周期性パターンのムラ検査方法。
  4. 所定幅のパターンが幅方向に繰り返されている周期性パターンを有する検査対象物を、該幅方向に画素列を合せて撮像してパターン画像を入力する撮像手段と、
    入力されたパターン画像上の各パターンについて、1列以上の一定の画素列を単位とするブロック毎に面積を測定する手段と、
    測定された各ブロックの面積をそれぞれ輝度値に変換する手段と、
    変換された各輝度値を一定数の画素を単位とする単位画素にそれぞれ設定する手段と、
    各輝度値がそれぞれ設定された単位画素を、前記各ブロックの順序に対応付けて配列して面積画像を作成する手段と、
    作成された面積画像に基づいて面積ズレやそのムラを検査する手段とを備えたことを特徴とする周期性パターンのムラ検査装置。
  5. 前記面積を測定する手段が、入力されたパターン画像を前記一定の画素列毎に所定の閾値で2値化し、2値化後の個々のブロックに対応する画素の数に基づいて各ブロックの面積の測定を行う機能を有していることを特徴とする請求項4に記載の周期性パターンのムラ検査装置。
  6. 前記検査する手段が、前記面積画像を空間フィルタにより強調処理して強調画像を作成し、該強調画像に基づいて自動検査する機能を有していることを特徴とする請求項4に記載の周期性パターンのムラ検査装置。
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