JP3888343B2 - 室内ユニットの壁面取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、室内ユニットの壁面取付構造、特に、空気調和装置の室内ユニットを据付板を介して空調室内の壁面に取り付けるための室内ユニットの壁面取付構造に関する。
壁掛け形の空気調和装置の室内ユニットは、空調室内の壁面に固定された据付板に掛止されることによって取り付けられている。このような室内ユニットの壁面取付構造は、室内ユニットの壁面側上部に設けられた被支持部と、据付板に設けられ被支持部が掛止される支持部とから構成されている。
このような壁面取付構造によって取り付けられた室内ユニットでは、室内ユニットの被支持部が据付板の支持部に掛止された状態で、被支持部を支点にして室内ユニットを回転させることよって、その下部を反壁面側に傾けて、空調室外に設置された室外ユニットと配管接続を行うための作業スペースが確保できるようになっている。
しかし、空調性能を重視した製品において、室内ユニットの高さ方向のサイズを大きくする場合には、室内ユニットを回転させた際に、室内ユニットが天井に当たってしまい、配管接続の作業を行うための作業スペースが十分に確保できない場合が生じてしまうことがある。
また、室内ユニットが据付板に取り付けられた状態で室内ユニットの被支持部を支持する支持部としての引掛け爪と、引掛け爪の下方に配置され室内ユニットの下部が反壁面側に傾けられた状態で室内ユニットの被支持部を支持する仮止爪とを有する据付板を用いて、室内ユニットと壁面との間に配管接続を行うための作業スペースを確保するようにする室内ユニットの壁面取付構造が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
この室内ユニットの壁面取付構造では、仮止爪が引掛け爪の下方に配置されているため、室内ユニットの下部を反壁面側に傾けて配管接続を行うための作業スペースを確保する際に、室内ユニットが天井に当たってしまうことはないが、据付板に取り付けられた状態の室内ユニットの被支持部を引掛け爪から取り外して、仮止爪に掛止し直す手間が必要となり、配管接続を行うためのスペースを確保する作業を容易に行うことができない。
実開平5−32920号公報
本発明の課題は、空気調和装置の室内ユニットを据付板を介して空調室内の壁面に取り付けた後に、空調室外に設置された室外ユニットと配管接続を行うためのスペースを確保する作業の作業性を向上させることにある。
請求項1に記載の室内ユニットの壁面取付構造は、空気調和装置の室内ユニットを据付板を介して空調室内の壁面に取り付けるための室内ユニットの壁面取付構造であって、支持部と、第1被支持部と第2被支持部とを有する被支持部とを備えている。支持部は、据付板に設けられ、室内ユニットを掛止する。第1被支持部は、室内ユニットに設けられ、室内ユニットが据付板に取り付けられた状態で、支持部によって支持されている。第2被支持部は、室内ユニットに設けられ、室内ユニットが壁面に取り付けられた状態で第1被支持部よりも反壁面側に配置されるとともに、室内ユニットの下部が反壁面側に傾けられた状態で、支持部によって支持されている。第2被支持部は、室内ユニットの下部が壁面に対して反壁面側に所定角度まで傾けられた状態において、第1被支持部よりも上側に位置するように配置されている。そして、この室内ユニットの壁面取付構造は、第1被支持部が支持部に支持された状態から、第1被支持部を支点にして室内ユニットを回転させることによって、室内ユニットの下部が壁面に対して反壁面側に所定角度まで傾けられた際に、第2被支持部が支持部に支持された状態に移動させることが可能である。
この室内ユニットの壁面取付構造では、室内ユニットを第1被支持部を支点にして反壁面側に所定角度まで傾斜させた際に、第1被支持部よりも上側に配置された第2被支持部に支点を移動させることができるようになっているため、室内ユニットを一時的に据付板から取り外す等の手間を生じさせることなく、室内ユニットと天井との干渉が回避されて、さらに、室内ユニットを傾斜させることが可能となる。これにより、空気調和装置の室内ユニットを据付板を介して空調室内の壁面に取り付けた後に、空調室外に設置された室外ユニットと配管接続を行うためのスペースを確保する作業の作業性を向上させることができる。
請求項2に記載の室内ユニットの壁面取付構造は、請求項1において、被支持部が第1被支持部と第2被支持部とを滑らかに接続するスライド部をさらに備えている。
この室内ユニットの壁面取付構造では、第1被支持部と第2被支持部とを滑らかに接続するスライド部をさらに備えているため、室内ユニットの回転の支点を第1被支持部と第2被支持部との間で移動させる動作をスムーズに行うことができる。
請求項に記載の室内ユニットの壁面取付構造は、請求項2において、室内ユニットには、壁面に取り付けられた状態において、支持部の壁面側の面である第1当接面に向かって突出するように形成された第1凸部が設けられている。第1凸部は、第1被支持部を支点にして室内ユニットを回転させて室内ユニットが壁面に対して所定角度まで反壁面側に傾けられた際に、第1当接面に当接する。
この室内ユニットの壁面取付構造では、第2被支持部が第1被支持部よりも反壁面側に配置されているため、室内ユニットの下部を反壁面側に傾斜させた際に、室内ユニットの自重が第1被支持部を下方に移動させるための力として作用し、室内ユニットの回転の支点を第1被支持部から第2被支持部へ移動させる動作をスムーズに行うことができる。
しかも、この室内ユニットの壁面取付構造では、室内ユニットの下部を壁面に対して所定角度まで傾斜させた際に、第1被支持部が支持部に支持された状態を解除し、スライド部を介して第2被支持部が支持部に支持された状態に移動させることができるため、室内ユニットの回転の支点を第1被支持部から第2被支持部まで移動させる動作をさらにスムーズに行うことができる。
請求項に記載の室内ユニットの壁面取付構造は、請求項2又は3において室内ユニットには、第2被支持部が支持部に支持された状態において、支持部の反壁面側の面である第2当接面に向かって突出するように形成された第2凸部が設けられている。第2凸部は、第2被支持部が支持部に支持された状態から、室内ユニットの下部が壁面に対して傾斜しない状態になるまで戻すように室内ユニットを回転させる際に、第2当接面に当接する。
この室内ユニットの壁面取付構造では、第2被支持部が支持部に支持された状態から、室内ユニットを室内ユニットの下部が壁面に対して傾斜しない状態になるまで戻すように回転させる際に、第2被支持部が支持部に支持された状態を解除し、スライド部を介して第1被支持部が支持部に支持された状態まで移動させることができるため、室内ユニットの下部を反壁面側に傾斜させて作業スペースを確保した状態で配管接続作業等を行った後、室内ユニットの下部が壁面に対して傾斜しない状態になるまで戻す動作をスムーズに行うことができる。
請求項に記載の室内ユニットの壁面取付構造は、請求項1〜のいずれかにおいて、支持部は、第1被支持部及び第2被支持部と当接する部分に曲面を有している。
この室内ユニットの壁面取付構造では、支持部の第1被支持部及び第2被支持部と当接する部分が曲面になっているため、室内ユニットを回転させる際の支持部、第1及び第2被支持部の摩耗等を防ぐとともに、スムーズな支点の移動を実現できる。
請求項に記載の室内ユニットの壁面取付構造は、請求項1〜のいずれかにおいて、第1被支持部及び第2被支持部は、支持部と当接する部分に曲面を有している。
この室内ユニットの壁面取付構造では、第1被支持部及び第2被支持部の支持部と当接する部分が曲面になっているため、室内ユニットを回転させる際の支持部、第1及び第2被支持部の摩耗等を防ぐとともに、スムーズな支点の移動を実現できる。
以上の説明に述べたように、本発明によれば、以下の効果が得られる。
請求項1にかかる発明では、室内ユニットを第1被支持部を支点にして反壁面側に所定角度まで傾斜させた際に、第1被支持部よりも上側に配置された第2被支持部に支点を移動させることができるようになっているため、室内ユニットを一時的に据付板から取り外す等の手間を生じさせることなく、室内ユニットと天井との干渉が回避されて、さらに、室内ユニットを傾斜させることが可能となる。これにより、空気調和装置の室内ユニットを据付板を介して空調室内の壁面に取り付けた後に、空調室外に設置された室外ユニットと配管接続を行うためのスペースを確保する作業の作業性を向上させることができる。
請求項2にかかる発明では、第1被支持部と第2被支持部とを滑らかに接続するスライド部をさらに備えているため、室内ユニットの回転の支点を第1被支持部と第2被支持部との間で移動させる動作をスムーズに行うことができる。
請求項3にかかる発明では、第2被支持部が第1被支持部よりも反壁面側に配置されているため、室内ユニットの下部を反壁面側に傾斜させた際に、室内ユニットの自重が第1被支持部を下方に移動させるための力として作用し、室内ユニットの回転の支点を第1被支持部から第2被支持部へ移動させる動作をスムーズに行うことができる。しかも、室内ユニットの下部を壁面に対して所定角度まで傾斜させた際に、第1被支持部が支持部に支持された状態を解除し、スライド部を介して第2被支持部が支持部に支持された状態に移動させることができるため、室内ユニットの回転の支点を第1被支持部から第2被支持部まで移動させる動作をさらにスムーズに行うことができる。
請求項にかかる発明では、第2被支持部が支持部に支持された状態から、室内ユニットを室内ユニットの下部が壁面に対して傾斜しない状態になるまで戻すように回転させる際に、第2被支持部が支持部に支持された状態を解除し、スライド部を介して第1被支持部が支持部に支持された状態まで移動させることができるため、室内ユニットの下部を反壁面側に傾斜させて作業スペースを確保した状態で配管接続作業等を行った後、室内ユニットの下部が壁面に対して傾斜しない状態になるまで戻す動作をスムーズに行うことができる。
請求項にかかる発明では、支持部の第1被支持部及び第2被支持部と当接する部分が曲面になっているため、室内ユニットを回転させる際の支持部、第1及び第2被支持部の摩耗等を防ぐとともに、スムーズな支点の移動を実現できる。
請求項にかかる発明では、第1被支持部及び第2被支持部の支持部と当接する部分が曲面になっているため、室内ユニットを回転させる際の支持部、第1及び第2被支持部の摩耗等を防ぐとともに、スムーズな支点の移動を実現できる。
以下、本発明の室内ユニットの壁面取付構造の実施形態について、図面に基づいて説明する。
(1)空気調和装置の外観
図1は、本発明にかかる室内ユニットの壁面取付構造の一実施形態が採用された空気調和装置1の外観を示す図である。
この空気調和装置1は、空調室内の壁面に取り付けられる室内ユニット2と、室外に設置される室外ユニット3と、室内ユニット2と室外ユニット3とを接続する冷媒配管4とを備えており、各ユニット2、3内に収納された機器・弁類と冷媒配管4とが接続されて冷媒回路を構成している。
(2)空気調和装置の冷媒回路
図2は、空気調和装置1の概略冷媒回路を示す図である。この冷媒回路は、主として、室内熱交換器21、アキュムレータ31、圧縮機32、四路切換弁33、室外熱交換器30及び膨張弁35から構成されている。
室内ユニット2は、主に、室内熱交換器21を有しており、室内空気との間で熱交換を行う。また、室内ユニット2には、室内空気を吸入して室内熱交換器21との間で熱交換を行わせた後に室内に吹き出すための室内ファン22が設けられている。室内ファン22は、外周部に複数の翼が設けられた細長い円筒形状の羽根車22aと、羽根車22aを回転駆動するファンモータ22bとを有しており、その回転軸と交わる方向に空気を吹き出すクロスフローファンである。室内ユニット2の詳細な構成については後述する。
室外ユニット3は、主に、圧縮機32と、圧縮機32の吐出側に接続された四路切換弁33と、圧縮機32の吸入側に接続されたアキュムレータ31と、四路切換弁33に接続された室外熱交換器30と、室外熱交換器30に接続された膨張弁35とを有している。膨張弁35は、液側閉鎖弁36を介して液冷媒配管41に接続されており、この液冷媒配管41を介して室内熱交換器21の一端と接続されている。また、四路切換弁33は、ガス側閉鎖弁37を介してガス冷媒配管42に接続されており、このガス冷媒配管42を介して室内熱交換器21の他端と接続されている。尚、冷媒配管41、42は、図1の冷媒配管4に相当する。また、室外ユニット3には、熱源としての室外空気を室外から吸入して室外熱交換器30との間で熱交換を行わせた後に室外に吹き出すための室外ファン38が設けられている。室外ファン38は、プロペラ形状の翼を有する羽根車38aと、羽根車38aを回転駆動するファンモータ38bとを有しており、その回転軸方向に空気を吹き出すプロペラファンである。
(3)室内ユニットの構成
<室内ユニットの全体構成>
室内ユニット2は、図1に示されるように、正面視において横方向に長いユニットケーシング23を備えており、前述の室内熱交換器21や室内ファン22は、室内ユニット2のユニットケーシング23内に収容されている。このユニットケーシング23は、図3に示されるように、壁面Wに固定された据付板53を介して壁面Wに取り付けられている。しかも、ユニットケーシング23は、後述のように、後面側が開口しており、据付板53によって後面側が閉じられている。すなわち、本実施形態において、据付板53は、室内ユニット2の後面側の部分も構成していることになる。このため、本実施形態において、据付板53を除いた室内ユニット2を呼ぶ場合には、別の名称で呼ぶ方が望ましいのであるが、下記において特に区別して記載する場合を除いては、便宜上、室内ユニット2と呼ぶことにする。ここで、図3は、室内ユニット2が壁面Wに取り付けられた状態を示す側面図である。尚、下記における「前側」及び「後側」とは、それぞれ、室内ユニット2の「反壁面側」及び「壁面側」を意味するものとする。また、下記における「左」及び「右」とは、それぞれ、室内ユニット2の正面視における「左」及び「右」を意味するものとする。
<ユニットケーシング>
ユニットケーシング23は、図1及び図3に示されるように、主として、ケーシング本体51と、前面パネル52とから構成されている。
ケーシング本体51は、上部ケーシング54と下部ケーシング55とが上下に組み合わされて構成されている。上部ケーシング54は、側面視が略逆V字形の断面形状を有する室内熱交換器21(図3において破線で図示)の上部、前部及び側部を覆うように配置されており、ユニットケーシング23の上側部分を構成している。下部ケーシング55は、室内熱交換器21の下側に配置された室内ファン22(図3において破線で図示)を支持するとともに、室内ファン22を支持した状態で室内熱交換器21が固定されており、ユニットケーシング23の下側部分を構成している。
上部ケーシング54は、下面側と後面側とが開口しており、下面側が下部ケーシング55によって閉じられ、後面側が据付板53によって閉じられている。上部ケーシング54の前面54aには、複数の開口が格子状に設けられている。これらの開口の前方は、前面パネル52によって覆われており、前面パネル52の上部に設けられた吸入口52aから吸い込まれた空調室内の空気が開口を通ってケーシング本体51内へと取り込まれるようになっている。また、上部ケーシング54の天面54bには、複数のスリット状の開口からなる吸入口54cが設けられている。これにより、室内ユニット2の天面54bからも空調室内の空気が吸入されるようになっている。
下部ケーシング55は、天面側と後面側とが開口しており、天面側が上部ケーシング54によって閉じられ、後面側の一部が据付板53によって閉じられている。下部ケーシング55の前面55aには、左右に細長い開口からなる吹出口55b(図1参照)が設けられている。吹出口55bは、ケーシング本体51内に形成され、室内熱交換器21及び室内ファン22が収納されている空間からなる通風路を介して吸入口52a、54cに接続されている。これにより、吸入口52a、54cから吸入された空調室内の空気は、通風路に導入されて室内熱交換器21を通過した後、室内ファン22によって昇圧されて、吹出口55bを通って空調室内へと吹き出すようになっている。そして、下部ケーシング55は、室内熱交換器21や室内ファン22を含む各種機器や配管類とともに下部ユニット56としてモジュール化されている。
前面パネル52は、正面視において下部ケーシング55の上方に位置するように、ケーシング本体51の前面側に取り付けられており、室内ユニット2の前面上部を構成している。吸入口52aは、前面パネル52の上部に設けられており、左右に細長い開口からなる。
<室内ユニットの壁面取付構造>
次に、室内ユニット2を据付板53を介して壁面Wに取り付けるための構造について説明する。この取付構造は、図3及び図4に示されるように、据付板53に設けられた支持部62bと、室内ユニット2に設けられ支持部62bによって支持される被支持部71bとから構成されている。ここで、図4は、下部ユニット56及び据付板53を示す斜視図である。
まず、据付板53について説明する。据付板53は、室内ユニット2の後面側の部分を構成しており、主として、主板部61と、取付部62と、2つの帯状部63とを有している。
主板部61は、正面視において横方向に長い長方形状の金属製の板状部材であり、壁面Wに沿うように配置されて固定されている。主板部61の上側の端部には、前面側斜め上方に向かって延びる側面視が「へ」の字形状の上端側折り曲げ部61aが形成されている。この上端側折り曲げ部61aは、室内ユニット2が壁面Wに取り付けられた状態で、上部ケーシング54の後面側の上端部近傍に配置されている。主板部61の下側の端部には、前面側斜め下方に向かって延びる下端側折り曲げ部61bが形成されている。この下端側折り曲げ部61bは、室内ユニット2が壁面Wに取り付けられた状態で、下部ケーシング55の後面側の上端部近傍に配置されている。主板部61の下部の横方向の両端部には、略長方形状の開口からなる角窓部61cが下端側折り曲げ部61bの一部にかかるように形成されている。また、主板部61の下部には、主板部61を横方向にほぼ3等分する位置に、角窓部61cと同様略長方形状の開口からなる2つの角窓部61dが形成されている。さらに、主板部61には、主板部61(すなわち、据付板53)を壁面Wにネジ止め固定するための複数のネジ孔61f、61g、61hが形成されている。ネジ孔61fは、本実施形態において14個あり、取付部62の近傍を除く主板部61の上部に形成されている。ネジ孔61gは、本実施形態において4個あり、主板部61の下部に形成されている。ネジ孔61hは、本実施形態において8個あり、取付部62の近傍に形成されている。
帯状部63は、上下方向に細長い帯状の金属製の板状部材であり、角窓部61dを貫通するように配置されている。帯状部63の上端部は、主板部61の上下方向の中間付近を切り起こすことによって形成された1対のタブ61eに差し込まれて固定されている。帯状部63の下端部には、前面側斜め下方に向かって延びる側面視が「く」の字形状の下端側折り曲げ部63aが形成されている。この下端側折り曲げ部63aは、室内ユニット2が壁面Wに取り付けられた状態で、下部ケーシング55の後面側の下端部近傍に配置されている。
取付部62は、本実施形態において、主板部61の両側端部に設けられており、主として、板状の第1補強部62aと、支持部62bとを有している。次に、取付部62について、図3〜図5を用いて説明する。ここで、図5は、図4の右側に示される取付部62付近を拡大して示した図である。
第1補強部62aは、主板部61から前面側に向かって延びるように、かつ、主板部61の上下方向に延びるように形成されている。本実施形態において、第1補強部62aは、主板部61の各側端部を前面側に向かって折り曲げることによって形成された垂直に延びる板状部分である。
支持部62bは、第1補強部62aに形成され室内ユニット2を掛止させるための部分であり、第1補強部62aから側方に延びるように、かつ、主板部61の上下方向に延びるように形成された板状部分である。本実施形態において、支持部62bは、第1補強部62aの前面側の端部を側方に折り曲げることによって形成された垂直に延びる板状部分である。そして、支持部62bの上端部には、支持部62bの一部を前面側に折り返すことによって、その上面に曲面を有する折り返し支持部62eが形成されている。この折り返し支持部62eは、被支持部71bが掛止されて室内ユニット2の荷重を直接受ける部分である。
このように、据付板53では、室内ユニット2の荷重を直接受ける部分である支持部62bが、上下方向に延びるように形成され下向きの荷重に対して強度の高い第1補強部62aを介して設けられているため、取付部62の強度が向上している。しかも、支持部62bが、第1補強部62aと同様に、上下方向に延びるように形成されており、下向きの荷重に対して強度が高くなっているため、取付部62自体の剛性を高めるのに寄与している。
また、上述のネジ孔61hは、取付部62を構成する第1補強部62aの近傍に形成されている。これにより、第1補強部62aの近傍における主板部61の剛性が高くなっている。
また、取付部62は、支持部62bから後面側に向かって延びるように、かつ、主板部61の上下方向に延びる板状の第2補強部62cを有している。本実施形態において、第2補強部62cは、支持部62bの側方側の端部を後面側に折り曲げることによって形成された垂直に延びる板状部分であり、第1補強部62aと同様に、下向きの荷重に対して強度が高くなっているため、取付部62自体の剛性を高めるのに寄与している。
さらに、取付部62は、支持部62bの下側に第1補強部62aの前面側の端部から側方に延びる板状のカバー部62dを有している。本実施形態において、カバー部62dは、図3に示されるように、室内ユニット2が壁面Wに取り付けられた状態において、室内熱交換器21の後面側の下部近傍に沿うように配置されている。
次に、被支持部71bについて、図3、図4及び図6を用いて説明する。ここで、図6は、図3の被支持部71b及び取付部62付近を拡大して示した側面断面図である。
被支持部71bは、室内熱交換器21の後面側の両側端部に固定された被支持部形成部材71に形成されている。被支持部形成部材71には、略3角形の板状の3角板部71aが形成されており、3角板部71aの上部ケーシング54の後面側の上端部の近傍に被支持部71bが形成されている。被支持部71bは、後面側に向かうにつれて下方に傾斜するように延びる爪部であり、その下面が据付板53の支持部62b(具体的には、折り返し支持部62e)の上面に掛止されている。被支持部71bの下面には、第1被支持部71cと第2被支持部71dとが形成されている。
第1被支持部71cは、図3に示されるように、室内ユニット2(具体的には、下部ユニット56)が据付板53(すなわち、壁面W)に取り付けられた状態において、支持部62b(具体的には、折り返し支持部62e)によって支持される部分であり、本実施形態において、斜め上方に向かって湾曲するような形状を有している。
第2被支持部71dは、後述のように、室内ユニット2(具体的には、下部ユニット56)の下部が前面側(反壁面側)に傾けられた状態において、支持部62bによって支持される部分であり、室内ユニット2が前面側に所定角度(以下、角度θ1)まで傾けられた状態(後述、図8及び図9参照)において、第1被支持部71cよりも上側に配置されている。そして、第2被支持部71dは、本実施形態において、第1被支持部71cの前面側に形成されており、斜め上方に向かって湾曲するような形状を有している。そして、この第2被支持部71dは、第1被支持部71cが支持部62bに支持された状態から、第1被支持部71cを支点(以下、支点P1とする)にして室内ユニット2を回転させることによって、室内ユニット2を前面側に角度θ1まで傾けた際に、室内ユニット2の回転の支点(以下、支点P2とする)となる部分である。
被支持部71bは、第1被支持部71cと第2被支持部71dとを滑らかに接続するスライド部71eをさらに有しており、このスライド部71eを介して、第1被支持部71cが支持部62bに支持された状態と第2被支持部71dが支持部62bに支持された状態との間の移動が行われるようになっている。本実施形態において、スライド部71eは、第1被支持部71cと第2被支持部71dとの間に形成された斜め上方に向かって延びる傾斜面である。
尚、被支持部71bの支持部62bに当接する部分(具体的には、第1被支持部71c、第2被支持部71d及びスライド部71e)には、被支持部71bの一部を側方に折り返すことによって、曲面が形成されている。
さらに、この室内ユニット2の壁面取付構造は、第1スライド補助機構72と第2スライド補助機構73とを有している。
第1スライド補助機構72は、第1被支持部71cを支点にして室内ユニット2を回転させて室内ユニット2を角度θ1まで前面側に傾けた際に、スライド部71eを介して室内ユニット2の回転の支点を支点P1(すなわち、第1被支持部71c)から支点P2(第2被支持部71d)まで移動させるための機構である。具体的には、第1スライド補助機構72は、室内ユニット2が据付板53に取り付けられた状態(図3及び図6参照)において、支持部62bの壁面側の面に向かって突出するように第1被支持部71cの斜め下側に形成された第1凸部71fと、支持部62bの壁面側の第1当接面62fとから構成されている。第1凸部71fは、第1被支持部71cを支点にして室内ユニット2を回転させて室内ユニット2を角度θ1まで前面側に傾けた際に、第1当接面62fに当接することができるようになっている。
第2スライド補助機構73は、後述のように、第2被支持部71dが支持部62bに支持された状態から、室内ユニット2を室内ユニット2の下部が壁面Wに対して傾斜しない状態(図3及び図6参照)になるまで戻すように回転させる際に、スライド部71eを介して室内ユニット2の支点を支点P2(すなわち、第2被支持部71d)から支点P1(すなわち、第1被支持部71c)まで移動させるための機構である。具体的には、第2スライド補助機構73は、第2被支持部71dが支持部62bに支持された状態(後述)において、支持部62bの前面側の面に向かって突出するように第2被支持部71dの下側に形成された第2凸部71gと、支持部62bの壁面側の第2当接面62gとから構成されている。第2凸部71gは、第2被支持部71dが支持部62bに支持された状態(後述)から室内ユニット2を室内ユニット2の下部が壁面Wに対して傾斜しない状態(図3及び図6参照)になるまで戻すように回転させる際に、第2当接面62gに当接することができるようになっている。
(4)室内ユニットの壁面への取付手順
次に、室内ユニット2の壁面Wへの取付手順について、図3、図4、及び図6〜図14を用いて説明する。ここで、図7は、下部ユニット56が壁面Wに取り付けられた状態を示す側面図である。図8は、下部ユニット56が支点P1を回転の支点として壁面Wに対して角度θ1まで前面側に傾けられた状態を示す側面図である。図9は、図8の被支持部71b及び取付部62付近を拡大して示した側面断面図である。図10は、下部ユニット56の支点が支点P1から支点P2に移動した状態及び下部ユニット56の回転の支点を支点P2から支点P1に戻す直前の状態を示す側面図である。図11は、図10の被支持部71b及び取付部62付近を拡大して示した側面断面図である。図12は、下部ユニット56が支点P2を回転の支点として壁面Wに対して角度θ2まで前面側に傾けられた状態を示す側面図である。図13は、図12の被支持部71b及び取付部62付近を拡大して示した側面断面図である。図14は、下部ユニット56が支点P2を回転の支点として壁面Wに対して最大角度θ3まで傾けられた状態を示す側面図である。
最初に、下部ケーシング55に室内熱交換器21や室内ファン22を含む各種機器及び配管類を組み込んで、図4に示すような下部ユニット56を組み立てる。ここで、室内熱交換器21の後面側には、被支持部71bを有する被支持部形成部材71も取り付けておく。ここで、この下部ユニット56を組み立てる作業は、室内ユニット2の出荷前に行われる。また、下部ユニット56は、製品の出荷時において、上部ケーシング54、前面パネル52及び据付板53を取り付けた状態で出荷することもある。この場合には、上部ケーシング54、前面パネル52及び据付板53を下部ユニット56から取り外して、下記のような室内ユニット2の壁面Wへの据え付け作業を行う。
次に、据付板53を、壁面Wの所定の位置に固定する。ここで、据付板53は、複数のネジ孔61f、61g、61hの位置においてネジ止めにより固定されている。
次に、下部ユニット56の被支持部71bを据付板53の支持部62bに掛止する(図4の矢印A、図6及び図7参照)。具体的には、被支持部71bの第1被支持部71cが支持部62bの折り返し支持部62eに掛止されている。これにより、下部ユニット56は、その後面側の部分が据付板53の主板部61及び帯板部63に当接するように配置される。
次に、図8及び図9に示されるように、第1被支持部71cが支持部62bに支持された状態から、回転の支点を支点P1として下部ユニット56を回転させることによって、下部ユニット56を前面側に角度θ1まで傾けるようにする。すると、被支持部71bの第1凸部71fが支持部62bの第1当接面62fに当接して、その当接点P3が一時的に下部ユニット56の回転の支点となり第1被支持部71cが支持部62bに支持された状態が解除される。すると、図10及び図11に示されるように、下部ユニット56の回転の支点が支点P1からスライド部71eを介して支点P2に移動する(図9の矢印B参照)。このとき、第2被支持部71dが第1被支持部71cよりも前面側に配置されているため、下部ユニット56を前面側に傾斜させた際に、下部ユニット56の自重が第1被支持部71cを下方に移動させるための力として作用し、下部ユニット56の回転の支点が第1被支持部から第2被支持部へ移動する動作がスムーズに行われている。
このように、下部ユニット56の回転の支点を支点P1として下部ユニット56を前面側に角度θ1まで傾けると、室内熱交換器21の頂部が空調室内の天井面Uの近傍に達して、それ以上下部ユニット56を回転させることができない状態となるが(図8参照)、回転の支点が支点P1から支点P1の上側に設けられた支点P2に移動させることによって、室内熱交換器21の頂部と天井面Uとの間に隙間Hができて(図10参照)、下部ユニット56をさらに回転させることができるようになる。
次に、図12及び図13に示されるように、下部ユニット56の回転の支点を支点P2として下部ユニット56を室内熱交換器21の頂部が天井面Uの近傍に達するまで回転させることによって、下部ユニット56を前面側に角度θ2まで傾けるようにする。これにより、下部ユニット56と壁面W(具体的には、据付板53)との間に、配管接続のための作業スペースSが確保される。そして、空調室外に設置された室外ユニット3と配管接続作業を行う。尚、空調室内の高さ方向の制約がない場合には、図14に示されるように、下部ユニット56の回転の支点を支点P2として、下部ユニット56を被支持部71bの先端部が支持部62bに当接するまで(すなわち、最大角度θ3まで)回転させることができるようになっている。
配管接続作業が完了した後、回転の支点を支点P2として下部ユニット56を前面側に角度θ2まで傾けた状態(図12及び図13参照)から、図6及び図7に示されるように、第2被支持部71dが支持部62bに支持された状態から第1被支持部71cが支持部62bに支持された状態に戻して下部ユニット56が壁面Wに対して傾斜していない状態にする。具体的には、下部ユニット56(すなわち、被支持部71b)を図12及び図13の矢印Bの方向に回転させることによって、図10及び図11に示されるように、第2凸部71gを支持部62bの第2当接面62gに当接させ、さらに、第2凸部71gが支持部62bの第2当接面62gに当接した点P4を支点にして被支持部71bを図11の矢印Dの方向に引き上げる。すると、第2被支持部71dが支持部62bに支持された状態が解除されて、図6及び図7に示されるように、スライド部71eを介して下部ユニット56の回転の支点が支点P2から支点P1に移動する。このようにして、下部ユニット56を前面側に傾斜させて作業スペースSを確保した状態で配管接続作業を行った後、下部ユニット56を下部ユニット56が壁面Wに対して傾斜しない状態になるまで戻す作業を行うことができる。
最後に、図3に示されるように、上部ケーシング54及び前面パネル52を下部ユニット56に取り付けることによって、室内ユニット2の壁面Wへの取り付け作業が完了する。
(5)空気調和装置の動作
次に、空気調和装置1の動作について、図2を用いて説明する。
<冷房運転>
まず、冷房運転について説明する。冷房運転時は、四路切換弁33が図2の実線で示される状態、すなわち、圧縮機32の吐出側が室外熱交換器30のガス側に接続され、かつ、圧縮機32の吸入側が室内熱交換器21のガス側に接続された状態となっている。また、液側閉鎖弁36及びガス側閉鎖弁37は開にされ、膨張弁35は冷媒を減圧するように開度調節されている。
この冷媒回路の状態で、室外ファン38、室内ファン22及び圧縮機32を起動すると、冷媒は、圧縮機32に吸入されて圧縮された後、四路切換弁33を経由して室外熱交換器30に送られて、外気と熱交換して凝縮される。この凝縮した冷媒は、膨張弁35において減圧された後、液側閉鎖弁36及び液冷媒配管41を経由して室内ユニット2に送られる。そして、室内ユニット2に送られた冷媒は、室内熱交換器21で室内空気と熱交換して蒸発される。この蒸発した冷媒は、ガス冷媒配管42を経由して、室外ユニット3に戻される。そして、室外ユニット3に戻された冷媒は、ガス側閉鎖弁37、四路切換弁33及びアキュムレータ31を経由して、再び、圧縮機32に吸入される。
<暖房運転>
次に、暖房運転について説明する。暖房運転時は、四路切換弁33が図2の破線で示される状態、すなわち、圧縮機32の吐出側が室内熱交換器21のガス側に接続され、かつ、圧縮機32の吸入側が室外熱交換器30のガス側に接続された状態となっている。また、液側閉鎖弁36及びガス側閉鎖弁37は開にされ、膨張弁35は冷媒を減圧するように開度調節されている。
この冷媒回路の状態で、室外ファン38、室内ファン22及び圧縮機32を起動すると、冷媒は、圧縮機32に吸入されて圧縮された後、四路切換弁33、ガス側閉鎖弁37及びガス冷媒配管42を経由して室内ユニット2に送られる。そして、室内ユニット2に送られた冷媒は、室内熱交換器21で室内空気と熱交換して凝縮される。この凝縮した冷媒は、液冷媒配管41を経由して室外ユニット3に戻される。そして、室外ユニット3に戻された冷媒は、液側閉鎖弁36を経由して、膨張弁35に送られて減圧された後、室外熱交換器30に送られて、室外空気と熱交換して蒸発される。この蒸発された冷媒は、四路切換弁33及びアキュムレータ31を経由して、再び、圧縮機32に吸入される。
(6)室内ユニットの壁面取付構造の特徴
本実施形態の室内ユニットの壁面取付構造には、以下のような特徴がある。
(A)
本実施形態の室内ユニット2の壁面取付構造では、室内ユニット2(具体的には、下部ユニット56)を第1被支持部71cを支点(支点P1)にして壁面Wに対して角度θ1まで傾斜させた際に、第1被支持部71cよりも上側に配置された第2被支持部71dに支点(支点P2)が移動できるようになっているため、下部ユニット56(具体的には、室内熱交換器21の頂部)天井面Uとの干渉が回避されて、さらに、室内ユニット2を角度θ2まで傾斜させることが可能となる。これにより、下部ユニット56を据付板53を介して空調室内の壁面Wに取り付けた後に、空調室外に設置された室外ユニット3と配管接続を行うための作業スペースSを確保する作業の作業性を向上させることができるようになっている。
また、第1被支持部71cから第2被支持部71dへの移動は、第1被支持部71cと第2被支持部71dとを滑らかに接続するスライド部71eを介して行われるため、下部ユニット56の回転の支点を第1被支持部71cから第2被支持部71dへ移動させる動作をスムーズに行うことができるようになっている。
さらに、第2被支持部71dは、第1被支持部71cよりも反壁面側に配置されているため、下部ユニット56を反壁面側に傾斜させた際に、下部ユニット56の自重が第1被支持部71cを下方に移動させる力として作用し、下部ユニット56の回転の支点を第1被支持部71cから第2被支持部71dへ移動させる動作をスムーズに行うことができるようになっている。
しかも、下部ユニット56の回転の支点を第1被支持部71cから第2被支持部71dへの移動させる際のトリガーとして、被支持部71bの第1凸部71fと支持部62bの第1当接面62fとによって構成される第1スライド補助機構72が設けられているため、下部ユニット56を角度θ1まで傾斜させた際に、第1被支持部71cが支持部62bに支持された状態を解除して、下部ユニット56の回転の支点を第1被支持部71cから第2被支持部71dへ移動させる動作をスムーズに行うことができるようになっている。
(B)
本実施形態の室内ユニットの壁面取付構造では、作業スペースSを確保して室外ユニット3との配管接続作業を行った後の状態(第2被支持部71dが支持部62bに支持され、下部ユニット56が角度θ2まで傾けられた状態)から下部ユニット56を壁面Wに対して傾斜しない状態まで戻す際に、第2被支持部71dが支持部62bに支持された状態から第1被支持部71cが支持部62bに支持された状態に戻す作業を行うことになるが、この作業についても、スムーズに行うための工夫がなされている。
具体的には、下部ユニット56の回転の支点を第2被支持部71dから第1被支持部71cへ移動させる際のトリガーとして、被支持部71bの第2凸部71gと支持部62bの第2当接面62gとによって構成される第2スライド補助機構73が設けられているため、第2被支持部71dが支持部62bに支持された状態から壁面Wに対する傾斜角度を小さくしようとした際に、第2被支持部71dが支持部62bに支持された状態を解除して、下部ユニット56の回転の支点を第2被支持部71dから第1被支持部71cへ移動させる動作をスムーズに行うことができるようになっている。
(C)
本実施形態の室内ユニットの壁面取付構造では、被支持部71bの支持部62bに当接する部分(具体的には、第1被支持部71c、第2被支持部71d及びスライド部71e)には、被支持部71bの一部を側方に折り返すことによって、曲面が形成されており、上述のような被支持部71bと支持部62bとの間における回転の支点の移動をスムーズに行うことができるようになっている。支持部62bの被支持部71bに当接する上端部には、被支持部71bと同様に、支持部62bの一部を前面側に折り返すことによって、その上面に曲面を有する折り返し支持部62eが形成されているため、上述のような被支持部71bと支持部62bとの間における回転の支点の移動をスムーズに行うことができるようになっている。また、被支持部71b及び支持部62bに形成された曲面によって、被支持部71b及び支持部62bが互いに当接する部分の摩耗を防止することもできる。
(7)他の実施形態
以上、本発明の実施形態について図面に基づいて説明したが、具体的な構成は、これらの実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
(A)
前記実施形態における据付板の取付部は、天井面Uから見た形状が「コ」の字形状を有しているが、この形状に限定されず、例えば、側面視がL字形状を有する取付部のように、側面視室内ユニットの被支持部を掛止可能な形状であればどのような形状でもよい。
(B)
前記実施形態の据付板は、室内ユニットの後面側の部分を構成する部材であるが、これに限定されず、室内ユニットの後面側の部分を構成する部材と据付板とが別部材であってもよい。
(C)
前記実施形態の室内ユニットのケーシング構造は、主として、上部ケーシングと下部ケーシングとからなる上下に分割された構造であるが、これに限定されず、例えば、ケーシングが前後に分割された構造のように、前記実施形態とは異なる分割構造でもよい。
本発明を利用すれば、空気調和装置の室内ユニットを据付板を介して空調室内の壁面に取り付けた後に、空調室外に設置された室外ユニットと配管接続を行うためのスペースを確保する作業の作業性を向上させることができる。
本発明にかかる室内ユニットの壁面取付構造の一実施形態が採用された空気調和装置の外観を示す図である。 空気調和装置の概略冷媒回路を示す図である。 室内ユニットが壁面に取り付けられた状態を示す側面図である。 下部ユニット及び据付板を示す斜視図である。 図4に示される取付部付近を拡大して示した図である。 図3の被支持部及び取付部付近を拡大して示した側面断面図である。 下部ユニットが壁面に取り付けられた状態を示す側面図である。 下部ユニットが第1被支持部を回転の支点として前面側に傾けられた状態を示す側面図である。 図8の被支持部及び取付部付近を拡大して示した側面断面図である。 下部ユニットの支点が第1被支持部から第2被支持部に移動した状態及び下部ユニットの回転の支点を第2被支持部から第1被支持部に戻す直前の状態を示す側面図である。 図10の被支持部及び取付部付近を拡大して示した側面断面図である。 下部ユニットが第2被支持部を回転の支点として前面側に傾けられた状態を示す側面図である。 図12の被支持部及び取付部付近を拡大して示した側面断面図である。 下部ユニットが第2被支持部を回転の支点として最大角度まで傾けられた状態を示す側面図である。
符号の説明
53 据付板
62b 支持部
71c 第1被支持部
71d 第2被支持部
71e スライド部
72 第1スライド補助機構
73 第2スライド補助機構
W 壁面
θ1 角度

Claims (6)

  1. 空気調和装置の室内ユニットを据付板(53)を介して空調室内の壁面(W)に取り付けるための室内ユニットの壁面取付構造であって、
    前記据付板に設けられ、前記室内ユニットを掛止するための支持部(62b)と、
    前記室内ユニットに設けられ、前記室内ユニットが前記壁面に取り付けられた状態で前記支持部によって支持される第1被支持部(71c)と、前記室内ユニットが前記壁面に取り付けられた状態で第1被支持部よりも反壁面側に配置されるとともに前記室内ユニットの下部が反壁面側に傾けられた状態で前記支持部によって支持される第2被支持部(71d)とを有する被支持部(71b)とを備え、
    前記第2被支持部は、前記室内ユニットの下部が前記壁面に対して反壁面側に所定角度(θ1)まで傾けられた状態において、前記第1被支持部よりも上側に位置するように配置されており、
    前記第1被支持部が前記支持部に支持された状態から、前記第1被支持部を支点にして前記室内ユニットを回転させることによって、前記室内ユニットの下部が前記壁面に対して反壁面側に前記所定角度まで傾けられた際に、前記第2被支持部が前記支持部に支持された状態に移動させることが可能である、
    室内ユニットの壁面取付構造。
  2. 前記被支持部(71b)は、前記第1被支持部(71c)と前記第2被支持部(71d)とを滑らかに接続するスライド部(71e)をさらに備えている、請求項1に記載の室内ユニットの壁面取付構造。
  3. 前記室内ユニットには、前記壁面(W)に取り付けられた状態において、前記支持部(62b)の壁面側の面である第1当接面(62f)に向かって突出するように形成された第1凸部(71f)が設けられており、
    前記第1凸部(71f)は、前記第1被支持部(71c)を支点にして前記室内ユニットを回転させて前記室内ユニットが前記壁面に対して前記所定角度(θ1)まで反壁面側に傾けられた際に、前記第1当接面(62f)に当接する、
    請求項2に記載の室内ユニットの壁面取付構造。
  4. 前記室内ユニットには、前記第2被支持部(71d)が前記支持部(62b)に支持された状態において、前記支持部(62b)の反壁面側の面である第2当接面(62g)に向かって突出するように形成された第2凸部(71g)が設けられており、
    前記第2凸部(71g)は、前記第2被支持部(71d)が前記支持部(62b)に支持された状態から、前記室内ユニットの下部が前記壁面(W)に対して傾斜しない状態になるまで戻すように前記室内ユニットを回転させる際に、前記第2当接面(62g)に当接する、
    請求項2又は3に記載の室内ユニットの壁面取付構造。
  5. 前記支持部(62b)は、前記第1被支持部(71c)及び前記第2被支持部(71d)と当接する部分に曲面を有している、請求項1〜のいずれかに記載の室内ユニットの壁面取付構造。
  6. 前記第1被支持部(71c)及び前記第2被支持部(71d)は、前記支持部(62b)と当接する部分に曲面を有している、請求項1〜のいずれかに記載の室内ユニットの壁面取付構造。
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