JP3888241B2 - 苗移植機 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、野菜等の苗移植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ターンテーブル上に載せた苗カップ中の苗を苗植付装置に移し、苗移植機の前進に合わせて順に苗植付装置により畝に苗を植え付ける歩行型の苗移植機が知られている。
上記従来の歩行型苗移植機は、図12に示すように苗植付装置に設けられた一対の開閉自在の植付具60’の下端を開放して畝に苗を植え付けていた。この苗の植え付け動作は、例えばターンテーブル41’上に載せた苗ポット中の苗を苗植付装置に移し、上下方向に細長い略楕円形の運動軌跡X’(苗移植機が前進していない時)で動く植付具60’が、その運動軌跡の上死点近傍で苗供給カップ40’から苗を受け取り、その下死点近傍で開き、苗植付具60’中の苗を畝に植え付ける構成を備えている。なお、苗植付具60’の上下長さC0は、植え付ける苗の最大長さ以上に設定される。上下長さC0が植え付ける苗の長さより短いと苗植付苗60’の上から苗がはみ出してしまい、下端が開いて苗を圃場に植え付けるとき苗がひっかって苗を放出できず、適正に苗を植え付けられなくなるからである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
図12に示すように、上記歩行型苗移植機における苗植付装置の植付具60’の上下方向に細長い略楕円形の運動軌跡X’の上下長さをH0とすると、カップ状の苗植付具60’の上下長さC0との合計した高さ(H0+C0)以上の圃場地面からの高さを有する苗植付装置を備えた歩行型苗移植機を用いることが必要である。また、苗植付装置の前記上下長さC0より苗植付具60’の運動軌跡X’の上下長さH0の方が大きくないと、前記C0と同程度の上下に長い苗を植え付けるとき、植え付けた苗の上端部が苗植付具60’の下端部から抜け出さなくなるので、
H0>C0
としていた。
【0004】
その結果、全体に苗移植機の重心が高くなり、走行安定性が決して良いとはいえなかった。また苗植付具60’の運動軌跡X’の上下長さH0が大きいので、苗移植機の作業速度の高速化を妨げる一因となっていた。
【0005】
苗移植機の走行安定性を良くし、作業速度を上げるために、植付具60’の運動軌跡X’の上下長さH0を小さくすることが考えられる。しかし前記上下長さH0を小さくすると、上下長さH0が苗の長さ以下になる場合があり、前記したように、植え付けた苗の上端部が苗植付具60’の下端部から抜け出さなくなり、その結果、開閉自在の苗植付具60’から苗が離れないないうちに次の苗の植え付け作業が始まり、図13に示すように苗の根部と葉の先端部の両方を植え付けて苗をアーチ状に圃場に植え込んでしまう問題点が生じる。
【0006】
そこで本発明は、これらの従来技術の問題点を解決して上下に長い苗を適正に植え付け可能な構成とし、且つ、走行安定性と走行速度をより高速化できる苗移植機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記課題は次の構成により解決される。
請求項1記載の発明は、走行装置(1a)と、苗を収納し側面視で上下方向に細長い略楕円形の運動軌跡Xを描きながら、該運動軌跡Xの下端で下方に開いて圃場に苗を放出し植え付ける苗植付具(60)と、該苗植付具(60)で植え付けた後に植付苗の土中の株元を圃場表面から押さえ付ける鎮圧体(80)とを有する苗植付装置(5)を備えた苗移植機において、前記苗植付具(60)の運動軌跡Xの上下長さH1と苗植付具(60)の上下方向の長さC1と該苗植付具(60)による土中への苗の植付間隔(株間)Lとの間に次式(1)
L>C1>H1 (1)
の関係が成立する構成を備え、
鎮圧体(80)は、常時圃場表面に接触している平坦部を有し、苗植付具(60)が上死点に達したときに、前回圃場に植え付けた苗の位置Mから長さ(C1−H1)以上後方に鎮圧体(80)の平坦部後端が位置するとともに、前記位置Mよりも前方に鎮圧体(80)の平坦部前端が位置するように構成した苗移植機である。
【0008】
請求項記載の発明は、苗植付具(60)は一対の下端が開閉自在の部材(60a、60b)を備え、該部材(60a、60b)が、開閉作動における閉じ時でも苗を保持できる程度の幅で開いた状態に維持されている請求項1記載の苗移植機である
【0011】
【作用】
請求項1記載の発明によれば、苗植付具60の上下長さC1と同程度の上下に長い苗(高菜、菜花、キャベツなど)でも、苗植付具60は、上下長さH1の小さい運動軌跡Xで動作しながらも植付間隔(株間)Lが苗植付具の上下長さC1よりも長くなるようにして苗を植え付けていくので、次の苗を植え付けるまでに前に植え付けた苗の先端部は苗植付具60の下端部から抜出すことになって、結果、前記のようなアーチ状に苗を植え付ける問題もなく、植え付けができる。また、苗植付具60も低く配置される。
さらに、鎮圧体80は、常時圃場表面に接触している平坦部を有し、苗植付具60が上死点に達したときに、前回植え付けた苗の位置M点から長さ(C1−H1)以上離れた後方に鎮圧体80の平坦部後端が位置するとともに、前記位置Mよりも前方に鎮圧体80の平坦部前端が位置するようにしているので、植え付けた苗の先端が苗植付具60の下端部から抜け出るまで苗の株元を鎮圧体80が押さえ付けることができ、苗の先端部が抜け出るときに苗が持ち上がるのを押さえられる(図8参照)。
【0013】
請求項記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用の他に、苗植付具60の下端部から苗の上端部が抜け出やすくなる。
【0015】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、苗植付具の上下長さC1と同程度の上下に長い苗(高菜、菜花、キャベツなど)でも、苗植付具は、上下長さH1の小さい高さの運動軌跡Xで動作しながらも植付間隔(株間)Lが苗植付具の上下長さC1よりも長くなるようにして苗を植え付けていくので、次の苗を植え付けるまでに前に植え付けた苗の先端部は苗植付具60の下端部から抜出すことになって、アーチ状に苗を植え付ける問題もなく植え付けができる。また、苗植付具60も低く配置される。そのため、上下に長い苗が適正に植え付けられるようになり、苗移植機の走行安定性が従来より向上し、作業の高速化ができる。
さらに、請求項1記載の発明によれば、苗植え付け後、苗植付具60が上死点に戻っても、鎮圧体80が植え付けた苗の先端が苗植付具の下端部から抜け出るまで苗の株元を地表から押さえ付けることができ、苗の先端部が抜け出るときに苗が持ち上がるのを押さえられるため、作業性が良い。
【0017】
請求項記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果の他に、苗植付具60の下端部から苗の上端部が抜け出やすくなり、作業性が良い。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
図1、図2はそれぞれ、本実施の形態の苗移植機の一例である野菜の苗移植機の側面図と平面図である。この苗移植機1は、走行車輪(後輪2、2と前輪3、3)を有する走行装置1aによって畝Uを跨いだ状態で機体を進行させながら、苗供給部4、苗植付装置5等からなる植付部1bで野菜のポット苗を畝Uの上面に植付ける構成となっている。作業者は、機体後方に設けた操縦ハンドル6で適宜機体を操向操作すると共に、植付作業時には機体側方を歩きながら苗供給部4へ苗を補給する。以下、各部の構成について説明する。なお、以下の図示例についての説明で前又は後というときは、操縦ハンドル2を配置した側を後とし、その反対側、即ちエンジン5を配置した側を前とする。そして、右又は左というときは、機体後部において機体前部側を前側として立つ作業者から見て右手側を右とし、左手側が左としていう。
【0020】
まず、走行装置1aについて説明する。
走行部ミッションケース7の前側にエンジン9が配置されている。エンジン9の左側面部には該エンジン9の動力で駆動する油圧ポンプ10が設けられている。また、エンジン9の上側には燃料タンク11等が設けられ、その上側をボンネット12が覆っている。走行部ミッションケース7の背面部に側面視長方形の左右に長い連結フレーム13が一体に設けられており、この連結フレーム13の背面右端部に走行装置1aと操縦ハンドル6をつなぐメインフレーム14の前端部が固着連結されている。メインフレーム14は、植付部1bの平面視右側を通って後方に延び、途中で斜め上向きに湾曲し、そのまま植付部1bの後方位置まで延びている。そして、その後端部に操縦ハンドル6が固着して取り付けられている。
【0021】
走行部ミッションケース7の左右側面から突出する回動筒部15、15に走行伝動ケース16、16が一体に取り付けられ、その走行伝動ケース16、16の後端部に駆動走行車輪である後輪2、2が軸支されている。また、エンジン9の下側に前後方向のピボット軸17aを中心に揺動自在に設けた前輪支持フレーム17の左右両端部に前輪支持ロッド18、18が高さ調節可能に取り付けられ、該ロッド18、18の下端部に従動走行車輪である前輪3、3が軸支されている。
【0022】
走行装置1aには機体に対し、後輪2、2を上下動させて機体位置を制御する機体制御機構が設けられている。この機体制御機構は、走行部ミッションケース7の上に配置した油圧バルブユニット20から後方に向けて昇降シリンダ21が設けられ、該シリンダ21のピストンロッド21aの先端部に天秤杆22が上下方向の軸まわりに回動自在に取り付けられている。ピストンロッド21aは、前後両端が油圧バルブユニット20とメインフレーム14に取り付けた取付部材23とに支持されたガイド軸24に沿って摺動するようになっている。天秤杆22の左右両端部と、回動筒部15、15に固着したスイングアーム25、25とが、連結ロッド26、26を介して連結されている。左側の連結ロッド26は、ローリングシリンダ27が組み込まれており、該シリンダ27を伸縮作動させることにより長さを変えられるようになっている。
【0023】
昇降シリンダ21及びローリングシリンダ27は、前記油圧ポンプ10から供給される作動油を油圧バルブユニット20内の制御バルブ(図示せず)で制御して作動させられる。昇降シリンダ21を伸縮作動させると、天秤杆22が前後し、スイングアーム25が昇降シリンダ21と連結されているので、天秤杆22の前後動作に連動して上下動して、これと一体の左右の後輪2、2が同方向に同量だけ機体に対し上下動し、機体が昇降する。また、ローリングシリンダ27を伸縮作動させると、左右の後輪2、2が逆方向に同量だけ機体に対して上下動し、機体が左右に傾斜する。
【0024】
畝に接地する接地プレート28の回動始点を機体に対して上下調節して苗の植付深さを変更するために植付深さ調節レバー57を設けている。
【0025】
次に植付部1bの構成を説明する。
連結フレーム13の上面に走行部ミッションケース7から伝動される植付部ミッションケース30の下部が固着され、該植付部ミッションケース30の上部に第一植付伝動ケース31の基部が固着され、更に該第一植付伝動ケース31の先端部に第二植付伝動ケース32の基部が固着されている。そして、第一植付伝動ケース31と第二植付伝動ケース32に後述する苗植付装置5の作動機構が連結されている。苗植付装置5の後記苗植付具60は、走行装置1aよりも後側に位置している。また、植付部ミッションケース30に基部を固着した上部フレーム34に後記苗載台55が取り付けられ、また苗供給部4と後記苗載台55は苗植付具60の上方に位置するように配置されている。
【0026】
側面視において、植付部ミッションケース30は連結フレーム13から後方上向きに設けられ、且つ第一植付伝動ケース31は植付部ミッションケース30の上端部から後方下向きに設けられ、且つ第二植付伝動ケース32は第一植付伝動ケース31の下端部から水平後方に設けられている。この構成とすることにより、機体の前後長を必要以上に長くすることなく、第二植付伝動ケース32の下側に前記天秤杆22が移動するためのスペースが確保されている。
【0027】
また、平面視において、植付部ミッションケース30は、連結フレーム13の右端部に固着されており、昇降シリンダ21と天秤杆22と右側の連結ロッド26の間に形成される機体制御機構の右側空間部を通って上方に延びている。そして、第一植付伝動ケース31は植付部ミッションケース30の左側、第二植付伝動ケース32は第一植付伝動ケース31のさらに左側に配置されている。ローリングシリンダ27が設けられていない分だけ左側空間部よりも右側空間部の方が広いので、植付部ミッションケース30を右側に配置するのが好ましい。
【0028】
また、植付部ミッションケース30、第一植付伝動ケース31及び第二植付伝動ケース32を左右に振り分けて配置することにより、左右の重量バランスが良好となる。
【0029】
図3に苗供給部4のターンテーブル41を下から見た平面図を示す。
苗供給部4は、複数の苗供給カップ40、…を円周上に等間隔で配置したターンテーブル41を備えている。ターンテーブル41は、ターンテーブル支持フレーム56に固定された支持板42に、中心軸43を支点にして回転自在に設けられている。中心軸43にはターンテーブル41と同一方向に回動するラチェットホイール45が取り付けられ、そのラチェットホイール45の歯に噛み合う方向に付勢されたラチェット爪46がラチェットアーム47に取り付けられている。ラチェットアーム47と、後記前リンク支持アーム67B(図4)と一体に作動する苗供給駆動アーム49とが苗供給駆動ロッド50を介して連結されている。
【0030】
供給駆動アーム49が揺動することにより、このアーム49と一体的に中心軸43を中心に回動するラチェットアーム47が図3内記入Rの方向に回動し、ラチェットアーム47と一体的に動くラチェット爪46が、該ラチェット爪46と噛み合うラチェットホイール45の歯を介して該ラチェットホイール45を所定角度回転させ(図3の矢印Bの方向)、ターンテーブル41は苗供給カップ40、・・・の取付間隔分回転する。
【0031】
このとき、ラチェットアーム47(図3の矢印R方向)の回動により、該ラチェットアーム47と共に動くラチェット爪46が軸46aを中心に回動してラチェットホイール45の噛合する歯から外れ、ラチェット爪46が次のラチェットホイール45の歯に噛み合い、ターンテーブル41は停止する(ラチェットホイール45とターンテーブル41は一体的に動き、中心軸43の回りに回転自在に支持されている。)。
こうして苗植付装置5の作動と同期して苗供給カップ40、…の取付間隔分づつ間欠的に回転する。
【0032】
各苗供給カップ40、…の底部には開閉自在なシャッタ52、…が取り付けられている。平面視で前側やや左寄りの位置が切れたC字形のシャッタ閉じ棒53が苗供給カップ40の底部に接する高さに設けられており、上記シャッタ閉じ棒53の切れた部分に相当する苗供給位置Pに位置する苗供給カップ40のシャッタ52は自重もしくは苗の重量で開くが、それ以外の苗供給カップ40、…のシャッタ52、…はシャッタ閉じ棒53に規制されて閉じた状態になる。
【0033】
カップ状の苗植付具60は図1の一点鎖線Xに示す軌跡で動き、その上死点近傍で苗供給カップ40から苗を受け取り、その下死点近傍で開き、中の苗が畝に植え付けられる。
【0034】
ターンテーブル41の前側には育苗トレイ(図示していないが、ポット苗を多数収納している)を1個づつ載せられる苗載置台55が設けられている。苗載置台55は、植付部ミッションケース30の上端部に支持されたフレーム34に取り付けられている。
【0035】
人手により、苗載台55に載置されている育苗トレイのポット苗を各苗供給カップ40、…に補給する。ターンテーブル41の回転により苗の入った苗供給カップ40が苗供給位置Pまで移動すると、シャッタ52が開き苗が苗植付装置5の苗植付具60の中に落下する。
【0036】
苗植付装置5は、その側面視からの作動図である図4と平面図である図5に示すように下端が尖ったカップ状の苗植付具60を備えている。この苗植付具60は、前側部材60aと後側部材60bとからなっており、苗植付具60の後方に位置する前側部材回動軸61Aに回動自在に支持された前側部材取付アーム62A、62Aに前側部材60aが一体に取り付けられ、苗植付具60の前方に位置する後側部材回動軸61Bに回動自在に支持された後側部材取付アーム62B、62Bに後側部材60bが一体に取り付けられている。よって、回動軸61A、61Bを支点にして両部材60a、60bが回動することにより、両部材60a、60bの下部が開閉動作をする。前側部材取付アーム62Aと後側部材取付アーム62Bに形成された長穴(図示せず)に遊嵌する連動ピン63によって、前側部材60aと後側部材60bは互いに連動して回動する。
【0037】
前側部材取付アーム62Aの脚部62aAと後側部材取付アーム62Bの脚部62aBとの間に、前側部材60a及び後側部材60bを閉じる側に付勢するスプリング64が張設されている。この苗植付具60は、下記の作動機構によって所定の動作を行う。
【0038】
第二植付伝動ケース32から上方に突出する支持部33a(図1)に後リンク支持アーム67Aが回動自在に取り付けられ、その支持アーム67Aに基部が枢着された後リンク68Aの後端に前側部材回動軸61Aが連結されている。後リンク68Aの中間部には、第二植付伝動ケース32の後端部に設けた後リンク駆動アーム69Aが連結されている。また、植付部ミッションケース30に前リンク支持アーム67Bが回動自在に取り付けられ、その支持アーム67Bに基部が枢着された前リンク68Bの後端に後側部材回動軸61Bが連結されている。
【0039】
前リンク68Bの中間部には、第一植付伝動ケース31の後端部に設けた後リンク駆動アーム69Bが連結されている。エンジン9の駆動力がミッションを経由して伝達されて両駆動アーム69A、69Bが駆動回転すると、後リンク68A及び前リンク68Bが基部の位置を前後に変動させつつ上下に揺動し、苗植付具60が一定姿勢のまま上下動する。
【0040】
後リンク68Aの基部には開閉アーム71が回動自在に取り付けられ、その開閉アーム71の先端部と前側部材取付アーム62Aとが開閉ロッド72で連結されている。また、後リンク68Aの中間部には後リンク駆動アーム69Aと一体に回転する開閉カム73が取り付けられている。この開閉カム73のカムフォロアとしてのローラ74が開閉アーム71に設けられている。
【0041】
苗植付具60がその移動軌跡X(図1)の下死点付近にある位置から上昇する行程で、開閉カム73がローラ74に係合するようになっている。開閉カム73がローラ74に係合すると、開閉ロッド72が引かれ、前側部材60aと後側部材60bが互いに連動して、それぞれの下端が開くように回動する。開閉カム73がローラ74に係合しない時は、スプリング64の張力によって前側部材60aと後側部材60bの下端部は閉じている。
【0042】
苗植付具60は図1の一点鎖線Xで示す軌跡で運動し、その上死点にある時に、苗供給部4により苗が落下供給される。供給された苗は、前側部材回動軸61Aと後側部材回動軸61Bに取り付けられている筒状の苗ガイド76を通って苗植付具60内に導かれる。苗を保持した苗植付具60が下降し、一点鎖線Xで示す軌跡の下死点では苗植付具60の下部が畝の表土部に突き刺さり、苗移植用穴を形成する。これとほぼ同期して苗植付具60の前側部材60aと後側部材60bの下端部が開き、保持していた苗を上記苗移植用穴の中に解放する。そのまま苗植付具60が上昇し、上死点付近まで上昇すると苗植付具60が閉じる。
【0043】
前記第二植付伝動ケース32は苗植付装置5の左側方に位置している。そして、該苗植付具60と一体で、苗植付具60の上方で落下する苗を案内する筒状の苗ガイド76(図5)が取り付けられている。第二植付伝動ケース32によって、苗補給作業時に作業者が苗植付装置5に干渉することを防いでいる。
【0044】
また、苗植付位置の後方には、左右一対のそり式の鎮圧体80、80が設けられている。この鎮圧体80、80は、そりの接地板部分がロッド92に遊嵌させた重り81によって下向きに付勢されており、機体の進行に伴って畝面を動し、苗が植付けられた後の苗移植穴の周囲の土をせて穴を埋め戻すと共に、その跡を軽く鎮圧するようになっている。
【0046】
また、上記ロッド92はメインフレーム14の前後中間部に固着した支持枠86に上下に揺動自在に支持された揺動フレーム87の後端部に取り付けられている。畝面の凹凸に応じて鎮圧体80、80が機体に対し上下動すると、その鎮圧体80、80の上下動に伴って接地プレート28が畝の上面を検出して感知リンク機構29を介して油圧バルブユニット20内の昇降用油圧バルブ(図示せず)に伝えられ、揺動フレーム87の角度が元に戻る方向に昇降シリンダ21を作動させる。これにより、畝の上面から機体までの高さを一定に維持するように機体を昇降制御する。
【0047】
更に、メインフレーム14の後部には鎮圧体固定レバー90が回動自在に支持され、鎮圧体固定レバー90は鎮圧体80、80を非接地状態まで上昇させた位置で固定するものである。
【0048】
揺動フレーム87は機体の右側に配置されているので、機体の左側を歩行する作業者がこの揺動フレーム87に接触することがなく、確実な鎮圧を行えると共に、機体の昇降を正確に行える。
【0049】
なお、油圧バルブユニット20内のローリング用油圧バルブは左右傾斜検出用の振り子95(図1)の動きに連動して切り替わるようになっており、機体が左右に傾斜するとローリングシリンダ27が適宜作動し、機体を左右水平に戻すように制御する。
また移植機のハンドル部分をループ型ハンドル6として上下調整可能な構成とし、更にハンドル中央部を左右分割式としてもよい。
【0050】
また、ハンドル基部を中心軸に対して菊座機構6aで連結することでハンドル6の上下調整が可能となる。さらにハンドル6の下側にはサイドクラッチレバー100、100が設けられている。また、操縦ハンドル6の基部には操作パネル101が設けられ、該操作パネル101に、苗供給部4及び苗植付装置5へ伝動する植付クラッチの入・切操作と機体の昇降操作をする植付昇降レバー102、メインクラッチの入・切操作をするメインクラッチレバー103等が設けられている。
【0051】
図12で説明したように従来の歩行型苗移植機においては、苗植付装置の苗植付具60’の上下方向の細長い略楕円形の運動軌跡X’の上下長さH0を、カップ状の一対の苗植付具60’の上下長さC0より大きくしていた。その結果、全体に苗移植機の重心が高くなるため、走行安定性が決して良いとはいえなかった。また苗植付具60’の運動軌跡X’の上下長さH0が大きいので、苗移植機の作業速度の高速化を妨げる一因にもなっていた。
【0052】
そこで本発明の実施の形態では図6に示すように苗を収納し、苗植え付け時に下方に開いて苗を土中に放出し、植え付けるカップ状の苗植付具60の上下方向に細長い略楕円形の運動軌跡Xの上下長さH1を、該苗植付具60の上下方向の長さC1より小さくし、かつ前記長さC1は植付具60による土中への苗の植付間隔(株間)Lより短くすることに特徴がある。上記関係を図示すると図6に示す式(1)の関係が成立する。
【0053】
L>C1>H1 (1)
通常のサイズの苗移植機では高さC1は300〜400mm、高さH1は220〜240mm、間隔Lは400〜450mmである。
【0054】
図6に示す苗植付具60は図7に示すように、下側の一対の開放する前側部材60aと後側部材60bと上側の筒状の投入苗を下方に向けて誘導する苗ガイド60cとからなり、これら両方の部材60a〜60cを組み立てて得られる苗植付具60の上下高さが苗植付具60の上下高さC1であり、また、苗植付具60が図9に示すように苗ガイド部分がない場合には前記開閉自在の前側部材60aと後側部材60bの上下高さを苗植付具60の高さC1とする。さらターンテーブル41付きの苗植付装置であれば、ターンテーブル41の下面から一対の開放する前側部材60aと後側部材60bの下端までの長さを苗植付具60の高さC1とする。
【0055】
なお、図6において株間にある一点鎖線Yは苗移植機を前進させている場合の植付具60の下端の運転軌跡Yを表す。これに対して運動軌跡Xは苗移植機が前進していない場合の苗植付具60の下端の運転軌跡を表す。
また前記運動軌跡Yのカーブの頂点付近の平坦部Sは苗植付具60が上死点で停止している範囲を示す。
【0056】
上記苗移植機を用いると、比較的長い苗(高菜、菜花、キャベツなど)でも高さH1の小さい運動軌跡Xで植え付けができるので、苗植付具60を従来品に比べて低くでき、苗移植機の走行安定性が良くなり、走行速度をより高速化できる。
【0057】
また、苗植え付け後、苗植付具60が上死点に戻っても、図8に示すように鎮圧体80が植え付け直後の苗の株元を押さえ付けるので、苗が抜き取られるおそれはない。すなわち、苗植付具60が上死点に達した時に前回植え付けた苗の位置M点から長さ(C1−H1)分以上離れた後方に鎮圧体80の後端が位置するようにしておくことで、苗植付具60が植え付けた苗の上端部をつかんで苗が抜き取られようとするときも鎮圧体80が苗の株元を地表から押さ付けているので、植え付けた苗が土中から抜き出されることが更に生じにくくなる。
【0058】
さらに比較的長い苗を植え付ける場合に苗が苗植付装置5から圃場に植え付け切らないうちに苗植付具60の一対の前側部材60aと後側部材60bが完全に閉じ、圃場に植え付けた苗が再び引き抜かれるおそれがある。
【0059】
そこで、図10に示すように前側部材60aと後側部材60bの合わせ基部にプレート66等を予めはさみ込んでおき、前側部材60aと後側部材60bがどの開閉位置にあっても完全に閉じない構成にすると、苗の先端部が苗植付具下端から抜け出やすくなり、長い苗に対する適応性が良くなる。
【0060】
また、比較的長い苗を植え付ける場合には図11の苗植付具の背面図に示すように苗植付具60が上昇するときに若干傾斜した姿勢で植え付けられた苗の上端部が植付具60間から抜け出やすくなるので、作業性が良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態の苗移植機の側面図である。
【図2】 図1の苗移植機の平面図である。
【図3】 図1の苗移植機のターンテーブルの平面図である。
【図4】 図1の苗移植機の苗植付装置の運動状態を示す側面図である。
【図5】 図1の苗移植機の苗植付装置の平面図である。
【図6】 図1の苗移植機の苗植付具と植付苗との圃場からの高さの関係を説明する図である。
【図7】 図1の苗移植機の苗植付具の側面図である。
【図8】 図1の苗移植機の鎮圧体の機能を説明する図である。
【図9】 図1の苗移植機の他例の苗植付具の側面図である。
【図10】 図1の苗移植機の他例の苗植付具の斜視図である。
【図11】 図1の苗移植機の他例の苗植付具の背面図である。
【図12】 従来の苗移植機の苗植付具と植付苗との圃場からの高さの関係を説明する図である。
【図13】 従来の苗移植機の植付苗の側面図である。
【符号の説明】
1 野菜移植機 1a 走行装置
1b 植付部 2 後輪
3 前輪 4 苗供給部
5 苗植付装置 6 操縦ハンドル
6a 菊座機構 7 走行部ミッションケース
9 エンジン 10 油圧ポンプ
11 燃料タンク 12 ボンネット
13 連結フレーム 14 メインフレーム
15 回動筒部 16 走行伝動ケース
17 前輪支持フレーム 17a ピボット軸
18 前輪支持ロッド 20 油圧バルブユニット
21 昇降シリンダ 21a ピストンロッド
22 天秤杆 23 取付部材
24 ガイド軸 25 スイングアーム
26 連結ロッド 27 ローリングシリンダ
28 接地プレート 28a 接地プレート本体
28b 補助プレート 29 感知リンク機構
30 植付部ミッションケース 31 第一植付伝動ケース
32 第二植付伝動ケース 33a 支持部
34 上部フレーム 35 畝案内ローラ
37 アーム 40 苗供給カップ
41 ターンテーブル 42 支持板
43 中心軸 45 ラチェットホイール
46 ラチェット爪 46a 軸
47 ラチェットアーム 49 苗供給駆動アーム
50 苗供給駆動ロッド 52 シャッター(底部)
53 シャッタ閉じ棒(開放規制具)
55、55a、55b 苗載置台 56 ターンテーブル支持フレーム
57 植付深さ調節レバー 60 カップ状苗植付具
60a 前側部材 60b 後側部材
60c 苗ガイド 61A 前側部材回動軸
61B 後側部材回動軸 62A 前側部材取付アーム
62aA、62aB 脚部 62B 後側部材取付アーム
63 連動ピン 64 スプリング
66 プレート 67A 後リンク支持アーム
67B 前リンク支持アーム 68A 後リンク
68B 前リンク 69A 後リンク駆動アーム
69B 前リンク駆動アーム 71 開閉アーム
72 開閉ロッド 73 開閉カム
74 ローラ 76 苗ガイド
80 左右一対の鎮圧体 81 重り
84 スプリング 86 支持枠
87 揺動フレーム 90 鎮圧体固定レバー
92 ロッド 95 左右傾斜検出用の振り子
100 サイドクラッチレバー 101 操作パネル
102 植付昇降レバー 103 メインクラッチレバー

Claims (2)

  1. 走行装置(1a)と、苗を収納し側面視で上下方向に細長い略楕円形の運動軌跡Xを描きながら、該運動軌跡Xの下端で下方に開いて圃場に苗を放出し植え付ける苗植付具(60)と、該苗植付具(60)で植え付けた後に植付苗の土中の株元を圃場表面から押さえ付ける鎮圧体(80)とを有する苗植付装置(5)を備えた苗移植機において、
    前記苗植付具(60)の運動軌跡Xの上下長さH1と苗植付具(60)の上下方向の長さC1と該苗植付具(60)による土中への苗の植付間隔(株間)Lとの間に次式(1)
    L>C1>H1 (1)
    の関係が成立する構成を備え、
    鎮圧体(80)は、常時圃場表面に接触している平坦部を有し、苗植付具(60)が上死点に達したときに、前回圃場に植え付けた苗の位置Mから長さ(C1−H1)以上後方に鎮圧体(80)の平坦部後端が位置するとともに、前記位置Mよりも前方に鎮圧体(80)の平坦部前端が位置するように構成した
    ことを特徴とする苗移植機。
  2. 苗植付具(60)は一対の下端が開閉自在の部材(60a、60b)を備え、該部材(60a、60b)が、開閉作動における閉じ時でも苗を保持できる程度の幅で開いた状態に維持されていることを特徴とする請求項1記載の苗移植機。
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