JP3886823B2 - タイヤ撓み推定方法、およびこの方法を用いたタイヤ撓みレベル報知システム - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも接地状態にあるリム装着されたタイヤの撓みを推定するタイヤの撓み推定方法およびこの推定方法を用いたタイヤ撓みレベル報知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、車両走行中の事故を回避するために、車両走行中のタイヤの空気圧を常時モニタリングし、必要に応じて空気圧の低下の警報を発する種々の内圧警報装置が提案されている。
タイヤに充填された空気圧が極端に低下すると、タイヤが極度に撓み、従って、この撓みに応じてタイヤの各部材の歪みが大きくなり、最終的に、部材間の剥離や部材に発生した亀裂の進展によってタイヤが破壊する。そのため、内圧警報装置によって走行中のタイヤの空気圧を常時モニタリングして管理することが必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、現在提案されている内圧警報装置はいずれも、タイヤに装填された空気圧がパンクにより極度に低下した際に始めて内圧警報を発するものであり、タイヤの撓みが予め推奨された範囲からわずかに外れた場合に、この外れた程度を精度よく推定し、ドライバーに報知することはできない。
つまり、走行中のタイヤの撓みが推奨された範囲から外れた場合等、微妙なタイヤの撓みを精度よく推定することはできないといった問題があった。
【0004】
また、内圧警報装置は、タイヤ空気圧が低下した際にタイヤの撓みが過度に大きくなってタイヤの破壊に至ることを警報するものであるが、タイヤが極端に撓み破壊に至る過程は、タイヤの空気圧の異常な低下によって発生するものに限られない。すなわち、タイヤの破壊は、上記部材間の剥離や部材に発生した亀裂が進展する程度にタイヤの空気圧が低下していない場合でも、タイヤの負荷荷重が大きくなって、タイヤの破壊に至る場合もある。
このような点から、走行中のタイヤの撓みを精度よく推定することは、タイヤの使用状態を把握し、この使用状態がタイヤの耐久性の点からみて好ましいものであるか否かを判断する上で重要な要素である。
【0005】
そこで、本発明は、タイヤの撓みを精度よく推定し、この撓みに基づいて撓みレベルを報知することのできるタイヤ撓み推定方法およびタイヤ撓みレベル報知システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、接地状態にあるリム装着されたタイヤの撓みを推定するタイヤの撓み推定方法であって、
タイヤ内周面とリム壁面によって囲まれたタイヤ空洞内に充填された空気がこのタイヤ空洞内で共振する空洞共鳴のうち、タイヤが接地することによって共振周波数が分裂した2つの共振成分を有するタイヤの振動信号を取得して、この2つの共振成分における共振周波数の差分周波数を求め、
求められた差分周波数を用いて、タイヤの撓み量あるいはタイヤの撓み率を推定することを特徴とするタイヤ撓み推定方法を提供する。
【0007】
その際、前記振動信号から2つの共振周波数を求めて、2つの共振周波数の前記差分周波数を求めてもよいし、あるいは、前記振動信号に所定の正弦波信号を乗算して、2つの共振周波数の前記差分周波数を信号の周波数とする低周波信号を取り出し、この低周波信号の周波数を計測して前記差分周波数を求めてもよい。
また、前記タイヤの撓み量または前記タイヤの撓み率は、前記差分周波数に所定の定数を乗算して求めるのが好ましい。
特に、転動するタイヤのタイヤ撓みを推定する場合、
前記差分周波数とタイヤの転動速度とを用いてタイヤの撓み量またはタイヤの撓み率を推定するのが好ましい。その際、前記差分周波数を前記転動速度によって補正し、補正された差分周波数に所定の定数を乗算してタイヤの撓み量またはタイヤの撓み率を推定するのが好ましく、前記差分周波数の補正は、前記差分周波数から、前記転動速度に所定の補正係数を乗算した値を減算する補正であるのが好ましい。
【0008】
また、本発明は、接地状態にあるリム装着されたタイヤの撓みを推定し、この推定したタイヤの撓みに基づいてタイヤの撓みレベルを報知するタイヤ撓み報知システムであって、
タイヤ内周面とリム壁面によって囲まれたタイヤ空洞内に充填された空気がこのタイヤ空洞内で共振する空洞共鳴のうち、タイヤが接地することによって共振周波数が分裂した2つの共振成分を有するタイヤの振動信号を取得して、この2つの共振成分における共振周波数の差分周波数を求める計測装置と、
この計測装置によって求められた差分周波数を用いて、タイヤの撓み量あるいはタイヤの撓み率を推定する推定装置と、
推定されたタイヤの撓み量あるいはタイヤの撓み率を予め設定された値と比較して、比較結果に応じてタイヤの撓みレベルを報知する報知装置とを有することを特徴とするタイヤ撓みレベル報知システムを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のタイヤ撓み推定方法、およびこの方法を用いたタイヤ撓みレベル報知システムについて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0010】
図1(a)は、本発明のタイヤ撓み推定方法を用いたタイヤ撓みレベル報知システムの一例を示すタイヤ撓みレベル報知システム10の概念図である。図1(b)は、タイヤ撓みレベル報知システム10のブロック図である。
タイヤ撓みレベル報知システム10は、計測装置12、推定装置14および報知装置16を乗用車やバスやトラック等の車両18に搭載したシステムであり、接地状態にあるタイヤTの撓み率δを推定し、推定された撓み率δのレベルをドライバーに報知するためのシステムである。
【0011】
計測装置12は、計測装置12に送られてくる加速度信号Sを取り込み周波数分析を一定の時間毎に行って、タイヤTと装着したリム壁面とで囲まれるタイヤ空洞内において発生する2つの共鳴(以降、この共鳴を空洞共鳴ともいう)における共振周波数を計測して、2つの共振周波数の差分周波数を求める装置である。ここで、2つの共鳴とは、タイヤTが接地することによって共振周波数が分裂した2つの共鳴である。この共鳴については後述する。周波数分析は、予め定められた時間間隔ごとに、例えば0.5秒毎に行い、計測された共振周波数の数値を推定装置14に供給する。
加速度信号Sは、計測装置12に供給される信号であって、タイヤTの取付ハブ近傍のサスペンション機構部、例えばサスペンションアーム等に剛結合して固定された加速度ピックアップ20によって走行中のいわゆるバネ下振動が感知されて計測装置12に送られる振動信号である。加速度信号Sは、サスペンション機構部等に設けられた加速度ピックアップ20で感知されるが、車両18に4輪操舵制御等の別用途のために設けられている加速度センサ等の信号を利用してもよい。
【0012】
ここで、タイヤTの空洞共鳴とは、タイヤ内周面とリム壁面によって囲まれた空洞内に充填された空気がこの空洞内で共振する現象をいい、凹凸が極めて少ないアスファルト路面や比較的凹凸の有るコンクリート路面や未舗装路等、路面の種類によらず、加速度信号Sは例えば200Hz〜300Hzの周波数帯域に空洞共鳴に起因した2つの共振成分を含む。この空洞共鳴の詳細については後述する。
【0013】
このような加速度信号Sを用いて計測装置12は周波数分析を行い、タイヤの空洞共鳴に起因する2つの共振周波数を求める。その際、2つの共振周波数は、予めタイヤTのサイズ(タイヤTの周長)に応じて定まる所定の周波数範囲に含まれるので、2つの共振周波数を確実に抽出するために、加速度信号Sに、上記所定の周波数範囲に応じたバンドパスフィルターを用いてフィルター処理を行う。この後、フィルター処理された加速度信号SにAD変換を行って周波数分析を行い、2つの共振周波数の差分周波数Δfを求める。求められた差分周波数の値は推定装置14に供給される。
なお、上述のタイヤTのサイズ(タイヤTの周長)に応じて定まる所定の周波数範囲とは、例えば、タイヤ空洞内の周方向の長さをL(m)とし、空気の音速をC(m/秒)とすると、共振周波数C/L(Hz)を中心とする±50Hz、好ましくは±20Hzの周波数帯域をいう。
【0014】
推定装置14は、計測装置12から供給された2つの共振周波数の差周波数Δfと、車両18に取り付けられた図示されない速度センサを用いて計測され供給されたタイヤTの転動速度Vとを用いて、上記求められた差周波数Δfに対して下記式(1)に従って撓み率δを推定する装置である。
δ = α・(Δf−β・V) (1)
ここで、αは一定の値を持つ時定数で1〜3(秒)の範囲の値、好ましくは1.5〜2.5(秒)の範囲の値を持ち、βは0.1〜0.22(Hz/(km/時))の範囲の値、好ましくは0.12〜0.2(Hz/(km/時))の範囲の値を持つ転送速度Vにより補正を行う補正係数である。
【0015】
すなわち、式(1)は差分周波数Δfから転動速度Vと補正係数βとの乗算結果を減算することによって差分周波数Δfを補正し、補正結果に時定数αを乗算してタイヤの撓み率δを推定して求める。転動速度Vが0の場合においても、撓み率δを推定することができ、推定される撓み率δは差周波数Δfに時定数αを乗算した値となる。この場合、空洞共鳴を励振させるため、タイヤTに振動を与える必要がある。
撓み率δの推定は、式(1)に従って実際に演算を行ってもよいし、予め差周波数Δfと転動速度Vと撓み率δとの関係を複数の代表点で表して求めた参照テーブルを推定装置14内に保持しておき、差周波数Δfと転動速度Vとを用いて上記参照テーブルを参照しながら代表点の内挿補間によって撓み率δを推定してもよい。
【0016】
このような時定数αおよび補正係数βは、後述するように、予め種々のタイヤの撓み率δと差周波数Δfと転動速度Vとを用いて定められた定数であり、タイヤサイズによらず概略一定の値を持つ。
あるいは、推定装置14内に、タイヤTのサイズ毎に微妙に異なる時定数αおよび補正係数βが記憶保持され、タイヤTのサイズを入力設定することによって時定数αおよび補正係数βが設定されてもよい。また、タイヤTの種類毎に微妙に異なる時定数αおよび補正係数βの値が記憶保持され、タイヤTの種類を入力設定することによって時定数αおよび補正係数βが設定されてもよい。あるいは、時定数αおよび補正係数β自体を入力設定してもよい。これにより、タイヤTに対応した精度の高い時定数αおよび補正係数βを用いることで撓み率δを精度よく推定することができる。
推定された撓み率δのデータは報知装置16に送られる。
【0017】
報知装置16は、推定装置14から送られてきた推定された撓み率δを予め設定された値と比較して、タイヤTの撓みレベルを複数の段階の1つに分類し、この分類された段階に沿ってドライバーにタイヤTの撓みレベルを報知する装置である。本発明において報知の方法は特に限定されず、例えば車両18の速度メータやタコメータ等を表示した表示パネルにてタイヤの撓みレベルの段階を符号や色等で表したものであってもよいし、タイヤTの撓みレベルが大きくなって注意領域あるいは警告領域に入るとブザー等の音によってドライバーに報知するものであってもよい。
【0018】
タイヤ撓みレベル報知システム10は以上のように構成される。
なお、上記実施例では、加速度ピックアップ20を用いてばね下振動を感知し、このばね下振動から求められる2つの共振周波数の差周波数Δfを用いてタイヤTの撓み率δを推定するものであるが、本発明では、車両18の車内に設けられた音圧レベルを計測する騒音計によって音圧信号を音圧の振動信号として得、この音圧信号を周波数分析して2つの共振周波数の差周波数Δfを求めることによって、タイヤTの撓み率δを推定してもよい。
加速度ピックアップ20を車両18の各輪毎に別々に固定して設け、各輪のばね下振動を加速度ピックアップ20を用いて計測し、各輪に装着されたタイヤTの撓み率δを別々に推定することができる点で、加速度信号を用いて差周波数Δfを求めることが好ましい。
【0019】
また、上記実施例はタイヤTの撓み率δを推定するが、本発明ではタイヤの撓み量を推定するものであってもよい。設定されるタイヤサイズ(タイヤ幅の呼び幅をS、偏平率をqとする)によってタイヤ断面形状におけるタイヤ断面高さHをS・q/100として概略表すことができるため、このタイヤ断面高さHを用いてタイヤの撓み量hを推定することができる。
この場合、撓み量hは下記式(2)に従って推定される。
h = α’・(Δf−β・V) (2)
ここでα’は、式(1)における時定数αと下記式(3)の関係を持つ時定数である。
α’ = α・H (3)
時定数α’は式(3)から定めてもよいが、タイヤサイズ毎に値が定められてもよい。
このように撓み率δまたは撓み量hを推定することができるが、好ましくは、タイヤサイズに関わらず略不変の値を持つ時定数αを用いて撓み率δを推定するのがよい。
【0020】
このようなタイヤ撓みレベル報知システム10では、タイヤTの取付ハブ近傍のサスペンション機構部に固定された加速度ピックアップ20によって走行中の加速度信号Sが得られる。この加速度信号Sには、タイヤ内周面とリム壁面によって囲まれたタイヤ空洞内に充填された空気がこのタイヤ空洞内で共振する空洞共鳴のうち2つの共振成分を含む。
【0021】
ここで空洞共鳴は、図2(a)に示すように、タイヤTのタイヤ内周面30とリム壁面32によって囲まれたタイヤ空洞34内において、タイヤ空洞34内に充填される空気がタイヤ周方向に沿ってを音圧が周期的に変化することによって発生する。
【0022】
図2(b)、(c)は、空洞共鳴をわかりやすく説明するために、図2(a)における接地面36から最も遠く離れた周上の位置Aでタイヤ空洞34を切断してタイヤ空洞34を直線状に展開した展開図である。
また、図2(b)および(c)には、タイヤ周方向に沿った音圧レベルの変化を点線で示している。図2(b)、(c)からわかるように、位置Aと180°反対側にある位置Bで音圧レベルが最大となって共振時の腹を成す音圧の振動モードと位置Bで音圧レベルが最小となって節を成す音圧の振動モードが発生する。この場合、タイヤTは接地面36上に接地して撓んでいるわけではないので、タイヤ空洞34のタイヤ周方向と直交するタイヤ空洞34内の断面はタイヤの周方向で一定である。従って、上記2つの振動モードにおける共振周波数は同一である。この場合の共振周波数はタイヤ空洞34の周長をL(m)、音速をC(m/秒)とするとC/L(Hz)となり、乗用車用タイヤでは略200〜300Hz、より具体的には200〜250Hzの範囲に位置する。
【0023】
一方、図2(d)に示すように、接地面36上にタイヤTを接地させた場合、タイヤTは接地して撓むため、図2(e)、(f)に示すように位置Bを中心としてタイヤ周方向に沿って断面が変化するタイヤ空洞38を形成する。このようにタイヤTの撓みによってタイヤ周方向に変化するタイヤ空洞38の、タイヤ周方向と直交する断面の面積は位置Bにおいて最も小さくなる。一方、タイヤ空洞38内には、音圧レベルが位置Bにおいて共振時の腹を成す音圧の振動モードと音圧レベルが位置Bにおいて共振時の節を成す音圧の振動モードとがある。そのため、振動モードの違いによって2つの共振周波数が、図2(a)に示す状態における共振周波数から変化する。すなわち、タイヤTが接地することによってタイヤ空洞内に充填された空気の共振周波数は分裂し、しかも、この2つの共振周波数の差周波数はタイヤTの撓みに応じて変わる。しかも、この2つの共振周波数は、図2(b)、(c)に示す2つの振動モードの共振周波数が分裂することによって生じるため、2つの共振周波数の平均値は撓み率δに関わらず略一定である。このような現象については、”Plane Wave Resonance in the Tire Air Cavity as a Vehicle Interior Noise Sources"(J.K.Thompson,Tire Science and Technology,TSTCA,Vol.23,No.1,January-March,1995,pp2-10)に詳述されている。
【0024】
このような空洞共鳴は、タイヤTやタイヤTを装着するリムを介して車両18のタイヤホイール取り付けハブに共振振動として伝わり、加速度ピックアップ20で感知することができる。また、車両18のボディやフレームやサスペンション機構を介して車両18の室内に伝搬し車内騒音を形成するので、室内に設けられた音圧レベルを計測する騒音計を用いて、空洞共鳴に基づく音圧信号を計測することができる。
【0025】
図3は、騒音計により車室内の音圧信号を計測して周波数分析を行った結果の一例を示している。これによると、空洞共鳴における2つのピークPL とPH の共振周波数fL とfH が200〜300Hzの範囲内に発生することがわかる。この2つのピークPL とPH は、上述した図2(e)および(f)における2つの音圧モードによるものである。
【0026】
計測装置12では、加速度信号Sが取り込み込まれて周波数分析が一定の時間間隔毎に行われて、タイヤTの有する空洞共鳴の2つの共振周波数が200〜300Hzの周波数帯域内において計測され、差分周波数Δfが求められる。
推定装置14において、式(1)に従って差分周波数Δfから撓み率δが推定される。
【0027】
このように式(1)に従って撓み率δを推定することができるのは、図4に示すように、タイヤTの転動速度が一定のとき、タイヤサイズに関わらず差周波数Δfとタイヤの撓み率とが極めて線型に近い関係にあることを本発明者らが見いだしたことによるものである。また、図5に示すように、撓み率が一定のとき、タイヤサイズに関わらず、転動速度Vと差周波数Δfとが極めて線型に近い関係にあることを本発明者らが見いだしたことによるものである。
一方、差周波数Δfは、1気圧〜25気圧の変化で2つの共振周波数は共に0.8%以下の変化しかせず、タイヤ空洞38内に充填された空気の圧力によらず略一定であるといえる。また、タイヤ空洞38内の温度によって音速も変化するが、2つの共振周波数とも略同程度に上昇するので、差周波数Δfは温度の変化に関わらず略一定であるといえる。
従って、差周波数Δfとこの差周波数Δfを有する時の転動速度Vを用いることで精度の高い撓み率δを容易に推定することができる。なお、撓み量hを推定するとき、タイヤサイズが変わると時定数α’も変わるため、推定装置14においてタイヤサイズ毎に時定数α’を定めてもよく、あるいは、時定数α’を式(3)を用いて時定数αと関連づけて定めてもよい。
このようにタイヤTの撓み率δを極めて線型に近い関係にある差周波数Δfと転動速度Vとを用いて精度の高い推定を行うことができる。
【0028】
報知装置16では、推定された撓み率δが予め設定された値と比較され、タイヤTの撓みレベルが複数の段階の1つに分類され、この分類された段階に沿ってドライバーにタイヤTの撓みレベルが報知される。予め設定された値は、撓み率の値であってもよい。また、予め設定された値は、規格によって定められている標準空気圧および100%負荷荷重における基準撓み率を基準とした所定の比率であってもよく、この所定の比率と、推定された撓み率δの基準撓み率に対する比率とが比較されてもよい。
また、タイヤTの空気圧を直接計測するセンサ、あるいは、タイヤTにかかる負荷荷重を検知する荷重検知装置を用いることで、タイヤ撓みのレベルの異常が空気圧の低下によるものか、高負荷荷重によるものか、あるいは、双方の影響によるものかを判別してドライバーに報知する機構を備えてもよい。
【0029】
報知の方法は、表示パネルに表示したり、ブザーを発するように、目や耳に訴える報知方法であってもよいし、ドライバーの座席やハンドルを微小に加振して報知する報知方法であってもよい。
【0030】
このようなタイヤの撓みレベルの報知は、タイヤの撓み率δや撓み量hに従って行われるので、図6に示すように、例えばタイヤTの負荷荷重が400kgfであって、空気圧が急激に減少してタイヤTの撓み率δが20%から40%に上昇してタイヤTの使用状態が警告領域に入った場合、従来の内圧警報装置と同様にタイヤTの撓みレベルを報知することができるほか、例えば、空気圧が一定の状態で負荷荷重が400kgfから800kgfに増加した場合においても、撓み率δが例えば20%から40%に変化するので、タイヤTの撓みレベルを報知することができる。
従来の内圧警報装置では、負荷荷重が例えば400kgfから800kgfに増加した場合、タイヤTの撓みレベルが上昇してタイヤの耐久性を劣化させる過酷な状態となっていることを警報を発することはできない。
【0031】
なお、上記実施例における計測装置12では、加速度信号の周波数分析を行って2つの共振周波数を求めることで差分周波数Δfを求めるが、本発明における計測装置では、タイヤの空洞共鳴に起因する2つの共振周波数が近接していることを用いて、以下の方法によって2つの共振周波数の差周波数を求めてもよい。すなわち、2つの共振周波数は近接しているため、図7に示すように、2つの共振周波数の信号成分を主に持つ加速度信号W1 の波形は、タイヤ空洞の周方向長さLを音速Cで除算して得られる周波数と概略一致する周波数を持つ高周波信号W2 (図7参照)の振幅が低周波信号W3 によって変調された波形と概略見なせることを利用したものである。
【0032】
具体的には、まず、加速度ピックアップ20で得られた加速度信号Sに、予めタイヤ空洞の周方向長さLを音速Cで除して得られる周波数を中心とする所定の周波数帯域、例えば、250Hzを中心周波数とする230〜270Hzの周波数帯域の信号成分を通過させるバンドパスフィルターを用いてフィルター処理を行うことによって、タイヤ空洞共鳴のうち2つの共振成分を含む加速度信号W1 を取得する。2つの共振周波数の差周波数Δfは概略30Hz以下であるので、バンドパスフィルターの周波数帯域幅を40Hzとしても問題は生じない。この後、加速度信号W1 を基準信号として、PLL(Phase Locked Loop:位相同期ループ) 回路に入力して、PLL回路中のVCO(Voltage Controlled Oscillator:電圧制御発振器) から、加速度信号W1 中の高周波信号W2 の周波数を持ち高周波信号W2 の位相と同期した振幅一定の正弦波信号を出力信号として出力させ、この正弦波信号と加速度信号W1 を乗算することによって、差周波数Δfを周波数とする低周波信号W3 を取り出す。すなわち、2つの共鳴周波数の差分周波数Δfを信号の周波数とする低周波信号W3 を取り出す。この方法は一般にPLL検波方式と呼ばれ、振幅変調された信号波形の検波を行う方法であるが、本発明においては、PLL検波方式に限定されず、疑似同期検波方式等公知の検波方法を用いてもよい。
【0033】
PLL検波方式や疑似同期検波方式等を用いる際、上述したように、上記搬送波信号W2 における周波数は予めタイヤ空洞の周方向長さLを音速Cで除して得られる周波数に概略一致することがわかっているので加速度信号W1 と乗算するために生成する正弦波信号の周波数を、タイヤの周方向長さを音速で除して得られる周波数に設定してもよい。
この取り出された低周波信号W3 を周波数カウンタによって周波数を計測して、差周波数Δfを求める。
なお、加速度信号Sの替わりに、車両18の車室内に設けられた騒音計で計測された音圧信号を用いてもよいのは勿論である。
このように本方法は、AD変換を行い、周波数分析を行って2つの共振周波数のそれぞれを求めた後、差周波数Δfを演算して求める上述した方法に比べて、装置を専用回路で容易に構成することができ、処理自体も簡素化することができる点で優れている。
【0034】
以上、本発明のタイヤ撓み推定方法、およびこの方法を用いたタイヤ撓みレベル報知システムについて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0035】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、タイヤ内周面とリム壁面によって囲まれたタイヤ空洞内に充填された空気がこのタイヤ空洞内で共振する空洞共鳴のうち2つの共振成分を含む加速度信号または音圧信号等の振動信号を計測して2つの共振周波数の差分周波数を求め、この差分周波数を用いてタイヤの撓み量あるいはタイヤの撓み率を推定するので、タイヤの撓みを精度よく推定することができる他、推定した撓みに基づいて撓みのレベルをドライバー等に報知することができる。しかも、撓み量や撓み率の推定は極めて簡単に求めることができる。また、撓み率の推定に用いる時定数および補正係数はタイヤサイズやタイヤの種類によらない不変の値を持つのでタイヤサイズを変更しても時定数や補正係数を変更する必要はない。撓み量を推定する場合でもタイヤサイズを知ることで、時定数を容易に求めることができる。
空洞共鳴は接地面の凹凸等によるわずかな外乱で容易に励振されて、周波数帯域において高く鋭いピークを形成し、しかも、2つの共振周波数は予め定まった所定の周波数帯域にあるので、2つの共振周波数を容易にしかも精度よく検出することができ、撓み率や撓み量の推定も精度よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明のタイヤ撓み推定方法を用いたタイヤ撓みレベル報知システムの一例を示す概念図であり、(b)は、図1に示すタイヤ撓みレベル報知システムのブロック図である。
【図2】 (a)〜(f)は、タイヤ空洞内に充填された空気の共鳴を説明する説明図である。
【図3】 本発明のタイヤ撓み推定方法で得られた音圧信号の周波数分析の結果の一例をグラフで示した説明図である。
【図4】 本発明のタイヤ撓み推定方法で得られるタイヤの空洞共鳴における2つの共振周波数の差分周波数とタイヤの撓み率との関係をグラフで示した説明図である。
【図5】 本発明のタイヤ撓み推定方法で得られるタイヤの空洞共鳴における2つの共振周波数の差分周波数とタイヤの転動速度との関係をグラフで示した説明図である。
【図6】 本発明のタイヤ推定方法で得られる撓み率とタイヤ負荷荷重との関係をグラフで示した説明図である。
【図7】 本発明で得られる加速度信号の一例を示した図である。
【符号の説明】
10 タイヤ撓みレベル報知システム
12 計測装置
14 推定装置
16 報知装置
18 車両
20 加速度ピックアップ
【発明の属する技術分野】
本発明は、少なくとも接地状態にあるリム装着されたタイヤの撓みを推定するタイヤの撓み推定方法およびこの推定方法を用いたタイヤ撓みレベル報知システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、車両走行中の事故を回避するために、車両走行中のタイヤの空気圧を常時モニタリングし、必要に応じて空気圧の低下の警報を発する種々の内圧警報装置が提案されている。
タイヤに充填された空気圧が極端に低下すると、タイヤが極度に撓み、従って、この撓みに応じてタイヤの各部材の歪みが大きくなり、最終的に、部材間の剥離や部材に発生した亀裂の進展によってタイヤが破壊する。そのため、内圧警報装置によって走行中のタイヤの空気圧を常時モニタリングして管理することが必要である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、現在提案されている内圧警報装置はいずれも、タイヤに装填された空気圧がパンクにより極度に低下した際に始めて内圧警報を発するものであり、タイヤの撓みが予め推奨された範囲からわずかに外れた場合に、この外れた程度を精度よく推定し、ドライバーに報知することはできない。
つまり、走行中のタイヤの撓みが推奨された範囲から外れた場合等、微妙なタイヤの撓みを精度よく推定することはできないといった問題があった。
【0004】
また、内圧警報装置は、タイヤ空気圧が低下した際にタイヤの撓みが過度に大きくなってタイヤの破壊に至ることを警報するものであるが、タイヤが極端に撓み破壊に至る過程は、タイヤの空気圧の異常な低下によって発生するものに限られない。すなわち、タイヤの破壊は、上記部材間の剥離や部材に発生した亀裂が進展する程度にタイヤの空気圧が低下していない場合でも、タイヤの負荷荷重が大きくなって、タイヤの破壊に至る場合もある。
このような点から、走行中のタイヤの撓みを精度よく推定することは、タイヤの使用状態を把握し、この使用状態がタイヤの耐久性の点からみて好ましいものであるか否かを判断する上で重要な要素である。
【0005】
そこで、本発明は、タイヤの撓みを精度よく推定し、この撓みに基づいて撓みレベルを報知することのできるタイヤ撓み推定方法およびタイヤ撓みレベル報知システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、接地状態にあるリム装着されたタイヤの撓みを推定するタイヤの撓み推定方法であって、
タイヤ内周面とリム壁面によって囲まれたタイヤ空洞内に充填された空気がこのタイヤ空洞内で共振する空洞共鳴のうち、タイヤが接地することによって共振周波数が分裂した2つの共振成分を有するタイヤの振動信号を取得して、この2つの共振成分における共振周波数の差分周波数を求め、
求められた差分周波数を用いて、タイヤの撓み量あるいはタイヤの撓み率を推定することを特徴とするタイヤ撓み推定方法を提供する。
【0007】
その際、前記振動信号から2つの共振周波数を求めて、2つの共振周波数の前記差分周波数を求めてもよいし、あるいは、前記振動信号に所定の正弦波信号を乗算して、2つの共振周波数の前記差分周波数を信号の周波数とする低周波信号を取り出し、この低周波信号の周波数を計測して前記差分周波数を求めてもよい。
また、前記タイヤの撓み量または前記タイヤの撓み率は、前記差分周波数に所定の定数を乗算して求めるのが好ましい。
特に、転動するタイヤのタイヤ撓みを推定する場合、
前記差分周波数とタイヤの転動速度とを用いてタイヤの撓み量またはタイヤの撓み率を推定するのが好ましい。その際、前記差分周波数を前記転動速度によって補正し、補正された差分周波数に所定の定数を乗算してタイヤの撓み量またはタイヤの撓み率を推定するのが好ましく、前記差分周波数の補正は、前記差分周波数から、前記転動速度に所定の補正係数を乗算した値を減算する補正であるのが好ましい。
【0008】
また、本発明は、接地状態にあるリム装着されたタイヤの撓みを推定し、この推定したタイヤの撓みに基づいてタイヤの撓みレベルを報知するタイヤ撓み報知システムであって、
タイヤ内周面とリム壁面によって囲まれたタイヤ空洞内に充填された空気がこのタイヤ空洞内で共振する空洞共鳴のうち、タイヤが接地することによって共振周波数が分裂した2つの共振成分を有するタイヤの振動信号を取得して、この2つの共振成分における共振周波数の差分周波数を求める計測装置と、
この計測装置によって求められた差分周波数を用いて、タイヤの撓み量あるいはタイヤの撓み率を推定する推定装置と、
推定されたタイヤの撓み量あるいはタイヤの撓み率を予め設定された値と比較して、比較結果に応じてタイヤの撓みレベルを報知する報知装置とを有することを特徴とするタイヤ撓みレベル報知システムを提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のタイヤ撓み推定方法、およびこの方法を用いたタイヤ撓みレベル報知システムについて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0010】
図1(a)は、本発明のタイヤ撓み推定方法を用いたタイヤ撓みレベル報知システムの一例を示すタイヤ撓みレベル報知システム10の概念図である。図1(b)は、タイヤ撓みレベル報知システム10のブロック図である。
タイヤ撓みレベル報知システム10は、計測装置12、推定装置14および報知装置16を乗用車やバスやトラック等の車両18に搭載したシステムであり、接地状態にあるタイヤTの撓み率δを推定し、推定された撓み率δのレベルをドライバーに報知するためのシステムである。
【0011】
計測装置12は、計測装置12に送られてくる加速度信号Sを取り込み周波数分析を一定の時間毎に行って、タイヤTと装着したリム壁面とで囲まれるタイヤ空洞内において発生する2つの共鳴(以降、この共鳴を空洞共鳴ともいう)における共振周波数を計測して、2つの共振周波数の差分周波数を求める装置である。ここで、2つの共鳴とは、タイヤTが接地することによって共振周波数が分裂した2つの共鳴である。この共鳴については後述する。周波数分析は、予め定められた時間間隔ごとに、例えば0.5秒毎に行い、計測された共振周波数の数値を推定装置14に供給する。
加速度信号Sは、計測装置12に供給される信号であって、タイヤTの取付ハブ近傍のサスペンション機構部、例えばサスペンションアーム等に剛結合して固定された加速度ピックアップ20によって走行中のいわゆるバネ下振動が感知されて計測装置12に送られる振動信号である。加速度信号Sは、サスペンション機構部等に設けられた加速度ピックアップ20で感知されるが、車両18に4輪操舵制御等の別用途のために設けられている加速度センサ等の信号を利用してもよい。
【0012】
ここで、タイヤTの空洞共鳴とは、タイヤ内周面とリム壁面によって囲まれた空洞内に充填された空気がこの空洞内で共振する現象をいい、凹凸が極めて少ないアスファルト路面や比較的凹凸の有るコンクリート路面や未舗装路等、路面の種類によらず、加速度信号Sは例えば200Hz〜300Hzの周波数帯域に空洞共鳴に起因した2つの共振成分を含む。この空洞共鳴の詳細については後述する。
【0013】
このような加速度信号Sを用いて計測装置12は周波数分析を行い、タイヤの空洞共鳴に起因する2つの共振周波数を求める。その際、2つの共振周波数は、予めタイヤTのサイズ(タイヤTの周長)に応じて定まる所定の周波数範囲に含まれるので、2つの共振周波数を確実に抽出するために、加速度信号Sに、上記所定の周波数範囲に応じたバンドパスフィルターを用いてフィルター処理を行う。この後、フィルター処理された加速度信号SにAD変換を行って周波数分析を行い、2つの共振周波数の差分周波数Δfを求める。求められた差分周波数の値は推定装置14に供給される。
なお、上述のタイヤTのサイズ(タイヤTの周長)に応じて定まる所定の周波数範囲とは、例えば、タイヤ空洞内の周方向の長さをL(m)とし、空気の音速をC(m/秒)とすると、共振周波数C/L(Hz)を中心とする±50Hz、好ましくは±20Hzの周波数帯域をいう。
【0014】
推定装置14は、計測装置12から供給された2つの共振周波数の差周波数Δfと、車両18に取り付けられた図示されない速度センサを用いて計測され供給されたタイヤTの転動速度Vとを用いて、上記求められた差周波数Δfに対して下記式(1)に従って撓み率δを推定する装置である。
δ = α・(Δf−β・V) (1)
ここで、αは一定の値を持つ時定数で1〜3(秒)の範囲の値、好ましくは1.5〜2.5(秒)の範囲の値を持ち、βは0.1〜0.22(Hz/(km/時))の範囲の値、好ましくは0.12〜0.2(Hz/(km/時))の範囲の値を持つ転送速度Vにより補正を行う補正係数である。
【0015】
すなわち、式(1)は差分周波数Δfから転動速度Vと補正係数βとの乗算結果を減算することによって差分周波数Δfを補正し、補正結果に時定数αを乗算してタイヤの撓み率δを推定して求める。転動速度Vが0の場合においても、撓み率δを推定することができ、推定される撓み率δは差周波数Δfに時定数αを乗算した値となる。この場合、空洞共鳴を励振させるため、タイヤTに振動を与える必要がある。
撓み率δの推定は、式(1)に従って実際に演算を行ってもよいし、予め差周波数Δfと転動速度Vと撓み率δとの関係を複数の代表点で表して求めた参照テーブルを推定装置14内に保持しておき、差周波数Δfと転動速度Vとを用いて上記参照テーブルを参照しながら代表点の内挿補間によって撓み率δを推定してもよい。
【0016】
このような時定数αおよび補正係数βは、後述するように、予め種々のタイヤの撓み率δと差周波数Δfと転動速度Vとを用いて定められた定数であり、タイヤサイズによらず概略一定の値を持つ。
あるいは、推定装置14内に、タイヤTのサイズ毎に微妙に異なる時定数αおよび補正係数βが記憶保持され、タイヤTのサイズを入力設定することによって時定数αおよび補正係数βが設定されてもよい。また、タイヤTの種類毎に微妙に異なる時定数αおよび補正係数βの値が記憶保持され、タイヤTの種類を入力設定することによって時定数αおよび補正係数βが設定されてもよい。あるいは、時定数αおよび補正係数β自体を入力設定してもよい。これにより、タイヤTに対応した精度の高い時定数αおよび補正係数βを用いることで撓み率δを精度よく推定することができる。
推定された撓み率δのデータは報知装置16に送られる。
【0017】
報知装置16は、推定装置14から送られてきた推定された撓み率δを予め設定された値と比較して、タイヤTの撓みレベルを複数の段階の1つに分類し、この分類された段階に沿ってドライバーにタイヤTの撓みレベルを報知する装置である。本発明において報知の方法は特に限定されず、例えば車両18の速度メータやタコメータ等を表示した表示パネルにてタイヤの撓みレベルの段階を符号や色等で表したものであってもよいし、タイヤTの撓みレベルが大きくなって注意領域あるいは警告領域に入るとブザー等の音によってドライバーに報知するものであってもよい。
【0018】
タイヤ撓みレベル報知システム10は以上のように構成される。
なお、上記実施例では、加速度ピックアップ20を用いてばね下振動を感知し、このばね下振動から求められる2つの共振周波数の差周波数Δfを用いてタイヤTの撓み率δを推定するものであるが、本発明では、車両18の車内に設けられた音圧レベルを計測する騒音計によって音圧信号を音圧の振動信号として得、この音圧信号を周波数分析して2つの共振周波数の差周波数Δfを求めることによって、タイヤTの撓み率δを推定してもよい。
加速度ピックアップ20を車両18の各輪毎に別々に固定して設け、各輪のばね下振動を加速度ピックアップ20を用いて計測し、各輪に装着されたタイヤTの撓み率δを別々に推定することができる点で、加速度信号を用いて差周波数Δfを求めることが好ましい。
【0019】
また、上記実施例はタイヤTの撓み率δを推定するが、本発明ではタイヤの撓み量を推定するものであってもよい。設定されるタイヤサイズ(タイヤ幅の呼び幅をS、偏平率をqとする)によってタイヤ断面形状におけるタイヤ断面高さHをS・q/100として概略表すことができるため、このタイヤ断面高さHを用いてタイヤの撓み量hを推定することができる。
この場合、撓み量hは下記式(2)に従って推定される。
h = α’・(Δf−β・V) (2)
ここでα’は、式(1)における時定数αと下記式(3)の関係を持つ時定数である。
α’ = α・H (3)
時定数α’は式(3)から定めてもよいが、タイヤサイズ毎に値が定められてもよい。
このように撓み率δまたは撓み量hを推定することができるが、好ましくは、タイヤサイズに関わらず略不変の値を持つ時定数αを用いて撓み率δを推定するのがよい。
【0020】
このようなタイヤ撓みレベル報知システム10では、タイヤTの取付ハブ近傍のサスペンション機構部に固定された加速度ピックアップ20によって走行中の加速度信号Sが得られる。この加速度信号Sには、タイヤ内周面とリム壁面によって囲まれたタイヤ空洞内に充填された空気がこのタイヤ空洞内で共振する空洞共鳴のうち2つの共振成分を含む。
【0021】
ここで空洞共鳴は、図2(a)に示すように、タイヤTのタイヤ内周面30とリム壁面32によって囲まれたタイヤ空洞34内において、タイヤ空洞34内に充填される空気がタイヤ周方向に沿ってを音圧が周期的に変化することによって発生する。
【0022】
図2(b)、(c)は、空洞共鳴をわかりやすく説明するために、図2(a)における接地面36から最も遠く離れた周上の位置Aでタイヤ空洞34を切断してタイヤ空洞34を直線状に展開した展開図である。
また、図2(b)および(c)には、タイヤ周方向に沿った音圧レベルの変化を点線で示している。図2(b)、(c)からわかるように、位置Aと180°反対側にある位置Bで音圧レベルが最大となって共振時の腹を成す音圧の振動モードと位置Bで音圧レベルが最小となって節を成す音圧の振動モードが発生する。この場合、タイヤTは接地面36上に接地して撓んでいるわけではないので、タイヤ空洞34のタイヤ周方向と直交するタイヤ空洞34内の断面はタイヤの周方向で一定である。従って、上記2つの振動モードにおける共振周波数は同一である。この場合の共振周波数はタイヤ空洞34の周長をL(m)、音速をC(m/秒)とするとC/L(Hz)となり、乗用車用タイヤでは略200〜300Hz、より具体的には200〜250Hzの範囲に位置する。
【0023】
一方、図2(d)に示すように、接地面36上にタイヤTを接地させた場合、タイヤTは接地して撓むため、図2(e)、(f)に示すように位置Bを中心としてタイヤ周方向に沿って断面が変化するタイヤ空洞38を形成する。このようにタイヤTの撓みによってタイヤ周方向に変化するタイヤ空洞38の、タイヤ周方向と直交する断面の面積は位置Bにおいて最も小さくなる。一方、タイヤ空洞38内には、音圧レベルが位置Bにおいて共振時の腹を成す音圧の振動モードと音圧レベルが位置Bにおいて共振時の節を成す音圧の振動モードとがある。そのため、振動モードの違いによって2つの共振周波数が、図2(a)に示す状態における共振周波数から変化する。すなわち、タイヤTが接地することによってタイヤ空洞内に充填された空気の共振周波数は分裂し、しかも、この2つの共振周波数の差周波数はタイヤTの撓みに応じて変わる。しかも、この2つの共振周波数は、図2(b)、(c)に示す2つの振動モードの共振周波数が分裂することによって生じるため、2つの共振周波数の平均値は撓み率δに関わらず略一定である。このような現象については、”Plane Wave Resonance in the Tire Air Cavity as a Vehicle Interior Noise Sources"(J.K.Thompson,Tire Science and Technology,TSTCA,Vol.23,No.1,January-March,1995,pp2-10)に詳述されている。
【0024】
このような空洞共鳴は、タイヤTやタイヤTを装着するリムを介して車両18のタイヤホイール取り付けハブに共振振動として伝わり、加速度ピックアップ20で感知することができる。また、車両18のボディやフレームやサスペンション機構を介して車両18の室内に伝搬し車内騒音を形成するので、室内に設けられた音圧レベルを計測する騒音計を用いて、空洞共鳴に基づく音圧信号を計測することができる。
【0025】
図3は、騒音計により車室内の音圧信号を計測して周波数分析を行った結果の一例を示している。これによると、空洞共鳴における2つのピークPL とPH の共振周波数fL とfH が200〜300Hzの範囲内に発生することがわかる。この2つのピークPL とPH は、上述した図2(e)および(f)における2つの音圧モードによるものである。
【0026】
計測装置12では、加速度信号Sが取り込み込まれて周波数分析が一定の時間間隔毎に行われて、タイヤTの有する空洞共鳴の2つの共振周波数が200〜300Hzの周波数帯域内において計測され、差分周波数Δfが求められる。
推定装置14において、式(1)に従って差分周波数Δfから撓み率δが推定される。
【0027】
このように式(1)に従って撓み率δを推定することができるのは、図4に示すように、タイヤTの転動速度が一定のとき、タイヤサイズに関わらず差周波数Δfとタイヤの撓み率とが極めて線型に近い関係にあることを本発明者らが見いだしたことによるものである。また、図5に示すように、撓み率が一定のとき、タイヤサイズに関わらず、転動速度Vと差周波数Δfとが極めて線型に近い関係にあることを本発明者らが見いだしたことによるものである。
一方、差周波数Δfは、1気圧〜25気圧の変化で2つの共振周波数は共に0.8%以下の変化しかせず、タイヤ空洞38内に充填された空気の圧力によらず略一定であるといえる。また、タイヤ空洞38内の温度によって音速も変化するが、2つの共振周波数とも略同程度に上昇するので、差周波数Δfは温度の変化に関わらず略一定であるといえる。
従って、差周波数Δfとこの差周波数Δfを有する時の転動速度Vを用いることで精度の高い撓み率δを容易に推定することができる。なお、撓み量hを推定するとき、タイヤサイズが変わると時定数α’も変わるため、推定装置14においてタイヤサイズ毎に時定数α’を定めてもよく、あるいは、時定数α’を式(3)を用いて時定数αと関連づけて定めてもよい。
このようにタイヤTの撓み率δを極めて線型に近い関係にある差周波数Δfと転動速度Vとを用いて精度の高い推定を行うことができる。
【0028】
報知装置16では、推定された撓み率δが予め設定された値と比較され、タイヤTの撓みレベルが複数の段階の1つに分類され、この分類された段階に沿ってドライバーにタイヤTの撓みレベルが報知される。予め設定された値は、撓み率の値であってもよい。また、予め設定された値は、規格によって定められている標準空気圧および100%負荷荷重における基準撓み率を基準とした所定の比率であってもよく、この所定の比率と、推定された撓み率δの基準撓み率に対する比率とが比較されてもよい。
また、タイヤTの空気圧を直接計測するセンサ、あるいは、タイヤTにかかる負荷荷重を検知する荷重検知装置を用いることで、タイヤ撓みのレベルの異常が空気圧の低下によるものか、高負荷荷重によるものか、あるいは、双方の影響によるものかを判別してドライバーに報知する機構を備えてもよい。
【0029】
報知の方法は、表示パネルに表示したり、ブザーを発するように、目や耳に訴える報知方法であってもよいし、ドライバーの座席やハンドルを微小に加振して報知する報知方法であってもよい。
【0030】
このようなタイヤの撓みレベルの報知は、タイヤの撓み率δや撓み量hに従って行われるので、図6に示すように、例えばタイヤTの負荷荷重が400kgfであって、空気圧が急激に減少してタイヤTの撓み率δが20%から40%に上昇してタイヤTの使用状態が警告領域に入った場合、従来の内圧警報装置と同様にタイヤTの撓みレベルを報知することができるほか、例えば、空気圧が一定の状態で負荷荷重が400kgfから800kgfに増加した場合においても、撓み率δが例えば20%から40%に変化するので、タイヤTの撓みレベルを報知することができる。
従来の内圧警報装置では、負荷荷重が例えば400kgfから800kgfに増加した場合、タイヤTの撓みレベルが上昇してタイヤの耐久性を劣化させる過酷な状態となっていることを警報を発することはできない。
【0031】
なお、上記実施例における計測装置12では、加速度信号の周波数分析を行って2つの共振周波数を求めることで差分周波数Δfを求めるが、本発明における計測装置では、タイヤの空洞共鳴に起因する2つの共振周波数が近接していることを用いて、以下の方法によって2つの共振周波数の差周波数を求めてもよい。すなわち、2つの共振周波数は近接しているため、図7に示すように、2つの共振周波数の信号成分を主に持つ加速度信号W1 の波形は、タイヤ空洞の周方向長さLを音速Cで除算して得られる周波数と概略一致する周波数を持つ高周波信号W2 (図7参照)の振幅が低周波信号W3 によって変調された波形と概略見なせることを利用したものである。
【0032】
具体的には、まず、加速度ピックアップ20で得られた加速度信号Sに、予めタイヤ空洞の周方向長さLを音速Cで除して得られる周波数を中心とする所定の周波数帯域、例えば、250Hzを中心周波数とする230〜270Hzの周波数帯域の信号成分を通過させるバンドパスフィルターを用いてフィルター処理を行うことによって、タイヤ空洞共鳴のうち2つの共振成分を含む加速度信号W1 を取得する。2つの共振周波数の差周波数Δfは概略30Hz以下であるので、バンドパスフィルターの周波数帯域幅を40Hzとしても問題は生じない。この後、加速度信号W1 を基準信号として、PLL(Phase Locked Loop:位相同期ループ) 回路に入力して、PLL回路中のVCO(Voltage Controlled Oscillator:電圧制御発振器) から、加速度信号W1 中の高周波信号W2 の周波数を持ち高周波信号W2 の位相と同期した振幅一定の正弦波信号を出力信号として出力させ、この正弦波信号と加速度信号W1 を乗算することによって、差周波数Δfを周波数とする低周波信号W3 を取り出す。すなわち、2つの共鳴周波数の差分周波数Δfを信号の周波数とする低周波信号W3 を取り出す。この方法は一般にPLL検波方式と呼ばれ、振幅変調された信号波形の検波を行う方法であるが、本発明においては、PLL検波方式に限定されず、疑似同期検波方式等公知の検波方法を用いてもよい。
【0033】
PLL検波方式や疑似同期検波方式等を用いる際、上述したように、上記搬送波信号W2 における周波数は予めタイヤ空洞の周方向長さLを音速Cで除して得られる周波数に概略一致することがわかっているので加速度信号W1 と乗算するために生成する正弦波信号の周波数を、タイヤの周方向長さを音速で除して得られる周波数に設定してもよい。
この取り出された低周波信号W3 を周波数カウンタによって周波数を計測して、差周波数Δfを求める。
なお、加速度信号Sの替わりに、車両18の車室内に設けられた騒音計で計測された音圧信号を用いてもよいのは勿論である。
このように本方法は、AD変換を行い、周波数分析を行って2つの共振周波数のそれぞれを求めた後、差周波数Δfを演算して求める上述した方法に比べて、装置を専用回路で容易に構成することができ、処理自体も簡素化することができる点で優れている。
【0034】
以上、本発明のタイヤ撓み推定方法、およびこの方法を用いたタイヤ撓みレベル報知システムについて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0035】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、タイヤ内周面とリム壁面によって囲まれたタイヤ空洞内に充填された空気がこのタイヤ空洞内で共振する空洞共鳴のうち2つの共振成分を含む加速度信号または音圧信号等の振動信号を計測して2つの共振周波数の差分周波数を求め、この差分周波数を用いてタイヤの撓み量あるいはタイヤの撓み率を推定するので、タイヤの撓みを精度よく推定することができる他、推定した撓みに基づいて撓みのレベルをドライバー等に報知することができる。しかも、撓み量や撓み率の推定は極めて簡単に求めることができる。また、撓み率の推定に用いる時定数および補正係数はタイヤサイズやタイヤの種類によらない不変の値を持つのでタイヤサイズを変更しても時定数や補正係数を変更する必要はない。撓み量を推定する場合でもタイヤサイズを知ることで、時定数を容易に求めることができる。
空洞共鳴は接地面の凹凸等によるわずかな外乱で容易に励振されて、周波数帯域において高く鋭いピークを形成し、しかも、2つの共振周波数は予め定まった所定の周波数帯域にあるので、2つの共振周波数を容易にしかも精度よく検出することができ、撓み率や撓み量の推定も精度よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明のタイヤ撓み推定方法を用いたタイヤ撓みレベル報知システムの一例を示す概念図であり、(b)は、図1に示すタイヤ撓みレベル報知システムのブロック図である。
【図2】 (a)〜(f)は、タイヤ空洞内に充填された空気の共鳴を説明する説明図である。
【図3】 本発明のタイヤ撓み推定方法で得られた音圧信号の周波数分析の結果の一例をグラフで示した説明図である。
【図4】 本発明のタイヤ撓み推定方法で得られるタイヤの空洞共鳴における2つの共振周波数の差分周波数とタイヤの撓み率との関係をグラフで示した説明図である。
【図5】 本発明のタイヤ撓み推定方法で得られるタイヤの空洞共鳴における2つの共振周波数の差分周波数とタイヤの転動速度との関係をグラフで示した説明図である。
【図6】 本発明のタイヤ推定方法で得られる撓み率とタイヤ負荷荷重との関係をグラフで示した説明図である。
【図7】 本発明で得られる加速度信号の一例を示した図である。
【符号の説明】
10 タイヤ撓みレベル報知システム
12 計測装置
14 推定装置
16 報知装置
18 車両
20 加速度ピックアップ
Claims (8)
- 接地状態にあるリム装着されたタイヤの撓みを推定するタイヤの撓み推定方法であって、
タイヤ内周面とリム壁面によって囲まれたタイヤ空洞内に充填された空気がこのタイヤ空洞内で共振する空洞共鳴のうち、タイヤが接地することによって共振周波数が分裂した2つの共振成分を有するタイヤの振動信号を取得して、この2つの共振成分における共振周波数の差分周波数を求め、
求められた差分周波数を用いて、タイヤの撓み量あるいはタイヤの撓み率を推定することを特徴とするタイヤ撓み推定方法。 - 前記振動信号から2つの共振周波数を求めて、2つの共振周波数の前記差分周波数を求める請求項1に記載のタイヤ撓み推定方法。
- 前記振動信号に所定の正弦波信号を乗算して、2つの共振周波数の前記差分周波数を信号の周波数とする低周波信号を取り出し、この低周波信号の周波数を計測して前記差分周波数を求める請求項1に記載のタイヤ撓み推定方法。
- 前記タイヤの撓み量または前記タイヤの撓み率は、前記差分周波数に所定の定数を乗算して求める請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ撓み推定方法。
- 転動するタイヤのタイヤ撓みを推定する場合、
前記差分周波数とタイヤの転動速度とを用いてタイヤの撓み量またはタイヤの撓み率を推定する請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤの撓み推定方法。 - 前記差分周波数を前記転動速度によって補正し、補正された差分周波数に所定の定数を乗算してタイヤの撓み量またはタイヤの撓み率を推定する請求項5に記載のタイヤの撓み推定方法。
- 前記差分周波数の補正は、前記差分周波数から、前記転動速度に所定の補正係数を乗算した値を減算する補正である請求項6に記載の記載のタイヤの撓み推定方法。
- 接地状態にあるリム装着されたタイヤの撓みを推定し、この推定したタイヤの撓みに基づいてタイヤの撓みレベルを報知するタイヤ撓み報知システムであって、
タイヤ内周面とリム壁面によって囲まれたタイヤ空洞内に充填された空気がこのタイヤ空洞内で共振する空洞共鳴のうち、タイヤが接地することによって共振周波数が分裂した2つの共振成分を有するタイヤの振動信号を取得して、この2つの共振成分における共振周波数の差分周波数を求める計測装置と、
この計測装置によって求められた差分周波数を用いて、タイヤの撓み量あるいはタイヤの撓み率を推定する推定装置と、
推定されたタイヤの撓み量あるいはタイヤの撓み率を予め設定された値と比較して、比較結果に応じてタイヤの撓みレベルを報知する報知装置とを有することを特徴とするタイヤ撓みレベル報知システム。
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