JP3886101B2 - 切換器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商用電源と発電機電源とを切り換えて負荷にいずれかの電源の電力を供給する切換器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、発電機電源からの電力と商用電源からの電力とを所要の通りに切り換えて負荷に供給するコージェネレーションシステムにおいては、複数個の負荷と発電機電源及び商用電源との間に、電源を切り換えるための切換器が設けられている(例えば、特開平11−150871号公報参照)。この切換器は、各負荷に対応して設けられる切換ユニットと、これら切換ユニットを切換制御するための切換制御装置とを備え、各切換ユニットは、一対の入力接点と、一つの出力接点と、一対の入力接点を選択する切換接片とを有し、一方の入力接点が発電機電源に接続され、他方の入力接点が商用電源に接続され、その出力接点が対応する負荷に接続される。
【0003】
このような切換ユニットにおいて、切換接片が例えば一方の入力接点に電気的に接続されると、発電機電源からの電力が切換接片を介して対応する負荷に供給され、この負荷は発電機電源からの電力によって作動され、また切換接片が例えば他方の入力接点に電気的に接続されると、商用電源からの電力が切換接片を介して対応する負荷に供給され、この負荷は商用電源からの電力によって作動される。切換制御装置は、複数個の制御ユニットの各々を上述したように切換制御し、これによって、これら負荷の各々に供給される電力の電源が切換選択される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のこの種の切換器においては、複数の負荷の運転状態が常時監視され、各負荷に供給される電流が計測される。そして、切換制御装置は、各負荷の電流値を利用して、複数個の負荷のうち合算電力値が発電機電源の電力容量に近づく最適な組合せを選択し、選択した負荷に対応する切換ユニットを発電機電源側に切り換え、このように切換制御することによって、コージェネレーションシステムにおける発電機の利用率を常時100%に近い状態に維持し、発電機の運転効率を高めている。
【0005】
しかし、この切換器は単相負荷に適用するものであり、三相負荷にそのまま適用した場合、次の通りの解決すべき問題がある。一般的に、単相では力率Pがほぼ1であり(P≒1)、従って有効電力と皮相電力とはほぼ等しく、それ故に、切換制御装置による負荷の選択は、各負荷の電流値を利用して行っても実質上問題はない。これに対して、三相では力率を考慮しなければならず、各負荷の電流値のみを利用して負荷の選択を行うと、発電機の利用率が低下し、発電機の運転効率が下がるという問題が生じる。単相負荷における発電機電源の有効電力容量(定格有効電力とも称する)が例えば9.8KWで、皮相電力容量(定格皮相電力とも称する)が例えば9.8KVAであり、このような発電機を三相負荷に適用する場合、皮相電力容量を基準にして有効電力が決定され、このとき力率Pが例えば0.8である(P=0.8)とすると、負荷の有効電力値Wは、
有効電力値(W)≒皮相電力容量値×力率
有効電力値(W)≒(9.8×0.8)=8.3(KW)
となり、切換制御装置は有効電力値が8.3KWに近づくように電力負荷の組合せを選択するようになり、その結果、発電機が高効率で運転されず、その利用率が低下する。
【0006】
このような不都合を解消するために、例えば、発電機電源の皮相電力容量に近づくように電力負荷を選択するようにすることも考えられるが、このようにして選択した場合、選択した電力負荷の有効電力が、実負荷の力率により発電機電源の有効電力容量を超えることもあり、発電機電源の有効電力容量を超えた場合、発電機等に過負荷が加わり、この発電機等にダメージを与えるおそれがある。
【0007】
上述した問題は、三相負荷に適用する場合のみならず、単相負荷に適用する場合において、負荷の力率が小さいときにも同様に発生する。
本発明の目的は、負荷の力率をも考慮して負荷に電力を供給する電源を選択し、これによって発電機電源の利用率を高めることができる切換器を提供することである。
また、本発明の他の目的は、三相負荷に好都合に適用することができる切換器を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数個の負荷の各々に対応して設けられた複数個の切換ユニットと、前記複数個の切換ユニットを切換制御するための切換制御装置とを備え、前記複数個の切換ユニットの各々は、商用電源及び発電機電源のうち選択された電源からの電力を対応する負荷に供給する切換器であって、
前記切換制御装置は、各負荷の皮相電力と、前記発電機電源側に接続された全負荷の有効電力とに基づいて、前記複数個の切換ユニットを切換制御することを特徴とする。
【0009】
本発明に従えば、切換制御装置は、各負荷の皮相電力と、発電機電源側に接続された全負荷の有効電力とに基づいて複数個の切換ユニットを切換制御するので、その切換制御は負荷の力率をも考慮した制御となる。そして、この切換制御をするに際し、発電機電源の有効電力容量及び皮相電力容量を考慮しながら、発電機からの電力を供給する負荷を選択し、この選択した負荷に対応する切換ユニットを発電機電源側に切り換えることによって、発電機の利用率の高い運転が可能となる。また、力率をも考慮して複数個の切換ユニットを切換制御するので、三相負荷に好適な切換器となる。尚、各負荷の皮相電力は、例えば、発電機電源側の電圧及び各負荷の電流を計測することによって求めることができ、また発電機電源側の有効電力は、例えば、発電機電源側の電圧、電流及び電力を計測することによって求めることができる。
【0010】
また、本発明では、前記切換制御装置は、各負荷の皮相電力と、前記発電機電源側に接続された全負荷の有効電力とに基づいて、合算皮相電力値が前記発電機電源の予め設定される目標皮相電力値よりも小さく、且つ前記発電機電源側に接続された全負荷の有効電力値が前記発電機電力の予め設定される目標有効電力値よりも小さくなるように負荷を選択し、前記発電機電源からの電力が選択された負荷に供給されるように前記複数個の切換ユニットを切換制御することを特徴とする。
【0011】
本発明に従えば、合算皮相電力値が発電機電源の目標皮相電力値よりも小さく、且つ発電機電源に接続された全負荷の有効電力値が発電機電源の目標有効電力値よりも小さくなるように、切換制御装置が負荷を選択し、選択した負荷に対応する切換ユニットを発電機電源側になるように切換制御するので、発電機電源からの電力はこのように選択された負荷に供給される。従って、発電機電源からの電力が供給される負荷の有効電力及び皮相電力が、この発電機電源の目標有効電力及び目標皮相電力を超えることがなく、コージェネレーションシステムを安定して運転することができる。そして、発電機電源側の全負荷の有効電力値及び合算皮相電力値を目標有効電力値及び目標皮相電力値に近づけることによって、発電機電源の利用率が高い運転が可能となる。
【0012】
また、本発明では、前記切換制御装置は、前記目標有効電力を目標皮相電力レベルと設定して、合算皮相電力値が前記目標皮相電力レベルより小さく且つこの目標皮相電力レベルに最も近い値の負荷の組合せを選定し、次に、この選定した負荷に前記発電機電源からの電力が供給されるように前記複数個の切換ユニットを切換制御し、次いで前記発電機電源の前記有効電力容量とこのときの前記発電機電源側に接続された全負荷の有効電力との差に基づいて前記目標皮相電力レベルを修正し、この修正された目標皮相電力レベルより小さく且つこの目標皮相電力レベルに最も近い値の負荷の組合せを再選定し、このようにして前記合算皮相電力値が前記目標皮相電力値より小さく且つこの目標皮相電力値に近い値に、また前記測定有効電力値が前記目標有効電力値よりも小さく且つこの目標有効電力値に近い値となるように前記複数個の切換ユニットを切換制御することを特徴とする。
【0013】
本発明に従えば、切換制御装置は、まず、目標有効電力を目標皮相電力レベルとして設定して、合算皮相電力値がこの目標皮相電力レベルより小さく、且つ目標皮相電力レベルに最も近い値の負荷の組合せを選定し、この選定した負荷に発電機電源からの電力が供給されるように複数個の切換ユニットを切換制御する。この目標有効電力は、例えば発電機電源の有効電力容量、又はこの有効電力容量の90〜95%程度の値に設定される。皮相電力は力率を考慮せず、有効電力は力率を考慮したものであるので、皮相電力値は有効電力値と実質上等しい(力率が1であるとき)か、有効電力値よりも大きくなる(力率が1より小さいとき)。切換制御装置による切換制御では、まず、目標有効電力を目標皮相電力レベルとして設定して合算皮相電力値がこの目標皮相電力レベルに最も近い値になる負荷の組合せが選択され、この組合せの負荷について発電機電源からの電力が供給される。このとき、目標有効電力を目標皮相電力レベルと設定して負荷の組合せを選択しているので、これら負荷の有効電力値は発電機電源の有効電力容量よりも小さく、またそれらの皮相電力値は発電機電源の皮相電力容量よりも小さく、発電機電源に過剰な負荷が作用することがない。
【0014】
このように目標有効電力を目標皮相電力レベルとして設定して負荷を選択すると、選択した負荷の実際の有効電力値と目標有効電力値とを比較した場合、両者の間に開きがあるので、次に、発電機電源の有効電力容量値と発電機電源側に接続された負荷の有効電力値との差に基づいて目標皮相電力レベルが修正され、切換制御装置は、この修正された目標皮相電力レベルより小さく且つこの目標皮相電力レベルに最も近い値の負荷の組合せを再選択し、再選択した負荷の組合せを発電機電源側に接続するように複数個の切換ユニットを切換制御し、このように目標皮相電力レベルを補正することによって、負荷の有効電力値を目標有効電力値より小さく且つこの目標有効電力値に近い値に、また合算皮相電力値を目標皮相電力値より小さく且つこの目標皮相電力値に近い値に近づけることができ、発電機電源のより利用率の高い運転を行うことができる。上述した目標皮相電力レベルの修正は、例えば、負荷の有効電力値が目標有効電力に対して所定範囲に、また合算皮相電力値が目標皮相電力値に対して所定範囲に近づくまで繰り返し行われ、このようにすることによって、発電機電源の利用率をより高めることができる。
【0015】
また、本発明では、前記切換制御装置は、前記発電機電源の前記有効電力容量値と前記発電機電源側に接続された全負荷の前記有効電力値との差に基づいて電力上積み量を演算し、次に修正前の前記目標皮相電力レベルに前記電力上積み量を加算して上積み修正皮相電力値を演算し、この上積み修正皮相電力値に基づいて目標皮相電力レベルを修正することを特徴とする。
【0016】
本発明に従えば、発電機電源の有効電力容量値と発電機電源側に接続された全負荷の有効電力値との差に基づいて電力上積み量が演算される。この電力上積み量は、上記差値をそのまま用いてもよく、上記差値に係数A(例えば、係数Aを0.1〜0.9程度に設定する)を積算するようにしてもよい。そして、修正前の目標皮相電力レベルに電力上積み量を加算して上積み修正皮相電力値を演算し、この上積み修正皮相電力値に基づいて目標皮相電力レベルの修正が行われる。この上積み修正皮相電力値は、そのまま修正皮相電力レベルとして用いてもよく、上積み修正皮相電力値に係数B(例えば、係数Bを0.9〜0.95程度に設定する)を積算した値を修正皮相電力レベルとして用いるようにしてもよい。
【0017】
更に、本発明では、前記複数個の切換ユニットの各々は、対応する負荷の電流を計測するための第1の電流計測装置を備え、また、前記発電機電源側の電流を計測するための第2の電流計測装置と、前記発電機電源側の電圧を計測するための電圧計測装置と、前記発電機電源側の電力を計測するための電力計測装置とが、設けられていることを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、各切換ユニットには、対応する負荷に流れる電流を計測する第1の電流計測装置が設けられ、また発電機電源側には、電流を計測する第2の電流計測装置と、電圧を計測する電圧計測装置と、電力を計測する電力計測装置とが、設けられている。従って、電圧計測装置の電圧値と各切換ユニットの第1の電流計測装置の電流値とを用いて、各負荷の皮相電力を簡単に求めることができる。また、第2の電流計測装置の電流値、電圧計測装置の電圧値及び電力計測装置の電力値を用いて、発電機電源に接続された全負荷の有効電力を簡単に求めることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明に従う切換器の一実施形態について説明する。図1は、本発明に従う切換器の一実施形態を適用したコージェネレーションシステムの一例を簡略的に示すブロック図であり、図2は、図1の切換器の切換制御装置を簡略的に示すブロック図であり、図3は、図1の切換器の切換制御動作を示すフローチャートであり、図4は、負荷の各種組合せ内容を表形態で示す図であり、図5は、図1の切換器を用いた場合と従来の切換器を用いた場合の発電機電源の利用率を示す図である。
【0020】
図1において、図示のコージェネレーションシステムは、コージェネ発電機電源2と、複数個の負荷、即ち負荷6A、負荷6B・・・負荷6Nに電力を切り換えて供給するための切換器4とを備え、図示の切換器4は、各負荷6A,6B・・・6Nに対応して設けられた切換ユニット8A,8B・・・8Nと、これら複数個の切換ユニット8A,8B・・・8Nを切換制御するための切換制御装置10とを含んでいる。コージェネ発電機電源2は、例えばガスエンジン、ディーゼルエンジン等のエンジンによって運転される発電機から構成される。尚、図示のコージェネレーションシステムでは、エンジン及びその排熱を利用するための回路等を省略している。また、発電機電源2は、エンジンに限定されず、例えば燃料電池等でもよい。
【0021】
複数個の切換ユニット8A,8B・・・8Nは実質上同一の構成であり、これらの一つの切換ユニット8A(8B・・・)について、その構成を説明する。切換ユニット8A(8B・・・)は、電源切換装置12及びこの電源切換装置12を制御するための制御部14を備えている。電源切換装置12は一対の入力接点16,18、出力接点20及び切換接片22を有し、一方の入力接点16がコージェネ発電機電源2に電気的に接続され、他方の入力接点18が商用電源23、例えば工業用の三相200Vの電源に電気的に接続される。また、切換ユニット8A(8B・・・)における電源切換装置12の出力接点20は、対応する負荷6A(6B・・・)に電気的に接続される。制御部14は電源切換装置12の切換接片22を切換制御し、この切換接片22が第1の位置にある(例えば、図1の切換ユニット8Cの電源切換装置12の状態)ときには、一方の入力接点16と出力接点20とが電気的に接続され、コージェネ発電機電源2からの電力が負荷6A(6B・・・)に供給される。また、切換接片22が第2の位置にある(例えば、図1の切換ユニット8A,8B,8Nの電源切換装置12の状態)のときには、他方の入力接点18と出力接点20とが電気的に接続され、商用電源23からの電力が負荷6A(6B・・・)に供給される。尚、負荷6A,6B・・・6Nは、例えば、モータ、加熱炉、照明装置、換気ファン、空調装置等の電力を消費する機器、装置である。
【0022】
この切換ユニット8A(8B・・・)は、更に、通信装置24及び電流計測装置26(第1の電流計測装置を構成する)を含んでいる。電流計測装置26は電源切換装置12と負荷6A(6B・・・)との間に配設され、負荷6A(6B・・・)に流れる電流を計測する。また、通信装置24は、信号を受信する受信手段と、信号を送信する送信手段から構成され、受信手段は切換制御装置10からの信号を受信し、送信手段は電流計測装置26からの電流信号を切換制御装置10に送給する。
【0023】
次に、図1とともに図2を参照して切換制御装置10について説明すると、図示の切換制御装置10は、切換コントローラ32、操作部34及び表示部36を備えている。切換コントローラ32は、例えばマイクロプロセッサから構成され、集中制御手段38、目標電力演算手段40、目標皮相電力レベル演算手段42、合算皮相電力演算手段44、負荷選択手段46、判定選択手段48及び指示信号生成手段50を有している。
【0024】
この実施形態では、目標電力演算手段40は発電機電源2の皮相電力容量(定格皮相電力)及び有効電力容量(定格有効電力)に基づいて目標皮相電力値及び目標有効電力値を演算する。目標皮相電力の目標値係数C1を例えば0.95(C1=0.95)に設定すると、目標電力演算手段40は、この目標値係数C1を用いて目標皮相電力値を演算し、目標皮相電力値は皮相電力容量値と目標値係数との積となる(目標皮相電力値=皮相電力容量値×目標値係数)。例えば、発電機電力2の皮相電力容量が12.3kVAである場合、目標皮相電力値は11.7kVAとなる。尚、この目標値係数C1を例えば1(C1=1)に設定すると、皮相電力容量値(12.3kVA)がそのまま目標皮相電力値となる。また、目標電力演算手段40は、発電機電源2の有効電力容量(定格有効電力)に基づいて目標有効電力値を演算する。目標有効電力の目標値係数C2を、目標皮相電力の目標値係数C1と同様に、例えば0.95(C2=0.95)に設定すると、目標電力演算手段40は、この目標値係数C2を用いて目標有効電力値を演算し、目標有効電力値は有効電力容量値と目標値係数との積となる(目標有効電力値=有効電力容量値×目標値係数)。例えば、発電機電力2の有効電力容量が9.8kWである場合、目標有効電力値は9.3kWとなり、この目標値係数C2を例えば1(C2=1)に設定すると、有効電力容量値(9.8kW)がそのまま目標有効電力値となる。尚、この形態では、目標皮相電力の目標係数値C1と目標有効電力の係数値C2とを同じ値にしているが、これらの値を異なる値に設定してもよい。
【0025】
目標皮相電力レベル演算手段42は、次の通りにして目標皮相電力レベルを設定する。コージェネレーションシステムの運転開始後の1回目の切換タイミングにおいては、目標皮相電力レベル演算手段42は、上記目標有効電力を目標皮相電力レベルとして設定し、2回目以降の切換タイミングにおいては、発電機電源2の有効電力容量値と発電機電源2側の有効電力値(例えば、後述する如くして計測演算される)との差に基づいて目標皮相電力レベルを修正する。尚、この目標皮相電力レベルの修正については、後に詳述する。また、負荷選択手段46は、負荷6A,6B・・・6Nを選択してこれらについての全組合せを選定し、合算皮相電力演算手段44は、負荷6A,6B・・・6Nの全ての組合せについて合算皮相電力値を演算する。判定選択手段48は、後述するように、合算皮相電力値が目標皮相電力レベル(修正された目標皮相電力レベルを含む)より小さく、且つこの目標皮相電力レベルに最も近い値の負荷の組合せを選択する。指示信号生成手段50は、後述するようにして複数個の切換ユニット8A,8B・・・8Nを切換制御するための指示信号を生成し、かかる指示信号に基づいてこれら切換ユニット8A,8B・・・8Nの電源切換装置12が切換制御される。更に、集中制御手段38は、切換コントローラ32の各種構成要素、即ち、目標電力演算手段40、目標皮相電力レベル演算手段42、合算皮相電力演算手段44、負荷選択手段46、判定選択手段48及び指示信号生成手段50等を作動制御する。また、操作部34は操作パネルに設けられた各種操作スイッチから構成され、切換器4を含むコージェネレーションシステム全体の運転開始、運転終了、各種運転条件等を入力する際に操作され、表示部36は例えば液晶表示装置等から構成され、コージェネレーションシステムの運転状態、例えば各負荷6A,6B・・・6Nの電流、後述する発電機電源2側の電流、電圧及び電力等を表示する。
【0026】
切換コントローラ32は、更に、第1メモリ52、第2メモリ54及びタイマ56を含んでいる。第1メモリ52には、目標皮相電力値及び目標有効電力値を演算する際に用いる各種値、即ち発電機電源2の皮相電力容量値、目標値係数C1、有効電力容量値及び目標値係数C2が記憶されている。第2メモリ54には、負荷選択手段46により選択された負荷の全組合せが例えば図4の表形態で記憶される。また、タイマ56は、各負荷6A,6B・・・6Nの電源切換タイミングを計時する。
【0027】
切換制御装置10は、更に、第3メモリ60及び通信装置62を含んでいる。通信装置62は送信手段及び受信手段から構成され、受信手段はこれら切換ユニット8A,8B・・・8Nの通信装置24からの送信信号、例えば電流信号を受信し、第3のメモリ60は、これら受信した電流信号のデータを記憶する。尚、通信装置24の送信手段からは送信信号、例えば指示信号生成手段50が生成した指示信号を切換ユニット8A,8B・・・8Nの通信装置24に送信する。
【0028】
この切換器4は、更に、発電機電源2側に、具体的には発電機電源2と複数個の切換ユニット8A,8B・・・8Nとの間に、電流計測装置64(第2の電流計測装置を構成する)、電圧計測装置66及び電力計測装置68が配設されている。電流計測装置64は発電機電源2側を流れる電流を計測し、電圧計測装置66は発電機電源2側の電圧を計測し、また電力計測装置68は発電機電源2側の電力を検出する。これら計測装置64,66,68の計測信号は、切換制御装置10の切換コントローラ32に送給され、第3メモリ60に記憶される。
【0029】
次に、主として図1及び図3を参照して、上述した切換器4の切換制御動作について説明する。まず、切換制御装置10の操作部34を入力操作して切換器4を作動させる(ステップS1)。かくすると、発電機電源2の目標有効電力値が目標皮相電力レベルに初期設定される(ステップS2)。次に、複数個の負荷6A,6B・・・6Nのうち作動させるもの(通常、全ての負荷)を起動させる(ステップS3)。この起動の際には、各切換ユニット8A,8B・・・8Nの電源切換装置12は商用電源23側に保持され(切換接片22が商用電源23側の入力接点18に電気的に接続されている)、従って、各負荷6A,6B・・・6Nは商用電源23からの電力によって起動される。その後、コージェネレーションシステムの発電機電源2を起動し(ステップS4)、これによって発電機電源2からの電力供給が可能となる。
【0030】
このような運転状態においては、各切換ユニット8A,8B・・・8Nの電流計測装置26は、対応する負荷6A,6B・・・6Nに流れる電流を計測し、各電流計測装置26によって測定された各負荷6A,6B・・・6Nの電流信号が通信装置24から切換制御装置10の通信装置62に送信され、この電流計測装置26の電流計測データが第3メモリ60に記憶される(ステップS5)。このような計測データの送受信は、無線、有線、赤外線等を用いて行うことができる。また、電流計測装置64及び電圧計測装置66は発電機電源2側の電流及び電圧を計測し、これら計測装置64,66からの電流及び電圧信号が切換コントローラ32に送給され、電流及び電圧計測データが第3メモリ60に記憶される(ステップS6)。更に、電力計測装置68は発電機電源2側の電力を検出し、この電力計測装置68からの電力信号が切換コントローラ32に送給され、電力計測データが第3メモリ60に記憶される(ステップS7)。
【0031】
切換コントローラ32の集中制御手段38は、第3メモリ60に記憶されたこれらデータを利用して発電機電源2側の皮相電力及び有効電力を演算し、演算した皮相電力及び有効電力のデータを第3メモリ60に記憶する(ステップS8)。この実施形態では、発電機電源2側の皮相電力は、各切換ユニット8A,8B・・・8Nの電流計測装置26の電流データと電圧計測装置66の電圧データを用いて求められ、また発電機電源2側の有効電力は、電流計測装置64の電流データ、電圧計測装置66の電圧データ及び電力計測装置68の電力データを用いて求められる。
【0032】
次に、切換ユニット8A,8B・・・8N(これに接続された負荷6A,6B・・・6N)の全組合せが選定され、全組合せパターンの各々について合算皮相電力が演算される(ステップS9)。この実施形態では、切換コントローラ32の負荷選択手段46は、複数個の負荷6A,6B・・・6Nを任意に選択する全ての組合せについてのリストを、例えば図4に示す表形態でつくり、合算皮相電力演算手段44は、第3メモリ60に記憶された各負荷6A,6B・・・6Nの電流データ(各電流計測装置26の計測電流データ)及び発電機電源2側の電圧データ(電圧計測装置66の計測電圧データ)を利用して各負荷6A,6B・・・6Nの皮相電力値を演算し、これら演算した皮相電力値を利用して全ての組合せについての合算有効電力値を演算し、これらのデータが図4に示す表形態で第2メモリ54に記憶される。このような計測、演算は、電源切換タイミングになるまで繰り返し遂行され、新たに計測、演算された各種データは、古いものに代えて、逐次更新され、それらの一部が第3メモリ60に、またそれらの一部が第2メモリ54に記憶される。
【0033】
そして、タイマ56によって設定された電源切換のタイミングになると、ステップS10からステップS11を経てステップ12に進み、起動時(ステップS2)に目標有効電力値が目標皮相電力レベルに設定されており、この目標皮相電力レベルに基づいて負荷の組合せが選択され、この組合せによる初期切換えが行われる。この初期切換えにおいては、判定選択手段48は、負荷6A,6B・・・6Nの全ての組合せの中から、合算皮相電力値(選択した負荷の組合せにおける皮相電力の合計値)が目標皮相電力レベル(この初期切換えでは、目標有効電力値に設定されている)よりも小さく、且つこの目標皮相電力レベルに最も近い値の組合せを負荷の組合せとして選択し、この組合せの負荷が発電機電源2側に接続されるように切換ユニット8A,8B・・・8Nの切り換えが行われる。指示信号生成手段50は、選択された組合せの負荷6に対応する切換ユニット8の電源切換装置12が発電機電源2側となる指示信号を生成し、かく生成された指示信号が切換制御装置10の通信装置62から各切換ユニット8A,8B・・・8Nの通信装置24に送信される。かくすると、切換ユニット8A,8B・・・8Nのうち、最適組合せの負荷6に対応するものにおいては、この指示信号に基づいて、電源切換装置12の切換接片22が発電機電源2側の入力接点16に電気的に接続され、最適組合せの負荷6については発電機電源2からの電力が供給される。また、残りの負荷6に対応する切換ユニット8においては、上記指示信号に基づいて切換接片22が商用電源23側の入力接点18に電気的に接続され、これら残りの負荷6については商用電源8からの電力が供給される。
【0034】
このように最初の切換操作が行われると、ステップS5に戻り、上述したステップS5〜S10が遂行され、そして2回目の切換操作時になると、ステップS13で、切り換えたときの発電機電源2側の有効電力が計測演算され、この有効電力値が目標有効電力に近づいたときにはステップS5に戻り、切換ユニット8A,8B・・・8Nの切換状態が保持されるが、有効電力値が目標電力値に近づいていない(即ち、目標有効電力値との間に開きがある)ときにはステップS14に進む。
【0035】
最初の切換操作においては、目標有効電力値を目標皮相電力レベルに設定して合算皮相電力が目標皮相電力レベルに近づくように負荷組合せを選択しているので、力率を考慮した実際の有効電力(計測した有効電力)はこの目標皮相電力レベルよりも低く、力率が例えば0.8であるとすると、負荷の最適組合せの実際の有効電力は約7.4kWとなり、目標有効電力(9.3kW)よりも約1.9kW小さい値となる。この状態では、実際の有効電力値が目標電力値に近い値でなく離れているので、発電機電源2の運転利用率が低くなる。ここで、2回目の切換を行うため、再度ステップS5〜S9のデータ計測及び演算を行い、データ変更を逐次行う。そして、電源切換タイミングになる(ステップS10)と、2回目以降の切換であるため、ステップS13に移り、ステップS14以降で目標皮相電力レベルの補正が行われ、この補正された目標皮相電力レベルによる負荷の最適組合せが選択される。
【0036】
ステップS14における目標皮相電力レベルの補正は、目標皮相電力演算手段42によって、例えば次の通りに行われる。まず、発電機電源2の有効電力容量値(例えば9.8kW)と発電機電源2側の有効電力値(実際の有効電力であって、この形態では、電流計測装置64、電圧計測装置66及び電力計測装置68の計測データから求められる)との差に基づいて電力上積み量が演算され、上積み値係数C3を例えば0.5(C3=0.5)に設定すると、この電力上積み量Wは、電力上積み量W=〔(発電機電源2の有効電力容量値)−(発電機電源2側の有効電力値)〕×(上積み値係数C3)となり、例えば実際の有効電力が7.8kWであるとすると、このときの電力上積み量W1=(9.8−7.8)×0.5=1.0(kVA)となる。次に、修正前の目標皮相電力レベル(発電機電源2側に切換制御された負荷の組合せを選択するときに用いた目標皮相電力レベルであって、この目標皮相電力レベルは選択された負荷の合算皮相電力値にほぼ等しい)にこの電力上積み量W1を加算して上積み修正皮相電力値が演算され、この上積み修正皮相電力値に基づいて目標皮相電力レベルが修正される。即ち、目標皮相電力レベルQ=〔(修正前の目標皮相電力レベル)+(電力上積み量W)〕となり、このときの目標皮相電力レベルQ1は、Q1=9.3+1.0=10.3(kVA)となり、目標皮相電力レベルが9.3kVAから10.3kVAに上方修正される。この実施形態では、上積み値係数C3を0.5に設定しているが、この係数C3は適宜の数値に設定することができ、この形態では、切換コントローラ32の第1メモリ52に記憶される。尚、目標皮相電力レベルを演算する際に修正値係数を積算するようにしてもよく、この場合、目標皮相電力レベルQ=〔(修正前の目標皮相電力レベル)+(電力上積み量W)〕×(修正値係数)となる。
【0037】
このようにして目標皮相電力レベルが補正されると、次に、ステップS15において、判定選択手段48は、再度、負荷6A,6B・・・6Nについての全ての組合せの中から、合算皮相電力値が修正した目標皮相電力レベルよりも小さく、且つこの目標皮相電力レベルに最も近い値の組合せを最適組合せとして選定し、上述したと同様に、この最適組合せの負荷が発電機電源2側に接続されるように切換ユニット8A,8B・・・8Nの切り換えが行われる(ステップS16)。
【0038】
尚、図3のフローチャートには、特に図示していないが、このステップS14で修正した目標皮相電力レベルが目標皮相電力値を超えるようになった場合、この修正目標皮相電力レベルによる負荷の最適組合せの選択が禁止される(ステップS17に進むようになる)ようにしてもよい。このように構成することによって、発電機電源2側の負荷の皮相電力値が目標皮相電力値を超えることが回避でき、発電機電源2に過大な負荷が作用するのを確実に防止することができる。
【0039】
このようにして切換ユニット8A,8B・・・8Nの切換制御が行われると、再びステップS5に戻り、ステップS5〜ステップS10が遂行され、切換タイミングになるとステップS10からステップS11を経てステップS13に移り、発電機電源2側の有効電力が目標有効電力に近づいたかが判断される。第2回目の切換操作における目標皮相電力レベルは、第1回目の切換操作時の目標皮相電力レベルよりも大きく、従って、実際の有効電力は目標有効電力により近づくようになる。このとき、力率が例えば0.8であるとすると、1回目の修正後の負荷の最適組合せの実際の有効電力は約8.2kWとなり、目標有効電力(9.3kW)よりも約1.1kW小さい値となる。
【0040】
この実施形態では、このようにして実際の有効電力値が目標有効電力に対して所定範囲に近づく、例えば9.0〜9.3kWの範囲になったときに目標有効電力に近づいたとしてステップS13からステップS5に戻り、切換ユニット8A,8B・・・8Nが切換操作されることなく、その切換状態が保たれる。一方、発電機電源2側の有効電力値がこの所定範囲(9.0〜9.3kW)に達しないときは、再びステップS14に移り、目標皮相電力レベルの補正が再度行われる。
【0041】
第3回目の切換操作のときには、容易に理解される如く、電力上積み量W2は、電力上積み量W2=(9.8−8.2)×0.5=0.8(kW)となる。次に、修正前(2回目の修正時)の目標皮相電力レベルにこの電力上積み量W2を加算して上積み修正皮相電力値が演算され、この上積み修正皮相電力値に基づいて目標皮相電力レベルが修正されるので、このときの目標皮相電力レベルP2は、P2=10.3+0.8=11.1(kVA)となり、目標皮相電力レベルが10.2kVAから11.1kVAに更に上方修正される。
【0042】
このようにして目標皮相電力レベルが補正されると、次に、ステップS15において、判定選択手段48は、再度、負荷6A,6B・・・6Nについての全ての組合せの中から、合算皮相電力値が修正した目標皮相電力レベルよりも小さく、且つこの目標皮相電力レベルに最も近い値の組合せを負荷の最適組合せとして選択し、上述したと同様に、この最適組合せの負荷が発電機電源2側に接続されるように切換ユニット8A,8B・・・8Nの切り換えが行われる(ステップS16)。
【0043】
この実施形態では、このようにして発電機電源2側の負荷の有効電力値が目標有効電力に対して所定範囲に、例えば9.0〜9.3kWの範囲になったときには、ステップS13からステップS5に戻って切換ユニット8A,8B・・・8Nの切換操作をパスするが、この所定範囲に達しないときには、4回目、5回目・・・と繰り返して遂行される。また、各ユニット8A,8B・・・8Nに接続されている負荷6A,6B・・・6Nの運転状態に変化が発生した場合にも、ステップS13からステップS14に進む。尚、上述した構成に代えて、例えば現在の目標皮相電力レベルが最終目標皮相電力より小さく、且つこの目標皮相電力に対して所定範囲に、例えば11.3〜11.7kVAになったときに切換操作を終了させるようにしてもよく、このようにしても同様の効果が達成される。
【0044】
この実施形態では、切換制御装置10は各負荷6A,6B・・6Nの皮相電力と、発電機電源2側の負荷の有効電力に基づいて複数個の切換ユニット8A,8B・・・8Nを上述したように切換制御するので、発電機電源2側の負荷の皮相電力及び有効電力は、小さい側から目標皮相電力及び目標有効電力に近づくようになり、その近づき方は目標有効電力値及び目標皮相電力値に近づくに従って小さくなる。そして、発電機電源2側の負荷の有効電力が目標有効電力に対して所定範囲になると、目標皮相電力レベルの修正が終わって切換操作が終了するので、発電機電源2側の負荷の有効電力が目標有効電力を超えることがなく、有効電力に関してもコージェネシステムに過負荷が作用することが回避できる。
【0045】
発電機電源2から負荷に供給される有効電力及び皮相電力は、上述したように発電機電源2の目標有効電力及び目標皮相電力に近い値となり、従って、発電機電源2の利用率は、図5に実線で示すように約90〜95%になり、発電機電源2の利用率を常時高めて効率の良い運転を行うことができる。この実施形態における利用率と対比するために、図5において破線でもって従来の切換制御による発電機の利用率を示す。尚、図5に上述した記載から容易に理解される如く、発電機電源2は目標有効電力値及び目標皮相電力値に近い値で運転されるので、目標有効電力値及び目標皮相電力値を変えることによって、発電機電源2の利用率を調整することができる。
【0046】
以上、本発明に従う切換器の一実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
【0047】
【発明の効果】
本発明の請求項1の切換器によれば、各負荷の皮相電力と、発電機電源側の全負荷の有効電力に基づいて複数個の切換ユニットを切換制御するので、その切換制御は負荷の力率をも考慮した制御となる。また、発電機電源の有効電力容量及び皮相電力容量を考慮しながら、発電機電源側の負荷を選択し、この選択した負荷に対応する切換ユニットを発電機電源側に切り換えることによって、発電機の利用率の高い運転が可能となる。
【0048】
また、本発明の請求項2の切換器によれば、合算皮相電力が発電機電源の目標皮相電力よりも小さく、且つ発電機電源側の全負荷の有効電力が発電機電源の目標有効電力よりも小さくなるように、切換制御装置が負荷を選択するので、発電機電源側の負荷の有効電力及び皮相電力が、この発電機電源の目標有効電力及び目標皮相電力を超えることがなく、コージェネレーションシステム、特に発電機電源を安定して運転することができる。
【0049】
また、本発明の請求項3の切換器によれば、目標有効電力を目標皮相電力レベルとして設定して合算皮相電力値がこの目標皮相電力レベルに最も近い値の負荷の組合せが設定され、この組合せの負荷について発電機電源からの電力が供給される。このとき、目標有効電力を目標皮相電力レベルと設定して負荷の組合せを選択しているので、これら負荷の有効電力値は発電機電源の有効電力容量よりも小さく、またそれらの皮相電力値は発電機電源の皮相電力容量よりも小さく、発電機電源に過剰な負荷が作用することがない。また、選択した負荷の有効電力値と目標有効電力値と間に開きがあると、常に発電機電源の有効電力容量値と発電機電源側の負荷の有効電力値との差に基づいて目標皮相電力レベルを修正し、この修正した目標皮相電力レベルに近い負荷の最適組合せを再選定するので、負荷の有効電力値を目標有効電力値により近い値に、また負荷の皮相電力値を目標皮相電力値により近い値に近づけることができ、発電機電源のより利用率の高い運転を行うことができる。
【0050】
また、本発明の請求項4の切換器によれば、発電機電源の有効電力容量と発電機電源側に接続された全負荷の計測有効電力との差に基づいて電力上積み量を演算し、修正前の目標皮相電力レベルに電力上積み量を加算して上積み修正皮相電力値を演算し、この上積み修正皮相電力値に基づいて目標皮相電力レベルを修正するので、目標皮相電力レベルを所要の通りに修正することができる。
【0051】
更に、本発明の請求項5の切換器によれば、電圧計測装置の電圧値と各切換ユニットの第1の電流計測装置の電流値とを用いて、各負荷の皮相電力を簡単に求めることができ、また、第2の電流計測装置の電流値、電圧計測装置の電圧値及び電力計測装置の電力値を用いて、発電機電源に接続された全負荷の有効電力を簡単に求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う切換器の一実施形態を適用したコージェネレーションシステムの一例を簡略的に示すブロック図である。
【図2】図1の切換器の切換制御装置を簡略的に示すブロック図である。
【図3】図1の切換器の切換制御動作を示すフローチャートである。
【図4】負荷の各種組合せ内容を表形態で示す図である。
【図5】図1の切換器を用いた場合と従来の切換器を用いた場合の発電機の利用率を示す図である。
【符号の説明】
2 コージェネ発電機電源
4 切換器
6A,6B・・・6N 負荷
8A,8B・・・8N 切換ユニット
10 切換制御装置
12 電源切換装置
23 商用電源
26 電流計測装置
32 切換コントローラ
38 集中制御手段
40 目標電力演算手段
42 目標皮相電力レベル演算手段
44 合算皮相電力演算手段
46 負荷選択手段
48 判定選択手段
50 指示信号生成手段
64 電流計測装置
66 電圧計測装置
68 電力計測装置

Claims (5)

  1. 複数個の負荷の各々に対応して設けられた複数個の切換ユニットと、前記複数個の切換ユニットを切換制御するための切換制御装置とを備え、前記複数個の切換ユニットの各々は、商用電源及び発電機電源のうち選択された電源からの電力を対応する負荷に供給する切換器であって、
    前記切換制御装置は、各負荷の皮相電力と、前記発電機電源側に接続された全負荷の有効電力とに基づいて、前記複数個の切換ユニットを切換制御することを特徴とする切換器。
  2. 前記切換制御装置は、各負荷の皮相電力と、前記発電機電源側に接続された全負荷の有効電力とに基づいて、合算皮相電力値が前記発電機電源の予め設定される目標皮相電力値よりも小さく、且つ前記発電機電源側に接続された全負荷の有効電力値が前記発電機電力の予め設定される目標有効電力値よりも小さくなるように負荷を選択し、前記発電機電源からの電力が選択された負荷に供給されるように前記複数個の切換ユニットを切換制御することを特徴とする請求項1記載の切換器。
  3. 前記切換制御装置は、前記目標有効電力を目標皮相電力レベルと設定して、合算皮相電力値が前記目標皮相電力レベルより小さく且つこの目標皮相電力レベルに最も近い値の負荷の組合せを選定し、次に、この選定した負荷に前記発電機電源からの電力が供給されるように前記複数個の切換ユニットを切換制御し、次いで前記発電機電源の前記有効電力容量とこのときの前記発電機電源側に接続された全負荷の有効電力との差に基づいて前記目標皮相電力レベルを修正し、この修正された目標皮相電力レベルより小さく且つこの目標皮相電力レベルに最も近い値の負荷の組合せを再選定し、このようにして前記合算皮相電力値が前記目標皮相電力値より小さく且つこの目標皮相電力値に近い値に、また前記測定有効電力値が前記目標有効電力値よりも小さく且つこの目標有効電力値に近い値となるように前記複数個の切換ユニットを切換制御することを特徴とする請求項2記載の切換器。
  4. 前記切換制御装置は、前記発電機電源の前記有効電力容量値と前記発電機電源側に接続された全負荷の前記有効電力値との差に基づいて電力上積み量を演算し、次に修正前の前記目標皮相電力レベルに前記電力上積み量を加算して上積み修正皮相電力値を演算し、この上積み修正皮相電力値に基づいて目標皮相電力レベルを修正することを特徴とする請求項3記載の切換器。
  5. 前記複数個の切換ユニットの各々は、対応する負荷の電流を計測するための第1の電流計測装置を備え、また、前記発電機電源側の電流を計測するための第2の電流計測装置と、前記発電機電源側の電圧を計測するための電圧計測装置と、前記発電機電源側の電力を計測するための電力計測装置とが、設けられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の切換器。
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