JP3885901B2 - 植物プロモーター - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、植物においてプロモーター機能を有する植物プロモーターに関するものである。さらに、詳しくはワタ繊維などの発現の調節を行う植物プロモーターに関する。該植物プロモーター機能を有する塩基配列は、真核生物または原核生物においても外来遺伝子の発現を調節することが可能である。
【0002】
【従来の技術】
プロモーターとは、DNAを鋳型にmRNA合成を開始するDNA上のシグナルであり、特徴的な塩基の共通配列を有する。特に、真核生物においては転写開始点の20塩基前後上流に、TATAボックスと呼ばれる共通配列があり、この部位が転写開始に必要な部位であると考えられている。目的の蛋白質を大量に産生させるためには、より強力なプロモーターを用いることが有利であると考えられている。一般に、植物ではその活性が強いということから、カリフラワーモザイクウイルス、CaMVの35Sプロモーターがよく利用されている。実際に、除草剤耐性植物の作出やウイルス抵抗性植物の作出に用いられている。しかし、35Sプロモーターには組織特異性がなく、目的によっては組織特異性が要求されることがある。植物組織特異性をもつプロモーターとしては、シス因子、トランス因子の研究が行われている。植物組織特異性をもつプロモーターを用いると、所望の器官において、導入した遺伝子の発現を調節できる形質転換植物体を作出することができる。
【0003】
現在、ワタ繊維はゴシピウム(Gossypium) 属に属するワタ植物を栽培し、得られたさく果(コットンボール)から採取することにより生産されている。ワタ繊維において、繊維特性を示す特性値は種々あるが、特に重要なものとして、繊維長、繊度、強度などがあげられる。従来から、ワタ繊維の特性を改善するために多大な努力がなされてきた。今日、遺伝子工学の発展により、ワタ植物を形質転換して、その繊維特性を変えることが可能となってきている。その際に、目的遺伝子を所望の時期および組織において発現させることは非常に重要なことである。しかし、ワタ繊維の形成および伸長機構については十分に解明されておらず、関与する遺伝子やプロモーターも十分に分かっていないのが現状である。目的の遺伝子を目的の組織または時期に発現させるには、CaMV35Sプロモーターのように常に発現しているものではなく、より特異的なプロモーターを用いる必要がある。特にワタ繊維の改良にはこうしたプロモーターが欠かせない。
【0004】
ワタ繊維は胚珠の表皮細胞の1つ1つが伸長したものであり、1本の繊維は1つの細胞よりできている。繊維はイニシエーション、エロンゲーション、二次壁沈着、マチュレーションの段階を経て形成される。これまでにいくつかのワタ由来のプロモーターが発見され、繊維特異性を改善するのに有用であると報告されており(WO 94/12014)、E6またはB8プロモーターが開示されている。特に、E6について詳しく研究されており、E6mRNAは開花後、15日以降で繊維に強く発現していることが示されている。また、ノザンブロティングをロングエクスポーズすると花や胚珠、葉に弱いシグナルが得られている(Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89,5769-5773,1992)。また、プロモーターの強さ、働く時期などはそれぞれのプロモーターによって、様々に異なっていることが知られている。しかし、開花15日以降はワタの繊維形成において、エロンゲーションの後半以降にあたり、繊維特性の改善には、これらのプロモーターだけでは十分ではなく、開花直後から15日迄に発現するプロモーターも必要である。しかしながら、このようなプロモーターは未だ発見されていない。
【0005】
【解決しようとする課題】
本発明の目的の1つは、ワタ繊維の繊維特性を改善するために有用なプロモーターを提供することにある。さらには、他の植物においても、目的の遺伝子を所望の組織または器官で発現させて、形質転換植物体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、すでに、ワタ繊維の繊維特性を改善あるいは生産性を向上させるために鋭意研究して、ワタ繊維よりいくつかのcDNAを単離した(特願平8-31987 号) 。これらの単離したcDNAの時期および組織特異的な発現を調べ、さらに、これらの遺伝子の1つ、pKC03の上流配列をクローニングし、解析した結果、ワタ繊維の繊維特性を改善あるいは生産性を向上させる植物プロモーターを見出し、本発明に到達した。
【0007】
すなわち、本発明は以下の(a)又は(b)のDNAを含む植物プロモーターである。
(a)配列番号1記載の塩基配列からなるDNA
(b)(a)の塩基配列からなるDNAにおいて、1もしくは複数の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなり、かつ、植物プロモーターとして作用する能力を有するDNA
【0008】
また、本発明は上記植物プロモーターをベクターに導入した植物発現ベクターである。
【0009】
さらに、本発明は上記植物発現ベクターを宿主植物細胞に導入した形質転換植物細胞である。
【0010】
また、本発明は上記形質転換植物細胞から再生された形質転換植物体である。
【0011】
本発明は上記形質転換植物体より得られた植物種子である。
【0012】
本発明は上記植物プロモーターを挿入した植物発現ベクターを宿主植物細胞に導入して形質転換植物細胞を得、該形質転換植物細胞から形質転換植物体を再生し、得られた形質転換植物体より植物種子を得、該種子から植物体を生産することを特徴とする植物体の製造法である。
【0013】
【発明の実施態様】本発明の「植物プロモーター」とは、植物において、プロモーターとして作用する能力(プロモーター機能)を有するDNAである。「プロモーター」とは、DNAを鋳型にmRNA合成(転写)を開始するDNA上の特定塩基配列を意味し、塩基の共通配列を持ち、これを認識してmRNAを合成する酵素(RNAポリメラーゼ)がmRNAを合成する。本発明において、「プロモーター機能」とは、DNAポリメラーゼがDNA上の特異的な領域に結合し、転写開始する作用をいう。本発明の植物プロモーターは、具体的には、以下の(a)又は(b)のDNAを含む。
(a)配列番号1記載の塩基配列からなるDNA
(b)(a)の塩基配列からなるDNAにおいて、1もしくは複数の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなり、かつ、植物プロモーターとして作用する能力を有するDNA
【0014】
本発明の植物プロモーターを得るために、本発明者らはトマトのエクステンシン遺伝子とホモロジーのあるワタ繊維で発現する遺伝子、pKC03(特願平 8-31987号) の上流領域をクローニングした。これまでにノザンブロッティングにより、pKC03は開花10日目の胚珠にそのシグナルが表れ、また、幼植物や葉において、さらに強いシグナルが表れていることより、これらの組織においてpKC03上流領域にプロモーター活性が存在することが期待されていた。したがって、本発明の植物プロモーターの1種は、その塩基配列(配列番号1)が、ワタ(Gossypium属)由来のヌクレオチド配列である。さらに、配列番号1記載の塩基配列は、ワタ繊維伸長時に、ワタ繊維組織において発現し、また、幼植物においても発現するpKC03の上流に位置する塩基配列である。
【0015】
本発明の植物プロモーターは、配列番号1記載の塩基配列からなるDNAにおいて、1もしくは複数の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなり、かつ、植物プロモーターとして作用する能力を有するDNAである。本発明の植物プロモーターには、配列番号1記載の塩基配列の5’末端をプロモーター活性が有るかぎり、欠失したものが含まれる。
【0017】
本発明の「植物発現ベクター」とは、上記植物プロモーターをベクターに導入したものであり、ベクターとしては、大腸菌由来のベクター、例えば、pT7Blueベクター、β−グルクロニダーゼ遺伝子(GUS)を含むプラスミド、pBI101−Hm2、シャトルベクター、ヘルパープラスミド、pRK2013などが挙げられる。また、植物ウイルス、例えばカルフラワーモザイクウイルスを利用することもできる。ベクターはそれぞれの宿主細胞に応じて選択する。
植物プロモーターをベクターに導入する方法は、通常の遺伝子をベクターに導入する方法に従う。
【0018】
本発明の「形質転換植物細胞」とは、上記植物発現ベクターを宿主植物細胞に導入した形質転換植物細胞である。宿主植物細胞としては、シロイヌナズナWassilewskija 株、トマト、タバコ、ペチュニア、コムギ、イネ、トウモロコシ、カボチャ、キュウリ、ワタなどが挙げられる。
植物発現ベクターを宿主植物細胞に導入する形質転換法としては、エレクトロポレーション法、プロトプラスト融合法、マイクロインジェクション法、ポリエチレングリコール法あるいはパーティクルガン法などを挙げることができる。
【0019】
本発明の「形質転換植物体」とは、上記形質転換植物細胞から再生された形質転換植物体である。再生方法としては、カルス状の形質転換細胞をホルモンの種類、濃度を変えた培地へ移して培養し、不定胚を形成させ、完全な植物体を得る方法がある。使用する培地としては、ワタではMSIC培地(MS塩、0.75% MgCl2, 1.9g/l KNO3, 30g/l グルコース、2.0g/l ジェランガム、 pH5.8) 、ニンジンでは Kamada & Harada培地などが例示される。
【0020】
本発明の「植物体を製造する方法」は、上記植物プロモーターを挿入した植物発現ベクターを宿主細胞に導入して植物細胞を得、該植物細胞から形質転換植物体を再生し、得られた形質転換植物体より植物種子を創成し、該種子から植物体を生産する工程を含む。
形質転換植物体から植物種子を創成する工程とは、形質転換植物体を発根培地より取り出し、水を含んだ土を入れたポットに植え、一定温度下で生育させる。
生育が続き、花を形成し、最終的に種子が形成される工程という。また、種子から植物体を生産する工程とは、形質転換植物体上で形成された種子が成熟したところで、単離して、水を含んだ土に播種し、一定温度、照度下で生育させることにより、植物体を生産する工程をいう。
【0021】
本発明の具体的な工程例としては、下記工程が例示される。
(1) ワタ繊維組織特異的遺伝子、pKC03の上流領域のクローニング
(2) β−グルクロニダーゼ遺伝子(GUS遺伝子)との融合
(3) プラスミドのアグロバクテリウムへの導入
(4) 無菌シロイヌナズナの栽培
(5) アグロバクテリウムの感
(6) 除菌
(7) 形質転換植物の選択
(8) 形質転換植物の再生
(9) 抗生物質耐性株の取得
(10) GUS活性の測定
(11) パーティクルガンによるトランジェントアッセイ
【0022】
〈1〉ワタ繊維形成および伸長に関与する遺伝子のプロモーター領域の単離
ワタ繊維から得られた組織特異的遺伝子、pKC03(特願平8-31987 号) の塩基配列より、合成オリゴヌクレオチドを作製し、インバースPCR法を行う。
ワタ繊維よりゲノムDNAを抽出した後、制限酵素、EcoRI で切断し、セルフライゲーションさせた後、PCRの鋳型として使用する。第1プライマー群を用いて、PCRを行った後、反応産物をさらに第2プライマー群を用いてPCRを行い、上流領域をクローニングする。
アガロースゲル電気泳動で目的の長さのクローンを得た後、TAクローニングベクターにサブクローニングして、オートシークエンサーを用いて配列決定を行う。得られたPCR断片の配列の一部がpKC03の配列と完全に一致したことから、pKC03の上流(植物プロモーター)と判断する。
【0023】
〈2〉ワタ繊維形成および伸長に関する遺伝子のプロモーター領域の利用
上記方法により得た植物プロモーターを、ワタ植物またはワタ以外の植物において、キメラ遺伝子コントラクトをつくり、繊維形成および伸長に関与するタンパクの発現制御に利用することができる。さらに、シグナルペプチドをコードするDNA配列とも組み合わせると、細胞壁での各種タンパクの発現による細胞壁成分の改変が可能となり、耐病性等を付与した新規植物の育種にも応用できる。
【0024】
例えば、繊維形成および伸長に関与する遺伝子を本発明の植物プロモーターに接続して、ワタ植物または他の植物に導入すると、目的タンパクの含量を増大させることができる。これに対し、マイナス鎖(コード配列に相補的な配列)の少なくとも一部を逆向きにプロモーターに接続したものを植物に導入し、いわゆるアンチセンスRNAを発現させると、目的タンパク含量を低下させることができる。
【0025】
〈3〉植物プロモーターのベクターへの導入と宿主植物細胞の形質転換
植物細胞の形質転換方法としては、プロトプラストに電気パルス処理してプラスミドを植物細胞へ導入するエレクトロポレーション法や、小細胞、細胞、リソソーム等とプロトプラストとの融合法、マイクロインジェクション法、ポリエチレングリコール法、あるいは、パーティクルガン法等の方法を挙げることができる。
また、植物ウイルスをベクターとして利用することによって、該目的遺伝子を植物体に導入することができる。利用する植物ウイルスとしては、例えばカリフラワーモザイクウイルス(CaMV)を用いることができる。すなわち、まず、ウイルスゲノムを一旦、大腸菌由来のベクターなどに挿入して組換え体を調製した後、ウイルスのゲノム中にこれらの目的遺伝子を挿入する。このようにして修飾されたウイルスゲノムを制限酵素により該組換え体から切り出し、植物体に接種することによって、これらの目的遺伝子を植物体に挿入することができる〔ホーン(Hohn)ら、モレキュラー・バイオロジー・オブ・プラント・チューモアーズ(Molecular Biology of Plant Tumors)、アカデミック・プレス、ニューヨーク(Academic Press、New York)、第 549〜560 頁(1982)、米国特許第 4,407,956号〕。
【0026】
さらに、アグロバクテリウムのTiプラスミドを利用する方法がある、アグロバクテリウム属に属する細菌が植物に感染すると、それが持っているプラスミドDNAの一部を植物ゲノム中に移行させるという性質を利用して、これらの目的遺伝子を植物体に導入することもできる。アグロバクテリウム属に属する細菌のうちアグロバクテリウム・ツメファシエンス(Agrobacterium tumefaciens) は植物に感染してクラウンゴールと呼ばれる腫瘍を、アグロバクテリウム・リゾゲネス(Agrobacteriumu rhizogenes) は植物に感染して毛状根を引き起こすが、これらは感染の際にTiプラスミドまたはRiプラスミドと呼ばれる、それぞれの細菌中に存在するプラスミド上のT−DNA領域(Transferred DNA)と呼ばれる領域が植物中に移行し、植物のゲノム中に組み込まれることに起因する。さらに、TiまたはRiプラスミド上にはT−DNA領域が植物中に移行し、植物のゲノム中に組み込まれるために必須であるvir領域と言われる領域がある。vir領域自身は、植物中に移行されることはなく、またこのvir領域はT−DNA領域が存在するのと異なったプラスミド上にあっても機能しうる〔Nature, 303, 179, (1983)〕。
【0027】
TiまたはRiプラスミド上のT−DNA領域中に、植物ゲノム中に組込みたいDNAを挿入しておけば、アグロバクテリウム属の細菌が植物体に感染する際に目的とするDNAを植物ゲノム中に組込むことができる。ここで、TiまたはRiプラスミドのT−DNA中のクラウンゴール、又は毛状根を引き起こす部分を、目的とする移行機能を損なうことなく取り除き、得られたものをベクターとして使用することもできる。本発明においてはこのような種々のベクターを用いることができる。
例えば、バイナリーベクターと呼ばれるpBI101(クロンテック社)等のベクターに、本発明のプロモーターに繊維形成および伸長に関与する遺伝子をセンスまたはアンチセンス方向で接続したものを挿入して、これらを植物細胞に導入することができる。なお、これらのベクターは前出のvir領域を有しておらず、該ベクターを導入して用いるアグロバクテリウム属の細菌は、vir領域を有している他のプラスミドを含有している必要がある。
【0028】
また、これらのベクターはアグロバクテリウム属の細菌だけではなく、大腸菌中でも増幅することができるシャトルベクターであり、したがって、Tiプラスミドの組換え操作は、大腸菌を用いて行うことができる。更に、これらのベクターは、抗生物質耐性遺伝子を含んでおり、大腸菌、アグロバクテリウム属の細菌または植物細胞等を形質転換する際に、形質転換体を容易に選別することができる。また、これらのベクターにはカリフラワーモザイクウイルス、CaMVの35Sプロモーターが存在しており、これらのベクターに挿入された遺伝子を植物ゲノム中に組み込んだ後、非調節的に発現させることが可能となる。
【0029】
〈4〉形質転換植物細胞から植物体の再生
以下に、シロイヌナズナにおける、アグロバクテリウムによる目的遺伝子の導入および形質転換細胞の植物体への再生法を詳述する。
シロイヌナズナの種子を常法に従って、GMプレートに播種し、無菌的に栽培する。発根した胚軸の切片を用いてCIMプレート上でカルス培養を行う。本発明の植物プロモーターに目的遺伝子を接続し、カナマイシン及びハイグロマイシン耐性遺伝子を有するプラスミドにより形質転換したアグロバクテリウムを培養し、希釈したものをチューブに分注し、カルス化した胚軸の切片を浸し、数日間、CIMプレート上で共存培養する。アグロバクテリウムが肉眼で観察できるまで十分に増殖したら、除菌操作を行ない、SIMプレート上で数日間、培養を行う。これらの切片を最終的にSIMプレート上で培養し、1週間ごとに新しいプレートに移植を繰り返す。形質転換した切片は増殖を続け、カルスが現れてくる。抗生物質で選択しているため、非形質転換切片は褐変する。形質転換体が5mm程度の大きさになり、シュートを形成するまで培養する。完全なシュートの形状を示すようになったら、シュートの根元をカルス部分を含まないようにメスで切り取り、RIMプレートに移植する。大きなカルスが付いていると、発根してもカルスを介して根が出ていて、ロゼットとは維管束がつながっていないことが多い。発根後、無機塩類培地〔5mM KNO3, 2.5mM K- リン酸緩衝液(pH5.5), 2mM MgSO4, 2mM Ca(NO3)2, 50μM Fe-EDTA, 1000 ×微量要素(70mM H3BO3, 14mM MnCl2, 0.5mM CuSO4, 1mM ZnSO4, 0.2mM NaMoO4, 10mM NaCl, 0.01mM CoCl2) 1ml/リットル〕に浸したロックウール上に定植する。
【0030】
発根した植物体は無機塩類培地に浸した土に移植し、種子を得ることができる。この種子を滅菌処理し、GM培地に播種して発芽させることにより形質転換体を得ることができる。この形質転換体より、常法に従ってDNAを抽出し、このDNAを適当な制限酵素で切断し、繊維形成および伸長に関与する遺伝子をプローブに用いてサザンハイブリダイゼーションを行ない、形質転換の有無を確認することができる。
【0031】
また、形質転換体や非形質転換体より、常法に従ってRNAを抽出し、繊維形成および伸長に関与する遺伝子のセンスまたはアンチセンス配列を有するプローブを作成し、これらのプローブを用いてノザンハイブリザイゼーションを行ない、目的遺伝子の発現の状態を調べることができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明では、レポーター遺伝子として広く植物で使われているGUS遺伝子を本発明のプロモーターの3’末端に連結して使用すると、GUS活性を調べることで簡単にプロモーターの強さを評価できる。レポーター遺伝子としては、GUS遺伝子に限らず、ルシフェラーゼ、グリーンフルオレセイントプロテインも使用することができる。
繊維形成および伸長に関与する遺伝子は、ワタ繊維細胞において、ワタ繊維形成過程で発現し繊維伸長に関与するため、この塩基配列の上流領域などを用いることで、ワタ繊維の伸長に関与する転写因子などが同定される可能性がある。従って、本発明の植物プロモーターは、ワタ繊維形成および伸長に関与するプロモーターであり、繊維形成および伸長を誘導する技術の確立、繊維伸長に関与するシス因子やトランス因子の単離、繊維形成および伸長のメカニズムの解明またはそれを調節する遺伝子の単離に利用することができ、細胞形成及び伸長の技術分野においてもきわめて有用である。また幼植物体の茎頂点に強い発現を示すことより、茎頂点で目的の遺伝子をセンス方向やアンチセンス方向で発現させることにより、期待する変化を得ることができる。
【0033】
さらに、繊維形成および伸長に関与するタンパクをコードしている塩基配列と、本発明の植物プロモーターを結合したキメラ遺伝子を作製して、特定の組織の植物細胞壁の構造を変化させることができ、工業分野で用いられる植物原料の加工に有用である。また、一般にカリフラワーモザイクウイルスの35Sプロモーターを用いることによって、植物の器官全体に生活環の全過程を通して形態変化をもたらすことができる。光、熱、傷害などの調節性のプロモーターを用いれば、生育環境に応じて、その形態が変化しうる植物体を作製することができる。また、器官または組織に特異的なプロモーターを用いれば、特定の器官または組織だけに形態変化を生じさせることができる。つまり、本発明のプロモーターは器官特異的なものであるから、本発明のプロモーターを用いることによって、繊維の形成を制御し繊維特性の変化をもたらすことができる。また茎頂点においても適用できる。
【0034】
本発明の植物プロモーターを用いることにより、特定の植物組織に特異的に目的遺伝子を発現させることができる。特に植物の茎頂点やワタ繊維に目的遺伝子を発現させることができる。さらに、本発明の植物プロモーターを用い、特定の遺伝子をワタ繊維に発現させることにより、ワタ繊維の特性(繊維長、繊度、強度等)の改善および収量の向上を行うことが可能となる。さらに、本発明の植物プロモーターを利用することにより、より優れた繊維特性を有し、かつ、生産性の高い新規なワタ品種を作出することができる。また、アラビドプシスやワタ茎頂点付近にかなり特異的に目的の遺伝子を発現させることができ、種々の応用が期待される。
【0035】
【実施例】
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。
実施例1
(1) ワタ繊維組織由来の遺伝子、pKC03の上流領域 (GKC03) のクローニング
ワタ植物(Gossypium属)の播種後、18日の幼植物体を用いて、Murray and Thompson の改良法でゲノムDNAを抽出し、インバース(inverse) PCR法でゲノムDNAのクローニングを行った。
すなわち、制限酵素EcoRI で1μgのゲノムDNAを切断した後、T4ライゲースでセルフライゲーションさせた。ライゲーションしたDNA 500μgを鋳型にしてPCR試薬キット(LA-PCR キット、宝酒造)を用いて、pKC03の上流域(以下、GKC03と略す)を増幅させた。該反応は、配列番号2および3に示した核酸配列を有する第1プライマー群を用い、94℃、15秒間および65℃、12分間を28サイクル実施した。次に、このPCR産物を用いて、配列番号4および5に示した塩基配列を有する第2プライマー群を用いて、同様の条件でPCRを行った。このPCR産物を電気泳動で量および長さを確認し、得られたDN断片をベクター、pT6BlueTに導入し、大腸菌JM109を形質転換して、クローニングした。その後、シーケネースシークエンスキット(アマシャム社)を用いて、GKC03の塩基配列を決定した。該塩基配列はプライマーの配列よりcDNAと全て一致し、cDNAに対応するゲノム領域であることが確認できた。この塩基配列を配列番号1に示す。
【0036】
(2) β−グルクロニダーゼ遺伝子(GUS遺伝子)との融合
β−グルクロニダーゼ遺伝子(GUS)を含むプラスミド、pBI101−Hm2(奈良先端大学、新名教授から入手)を制限酵素、HindIII およびSacIで切断した後、アガロースゲル電気泳動を行って、該プラスミド中のGUS遺伝子を取り出した。このGUS遺伝子をプラスミド、pUC19の制限酵素、HindIII およびSacIサイトに挿入して、プラスミド、pGUSを得た。
次にプラスミド、pGKC03を制限酵素、EcoRI およびSacIで切断し、平滑末端化してから、上記プラスミド、pGUSの制限酵素、SmaIサイトに挿入した。挿入されたEcoRI-SacI断片の塩基配列から正しく挿入されたか否かを確認して、正しく挿入されたプラスミドをpGKC03:GUSと命名した。
さらに、このプラスミド、pGKC03:GUSを制限酵素、BamHI およびSacIで切断し、電気泳動後、BamHI-SacI断片を上記プラスミド、pBI101−Hm2の制限酵素、BamHI およびSacIサイトに挿入して、新規なプラスミド、pBI03:GUSを得た。次いで、該プラスミド、pBI03:GUSで大腸菌JM109を形質転換して、Escherichia coli JM109/pBI03:GUSを得た。この工程を図1に示す。
【0037】
(3) プラスミドのアグロバクテリウムへの導入
(2)で得られた大腸菌、Escherichia coli JM109/pBI101-03:GUSおよびヘルパープラスミド、pRK2013をもつ大腸菌を、それぞれ59mg/lのカナマイシンを含むLB培地で、37℃で一晩、培養した。別途、アグロバクテリウムEHA101株(奈良先端大学、新名教授から入手)を50mg/lのカナマイシンを含むLB培地で37℃で2晩培養した。
各培養液を1.5mlをエッペンドルフチューブに取り、集菌した後にLB培地で洗浄した。これらの菌体を1mlのLB培地に懸濁後、3種の菌を100μlずつ混合し、LB寒天培地にまき、28℃で培養してプラスミドをアグロバクテリウムに接合伝達させた。1〜2日後に一部を白金耳でかきとり、50mg/lカナマイシン、20mg/lハイグロマイシンおよび25mg/lクロラムフェニコールを含むLB寒天培地上に塗布した。28℃で2日間培養した後、単一コロニーを選択した。得られた形質転換体を EHA101/pBI03:GUS と命名した。
【0038】
(4) 無菌シロイヌナズナの栽培
シロイヌナズナWassilewskija 株(以下、WS株と称す)の種子(奈良先端大学、新名惇彦教授から入手)数10粒を1.5mlチューブに入れ、70%エタノール1mlを加え、3分間放置した。続いて、滅菌液(5%次亜塩素酸ナトリウム、0.02%TritonX-100)に3分間浸し、滅菌水で5回洗浄した後に、GMプレート(1リットルあたりでムラシゲ−スクーグ無機塩類4.3g、ショ糖10g 、ミオイノシトール0.1g、ジェランガム5g、pH5.7)に置床した。このプレートを4℃に2日間放置して、低温処理を行い、続いて植物インキュベーター(サンヨー製、MLR-350HT)中に22℃、弱光下にて、7日間培養した。
【0039】
(5) アグロバクテリウムの感染
前記(4) で7日間培養したWS株の胚軸を数株ずつそろえて、メスで約1.0cm程度に切りそろえ、CIMプレート(1リットルあたりガンボーグB5ソルト3.9g、グルコース20g 、ミオイノシトール0.1g、ジェランガム5g、2,4 −ジクロロフェノキシ酢酸を 0.5μg 、カイネチンを0.05μg となるように加えたもので、pH5.7)に置き並べた。光強度3000ルクス、24時間明期で2日間培養し、(3) にて得た形質転換体、EHA101/pBI03:GUS を、1日間、28℃で培養した菌液をMS希釈液 (ムラシゲ−スクーグ無機塩類6.4g/l、pH6.3)で3倍に希釈したものをそれぞれ1mlずつチューブに分注し、この中にカルス化した胚軸(CIM培地で2日間培養したもの)を10分間浸した。2枚重ねた滅菌ろ紙上に並べ、余分な水分を除き、新しいCIMプレートに各々20本ほどを置き並べた。同条件にて2日間共存培養した。
【0040】
(6) 除菌
各々の菌株が肉眼で観察できるまで十分に増殖した切片を除菌液(MS希釈液にクラフォランを終濃度200μg/mlになるように加えたもの) に移し、ゆっくり振蘯させて60分間洗浄した。この操作を5回繰り返した後、滅菌ろ紙上で水分を取り除き、SIMプレート(1リットルあたりガンボーグB5ソルト3.9g、グルコース20g 、ミオイノシトール0.1g、ジェランガム5g、カナマイシン50mg、ハイグロマイシンB20mg、クラフォラン0.2g、ヴァンコマイシン0.5g、2iP5mg、IAA を終濃度0.15mg、となるように加えたもので、pH5.7)に置き並べ、光強度4000ルクスで2日間培養した。
【0041】
(7) 形質転換植物の選択
前記で2日間培養した切片をSIMプレートに移植し、光強度4000ルクスで培養した。以後、1週間毎に新しいSIMプレートに移植した。形質転換した切片は増殖を続け、ドーム状に盛り上がったカルスとなるが、非形質転換体は褐変した。形質転換体は約2週間後、カルスが緑色を呈し、約1カ月後、シュートが形成された。
【0042】
(8) 形質転換植物の再生
シュートとなった植物体の根元を、カルス部分を含まないように剃刃もしくはメスで切り取り、RIMプレート(1リットルあたりMSソルト4.3g、シュクロース10g 、ミオイノシトール0.1g、ジェランガム3.5g、インドールブチリックアシッド0.02mg、pH5.7)に軽く乗せるように挿した。約1カ月後、1〜2cm程度の根が数本形成したものをピンセットでとりだし、パーライトとバーミキュライト(TES社製)を1:1に混合し無機塩類混合培地に浸した土に植え換えた。約1カ月後、1株につき数百粒の種子が得られた。これを以後、T1種子と称す。
【0043】
(9) 抗生物質耐性株の取得
T1種子約100粒を前記(4) と同様の方法で滅菌し、GMプレート (カナマイシン50mg、ハイグロマイシンB20mg入り)に播種した。ほぼ3:1の割合でカナマイシンおよびハイグロマイシンB耐性株が発芽した。
【0044】
(10) GUS 活性の測定
得られたホモ接合体である形質転換アラビドプシスを栽培し、組織をメスで切り取り、切片を数mlの固定液(0.03 %ホルマリン、10mM MES (pH5.6)、0.3M マンニトール) に室温で45分間浸す。つぎに50mMリン酸バッファー(pH7.0) で数回洗った。切片をGUS染色液(50mM リン酸バッファー、0.5Mフェリシアン化カリウム、0.5Mフェロシアン化カリウム、1mM X-Gluc)に浸し、真空装置で吸引して溶液を試料内部までよく染み込ませ、37℃で一晩インキュベートした。クロロフィルを除くため、5%ホルマリンに10分間浸した後、5%酢酸に10分間、50%エタノールに10分間、100%エタノールに10時間浸した。青く染まった組織を顕微鏡で観察したところ、アラビドプシスでもプロモーター活性は認められた。特に幼植物体の茎頂部に特異的に強い発現が見られた (図2、図3)。また、側芽においても発現が見られた(図4)。7週間目の花にも発現していた(図5)。さらに、9週間目のさやの基部にも発現が認められた(図6)。これらの結果より、本発明のDNAはワタ以外の植物であるアラビドプシスでも組織特異性をもったプロモーターとして働くことがわかった。
【0045】
(11) パーティクルガンによるトランジェントアッセイ
パーティクルガン装置は日本バイオラッドのPDS−1000/Heを使用した。
11-1. 金粒子ストックの作製
1.0μmの金粒子を60mgを1.5mlのマイクロチューブに入れた。次に、70%%エタノールを1ml加え、ボルテックスミキサーで5分間振盪し、15分間静置した。10,000rpm で5秒間遠心分離した後、上清を捨て滅菌した蒸留水を1ml加えた。ボルテックスミキサーで1分振盪後、1分間静置して遠心した。10,000rpm で遠心分離した後、上清を捨て、滅菌した50%グリセロール液1mlに懸濁させた。
【0046】
11-2. DNAの金属粒子への吸着
滅菌済みの1.5mlのマイクロチューブに金粒子懸濁液50μlを入れ、TE緩衝液に溶かしたDNAを5.0μl(1.0μg/μl)加え、2.5M塩化カルシウムを50μl、0.1Mスペルミジンを20μl加え、3分間振盪後、1分間静置した。1,000rpmで遠心分離した後、上清を捨て70%エタノールで洗浄し、99.5%エタノールでさらに洗浄し、60μlの99.5%エタノールに懸濁した。懸濁液6μlをマクロキャリアーに塗布し、乾燥後、使用した。
【0047】
11-3. 粒子の発射
ラプチャーディスクを装填し、ストッピングディスクとマクロキャリアを装填した。装填後、試料をチャンバーに入れた。試料として、開花後、2日目のワタ胚珠、14日目のワタ胚珠、ワタの葉、ワタの幼植物体を用いた。チャンバー内を減圧し、ヘリウムガスバルブをあけ、600PSiでラプチャーディスクが破れ、マクロキャリアーを加速した。ストッピングスクリーンがマクロキャリアを止め、粒子が試料内に導入された。
【0048】
11-4. 組織の染色
pBI03:GUS遺伝子を子葉に導入した後、2日間、MS寒天培地で培養した後に、子葉の組織の染色を行った。次に、固定液(0.3%ホルマリン、10mM MES (pH5.6)、0.3M マンニトール)に室温で45分間浸した。次に、50mMリン酸バッファー(pH7.0)で数回洗った。切片をGUS染色液(50mM リン酸バッファー、0.5Mフェリシアン化カリウム、0.5Mフェロシアン化カリウム、1mM X-Gluc) に浸し、真空装置で吸引して溶液を試料内部までよく染み込ませ、37℃で一晩インキュベートした。クロロフィルを除くため、5%ホルマリンに10分間浸した後、5%酢酸に10分間、50%エタノールに10分間、100%エタノールに10分間浸した。青く染まった組織を顕微鏡で観察した。茎頂点付近の子葉部分において、導入した遺伝子が発現していることを示す、青いスポットが認められた (図7) 。青いスポットが得られたことで、本発明のDNAがワタにおいてもプロモーター機能を有することが示された。
【0049】
Figure 0003885901
Figure 0003885901
【0050】
Figure 0003885901
【0051】
Figure 0003885901
【0052】
Figure 0003885901
【0053】
Figure 0003885901

【図面の簡単な説明】
【図1】形質転換体、Escherichia coli JM109/pBI03:GUSの構築を示す図である。
【図2】形質転換アラビドプシス(暗所生育、1週間目のアラビトプシス)のGUS染色を示す図である。
【図3】形質転換アラビドプシス(3週間目のアラビトプシス)のGUS染色を示す図である。
【図4】形質転換アラビドプシス(7週間目のアラビトプシスの花茎)のGUS染色を示す図である。
【図5】形質転換アラビドプシス(7週間目のアラビトプシスの花)のGUS染色を示す図である。
【図6】形質転換アラビドプシス(9週間目のさやの根元)のGUS染色を示す図である。
【図7】パーティクルガンによるワタ子葉のGUS染色を示す図である。

Claims (7)

  1. 以下の(a)又は(b)のDNAを含む植物プロモーター。
    (a)配列番号1記載の塩基配列からなるDNA
    (b)(a)の塩基配列からなるDNAにおいて、1もしくは複数の塩基が欠失、置換もしくは付加された塩基配列からなり、かつ、植物プロモーターとして作用する能力を有するDNA
  2. 請求項1記載の植物プロモーターをベクターに導入した植物発現ベクター。
  3. 請求項2記載の植物発現ベクターを宿主植物細胞に導入した形質転換植物細胞。
  4. 請求項3の形質転換植物細胞から再生された形質転換植物体。
  5. 請求項4の形質転換植物体より得られた植物種子。
  6. 請求項1記載の植物プロモーターを挿入した植物発現ベクターを宿主植物細胞に導入して形質転換植物細胞を得、該形質転換植物細胞から形質転換植物体を再生し、得られた形質転換植物体より植物種子を得、該種子から植物体を生産することを特徴とする植物体の製造法。
  7. 配列番号1記載の塩基配列からなるDNAを含む植物プロモーターを挿入した発現ベクターを宿主ワタ細胞に導入して形質転換ワタ細胞を得、該形質転換ワタ細胞から形質転換ワタ植物体を再生し、得られた形質転換ワタ植物体よりワタ種子を創成し、該ワタ種子からワタ植物体を生産することを特徴とするワタ植物体の製造法。
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