JP3885140B2 - 印刷インキ組成物及び包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、印刷インキ組成物及び包装体に関する。より詳しくは、赤外線を反射する印刷インキ組成物とそのインキ組成物により印刷された包装体に関する。
薬剤包装の一形態であるPTP包装においては、薬剤の形状に合致する成型を施した塩化ビニルやポリプロピレン等の透明または半透明のシートが、包装される薬剤の銘柄やメーカー名等が印刷されたアルミ箔の蓋材にて被覆されている。
薬剤を包装した後、包装物中の異物を検出する一つの手段として、赤外線を用いた欠点検出装置が広く用いられている。
この赤外線を用いた欠点検出装置は、検査しようとする物体に印刷図柄があっても、赤外線イメージで見た場合、印刷部分が消える又は薄くなることで欠点検出制精度を高めることができる。そこで、検査しようとする欠点が赤外線を吸収し、かつ、包装体の印刷されていない部分と印刷されている部分が共に赤外線を反射するように設計する必要がある。
黒色、白色、緑色又は茶色の印刷を施す場合、これらの色をもつ着色剤は赤外線を吸収するため、そのまま使用することはできない。このため、従来技術では、これらの色と同色となるように、他の色をもつ着色剤を調合することにより、赤外線を反射する印刷を創出している。例えば、黒色を創出する場合は、3原色を混合する。また例えば、緑色を作り出す場合は、青色と黄色を混合することで同色が得られる。
しかしながら、例えば白色のように、他の色相との混色により再現させることが困難ないしは不可能な色がある。このような色においては、赤外線を反射する印刷層を形成することができない。これに関し、特許文献1には、赤外線を用いた欠点検出装置に反応しない包装体が記載されているが、白色インキのような赤外線を吸収する色を用いて印刷層を形成する方法については記載されていない。
特開2004−239889号公報
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、特に赤外線をより反射しやすい印刷層を形成できる印刷用インキを提供することを主な目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、特に球状粒子を含有した印刷インキが上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、下記の印刷インキ組成物及び包装体に係る。
1. 着色剤及び真球度が0.5以上である球状粒子を含有する印刷インキ組成物であって、前記着色剤として赤外線を吸収する着色剤を含み、前記球状粒子が平均粒径4〜30μmの球状粒子である、印刷インキ組成物。
2. 赤外線を吸収する着色剤が、白色系着色剤である、前記項1に記載の印刷インキ組成物。
3. 白色系着色剤が、酸化チタン及び酸化マグネシウムの少なくとも1種を含む、前記項2に記載の印刷インキ組成物。
4. 赤外線を吸収する着色剤が、印刷インキ組成物中1重量%以上含有する、前記項2又は3に記載の印刷インキ組成物。
5. 前記球状粒子が、金属、ガラス、アクリル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ケイ素酸化物、酸化アルミニウム、タルク、消石灰、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムの少なくとも1種を含む、前記項1〜4のいずれかに記載の印刷インキ組成物。
6. 印刷インキ組成物中に球状粒子が0.1〜50重量%含まれる、前記項1〜5のいずれかに記載の印刷インキ組成物。
7. さらに、ビヒクル成分としてセルロース、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタン、アクリル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体及びエチレン−アクリル酸エチル共重合体の少なくとも1種を含む、前記項1〜6のいずれかに記載の印刷インキ組成物。
8. 前記項1〜7のいずれかに記載の印刷インキ組成物を用いて被印刷体上に印刷してなる積層体。
9. 被印刷体がアルミニウムである、前記項8に記載の積層体。
10. 前記項8又は9に記載の積層体を包装材料として用いてなる包装体。
11. 前記項8又は9に記載の積層体を包装材料として用いてなるPTP包装体。
12. 赤外線を用いる欠点検出方法に用いられるインキ皮膜であって、前記インキ皮膜が、着色剤及び真球度が0.5以上である球状粒子を含有する印刷インキ組成物を用いて形成されるインキ皮膜。
13. 着色剤として赤外線を吸収する着色剤を含む、前記項12に記載のインキ皮膜。
14. 赤外線を吸収する着色剤が、白色系着色剤である、前記項13に記載のインキ皮膜。
15. 白色系着色剤が、酸化チタン及び酸化マグネシウムの少なくとも1種を含む、前記項14に記載のインキ皮膜。
16. 赤外線を吸収する着色剤が、印刷インキ組成物中1重量%以上含有する、前記項13〜15のいずれかに記載のインキ皮膜。
17. 前記球状粒子が、金属、ガラス、アクリル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ケイ素酸化物、酸化アルミニウム、タルク、消石灰、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムの少なくとも1種を含む、前記項12〜16のいずれかに記載のインキ皮膜。
18. 印刷インキ組成物中に球状粒子が0.1〜50重量%含まれる、前記項12〜17のいずれかに記載のインキ皮膜。
19. インキ皮膜の乾燥膜厚が0.3〜5μmである、前記項12〜18のいずれかに記載のインキ皮膜。
20. 前記項12〜19のいずれかに記載のインキ皮膜が被印刷体上に形成してなる積層体。
21. 被印刷体がアルミニウムである、前記項20に記載の積層体。
22. 前記項20又は21に記載の積層体を包装材料として用いてなる包装体。
23. 前記項20又は21に記載の積層体を包装材料として用いてなるPTP包装体。
本発明の印刷インキ組成物によれば、着色剤とは別途に特定の球状粒子を含むため、優れた赤外線反射効果を達成することができる。このため、着色剤として赤外線を吸収するもの(例えば酸化チタン、酸化マグネシウム等の白色系着色剤)を使用しても、球状粒子の存在により赤外線を反射する印刷層を形成することが可能となる。
これにより、本発明インキ皮膜あるいは本発明インキ組成物による印刷層を有する積層体から包装体を構成する場合には、赤外線を用いる欠点検出方法(異物検出方法)に供される包装体(特にPTP包装体)を提供することができる。このような包装体は、赤外線を効果的に反射するので、高い検知精度で異物を検知することができる。
以下、着色剤として白色系着色剤(酸化チタン等)を用いた本発明の印刷インキ組成物の印刷層において、球状粒子(粒子)が赤外線を反射する様子を図示しながら説明する。着色剤自身は印刷層を白色にするために必要であり、印刷層に含まれている。図1のように赤外線を透過又は反射する粒子を印刷層に混合すれば、入射した赤外線が着色剤を含む印刷層を通過する距離を短くすることができる。つまり、入射した赤外線が吸収されにくい(すなわち、反射しやすい)印刷層が形成される。
しかし、粒子は、図2に示す通り一般的に表面が凸凹になっているため、入射した赤外線の一部が印刷層内で乱反射されてしまう。その結果、赤外線が、着色剤を含む印刷層をより多く通過し、その結果として前記着色剤により赤外線が吸収されてしまう。
これに対し、図3のように、球状である粒子を含む場合、入射した赤外線の多くは基材に達することなく反射する(光の経路A)か、あるいは着色剤を含む印刷層内に進入しても粒子間で反射を繰り返すことなく印刷層の外へ出る(光の経路B)と考えられる。この場合、球状粒子の大きさが印刷層に比べて著しく小さい場合、粒子の凝集や粒子どうしが印刷層内で上下に並ぶと、球状である効果は減少してしまう。そのため、粒子の大きさは印刷層内で左右に1個ずつ並ぶ大きさ程度であることが望ましい。
本発明は、印刷層に赤外線を吸収する着色剤が含まれていても、所定の球状粒子を混合することにより、発色を損ねることなく、赤外線反射率を高めることができる。
このように、本発明の印刷インキ組成物は、特に従来の酸化チタン、酸化マグネシウム等を着色剤とした白色インキに比較して同等の発色性を有しつつ、赤外線を用いる欠点検出方法において反応しないだけの十分な赤外線反射率を示す。
1.印刷用インキ組成物
本発明の印刷用インキ組成物は、着色剤及び真球度が0.5以上である球状粒子を含有することを特徴とする。
本発明における球状粒子は、着色剤以外の成分として本発明組成物中に含まれるものである。
球状粒子は、真球度が0.5以上、好ましくは0.8〜1.0である。真球度が0.5未満の場合は、所望の赤外線反射効果が得られなくなる。なお、本発明における真球度は、球状粒子を電子顕微鏡(SEM)で観察し、任意で選んだ20個の各粒子の最短径(最も短い直径:観察視野上又はその写真上で、個々の粒子を平行な2本の線分で挟みこんだときの最短距離)と最長径(最も長い直径:観察視野上又はその写真上で、個々の粒子を平行な2本の線分で挟みこんだときの最長距離)の比(最短径/最長径)をそれぞれ算出し、それらの比の平均値を示す。このような真球度を有する球状粒子は、公知又は市販のものを使用することができる。例えば、金属粉末の場合はガスアトマイズ法、ガラスビーズの場合はスプレードライ法により、プラスチックビーズの場合は鹸濁重合法又は乳化重合法によって、それぞれ好適な球状粒子を得ることができる。
球状粒子の平均粒径は、本発明インキ組成物の用途、使用形態等に応じて適宜設定できるが、通常は1〜50μm、特に4〜30μm、さらには4〜20μmとすることが望ましい。なお、本発明における球状粒子の平均粒径は、球状粒子を電子顕微鏡(SEM)で観察し、任意で選んだ20個の各粒子の最短径(最も短い直径:観察視野上又はその写真上で、個々の粒子を平行な2本の線分で挟みこんだときの最短距離)と最長径(最も長い直径:観察視野上又はその写真上で、個々の粒子を平行な2本の線分で挟みこんだときの最長距離)の平均((最短径+最長径)/2)をそれぞれ算出し、それらの総平均した値を示す。本発明では、球状粒子の大きさは印刷層内で平面上に1個ずつ並ぶ大きさであることが望ましいので、印刷層の厚みに近い粒径であること、特に印刷層の厚みの1/2以上であり、かつ、印刷層の厚みの8倍以下の粒径であることが好ましい。
球状粒子は、それ自体が赤外線を吸収してしまうと赤外線を反射する印刷層を形成できないため、赤外線を吸収しにくい物質であることが好ましい。このような材料としては、特に金属(合金、金属間化合物も含む。)、ガラス、アクリル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ケイ素酸化物、酸化アルミニウム、タルク、消石灰、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムの少なくとも1種を用いることが好ましい。
球状粒子の印刷インキ組成物中における含有量は特に制限されないが、通常0.1〜50重量%とすることが好ましく、1〜20重量%とすることがより好ましい。上記範囲内に設定することによって、所望の赤外線反射効果とともに良好なインキの色相、印刷適性等をより確実に得ることができる。
着色剤は、公知の顔料又は染料を使用することができる。特に、本発明では、着色剤として赤外線を反射する着色剤あるいは赤外線を吸収する着色剤のいずれも採用することができる。すなわち、本発明インキ組成物は、赤外線を吸収する着色剤を含んでいても、所定の赤外線反射効果を得ることができるが、着色剤の全てが赤外線を吸収する着色剤である場合に特に有用である。
赤外線を吸収する着色剤は限定されないが、その代表的なものとして黒色系着色剤、白色系着色剤、緑色系着色剤及び茶色系着色剤の少なくとも1種が挙げられる。黒色系着色剤としては、カーボンブラック等が例示できる。白色系着色剤としては、酸化チタン、酸化マグネシウム等が例示できる。緑色系着色剤としては、シアニングリーン、フタロシアニングリーン等が例示できる。茶色系着色剤としては、ベンガラ等が例示できる。この中でも、本発明インキ組成物では、白色系着色剤を好ましく採用することができる。白色系着色剤は、特に、酸化チタン及び酸化マグネシウムの少なくとも1種を含むことが望ましい。さらには、着色剤のすべてが、酸化チタン及び酸化マグネシウムの少なくとも1種であることがより好ましい。
着色剤(赤外線を吸収する着色剤を含む)の含有量は、用いる着色剤の種類により異なるが、通常は本発明インキ組成物中1〜50重量%、特に10〜20重量%とすることが望ましい。また、赤外線を吸収する着色剤の含有量は、通常は本発明インキ組成物中1〜50重量%、特に10〜20重量%とすることが望ましい。赤外線を吸収する着色剤の含有量を上記範囲内に設定することによって、優れた赤外線反射効果に加えて良好な発色性、印刷性能等をより確実に得ることができる。
本発明の印刷インキ組成物では、通常の印刷インキに含まれる成分を使用することができる。例えば、溶剤、ビヒクル等のほか、必要に応じて耐摩耗性向上のためのポリエチレンワックス、ブロッキング防止のための二酸化珪素等を添加することができる。
溶剤としては、例えばトルエン等の芳香族系炭化水素、メチルシクロヘキサン等の脂環式炭化水素、酢酸エチル等のエステル類、メチルエチルケトン等のケトン類、イソプロピルアルコール、変性アルコール等のアルコール系溶剤やこれらの混合溶剤を用いる。
ビヒクルとしては、例えばセルロース、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタン、アクリル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体の内少なくとも一種類以上から選択することが好ましいが、更に好ましくは、セルロース樹脂及びポリビニルブチラール樹脂が好ましい。
本発明の印刷インキ組成物は、どのような色を呈するものであっても良いが、特に白色系(とりわけ白色又はパステル調)を呈するものが好ましい。すなわち、従来技術による白色系印刷層では赤外線を吸収するが、本発明の白色系印刷インキ組成物によれば赤外線を良好に反射する印刷層を形成することができる。特に、赤外線反射率60%以上という優れた効果を達成することができる。
本発明の印刷インキ組成物による印刷・塗布方法は、一般的なグラビアコート、シルクスクリーン、フレキソ等の任意の方式を用いれば良い。例えば、グラビアコートが好ましく用いられる。
印刷されたインキ皮膜の乾燥膜厚は限定的でないが、一般に0.3〜5μmが好ましく、特に0.8〜2μmとすることがより好ましい。乾燥皮膜が厚すぎるとブロッキング(インキ皮膜面同士がくっつく)のトラブルを起こしやすい。
2.積層体及び包装体
本発明は、前記1.の印刷インキ組成物を用いて被印刷体上に印刷してなる積層体を包含する。被印刷体としては、例えば金属、紙、樹脂等のいずれであっても良いが、特に好ましいのは金属箔であり、アルミニウム箔であることがより好ましい。
本発明は、上記包装材料として用いてなる包装体も包含する。特に、本発明の印刷インキ組成物による印刷層は赤外線を良好に反射するので、赤外線を用いる欠点検出方法(異物検出方法)に供される包装体(特にPTP包装体)として好適に用いることができる。包装体(PTP包装体)の構成自体は、公知の構成に従えば良い。
3.インキ皮膜
本発明は、赤外線を用いる欠点検出方法に用いられるインキ皮膜であって、前記インキ皮膜が、着色剤及び真球度が0.5以上である球状粒子を含有する印刷インキ組成物を用いて形成されるインキ皮膜を包含する。
上記印刷インキ組成物としては、着色剤及び真球度が0.5以上である球状粒子を含有する印刷インキ組成物を用いる。この場合のインキ組成物は、着色剤、球状粒子等の種類、含有量等については、前記1.のインキ組成物にならって調製すれば良い。
本発明インキ皮膜の厚み(乾燥膜厚)は、前記印刷層と同様の理由より、一般に0.3〜5μmが好ましく、特に0.8〜2μmとすることがより好ましい。
また、前記の球状粒子の項目で説明したように、本発明では、球状粒子の大きさはインキ皮膜内で平面上に1個ずつ並ぶ大きさであることが望ましいので、インキ皮膜の厚みに近い粒径であること、特にインキ皮膜の厚みの1/2以上であり、かつ、インキ皮膜の厚みの8倍以下の粒径であることが好ましい。
本発明インキ皮膜は、前記印刷層で説明したのと同様に、赤外線を良好に反射することから、赤外線を用いる欠点検出方法に好適に用いることができる。赤外線を用いる欠点検出方法としては、公知の方法あるいは装置を採用することができる。
インキ皮膜の形成方法も、前記印刷層の形成方法と同様に実施することができる。例えば、一般的なグラビアコート、シルクスクリーン、フレキソ等の任意の方式を用いれば良い。
以下、実施例を示し、本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明の範囲は、実施例に限定されない。
なお、本明細書においては、混合溶剤はトルエン/酢酸エチル/メチルエチルケトンを1/1/1の比率(重量比)にて混合したものであり、また、部及び%は特記しない限り質量基準を示す。
<実施例1〜5及び比較例1〜5>
A.インキ組成物の調製
実施例1〜4、比較例1、比較例3及び比較例4については、下記(1)〜(4)をサンドミルにて混合した後、(5)及び(6)を加えてインキ組成物を調製した。
(1)顔料・・・・・・・・・・・・・15部
(2)ポリビニルブチラール樹脂・・・ 5部
(3)硝化綿樹脂・・・・・・・・・・ 5部
(4)混合溶剤・・・・・・・・・・・40部
(5)粒子・・・・・・・・・・・・・規定量(※−1)
(6)混合溶剤・・・・・・・・・・・規定量(※−2)
実施例5及び比較例2については、下記の配合に従い、下記(1)〜(4)をサンドミルにて混合した後、(5)及び(6)を加えてインキ組成物を調製した。
(1)顔料・・・・・・・・・・・・・10部
(2)ポリビニルブチラール樹脂・・・ 5部
(3)硝化綿樹脂・・・・・・・・・・ 5部
(4)混合溶剤・・・・・・・・・・・50部
(5)粒子・・・・・・・・・・・・・規定量(※−1)
(6)混合溶剤・・・・・・・・・・・規定量(※−2)
これらの実施例及び比較例の備考は下記の通りである。
※−1:表1に記載の量を添加した。
※−2:インキ配合量合計が100部となる量を添加して調整した。
また、これらの実施例及び比較例における上記顔料及び上記粒子は、表1に示すものをそれぞれ使用した。
Figure 0003885140
表1中の真球度の測定は以下の通りとした。添加する粒子を走査型電子顕微鏡で観察し、平面上の写真として得た後に、任意に選び出した20個の粒子について最短径と最長径の比率(最短径/最長径)を計測し、その平均値を真球度とした。
B.印刷層の形成
各インキ組成物を用いて印刷を実施した。具体的には、ザーンカップ#3で20秒に希釈した上記インキを、ヘリオ175線ベタ版を使用し、JIS1N30に定められた厚み20μmのアルミニウム箔のマット面に印刷した。形成された印刷層の赤外線反射率を測定した。その結果を表1に示す。赤外線反射率は、波長800nm、825nm、850nm及び900nmの赤外線をそれぞれ照射したときの反射率の平均値とした。なお、測定には、紫外可視近赤外分光光度計(日本分光社製「JASCO V570型」)を使用した。その光度計による測定手法の概要を図4に示す。また、上記光度計の仕様は、ホルダー形式:積分球式、測定サイズ:長さ8mm×幅9mm、積分球内径:60mm、積分球内壁塗布剤:硫酸バリウムとした。
表1の結果からも明らかなように、酸化チタン(白発色)の系では、実施例1〜4のいずれにおいても実用的な赤外線反射率の目安である60%をクリアーしているのに対し、比較例1(酸化チタンのみ)では実用的な赤外線反射率に達していなかった。また、フタロシアニンブルー(青発色)の系では、従来から良好な赤外線反射率を示す(比較例2)ものの、球状粒子を添加した系(実施例5)において、比較例よりも良好な反射率を示していることがわかる。
比較例3では、球状ではないアルミペースト(アルミニウムフレーク)の効果を確認したが、実用反射率には達しなかった。また、比較例4では、球状微粒子の添加量を減量すると共に、インキ皮膜を厚くした際の効果を確認したが、実用反射率には達しなかった。比較例5では、顔料のない系での確認を行っているが、実用反射率を大幅に上回っていることが分かる。なお、比較例5は、比較例4のインキ組成から顔料(酸化チタン)を除いたもので、印刷層の厚みを2μmとしたものである。
以上の結果より、本発明の印刷インキ組成物は、従前の白インキ等と比較して赤外線の反射率が高くなり、しかも十分な発色性を有する。また、本発明のインキを使用したPTP包材は、赤外線を用いる欠点検出装置に好適に使用できる上、白色又はパステル調の色彩を意匠として提供することができる。
印刷層中に存在する粒子が赤外線を反射する様子を模式的に示した図である。 印刷層中に存在する粒子が赤外線を反射する様子を模式的に示した図である。 印刷層中に存在する粒子が赤外線を反射する様子を模式的に示した図である。 光度計により赤外線反射率を測定する手法の概略図である。

Claims (7)

  1. 着色剤及び真球度が0.5以上である球状粒子を含有する印刷インキ組成物であって、前記着色剤として赤外線を吸収する着色剤を含み、前記球状粒子が平均粒径4〜30μmの球状粒子であり、着色剤とは別途に前記球状粒子を含む、赤外線を用いる欠点検出方法に用いられるインキ皮膜を形成するための印刷インキ組成物。
  2. 赤外線を吸収する着色剤が、白色系着色剤である、請求項1に記載の印刷インキ組成物。
  3. 白色系着色剤が、酸化チタン及び酸化マグネシウムの少なくとも1種を含む、請求項2に記載の印刷インキ組成物。
  4. 赤外線を吸収する着色剤が、印刷インキ組成物中1重量%以上含有する、請求項2又は3に記載の印刷インキ組成物。
  5. 前記球状粒子が、金属、ガラス、アクリル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタン、セルロース、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ケイ素酸化物、酸化アルミニウム、タルク、消石灰、硫酸バリウム、炭酸カルシウム及び水酸化カルシウムの少なくとも1種を含む、請求項1〜4のいずれかに記載の印刷インキ組成物。
  6. 印刷インキ組成物中に球状粒子が0.1〜50重量%含まれる、請求項1〜5のいずれかに記載の印刷インキ組成物。
  7. さらに、ビヒクル成分としてセルロース、ポリビニルブチラール、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウレタン、アクリル、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体及びエチレン−アクリル酸エチル共重合体の少なくとも1種を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の印刷インキ組成物。
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