JP3884143B2 - 回転ドラム式部分めっき装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ストライプ状などの部分めっき層を高精度に形成できる回転ドラム式部分めっき装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子部品の接点部分などには、接点特性に優れ、信頼性の高い白金、金、パラジュウム、銀などの貴金属が利用されているが、これらは大変高価なため、必要な個所にのみ部分めっきして使用されている。ところで、部分めっき法には、(1)非めっき部分をテープを貼り付けてマスクするテープマスク法、(2)レジストインキを印刷してマスクするレジストインキ法、(3)絶縁体を押付けてマスクする固定マスク法、(4)めっき液を含浸させたスポンジを接触させて部分めっきするスポンジ法などが知られている。しかし、これらはいずれもバッチ式のため生産性に劣り、その上、(1)はテープを使い捨てするためランニングコストが掛かり、(2)はインキ代が掛かり、(3)、(4)は部分めっき層の寸法精度が悪い、などの問題がある。
【0003】
このようなことから、回転ドラム式部分めっき法が開発された。この方法は、図3(イ)、(ロ)に示すように、回転ドラム50の下側周面に被めっき材4を添わせ、その上に2本のマスキングベルト32、42を押付け、この回転ドラム50の下側部分をめっき槽3内のめっき液30中に浸漬し、被めっき材4とアノード6間に所定電圧を負荷して、マスキングベルト32、42間の間隙部分23に位置する被めっき材個所にストライプ状部分めっき層を形成する方法である。図3(イ)で、5は被めっき材4に通電させる給電用ロール、7はマスキングベルト32,42を案内するガイドプーリ、40はマスキングベルト2の洗浄処理設備で水洗槽、乾燥器などからなる。この回転ドラム法は、部分めっきが連続的に施されるため生産性に優れ、またマスクをマスキングベルトを用いて行うためランニングコストが安いという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この回転ドラム法では、めっき中に、マスキングベルト32、42が蛇行(位置変動)して、部分めっき層を高精度に形成できないという問題がある。本発明は、部分めっき層を高精度に形成できる回転ドラム式部分めっき装置の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、回転ドラムと、前記回転ドラムの周面に添わされるマスキングベルトと、前記回転ドラムが配設されるめっき槽とを主要構成部材とし、前記回転ドラムと前記マスキングベルトの間に供給される被めっき材に部分めっきを連続的に施す回転ドラム式部分めっき装置において、前記マスキングベルトの回転ドラム側と反対側の面に凸部が設けられ、この凸部が前記めっき槽の内側に設けられた凹部に嵌合してマスキングベルトの位置変動が抑えられていることを特徴とする回転ドラム式部分めっき装置である。
【0006】
請求項2記載の発明は、マスキングベルトの張力を制御するためのベルトテンショナーが配されていることを特徴とする請求項1に記載の回転ドラム式部分めっき装置である。
【0007】
請求項3記載の発明は、マスキングベルトに付着しためっき液を除去するためのワイパーが配されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の回転ドラム式部分めっき装置である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に請求項1の発明を図1を参照して具体的に説明する。
図1(イ)は請求項1の発明装置の例を示す要部説明図、(ロ)は(イ)に示す装置のB−B断面図である。この部分めっき装置は、回転ドラム50と、その下側半周面に添わされるマスキングベルト22と、回転ドラム50が配設されるめっき槽13とを主要部材として構成されている。
【0009】
マスキングベルト22はプーリー7に支持され、回転ドラム50の周面に接して駆動され、回転ドラム50の周速と同じ速度で移動する。回転ドラム50は、下側部分がめっき液30に浸漬され、回転ドラム50とマスキングベルト22との間に被めっき材4が連続的に供給される。被めっき材4は負極に接続した給電ロール5に接し、正極に接続したアノード(図示せず)との間に電圧が負荷されて、マスキングベルト22の間隙部分にめっき層が形成される。
【0010】
この部分めっき装置では、マスキングベルト22の回転ドラム50側と反対側の面に凸部21が設けられ、この凸部21がめっき槽13の底部に設けられた凹部20に嵌合してマスキングベルト22の位置変動が抑えられている。この場合、めっき槽13の底部に設けられた凹部20はめっき区間(マスキングベルトが回転ドラムに添わされている区間)の中央部に位置するのでマスキングベルト22の位置変動は良好に抑制される。アノードは、図示を省略したが、マスキングベルト22の両側に配置される。
図2は、図1に示した部分めっき装置により形成された被めっき材4の平面図で、被めっき材4の両端に1本づつストライプ状めっき層14が高精度に形成されている。
【0011】
めっき槽13の内側に設ける凹部20はめっき槽13の底部に限らず、側面に設けても良い。また、めっき槽13内面に突起を形成し、この突起の上面に凹部を設けるようにしても良い。このようにすると、例えば、被めっき材4とめっき槽13底部との間に間隔を開けることができ、めっき槽13の底部に溜まった異物がめっき層に混入し難くなりめっき層の品質が向上する。突起を複数箇所に形成するとマスキングベル22との位置変動がより確実に抑制される。
【0012】
本発明において、めっき槽内側に形成する凹部、またはマスキングベルトに形成する凸部の断面形状は、マスキングベルトの位置変動を抑制し、かつ凹部と凸部の嵌合と離脱がスムーズに行える形状であれば、半円形、台形、矩形など任意である。特に、半円形や矩形は加工し易く望ましい。
【0013】
本発明では、回転ドラムの漏電を防止するため、回転ドラムの表面に絶縁皮膜を形成する。絶縁皮膜に軟質材を用いると、非めっき材の損傷が防止される。また弾性材を用いると回転ドラムと被めっき材との密着性が向上し、回転ドラム上での被めっき材の位置変動が確実に防止される。マスキングベルトには、ウレタン系樹脂材、PVC系樹脂材などの他、耐久性に優れる金属帯材に樹脂材を被覆した複合材などが適用される。
【0014】
本発明では、ベルトテンショナーを配してマスキングベルトの張力を適正に制御することにより、めっき液の非めっき箇所への漏れが防止され、部分めっき層がより高精度に安定して形成される。
【0015】
また、図1に示すように、めっき槽13の出側部分に液切りワイパー9を配し、マスキングベルト22に付着しためっき液30を除去することにより、プーリーやベルトテンショナーなどが清浄に保持される。液切りワイパー9を、液切りワイパー9で除去されためっき液30がめっき槽13内にそのまま戻るように配置すると、めっき液30が効率良く回収される。ワイパー9はマスキングベルト22に押付けて用いるので、その材質はマスキングベルト22を傷付けない軟質のPVC系樹脂などが好適である。スポンジなどの吸水性に優れた材料を使用すると液切りがより良好に行われる。液切りワイパー9の設置により、従来用いていたマスキングベルトの洗浄処理設備が不要となり、設備費とスペースが節減される。
【0016】
以上、ストライプ状めっき層を形成する場合について説明したが、本発明は、所要個所をくりぬいた一体もののマスキングベルトを用いてストライプ状以外の複雑な形状の部分めっき層を形成する場合にも有効に適用できる。
【0017】
【発明の効果】
以上に述べたように、本発明の回転ドラム式部分めっき装置では、マスキングベルトの位置変動が抑制されるので、部分めっき層が高精度に形成される。ベルトテンショナーを配してマスキングベルトの押付け圧力を一定に制御することにより、めっき液の被めっき材とマスキングベルト間への漏れが改善され、より高精度な部分めっき層が形成される。またワイパーを配することによりマスキングベルトの処理設備が不要となり装置の小型化および低コスト化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)は本発明の回転ドラム式部分めっき装置の第1の例を示すめっき槽部分の要部説明図、(ロ)は(イ)に示した装置のB−B断面図である。
【図2】ストライプ状部分めっきを2本形成した被めっき材の平面図である。
【図3】(イ)は従来の回転ドラム式部分めっき装置の要部説明図、(ロ)は(イ)に示した装置のC−C断面図である。
【符号の説明】
3、13 めっき槽
4 被めっき材
5 給電ロール
6 アノード
7 プーリー
9 液切りワイパー
14 ストライプ状めっき層
20 凹部
21 凸部
22、32、42 マスキングベルト
23 マスキングベルトの間隙
30 めっき液
40 マスキングベルトの洗浄処理設備
50 回転ドラム
Claims (3)
- 回転ドラムと、前記回転ドラムの周面に添わされるマスキングベルトと、前記回転ドラムが配設されるめっき槽とを主要構成部材とし、前記回転ドラムと前記マスキングベルトの間に供給される被めっき材に部分めっきを連続的に施す回転ドラム式部分めっき装置において、前記マスキングベルトの回転ドラム側と反対側の面に凸部が設けられ、この凸部が前記めっき槽の内側に設けられた凹部に嵌合してマスキングベルトの位置変動が抑えられていることを特徴とする回転ドラム式部分めっき装置。
- マスキングベルトの張力を制御するためのベルトテンショナーが配されていることを特徴とする請求項1に記載の回転ドラム式部分めっき装置。
- マスキングベルトに付着しためっき液を除去するためのワイパーが配されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の回転ドラム式部分めっき装置。
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JP29088897A JP3884143B2 (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 回転ドラム式部分めっき装置 |
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JP29088897A JP3884143B2 (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 回転ドラム式部分めっき装置 |
Publications (2)
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JPH11131284A JPH11131284A (ja) | 1999-05-18 |
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ID=17761816
Family Applications (1)
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JP29088897A Expired - Fee Related JP3884143B2 (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | 回転ドラム式部分めっき装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP6937650B2 (ja) * | 2017-09-29 | 2021-09-22 | Dowaメタルテック株式会社 | 部分めっき方法 |
-
1997
- 1997-10-23 JP JP29088897A patent/JP3884143B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11131284A (ja) | 1999-05-18 |
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