JP3884056B1 - 口腔内速崩錠の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特別新規な製造設備を要することなく、従来から存する公知の通常の製造設備により、優れた崩壊性と通常の取り扱いにおいて十分な硬度と耐摩損性を有し、かつ服用感の良い口腔内速崩錠を製造できる方法を提供すること。
【解決手段】 錠剤中に結晶化した糖類、または造粒した糖類を5〜40重量%含有した粒子を核として、そこに水溶性高分子及び/または水に不溶な高分子を含む溶液を用いて、薬物または、薬物を含む粉体で粉末コーティングした粒子と、1〜30重量%の崩壊剤と、0.1〜5重量%の滑沢剤を混合し、100〜900Kgfの打錠圧で打錠して口腔内速崩錠を得る。
【選択図】 なし

Description

本発明は、従来から存する通常の製造設備をそのまま使用して、優れた有用性を有する口腔内で素早く崩壊もしくは溶解し、かつ服用感の良い口腔内速崩錠を製造する方法に関し、更に詳しくは、糖類からなる粒子を核として、そこに水溶性高分子及び/または水に不溶な高分子を含む溶液又は分散液を用いて、薬物または、薬物を含む粉体で粉末コーティングした粒子を含有する口腔内速崩錠の製造方法に関するものである。
口腔内崩壊型製剤は、杉原らによる「厚生省厚生科学研究シルバーサイエンス研究」及び英国R.P.SchererのZYDIS製剤の紹介が端緒となり、研究開発が盛んになった「すぐに役立つ粒子設計・加工 技術(じほう)221頁、2003年」。
そして、近年、通常の経口剤を服用することが困難な高齢者及び小児などの患者が容易に服用できる剤形として、口腔内で速やかに溶解或いは崩壊する錠剤についての研究が盛んに行われており、商品化されたものも多くみられる「Pharm.Tech.Japan,第14巻、第11号、111頁、1998年」。
公知のように、口腔内崩壊型錠の製造方法は、3つに大別される。第一は、鋳型製剤である。これは薬物を分散或いは溶解した薬物懸濁液を予め成形されたPTPシールなどのポケットに充填し、凍結乾燥後シールを施す方法であり、第二は、湿製錠で、薬物を含む湿潤粉体を極めて低い圧力で成形し、乾燥して、強度のある錠剤とする方法である。第三の方法は、一般錠剤型製剤である。これは多孔質成形体製剤、易成形性添加剤使用製剤及び崩壊機構工夫製剤に分けられ、多孔質成形体製剤は、薬物、糖類等の混合造粒物を低圧で成形後、加湿乾燥処理、加熱処理等により錠剤強度の向上を図るものである。
易成形性添加物使用製剤は、結晶セルロース等の易成形性添加物、糖類等添加物の微細化等により成形性の向上を図るものである。
また、崩壊機構工夫製剤は、超崩壊剤の利用、滑沢剤微量化(外部滑沢)、酸塩基反応による発泡作用利用により崩壊性の向上を図るものである「すぐに役立つ粒子設計・加工 技術(じほう)221頁、2003年及びPharm.Tech.Japan,第14巻、第11号、111頁、1998年」。
特許文献1には、懸濁液をPTP包装用樹脂フィルムシートに充填し、減圧乾燥した後、錠剤とする口腔内速崩錠が開示されているが、これの製法には従来から存する通常の装置ではなく、特別な製造装置が必要であり、また、錠剤の硬度が1〜2kg程度で、錠剤が破損し易く、製造、流通及び服用時に取り扱いが厄介である。
特許文献2には、打錠した後、錠剤をベルトコンベアで、加湿チャンバー及び乾燥チャンバーを通して錠剤とすることが開示されているが、この製造方法においても、特許文献1のものと同様に特別な製造設備が必要である。
特許文献3には、湿潤粉体を張り付き防止フィルムを介して成形用金型により錠剤の形に成形することを含む錠剤製造法が開示されているが、この製造法においても、特許文献1及び2のものと同様に特別な製造設備が必要である。
このように、特許文献1〜3の何れにおいても、その製造には従来から存する通常の設備ではなく、特別の製造設備が必要である。
従来から存する通常の製造設備で製造する口腔内速崩錠として、特許文献4には、糖類及び膨潤性賦形薬からなる顆粒と結晶セルロースを打錠して得られる口腔内速崩錠で、結晶セルロースが錠剤強度の確保に重要である旨開示されている。
しかしながら、特許文献4には、錠剤の硬度がある程度保持されても、製造工程、流通段階、また、服用の際のくずれ等を防ぐには、錠剤の摩損性の確保が重要であるが、この点について何ら言及しておらず、また示唆するところがない。
また、特許文献5には、水に不溶な無機賦形薬を含む口腔内崩壊型錠剤の製造法が開示されているが、この方法により得られた口腔内崩壊型錠剤は、水に不要な無機賦形薬を含むことから口腔内でのざらつき等の服用感の点で問題がある。
特許第2807346号公報 特開2000−095674号公報 特開2002−087958号公報 特開2000−016930号公報 特開2004−051609号公報
本発明が解決しようとする問題点は、従来から存する通常の製造設備ではなく、特別な製造設備でないと優れた有用性を有する口腔内速崩錠を製造できないという点である。
従って、本発明の目的は、特別新規な製造設備を要することなく、従来から存する公知の通常の製造設備により、優れた崩壊性と通常の取り扱いにおいて十分な硬度と耐摩損性を有し、かつ服用感の良い口腔内速崩錠を製造できる方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意検討した結果、糖類からなる粒子(乳糖、キシリトールの結晶など)を核として、そこに水溶性高分子(ポリビニルピロリドンなど)及び/または水に不溶な高分子(エチルセルロースなど)を含む溶液または分散液を用いて、薬物または、薬物を含む粉体で粉末コーティングした粒子と崩壊剤(クロスポビドンなど)及び賦形薬(結晶セルロース、糖アルコール、糖、無水ケイ酸など)とを混合し、内部滑沢法または外部滑沢法(滑沢剤ステアリン酸マグネシウムなど)によって打錠することにより所望の口腔内速崩錠を製造できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の請求項1に記載の口腔内速崩錠の製造方法は、50メッシュ結晶乳糖の粒子核に、ポリビニルピロリドンK−30エタノール溶液を添加し、
次いで、このポリビニルピロリドンK−30エタノール溶液上に、アスコルビン酸をかけて粒子核を粉末コーティングし、
次いで、この粉末コーティング粒子を乾燥・整粒してコーティング粒子とし、
次いで、このコーティング粒子に、造粒乳糖、結晶セルロース、クロスポビドン及びマルチトールを加え、混合して混合物とし、
次いで、この混合物に、ステアリン酸マグネシウムを添加・混合した後、打錠して口腔内速崩錠を得ることを特徴とするものである。
本発明の請求項2に記載の口腔内速崩錠の製造方法は、50メッシュ結晶乳糖の粒子核に、ポリビニルピロリドンK−30エタノール溶液を添加し、
次いで、このポリビニルピロリドンK−30エタノール溶液上に、アスコルビン酸をかけて粒子核を粉末コーティングし、
次いで、この粉末コーティング粒子を乾燥・整粒してコーティング粒子とし、
次いで、このコーティング粒子に、造粒乳糖、結晶セルロース、クロスポビドン及びマルチトールを加え、混合して混合物とし、
次いで、この混合物を、予めステアリン酸マグネシウムを杵及び臼に付着させた打錠機により打錠して口腔内速崩錠を得ることを特徴とするものである。
請求項3に記載の口腔内速崩錠の製造方法は、前記打錠する場合の打錠圧が、100〜900Kgfであることを特徴とするものである。
本発明によれば、特別新規な製造設備を要することなく、従来から存する通常の医薬品製造設備をそのまま使用して、優れた崩壊性と通常の取り扱いにおいて十分な硬度と耐摩損性を有し、かつ服用感の良い口腔内速崩錠を製造することができる。
本発明に係る口腔内速崩錠の製造方法は、50メッシュ結晶乳糖を5〜40重量%含有した粒子を核として、そこに水溶性高分子を含む溶液を用いて、薬物または、薬物を含む粉体で粉末コーティングした粒子と、1〜30重量%のクロスポビドン、カルボキシメチルセルロース、部分アルファー化デンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース及びトウモロコシデンプンの崩壊剤と、0.1〜5重量%のステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸、ステアリルアルコール、蔗糖脂肪酸エステル及びタルクの滑沢剤を混合し、100〜900Kgfの打錠圧で内部滑沢法または外部滑沢法により打錠して錠剤とする。
なお、本発明は医薬品分野をはじめ、医薬部外品、食品などの分野にも適用することができる。
本発明に用いられる糖類からなる粒子(核)とは、乳糖、果糖、ブドウ糖などの糖、マルチトール、キシリトール、マンニトールなどの糖アルコール、それぞれの結晶、または糖、糖アルコールの粉末を予め造粒して製した粒子などである。
本発明に用いられる水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、プルランなどが挙げられる。これらの水溶性高分子は単独、または二種以上を併用して用いても良い。
また、必要に応じて香料、安定化剤等を配合しても良い。
本発に用いられる糖類からなる粒子(核)の含有量は錠剤全体量に対し5〜40重量%であるが、50メッシュ結晶乳糖の含有量が0重量%ではその錠剤(同一硬度)の崩壊度が結晶乳糖を配合した錠剤の崩壊度と比較して、遅延する傾向が見られ、また打錠用粉体の流動性も劣っており、結晶乳糖の含有量が30重量%以上では錠剤硬度3kpの確保が難しく、さらに40重量%では摩損度が大きくなる傾向が見られたため、糖類からなる粒子(核)含有量は、5〜20重量%が好ましい。
また、本発明における崩壊剤の含有量は、1〜30重量%であるが、崩壊剤であるクロスポビドンの配合量が0重量%ではその錠剤(同一硬度)の崩壊度がクロスポビドンを配合した錠剤の崩壊度と比較して、遅延する傾向が見られ、またクロスポビドンの含有量が10重量%以上では打錠用粉体の流動性が悪くなる傾向が見られ、さらに30重量%では摩度も大きくなる傾向が見られたため、崩壊剤の含有量は、1〜10重量%が好ましい。
また、本発明において用いられる滑沢剤の含有量は、0.1〜5重量%であるが、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムの配合量が、0重量%では打錠機への打錠用粉体の付着が見られ、2.0重量%では崩壊の遅延傾向が見られたので、滑沢剤の含有量は、0.1〜2重量%が好ましい。
また、本発明における打錠圧は、100〜900Kgfであるが、100、200、300、400及び500Kgfの打錠圧で錠剤とし、その物性を測定した結果、崩壊度10秒以内で錠剤硬度も3kp以上であり、さらに摩度を向上させるには、200Kgf以上で錠剤とすることが好ましく、崩壊度、錠剤硬度及び摩度を満足するには、200〜800Kgfの打錠圧で錠剤とすることが好ましい。
本発明における滑沢剤の添加方法は、従来行われている打錠用粉体に配合し、混合する内部滑沢法でも良いが、好ましくは、打錠機に装着された杵、臼に滑沢剤を塗付する外部滑沢法である。
本発明の錠剤には、用途に応じて種々の成分を配合することができる。医薬品分野においては、例えば、医薬品成分として、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、プロメタジンなどの抗ヒスタミン剤。臭化水素酸デキストロメトルファン、グアイフェネシン、テオフィリンなどの鎮咳去痰剤。カプトリル、メチルドーパ、塩酸ラベタロールなどの血圧降下剤。ピンドロール、塩酸プロプラノロール、塩酸プロカインアミドなどの不整脈用剤。イソソルビド、フロセミドなどの利尿剤。臭化水素酸スコポラミン、塩酸パパベリンなどの鎮痙薬。ロートエキス、ジアスターゼ、ケイヒ油などの健胃消化剤。塩化ベルベリン、乳酸菌、ビフィズス菌などの整腸剤。酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、スクラルファートなどの制酸剤。シメチジン、ラニチジン、ファモチジンなどの抗潰瘍剤。アセトアミノフェン、イブプロフェン、エテンザミドなどの解熱鎮痛消炎薬。ジアゼパム、ニトラゼパム、フェノバルビタールナトリウムなどの催眠鎮静剤。アンフェタミン、イミプラミンなどの抗うつ薬。
滋養強壮保健薬には、例えば、生薬、漢方薬などの天然由来物質。タンパク、アミノ酸、鉄、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル。ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンEなどのビタミンなどが含まれる。
以下に実施例をあげて本発明を詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
実施例1
50メッシュ(50M)結晶乳糖10gを混合機に投入し、ここにポリビニルピロリドン(PVP)K−30(固形成分0.045g)エタノール溶液を添加し、そこにアスコルビン酸を1回におよそ2g程度かけ、この操作を5回繰り返して粉末コーティングする。次いで、この粉末コーティング粒子を乾燥・整粒してコーティング粒子とする。次いで、このコーティング粒子に造粒乳糖(旭化成(株) 商品名:Super Tab)16.5g、結晶セルロース(旭化成(株) 商品名:アビセルPH102)38.5g、クロスポビドン(BASF武田ビタミン(株) 商品名:コリドンCL)3g及びマルチトール(東和化成工業(株) 商品名:粉末マルチトールG3)22gを加え、混合して混合物とする。次いで、この混合物にステアリン酸マグネシウム0.3gを添加・混合し、打錠機を使用し、打錠圧200Kgfで錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
Figure 0003884056
実施例2
表1の実施例1に示す原料成分を用い、打錠機の打錠圧を300Kgfとした以外は実施例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
実施例3
表1の実施例1に示す原料成分を用い、打錠機の打錠圧を400Kgfとした以外は実施例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
実施例4
表1の実施例1に示す原料成分を用い、打錠機の打錠圧を500Kgfとした以外は実施例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
実施例5
表1の実施例1に示す原料成分を用い、打錠機の打錠圧を600Kgfとした以外は実施例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
比較例1
アスコルビン酸10g、200メッシュ乳糖26.5g、結晶セルロース38.5g、クロスポビドン3g及びマルチトール22gのそれぞれを混合機に投入し、混合して均一な混合末する。この混合末にPVPK−30(固形分0.045g)エタノール溶液を添加し、練合して、これを造粒し、乾燥後、整粒する。この造粒物に滑沢剤であるステアリン酸マグネシウム0.3gを添加・混合し、打錠機を使用し、打錠圧200Kgfで錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
比較例2
表1の比較例1に示す原料成分を用い、打錠機の打錠圧を300Kgfとした以外は比較例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
比較例3
表1の比較例1に示す原料成分を用い、打錠機の打錠圧を400Kgfとした以外は比較例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
比較例4
表1の比較例1に示す原料成分を用い、打錠機の打錠圧を500Kgfとした以外は比較例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
比較例5
表1の比較例1に示す原料成分を用い、打錠機の打錠圧を600Kgfとした以外は比較例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
検討例1
アスコルビン酸10gを200メッシュ乳糖10gで均一に混合し、倍散する。ここに200メッシュ乳糖6.5g、結晶セルロース38.5g、クロスポビドン3g及びマルチトール22gを加え、均一に混合する。この混合末に結晶乳糖10gを配合し、結晶を壊さないように均一になるように混合する。ここにPVPK−30(固形分0.045g)エタノール溶液を添加し、練合する。これを造粒し、乾燥後、整粒する。この造粒粉末にステアリン酸マグネシウム0.3gを添加・混合し、打錠機を使用し、打錠圧200Kgfで錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
検討例2
表1の検討例1に示す原料成分を用い、打錠機の打錠圧を300Kgfとした以外は検討例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
検討例3
表1の検討例1に示す原料成分を用い、打錠機の打錠圧を400Kgfとした以外は検討例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
検討例4
表1の検討例1に示す原料成分を用い、打錠機の打錠圧を500Kgfとした以外は検討例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
検討例5
表1の検討例1に示す原料成分を用い、打錠機の打錠圧を600Kgfとした以外は検討例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
検討例6
表1の実施例1に示す原料成分を用い、予め、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムを付着させたガーゼで打錠機の杵及び臼にステアリン酸マグネシウムを塗付し、打錠圧を200Kgfとした以外は実施例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
検討例7
表1の実施例1に示す原料成分を用い、予め、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムを付着させたガーゼで打錠機の杵及び臼にステアリン酸マグネシウムを塗付し、打錠圧を300Kgfとした以外は実施例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
検討例8
表1の実施例1に示す原料成分を用い、予め、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムを付着させたガーゼで打錠機の杵及び臼にステアリン酸マグネシウムを塗付し、打錠圧を400Kgfとした以外は実施例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
検討例9
表1の実施例1に示す原料成分を用い、予め、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムを付着させたガーゼで打錠機の杵及び臼にステアリン酸マグネシウムを塗付し、打錠圧を500Kgfとした以外は実施例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
検討例10
表1の実施例1に示す原料成分を用い、予め、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムを付着させたガーゼで打錠機の杵及び臼にステアリン酸マグネシウムを塗付し、打錠圧を600Kgfとした以外は実施例1と同様の操作を行い、錠剤重量200mgの口腔内速崩錠剤を得た。
上記実施例1〜5、比較例1〜5及び検討例1〜5において、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムの添加方法は内部滑沢法であり、検討例6〜10においては、外部滑沢法である。
試験例1
上記の50メッシュ結晶乳糖を用いた粉末コーティング法による実施例1〜5で得られた錠剤と、粉末コーティングなしの200メッシュ乳糖を用いた常法による比較例1〜5及び結晶乳糖を用いた常法による検討例1〜5で得られた錠剤及び外部滑沢法で得られた検討例6〜10の錠剤について、崩壊度、硬度及び摩損度の試験を行った。
錠剤の崩壊度は、日本薬局方記載崩壊試験法に従って、水を試験液として行い、6錠の平均値を算出した。口腔内崩壊時間は健常人3人で各錠剤について、3回の試験結果の平均値を算出した。
錠剤硬度は、錠剤硬度計(エレベェッカ社製、TBH200)を用い、各錠剤10錠の平均値を算出した。また、錠剤摩損度は、日本薬局方記載錠剤摩損度試験器(富山産業(株)製、TFT−120)を用い、1分間25回転で4分間回転し、摩損度を測定した。その結果を表2に示す。
Figure 0003884056
表2の結果から、実施例3及び4の口腔内速崩錠は、摩耗度が0.5%以下で硬度が3kp以上であり、崩壊度が10秒以内であった。
一方、比較例3及び4の錠剤では、硬度が3〜5kpで、崩壊度が12〜18秒と実施例3及び4のおよそ2倍に崩壊時間が延長している。また、錠剤硬度7kpにおいて、実施例5では崩壊時間が13秒のところ、比較例5では33秒とおよそ3倍に、打錠圧の上昇に伴って、さらに崩壊時間に著しい遅延が見られた。また、口腔内崩壊時間は、比較例では実施例のおよそ3倍の時間がかかっている。
従って、50メッシュ結晶乳糖を用いた粉末コーティング法は、口腔内速崩錠の製造方法として優れた方法である。一方、結晶乳糖を用いることなく、粉末乳糖を賦形薬として、常法で製剤化した場合、錠剤強度及び錠剤の崩壊性に関して、優れた口腔内速崩錠を製造することは困難である。
実施例1〜4では、硬度1〜5kpで崩壊度が10秒以内である。一方、比較例3及び検討例3では、硬度3kpで崩壊度は10秒以上である。
また、比較例、検討例共に、硬度の上昇に伴って、実施例に比べて崩壊時間の遅延は大きく、比較例5の硬度7kpでは、崩壊度が実施例5のおよそ3倍に、検討例5では、4倍以上と崩壊時間に著しい遅延が見られた。
また、口腔内崩壊時間に関しては、日局崩壊度の結果と同様に、検討例では実施例の崩壊時間の2〜3倍に、比較例では、3倍と崩壊時間に著しい遅延が見られた。
以上の結果から、50メッシュ結晶乳糖にアスコルビン酸を粉末コーティングした実施例により得られた錠剤は、その崩壊時間が日局崩壊度、口腔内崩壊時間共に、粉末乳糖で常法により製造した比較例の錠剤及び結晶乳糖を用いて常法で製造した検討例の錠剤よりも短縮されていた。
従って、50メッシュ結晶乳糖を用いた粉末コーティング法は、口腔内速崩錠の製造方法として優れた方法である。

試験例2
滑沢剤の添加方法による錠剤の崩壊時間を調べた。実施例1〜5では上記のように、予め滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム)を添加・混合し、錠剤(内部滑沢法)とした。検討例6〜10は、上記のように、予め滑沢剤を付着させたガーゼで、杵および臼に滑沢剤を塗付し、錠剤(外部滑沢法)とした。その結果を表3に示す。
Figure 0003884056
表3の結果から、実施例1〜4の内部滑沢法に比べて、検討例6〜9の外部滑沢法では、崩壊度が硬度1〜5kpでおよそ1/2に短縮されている。硬度3kp以上、摩損度0.5%以下で崩壊時間を短縮するには、滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム)の添加方法として外部滑沢法は優れている。

Claims (2)

  1. 50メッシュ結晶乳糖の粒子核に、ポリビニルピロリドンK−30エタノール溶液を添加し、
    次いで、このポリビニルピロリドンK−30エタノール溶液上に、アスコルビン酸をかけて粒子核を粉末コーティングし、
    次いで、この粉末コーティング粒子を乾燥・整粒してコーティング粒子とし、
    次いで、このコーティング粒子に、造粒乳糖、結晶セルロース、クロスポビドン及びマルチトールを加え、混合して混合物とし、
    次いで、この混合物に、ステアリン酸マグネシウムを添加・混合した後、打錠して口腔内速崩錠を得ることを特徴とする口腔内速崩錠の製造方法。
  2. 50メッシュ結晶乳糖の粒子核に、ポリビニルピロリドンK−30エタノール溶液を添加し、
    次いで、このポリビニルピロリドンK−30エタノール溶液上に、アスコルビン酸をかけて粒子核を粉末コーティングし、
    次いで、この粉末コーティング粒子を乾燥・整粒してコーティング粒子とし、
    次いで、このコーティング粒子に、造粒乳糖、結晶セルロース、クロスポビドン及びマルチトールを加え、混合して混合物とし、
    次いで、この混合物を、予めステアリン酸マグネシウムを杵及び臼に付着させた打錠機により打錠して口腔内速崩錠を得ることを特徴とする口腔内速崩錠の製造方法。
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