JP3883076B2 - 既設の建物を生かす耐震補強装置 - Google Patents

既設の建物を生かす耐震補強装置 Download PDF

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Description

本発明は、既設の建物の耐震補強装置に関するものである。
大地震に対して人命を守ることは何よりも重要な事である。その為に家の倒壊を防ぐことが最優先されるが、古い建物の耐震化が進んでいない現状があり、耐震補強装置が考案されている。
それらの中の特許第2750833によれば、既存建築物の室内に鉄骨組土台と、この鉄骨組土台の各隅角部と結合された角形鋼又は鋼管からなる複数組の隅・中間鉄骨柱と、鉄骨組梁を備え、しかも、鉄骨組土台と鉄骨組梁及び隅・中間鉄骨柱に、形鋼などからなる枠フレームにブレースを掛け渡した複数枚の鉄骨組壁パネルをそれぞれ連結固定している。鉄骨組土台と柱の上端部に結合された鉄骨組梁それぞれが、掛け渡し連結金具と締結具によって結合した格子状構造を有する、ことを特徴としている。
また、特許第3190616よれば該建築物を地盤上に支持する布基礎上に下端を固定し、上方を垂直状に伸ばした複数本の補強柱と、これら補強柱の上部を連結固定する特長とする。などの耐震補強装置がある。
特許第 2750833 特許第 3190616
しかしながらこれらの発明の一方は既存建屋の室内に鉄骨組土台を必要とし、枠フレームにブレースの掛け渡しがある鉄骨組壁パネルが複数枚あるように考案しており。またもう一方の発明は補強地盤上に支持する布基礎上に下端を固定する柱を立てるようになっている。
つまり、これらの耐震補強を設置するためには、壁を解体して鉄骨で結合した格子状構造を壁の中に設置する事や、床を解体して布基礎を設置する必要がある。そして、その設置後に壁や床の再建築している。これ以外にも耐震補強が考案されているが、壁や床や天井を解体する、再工事を必要としている。そうでない物は、部屋の中の一部の場所に、出入り口以外を合板や金属板で囲った耐震装置を設置したものである。
また一般的に、既設の建物の耐震調査をする時に、壁の中の「すじかい」の取り付け方により建物の強度が変わってくることは広く知られている。しかし、土壁にしてもボード壁にしても外壁や内壁を壊して見なければ「すじかい」の地震に対する本体強度と取り付け強度は不明である。そして、強度不足と診断された場合は解体補強工事となるのだが耐震工事に壁と床の解体と補強後の再工事が必然となってしまっている。また基礎についても同様のことが言える。そのことが耐震工事の高額化となって、結果として耐震工事普及のさまたげの原因となっている。
この発明が、既設の建物に、地震による倒壊の力が生じても建物内部の人間の被害を防ぐことができ、耐震補強工事の時に室内外の解体や再工事を必要としないか、又は解体や再工事が最小限である。つまり、既設の建物を生かし、耐震補強工事のコストを下げることにより、耐震補強の普及を目的とする、新しいタイプの耐震補強装置を提供することを課題とする。
第1の発明は、
既設の壁及び床に木構造骨組がある建物の部屋の各隅角部及び各隅角部間の位置で 床より上面及び壁より室内側に設置した延び縮の可能な 嵌合構造の金属パイプ柱上(1)金属パイプ柱下(2)と、
前記部屋の内壁より室内側に これらの前記各金属パイプ柱上(1)の上端部間に 方形を1個又は複数組み合わせた躯体を作るために架け結合した複数の金属梁(3)と、
前記複数の金属梁(3)内で相対向する前記金属梁(3)間を架け渡す複数本の金属小梁(5)と、
前記金属パイプ柱上(1)と上端部に取り付けた前記金属梁(3)接続部に 補強である金属リブプレート(4)及び金属ブレース(4b)及び金属ダイアフラム(8)の少なくとも1種類を使用して固着してあること、
耐震補強装置を設置する部屋が畳敷き和室の場合で、前記各金属パイプ柱下(2)の底面に固着した金属プレート(11)と隣接する各金属パイプ柱下(2)の底面に固着した金属プレート(11)間を架設接続するために 前記和室の畳(21)と畳よせ(24)の間にはめ込んだ複数の金属側面用フラットバー(6a)を設置し、前記金属プレート(11)の接続方向は前記金属側面用フラットバー(6a)の上面に前記金属プレート(11)を水平に固着すること、
この金属側面用フラットバー(6a)の厚みは1.0mm〜10mmの物を使用すること、
畳(21)を新作又は切断する事が無く 畳(21)の縁に木ハンマーなどで軽い衝撃を加えることにより畳の長さを短くすること、
和室の前記畳(21)と前記畳よせ(24)の間にはめ込んだ前記金属側面用フラットバー(6a)から 前記畳(21)の下を通って 同様の相対向する金属側面用フラットバー(6a)間に取り付けられた複数本の金属床面用フラットバー(7)と、
前記金属側面用フラットバー(6a)から床材26の上面と畳(21)あいだを通って相対向する前記金属側面用フラットバー(6a)に掛け結合する複数本の前記金属床面用フラットバー(7)を設置するとき この複数本の前記金属床面用フラットバー(7)を接続用添え金物(17)と複数の皿ネジ(16)で固定すること、
前記接続用添え金物(17)は一角が直角の三角柱の直角を挟んだ2面方向に垂直に前記複数の皿ネジ(16)が入るように座グリを入れた物で有ること、
耐震補強工事後も耐震補強工事前の壁及び床の木構造骨組を残すこと特徴としている。
発明が解決しようとする課題は、耐震補強工事が室内外の解体や再工事を必要としないか又は解体や再工事が最小限であることである。つまり、壁の「すじかい」の状態に関係なく、壁と床にほとんど工事の手を付けないで部屋の耐震補強をすることである。
この課題を解決するためには、部屋の居住空間になるべく占有スペースの少ない、生活にじゃまにならない、しかし巨大地震に対して充分強度を有する、耐震補強装置を設置することが有効である。
耐震補強装置を通常使われる金属で作ることにより、強度計算に必要な材料の数値が正確にわかり耐震補強装置に最適な最小径の材料を選択する。つまり、最小の占有スペースで最適な耐荷重の耐震補強装置を設計することができると考えられる。
地震発生時において耐震補強装置に各金属パイプ柱下(2)が床材(26)に対する耐荷重上限を超えて荷重が掛かった時に、金属角パイプ柱下(2)が畳(21)及び根太(25)及び床材(26)を突き抜ける場合も想定されるが、1階にこの耐震補強装置を設置した場合には、この金属角パイプ柱下(2)は床下の地面で止まり空間が残る。
また耐震補強装置の柱を延び縮の可能な嵌合構造の金属パイプで作ることにより、低い位置で耐震補強装置の梁と小梁を組み立て、部屋がそのままで天井すれすれの所まで耐震補強装置の上部を上げることができる。
なお、延び縮の可能な嵌合構造とはパイプの中にそのパイプと同形状で、そのパイプ内径より、軽く動く程度のすきまを持たせた外径を持ったパイプを収納できる構造などである。
また、ここで言う金属とは例えばステンレスなどの特殊鋼を含む鋼鉄と、アルミニュウムなどを含む軽合金を成分としている物などである。金属梁や金属小梁は角パイプ材、H形材、I形材、L形材、みぞ形材、C形材、などの形状材である。また金属パイプとは、例えばステンレスなどの特殊鋼を含む鋼鉄とアルミニュウムなどを含む軽合金を成分とした角パイプと丸パイプなどである。
また、方形躯体とは構築物の強度を支える4角形構造体などである。
削除
この金属リブプレート(4)及び金属ブレース(4b)及び金属ダイアフラム(8)の少なくとも1種類を取り付けることにより、梁の強度計算において支点の間隔が狭くなると共に、各部材の接続点がより完全な固定支持に近くなる。これにより前記金属パイプ柱上(1)と前記金属梁(3)の荷重を掛けた時の撓みが少なくなり上方向や側面方向からの耐荷重が上がる。必要であれば前記金属パイプ柱上(1)金属パイプ柱下(2)の太さをより細く、厚みのより薄い物を使う事も可能となる。結果的にコストを下げる。
1階にこの耐震補強装置を設置した場合には、地震発生時において耐荷重上限を超えて荷重が掛かった時、この金属角パイプ柱下(2)は床下の地面で止まり、空間が残る。
ただし、金属ダイアフラム(8)とは、組み合わせ部材が平行四辺形状に変形するのを防ぐため、柱軸方向に垂直な面(横断面)内にとりつける補強金属板材などである。また柱に梁を取り付ける金具も兼ねる場合もある。また、金属リブプレート(4)及び金属ブレース(4b)とは、部材の変形を防止するためや接続部を強化するために取り付ける補強金属板などである。
金属ブレース(4b)は角パイプ材、H形材、I形材、L形材、みぞ形材、C形材、などの形状材でできている。
ここで言う固着とは例えば、溶接又は前記金属パイプ柱上(1)と前記金属梁(3)に金属リブプレート(4)の接続部分をL字に曲げてネジ止めするか、前記金属パイプ柱上(1)や前記金属梁(3)や金属リブプレート(4)に金具をそえてネジ止めすることなどである。
なお、金属リブプレート(4)、金属ダイアフラム(8)はそれぞれ三角形・L字形・方形・アーチ形状などである。
削除
1階にこの発明の耐震補強装置を設置した場合には、地震発生時において耐震補強装置に、各金属パイプ柱下(2)が畳(21)及び根太(25)及び床材(26)に対する耐荷重上限を超えて荷重が掛かった時、金属角パイプ柱下(2)が畳(21)及び根太(25)及び床材(26)を突き抜ける場合も想定されるが、この金属角パイプ柱下(2)は床下の地面で止まる。
しかし、2階以上に設置の場合には金属角パイプ柱(2)だけであれば、地震発生時に建物重量によって金属角パイプ柱下(2)が2階の床材(26)を突き抜け、耐震補強装置内に空間が残らない可能性がある。また、1階に設置の場合でもなるべく部屋や家具の損傷を少なくしたい場合もある。そこで、畳(21)の搬出入可能な所を利用して、地震による倒壊発生時の耐震補強装置に加わる荷重を柱の下の部材に分散させる第3の発明を考案した。
つまり、畳そのもの構造は稲藁(いねわら)を重ねて糸で刺し固めた畳床に、藺草(いぐさ)で編んだ畳表をつけて作られるので、畳(21)の縁に木ハンマーなどで軽い衝撃を加えることにより長さを約2mm〜10mm程度短くすることができる。畳敷き和室では、この幅の狭くなった畳(21)により、畳(21)と畳よせ(24)間のすきまに金属側面用フラットバー(6a)をはめ込み金属プレート(11)に固着する。
この金属側面用フラットバー(6a)は耐震補強装置に掛かる重量を受け、金属側面用フラットバー(6a)より床材(26)及び根太(25)及び胴差し(30)などに地震発生時の重量を分散させる。
ここで言う金属フラットバーはステンレス合金などの特殊鋼を含む鋼鉄、又はアルミニュウム合金などを含む軽合金を成分とした物などである。
削除
削除
畳は取り出し、戻しが簡単である。また畳の下に金属フラットバーが有っても畳が硬さを吸収してしまう。これにより上面は金属梁(3)と複数本金属小梁(5)、下面は畳の下に複数本の金属床面用フラットバー(7)により囲まれた耐震補強装置が設置される。
削除
第2の発明は、
第1項に記載の発明において、前記畳敷き和室の金属側面用フラットバー(6a) 及び前記部屋の床に畳の無い場合の金属側面用梁(6b) 及び前記金属床面用フラットバー(7) 及び前記金属プレート(14) の少なくとも一種類を既設の建物の構造木材にねじ釘又はねじボルトで複数箇所固定することを特徴とした室内の耐震補強装置。
こうすれば既設の建物の部屋と耐震補強装置とが接続され相互に強化される。
第3の発明は
既設の建物の上下階及び隣り合った部屋内に設置した第1の発明の耐震補強装置を架設接続するために、上下階及び隣り合った前記耐震補強装置の間に挟む架設接続骨格としての複数の金属パイプ(31)と、
前記接続パイプ(31)の中と 上下階及び隣り合った前記耐震補強装置部材内を貫通した複数のロングボルト(32)と、
前記複数のロングボルト(32)を止める複数のナット(33)とロングボルト(32)がパイプの中心を通るように、触れ止めリング(34)を2個接続パイプ(31)の内部に溶接したこと、を特徴としている。
既設の建物の上下階及び隣り合った部屋内に設置した耐震補強装置を接続パイプ(31)とロングボルト(32)とナット(33)で接続する方法は。床や天井や壁にホールソーやドリルによって穴を空けて、その穴に接続パイプ(31)とロングボルト(32)を通す。各部屋の耐震補強装置の接続しようとする金属平面部分同士はロングボルト(32)用の穴だけ空けて接続パイプ(31)を挟む。そして、各部屋の耐震補強装置の接続しようとする金属平面部分をロングボルト(32)とナット(33)で止める。
本発明の請求項1〜3 に記載の耐震補強装置の発明によれば、解体再建築が無しか最小のため、工事期間が短くなり、また再建築部材が少なくなる。このことにより少ない経費で最大規模の地震によって倒壊の力がはたらいても耐震補強装置の金属の骨組みで持ちこたえ、耐震補強装置を設置した部屋の中の人が倒壊から守られる装置となる。
くわえて、常に耐震補強装置が見えることにより心理的な安心感を居住者に与える。
本発明の請求項3 に記載の耐震補強装置の発明によれば、こうして作られた各部屋の耐震補強装置を同位置の1階と2階、及び1階や2階の隣どうしの部屋との間を、床や壁に穴を数個明け、その穴に接続骨格としてパイプを通し、そのパイプの中を通るロングボルトで各部屋の耐震補強装置を接続する。そして、これら耐震補強装置の設置と接続をなるべく多くの部屋で実施することにより、耐震工事をする各部屋の床と壁と天井の少なくとも一つを壊して耐震補強をした場合に比べて少ない部材と少ない経費で、既設の建物における2部屋以上の部分又は全体の強度が増加する。
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
第1の発明を主に実施例1から実施例6として説明すると。
図3は図2の建物を省略した斜視図である。既設の壁及び床の少なくとも一方に木構造骨組がある部屋の中に耐震補強装置を設置するために、溶接工事などは本体を設置する前に工場などで実施する。前加工では畳21を傷つけないように、加えて力を受ける面を広くするように金属プレート11を金属角パイプ柱下2の下面に溶接する。金属角パイプ柱下2は金属角パイプ柱上1の中に入って伸縮する延び縮の可能な嵌合構造とする。金属角パイプ柱上1の上面にL字形取り付け金属板8aを金属角パイプ柱上1に対して直角に、しかもL字形取り付け金属板8aの直角に曲がっている部分の角が金属角パイプ柱上1の角に合うように溶接する。
金属プレート11と金属角パイプ柱上1と金属角パイプ柱下2とL字形取り付け金属板8aとボルトナット9で1本の組柱101aとする。
前加工が終了したら、窓及び扉より室内に搬入する。床より上面及び壁より室内側の四隅に前加工で制作した組柱101aを仮置きする。この状態であれば金属角パイプ柱上1は金属角パイプ柱下2に嵌合して縮んでいるので梁取り付け工事がし易い。これら4組の組柱101a上のL字形取り付け金属板8a間に4本の角パイプの金属梁3を架ける。このL字形取り付け金属板8aとこの角パイプの金属梁3をボルトナット9により結合して1個の方形躯体を制作する。向かい合った角パイプの金属梁3の間を掛け渡しする2本の角パイプの金属小梁5を方形金具10とボルトナット9により取り付ける。
なお、2本の角パイプの金属小梁5の取り付け方向は2階建て家屋の1階に設置した場合、その部屋の2階に有る床の根太25と直角方向がより良い(ただし、実施図では図が分かり易いように小梁5と根太25は同じ向きになっている)。この根太25の方向はファイバースコープなどで天井を壊さずに確認できる。
また、小梁5の本数は、部屋の広さ根太25の数や強度や(屋根の構造の例として、図1の屋根だけを参考に)母屋36や垂木37の構造によって、例えば3〜10本に増やすことができる。
この状態では金属角パイプ柱上1は金属角パイプ柱下2に嵌合して縮んでいるので、4本の金属角パイプ柱上1から上の方形躯体を天井面にすれすれまで引き上げる。その位置で4本の柱ともにボルトナット9により金属角パイプ柱上1の表面から内側にある金属角パイプ柱下2の中を貫通して金属角パイプ柱上1の反対面で固定する。
延び縮の可能な嵌合構造のパイプで柱を作る効果は、例えば天井の高さが230cmとすると嵌合構造が2段であれば高さが約半分の130cm前後となる。柱が一本の材料に比べて、柱の高さが二分の一近くに低くなるので室内への搬入が容易となる、またフレームの上面の組み付けが柱を縮めた状態でできるために、組み立て位置が低い位置となりより組み立て易くなる。
実施例1の変形例1。
図4は耐震補強装置を設置する部屋が細長い場合、1つの室内に実施例1の方形躯体を2台組み合わせしたフレームの斜視図例である。
1つの室内に、金属パイプ柱上1の上端部間に架け結合した角パイプの金属梁3の1辺を共用して実施例1の方形躯体を2台接続した。ダイニングキッチンなどは部屋が一階で広い場合に長辺方向に方形躯体を2台組み合わせする。
金属プレート11と金属角パイプ柱1と金属角パイプ柱2とT字形取り付け金属板8bとボルトナット9で1本の組柱101bとする。その接続部の角パイプの金属梁3が1本と組柱101bが2本を左右の方形躯体が共用した耐震補強装置である。
実施例1の変形例2。
図5は耐震補強装置を設置する部屋の中にどうしても取り外せない障害物が壁側に有る場合の例である。
実施例1の方形躯体を2台組み合わせする場合に、短辺方向の角パイプの金属梁3cの長さが、長辺方向の角パイプの金属梁3と違っているときは、「長辺を接続する方形躯体」の金属梁3eを、「短辺が接続する方形躯体」の一部になるように実施例1の方形躯体を2台組み合わせる。その角パイプの金属梁3eと、「短辺が接続する方形躯体」の長い中心側の角パイプ金属梁3fとの接続部の組柱101aを省略した場合の耐震補強装置である。金属梁3fがある面がどうしても取り外せない障害物がある場所である。
実施例1の変形例3。
図6はL字形の部屋内に耐震補強装置を設置する場合の例である。室内に区切られた一部屋を有し、それ以外の所がダイニングキッチンなどに成っている例である。
実施例1の方形躯体2台をL字形に組み合わせ、短辺方向の金属梁を3c、長辺方向の金属梁を3dとし、その接続部の角パイプの金属梁3cと組柱101aと組柱101bを共用した場合である。
実施例1の変形例4。
図7は本発明装置の第1実施例についての角パイプの金属梁3と金属パイプ柱上1の接続方法の変形例である。
金属角パイプ柱上1と金属角パイプ柱下2があり。金属角パイプ柱下2は金属角パイプ柱上1の中に入って伸縮しボルトナット9により金属角パイプ柱上1の表面から中に有る金属角パイプ柱下2中を貫通して反対面で固定する。金属角パイプ柱上1の上端に短い角パイプの金属梁3aを金属角パイプ柱上1に対して直角に溶接する。またもう1本、金属角パイプ柱上1の上端に、前記短い角パイプの金属梁3aと金属角パイプ柱上1の両方に対して直角なもう1個の短い角パイプの金属梁3aを溶接する。
短い角パイプの金属梁3aと、長い角パイプの金属梁3bにボルトナット9が貫通する数個の穴を開け、その穴位置に合ったボルト穴を空けた2枚の金属フラットバー12で短い角パイプの金属梁3aと角パイプの金属梁3bを挟みボルトナット9で結合する。向かい合った角パイプの金属梁3bの間を掛け結合する角パイプの金属小梁5を方形金具10とボルトナット9により取り付ける。
耐震補強装置を金属で作ることにより、木材の柱と比べて同じ外径でも多くの力を支える部材を選択可能である。また、通常使われる金属は材料力学的数値が公表されており、強度計算に必要な材料の数値が正確にわかり耐震補強装置に最適な最小径の材料を選択できる。その上、木材などに比べてはるかに品質が安定している。部屋の中においても最小の占有スペースで最大級の耐荷重を発揮することが考えられる。よって、あえて耐震補強装置の柱をラチスの架かったトラス構造にしなくても、例えば金属角パイプ柱単体でも必要な強度を得る。
この耐震補強装置により、大地震発生時の崩壊しようとする屋根や2階の根太25や床板26や家具などを受け止め、部屋の倒壊や落下物を防ぐ。
つまり、十二畳程度までの部屋であれば、鋼管材を材料とした場合に柱の本数との兼ね合いで、横幅又は直径が約30mm〜150mm程度、厚みは約1.0mm〜10.0mm程度の角パイプ又は丸パイプを部屋の各角と、必要であれば間柱として1〜2本程度配置すれば良い。よって、設置した部屋の視界を妨げず、居住のじゃまになりにくい。
付属効果として、解体製作設置金額の掛かる壁と床の全体か、あるいは壁と床の骨組みを解体再建築しなくて良いため、設置後に少しの改造で補強装置の部屋間の移動も可能である。
1台だけ設置する場合は、夜間の就寝時など1日の内一番長く居て地震発生時に逃げ出すまでに時間のかかる寝室に設置すると効果が上がる。また、一部屋だけに設置した場合でも、この設置した部屋の耐震補強装置が、屋根及びその部屋がある上階部分のかなりの重量を支えることが予想されるので、建物の構造によって1〜8部屋有る隣の部屋の人を建物の完全倒壊から保護する可能性が高い。よって、建物の中央の部屋にこの耐震補強装置を設置してもより効果が上がることが予想される。
家の建替え時の撤去も、これまでの耐震補強のように壁や天井や床や布基礎内に鉄骨を組み込む方法より本発明はかなり短時間で撤去可能であり経済的である。
図8は実施例1の耐震補強装置において、4本の金属パイプ柱上1と上端部に取り付けた角パイプの金属梁3との接続部に補強である三角形の金属リブプレート4及び金属ダイアフラム8を取り付けた図である。
実施例2として図8を例に説明すると。
既設の壁及び床の少なくとも一方に木構造骨組がある部屋の中に耐震補強装置を設置するためには、溶接工事などは本体を設置する前に工場などで加工する。前加工では畳21を傷つけないように、加えて力を受ける面を広くするように金属プレート11を金属角パイプ柱下2の下面に溶接しする。
金属角パイプ柱下2は金属角パイプ柱上1の中に入って伸縮する延び縮の可能な嵌合構造とする。金属角パイプ柱上1の上面に金属ダイアフラム8を水平に、しかも金属ダイアフラム8の角が金属角パイプ柱上1の角に合うように溶接する。2枚の金属リブプレート4を金属ダイアフラム8と金属角パイプ柱上1の接合部に、2枚の金属リブプレート4どうしが直角になるように合わせて溶接する。
金属プレート11と金属角パイプ柱1と金属角パイプ柱2と2枚の金属リブプレート4と金属ダイアフラム8とボルトナット9で1本の組柱102とする。
前加工が終了したら、金属角パイプ柱上1が金属角パイプ柱下2に嵌合して縮んでいる状態で、部材を窓及び扉より設置する室内に搬入する。床より上面及び壁より室内側の四隅に前加工で制作した組柱102を仮置きする。これら4組の組柱102上にある金属ダイアフラム8間に4本の角パイプの金属梁3を架ける。この金属ダイアフラム8とこの角パイプの金属梁3をボルトナット9により結合して1個の方形躯体を制作する。向かい合った角パイプの金属梁3の間を掛け渡しする2本の角パイプの金属小梁5を方形金具10とボルトナット9により取り付ける。
この状態では金属角パイプ柱上1は金属角パイプ柱下2に嵌合して縮んでいるので、4本の金属角パイプ柱上1から上の方形躯体を天井面にすれすれまで引き上げる。その位置で4本の柱ともにボルトナット9により金属角パイプ柱上1の表面から内側にある金属角パイプ柱下2の中を貫通して金属角パイプ柱上1の反対面で固定する。
実施例2の変形例1
図26は実施例2の変形例1である。
実施例2の耐震補強装置において、4本の金属パイプ柱上1と上端部に取り付けた角パイプの金属梁3との接続部に、補強である金属リブプレート4の代わりに斜めの金属ブレース4bを取り付けたものである。金属プレート11と金属角パイプ柱1と金属角パイプ柱2と2本の金属ブレース4bと金属ダイアフラム8とボルトナット9で1本の組柱102bとする。
実施例2のすべてについて、この金属リブプレート4及び金属ブレース4b及び金属ダイアフラム8の少なくとも1種類を取り付けることにより、梁の強度計算において支点の間隔が狭くなると共に、はりの強度計算による支持が金属リブプレート4bや金属ブレース4bや金属ダイアフラム8を取り付ける前より強固な固定支持により近くなる。金属パイプ柱上1又は角パイプの金属梁3の撓みが少なくなり上方や側面からの耐荷重が上がる。必要であれば金属パイプ柱上1金属とパイプ柱下2の太さをより細く、厚みのより薄い物を使う事も可能となる。結果的に部材の外径が小さく軽量になり、設置した部屋の視界を広くすると共に作業性が良くなり、製作コストが安くなる。
1階にこの実施例1又は2(図2〜8)の耐震補強装置を設置した場合には、地震発生時に金属梁3と金属小梁5の部分に、金属プレート11の床材26に対する耐荷重上限を超えて荷重が掛かった時、金属角パイプ柱下2が畳21及び根太25及び床材26を突き抜ける場合も想定されるが、この金属角パイプ柱下2の金属プレート11は床下の地面で止まり、耐震補強装置内に空間が残る。
しかし、2階以上に設置の場合には金属角パイプ柱2下の金属プレート11だけで有れば、地震発生時に建物重量によって金属角パイプ柱下2の金属プレート11が2階の床材26突き抜ける可能性がある。また、1階に設置の場合でもなるべく部屋や家具の損傷を少なくしたい場合もある。そこで、畳21の搬出入可能な所を使って、地震による倒壊発生時の耐震補強装置に加わる荷重を柱の下に分散させる目的の耐震補強装置を考案した。
ただし、2階に実施例1又は2の耐震補強装置を設置の場合でも、図22〜25のように、すぐ下の1階に耐震補強装置が設置してある場合は接続装置の接続パイプ31とロングボルト32とナット33を使用する事により、2階耐震補強装置の荷重を下の階の耐震補強装置が受け止める事ができる。これは実施例8となる。
図9〜19は耐震補強装置に加わる荷重を耐震補強装置の柱の下でなるべく分散させる考慮をした耐震補強装置の説明図である。
図9は本発明装置の第3実施例を既設の建物の中に設置した断面遠近図である。
図10は図9より既設の建物の図を省き畳21を外した時の斜視図である。
図11は図10のAAの位置から見た断面図である。
図16は本発明装置の第3・第5実施例の各金属角パイプ柱下2より下部の拡大斜視図である。
実施例3として図9〜11と図16を参考に説明すると。
耐震補強装置を設置する部屋に畳21が引いてある場合。
耐震補強装置工事の前に、本発明の耐震補強装置を設置する部屋の畳21と畳よせ24の間に入れる金属側面用フラットバー6aを準備する。図11と図16のように、この部屋の四隅部で金属側面用フラットバー6aの上面になる所にあらかじめ工場などで金属プレート11止めるための逆L形金具13を溶接しておく。この金属側面用フラットバー6aは短手方向の幅が畳21の厚みと同程度か少し広い、この金属側面用フラットバー6aの厚みは例えば1.0mm〜10mmの物を使用する場合がある。
あとは実施例2の部材を用意する。
製作手順は、畳21を新作又は切断する事が無く、畳21の縁に木ハンマーなどで軽い衝撃を加えることにより畳の長さを短くする。
部材を窓及び扉より室内に搬入する。金属側面用フラットバー6aを部屋の4辺の畳21と畳よせ24の間に設置する。この逆L形金具13に組柱102の金属プレート11を複数のボルト15で止める。畳21と金属プレート11間に柱台座木板22を入れ隙間をうめる。
組柱102は金属角パイプ柱上1が金属角パイプ柱下2に外嵌している。この状態では金属角パイプ柱上1は金属角パイプ柱下2に嵌合して縮んでいるので、一番低い位置である。金属角パイプ柱上1の上端に水平金属板の金属ダイアフラム8が取り付けてあり。金属ダイアフラム8に角パイプの金属梁3をボルトナット9で結合しこれを各柱とも実施し方形の躯体とする。
向かい合った角パイプの金属梁3の間で、角パイプの金属小梁5を掛け渡し方形金具10とボルトナット9により取り付ける。大地震発生時の天井や2階の根太25や床材26や家具などを受け止める。
4本の金属角パイプ柱上1から上の方形躯体を天井面にすれすれまで引き上げる。ボルトナット9により金属角パイプ柱上1の表面から金属角パイプ柱下2中を貫通して反対面の表面で固定する。
この角パイプの金属小梁5は図2では2本となっているが天井の構造により、例えば3〜10本などに増やすことができる。
こうすることにより地震による建物倒壊開始時に、耐震補強装置の金属プレート11だけの時に比べて、耐震補強装置に加わる荷重がこの金属側面用フラットバー6aより床26及び根太25及び胴差し30などに分散される。
実施例4として図12と図13を例に説明する。
図13は図12のBBの位置から見た断面図である。
耐震補強をしたい部屋でも床に畳の無い床材26だけの部屋の場合もある。図12のように床に畳の無い床材26だけの部屋は、内壁38の側面下部の部分で人の移動する扉や襖40などの部分を差し引いた場所以外の全面に金属側面用梁6bの短手方向を立てて巡らす。その金属側面用梁6bの下面と、金属プレート11の側面とを接続用添え金物17を添えて複数の皿ネジ16で固着する。この金属側面用梁6bの実施例材料は金属フラットバーを試用してある。接続用添え金物17は図17のように一角が直角の三角柱の直角を挟んだ2面方向に垂直に複数の皿ネジ16が入るように座グリを入れた物である。
この後の製作方法は実施例1又は2と同じである。
こうすることにより地震による建物倒壊開始時に、耐震補強装置の金属プレート11だけの時に比べて、耐震補強装置に加わる荷重がこの金属側面用梁6bより床材26及び根太25及び胴差し30などに分散される。
実施例5として図1と図14〜17を例に説明すると。
図1は耐震補強装置の上下の面を覆うこと考慮した本発明装置を2階に設置する場合を示している。
図14は第5実施例おいて図1の既設の建物を省いた斜視図である。
図15は本発明装置の第5実施例の各金属角パイプ柱下2より下部で図14のCCの位置から見た断面図
図16は本発明装置の第3・第5実施例の各金属角パイプ柱下2より下部の拡大斜視図である。
図17は本発明装置の第5実施例の各金属角パイプ柱下2より下部の畳21を取り去った拡大斜視図である。
前作業として柱を作る。畳21を傷つけないように、加えて力を受ける面を広くするように金属プレート11を金属角パイプ柱下2の下面に溶接する。金属角パイプ柱下2は金属角パイプ柱上1の中に入って伸縮する延び縮の可能な嵌合構造とする。金属角パイプ柱上1の上面に金属ダイアフラム8を水平に、しかも金属ダイアフラム8の角が金属角パイプ柱上1の角に合うように溶接する。2枚の金属リブプレート4を金属ダイアフラム8と金属角パイプ柱上1の接合部に合わせて溶接する。
金属プレート11と金属角パイプ柱1と金属角パイプ柱2と2枚の金属リブプレート4と金属ダイアフラム8とボルトナット9で1本の組柱102であるから。
耐震補強装置工事の前に、図14〜17のように、本発明の耐震補強装置を設置する部屋の畳21と畳よせ24の間に入れる金属側面用フラットバー6aを準備する。この金属側面用フラットバー6aに部屋の四隅部になる所の上面に組柱102の金属プレート11を取り付けるようにあらかじめ工場などで逆L形金具13を溶接しておく。
この金属側面用フラットバー6aは短手方向の幅が畳21の厚みと同程度で、この金属側面用フラットバー6の厚みは例えば1.0mm〜10mmの物を使用する場合がある。
製作手順は、畳21を新作又は切断する事が無く、畳21の縁に木ハンマーなどで軽い衝撃を加えることにより畳の長さを短くする。
部材を窓及び扉より室内に搬入する。次に、金属側面用フラットバー6aを部屋の4辺の畳21と畳よせ24の間に設置する。
この金属側面用フラットバー6aから床材26の上面と畳21あいだを通って相対向する金属側面用フラットバー6aに掛け結合する複数本の金属床面用フラットバー7を設置する。この複数本の金属床面用フラットバー7を接続用添え金物17と複数の皿ネジ16で固定する。接続用添え金物17は図17のように一角が直角の三角柱の直角を挟んだ2面方向に垂直に複数の皿ネジ16が入るように座グリを入れた物である。
また、一本の柱につき2個の接続用添え金物17と複数の皿ネジ16を使って、金属角パイプ柱下2の2方向の金属側面用フラットバー6aを固定しても良い。
この金属床面用フラットバー7の有る床材26面上で、金属床面用フラットバー7が掛け渡して無い部分は金属床面用フラットバー7と同じ厚さの木製板27などを入れ凹面を平面にする。
畳21を敷いた時に接続用添え金物17の分だけ畳21が浮くときは、畳21の角を削り接着剤で止める。畳21と金属プレート11間に柱台座木板22をいれ隙間をうめる。
金属側面用フラットバー6aの上面及び壁より室内側の四隅に溶接してある逆L形金具13に前加工で制作した組柱102の金属プレート11を複数のボルト15で止める。これら4組の組柱102上の金属ダイアフラム8間に4本の角パイプの金属梁3を架ける。この金属ダイアフラム8とこの角パイプの金属梁3をボルトナット9により結合して1個の方形躯体を制作する。向かい合った角パイプの金属梁3の間を掛け渡しする2本の角パイプの金属小梁5を方形金具10とボルトナット9により取り付ける。
この状態では金属角パイプ柱上1は金属角パイプ柱下2に嵌合して縮んでいるので、4本の金属角パイプ柱上1から上の方形躯体を天井面にすれすれまで引き上げる。その位置で4本の柱ともにボルトナット9により金属角パイプ柱上1の表面から内側にある金属角パイプ柱下2の中を貫通して金属角パイプ柱上1の反対面で固定する。
ところで、この角パイプの金属小梁5は図1では2本となっているが天井の構造により本数を3〜10本に増やす場合もある。また。この金属床面用フラットバー7は図1では4枚となっているが床の構造により、例えば2〜10枚に変更することもある。
金属側面用フラットバー6aと金属床面用フラットバー7を取り付ければ床面が補強され、耐震補強装置内の人は上下に囲いの有る四面体の中に居ることになり倒壊から守られる。
実施例6として図18、図19を例に説明すると。
図18は金属側面用フラットバー6aの下部より金属プレート14と14aが、畳21をコの字形か少し下の延びたコの字形及び一部Lの字形に挟む変形例の斜視図である。
図19は図18の各金属角パイプ柱下2より下部のDDの位置から見た断面図である。
コの字形部材の作り方は、図18と図19を例に説明すると。
本発明の耐震補強装置を設置する部屋の畳21と畳よせ24の間に入れる金属側面用フラットバー6aを準備する。この金属側面用フラットバー6aに部屋の四隅部になる所の上面にあらかじめ工場などで逆L形金具13を溶接しておく。
この金属側面用フラットバー6aは短手方向の幅が畳21の厚みと同程度か少し広い。また、この金属側面用フラットバー6aの厚みは例えば1.0mm〜10mmの物を使用する場合がある。
この金属側面用フラットバー6aに複数の、コの字形か少し下の延びたコの字形となる金属プレート14を接続用添え金物17を添え、複数の皿ネジ16で取り付ける。金属プレート14の取り付け位置は各金属角パイプ柱下2の下部とする。より強度が必要ならば金属角パイプ柱下2の位置に加えて、金属プレート14aを金属側面用フラットバー6aの下面に接続用添え金物17を添え、複数の皿ネジ16で取り付ける。
この金属プレート14と14aにより、大地震発生後の建物倒壊時に各金属角パイプ柱上1に掛かる力を床面に分散させる。
この金属プレート14と14aを敷いた床材26面上で、金属プレート14と14aが無い部分は金属プレート14と14aと同じ厚さの木製板28などを入れ凹面を平面にする。
以後の製作方法は実施例5と同じである。
図20は畳21の清掃時取り出しや畳替え方法を示した例である。
畳21の清掃取り出しや畳替え方法は複数個あるボルト15と9を外し、金属角パイプ柱下2を上げて、金属角パイプ柱上1に入れ、あらかじめ金属角パイプ柱下2に開けてあった穴にボルトを通しナット止めする。こうすれば、畳に傷が付かず、畳を改造する事無しに畳の清掃と交換が可能となる。
の発明を主に実施例7として図21と図1を例に説明すると。
例えば、実施例5で製作した耐震補強装置において、設置した耐震補強装置の金属側面用フラットバー6a及び金属床面用フラットバー7にねじ釘39の入る穴を複数箇所空ける。その複数箇所空けた穴から、既設の建物の金属側面用フラットバー6a及び金属床面用フラットバー7に接触している構造木材、畳よせ24、胴差し30、根太25、既存の柱(図には無い)などにねじ釘39で固定する。こうすることにより地震発生時の耐震補強装置を設置した部屋より上にある階や天井の重さを直接に既設の建物の構造材に分散させることになりより耐荷重が増す。また、耐震補強装置の四辺の金属側面用フラットバー6aを既設の建物構造木材に固定すれば、既設の建物の水平方向の結合力が増す。
の発明を主に実施例8として図22〜24を例に説明すると。
図22は既設の建物の1階と2階及び同じ階の隣の部屋に設置した耐震補強装置どうしを接続パイプ31とロングボルト32とナット33(図24、図25より説明)で接続したものである。
図23は図22の既設の建物を省いた図である。
図24は図22のEE断面であり、1階と2階の耐震補強装置どうし接続事例を断面拡大図化したものである。
図25は既設の建物の1階と2階及び同じ階の隣り合った部屋間の耐震補強装置を接続する事例の図23のF部を拡大した遠近図であり、部屋間の壁と天井は表示していない。
既設の建物に設置する1階と2階の耐震補強装置どうしを接続する方法を図24により説明する。
例えば、1階は金属ダイアフラム8の有る耐震補強装置を採用し、2階には金属床面用フラットバー7の有る耐震補強装置を採用する。
2階の耐震補強装置を設置したい部屋の畳21を外して、2階の部屋の各隅4箇所に床材26から1階の天井板35に接続パイプ31の通る穴をホールソーやドリルによって空けておく。1階の部屋の耐震補強装置には事前に耐震補強装置を接続するロングボルト32が入いる穴を金属ダイアフラム8などに開けておく。2階の部屋に有る耐震補強装置の床補強金属床面用フラットバー7にロングボルト32が通る穴を開けておく。ロングボルト32がパイプの中心を通るように、触れ止めリング34を2個接続パイプ31の内部に溶接する。
1階の部屋に耐震補強装置を設置する。
接続パイプ31を2階の床材26の穴から1階天井板35の穴を通って、1階に有る耐震補強装置の金属ダイアフラム8に接するまで入れる。これを部屋の各隅4箇所に実施する。
2階の耐震補強装置を設置する。ロングボルト32を2階の金属床面用フラットバー7の穴から接続パイプ31の中を通し、1階に設置してある耐震補強装置の金属ダイアフラム8を貫通しナット33でねじ止めする。1階と2階の耐震補強装置どうし4箇所をこの方法で接続する。
取り出した畳21にロングボルト32の頭の入る穴29を開け、穴がばらけないよう接着剤で固める。取り出した畳21を戻せば上下の耐震補強装置の接続は終わりである。
この方法は地震発生時、上の階の耐震補強装置に掛かった力を接続パイプ31とロングボルト32とナット33によって下の階の耐震補強装置に伝え上の階にある部屋の倒壊や変形を防ぐ。
なお、接続パイプ31は1階と2階を接続するのに例えば直径40mm〜150mm程度の接続パイプ31の太さで、1階と2階の間の天井に穴を例えば4個開けるだけで良いので作業時間と作業コストとを低く抑える事ができる。
図25を例に説明する。
隣り合った部屋に金属リブプレート4の有る耐震補強装置どうし接続する方法を示す。まず、耐震補強装置を隣り合った部屋の内の1部屋に設置する。隣り合った耐震補強装置の金属リブプレート4に、ロングボルト32を取り付ける位置に合わせて穴を空ける。また、壁の接続パイプ31を取り付ける位置に接続パイプ31が通る穴を空ける。接続パイプ31を今空けた穴に差し込む。もう1台の耐震補強装置をとなりの部屋に設置する。ロングボルト32で隣り合った耐震装置の金属リブプレート4と接続パイプ31中を通しナット33で接続する。
なお、既設建屋の耐震補強に請求項1〜3に記載する発明のいずれの耐震補強装置が適合するかは、建築年度や、建物が平屋か2階以上か、屋根の重さ、地盤の軟弱性などで選択する。
また、本発明は前述の実施例に限定されるものではなく、本発明を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
第5実施例を実際に建物の部屋に配置した断面遠近図である。 第1実施例を実際に建物の部屋に配置した断面遠近図である。 第1実施例おいて既設の建物を省いた斜視図である。 第1実施例の変形例1で部屋が細長い場合の方形躯体を複数接続したフレームの斜視図である。 第1実施例の変形例2で部屋の中に障害物がある場合の方形躯体を複数組み合わせたフレームの斜視図である。 第1実施例の変形例3でL字形の部屋内に耐震補強装置を設置する場合、方形躯体を接続したフレームの斜視図である。 第1実施例について梁の接続方法の変形例である。 第2実施例の図面あり、第1実施例に金属リブプレート4及び金属ダイアフラム8を取り付けた図である。 第3実施例を実際に建物の部屋に配置した断面遠近図である。 第3実施例おいて既設の建物を省いた斜視図である。 第3実施例の各金属角パイプ柱下2より下部の図10のAA断面図である。 第4実施例を実際に建物の部屋に配置示した断面遠近図である。 第4実施例の図12のBB断面を示した断面図である。 第5実施例おいて既設の建物を省いた斜視図である。 第5実施例の各金属角パイプ柱上1より下部のCC断面図である。 第3と第5実施例の各金属角パイプ柱下2より下部の拡大斜視図である。 第5実施例の各金属角パイプ柱下2より下部の畳21を取り去った拡大斜視図である。 第6実施例で各金属角パイプ柱下2より下部の畳をコの字形に挟む場合の斜視図である。 第6実施例で各金属角パイプ柱下2より下部の畳をコの字形に挟む場合の図18のDD断面図である。 畳21の清掃時取り出しや畳替え方法を示した図である。 第7実施例における耐震補強装置と既設の構造材との接続を示した断面図である。 第8実施例を実際に既設建物の中に配置した断面遠近図である。 第8実施例における耐震補強装置の組み合わせを示した遠近図である。 第8実施例における耐震補強装置と接続器具の組み合わせを示した図22のEE断面図である。 第8実施例における耐震補強装置と接続器具の組み合わせを示した図23のF部を拡大した遠近図である。 第2実施例の変形例1の図面あり、第2実施例の金属リブプレート4の代わりに金属ブレース4bを取り付けた図である。
符号の説明
1 金属角パイプ柱上
2 金属角パイプ柱下
3 角パイプの金属梁
3a 梁3分割時短い角パイプの金属梁
3b 梁3分割時長い角パイプの金属梁
3c 角パイプの金属梁短
3d 角パイプの金属梁長
3e 角パイプの金属梁変形例2
3f 角パイプの金属梁変形例2で角パイプの金属梁3eの接続先
4 補強用の金属リブプレート
4b 補強用の金属ブレース
5 天井からの落下物を防ぐ角パイプの金属小梁
5a 天井からの落下物を防ぐ角パイプの金属小梁短
6a 畳と畳よせの間に入れる金属側面用フラットバー
6b 部屋の床に畳の無い床材26だけの時に付ける金属側面用梁
7 畳の下で床を補強する金属側床面用フラットバー
8 取り付け金属板兼補強用の金属ダイアフラム
8a L字形取り付け金属板
8b T字形取り付け金属板
10 方形金具
11 金属角パイプ柱下2の底面金属プレート
12 3a・3bの長・短梁を接続するための金属フラットバー
13 逆L形金具
14 畳下の水平金属プレート
15 ボルト
16 皿ネジ
17 金属フラットバー6と7接続用添え金物
21 畳
22 柱台座木板
24 畳よせ
25 根太
26 床材
27 金属床面用フラットバー7との高さ合わせ板
28 床面用水平金属プレート14との高さ合わせ用木版
29 畳に空けたロングボルトの頭の入る穴
30 胴差し
31 接続パイプ
32 接続パイプ用ロングボルト
33 ナット
34 触れ止めリング
35 1階天井板
36 母屋
37 垂木
38 壁板
39 頭が皿のねじ釘
40 襖
101a 方形躯体を2台組み合わせたその接続部の組柱
101b 方形躯体をL字形に組み合わせたその中心の接続部の組柱
102 金属ダイアフラム8と金属リブプレート4がある組柱
102b 金属ダイアフラム8と金属ブレース4bがある組柱

Claims (3)

  1. 既設の壁及び床に木構造骨組がある建物の部屋の各隅角部及び各隅角部間の位置で 床より上面及び壁より室内側に設置した延び縮の可能な 嵌合構造の金属パイプ柱上(1)金属パイプ柱下(2)と、
    前記部屋の内壁より室内側に これらの前記各金属パイプ柱上(1)の上端部間に 方形を1個又は複数組み合わせた躯体を作るために架け結合した複数の金属梁(3)と、
    前記複数の金属梁(3)内で相対向する前記金属梁(3)間を架け渡す複数本の金属小梁(5)と、
    前記金属パイプ柱上(1)と上端部に取り付けた前記金属梁(3)接続部に 補強である金属リブプレート(4)及び金属ブレース(4b)及び金属ダイアフラム(8)の少なくとも1種類を使用して固着してあること、
    耐震補強装置を設置する部屋が畳敷き和室の場合で、前記各金属パイプ柱下(2)の底面に固着した金属プレート(11)と隣接する各金属パイプ柱下(2)の底面に固着した金属プレート(11)間を架設接続するために 前記和室の畳(21)と畳よせ(24)の間にはめ込んだ複数の金属側面用フラットバー(6a)を設置し、前記金属プレート(11)の接続方向は前記金属側面用フラットバー(6a)の上面に前記金属プレート(11)を水平に固着すること、
    この金属側面用フラットバー(6a)の厚みは1.0mm〜10mmの物を使用すること、
    畳(21)を新作又は切断する事が無く 畳(21)の縁に木ハンマーなどで軽い衝撃を加えることにより畳の長さを短くすること、
    和室の前記畳(21)と前記畳よせ(24)の間にはめ込んだ前記金属側面用フラットバー(6a)から 前記畳(21)の下を通って 同様の相対向する金属側面用フラットバー(6a)間に取り付けられた複数本の金属床面用フラットバー(7)と、
    前記金属側面用フラットバー(6a)から床材26の上面と畳(21)あいだを通って相対向する前記金属側面用フラットバー(6a)に掛け結合する複数本の前記金属床面用フラットバー(7)を設置するとき この複数本の前記金属床面用フラットバー(7)を接続用添え金物(17)と複数の皿ネジ(16)で固定すること、
    前記接続用添え金物(17)は一角が直角の三角柱の直角を挟んだ2面方向に垂直に前記複数の皿ネジ(16)が入るように座グリを入れた物で有ること、
    耐震補強工事後も耐震補強工事前の壁及び床の木構造骨組を残すことを特徴とした室内の耐震補強装置。
  2. 前記畳敷き和室の金属側面用フラットバー(6a) 及び前記金属床面用フラットバー(7) 及び前記金属プレート(14) の少なくとも一種類を既設の建物の構造木材にねじ釘又はねじボルトで複数箇所について固定することを特徴とした請求項1 記載の室内の耐震補強装置。
  3. 既設の建物の上下階及び隣り合った部屋内に設置した請求項1 に記載の耐震補強装置を架設接続するために、上下階及び隣り合った前記耐震補強装置の間に挟む架設接続骨格としての複数の接続パイプ(31)と、
    前記接続パイプ(31)の中と 上下階及び隣り合った前記耐震補強装置部材内を貫通した複数のロングボルト(32)と、
    前記複数のロングボルト(32)を止める複数のナット(33)とロングボルト(32)がパイプの中心を通るように、触れ止めリング(34)を2個接続パイプ(31)の内部に溶接したこと、を特徴とした耐震補強装置接続器具。
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