JP3883061B2 - スターリング冷熱供給システム - Google Patents

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    • F25D17/02Arrangements for circulating cooling fluids; Arrangements for circulating gas, e.g. air, within refrigerated spaces for circulating liquids, e.g. brine
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    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スターリング冷凍機を用いて発生した冷熱を冷熱利用機器に供給できるようにしたスターリング冷熱供給システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
スターリング冷凍機は、小型化が可能であり、成績係数や冷凍効率が高く、発生する温度域が低くできる特徴を持つと共に、近年の地球環境問題におけるフロン代替が容易である特徴を持っている。
【0003】
このため冷凍庫、冷蔵庫、投げ込み式クーラー等の業務用又は家庭用の冷熱利用機器を始めとして、低温液循環器、低温恒温器、恒温槽、ヒートショック試験装置、凍結乾燥機、温度特性試験装置、血液・細胞保存装置、コールドクーラ、各種の計測装置等における冷熱供給源としての利用が検討されている。
【0004】
図10は、このようなスターリング冷熱供給システム100の概略構成を示す回路図で、スターリング冷凍機110、冷却水装置120、熱搬送装置130により構成されて、スターリング冷凍機110で発生した冷熱を冷熱利用機器101に供給するようになっている。
【0005】
なお、冷熱供給能力を高めるために、同じ構成のスターリング冷凍機が2台直列に設けられ、また冷却水装置も2台設けられている。
【0006】
スターリング冷凍機110は、図11に示すように、圧縮ピストン111が圧縮シリンダ112内を往復運動することにより、これらの間で形成される圧縮空間113内の作動ガスを圧縮する圧縮部114、膨張ピストン115が膨張シリンダ116内を往復運動することにより、これらの間で形成される膨張空間117内の作動ガスを膨張させる膨張部118、圧縮空間113と膨張空間117とを連通させるガス流路Sに設けられた蓄熱部119等を有している。
【0007】
そして、モータ109が駆動されてクランク機構108が回転動力を往復動力に変換し、この往復動力により圧縮ピストン111や膨張ピストン115が往復運動して、作動ガスを圧縮/膨張する。
【0008】
圧縮された作動ガスはガス流路Sを通り、蓄熱部119で蓄熱して膨張空間117に移動し、ここで膨張することにより冷熱が発生する。
【0009】
この冷熱により膨張部118の頭部に設けられたコールドヘッド131が冷却される。このコールドヘッド131には2次冷媒が循環しているので、この2次冷媒は冷却されて温度が下がる。
【0010】
膨張部118で膨張した作動ガスは、蓄熱部119を通り圧縮部114へと戻り、1サイクルが終了する。
【0011】
なお、膨張ピストン115は圧縮ピストン111に対して略90度位相が進んで運動する。
【0012】
熱搬送装置130は、2次冷媒がコールドヘッド131と冷熱利用機器101とを接続するように形成された2次冷媒回路を循環できるように圧送する2次冷媒ポンプ132、2次冷媒回路を循環している2次冷媒量の流量を調整するタンク133、冷熱利用機器101から戻ってきた2次冷媒の気液分離を行う気液分離器134、2次冷媒回路における圧力変動を吸収する圧力調整ベローズ135等を有している。
【0013】
気液分離器134は、冷熱利用機器101から戻る配管に接続された概略逆U字状の気液分離管136、一端がこの気液分離管136の頂部近傍に接続され、他端がタンク133の上部空間に連通するように接続された気体回収管137等を有している。
【0014】
そして、冷熱利用機器101に冷熱を供給して戻ってきた2次冷媒が、気液分離管136の接続箇所を通過する際に、気体の2次冷媒がこの気液分離管136内を上昇することにより気液分離が行なわれる。この気液分離が行われた気体の2次冷媒は、気体回収管137を介してタンク133に貯留される。
【0015】
なお、冷熱利用機器101に冷熱を供給することにより2次冷媒は温度変化し、これに伴い体積変動が生じる。
【0016】
熱搬送装置130は、クローズドサイクルであるため、2次冷媒の体積変動は2次冷媒回路における圧力変動となり、この圧力変動を緩和するために圧力調整ベローズ135が設けられている。
【0017】
即ち、圧力が高くなると当該圧力調整ベローズ135は伸張し、逆に圧力が低くなると縮小する。これにより2次冷媒回路内は、略一定の圧力状態が維持できるようになっている。
【0018】
ところで、作動ガスが圧縮部114で圧縮されると温度上昇するが、そのまま蓄熱部119を介して膨張部118に移動するようにすると冷熱発生効率が低下してしまう。
【0019】
そこで、当該圧縮部114から蓄熱部119に至る間のガス流路S中に冷却水装置120が設けられて、ここを流動する作動ガスが冷却されるようになっている。
【0020】
この冷却水装置120は、作動ガスと冷却水とを熱交換させる図示しない作動ガス側熱交換器、冷却水と大気とを熱交換させるラジエタ121、作動ガス側熱交換器とラジエタ121との間で冷却水を循環させる冷却水ポンプ122を有している。
【0021】
ラジエタ121は、図12に示すような構成で、平行部分123と曲部分124とを多数持つ連続した液管125と、平行部分123に挿嵌された多数のフィン126とを主要構成としている。
【0022】
そして、液管125内を冷却水が流動することにより、冷却水がフィン126を介して大気と熱交換して放熱する。
【0023】
これにより作動ガスが冷却され、その熱が大気に放熱されて、冷熱発生効率の向上が図られている。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記構成では冷熱供給能力を高めるために、スターリング冷凍機110、冷却水装置120をそれぞれ2台用いているので、例えば冷却水ポンプ122も2台必要になってしまいスターリング冷熱供給システムの大型化による設置面積が増大する問題があった。
【0025】
また、このような冷却水装置120に冷却水を注水する際には、配管等の中のエアーを抜く必要があるが、冷却水回路が多くの配管を上下左右に配管接続して形成されているため、配管位置が高い山の所の配管内においてはエアー抜けが悪く、多くのエアーが残ってしまう問題があった。
【0026】
このようなエアー残りが発生すると、冷却水ポンプ122がエアー噛みを起して、その軸受等を破損させたり、大きな騒音が発生する原因となる。
【0027】
また、ラジエタ121の液管125が平行部分123と曲部分124とを多数持つ連続した管であるため、当該ラジエタ121を設置する際に平行部分123が水平線に対して傾いた状態で設置されると、抜残ったエアーがこの平行部分123に貯まってしまい、冷却水の放熱効率を低下させてしまう問題がある。
【0028】
そこで、本発明は、エアー抜きが容易に行えるコンパクトなスターリング冷熱供給システムを提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1にかかる発明は、作動ガスを圧縮する圧縮部と圧縮された作動ガスを膨張させる膨張部とを備えて、これらの間で前記作動ガスを行き来させて前記膨張部で冷熱を発生し、その冷熱により2次冷媒の冷却を行うスターリング冷凍機と、前記圧縮部で圧縮されて昇温した作動ガスを冷却した冷却水を大気と熱交換させて放熱するラジエタを備えた冷却水装置とを有するスターリング冷熱供給システムにおいて、前記圧縮された作動ガスと冷却水とを熱交換させる作動ガス側熱交換器が前記スターリング冷凍機に組込まれて設けられると共に、このようなスターリング冷凍機が2以上並設され、夫々の前記作動ガス側熱交換器と前記ラジエタとを冷却水が交互に循環する冷却水回路でつなげ、かつ、冷却水が、全ての作動ガス側熱交換器とラジエタとを直列接続してなる冷却水回路を循環できるように1台の冷却水ポンプを設けたことを特徴とする。
【0031】
請求項2にかかる発明は、冷却水が循環する冷却水回路が有する高低差の高い位置に位置する配管に、当該冷却水回路中のエアーを抜くエアー抜管を設け、このエアー抜管の端部にエアー抜バルブを設けたことを特徴とする。
【0032】
請求項にかかる発明は、ラジエタが、直管の液管を垂直に複数設け、その上端及び下端が上部ヘッダ及び下部ヘッダにより連通するように連結されたラジエタパネルと、該ラジエタパネルのパネル面を対向させて2以上並列し、各ラジエタパネルの上部ヘッダ及び下部ヘッダをそれぞれ連通するように設けた入口管及び出口管と、複数のラジエタパネルにおける液管に嵌合して設けられた多数のフィンとにより形成したことを特徴とする。
【0033】
請求項にかかる発明は、冷却水回路に冷却水を注水する際に用いる冷却水注水管を設けると共に、該冷却水注水管の開放端に冷却水注水バルブを設け、かつ、該冷却水注水バルブが該冷却水回路における高い位置になるように設けて、当該冷却水注水バルブから冷却水を自動で流下させて注水が行えるようにしたことを特徴とする。
【0034】
請求項にかかる発明は、運転中にエアー抜管に貯まったエアー量が確認できるように、当該エアー抜管を透明管又は半透明管により形成したことを特徴とする。
【0035】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図を参照して説明する。図1は本発明に係るスターリング冷熱供給システム1の斜視図であり、図2はその内部を示す斜視図である。
【0036】
また、図3は、スターリング冷熱供給システム1の回路図を示している。このスターリング冷熱供給システム1は、冷熱を発生する2台のスターリング冷凍機4、該スターリング冷凍機4における作動ガスと熱交換して、その熱を大気に放熱する冷却水装置5、2次冷媒(例えば、HFE:ハイドロフロロエーテル)をスターリング冷凍機4と冷熱利用機器3との間で循環させて、スターリング冷凍機4で発生した冷熱を冷熱利用機器3に供給する熱搬送装置6、冷熱利用機器3から要求される冷熱量が供給できるように、スターリング冷熱供給システム1全体を制御する図示しない制御装置、これらを収納する筐体8等を主要構成としている。
【0037】
なお、図2においては制御装置ケース7のみが図示され、制御装置の具体的構成は図示省略している。
【0038】
スターリング冷凍機4は、一定の能力で運転され、必要とされる冷熱量に応じた断続運転が行われる。
【0039】
このため、冷熱利用機器3での熱負荷変動や必要とされる冷熱量の変動等に速やかに対応するためには、大量の冷熱が供給できる大型のスターリング冷凍機を用いる必要がある。
【0040】
しかし、大型のスターリング冷凍機にすると大幅なコストアップになると共に、スターリング冷凍機は断続運転の場合であっても運転中は常に一定の能力で運転されるため、必要とする冷熱量が少なくなった場合には大幅な余剰冷熱が発生してしまい、経済性が悪くなってしまう。
【0041】
そこで、小型のスターリング冷凍機4を複数台用いて、必要な冷熱量に応じて運転することが考えられる。
【0042】
このとき、2次冷媒を複数台のスターリング冷凍機4に対して直列に循環させる方法と、並列に循環させる方法が考えられる。
【0043】
並列に循環させる方法では、2次冷媒は各スターリング冷凍機4に分流して循環するので、この2次冷媒の循環量を増やすことができる反面、2次冷媒の温度降下率は1台のスターリング冷凍機4による場合と略同じとなる。
【0044】
また、先に述べたように、スターリング冷凍機4は、運転、停止を繰返すことにより供給冷熱量を制御するため、並列に循環させる場合には全てのスターリング冷凍機4を同時に運転、停止させなければ効率的に冷熱供給ができなくなってしまう。
【0045】
同時運転すると、大きな冷熱発生能力で2次冷媒を冷却することになるので、運転停止の間隔が短くなってしまい、制御部品に対する負荷(例えば、電源スイッチのオン・オフ回数等)が多くなり、信頼性の高い部品が要求されコストアップの要因となる。
【0046】
これに対して、直列に循環させる方法では、2次冷媒が複数台のスターリング冷凍機4を順次循環するため、2次冷媒の循環量を増大させることは困難である反面、この2次冷媒の温度降下率を大きくすることが可能となる。
【0047】
また、個別にスターリン冷凍機4の運転停止制御を行うことが可能なため、運転停止の間隔を長くすることができ、安価な部品の採用によりコストダウンが可能となる利点がある。
【0048】
このような観点から、本発明では、2台又は2台以上のスターリング冷凍機4を直列に接続した構成を採用している。
【0049】
なお、2台以上のスターリング冷凍機4を用いる場合には、これらを特に区別する必要があるときは、第1スターリング冷凍機4a、第2スターリング冷凍機4b等のように記載し、区別する必要がないときは単にスターリング冷凍機4と記載する。
【0050】
スターリング冷凍機4は、図4に示すように、モータ11の回転動力を往復動力に変換するクランク部12、圧縮ピストン14が圧縮シリンダ15内を往復運動することによりこれらの間で形成される圧縮空間16内の作動ガスを圧縮する圧縮部17、膨張ピストン18が膨張シリンダ19内を往復運動することによりこれらの間で形成される膨張空間20内の作動ガスを膨張させる膨張部21、圧縮空間16と膨張空間20とを連通させるガス流路Sに設けられた金属メッシュシート等からなる蓄熱部22等を有している。
【0051】
スターリング冷凍機4における、クランク部12は内部がクランク室23をなすクランクハウジング24に収納され、モータ軸25と連結されたクランク26、一端がクランク26に連結されたコネクティングロッド27、該コネクティングロッド27の他端に連結されたクロスガイドヘッド28、該クロスガイドヘッド28の運動方向を1方向に規制するクロスガイドライナ29等により形成されている。
【0052】
これにより、モータ11の回転動力がクランク部12で往復動力に変換されて、圧縮ピストン14、膨張ピストン18が往復運動する。
【0053】
なお、膨張ピストン18は圧縮ピストン14に対して位相が略90度進んで運動する。
【0054】
また、圧縮ピストン14や膨張ピストン18は、ピストンロッド30を介してクロスガイドヘッド28と連結され、このピストンロッド30に一端が密着して固着されると共に、他端が固定プレート36に密着して固着されたオイルシールベローズ37が設けられている。
【0055】
このオイルシールベローズ37は、ピストンロッド30の往復運動に伴い伸縮する金属製のベローズで、圧縮ピストン14や膨張ピストン18側の空間とクロスガイドヘッド28側の空間とを気密に区画している。
【0056】
これにより、クロスガイドヘッド28等を潤滑するオイル38が圧縮ピストン14や膨張ピストン18に付着し、これが圧縮空間16や膨張空間20に侵入することによる冷凍効率の低下を防止している。
【0057】
また、このオイルシールベローズ37により、当該オイルシールベローズ37と圧縮ピストン14や膨張ピストン18とで挟まれる空間(以下、背圧室という)39は、気密状態になる。
【0058】
このため圧縮ピストン14や膨張ピストン18が往復運動すると、背圧室39の雰囲気が圧縮膨張するようになり、この圧縮膨張に要するエネルギーがモータ負荷となって、冷熱発生効率を低下させてしまう。
【0059】
そこで、背圧室39とクランク室23とをベローズ40を介して連結させたバッファタンク41が設けられている。
【0060】
また、圧縮空間16を覆うように、または圧縮空間16と蓄熱部22とを連通するガス流路Sを取巻くように作動ガス側熱交換器35が設けられて、冷却水が循環するようになっている。
【0061】
このような構成のスターリング冷凍機4において、圧縮ピストン14が下死点から上死点に移動すると、圧縮空間16内の作動ガスが圧縮される。この間、膨張ピストン18は上動して上死点に達した後、下動するようになる。
【0062】
圧縮ピストン14の上動に伴い圧縮された作動ガスは、ガス流路Sを流動して膨張部21側に送られ、膨張ピストン18が下動すると作動ガスは蓄熱部22を通過して膨張空間20に送られる。
【0063】
作動ガスが蓄熱部22を通過する際には、その熱がこの蓄熱部22に蓄熱される。
【0064】
膨張ピストン18が下死点に達するに従い、圧縮ピストン14は上死点から下死点に移動し、作動ガスは膨張する。
【0065】
このときの膨張過程は等温膨張過程であるため、膨張に伴う吸熱が膨張空間20の頂部に設けられたコールドヘッド45を介して行われ、この結果コールドヘッド45の温度が下がり冷熱が発生する。このコールドヘッド45には、後述するように2次冷媒が熱接触して循環しているので、発生した冷熱により2次冷媒が冷却されることになる。
【0066】
圧縮ピストン14が下死点に近づくに従い、膨張ピストン18は上動を始め、作動ガスはガス流路Sを経て蓄熱部22で熱交換して圧縮空間16に戻る。
【0067】
このようなサイクルを1サイクルとして運転されて、コールドヘッド45の冷熱は冷熱利用機器3に利用される。
【0068】
熱搬送装置6は、冷熱と2次冷媒とを熱交換させる冷熱源側熱交換器を備え、この冷熱源側熱交換器は上述したコールドヘッド45により形成されている。以下、コールドヘッド45を冷熱源側熱交換器45と記載する。
【0069】
また、熱搬送装置6は、2次冷媒を冷熱利用機器3に循環させる2次冷媒ポンプ46、循環する2次冷媒量を調整するタンク47、冷熱利用機器3側から戻ってきた2次冷媒の気液分離を行い液体のみが2次冷媒ポンプ46に戻るようにする気液分離器48、冷熱利用機器3で冷熱を供給することにより生じる2次冷媒回路での圧力変化を吸収する圧力調整ベローズ49等を有している。
【0070】
そして、2次冷媒は、第2冷熱源側熱交換器45b、第1冷熱源側熱交換器45a、冷熱利用機器3、2次冷媒ポンプ46を循環する。
【0071】
気液分離器48は、冷熱利用機器3から戻ってきた気液混合状態の2次冷媒を気液分離するもので、冷熱利用機器3と2次冷媒ポンプ46との間の配管52に立設して設けられた気液分離管44、液体の2次冷媒を2次冷媒回路に戻す液体戻管50、気液分離された気体の2次冷媒をタンク47に導く気体回収管51等により形成されている。
【0072】
なお、気液分離管44と液体戻管50とは連通して、概略逆U字状をなし、その頂部近傍に気体回収管51が接続されている。
【0073】
これにより気液混合状態の2次冷媒が流動して2次冷媒ポンプ46に戻る際に、気体の2次冷媒が気液分離管44内を上昇することにより気液分離が行われる。この気体の2次冷媒は、気体回収管51を介してタンク47に回収される。
【0074】
気液分離が行われた結果、2次冷媒ポンプ46には液体の2次冷媒のみが戻るので、当該2次冷媒ポンプ46でのエアー噛み等の不都合が防止できるようになる。
【0075】
なお、気液分離器48内を上昇した気体の2次冷媒は、気体回収管51を介してタンク47に回収されるが、当該タンク47内の温度が凝縮温度より低い場合には凝縮してタンク47に貯留される。
【0076】
無論、気体の2次冷媒が気液分離器48内を上昇している際に、凝縮して液化したり、微少の液体の2次冷媒が気体の2次冷媒と共に上昇することもある。かかる凝縮した2次冷媒や液体の2次冷媒は、気液分離器48内や液体戻管50を滴下して2次冷媒回路に戻る。
【0077】
タンク47には、当該タンク47に貯留されている2次冷媒量を黙視して確認するためのレベル計54が設けられると共に、当該2次冷媒量が所定量になったことを複数のレベルで検出できるように複数のレベルセンサ55が設けられている。
【0078】
また、タンク47の上部空間は圧力調整ベローズ49、安全バルブ57、タンクベント58、2次冷媒注入バルブ59とが連通して接続されている。
【0079】
圧力調整ベローズ49は伸縮することにより、気体回収管51、気液分離管44等を介して2次冷媒回路の圧力調整を行なうものであり、安全バルブ57はタンク47の内圧が所定圧以上になると開弁することにより、タンク47の内圧が異常圧にならないようにするものである。
【0080】
タンクベント58はタンク47を強制開放できるようにするものであり、2次冷媒注入バルブ59は2次冷媒を注入する際に開弁して用いるものである。
【0081】
圧力調整ベローズ49、安全バルブ57、タンクベント58、2次冷媒注入バルブ59は、図5、図6に示すような内部に貫通孔77が設けられた金属製の汎用品である角ブロック60に装着されて、当該角ブロック60がタンク47の上部に配置されている。
【0082】
なお、気体になった2次冷媒がタンク47に回収されたり、リークが発生したりして2次冷媒回路を循環する2次冷媒量が不足する場合があり、また逆に何らかの原因で循環する2次冷媒量が過剰になったりすることが危惧される。
【0083】
そこで、液体の2次冷媒が貯留されているタンク47の底部側には、液補充管61及び液回収管62が設けられている。
【0084】
液補充管61は、液体戻管50に接続され、その間に液補充バルブ63が設けられて、当該液補充バルブ63を開くことにより2次冷媒回路に液体の2次冷媒を補充することができるようになっている。
【0085】
また、液回収管62は2次冷媒ポンプ46と第2スターリング冷凍機4との間の配管に接続されて、その間に液回収バルブ64が設けられている。
【0086】
これにより、2次冷媒回路を循環する2次冷媒量が過剰になった場合には、当該液回収バルブ64を開いて2次冷媒ポンプ46から圧送された2次冷媒の一部をタンク47に導くことにより2次冷媒量が調整できるようになっている。
【0087】
ところで、圧力調整ベローズ49は、2次冷媒が冷熱利用機器3で冷熱を与えること(2次冷媒の温度上昇)等により生じる2次冷媒回路内の圧力変動に応じて伸縮することで、当該2次冷媒回路内の圧力変動を吸収するもので、この圧力調整ベローズ49に液体の2次冷媒が入流すると、その機能が失われてしまう。
【0088】
しかし、従来の構成においては、圧力調整ベローズ135が気体回収管137に設けられているため液体の2次冷媒が入流してしまう場合があった。
【0089】
即ち、気体回収管137は、原則として気体の2次冷媒のみが流動するように設計されている。
【0090】
しかし、冷熱利用機器3と2次冷媒ポンプ46との間の配管に接続されている気液分離管44の接続点と液体戻管50の接続点との間に大きな圧力損失が発生するような場合には(例えば、循環する2次冷媒量が多くなった場合等)、気液分離管44に気液混合した2次冷媒が流入し、液体の2次冷媒が気体回収管51を介してタンク47に流入する状況が生じる。
【0091】
この様な状況下では、従来のように気体回収管137に圧力調整ベローズ135が設けられていると、液体の2次冷媒が気体回収管137を介してタンク133に流入する際に当該圧力調整ベローズ135にも流入してしまう不都合が発生する。
【0092】
このため気液分離器48の接続点と液体戻管50の接続点とを近接させることにより、これらの間で大きな圧力損失が発生しないように、配管の取付方法や接続点位置を工夫していた。
【0093】
しかし、かかる配管の取付方法や接続点位置の要件を満たすようにすると、配管を複雑な経路で取付しなければならない場合が生じて組立作業が複雑になったり、保守点検時におけるスペースが確保し難くなるためスターリング冷熱供給システム1の小型化を十分に図ることができなくなったりする問題がある。
【0094】
そこで、本発明では、液体の2次冷媒が気体回収管51を介してタンク47に流入しても、圧力調整ベローズ49に流入しなければよいので、当該圧力調整ベローズ49をタンク47の上部空間と連通して設けられた角ブロック60に取付けている。
【0095】
また、タンク47と気体回収管51との取付け位置が、液体戻管50と気体回収管51との取付け位置より高い位置になるように勾配を付けて取付けている。このため、例え液体の2次冷媒が気体回収管51を介してタンク47に流入しようとしても、その勾配によりこれを抑制することが可能になっている。
【0096】
このような構成により、配管の取付方法や接続点位置を考える際には、気液分離管44の接続点と液体戻管50の接続点との間の圧力損失を考慮する必要がなくなり、スターリング冷熱供給システム1の小型化や保守作業の容易性に重点を置いた設計が行えるようになる。
【0097】
また、気液分離器48の接続点と液体戻管50の接続点とが任意に設定できるようになるため、接続管としてT字管のような汎用品を用いることが可能になり、コストダウンを図ることが可能になる。
【0098】
スターリング冷凍機4で作動ガスを圧縮すると、作動ガスは温度上昇し、この温度上昇した状態で蓄熱部22を介して膨張部21に送ると冷熱発生効率が低下する。このため作動ガスの熱を大気に放熱して膨張部21に移送すべく冷却水装置5が設けられている。
【0099】
この冷却水装置5は、スターリング冷凍機4における圧縮空間16と蓄熱部22との間のガス流路Sを取巻くようにして冷却水路が形成されて作動ガスと冷却水とを熱交換させる作動ガス側熱交換器35、該作動ガス側熱交換器35で熱交換した冷却水を大気と熱交換させる大気側熱交換器であるラジエタ65、ラジエタ65に大気を送風して冷却水と大気との熱交換効率を向上させる送風機66、冷却水を作動ガス側熱交換器35とラジエタ65との間を循環させる冷却水ポンプ67等により構成されている。
【0100】
なお、作動ガス側熱交換器35、ラジエタ65、送風機66はそれぞれ2台用いられているが、冷却水ポンプ67は1台しか設けられていない。
【0101】
スターリング冷凍機4が2台設けられ、それらを区別する場合には第1スターリング冷凍機4a、第2スターリング冷凍機4bと記載することにしたので、これに対応して作動ガス側熱交換器35、ラジエタ65、送風機66も必要に応じて第1作動ガス側熱交換器35a、第2作動ガス側熱交換器35b、第1ラジエタ65a、第2ラジエタ65b、第1送風機66a、第2送風機66bのように第1、第2を付けて記載する。
【0102】
冷却水回路は、冷却水の循環方向に従い、冷却水ポンプ67、第1ラジエタ65a、第1作動ガス側熱交換器35a、第2ラジエタ65b、第2作動ガス側熱交換器35bが環状に接続されて、ラジエタ65、作動ガス側熱交換器35を順次交互に流動するように直列に接続されている。
【0103】
なお、ラジエタ65を2台のスターリング冷凍機4に対応させて2台設けたのは以下の理由からである。
【0104】
即ち、先に述べたように、第2スターリング冷凍機4で冷熱を吸収した2次冷媒は、第1スターリング冷凍機4に供給されて、当該第1スターリング冷凍機4で更に冷熱を吸収して冷熱利用機器3に供給される。
【0105】
従って、第2スターリング冷凍機4におけるよりも第1スターリング冷凍機4における方が、スターリング冷凍機4の到達温度に近い温度領域で動作することになる。
【0106】
この意味からラジエタ65を1台用い、最初に第1作動ガス側熱交換器35aに供給し、その次に第2作動ガス側熱交換器35bに循環するようにしても、原理的には所望される冷熱供給が可能になる。
【0107】
しかし、このためには大きなラジエタ65を用いたり、新たな原理に基づくラジエタ65を開発する等により、ラジエタ65における放熱効率を向上させる必要があり、大幅なコストアップの要因となる。
【0108】
そこで、本発明は、既存のフィン型熱交換器による小型のラジエタを用いてコストアップを抑制しながら効率的な放熱が行えるように、ラジエタ65をそれぞれスターリング冷凍機4に対応させて設けている。
【0109】
また、冷却水ポンプ67をラジエタ65に対応させて2台用いることも可能である。
【0110】
しかし、この場合には、冷却水ポンプ67を2台にすると大幅な設置面積の増大が生じ、またポンプ能力の大きな冷却水ポンプを1台用いる方が2台用いるよりも安価になる。
【0111】
そこで、本発明では、1台の冷却水ポンプ67とすることで、コストダウン及びスターリング冷熱供給システム1の小型化を図っている。
【0112】
図7はラジエタの構成を示す図で、図7(a)は上面図、図7(b)は正面図、図7(c)は側面図である。
【0113】
このラジエタ65は、冷却水入口をなす入口管68、冷却水出口をなす出口管69、該出口管69に接続されて、当該ラジエタ65内の冷却水を抜く際に用いられるドレイン70、冷却水と大気との熱交換を行う3枚の並設されたラジエタパネル71から構成されている。
【0114】
また、各ラジエタパネル71は、上部及び下部に横置配置されて、それぞれ入口管68及び出口管69と接続された上部ヘッダ72及び下部ヘッダ73、該上部ヘッダ72と下部ヘッダ73との間に多数接続された銅管等からなる液管75、各ラジエタパネル71における液管75の全てに嵌合して設けられたアルミニウム板等からなるフィン76、各ラジエタパネル71における液管75に固着されて、これら3枚のラジエタパネル71を一体に保持すると共にフィン76の保護を兼ねた管板77等を有している。
【0115】
なお、各ラジエタパネル71における液管75は、図8に模式的に示すように等間隔に列設されると共に、隣接するラジエタパネル71の液管75が、互いの液管75の間に位置するように設置位相をずらして設けられている。
【0116】
これは、冷却水と熱交換する大気が、各ラジエタパネル71の液管75で蛇行しながら流れるようにすることで、放熱効率を向上させるためである。
【0117】
また、液管75はロウ付け等によ上部ヘッダ72,下部ヘッダ73に固着されるが、その際の固着作業性を向上させるために作業スペースを確保する作用もある。
【0118】
なお、上部ヘッダ72,下部ヘッダ73として円管や角管を用いることが可能であるが、本発明では円管を用いている。
【0119】
これは液管75を上部ヘッダ72,下部ヘッダ73に固着する際の固着技術と関連して選択されたもので、ロウ付け等の熱を利用する固着方法を採用した場合には、当該熱により熱応力が発生し、角管の場合には円管の場合より大きな熱変形が発生してしまう不都合があるためである。
【0120】
従って、圧着等の熱応力の発生しない固着技術を用いるならば、角管を用いることも可能である。
【0121】
冷却水回路には、当該冷却水回路に冷却水を注水する際に用いられる冷却水注水バルブ78、冷却水を注水する際に開くことにより冷却水回路中のエアーの抜道を形成する複数のエアー抜バルブ79、冷却水回路中の冷却水を排水するときに開かれる複数の排水バルブ80等を有している。
【0122】
なお、冷却水装置5は図3に示すような構成であるが、これを配管の高低差に注目して示したのが図9で、スターリング冷凍機4、ラジエタ65、冷却水ポンプ67における入口側と出口側等の配管位置に高低差があることがわかる。
【0123】
このように、配管位置に高低差があるため、後述するように、エアー抜バルブ79や排水バルブ80を複数設けている。
【0124】
複数設けられた排水バルブ80の内の1つは、冷却水回路の最下点の位置に設けられている。以下、この排水バルブ80を主排水バルブ81という。
【0125】
また、他の排水バルブ80は、スターリング冷凍機4とラジエタ65との間に形成されるような、配管が「U」字状の形態をなす部分の最下点に取付けられている。本明細書では、この排水バルブ80を副排水バルブ82といい、この副排水バルブ82が取付けられている配管位置の高さを極小点という。
【0126】
エアー抜バルブ79は、複数のエアー抜管85に設けられており、当該エアー抜管85はスターリング冷凍機4とラジエタ65との間等に形成される配管が「逆U」字状の形態をなす部分の最上点に取付けられている。このような最上点を極大点という。
【0127】
冷却水注水バルブ78は、冷却水ポンプ67の注水口86や主排水バルブ81と連通して接続された冷却水注水管87の最上点に設けられている。この最上点は、冷却水回路における最上点でもある。
【0128】
そして、冷却水回路に冷却水を注水する際には、冷却水注水バルブ78及びエアー抜バルブ79を開き、冷却水注水バルブ78から冷却水を注水する。
【0129】
従来は、このような注水専用の冷却水注水バルブ78が設けられていないため、冷却水は排水バルブ80から注水していた。
【0130】
しかし、当該排水バルブ80は冷却水回路で低い位置に設けられているため、ポンプ等の加圧手段が必要になり、当該加圧手段をその都度準備する不便さがあった。
【0131】
これに対し本発明では、冷却水注水バルブ78が冷却水回路における最上位点に設けられているので、冷却水は重力の作用により流下し、当該冷却水回路に何らの加圧を行うことなく注水することが可能となる。
【0132】
なお、冷却水回路に冷却水を注水する際には、冷却水回路中のエアーを抜く必要があるが、図9に示すように極大点や極小点が多数存在し、かつ、その管路も長く、複雑に曲っている部分が多数あるため、エアー残りが発生し易い。
【0133】
そこで、本発明では、極大点の位置にエアー抜管85を設けて、エアー抜きが容易、かつ、略完全に行えるようにしている。
【0134】
また、ラジエタ65の液管125が図12に示すように、平行部分123と曲部分124とを多数持つ連続した蛇行管であると、平行部分123が水平線に対して傾いた状態で据付けられた場合には、抜残ったエアーがこの平行部分123に貯まってしまい、以下のような不都合が発生する。
【0135】
即ち、この平行部分123にはフィン126が挿嵌されて、冷却水と大気との熱交換を行っている。
【0136】
従って、当該部分にエアーが貯まると大気との熱交換効率が著しく低下して、冷却水の放熱効率の低下、結局は冷熱発生効率の低下を招いてしまう。
【0137】
そこで、本発明では、図7等に示したように、液管75を複数に分割し、かつ、それぞれを垂直に延設しているため、例えラジエタ65が多少傾いた状態で据付けられても、抜け残ったエアーが液管75に貯まることがなく冷却水の放熱効率の低下、冷熱発生効率の低下を防止することが可能になる。
【0138】
なお、エアーは完全に抜くことが好ましいが、配管内壁に付着したりして、冷却水注水時には完全に抜き去ることができないエアーが発生する。
【0139】
このようなこの抜け残ったエアーは、冷却水が循環するに従って移動しながら纏ったりして、例えば冷却水ポンプ67のエアー噛みを起したり、異音の発生を起したりする要因となる。
【0140】
しかし、本発明では冷却水注水管87やエアー抜管85が、極大点や冷却水ポンプ67より高い位置に、かつ、上に延びた状態で取付られているので、抜け残ったエアーが冷却水の循環に伴い流動していると、極大点や冷却水ポンプ67を通過する際に冷却水注水管87やエアー抜管85に貯まるようになる。
【0141】
従って、冷却水ポンプ67のエアー噛みを起したり、異音の発生を起したりすることが防止できるようになる。
【0142】
また、冷却水注水管87やエアー抜管85を管内が透けて見える透明、半透明管により形成されているので、エアーがこれらの管に一杯になる前に、エアー抜バルブ79を開くことが可能になると共に、冷却水回路中に何らかの原因で漏水が発生して冷却水不足が発生しても容易に、漏水発生の有無や冷却水の不足の有無が判断できるようになる。
【0143】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1にかかる発明によれば、圧縮された作動ガスと冷却水とを熱交換させる作動ガス側熱交換器がスターリング冷凍機に組込まれて設けられると共に、このようなスターリング冷凍機が2以上並設され、夫々の作動ガス側熱交換器とラジエタとを交互に冷却水が循環する冷却水回路でつなげ、かつ、冷却水が、全ての作動ガス側熱交換器とラジエタとを直列接続してなる冷却水回路を循環できるように1台の冷却水ポンプを設けたので、システムがコンパクトになると共に効率的な冷熱供給が可能になる。
【0145】
請求項にかかる発明によれば、冷却水が循環する冷却水回路が有する高低差の高い位置に位置する配管に、当該冷却水回路中のエアーを抜くエアー抜管を設け、このエアー抜管の端部にエアー抜バルブを設けたので、エアー抜きを容易に、かつ、確実に行えるようになり冷却水ポンプのエアー噛みや騒音の発生等が抑制されて信頼性が向上する。
【0146】
請求項にかかる発明によれば、ラジエタが、直管の液管を垂直に複数設け、その上端及び下端が上部ヘッダ及び下部ヘッダにより連通するように連結されたラジエタパネルと、該ラジエタパネルのパネル面を対向させて2以上並列し、各ラジエタパネルの上部ヘッダ及び下部ヘッダをそれぞれ連通するように設けた入口管及び出口管と、複数のラジエタパネルにおける液管に嵌合して設けられた多数のフィンとにより形成したので、ラジエタに抜け残ったエアーが溜り放熱効率が低下することが防止できる。
【0147】
請求項にかかる発明によれば、冷却水回路に冷却水を注水する際に用いる冷却水注水管を設けると共に、該冷却水注水管の開放端に冷却水注水バルブを設け、かつ、該冷却水注水バルブが該冷却水回路における高い位置になるように設けて、当該冷却水注水バルブから冷却水を自動で流下させて注水が行えるようにしたので、特別な装置を用いることなく容易に注水することが可能になる。
【0148】
請求項にかかる発明によれば、エアー抜管を透明管又は半透明管により形成したので、運転中にエアー抜管に貯まったエアー量が確認できるようになり利便性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の説明に適用されるスターリング冷熱供給システムの斜視図である。
【図2】スターリング冷熱供給システムの側板等を取外した際の斜視図である。
【図3】スターリング冷熱供給システムの回路図である。
【図4】スターリング冷凍機の構成図である。
【図5】角ブロックの斜視図である。
【図6】角ブロックの取付状態を示す図である。
【図7】ラジエタの構成を示す図である。
【図8】ラジエタの液管配置構成等を示す図である。
【図9】冷却水回路の模式図である。
【図10】従来の技術の説明に適用されるスターリング冷熱供給システムの回路図である。
【図11】従来の技術の説明に適用されるスターリング冷凍機の構成図である。
【図12】従来の技術の説明に適用されるラジエタの構成図である。
【符号の説明】
1 スターリング冷熱供給システム
3 冷熱利用機器
4(4a,4b) スターリング冷凍機
5 冷却水装置
6 熱搬送装置
35 作動ガス側熱交換器
65(65a,65b) ラジエタ
67 冷却水ポンプ
68 入口管
69 出口管
70 ドレイン
71 ラジエタパネル
72 上部ヘッダ
73 下部ヘッダ
75 液管
76 フィン
78 冷却水注水バルブ
79 エアー抜バルブ
80 排水バルブ
81 主排水バルブ
82 副排水バルブ
85 エアー抜管
86 注水口
87 冷却水注水管

Claims (5)

  1. 作動ガスを圧縮する圧縮部と圧縮された作動ガスを膨張させる膨張部とを備えて、これらの間で前記作動ガスを行き来させて前記膨張部で冷熱を発生し、その冷熱により2次冷媒の冷却を行うスターリング冷凍機と、前記圧縮部で圧縮されて昇温した作動ガスを冷却した冷却水を大気と熱交換させて放熱するラジエタを備えた冷却水装置とを有するスターリング冷熱供給システムにおいて、
    前記圧縮された作動ガスと冷却水とを熱交換させる作動ガス側熱交換器が前記スターリング冷凍機に組込まれて設けられると共に、このようなスターリング冷凍機が2以上並設され、夫々の前記作動ガス側熱交換器と前記ラジエタとを冷却水が交互に循環する冷却水回路でつなげ、かつ、前記冷却水が、全ての前記作動ガス側熱交換器と前記ラジエタとを直列接続してなる冷却水回路を循環できるように1台の冷却水ポンプを設けたことを特徴とするスターリング冷熱供給システム。
  2. 前記冷却水の循環する前記冷却水回路が有する高低差の高い位置に位置する配管に、当該冷却水回路中のエアーを抜くエアー抜管を設け、このエアー抜管の端部にエアー抜バルブを設けたことを特徴とする請求項1記載のスターリング冷熱供給システム。
  3. 前記ラジエタが、直管の液管を垂直に複数設け、その上端及び下端が上部ヘッダ及び下部ヘッダにより連通するように連結されたラジエタパネルと、
    該ラジエタパネルのパネル面を対向させて2以上並列し、各ラジエタパネルの前記上部ヘッダ及び下部ヘッダをそれぞれ連通するように設けた入口管及び出口管と、
    複数の前記ラジエタパネルにおける前記液管に嵌合して設けられた多数のフィンとにより形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のスターリング冷熱供給システム。
  4. 前記冷却水回路に冷却水を注水する際に用いる冷却水注水管を設けると共に、該冷却水注水管の開放端に冷却水注水バルブを設け、かつ、該冷却水注水バルブが該冷却水回路における高い位置になるように設けて、当該冷却水注水バルブから冷却水を自重で流下させて注水が行えるようにしたことを特徴とする請求項1乃至いずれか1項記載のスターリング冷熱供給システム。
  5. 運転中に前記エアー抜管に貯まったエアー量が確認できるように、当該エアー抜管を透明管又は半透明管により形成したことを特徴とする請求項記載のスターリング冷熱供給システム。
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