JP3882661B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料噴射装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料噴射装置としては、例えばディーゼル機関の各気筒に設けられ、その気筒の燃焼室に高圧燃料を噴射供給する燃料噴射弁が知られている。この種の燃料噴射弁は、燃焼室内で加圧された吸入空気との混合を促進させて燃料の燃焼効率向上を図るため、一般に、燃料噴射弁の噴孔径の小径化が採用されている。このため、燃料噴射弁内へ流入する燃料の異物混入を防止する必要がある。
【0003】
この対策としては、燃料噴射弁の燃料入口部の燃料通路に、いわゆるフィルタ部材が取付けられ、このフィルタ部材の外周面には螺旋形状等に刻設された燃料溝の構造を有するものがある(特開昭63−272961号公報等)。
【0004】
特開昭63−272961号公報の開示によれば、燃料噴射弁の燃料入口部には、燃料噴射ポンプ等から吐出された高圧燃料を燃料噴射弁に供給するよう、燃料噴射ポンプと燃料噴射弁との間を接続する燃料噴射管によって螺合固定される構造になっている。その燃料入口部の開口形状は、燃料噴射管とのシール面を確保するため、円錐状のテーパ面に形成されている。なお、このテーパ面の内部側にはフィルタ部材を挿入する燃料通路が形成され、フィルタ部材挿入時のかしり防止として、一般にその燃料通路の入口部には面取りが施されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開昭63−272961号公報等に開示される従来技術では、フィルタ部材を挿入する燃料通路の孔軸が、上記シール面を形成する円錐軸に対し斜めに開けられている場合、面取り量が燃料通路入口部の周方向に沿って不均一となり、場合によっては製造上のばらつき等によって、面取りが形成されない部分が発生する可能性があり、フィルタ部材挿入時にかしり発生原因となる問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、したがってその目的は、燃料入口部にフィルタ部材を有するもので、フィルタ部材を挿入する燃料孔が斜めに開けられている場合であっても、燃料孔の入口に均一な面取りの形成が可能な燃料噴射装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1によれば、袋ナット、および袋ナット内に係止され袋ナットの螺合により接続対象に接続する先端部を有する燃料噴射管と、その接続対象を燃料入口側の開口部内に有し、この開口部の燃料下流側に設けられた燃料流入孔を有する燃料入口接続部と、燃料流入孔に挿入固定されるフィルタ部材とを備え、燃料流入孔は、接続対象に対して斜めに交差するように配置されているとともに、接続対象は開口部内の燃料下流側に向かって円錐面に形成され、燃料流入孔の燃料入口側には面取りが形成され、さらに円錐面と面取りとの間において、接続対象と燃料流入孔とで形成される稜線が所定の球面状に除去されている。
【0008】
これにより、袋ナットの螺合作業によって生じる軸力が燃料噴射管の先端部と、燃料入口接続部の接続対象とに加わることで、燃料噴射管と燃料入口接続部とが高圧シールがなされ、かつ燃料入口接続部内の燃料下流側に燃料等に混入した異物が流れてしまって機能阻害を生じないように、フィルタ部材等のフィルタ部材を燃料流入孔に備える構成において、接続対象に燃料流入孔が斜めに交差する場合、例えば接続対象の形状が平面あるいは円錐等の曲面で形成され、フィルタ部材が挿入される燃料流入孔の挿入長が、斜めに交差することに起因して周方向に沿って不均一な状態となる従来技術に比べて、所定の球面状に除去することで新たに形成される燃料流入孔の燃料入口側の稜線形状、つまり燃料流入孔の挿入長は、周方向に沿って不均一な状態の緩和が可能である。なお、所定の球面はその球面の回転軸をいかに傾けようが所定の球面を有するので、例えば、燃料流入孔の孔径よりは大きい径を有する球面状に、燃料流入孔の燃料入口側に稜線を形成することで、周方向に沿って不均一な稜線の状態が緩和できる。
【0009】
したがって、この球面状に形成される燃料流入孔の燃料入口側の稜線に、面取りを施した場合、均一な面取り加工が可能である。
【0010】
なお、所定の球面状に除去する方法としては、切削加工等による追加工により形成であっても、鍛造等の鋳物により下穴として、燃料流入孔等を切削加工する前に形成されているものであってもよい。
【0011】
さらに、上記接続対象は、本発明の請求項1に記載するように、開口部の燃料下流側に向かって円錐面に形成されている。
【0012】
これにより、燃料流入孔に対して、円錐軸が傾いた円錐で稜線を形成するものに比べ、回転軸をいかに傾けても所定の球面は所定の球面となる球面状に稜線を形成するので、確実に接続対象により形成される不均一な稜線の状態を緩和することができ、よって均一な稜線状態の形成が可能である。したがって、曲面で除去された燃料流入孔の燃料入口側の稜線を、均一な稜線状態に形成可能であるので、均一な稜線に追加工して形成する面取りも、均一に形成することが可能である。
【0013】
本発明の請求項2によれば、燃料流入孔は、燃料噴射する噴孔の開閉を行なう弁部材に加わる背圧を制御する駆動部材の径方向外側に配置され、噴孔へ燃料を供給する高圧燃料通路と連通している構成を備えた燃料噴射装置に好適である。
【0014】
例えば、燃料噴射装置の構造上の理由から接続対象に対して燃料流入孔を斜めに交差させたい場合等、燃料噴射装置内部に構成される部材のレイアウトの設計自由度の向上が図れる。
【0015】
上記駆動部材は、本発明の請求項3に記載するように、駆動部材は、弾性力を有する弾性体、または油圧力を発生する切替弁からなる。
【0016】
これにより、接続対象に対して燃料流入孔を斜めに交差させる要因となる燃料噴射装置の構成部材としては、燃料噴射弁、特に弁部材としてのノズルニードルとこれを摺動自在に保持する弁ボディとしてのノズルボデーとからなる弁部を駆動する本体部に、内蔵される圧縮コイルバネ等の弾性体、あるいはノズルニードルの背圧室の圧力を制御する三方弁等の切替弁であっても、本発明を適用できる。
【0017】
本発明の請求項4によれば、球面の半径中心が燃料流入孔の軸上にある。
【0018】
これにより、曲面で除去された燃料流入孔の燃料入口側の稜線は、例えば燃料流入孔の形状が円であれば円となるように、フィルタ部材の挿入長が周方向に沿って均一となる稜線が形成できる。したがって、この稜線に追加工等して形成する面取りは、周方向に沿って均一な状態で形成できる。
【0019】
なお、球面状に除去を行なわない従来技術に比べて、面取り加工の容易化が図れる。
【0020】
本発明の請求項5によれば、球面の半径中心は、燃料流入孔の軸上、および接続対象の軸上に配置されている。
【0021】
これにより、稜線に追加工等して形成する面取り状態を周方向に沿って均一化を図ることと、燃料噴射装置の燃料入口接続部と燃料噴射管との高圧シールを確保するための接続対象、つまりシール面においても、周方向に沿ってシール面の幅の均一化が図れる。例えば、接続対象のうち、先端部とのシール面となる範囲の幅を確保して、所定の球面の所定半径を拡大等することで、接続対象に対する燃料流入孔の傾斜角を大きくすることが可能である。
【0023】
本発明の請求項6によれば、本発明の燃料噴射装置として、内燃機関の各気筒に設けられ、前記気筒の燃焼室へ高圧燃料を噴射供給するもの、つまり燃料噴射弁が好適である。例えば、燃焼室に導入、導出する吸気バルブおよび排気バルブとのレイアウト上の制約から略円筒状に形成する必要がある燃料噴射弁の内蔵部材のレイアウトの設計の容易化が図れる。
【0024】
【発明の実施の形態】
本発明の燃料噴射装置を、内燃機関の各気筒に設けられ、高圧燃料をその気筒の燃焼室に噴射供給する燃料噴射弁に適用して、具体化した実施形態を図面に従って説明する。
【0025】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の燃料噴射装置の概略構成を表す部分的断面図である。図2は、図1中の本発明の要部である燃料入口接続部周りの構成を示す断面図である。
【0026】
図1に示すように、燃料噴射装置としての燃料噴射弁1は、ディーゼル機関等の内燃機関の各気筒に設けられ、その気筒の燃焼室に高圧燃料を噴射供給するものであって、燃料噴射ポンプ等から圧送された燃料が供給される燃料入口接続部10と、この燃料入口接続部10の内部に形成された燃料流入孔に挿入固定されるいわゆるフィルタ部材20とを含んで構成されている。なお、燃料入口接続部10は、この燃料入口接続部と燃料噴射ポンプとの間を連通させるものとして、燃料ポンプから吐出された高圧燃料が流れる燃料通路90aを内部に有する燃料噴射管90が接続可能な構成となっている。
【0027】
この燃料入口接続部10は、例えば燃料噴射弁として内燃機関へ高圧燃料を微粒化して噴霧状に噴射する噴孔3aを有するものに形成されるものであって、燃料噴射弁1に内蔵された噴孔3aへ高圧燃料を供給する高圧燃料通路部の一部である。また、この燃料入口接続部10は、燃料ポンプ等から供給される高圧燃料を燃料噴射弁1内部へ導入するため、燃料噴射管90の先端側、詳しくは燃料通路90を形成する高圧パイプ91の先端部91aと高圧シール可能な接続対象を、燃料入口側の開口部10aに設けるものであり、燃料噴射管と燃料入口接続部との連通関係が気密に高圧シールされて接続する機能を必要とするものであれば燃料噴射弁に限らず、いずれの燃料噴射装置に設けられるものであってもよい。
【0028】
なお、本実施形態で説明する燃料入口接続部10すなわち燃料噴射装置1は、内燃機関の各気筒に設けられ、高圧燃料をその気筒の燃焼室に噴射供給する燃料噴射弁として説明する。
【0029】
なお、燃料入口接続部10の開口部10aの内部形状等の詳細については、後述する。
【0030】
燃料噴射管90は、内部には高圧燃料を通す燃料通路90a、およびその燃料通路90aの両端には接続対象11に当接し、高圧シールが可能な先端部91aを有する高圧パイプ91と、接続対象11に当接する先端部91aと接続対象11との面接触による面圧を高圧シール可能な面圧に設定可能な螺合による締付を行なう袋ナット92とを備えた周知の高圧燃料噴射管である。この先端部91aは、接続対象に嵌装可能な円錐面を有する円錐部91a1と、この円錐部91a1に隣接し、袋ナット92内に係止が可能な大径の円筒状に形成されたフランジ部91a2とが設けられている。なお、図1に示すように、先端部91aの円錐部91a1を接続対象11に嵌装し、袋ナット92の開口端側内周に設けられた雌ねじ部92bを燃料入口接続部10の外周に設けられた雄ねじ部10bに螺合させて締付け、この締付によって発生する締付軸力袋ナット92内の肩部92aをフランジ部91a2に当接させることで、燃料噴射管90の先端部91aと燃料入口接続部10の接続対象11の当接面には、その締付によって発生する締付軸力が加わり、高圧シール可能な面圧が発生する。これにより、燃料噴射管90と燃料入口接続部10は、その接続状態が高圧気密がなされた状態で、連通がなされる。
【0031】
ここで、接続対象11は、燃料噴射管90(詳しくは、袋ナット92)による螺合によって燃料噴射管90(詳しくは、高圧パイプ91の先端部91a)と気密に当接可能な曲面であればよく、上記で説明した先端部91a(詳しくは、円錐部91a1)の円錐面に対応する円錐面に限らず、螺合による締付軸力によって変形することで、先端部91aと気密に当接可能な曲面となる円錐面に近似した曲面形状でもよい。
【0032】
なお、本実施形態で説明する接続対象11の形状としては、先端部91aの形状に対応する形状、すなわち円錐部91a1の円錐面に対応する円錐面に形成されているものとして以下説明する。
【0033】
燃料入口接続部10を有する燃料噴射弁1は、内燃機関の各気筒に設けられ、気筒の燃焼室へ高圧燃料を噴射供給するものであって、燃焼室に導入、導出する吸気バルブおよび排気バルブとのレイアウト上の制約等の観点から、略円筒状に形成されている。燃料噴射弁1は、図1に示すように、図示しない燃料噴射ポンプから圧送された燃料が、燃料噴射管90を介して、燃料入口接続部10から燃料噴射弁1内へと供給され、燃料噴射弁1の先端に設けられた噴孔3aから噴射されるようになっている。なお、燃料噴射弁1は、噴孔3aの開閉を行なう弁部材としてのノズルニードル(図示せず)とノズルボデー3bとを有する弁部3と、ノズルニードルに加わる背圧を調整する駆動部材としての圧縮コイルバネ29、および燃料入口接続部10とを有する本体部1(以下、ホルダと呼ぶ)とを含んで構成されている。なお、この本体部2と弁部3は、リテーニングナット4により締付けられ、一体的に組付けられている。
【0034】
本発明の特徴である燃料入口接続部10の詳細について、以下図1および図2に従って説明する。
【0035】
燃料入口接続部10には、図1に示すように、燃料入口側の開口部10a内に接続対象としての円錐面11が形成され、その開口部10aつまり円錐面11の燃料下流側に燃料流入孔12が形成されている。また、この燃料流入孔12の燃料入口側の下流側もしくは近傍には、燃料噴射弁1内、特に噴孔3aへの異物の混入防止のため、その燃料流入孔12内にフィルタ部材としてのエッジフィルタ20が挿入固定されて配置されている。なお、このエッジフィルタ20は、外周に縦溝形状(図1参照)あるいは螺旋形状等に刻設された燃料溝を有する周知のものである。
【0036】
ここで、燃料流入孔12は、図1に示すように、燃料噴射弁1の軸上に配置されており、同じく燃料噴射弁1の軸上に配置される弁部3、つまり弁部3の噴孔3aの開閉を行なうノズルニードルに背圧を加える駆動部材(圧縮コイルバネ)29との配置位置の制約から、圧縮コイルバネ29の径方向外周側に配置された高圧燃料通路13と斜めに交差するように連通し、結果として、接続対象の円錐面11の中心軸である円錐の軸11jに対して、燃料流入孔の軸12jがに斜めに交差する配置となっている(図1では、紙面上で接続対象の中心軸11jと燃料流入孔の軸12jとが角度φで斜め交差している)。
【0037】
一般に、円錐面11(詳しくは、軸11j)に燃料流入孔12(詳しくは、軸12j)が斜めに交差する場合、図2中に二点鎖線で示す比較例としての単に円錐面11と燃料流入孔12が斜めに交差するとき生じる稜線では、フィルタ部材20が挿入される燃料流入孔12の挿入長H(詳しくは、比較例ではHp)として、周方向に沿ってその挿入長のばらつきをみると、図1に示すように、紙面左側の挿入長Hp2にして、紙面右側の挿入長Hp1が相当に短くなるおそれがある(Hp2>Hp1)。すなわち、周方向に沿って挿入長Hpの不均一な状態が発生する。このため、フィルタ部材20の挿入時のかしり防止のためにこの稜線部分へ面取りを実施しようとすると、面取り(図2に示すテーパ状の面取り)も同様に周方向に沿って不均一な状態が発生し、場合によっては面取りが形成されない部分が発生する可能性がある。すなわち、面取りを形成するようにしたにも係わらず、周方向の一部では面取りが形成されないことによるフィルタ部材挿入時のかしりが生じるという問題がある。
【0038】
そこで、本実施形態では、図1および図2に示すように、円錐面11と燃料流入孔12とで形成される稜線を所定の球面(例えば、図2に示す燃料流入孔の径よりは大きい径を有する球面)15状に除去する構成とする。言い換えると、燃料流入孔12に対して、円錐面11の円錐軸11jを傾斜させると傾斜させた角度φに応じて交差する円錐面11での稜線の形状および位置が変化するのに対して、所定の球面15の回転軸をいかに傾けようとも、その球面15の中心点が変わらない限り、所定の球面15の形状のままであり、その所定の球面15の形状で除去されることで形成される稜線の形状および位置が変わることはない。
【0039】
これにより、所定の球面(燃料流入孔の径よりは大きい径を有する球面)15状に除去することで燃料流入孔12の燃料入口側に、周方向に沿って不均一な状態が緩和した稜線(図2に示す破線を参照)を形成できる。
【0040】
したがって、この球面状に形成される燃料流入孔12の燃料入口側の稜線に、面取り(図2に示すテーパ状の面取り)を施した場合、均一な面取り加工が可能である(図2参照)。なお、テーパ状の面取りとは、図2に示す外側内径が直径Dでテーパ角θのものである。
【0041】
さらに、本実施形態では、所定の球面15の中心点(詳しくは、半径SRの中心点O)を燃料流入孔12の軸12j上に配置するので、上記球面15状に形成される燃料流入孔12の燃料入口側の稜線が周方向に沿って均一に形成できるとともに、その稜線に面取りを施す際、形成された面取りは、周方向に沿って均一な状態で形成できる(図2に示す本実施形態の挿入長Hiにおいて、紙面左側の挿入長Hi2と、紙面右側の挿入長Hi1とが同じとなる)。
【0042】
なお、球面15状に除去を行なわない従来技術に比べて、周方向に沿って所定の不均一な状態以下で面取り加工を行なおうとする場合、本発明の実施形態を適用すれば、面取り加工の容易化が図れる。
【0043】
(第2の実施形態)
第2の実施形態としては、第1の実施形態で説明した所定の球面15の中心点(詳しくは、半径SRの中心点O)を、図3に示すように、燃料流入孔12の軸12j上、および燃料噴射弁1の軸(詳しくは、図3では円錐軸12j)1j上に配置する構成とする。図3は、本実施形態に係わる燃料入口接続部周りの構成を示す断面図である。
【0044】
これにより、所定の球面状に形成される稜線に追加工等して形成される面取り状態を周方向に沿って均一化を図ることと、燃料噴射弁1の燃料入口接続部10と燃料噴射管90との高圧シールを確保するための接続対象(円錐面)11、つまりシール面においても、周方向に沿ってシール面の幅の均一化が図れる(図3参照)。
【0045】
例えば、円錐面11のうち、先端部91aとのシール面となる範囲の幅を確保して、所定の球面15の所定半径SRを拡大等することで、円錐面11(詳しくは、円錐軸11j)に対する燃料流入孔12(詳しくは、軸12j)の傾斜角φを大きくすることが可能である。
【0046】
(変形例)
第1変形例としては、第1の実施形態で説明した所定の球面15状に形成される稜線に追加工等して形成される面取り形状を、テーパ状の面取りに代えて、図4に示すように、R面取りとする構成にしてもよい。図4は、本変形例に係わる燃料入口接続部周りの構成を示す断面図である。
【0047】
所定の球面(燃料流入孔の径よりは大きい径を有する球面)15で除去することで燃料流入孔12の燃料入口側に、周方向に沿って不均一な状態が緩和した稜線(図2に示す破線を参照)を形成できるので、その稜線に沿って、面取りがなくなることなく、周方向に沿って均一な状態で形成されるR面取りが可能である。
【0048】
第2変形例としては、第1の実施形態で説明した所定の球面15の中心点Oにおいて、図5に示すように、必ずしも、燃料流入孔12の軸12j上、および燃料噴射弁1の軸1j上に、半径SRの中心点Oが配置されなくとも、所定の球面15の半径SRを大きくするという構成でもよい。図5は、本変形例に係わる燃料入口接続部周りの構成を示す断面図である。
【0049】
第1の実施形態で説明したように、所定の球面15は、回転軸をいかに傾けようとも、その球面15の中心点Oが変わらない限り、所定の球面15の形状のままであるので、中心点Oが燃料流入孔12の軸12j上もしくは燃料噴射弁1の軸1j上に対して所定の範囲でズレている程度であれば、所定の球面15で形成される稜線に追加工等して形成される面取り状態を、周方向に沿って均一化を図ることが可能である。
【0050】
したがって、所定の球面15の所定半径SRを拡大することで、円錐面11(詳しくは、円錐軸11j)に対する燃料流入孔12(詳しくは、軸12j)の傾斜角φを大きくすることが可能である。燃料噴射弁1の構造上のレイアウトに起因した燃料流入孔12(詳しくは、軸12j)の傾斜角φの設計自由度の向上が図れる。
【0051】
なお、本実施形態で説明した弁部3の噴孔3aの開閉を行なうノズルニードルに背圧を加える駆動部材として、ノズルニードルの開弁圧を調整する圧縮コイルバネ29で説明したが、燃料噴射弁1の本体部2に内蔵される弁部3を駆動する駆動部材としては、圧縮コイルバネ等弾性体に限らず、ノズルニードルに背圧室の圧力を制御する三方弁等の切替弁であっても、本発明の実施形態で説明した効果が得られる。
【0052】
なお、以上説明した本実施形態によれば、燃料噴射弁すなわち燃料噴射装置の構造上の理由から燃料入口接続部10の接続対象(円錐面11)に対して燃料流入孔12を斜めに交差させたい場合等、燃料噴射装置内部に構成される部材のレイアウトの設計自由度の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の燃料噴射装置の概略構成を表す部分的断面図である。
【図2】図1中の本発明の要部である燃料入口接続部周りの構成を示す断面図である。
【図3】第2の実施形態に係わる燃料入口接続部周りの構成を示す断面図である。
【図4】第1変形例に係わる燃料入口接続部周りの構成を示す断面図である。
【図5】第2変形例に係わる燃料入口接続部周りの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁(燃料噴射装置)
1j 燃料噴射弁の軸
2 本体部
3 弁部
3a 噴孔
10 燃料入口接続部
10a 開口部
11 接続対象(円錐面)
11j 円錐面の軸(円錐軸)
12 燃料流入孔
12j 燃料流入孔の軸
13 高圧燃料通路
15 球面
20 エッジフィルタ(フィルタ部材)
29 駆動部材(圧縮コイルバネ)
90 燃料噴射管
90a 燃料通路
91 高圧パイプ
91a 先端部
91a1 円錐部
92 袋ナット
SR 球面の半径
O 球面の(半径)の中心点
φ 角度
H (フィルタ部材20が挿入される)燃料流入孔12の挿入長
Hp(Hp1、Hp2) 比較例の挿入長
Hi(Hi1、Hi2) 本実施形態の挿入長
θ 面取りのテーパ角
D 面取りの外側内径
R R面取り

Claims (6)

  1. 袋ナット、および前記袋ナット内に係止され前記袋ナットの螺合により接続対象に接続する先端部を有する燃料噴射管と、
    前記接続対象を燃料入口側の開口部内に有し、前記開口部の燃料下流側に設けられた燃料流入孔を有する燃料入口接続部と、
    前記燃料流入孔に挿入固定されるフィルタ部材とを備え、
    前記燃料流入孔は、前記接続対象に対して斜めに交差するように配置されているとともに、
    前記接続対象は、前記開口部内の燃料下流側に向かって円錐面に形成され、
    前記燃料流入孔の燃料入口側には、面取りが形成され、
    前記円錐面と前記面取りとの間において、前記接続対象と前記燃料流入孔とで形成される稜線が所定の球面状に除去されていることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記燃料流入孔は、燃料噴射する噴孔の開閉を行なう弁部材に加わる背圧を制御する駆動部材の径方向外側に配置され、前記噴孔へ燃料を供給する高圧燃料通路と連通していることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記駆動部材は、弾性力を有する弾性体、または油圧力を発生する切替弁からなることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記球面の半径中心が前記燃料流入孔の軸上にあることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  5. 前記球面の半径中心は、前記燃料流入孔の軸上、および前記接続対象の軸上に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の燃料噴射装置は、内燃機関の各気筒に設けられ、前記気筒の燃焼室へ高圧燃料を噴射供給することを特徴とする燃料噴射装置。
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