JP3881866B2 - 酸素濃度管理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高速増殖炉のように、例えば冷却材として鉛又は鉛ビスマスが用いられるプラントに適用されるものであって、鉛又は鉛ビスマス中の酸素濃度を管理する酸素濃度管理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のナトリウムを冷却材として用いている高速増殖炉(FBR)プラントには、軽水炉にない二次冷却系が設置されている。この二次冷却系を削除する有望な概念として、冷却材として鉛又は鉛ビスマス(以下、「鉛ビスマス等」と称する。)を用いたFBRプラントが検討されている。また、加速器駆動核変換プラントにおいても、その冷却材に鉛ビスマス等が用いられている。
【0003】
鉛ビスマス等は、所定値よりも酸素濃度が高い場合には、材料の酸化腐食を増大させ、逆に所定値よりも酸素濃度が低い場合には、鉛ビスマス等によるコロージョンを促進させる。鉛ビスマス等は、このような特性を有しているために、上述したFBRプラントや加速器駆動核変換プラントのように鉛ビスマス等を冷却材として用いるプラントにおいては、鉛ビスマス等に含まれる酸素濃度を所定範囲内に管理する必要がある。
【0004】
鉛ビスマス等の酸素濃度を管理する方法としては、水素ガス、酸素ガス(又は水蒸気)を鉛ビスマス等に注入する方法が有効である。図5は、このような方法を適用した従来の酸素濃度管理装置の一例を示す系統構成図である。
【0005】
すなわち、従来の酸素濃度管理装置では、水素ガス41とアルゴンガス42と水蒸気43とが混合タンク44において混合された混合ガスGが、ガス配管46を介してエジェクタ47に導かれる。そして、この混合ガスGは、エジェクタ47によって、鉛ビスマス等6に注入される。
【0006】
このように混合ガスGが注入された鉛ビスマス等6は、ポンプ48に導かれる。そして、ポンプ48に備えられた回転翼49によって攪拌されることによって鉛ビスマス等6と混合ガスGとが効率良く混じり合い、鉛ビスマス等6の酸素濃度が調節されている。
【0007】
このように鉛ビスマス等6と混合された混合ガスGのうち、水蒸気は、ポンプ48のカバーガス空間50に移行する。このカバーガス空間50には、常温に冷却された水分除去器51が設けられており、カバーガス空間50に移行した水蒸気が水分除去器51によって除去される。
【0008】
ポンプ出口52に接続している鉛ビスマス等配管53には、鉛直方向に配設された分岐配管54が接続されている。ポンプ48において鉛ビスマス等6と混合された混合ガスGが鉛ビスマス等配管53に吐出されると、この混合ガスGのうち水素ガスおよびアルゴンガスからなる気体成分は、鉛ビスマス等配管53と分岐配管54との接続部において上昇することによって鉛ビスマス等6から分離され、分岐配管54を通ってバッファタンク55へ導かれる。
【0009】
このように気体成分が分離された鉛ビスマス等6は、鉛ビスマス等配管53を通ってフィルタ56へと導かれる。このフィルタ56では、エジェクタ47より注入された混合ガスGと、鉛ビスマス等6との化学反応によって生成した反応化合物が捕獲される。また、酸素計58は、温度が高い方が感度が良くなるので、フィルタ56の下流側には加熱器57が設けられている。鉛ビスマス等配管53を通って加熱器57に導かれた鉛ビスマス等6は、この加熱器57によって加熱され、鉛ビスマス等6に含有される酸素濃度が酸素計58によって精度良く測定される。
【0010】
更に酸素計58の下流には冷却器59が設けられており、冷却器59の外周を流れる冷却水60によって鉛ビスマス等6が冷却され、ポンプ48に戻される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の酸素濃度管理装置では、以下のような問題がある。
【0012】
すなわち、図5にその構成を示す酸素濃度管理装置では、鉛ビスマス等6に混合ガスGを注入するので、鉛ビスマス等6には気泡Vが存在する。このように気泡Vを含んだ流体を駆動させるためには、機械的に回転させて駆動させる機械式ポンプを採用する必要がある。
【0013】
このような機械式ポンプは、油冷却設備等の付属設備が必要である。したがって、機械式ポンプを採用している従来の酸素濃度管理装置は、必然的にサイズが大型化してしまうため、この酸素濃度管理装置を設置するプラントは、広い設置スペースを確保しなくてはならないという問題がある。
【0014】
なお、高流量での吐出には適さないものの、コンパクトなポンプとしては電磁ポンプがある。しかし、電磁ポンプは、上述したように気泡Vを含む流体を駆動することはできないので、採用することはできない。
【0015】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、油冷却設備等の付帯設備が不要な気泡ポンプを、機械式ポンプに代えて適用することによって、サイズのコンパクト化を図り、もって、狭い空間においても設置することが可能な酸素濃度管理装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0017】
すなわち、請求項1の発明では、鉛ビスマス溶液を内蔵している機器に、その一部が鉛ビスマス溶液に液浸するように備えられ、鉛ビスマス溶液に調整ガスを加えることによって鉛ビスマス溶液中の酸素濃度を所定範囲内に管理する酸素濃度管理装置であって、内筒と、内筒をその内側に配置した中筒と、中筒をその内側に配置した外筒とを備えた3重筒構成をなしている。
【0018】
そして、内筒には、調整ガスが供給されるようにしており、この供給された調整ガスを気泡化して内筒下端部から内筒と中筒との間の空間である第1の間隙へ排出する。また、機器に内蔵されている鉛ビスマス溶液が、中筒下端部から第1の間隙へ導入されるようにしている。
【0019】
更に、内筒から排出された調整ガスの気泡が、第1の間隙内に導入された鉛ビスマス溶液内を上昇することによって、この鉛ビスマス溶液と混合しながらこの鉛ビスマス溶液を同伴上昇させることによって、第1の間隙に導入された鉛ビスマス溶液の液位を、機器に内蔵されている鉛ビスマス溶液の液位よりも高め、この液位の高められた鉛ビスマス溶液を、中筒に穿孔された連通孔を介して中筒と外筒との間の空間である第2の間隙へ排出する。
【0020】
更にまた、第2の間隙へと排出された鉛ビスマス溶液が、この鉛ビスマス溶液と機器に内蔵された鉛ビスマス溶液との液位差を駆動力として第2の間隙内を下降し、外筒の下端部から機器側に排出されるようにしている。
【0021】
請求項2の発明では、請求項1の発明の酸素濃度管理装置において、機器に内蔵されている鉛ビスマス溶液中の酸素濃度が所定範囲よりも低い場合には、調整ガスは、酸素ガスを含んでおり、所定範囲よりも高い場合には、調整ガスは、水素ガスを含んでいるようにする。
【0022】
請求項3の発明では、請求項2の発明の酸素濃度管理装置において、機器に内蔵されている鉛ビスマス溶液中の酸素濃度を測定する酸素濃度計を付加する。
【0023】
請求項4の発明では、請求項1乃至3のうちいずれか1項の発明の酸素濃度管理装置において、第2の間隙内を下降する鉛ビスマス溶液中に含まれる不純物を除去するフィルタを、第2の間隙内に備える。
【0024】
請求項5の発明では、請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の酸素濃度管理装置において、鉛ビスマス溶液を鉛溶液に代える。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0026】
本発明の実施の形態を図1から図4を用いて説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置の構成例を示す立断面図である。
【0028】
また、図2は、本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置の適用例を示す概念図であって、ここでは、鉛ビスマス等を冷却材として用いているFBRの原子炉容器に設置した場合を示している。
【0029】
すなわち、本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置1は、その構成を図1に示すように、内側からガス注入管2、中筒3、および外筒4からなる3重筒構造で構成しており、図2に示すように、略中心高さよりも下部側を被検流体である鉛ビスマス等6に液浸して配置する。
【0030】
そして、本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置1は、後述する鉛ビスマス等入口7の近傍に、酸素計8と水素計9とを備えており、酸素計8によって鉛ビスマス等6に含まれる酸素濃度を測定し、水素計9によって鉛ビスマス等6に含まれる水素濃度を測定している。
【0031】
そして、酸素計8による測定結果に基づいて、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6に含まれる酸素濃度が高い場合には、水素ガス供給系11から供給される水素ガスと、アルゴンガス供給系12から供給されるアルゴンガスとを混合させた混合ガスを、鉛ビスマス等6に注入することによって酸素濃度を下げる。一方、酸素濃度が低い場合には、酸素ガス供給系13から供給される酸素ガスと、アルゴンガス供給系12から供給されるアルゴンガスとを混合させた混合ガスを注入し、酸素濃度を上げる。このようにすることによって、鉛ビスマス等6に含まれる酸素濃度を所定範囲内に制御するようにしている。
【0032】
ガス注入管2は、混合ガス供給配管14に接続しており、混合ガス供給配管14を介して供給される混合ガスGを上部側から導入する。また、ガス注入管2は、その下端にバブラー16を備えており、導入された混合ガスGがこのバブラー16によって気泡化され、ガス注入管2と中筒3との間隙17に排出されるようにしている。
【0033】
中筒3は、その下端に鉛ビスマス等入口7を備えている。したがって、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6が、この鉛ビスマス等入口7から間隙17に流入する。
【0034】
バブラー16から、間隙17に排出された混合ガスGの気泡は、鉛ビスマス等6よりも密度が軽いために中筒3内部を上昇する。これによって、気泡Vを含む中筒3内の鉛ビスマス等6の密度は、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6の密度よりも小さくなる。このため、鉛ビスマス等6の液面19は、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6の液面20よりも上昇する。
【0035】
すなわち、間隙17内の鉛ビスマス等6内を気泡Vとして上昇する混合ガスGは、間隙17内の鉛ビスマス等液面19を原子炉容器10内の鉛ビスマス等液面20より高くするための気泡ポンプとして作用する。
【0036】
このように気泡ポンプとして作用した混合ガスGは、液面19を経てガス空間部21内を上昇する。そして、上部出口23から排出されるようにしている。このように上部出口23から排出された混合ガスGは除湿器24によって水分が除去され、気体廃棄物処理系25に送られ、ここで気体廃棄物として処理されるようにしている。
【0037】
また、中筒3はその略中心高さ付近に穿孔された連通孔26を備えており、流入した鉛ビスマス等6がこの連通孔26から外筒4側に流出する。これによって、外筒4と中筒3との間の間隙27の鉛ビスマス等6の液面19もまた原子炉容器10内における液面20よりも高くなる。外筒4と中筒3との間隙27には、混合ガスGが存在しないので、この間隙27にある鉛ビスマス等6の密度は、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6の密度と同じである。したがって、液面19と液面20との液面差が駆動力となり、この間隙27にある鉛ビスマス等6は下方に流れる。
【0038】
中筒3と外筒4との間隙27の液面19より低い部位には、フィルタ29を装填している。一方、混合ガスG中に含まれる水素ガスは、中筒3内の鉛ビスマス等6に含まれる酸素と反応(酸素は鉛ビスマスと反応)して化合物を生成する。したがって、フィルタ29は、この間隙27を流下する鉛ビスマス等6に含まれる化合物を捕獲する。
【0039】
このように中筒3と外筒4との間隙27を流下する鉛ビスマス等6は、フィルタ29によって化合物が捕獲された後に、外筒4の下端部に設けられた鉛ビスマス等出口30から原子炉容器10内に戻る。
【0040】
なお、外筒4の上端側には遮へい体32を装填し、更に原子炉容器上蓋33にシール溶接しており、アルゴンガス供給系12からアルゴンガスが供給され、一定圧力のアルゴンガス雰囲気とされているカバーガス部34の密封性を維持するようにしている。
【0041】
次に、以上のように構成した本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置の動作について、図3に示すフローチャートを用いて説明する。
【0042】
まず、本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置1を、図2に示すように原子炉容器10内に配置する。本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置1は、図5に示す回転翼49のような駆動部を要する機械式のものではないので、コンパクト化が図られる。このため、図2に示すように、被検流体である鉛ビスマス等6が貯液された原子炉容器10内に直接設置される。すなわち、この酸素濃度管理装置1を設置する専用の設置スペースを必要としない。また、動的な駆動部を要さないことにより、メンテナンスも不要となる。
【0043】
このような本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置1を、鉛ビスマス等6の酸素濃度管理に適用すると、まず、酸素計9によって原子炉容器10内の鉛ビスマス等6に含まれる酸素濃度が測定される(S1)。そして、測定された酸素濃度が所定範囲内である場合(S2:Yes)にはステップS1の処理に戻る。
【0044】
一方、測定された酸素濃度が所定範囲よりも高い場合(S2:No)(S3:高)には、アルゴンガス供給系12から供給されるアルゴンガスと、水素ガス供給系11から供給される水素ガスとが混合されてなる混合ガスGが、混合ガス供給配管14を介して供給される(S4)。これによって鉛ビスマス等6に含まれる酸素濃度が低減される。そして、ステップS1に戻って、この酸素濃度が測定される。
【0045】
また、測定された酸素濃度が所定範囲よりも低い場合(S2:No)(S3:低)には、アルゴンガス供給系12から供給されるアルゴンガスと、酸素ガス供給系13から供給される酸素ガスとが混合されてなる混合ガスGが、混合ガス供給配管14を介して供給される(S5)。これによって鉛ビスマス等6に含まれる酸素濃度が高められる。そして、ステップS1に戻って、この酸素濃度が測定される。
【0046】
次に、ステップS4およびステップS5においてなされる混合ガスGの導入時の動作について図4のフローチャートを用いて説明する。
【0047】
すなわち、アルゴンガスと水素ガスとからなる混合ガスG、あるいはアルゴンガスと酸素ガスからなる混合ガスGが、混合ガス供給配管14を介してその上部からガス注入管2に注入される(S10)。そして、この注入された混合ガスGは、ガス注入管2の下端に備えられたバブラー16によって気泡化されて、ガス注入管2と中筒3との間隙17に排出される(S11)。
【0048】
なお、中筒3の下端には、鉛ビスマス等入口7が備えられており、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6が、この鉛ビスマス等入口7から間隙17に流入してくる。
【0049】
ステップS11で説明したようにバブラー16から、間隙17に排出された混合ガスGの気泡Vは、間隙17に流入している鉛ビスマス等6よりも密度が軽いために、間隙17内部を上昇するようになる(S12)。
【0050】
これによって、鉛ビスマス等6に含まれる酸素濃度が調整されるとともに、気泡を含む中筒3内の鉛ビスマス等6の密度は、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6の密度よりも小さくなるために、間隙17内の鉛ビスマス等6の液面19は、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6の液面20よりも上昇するようになる(S13)。
【0051】
このように、間隙17内を上昇する混合ガスGは、鉛ビスマス等6の酸素濃度を調整するのみならず、間隙17内の鉛ビスマス等6の液面19を原子炉容器10内の鉛ビスマス等6の液面20より高くするための気泡ポンプとして作用するようになる。
【0052】
なお、このように気泡ポンプとして作用した混合ガスGは、液面19を経てガス空間部21内を上昇し、上部出口23から排出される。更に、除湿器24によって水分が除去され、気体廃棄物処理系25に送られ、ここで気体廃棄物として処理される。
【0053】
また、間隙17に流入した鉛ビスマス等6は、連通孔26から外筒4と中筒3との間の間隙27に流出する(S14)。これによって、間隙27の鉛ビスマス等6の液面19もまた原子炉容器10内における液面20よりも高くなる。外筒4と中筒3との間隙27には、混合ガスGが存在せず、この間隙27にある鉛ビスマス等6の密度は、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6の密度と同じであることから、液面19と液面20との液面差が駆動力となり、この間隙27にある鉛ビスマス等6は下方に流れ、フィルタ29の間を通過するようになる(S15)。
【0054】
ガス注入管2に注入される混合ガスGが、水素ガスを含む場合には、この水素ガスが鉛ビスマス等6に含まれる酸素と反応して化合物が生成されているが、この化合物は、ステップS15で説明したように鉛ビスマス等6がフィルタ29の間を通過することによって、フィルタ29に捕獲される(S16)。
【0055】
しかる後に、間隙27を流下する鉛ビスマス等6は、外筒4の下端部に設けられた鉛ビスマス等出口30から原子炉容器10内に排出され、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6の酸素濃度が調節される(S17)。
【0056】
上述したステップS10からステップS17の動作を繰り返し行うことによって、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6に含まれる酸素濃度が所定範囲内になるように調節される。
【0057】
上述したように、本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置においては、上記のような作用により、酸素濃度を管理するために供給する混合ガスGを、酸素濃度管理装置1内に鉛ビスマス等6を流動させる気泡ポンプとしても利用することができる。
【0058】
これによって、機械式ポンプが不要となるために、サイズのコンパクト化を図ることができるとともに、図1に示すように簡素な構成とすることができる。
【0059】
すなわち、配置スペースが少なくて済むために、FBRの原子炉容器10のみならず、鉛ビスマス等6を用いている他プラントの設備にも、容易に設置することが可能である。
【0060】
以上、本発明の好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかかる構成に限定されない。特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、付帯設備が不要な気泡式ポンプを、機械式ポンプに代えて適用することができる。
【0062】
以上により、サイズのコンパクト化を図ることが可能となり、もって、狭い空間においても設置することが可能な酸素濃度管理装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置の構成例を示す立断面図
【図2】本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置の適用例を示す概念図
【図3】本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置の動作を示すフローチャート
【図4】混合ガスの導入時の動作を示すフローチャート
【図5】従来技術の酸素濃度管理装置の構成を示す系統構成図
【符号の説明】
G…混合ガス
V…気泡
1…酸素濃度管理装置
2…ガス注入管
3…中筒
4…外筒
6…鉛ビスマス等
7…鉛ビスマス等入口
8,58…酸素計
9…水素計
10…原子炉容器
11…水素ガス供給系
12…アルゴンガス供給系
13…酸素ガス供給系
14…混合ガス供給配管
16…バブラー
17,27…間隙
19…液面(酸素濃度管理装置内)
20…液面(原子炉容器内)
21…ガス空間部
23…上部出口
24…除湿器
25…気体廃棄物処理系
26…連通孔
29,56…フィルタ
30…鉛ビスマス等出口
32…遮へい体
33…原子炉容器上蓋
34…カバーガス部
41…水素ガス
42…アルゴンガス
43…水蒸気
44…混合タンク
46…ガス配管
47…エジェクタ
48…ポンプ
49…回転翼
50…カバーガス空間
51…水分除去器
52…ポンプ出口
53…鉛ビスマス等配管
54…分岐配管
55…バッファタンク
57…加熱器
59…冷却器
60…冷却水

Claims (5)

  1. 鉛ビスマス溶液を内蔵している機器に、その一部が前記鉛ビスマス溶液に液浸するように備えられ、前記鉛ビスマス溶液に調整ガスを加えることによって前記鉛ビスマス溶液中の酸素濃度を所定範囲内に管理する酸素濃度管理装置であって、
    内筒と、前記内筒をその内側に配置した中筒と、前記中筒をその内側に配置した外筒とを備えた3重筒構成をなし、
    前記内筒には、前記調整ガスが供給されるようにしており、この供給された調整ガスを気泡化して内筒下端部から前記内筒と前記中筒との間の空間である第1の間隙へ排出し、
    前記機器に内蔵されている鉛ビスマス溶液が、中筒下端部から前記第1の間隙へ導入されるようにしているとともに、
    前記内筒から排出された前記調整ガスの気泡が、前記第1の間隙内に導入された鉛ビスマス溶液内を上昇することによって、この鉛ビスマス溶液と混合しながらこの鉛ビスマス溶液を同伴上昇させることによって、前記第1の間隙に導入された鉛ビスマス溶液の液位を、前記機器に内蔵されている鉛ビスマス溶液の液位よりも高め、この液位の高められた鉛ビスマス溶液を、前記中筒に穿孔された連通孔を介して前記中筒と前記外筒との間の空間である第2の間隙へ排出し、
    前記第2の間隙へと排出された鉛ビスマス溶液が、この鉛ビスマス溶液と前記機器に内蔵された鉛ビスマス溶液との液位差を駆動力として前記第2の間隙内を下降し、前記外筒の下端部から前記機器側に排出されるようにしたことを特徴とする酸素濃度管理装置。
  2. 請求項1に記載の酸素濃度管理装置において、
    前記機器に内蔵されている鉛ビスマス溶液中の酸素濃度が前記所定範囲よりも低い場合には、前記調整ガスは、酸素ガスを含んでおり、
    前記所定範囲よりも高い場合には、前記調整ガスは、水素ガスを含んでいるようにしたことを特徴とする酸素濃度管理装置。
  3. 請求項2に記載の酸素濃度管理装置において、
    前記機器に内蔵されている鉛ビスマス溶液中の酸素濃度を測定する酸素濃度計を付加したことを特徴とする酸素濃度管理装置。
  4. 請求項1乃至3のうちいずれか1項に記載の酸素濃度管理装置において、
    前記第2の間隙内を下降する鉛ビスマス溶液中に含まれる不純物を除去するフィルタを、前記第2の間隙内に備えたことを特徴とする酸素濃度管理装置。
  5. 請求項1乃至4のうちいずれか1項に記載の酸素濃度管理装置において、
    前記鉛ビスマス溶液を鉛溶液に代えたことを特徴とする酸素濃度管理装置。
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