JP2003130988A - 酸素濃度管理装置 - Google Patents

酸素濃度管理装置

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JP2003130988A JP2001325291A JP2001325291A JP2003130988A JP 2003130988 A JP2003130988 A JP 2003130988A JP 2001325291 A JP2001325291 A JP 2001325291A JP 2001325291 A JP2001325291 A JP 2001325291A JP 2003130988 A JP2003130988 A JP 2003130988A
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    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷却設備等の付帯設備が不要な気泡式ポンプを
適用することによって、サイズのコンパクト化を図り、
狭い空間においても設置可能とすること。 【解決手段】本発明の酸素濃度管理装置1は、ガス注入
管2に調整ガスGが供給され、調整ガスGを気泡化して間
隙17へ排出する。また、原子炉容器10に内蔵された鉛ビ
スマス等6が、入口7から間隙17へ導入される。更に、排
出された調整ガスGの気泡Vが、間隙17内に導入された鉛
ビスマス等6内を上昇することによって、この鉛ビスマ
ス等6と混合しながら同伴上昇させ、間隙17に導入され
た鉛ビスマス等6の液位19を、原子炉容器10に内蔵され
ている鉛ビスマス等6の液位20よりも高め、この液位の
高められた鉛ビスマス等6を、連通孔26を介して間隙27
へ排出する。更にまた、間隙27へと排出された鉛ビスマ
ス等6が、液位19と液位20との液位差を駆動力として間
隙27内を下降し、出口30から原子炉容器10側に排出す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速増殖炉のよう
に、例えば冷却材として鉛又は鉛ビスマスが用いられる
プラントに適用されるものであって、鉛又は鉛ビスマス
中の酸素濃度を管理する酸素濃度管理装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来のナトリウムを冷却材として用いて
いる高速増殖炉(FBR)プラントには、軽水炉にない
二次冷却系が設置されている。この二次冷却系を削除す
る有望な概念として、冷却材として鉛又は鉛ビスマス
(以下、「鉛ビスマス等」と称する。)を用いたFBR
プラントが検討されている。また、加速器駆動核変換プ
ラントにおいても、その冷却材に鉛ビスマス等が用いら
れている。
【0003】鉛ビスマス等は、所定値よりも酸素濃度が
高い場合には、材料の酸化腐食を増大させ、逆に所定値
よりも酸素濃度が低い場合には、鉛ビスマス等によるコ
ロージョンを促進させる。鉛ビスマス等は、このような
特性を有しているために、上述したFBRプラントや加
速器駆動核変換プラントのように鉛ビスマス等を冷却材
として用いるプラントにおいては、鉛ビスマス等に含ま
れる酸素濃度を所定範囲内に管理する必要がある。
【0004】鉛ビスマス等の酸素濃度を管理する方法と
しては、水素ガス、酸素ガス(又は水蒸気)を鉛ビスマ
ス等に注入する方法が有効である。図5は、このような
方法を適用した従来の酸素濃度管理装置の一例を示す系
統構成図である。
【0005】すなわち、従来の酸素濃度管理装置では、
水素ガス41とアルゴンガス42と水蒸気43とが混合
タンク44において混合された混合ガスGが、ガス配管
46を介してエジェクタ47に導かれる。そして、この
混合ガスGは、エジェクタ47によって、鉛ビスマス等
6に注入される。
【0006】このように混合ガスGが注入された鉛ビス
マス等6は、ポンプ48に導かれる。そして、ポンプ4
8に備えられた回転翼49によって攪拌されることによ
って鉛ビスマス等6と混合ガスGとが効率良く混じり合
い、鉛ビスマス等6の酸素濃度が調節されている。
【0007】このように鉛ビスマス等6と混合された混
合ガスGのうち、水蒸気は、ポンプ48のカバーガス空
間50に移行する。このカバーガス空間50には、常温
に冷却された水分除去器51が設けられており、カバー
ガス空間50に移行した水蒸気が水分除去器51によっ
て除去される。
【0008】ポンプ出口52に接続している鉛ビスマス
等配管53には、鉛直方向に配設された分岐配管54が
接続されている。ポンプ48において鉛ビスマス等6と
混合された混合ガスGが鉛ビスマス等配管53に吐出さ
れると、この混合ガスGのうち水素ガスおよびアルゴン
ガスからなる気体成分は、鉛ビスマス等配管53と分岐
配管54との接続部において上昇することによって鉛ビ
スマス等6から分離され、分岐配管54を通ってバッフ
ァタンク55へ導かれる。
【0009】このように気体成分が分離された鉛ビスマ
ス等6は、鉛ビスマス等配管53を通ってフィルタ56
へと導かれる。このフィルタ56では、エジェクタ47
より注入された混合ガスGと、鉛ビスマス等6との化学
反応によって生成した反応化合物が捕獲される。また、
酸素計58は、温度が高い方が感度が良くなるので、フ
ィルタ56の下流側には加熱器57が設けられている。
鉛ビスマス等配管53を通って加熱器57に導かれた鉛
ビスマス等6は、この加熱器57によって加熱され、鉛
ビスマス等6に含有される酸素濃度が酸素計58によっ
て精度良く測定される。
【0010】更に酸素計58の下流には冷却器59が設
けられており、冷却器59の外周を流れる冷却水60に
よって鉛ビスマス等6が冷却され、ポンプ48に戻され
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の酸素濃度管理装置では、以下のような問題が
ある。
【0012】すなわち、図5にその構成を示す酸素濃度
管理装置では、鉛ビスマス等6に混合ガスGを注入する
ので、鉛ビスマス等6には気泡Vが存在する。このよう
に気泡Vを含んだ流体を駆動させるためには、機械的に
回転させて駆動させる機械式ポンプを採用する必要があ
る。
【0013】このような機械式ポンプは、油冷却設備等
の付属設備が必要である。したがって、機械式ポンプを
採用している従来の酸素濃度管理装置は、必然的にサイ
ズが大型化してしまうため、この酸素濃度管理装置を設
置するプラントは、広い設置スペースを確保しなくては
ならないという問題がある。
【0014】なお、高流量での吐出には適さないもの
の、コンパクトなポンプとしては電磁ポンプがある。し
かし、電磁ポンプは、上述したように気泡Vを含む流体
を駆動することはできないので、採用することはできな
い。
【0015】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、油冷却設備等の付帯設備が不要な気泡ポン
プを、機械式ポンプに代えて適用することによって、サ
イズのコンパクト化を図り、もって、狭い空間において
も設置することが可能な酸素濃度管理装置を提供するこ
とを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0017】すなわち、請求項1の発明では、鉛ビスマ
ス溶液を内蔵している機器に、その一部が鉛ビスマス溶
液に液浸するように備えられ、鉛ビスマス溶液に調整ガ
スを加えることによって鉛ビスマス溶液中の酸素濃度を
所定範囲内に管理する酸素濃度管理装置であって、内筒
と、内筒をその内側に配置した中筒と、中筒をその内側
に配置した外筒とを備えた3重筒構成をなしている。
【0018】そして、内筒には、調整ガスが供給される
ようにしており、この供給された調整ガスを気泡化して
内筒下端部から内筒と中筒との間の空間である第1の間
隙へ排出する。また、機器に内蔵されている鉛ビスマス
溶液が、中筒下端部から第1の間隙へ導入されるように
している。
【0019】更に、内筒から排出された調整ガスの気泡
が、第1の間隙内に導入された鉛ビスマス溶液内を上昇
することによって、この鉛ビスマス溶液と混合しながら
この鉛ビスマス溶液を同伴上昇させることによって、第
1の間隙に導入された鉛ビスマス溶液の液位を、機器に
内蔵されている鉛ビスマス溶液の液位よりも高め、この
液位の高められた鉛ビスマス溶液を、中筒に穿孔された
連通孔を介して中筒と外筒との間の空間である第2の間
隙へ排出する。
【0020】更にまた、第2の間隙へと排出された鉛ビ
スマス溶液が、この鉛ビスマス溶液と機器に内蔵された
鉛ビスマス溶液との液位差を駆動力として第2の間隙内
を下降し、外筒の下端部から機器側に排出されるように
している。
【0021】請求項2の発明では、請求項1の発明の酸
素濃度管理装置において、機器に内蔵されている鉛ビス
マス溶液中の酸素濃度が所定範囲よりも低い場合には、
調整ガスは、酸素ガスを含んでおり、所定範囲よりも高
い場合には、調整ガスは、水素ガスを含んでいるように
する。
【0022】請求項3の発明では、請求項2の発明の酸
素濃度管理装置において、機器に内蔵されている鉛ビス
マス溶液中の酸素濃度を測定する酸素濃度計を付加す
る。
【0023】請求項4の発明では、請求項1乃至3のう
ちいずれか1項の発明の酸素濃度管理装置において、第
2の間隙内を下降する鉛ビスマス溶液中に含まれる不純
物を除去するフィルタを、第2の間隙内に備える。
【0024】請求項5の発明では、請求項1乃至4のう
ちいずれか1項に記載の酸素濃度管理装置において、鉛
ビスマス溶液を鉛溶液に代える。
【0025】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照しながら説明する。
【0026】本発明の実施の形態を図1から図4を用い
て説明する。
【0027】図1は、本発明の実施の形態に係る酸素濃
度管理装置の構成例を示す立断面図である。
【0028】また、図2は、本発明の実施の形態に係る
酸素濃度管理装置の適用例を示す概念図であって、ここ
では、鉛ビスマス等を冷却材として用いているFBRの
原子炉容器に設置した場合を示している。
【0029】すなわち、本発明の実施の形態に係る酸素
濃度管理装置1は、その構成を図1に示すように、内側
からガス注入管2、中筒3、および外筒4からなる3重
筒構造で構成しており、図2に示すように、略中心高さ
よりも下部側を被検流体である鉛ビスマス等6に液浸し
て配置する。
【0030】そして、本発明の実施の形態に係る酸素濃
度管理装置1は、後述する鉛ビスマス等入口7の近傍
に、酸素計8と水素計9とを備えており、酸素計8によ
って鉛ビスマス等6に含まれる酸素濃度を測定し、水素
計9によって鉛ビスマス等6に含まれる水素濃度を測定
している。
【0031】そして、酸素計8による測定結果に基づい
て、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6に含まれる酸素
濃度が高い場合には、水素ガス供給系11から供給され
る水素ガスと、アルゴンガス供給系12から供給される
アルゴンガスとを混合させた混合ガスを、鉛ビスマス等
6に注入することによって酸素濃度を下げる。一方、酸
素濃度が低い場合には、酸素ガス供給系13から供給さ
れる酸素ガスと、アルゴンガス供給系12から供給され
るアルゴンガスとを混合させた混合ガスを注入し、酸素
濃度を上げる。このようにすることによって、鉛ビスマ
ス等6に含まれる酸素濃度を所定範囲内に制御するよう
にしている。
【0032】ガス注入管2は、混合ガス供給配管14に
接続しており、混合ガス供給配管14を介して供給され
る混合ガスGを上部側から導入する。また、ガス注入管
2は、その下端にバブラー16を備えており、導入され
た混合ガスGがこのバブラー16によって気泡化され、
ガス注入管2と中筒3との間隙17に排出されるように
している。
【0033】中筒3は、その下端に鉛ビスマス等入口7
を備えている。したがって、原子炉容器10内の鉛ビス
マス等6が、この鉛ビスマス等入口7から間隙17に流
入する。
【0034】バブラー16から、間隙17に排出された
混合ガスGの気泡は、鉛ビスマス等6よりも密度が軽い
ために中筒3内部を上昇する。これによって、気泡Vを
含む中筒3内の鉛ビスマス等6の密度は、原子炉容器1
0内の鉛ビスマス等6の密度よりも小さくなる。このた
め、鉛ビスマス等6の液面19は、原子炉容器10内の
鉛ビスマス等6の液面20よりも上昇する。
【0035】すなわち、間隙17内の鉛ビスマス等6内
を気泡Vとして上昇する混合ガスGは、間隙17内の鉛
ビスマス等液面19を原子炉容器10内の鉛ビスマス等
液面20より高くするための気泡ポンプとして作用す
る。
【0036】このように気泡ポンプとして作用した混合
ガスGは、液面19を経てガス空間部21内を上昇す
る。そして、上部出口23から排出されるようにしてい
る。このように上部出口23から排出された混合ガスG
は除湿器24によって水分が除去され、気体廃棄物処理
系25に送られ、ここで気体廃棄物として処理されるよ
うにしている。
【0037】また、中筒3はその略中心高さ付近に穿孔
された連通孔26を備えており、流入した鉛ビスマス等
6がこの連通孔26から外筒4側に流出する。これによ
って、外筒4と中筒3との間の間隙27の鉛ビスマス等
6の液面19もまた原子炉容器10内における液面20
よりも高くなる。外筒4と中筒3との間隙27には、混
合ガスGが存在しないので、この間隙27にある鉛ビス
マス等6の密度は、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6
の密度と同じである。したがって、液面19と液面20
との液面差が駆動力となり、この間隙27にある鉛ビス
マス等6は下方に流れる。
【0038】中筒3と外筒4との間隙27の液面19よ
り低い部位には、フィルタ29を装填している。一方、
混合ガスG中に含まれる水素ガスは、中筒3内の鉛ビス
マス等6に含まれる酸素と反応(酸素は鉛ビスマスと反
応)して化合物を生成する。したがって、フィルタ29
は、この間隙27を流下する鉛ビスマス等6に含まれる
化合物を捕獲する。
【0039】このように中筒3と外筒4との間隙27を
流下する鉛ビスマス等6は、フィルタ29によって化合
物が捕獲された後に、外筒4の下端部に設けられた鉛ビ
スマス等出口30から原子炉容器10内に戻る。
【0040】なお、外筒4の上端側には遮へい体32を
装填し、更に原子炉容器上蓋33にシール溶接してお
り、アルゴンガス供給系12からアルゴンガスが供給さ
れ、一定圧力のアルゴンガス雰囲気とされているカバー
ガス部34の密封性を維持するようにしている。
【0041】次に、以上のように構成した本発明の実施
の形態に係る酸素濃度管理装置の動作について、図3に
示すフローチャートを用いて説明する。
【0042】まず、本発明の実施の形態に係る酸素濃度
管理装置1を、図2に示すように原子炉容器10内に配
置する。本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置1
は、図5に示す回転翼49のような駆動部を要する機械
式のものではないので、コンパクト化が図られる。この
ため、図2に示すように、被検流体である鉛ビスマス等
6が貯液された原子炉容器10内に直接設置される。す
なわち、この酸素濃度管理装置1を設置する専用の設置
スペースを必要としない。また、動的な駆動部を要さな
いことにより、メンテナンスも不要となる。
【0043】このような本発明の実施の形態に係る酸素
濃度管理装置1を、鉛ビスマス等6の酸素濃度管理に適
用すると、まず、酸素計9によって原子炉容器10内の
鉛ビスマス等6に含まれる酸素濃度が測定される(S
1)。そして、測定された酸素濃度が所定範囲内である
場合(S2:Yes)にはステップS1の処理に戻る。
【0044】一方、測定された酸素濃度が所定範囲より
も高い場合(S2:No)(S3:高)には、アルゴン
ガス供給系12から供給されるアルゴンガスと、水素ガ
ス供給系11から供給される水素ガスとが混合されてな
る混合ガスGが、混合ガス供給配管14を介して供給さ
れる(S4)。これによって鉛ビスマス等6に含まれる
酸素濃度が低減される。そして、ステップS1に戻っ
て、この酸素濃度が測定される。
【0045】また、測定された酸素濃度が所定範囲より
も低い場合(S2:No)(S3:低)には、アルゴン
ガス供給系12から供給されるアルゴンガスと、酸素ガ
ス供給系13から供給される酸素ガスとが混合されてな
る混合ガスGが、混合ガス供給配管14を介して供給さ
れる(S5)。これによって鉛ビスマス等6に含まれる
酸素濃度が高められる。そして、ステップS1に戻っ
て、この酸素濃度が測定される。
【0046】次に、ステップS4およびステップS5に
おいてなされる混合ガスGの導入時の動作について図4
のフローチャートを用いて説明する。
【0047】すなわち、アルゴンガスと水素ガスとから
なる混合ガスG、あるいはアルゴンガスと酸素ガスから
なる混合ガスGが、混合ガス供給配管14を介してその
上部からガス注入管2に注入される(S10)。そし
て、この注入された混合ガスGは、ガス注入管2の下端
に備えられたバブラー16によって気泡化されて、ガス
注入管2と中筒3との間隙17に排出される(S1
1)。
【0048】なお、中筒3の下端には、鉛ビスマス等入
口7が備えられており、原子炉容器10内の鉛ビスマス
等6が、この鉛ビスマス等入口7から間隙17に流入し
てくる。
【0049】ステップS11で説明したようにバブラー
16から、間隙17に排出された混合ガスGの気泡V
は、間隙17に流入している鉛ビスマス等6よりも密度
が軽いために、間隙17内部を上昇するようになる(S
12)。
【0050】これによって、鉛ビスマス等6に含まれる
酸素濃度が調整されるとともに、気泡を含む中筒3内の
鉛ビスマス等6の密度は、原子炉容器10内の鉛ビスマ
ス等6の密度よりも小さくなるために、間隙17内の鉛
ビスマス等6の液面19は、原子炉容器10内の鉛ビス
マス等6の液面20よりも上昇するようになる(S1
3)。
【0051】このように、間隙17内を上昇する混合ガ
スGは、鉛ビスマス等6の酸素濃度を調整するのみなら
ず、間隙17内の鉛ビスマス等6の液面19を原子炉容
器10内の鉛ビスマス等6の液面20より高くするため
の気泡ポンプとして作用するようになる。
【0052】なお、このように気泡ポンプとして作用し
た混合ガスGは、液面19を経てガス空間部21内を上
昇し、上部出口23から排出される。更に、除湿器24
によって水分が除去され、気体廃棄物処理系25に送ら
れ、ここで気体廃棄物として処理される。
【0053】また、間隙17に流入した鉛ビスマス等6
は、連通孔26から外筒4と中筒3との間の間隙27に
流出する(S14)。これによって、間隙27の鉛ビス
マス等6の液面19もまた原子炉容器10内における液
面20よりも高くなる。外筒4と中筒3との間隙27に
は、混合ガスGが存在せず、この間隙27にある鉛ビス
マス等6の密度は、原子炉容器10内の鉛ビスマス等6
の密度と同じであることから、液面19と液面20との
液面差が駆動力となり、この間隙27にある鉛ビスマス
等6は下方に流れ、フィルタ29の間を通過するように
なる(S15)。
【0054】ガス注入管2に注入される混合ガスGが、
水素ガスを含む場合には、この水素ガスが鉛ビスマス等
6に含まれる酸素と反応して化合物が生成されている
が、この化合物は、ステップS15で説明したように鉛
ビスマス等6がフィルタ29の間を通過することによっ
て、フィルタ29に捕獲される(S16)。
【0055】しかる後に、間隙27を流下する鉛ビスマ
ス等6は、外筒4の下端部に設けられた鉛ビスマス等出
口30から原子炉容器10内に排出され、原子炉容器1
0内の鉛ビスマス等6の酸素濃度が調節される(S1
7)。
【0056】上述したステップS10からステップS1
7の動作を繰り返し行うことによって、原子炉容器10
内の鉛ビスマス等6に含まれる酸素濃度が所定範囲内に
なるように調節される。
【0057】上述したように、本発明の実施の形態に係
る酸素濃度管理装置においては、上記のような作用によ
り、酸素濃度を管理するために供給する混合ガスGを、
酸素濃度管理装置1内に鉛ビスマス等6を流動させる気
泡ポンプとしても利用することができる。
【0058】これによって、機械式ポンプが不要となる
ために、サイズのコンパクト化を図ることができるとと
もに、図1に示すように簡素な構成とすることができ
る。
【0059】すなわち、配置スペースが少なくて済むた
めに、FBRの原子炉容器10のみならず、鉛ビスマス
等6を用いている他プラントの設備にも、容易に設置す
ることが可能である。
【0060】以上、本発明の好適な実施の形態につい
て、添付図面を参照しながら説明したが、本発明はかか
る構成に限定されない。特許請求の範囲に記載された技
術的思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更
例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及
び修正例についても本発明の技術的範囲に属するものと
了解される。
【0061】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
付帯設備が不要な気泡式ポンプを、機械式ポンプに代え
て適用することができる。
【0062】以上により、サイズのコンパクト化を図る
ことが可能となり、もって、狭い空間においても設置す
ることが可能な酸素濃度管理装置を実現することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置の
構成例を示す立断面図
【図2】本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置の
適用例を示す概念図
【図3】本発明の実施の形態に係る酸素濃度管理装置の
動作を示すフローチャート
【図4】混合ガスの導入時の動作を示すフローチャート
【図5】従来技術の酸素濃度管理装置の構成を示す系統
構成図
【符号の説明】
G…混合ガス V…気泡 1…酸素濃度管理装置 2…ガス注入管 3…中筒 4…外筒 6…鉛ビスマス等 7…鉛ビスマス等入口 8,58…酸素計 9…水素計 10…原子炉容器 11…水素ガス供給系 12…アルゴンガス供給系 13…酸素ガス供給系 14…混合ガス供給配管 16…バブラー 17,27…間隙 19…液面(酸素濃度管理装置内) 20…液面(原子炉容器内) 21…ガス空間部 23…上部出口 24…除湿器 25…気体廃棄物処理系 26…連通孔 29,56…フィルタ 30…鉛ビスマス等出口 32…遮へい体 33…原子炉容器上蓋 34…カバーガス部 41…水素ガス 42…アルゴンガス 43…水蒸気 44…混合タンク 46…ガス配管 47…エジェクタ 48…ポンプ 49…回転翼 50…カバーガス空間 51…水分除去器 52…ポンプ出口 53…鉛ビスマス等配管 54…分岐配管 55…バッファタンク 57…加熱器 59…冷却器 60…冷却水

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉛ビスマス溶液を内蔵している機器に、
    その一部が前記鉛ビスマス溶液に液浸するように備えら
    れ、前記鉛ビスマス溶液に調整ガスを加えることによっ
    て前記鉛ビスマス溶液中の酸素濃度を所定範囲内に管理
    する酸素濃度管理装置であって、 内筒と、前記内筒をその内側に配置した中筒と、前記中
    筒をその内側に配置した外筒とを備えた3重筒構成をな
    し、 前記内筒には、前記調整ガスが供給されるようにしてお
    り、この供給された調整ガスを気泡化して内筒下端部か
    ら前記内筒と前記中筒との間の空間である第1の間隙へ
    排出し、 前記機器に内蔵されている鉛ビスマス溶液が、中筒下端
    部から前記第1の間隙へ導入されるようにしているとと
    もに、 前記内筒から排出された前記調整ガスの気泡が、前記第
    1の間隙内に導入された鉛ビスマス溶液内を上昇するこ
    とによって、この鉛ビスマス溶液と混合しながらこの鉛
    ビスマス溶液を同伴上昇させることによって、前記第1
    の間隙に導入された鉛ビスマス溶液の液位を、前記機器
    に内蔵されている鉛ビスマス溶液の液位よりも高め、こ
    の液位の高められた鉛ビスマス溶液を、前記中筒に穿孔
    された連通孔を介して前記中筒と前記外筒との間の空間
    である第2の間隙へ排出し、 前記第2の間隙へと排出された鉛ビスマス溶液が、この
    鉛ビスマス溶液と前記機器に内蔵された鉛ビスマス溶液
    との液位差を駆動力として前記第2の間隙内を下降し、
    前記外筒の下端部から前記機器側に排出されるようにし
    たことを特徴とする酸素濃度管理装置。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の酸素濃度管理装置におい
    て、 前記機器に内蔵されている鉛ビスマス溶液中の酸素濃度
    が前記所定範囲よりも低い場合には、前記調整ガスは、
    酸素ガスを含んでおり、 前記所定範囲よりも高い場合には、前記調整ガスは、水
    素ガスを含んでいるようにしたことを特徴とする酸素濃
    度管理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の酸素濃度管理装置にお
    いて、 前記機器に内蔵されている鉛ビスマス溶液中の酸素濃度
    を測定する酸素濃度計を付加したことを特徴とする酸素
    濃度管理装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のうちいずれか1項に記
    載の酸素濃度管理装置において、 前記第2の間隙内を下降する鉛ビスマス溶液中に含まれ
    る不純物を除去するフィルタを、前記第2の間隙内に備
    えたことを特徴とする酸素濃度管理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のうちいずれか1項に記
    載の酸素濃度管理装置において、 前記鉛ビスマス溶液を鉛溶液に代えたことを特徴とする
    酸素濃度管理装置。
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