JP3881304B2 - 毛染め用具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、毛染め用具に関する。
【0002】
【従来の技術】
特に、局部染はブラシ・ハケ・櫛・ヘアーブラシその他専用塗布具を使用しているが、生え際等は皮膚に塗布具が触れて汚してしまう。
また、髪全体を毛染しても、日が経過すると生え際の地の色(染める前の色)が1列に異常な感じで目立つようになる。
地の色(元の色)が目立つようになるたびに髪全体を染めるなど、とてもやっかいなことである。元の色が目立ちはじめたら目立ったところだけを塗布すればよい。しかし、生え際であるから塗布具で塗ることが、際へ塗れば塗るほど皮膚に近くなって皮膚に液を付けてしまう。塗布具と皮膚の間隔を、鏡による目の感覚だけで距離を測るがどうしても生え際への塗布は皮膚にまで汚れるほど近づかないと上手く塗布できないという問題がある。
【0003】
このような問題を解決するため、実開平6−36424号公報においては、次のようなヘアブラシが提案されている。すなわち、この公開公報に開示されたヘアブラシは、ブラシ台と、前記ブラシ台に連結されたブラシ柄と、前記ブラシ台下面に長辺とほぼ平行に立設された複数のブラシ歯列を備え、前記複数のブラシ歯列には、少なくとも前記ブラシ台下面の両縁部に立設された両縁ブラシ歯列と、中央に立設された中央部ブラシ歯列とが存在し、前記両縁部ブラシ歯列と中央部ブラシ歯列とにより囲まれる二つの領域に、毛髪化粧料を付着させて髪を梳くことにより毛髪化粧処理を行うヘアブラシにおいて、前記ブラシ台の下面のブラシ歯列の中で、前記中央のブラシ歯列を形成するブラシ歯の先端部が他のブラシ歯よりも突出していることを特徴とする。
【0004】
【特許文献1】
実開平6−36424号公報
【0005】
しかしながら、このようなヘアブラシを実際に作成して生え際の毛染めを行ったところ、毛染めの最中に染毛剤が前記中央部ブラシ歯列のブラシ歯の先端に付着してしまい、この先端に付着した染毛剤が地肌に付着してしまうという問題があった。このように染毛剤が皮膚に付着してしまうと、これを拭き取るのに、時間が少し経てば乾いてしまって、アルコールまたは専用のリムーバー等を使用しなければならず、大変手間がかかり面倒である。
このような問題に鑑み、本発明者は、他より突出する中央部ブラシ歯列のブラシ歯のうちブラシの長手方向の先端部のブラシ歯のみを残して、これにより毛染めを行ったところ、前回よりは、染毛剤の地肌への付着が少なくなったものの完全には、染毛剤の地肌への付着を防止することができなかった。
その原因を鋭意研究したところ、毛染め中に染毛剤が僅かな距離ではあるが飛散し、この飛散した染毛剤が上記のブラシ歯の先端に付着したり、あるいは斜め塗布により、毛に塗布された染毛剤が上記のブラシ歯の先端に付着し、これが地肌に付着することを知見した。本発明は、この知見に基づくものである。
【0006】
ところで、毛染め用具の中で、特に部分染め用毛染め用具の中には、液体状の染毛剤を内部に収容した容器を備えたいわゆるマスカラタイプの毛染め用具が存在する。このような毛染め用具にあっては、毛染めをしていないときには、キャップに取り付けられているブラシである塗布部が、上記容器内の染毛剤に浸漬されているため、上記のような一体成形された突出ブラシ歯では、染毛剤の地肌への付着防止を図ることはできない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、毛染め中における染毛剤の地肌への付着をほぼ完全に防止できる毛染め用具を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、毛染め中における染毛剤の地肌への付着をほぼ完全に防止できるいわゆるマスカラタイプの毛染め用具を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記の課題は、下記(1)〜(7)の構成のいずれかにより達成される。
(1) 染毛剤を収容した容器とともに使用される毛染め用具であって、前記容器のキャップとしても作用する把持部、この把持部に取り付けられ、該把持部が前記容器に取り付けられているときには、該容器内に挿入されている染毛剤塗布作用を行うための塗布部、及び該塗布部の先端または後端に隣接した作用位置に配置され、染毛者の地肌に接触された状態で、該染毛者の地肌表面と前記塗布部との間の角度および間隔を決定する際に使用される一つの間隔保持支点部材を備え、この間隔保持支点部材は、ガイドバーの先端に設けられており、このガイドバーの基部には取り付け部材が設けられており、前記間隔保持支点部材は、前記取り付け部材が所定の態様で前記把持部に取り付けられることにより、前記塗布部の先端または後端に隣接した前記作用位置に配置されるようになっており、前記間隔保持支点部材は、前記取り付け部材が前記の所定の態様とは異なった態様で前記把持部に取り付けられるか、前記容器に取り付けられることにより、前記作用位置とは異なった不作用位置に配置されるようになっており、前記間隔保持支点部材がこの不作用位置にあるとき、前記ガイドバーは前記把持部または容器に沿った状態で配置されていることを特徴とする毛染め用具。
(2) 染毛剤を収容した容器とともに使用される毛染め用具であって、前記容器のキャップとしても作用する把持部、この把持部に取り付けられ、該把持部が前記容器に取り付けられているときには、該容器内に挿入されている染毛剤塗布作用を行うための塗布部、及び該塗布部の先端または後端に隣接した作用位置に配置され、染毛者の地肌に接触された状態で、該染毛者の地肌表面と前記塗布部との間の角度および間隔を決定する際に使用される一つの間隔保持支点部材を備え、この間隔保持支点部材は、ガイドバーの先端に設けられており、このガイドバーの基部は前記把持部の基部付近に枢着されており、これにより、前記間隔保持支点部材は、前記塗布部の先端または後端に隣接した前記作用位置とこの作用位置から離れた不作用位置の間で回動可能となっており、前記間隔保持支点部材が前記不作用位置にあるとき、前記ガイドバーは前記把持部に沿った状態で配置されていることを特徴とする毛染め用具。
(3) 染毛剤を収容し、使用時に染毛者により把持される把持部としても機能する容器、この容器に取り付けられた塗布部、および不使用時に前記容器に取り付けられ、前記塗布部を覆うキャップを備え、前記容器内の染毛剤を前記塗布部に供給して染毛を行う毛染め用具において、毛染め用具の使用時において、該塗布部の先端または後端に隣接した作用位置に配置され、染毛者の地肌に接触された状態で、該染毛者の地肌表面と前記塗布部との間の角度および間隔を決定する際に使用される一つの間隔保持支点部材を備え、この間隔保持支点部材は、ガイドバーの先端に設けられており、このガイドバーの基部には取り付け部材が設けられており、前記間隔保持支点部材は、前記取り付け部材が所定の態様で前記容器に取り付けられることにより、前記塗布部の先端または後端に隣接した前記作用位置に配置されるようになっており、前記間隔保持支点部材は、前記取り付け部材が前記キャップに取り付けられることにより、前記作用位置とは異なった不作用位置に配置されるようになっており、前記間隔保持支点部材がこの不作用位置にあるとき、前記ガイドバーは前記キャップに沿った状態で配置されていることを特徴とする毛染め用具。
(4) 染毛剤を収容した容器とともに使用される毛染め用具であって、前記容器のキャップとしても作用する把持部、この把持部に取り付けられ、該把持部が前記容器に取り付けられているときには、該容器内に挿入されている染毛剤塗布作用を行うための塗布部、及び該塗布部の後端に隣接した作用位置に配置され、染毛者の地肌に接触された状態で、該染毛者の地肌表面と前記塗布部との間の角度および間隔を決定する際に使用される一つの間隔保持支点部材を備え、この間隔保持支点部材は、ガイドバーの先端に設けられており、このガイドバーは染毛者によって操作される繰り出し機構に連結されており、前記間隔保持支点部材は、この繰り出し機構により、前記作用位置と、前記把持部内の不作用位置との間で移動できるようになっていることを特徴とする毛染め用具。
(5) 前記繰り出し機構は、前記ガイドバーの自由端に接触または固定され、前記把持部に長手方向に設けた操作部材を備えている上記(4)の毛染め用具。
(6) 前記繰り出し機構は、前記間隔保持支点部材を前記作用位置に保持するための保持機構を備えており、この保持機構は、所定の力以上で前記操作部材を操作することにより解除されるようになっている上記(5)の毛染め用具。
(7) 前記作用位置が、毛染め作業をしやすくするために、複数存在する上記(4)〜(6)のいずれかの毛染め用具。
【0009】
【発明の作用・効果】
本発明の毛染め用具においては、皮膚と塗布部の間の距離を目と手の感覚で測り、塗布場所の正面・側面各角度及び丸み等の変形に合わせて塗布部の間隔、角度を塗布部先に設けた間隔保持支点部材を基点として容易に設定することができる。この間隔保持支点部材を設けたことで皮膚からの距離及び角度が明確に判ることで皮膚を汚すことがない。
【0010】
尚、この間隔保持支点部材を今塗布したところに接触させると汚れた間隔保持支点となって、この間隔保持支点部材を次に皮膚に接触させるとこの皮膚は染毛剤で汚れてしまう。したがって、間隔保持支点部材は塗布しないところへ塗布しないところへ、と順送りをする。この順送りすることは、塗布場所が順次送られ、間隔保持支点部材による汚れがなく目的を達することができる。
また、本発明の毛染め用具における間隔保持支点部材は、上記のように塗布部の先端から所定間隔離されて設けられるので、染毛剤塗布時における該染毛剤の跳ねや多少の斜め塗布時においも、染毛剤が付着することがなく、従って、間隔保持支点部材への染毛剤の付着が極力防止できる。
さらに、本発明の毛染め用具においては、間隔保持支点部材を作用位置から離脱可能に設けるようにしたので、いわゆるマスカラタイプの毛染め用具においても間隔保持支点部材を設置することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の好ましい実施例による毛染め用具を
第1実施例
先ず、図1を参照して本発明の第1実施例による毛染め用具について説明する。
図1の(a)に示した毛染め用具10は、他の容器(チューブ、瓶)から液状の染毛剤が供給されて、それを染毛者の髪に塗布するタイプの毛染め用具であって、把持部12、この把持部12の先端に設けられ、染毛剤塗布作用を行うための塗布部14、およびこの塗布部14の先端から該塗布部の長さ方向に所定の間隔Gをおいて配置された間隔保持支点部材16を備えている。この間隔保持支点部材16は、少なくとも上記塗布部14の先端の高さより所定高さTだけ高くされている。このような間隔保持支点部材16のみを染毛者の地肌に接触させ、これを支点として、塗布部14と該地肌との間隔および角度を調節し、この状態で塗布部に付着した染毛剤の塗布作業を行う。上記毛染め用具は、全体をプラスチック等で一体成形することができる。
以上の例においては、間隔保持支点部材を、塗布部の先端から該塗布部の長さ方向に所定の間隔Gをおいて配置されたものとして説明したが、図1の(b)に示したように、間隔保持支点部材16’は、塗布部14の後端から所定の間隔G離して配置構成してもよい。以下の例では、間隔保持支点部材を塗布部の先端側に配置したもののみについて説明するが、以下の例についても同様に、僅かの変形により、間隔保持支点部材を塗布部の後端側に配置することができる。第2実施例および第3実施例に付いても同様である。
【0012】
上記Gは、2mm以上、特に3mm以上であることが好ましい。間隔Gが上記の値未満であると、跳ねや斜め塗布により、染毛剤が上記間隔保持支点部材16に付着してしまう傾向があり、その結果、その染毛剤により地肌を汚してしまう傾向がある。この値に特に上限は無いが、10mm程度である。上記Tは、0.5〜5.0mm、特に0.5〜2.0mmであることが好ましい。この高さTが上記の範囲未満であるときには、間隔保持支点としての機能を果たさなくなる傾向があり、上記を超えると、特に塗布部14の先端側において、生え際の塗布が行えなくなる傾向があるからである。
【0013】
図1においては、塗布部14として櫛の形状をしたものを示したが、この塗布部14の形状は、図2、図3、図4に示したように、刷毛状、ブラシ状、ヘアブラシ状等であってよい。要するに、この塗布部14と把持部12は、従来の形状のものであってもよい。
また、上記塗布部14自体の横断面形状は、図5の(a)〜(e)に示したように、通常の櫛歯状のもの(a)、上下方向の中央部をくびれさせた変形櫛歯状のもの(b)、両側の櫛歯列の間にフェルトやスポンジを配した形状のもの(c)、複数の櫛歯列としたもの(d)、両側の櫛歯列の間にブラシを配した形状のもの(e)等とすることができる。
【0014】
第2実施例
上記第1実施例においては、間隔保持支点部材を塗布部に固定したタイプのものを示したが、図6や図7に示したように、間隔保持支点部材を塗布部先端の作用位置から離脱させることができるようにしてもよい。
図6の毛染め用具20は、塗布部24の先端に間隔保持支点部材26を取り付けるための取付部24aを設け、これに取付孔24bを形成する一方、間隔保持支点部材26に上記の取付孔24bに丁度嵌合する挿入ピン26aを設けて、この挿入ピン26aの上記取付孔24bへの嵌合、離脱により、間隔保持支点部材26を上記作用位置とその他の位置である不作用位置を選択的に取ることができるようにしたものである。
【0015】
図7の毛染め用具30は、把持部32に枢着されたガイドバー32aの先端に間隔保持支点部材36を取り付け、この間隔保持支点部材36が上記の塗布部34先端の作用位置と不作用位置を選択的にとることができるようにしたものである。この場合、図示したように塗布部34先端に間隔保持支点部材固定具34aを設け、間隔保持支点部材36を作用位置で固定(例えば、スナップイン方式34b等で)できるようにすることが好ましい。
【0016】
第3実施例
本発明の毛染め用具は、把持部を染毛剤容器とし、ネジの回転やノック式でこの容器内の染毛剤を塗布部に供給するタイプ(いわゆる筆ペンタイプ)のものとすることもできる。
この毛染め用具40の場合には、通常、塗布部44にキャップ48が施されるので、間隔保持支点部材46を上記の図6に示した構造のものとした場合には、図8に示したように、キャップ48に蓋付きの間隔保持支点部材収容室48aを設け、作用位置から離脱した間隔保持支点部材46をこの収容室48aに収容する。したがって、この場合には、収容室内が不作用位置となる。
【0017】
間隔保持支点部材の構造を上記の図7に示されたガイドバー付きのものとする場合には、図9(a)、(b)に示した毛染め用具50ように、間隔保持支点部材56を支持するガイドバー56aの基部に割り環状取り付け部材56bを設けておき、図9(a)示されたキャップ58に取り付けられた不作用位置と、図9(b)に示された作用位置とを選択的に取れるようにする。
【0018】
第4実施例
本発明の毛染め用具は、染毛剤を収容した容器とともに使用されるいわゆるマスカラタイプの毛染め用具とすることができる。
図10〜図13は、このマスカラタイプの毛染め用具の一例を示す図であり、この毛染め用具100は、染毛剤を収容する容器102を備えている。この毛染め用具においては、把持部112が容器102のキャップの役目を果たすもので、この把持部112すなわちキャップに塗布部114が(柄を介してであるが)取り付けられている。このタイプの毛染め用具100においては、キャップがなされたとき、塗布部が容器内の染毛剤に浸漬されるので、必然的に間隔保持支点部材116を塗布部114の先端に固定した構造のものは採用できない。
【0019】
この毛染め用具100においては、図13に示したようにキャップ(把持部112)の基部付近にネジ112a一体成形しておき、一方、間隔保持支点部材116のガイドバー116aの基部に開口116bを設け、この開口116bを上記キャップのネジ112a嵌合した状態で、上記ネジにナット116cを螺着し、これにより間隔保持支点部材116をキャップ(把持部112)に回動可能にとりつけている。
【0020】
以上の構造により、ガイドバー116aを上記ネジ112a周りに回動させることで、間隔保持支点部材116を、図10と図11に示した不作用位置と、図12に示した塗布部114前方(図では下方)の作用位置のいずれかに選択的に位置付けることができる。間隔保持支点部材116の不作用位置においては、キャップ(112)に図示したように溝118を設けておき、この溝118内に、間隔保持支点部材116が収容されるようにしてもよい。
上記のようなガイドバー付き間隔保持支点部材は、図14〜23に示したように、不作用位置においては、キャップに抱き合わせた状態としておき、作用位置においては、キャップに向きを変えて取り付けるようにしてもよい。
【0021】
図14〜18に示した毛染め用具120においては、ガイドバー126aの基部に、図9に示した場合と同様の割り環126bを設け、これにより図14、15に示したようにガイドバー126a付き間隔保持支点部材126をキャップ(122)に取り付けて不作用位置を取らせる一方、図17、図18に示したように、キャップに逆向きに取り付けて、塗布部124前方の作用位置を取らせる。なお、上記の図において、符号121は染毛剤を収容した容器を示す。
【0022】
図19〜23に示した毛染め用具130においては、キャップ132の基部に、ガイドバー136aの基部136bが、図において上下方向の両方向から挿入固定できる挿入固定部132aを設け、ガイドバー136a付き間隔保持支点部材136を図19と図20に示した不作用位置と、図22と図23に示した作用位置とを選択的に取らせるものである。なお、この例においては、ガイドバー136aの挿入長さを規定するためのストッパー136cを設けることが好ましい。上記の図において、符号131は染毛剤を収容した容器を、符号134は塗布部をそれぞれ示す。
ガイドバー付き間隔保持支点部材は、図24〜図26に示した態様(上記図14〜図18に示した態様に対応)や、図27〜図29に示した態様(上記図19〜図23に示した態様に対応)で、キャップではなく容器に抱き合わせる形態でもよい。
【0023】
第4実施例における以上の例においては、間隔保持支点部材を、塗布部の先端から該塗布部の長さ方向に所定の間隔Gをおいて配置されたものとして説明したが、間隔保持支点部材は、作用位置において塗布部の後端から所定の間隔離して配置できるようにしてもよい。
例えば、図14〜図18を参照して説明した例では、間隔保持支点部材を図30の(a)に符号126’で示した構造のものとし、ガイドバー126a’を短縮すれば、同(b)に示したように、これをキャップ122に取り付けることにより、間隔保持支点部材126’が、作用位置において塗布部114の後端から所定の間隔G離して配置される。
第4実施例の他の例においても、同様の簡単な変形により、上記と同様に、間隔保持支点部材を作用位置において、塗布部の後端側に配置させることができる。
【0024】
マスカラタイプの毛染め用具の場合には、間隔保持支点部材150の不作用位置を図31に示したようにキャップ(把持部)142内としてもよい。この場合、キャップ142の下端部に、間隔保持支点部材150を収容するための収容拡径部142aを設けても良い。図32に、このように間隔保持支点部材150が不作用位置にあるときのキャップ142を単独で示した。上記の収容拡径部142aは、最終(あるいは最初)間隔保持支点部材として用いることができる。
【0025】
このように、間隔保持支点部材150の不作用位置を図31に示したキャップ(把持部)142内とした場合は、間隔保持支点部材150やガイドバー116aが少々液で汚れた場合であっても、それらがキャップ142内に収納されるので、ハンドバッグ内等に入れたとき、ハンドバッグの内部や中に入っている物品を汚してしまうようなことがない。
【0026】
間隔保持支点部材150は、ガイドバー152を介して繰り出し機構160に連結されており、この繰り出し機構160により繰り出されて、図33、34に示されたような作用位置をとることができる。この繰り出し機構160の構造は、間隔保持支点部材150を不作用位置から作用位置に繰り出し、またその逆を行い、そして間隔保持支点部材150が作用位置にあるとき、支点としての作用を果たすことができる程度にその位置に固定できるものであればどのようなタイプのものであってもよいが、例えば、古くなった刃先を折り、新しい刃先を繰り出すタイプのナイフにおける繰り出し機構(第1繰り出し機構)、リップスティックにおける繰り出し機構(第2繰り出し機構)、ノック式ボールペンにおける繰り出し機構(第1繰り出し機構)等の繰り出し機構を好ましく用いることができる。
【0027】
図31に示した繰り出し機構160は、上記した第1繰り出し機構および第3繰り出し機構を組み合わせた構造を有している。この繰り出し機構160は、ガイドバー152の自由端(図31において、上端)に接触もしくは固定され、図32等に示したキャップ142の長手方向に設けた溝144に沿って移動できるようになっている操作部材162を備えている。基本的には、この操作部材162を、図32に示した状態からキャップ142の口元の方向に移動させれば、これに伴って間隔保持支点部材150も図32等において左方向に移動し、例えば図33、図34に示したような作用位置を取ることができる。
【0028】
作用位置の数等の選択は、塗布部のサイズ、形状、角度等のファクターに基づき任意に設けることができる。
【0029】
この繰り出し機構160においては、間隔保持支点部材150を図33および図34に示すような作用位置にある程度の力で保持するための保持機構(全体的には図示せず)が設けられている。この保持機構は、キャップ142の内筒146に上記溝144と並行に設けられ、間隔保持支点部材150の上記の2つの作用位置にあわせて2つの拡幅部146bおよび146cを備えた案内溝146aを備えている。保持機構は、操作部材162の案内溝146aに嵌合した部分等に設けられた山形のバネ位置決め部材(図示せず)を備えている。このバネ位置決め部材は、操作部材162の操作により、案内溝146aの狭幅部分を通っているときには、押しつぶされて案内溝146aを通過し、上記の拡幅部146b、146cに来たとき、突出回復してこの拡幅部に嵌合して、所定の力で操作部材162をその位置に保持するものである。この操作部材162の保持により、間隔保持支点部材150は、図33や図34に示したような作用位置に所定の力で保持されている。
【0030】
間隔保持支点部材150を上記の作用位置から移動させるには、上記所定の力以上の力で上記操作部材162を操作すれば、バネ位置決め部材が上記拡幅部から脱出し、移動できるようになっている。
【0031】
本繰り出し機構160においては、上記内筒146の内部にコイルスプリング164が設けられている。このスプリング164は、間隔保持支点部材150が作用位置に配置されているとき、操作部材162をキャップ142のエンド側に付勢するものであり、上記間隔保持支点部材150のキャップ142内への収納動作を行うとき、上記バネ位置決め部材が溝144の最下部(キャップ142のエンドに近い側)の拡幅部146bを通過させられると、このスプリング164の力により、間隔保持支点部材150を不作用位置に自動的に移動させるように操作部材162を図31において上方に移動させる。この移動の停止(すなわち、不作用位置への位置決め)は、図35において内筒146の上部に設けられたストッパー146dによって行われる。この不作用位置への移動を容易にするため、上記案内溝146aのストッパー146d側の部分146eは、上記拡幅部と同様幅が広げられていることが好ましい。
【0032】
第4実施例におけるようなマスカラタイプの毛染め用具の場合には、キャップである把持部から塗布部自体までの長さが長いので、実際の塗布の際に手がぶれて、作業がし難いと言う問題があるが、本例においては、間隔保持支点部材のガイドバーを把持部とすることもできるのでこのような手ぶれがなく、正確に毛染めを行うことができる。また、塗布部の柄の部分が長いので、柄に柔らかい材料を用いると、塗布作業中にこれが撓んでしまい、塗布作業がやりにくいと言う問題が生ずるおそれがあるが、間隔保持支点部材やガイドバーに塗布部の柄を支持する部分(例えば、間隔保持支点部材を円盤状にし、中心部にこの柄が通る開口を設けておき、円盤の内周で柄を支持する構造)を設けておけば、実質的な柄の長さが間隔保持支点部材からの長さになるため、柄が撓んでしまったりすることなく、正確に塗布作業が行えるようになる。以上の効果は、本毛染め用具をマスカラに用いた場合も同様である。従って、本毛染め用具は、マスカラ用としても用いることができる。
【0033】
以上のガイドバー付きの間隔保持支点部材の形状は、目的に沿うものであればどのような形状のものであってもよく、例えば図36の(a)〜(g)に示したような形状を取ることができる。また、ガイドバーの数も、目的に応じて、2本、3本、4本や、円筒状等とすることもできる。
【0034】
以上の間隔保持支点部材およびガイドバーは、非接着性のポリエチレン、PP等の材料で形成することが好ましい。これにより、たとえ使用中に間隔保持支点部材および/またはガイドバーが液(ウオータープルーフ液であったとしても)で汚れたとしても、簡単にディッシュペーパー等で拭き取ることができ、常に綺麗な状態に維持することができる。(なお、皮膚に付いたウオータープルーフ液は、専用のリムーバー等によらなければ拭き取ることができない。)
以上の構成の本発明による毛染め用具によれば、地肌を汚すことなく、的確に染毛剤を塗布することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例による毛染め用具の斜視図である。
【図2】 本発明の第1実施例の変形例の斜視図である。
【図3】 本発明の第1実施例の他の変形例の斜視図である。
【図4】 本発明の第1実施例の更に他の変形例の斜視図である。
【図5】 塗布部の横断面形状の例を示す図である。
【図6】 本発明の第2実施例による毛染め用具の斜視図である。
【図7】 本発明の第2実施例の変形例の斜視図である。
【図8】 本発明の第3実施例による毛染め用具の斜視図である。
【図9】 本発明の第3実施例の変形例の斜視図である。
【図10】 本発明の第4実施例による毛染め用具の正面図である。
【図11】 図10に示した毛染め用具の側面図である。
【図12】 図10に示した毛染め用具の使用状態(間隔保持支点部材の作用位置)を示す図である。
【図13】 図10に示した毛染め用具の分解図である。
【図14】 本発明の第4実施例の変形例による毛染め用具を示す図であり、(a)は正面図、(b)は線A−Aに沿う断面図である。
【図15】 (a)は図14に示した毛染め用具の側面図、(b)は線B−Bに沿う断面図である。
【図16】 図14に示した毛染め用具のガイドバー付き間隔保持支点部材を示す斜視図である。
【図17】 図14に示した毛染め用具の使用状態(間隔保持支点部材の作用位置)を示す正面図である。
【図18】 図14に示した毛染め用具の使用状態(間隔保持支点部材の作用位置)を示す側面図である。
【図19】 本発明の第4実施例の他の変形例による毛染め用具を示す図であり、(a)は正面図、(b)は線C−Cに沿う断面図である。
【図20】 (a)は図19に示した毛染め用具の側面図、(b)は線D−Dに沿う断面図である。
【図21】 図19に示した毛染め用具のガイドバー付き間隔保持支点部材を示す斜視図である。
【図22】 図19に示した毛染め用具の使用状態(間隔保持支点部材の作用位置)を示す正面図である。
【図23】 図19に示した毛染め用具の使用状態(間隔保持支点部材の作用位置)を示す側面図である。
【図24】 本発明の第4実施例の更に他の変形例による毛染め用具の容器部における正面図である。
【図25】 図24に示した毛染め用具の側面図である。
【図26】 図24に示した毛染め用具の使用状態(間隔保持支点部材の作用位置)を示す正面図である。
【図27】 本発明の第4実施例の更に他の変形例による毛染め用具の容器部における正面図である。
【図28】 図27に示した毛染め用具の側面図である。
【図29】 図27に示した毛染め用具の使用状態(間隔保持支点部材の作用位置)を示す正面図である。
【図30】 図14〜図18に示した毛染め用具の変形例を示す図であり、(a)はガイドバー付き間隔保持支点部材の変形例の斜視図、(b)はこの間隔保持支点部材をキャップに取り付けた状態で示した側面図である。
【図31】 図14〜図18に示した毛染め用具の他の変形例を示す図である。
【図32】 図31に示した毛染め用具において、間隔保持支点部材を不作用位置に配置した状態、すなわち見えない状態で示した斜視図である。
【図33】 図31に示した毛染め用具において、間隔保持支点部材を1つの作用位置に配置した状態で示した斜視図である。
【図34】 図31に示した毛染め用具において、間隔保持支点部材を他の作用位置に配置した状態で示した斜視図である。
【図35】 図31に示した毛染め用具において、間隔保持支点部材の一部を構成するキャップの内筒をしめす図である。
【図36】 間隔保持支点部材の形状例を示す図である。
【符号の説明】
10 毛染め用具
12 把持部
14 塗布部
16 間隔保持支点部材
T 所定高さ
G 間隔

Claims (7)

  1. 染毛剤を収容した容器とともに使用される毛染め用具であって、前記容器のキャップとしても作用する把持部、この把持部に取り付けられ、該把持部が前記容器に取り付けられているときには、該容器内に挿入されている染毛剤塗布作用を行うための塗布部、及び該塗布部の先端または後端に隣接した作用位置に配置され、染毛者の地肌に接触された状態で、該染毛者の地肌表面と前記塗布部との間の角度および間隔を決定する際に使用される一つの間隔保持支点部材を備え、この間隔保持支点部材は、ガイドバーの先端に設けられており、このガイドバーの基部には取り付け部材が設けられており、前記間隔保持支点部材は、前記取り付け部材が所定の態様で前記把持部に取り付けられることにより、前記塗布部の先端または後端に隣接した前記作用位置に配置されるようになっており、前記間隔保持支点部材は、前記取り付け部材が前記の所定の態様とは異なった態様で前記把持部に取り付けられるか、前記容器に取り付けられることにより、前記作用位置とは異なった不作用位置に配置されるようになっており、前記間隔保持支点部材がこの不作用位置にあるとき、前記ガイドバーは前記把持部または容器に沿った状態で配置されていることを特徴とする毛染め用具。
  2. 染毛剤を収容した容器とともに使用される毛染め用具であって、前記容器のキャップとしても作用する把持部、この把持部に取り付けられ、該把持部が前記容器に取り付けられているときには、該容器内に挿入されている染毛剤塗布作用を行うための塗布部、及び該塗布部の先端または後端に隣接した作用位置に配置され、染毛者の地肌に接触された状態で、該染毛者の地肌表面と前記塗布部との間の角度および間隔を決定する際に使用される一つの間隔保持支点部材を備え、この間隔保持支点部材は、ガイドバーの先端に設けられており、このガイドバーの基部は前記把持部の基部付近に枢着されており、これにより、前記間隔保持支点部材は、前記塗布部の先端または後端に隣接した前記作用位置とこの作用位置から離れた不作用位置の間で回動可能となっており、前記間隔保持支点部材が前記不作用位置にあるとき、前記ガイドバーは前記把持部に沿った状態で配置されていることを特徴とする毛染め用具。
  3. 染毛剤を収容し、使用時に染毛者により把持される把持部としても機能する容器、この容器に取り付けられた塗布部、および不使用時に前記容器に取り付けられ、前記塗布部を覆うキャップを備え、前記容器内の染毛剤を前記塗布部に供給して染毛を行う毛染め用具において、毛染め用具の使用時において、該塗布部の先端または後端に隣接した作用位置に配置され、染毛者の地肌に接触された状態で、該染毛者の地肌表面と前記塗布部との間の角度および間隔を決定する際に使用される一つの間隔保持支点部材を備え、この間隔保持支点部材は、ガイドバーの先端に設けられており、このガイドバーの基部には取り付け部材が設けられており、前記間隔保持支点部材は、前記取り付け部材が所定の態様で前記容器に取り付けられることにより、前記塗布部の先端または後端に隣接した前記作用位置に配置されるようになっており、前記間隔保持支点部材は、前記取り付け部材が前記キャップに取り付けられることにより、前記作用位置とは異なった不作用位置に配置されるようになっており、前記間隔保持支点部材がこの不作用位置にあるとき、前記ガイドバーは前記キャップに沿った状態で配置されていることを特徴とする毛染め用具。
  4. 染毛剤を収容した容器とともに使用される毛染め用具であって、前記容器のキャップとしても作用する把持部、この把持部に取り付けられ、該把持部が前記容器に取り付けられているときには、該容器内に挿入されている染毛剤塗布作用を行うための塗布部、及び該塗布部の後端に隣接した作用位置に配置され、染毛者の地肌に接触された状態で、該染毛者の地肌表面と前記塗布部との間の角度および間隔を決定する際に使用される一つの間隔保持支点部材を備え、この間隔保持支点部材は、ガイドバーの先端に設けられており、このガイドバーは染毛者によって操作される繰り出し機構に連結されており、前記間隔保持支点部材は、この繰り出し機構により、前記作用位置と、前記把持部内の不作用位置との間で移動できるようになっていることを特徴とする毛染め用具。
  5. 前記繰り出し機構は、前記ガイドバーの自由端に接触または固定され 、前記把持部に長手方向に設けた操作部材を備えている請求項4の毛染め用具。
  6. 前記繰り出し機構は、前記間隔保持支点部材を前記作用位置に保持するための保持機構を備えており、この保持機構は、所定の力以上で前記操作部材を操作することにより解除されるようになっている請求項5の毛染め用具。
  7. 前記作用位置が、毛染め作業をしやすくするために、複数存在する請求項4〜6のいずれかの毛染め用具。
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