JP3880904B2 - アライメント検出方法、アライメント検出装置、デバイス製造方法及びデバイス製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、プロキシミティ露光方式において、フォトマスク(以下、「マスク」と称す)と基板との位置合わせ精度を測定するアライメント検出方法、アライメント検出装置、デバイス製造方法及びデバイス製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路や液晶ディスプレイ等の製造工程の一つとしてフォトリソグラフィ技術を用いて基板上にパターンを形成するフォトリソグラフィ工程がある。このフォトリソグラフィ工程において、マスクのパターンを基板上に転写露光する方式の一つとして、照射光学系がシンプルであり、スループットが高く、コストパフォーマンスが優れているプロキシミティ露光方式の露光装置が使用されている。
【0003】
プロキシミティ露光方式は、半導体集積回路や液晶ディスプレイ等の製造において、フォトリソグラフィー技術により基板上にパターンを形成する際、フォトレジストを塗布した基板の表面とマスクのパターン面との間に微小な間隙(プロキシミティギャップ)を設けて、マスクのパターンを基板へ転写するものである。マスクのパターンを基板へ精度よく転写するためには、マスクと基板との位置合わせを精度よく行うことが重要である。通常、マスクと基板との位置合わせ精度の測定は、マスクに設けた位置合わせ用パターン(アライメントパターン)と、基板に設けた位置合わせ用パターン(ターゲットパターン)との相対位置を検出することにより行われる。
【0004】
マスクと基板との位置合わせ精度を測定するアライメント検出装置は、光学系を用いて、マスク上のアライメントパターン及び基板上のターゲットパターンの像をCCDカメラ等の撮像素子上に結像させ、波形処理又は画像処理等の方法により両者の認識と位置ずれ量の算出を行っている。光学系としては、従来、マスクと基板とをプロキシミティギャップまで近づけた状態で、マスクの上方から検査光を垂直に照射してマスク及び基板で反射された反射光を検出する落射照明方式と、基板の下方から検査光を照射してマスク及び基板を透過した透過光を検出する透過照明方式とがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
波形処理又は画像処理等を行う際、アライメントパターン及びターゲットパターンの認識を精度よく行うためには、アライメント検出装置の光学系を用いて両者の像を高いコントラストで得ることが重要である。
【0006】
しかしながら、ターゲットパターンが設けられた基板の表面にはレジストが塗布されているため、落射照明方式の光学系では、照射された検査光及びターゲットパターンからの反射光がレジストを通過する際に減衰される。また、一般に、マスク上のアライメントパターンはクロム(Cr)等で構成されており高反射率であるのに対し、基板上のターゲットパターンは樹脂等で構成されており低反射率の場合が多い。このため、従来の落射照明方式の光学系を用いたアライメント検出装置では、アライメントパターンに対しターゲットパターンの像のコントラストが著しく低下し、両者の認識を精度よく行うことが困難であった。
【0007】
一方、透過照明方式の光学系を用いたアライメント検出装置は、アライメントパターン及びターゲットパターンの光の透過率が、マスク又は基板の光が透過する部分とある程度異なれば、充分なコントラストの像を得ることができるので、両者を精度よく認識することができる。
【0008】
しかしながら、透過照明方式の光学系を用いたアライメント検出装置は、基板の下方から検査光を照射するため、基板を固定するチャックに検査光を通す穴を設けなければならない。チャックに凹凸があると露光時に基板へ転写されて不都合が発生するため、検査光を通す穴を設ける位置は制限されており、透過照明方式の光学系の配置には制約が在った。このため、一括露光方式で基板サイズが一定の場合、あるいはステップ露光方式でステップ数が少なく露光領域のレイアウトが固定されている場合には対応できるが、基板サイズが多種の場合、及びステップ数が多い場合や露光領域のレイアウトが不特定な場合は、透過照明方式の光学系を配置するのが困難であった。
【0009】
本発明は、マスク及び基板の位置合わせ用パターンの像のコントラストの違いを小さくし、位置合わせ精度の測定を高精度に行うことを目的とする。
【0010】
本発明はまた、装置の配置の制約が少なく、多種の基板サイズ及び露光方式に対応することのできるアライメント検出方法、アライメント検出装置、デバイス製造方法及びデバイス製造装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載されたアライメント検出方法は、偏光された検査光をマスク及び基板へ垂直に照射し、検査光がマスクで反射された反射光及び検査光が基板で散乱された散乱光を偏光素子へ入射し、反射光の強度及び散乱光の強度を偏光素子の偏光角を調整して制御し、強度が制御された反射光及び散乱光を検出して、マスクと基板との位置合わせ精度を測定するものである。
【0012】
また、請求項4に記載されたアライメント検出装置は、偏光された検査光を発生する発生手段と、検査光がマスクで反射された反射光及び検査光が基板で散乱された散乱光を検出する検出手段と、発生手段が発生した検査光をマスク及び基板へ垂直に照射し、マスクからの反射光及び基板からの散乱光を検出手段へ照射する照射手段と、偏光素子を有し、マスクと検出手段との間に設けられ、マスクからの反射光の強度及び基板からの散乱光の強度を、偏光素子の偏光角を調整して制御する制御手段とを備え、検出手段で検出した反射光及び散乱光から、マスクと基板との位置合わせ精度を測定するものである。
【0013】
一般に、マスクの位置合わせ用パターンはクロム(Cr)等で構成されており、光学的に高反射率の反射面となる。そして、偏光された検査光を照射したとき、反射光は照射された検査光と同じ偏光となる。これに対し、基板の位置合わせ用パターンは樹脂等で構成されており、さらに顔料等を含んだレジストが塗布されているため、光学的に散乱光が多く発生する散乱面となる。そして、偏光された検査光を照射したとき、検査光は位置合わせ用パターンの表面やレジスト中の顔料等で散乱を繰り返し、発生する散乱光は偏光を解消した無偏光状態となる。
【0014】
本発明は、このような偏光光の挙動の相違に着目してなされたものであって、偏光された検査光をマスク及び基板へ垂直に照射し、検査光がマスクで反射された反射光及び検査光が基板で散乱された散乱光を偏光素子へ入射し、反射光の強度及び散乱光の強度を偏光素子の偏光角を調整して制御することにより、マスク及び基板の位置合わせ用パターンの像のコントラストの違いを小さくして、両者の像を同程度のコントラストで検出することができる。従って、位置合わせ精度の測定を高精度に行うことができる。また、落射照明を用いるため、透過照明方式のような装置の配置の制約が少なく、多種の基板サイズ及び露光方式に対応することができる。
【0015】
請求項2に記載されたアライメント検出方法は、請求項1のものにおいて、直線偏光された検査光をハーフミラーで反射又は透過させた後、円偏光へ変換してからマスク及び基板へ垂直に照射し、マスクからの反射光を円偏光から直線偏光へ変換してからハーフミラーを透過又は反射させた後、偏光板へ入射し、反射光の強度及び散乱光の強度を偏光板の偏光角を調整して制御するものである。
【0016】
また、請求項5に記載されたアライメント検出装置は、請求項4のものにおいて、発生手段が直線偏光された検査光を発生し、照射手段がハーフミラーと4分の1波長板とを備え、制御手段が偏光板を備えたものである。
【0017】
ハーフミラーは、入射光の入射角を含む平面に対して垂直な偏光成分をよく反射し、平行な偏光成分をよく透過する。従って、S偏光された検査光又は反射光をハーフミラーへ入射させると、その大部分はハーフミラーで反射される。また、P偏光された検査光又は反射光をハーフミラーへ入射させると、その大部分はハーフミラーを透過する。これにより、ハーフミラーを用いて、検査光のマスク及び基板への照射と、マスクからの反射光の検出手段への照射とを効率よく行うことができる。そして、偏光板を用いた簡易な方法又は装置で、マスクからの反射光の強度及び基板からの散乱光の強度を制御することができる。
【0018】
請求項3に記載されたアライメント検出方法は、請求項1のものにおいて、円偏光された検査光をマスク及び基板へ垂直に照射し、マスクからの反射光を円偏光から直線偏光へ変換した後、偏光板へ入射し、反射光の強度及び散乱光の強度を偏光板の偏光角を調整して制御するものである。
【0019】
また、請求項6に記載されたアライメント検出装置は、請求項4のものにおいて、発生手段が円偏光された検査光を発生し、制御手段がマスクからの反射光を円偏光から直線偏光へ変換する変換手段と偏光板とを備えたものである。
【0020】
円偏光された検査光をマスク及び基板へ照射することにより、マスクからの反射光も円偏光となり、円偏光から直線偏光への変換手段と偏光板とを用いた簡易な方法又は装置で、マスクからの反射光の強度及び基板からの散乱光の強度を制御することができる。
【0021】
請求項7に記載されたデバイス製造方法は、請求項1から3までのいずれか1に記載のアライメント検出方法又は請求項4から6までのいずれか1に記載のアライメント検出装置を用いて、前記マスクと前記基板との位置合わせを行うことによって前記基板上に所定の露光パターンを形成し、前記露光パターンの形成された前記基板を用いてデバイスを製造するものである。
【0022】
請求項8に記載されたデバイス製造装置は、請求項4から6までのいずれか1に記載のアライメント検出装置と、アライメント検出装置を用いてマスクとの位置合わせ精度を測定した基板上に所定のパターンを形成する露光手段と、前記パターンの形成された前記基板を用いてデバイスを製造するデバイス製造手段とを備えたものである。請求項7又は請求項8に記載された発明によって、高精度に形成されたマスクパターンの基板を用いて性能の高いデバイスを製造することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に従って説明する。図1は、本発明の一実施の形態によるアライメント検出装置の構成図である。本実施の形態のアライメント検出装置は、検査光発生装置10a、検査光照射装置20a、対物レンズ30、反射光制御装置40a、及び検出器50を含んで構成されている。
【0024】
検査光発生装置10aは、光源11及び偏光板12を含んで構成されており、S偏光された検査光を発生する。光源11は、ハロゲンランプ等の白色光源からなり、無偏光状態の検査光を発生する。光源11から発生された検査光は、偏光板12へ入射し、偏光板12からはS偏光成分のみが射出される。なお、検査光発生装置10aの光源としては、発光素子やレーザー装置等の光源を用いてもよく、光源から発生される検査光が最初からS偏光されている場合には、偏光板12は必要ない。
【0025】
検査光照射装置20aは、ハーフミラー21及び4分の1波長板22を含んで構成されている。検査光発生装置10aから射出されたS偏光成分の検査光は、ハーフミラー21で反射されて、4分の1波長板22へ入射する。4分の1波長板22へ入射した検査光は、4分の1波長板22でS偏光から円偏光へ変換されて射出される。4分の1波長板22から射出された検査光は、対物レンズ30を介して、マスク3及び基板1へ垂直に照射される。
【0026】
図2は、図1に示したアライメント検出装置が照射する検査光を説明する図である。図2の矢印Aは偏光板12から射出された検査光の進行方向を示し、矢印Bはハーフミラーで反射された検査光の進行方向を示す。偏光板12から射出されてハーフミラー21へ到達した検査光は、S偏光されているので、その大部分がハーフミラー21で反射されて、S偏光のまま4分の1波長板22へ入射する。そして、4分の1波長板22へ入射した検査光は、4分の1波長板22でS偏光から円偏光へ変換され、円偏光の検査光が4分の1波長板22から射出される。
【0027】
図1において、マスク3のパターン面にはアライメントパターン4が設けられており、基板1の表面にはターゲットパターン2が設けられている。また、基板1の表面のターゲットパターン2の上には、図示しないレジスト膜が形成されている。
【0028】
マスク3へ照射された検査光は、アライメントパターン4で反射される。反射光は、照射された検査光と同じ円偏光であり、対物レンズ30を介して検査光照射装置20aへ入射する。一方、基板1へ照射された検査光は、ターゲットパターン2及びレジスト膜で散乱される。散乱光は、ターゲットパターン2の表面やレジスト膜中の顔料等で散乱を繰り返して偏光を解消した無偏光状態となり、対物レンズ30を介して検査光照射装置20aへ入射する。
【0029】
検査光照射装置20aへ入射したマスク3からの反射光は、4分の1波長板22で円偏光からP偏光へ変換されて射出される。4分の1波長板22から射出されたP偏光された反射光は、ハーフミラー21を透過して、検出器50の方向へ照射される。一方、検査光照射装置20aへ入射した基板1からの散乱光は、4分の1波長板22を無偏光状態のまま通過し、ハーフミラー21を透過して、検出器50の方向へ照射される。
【0030】
検査光照射装置20aと検出器50との間には、反射光制御装置40aが設けられており、検査光照射装置20aから射出されたマスク3からの反射光及び基板1からの散乱光は、反射光制御装置40aへ入射する。反射光制御装置40aは、偏光板41を含んで構成されている。反射光制御装置40aへ入射したマスク3からの反射光は、一部が偏光板41で遮断され、一部が偏光板41を透過して検出器50へ到達する。一方、反射光制御装置40aへ入射した基板1からの散乱光は、一部が偏光板41で遮断され、一部が偏光板41を透過して検出器50へ到達する。偏光板41は、検出器50へ到達するマスク3からの反射光の強度が、検出器50へ到達する基板1からの散乱光の強度と同程度となるように、偏向角が調整されている。
【0031】
検出器50へ到達したマスク3からの反射光及び基板1からの散乱光は、検出器50の受光面でアライメントパターン4及びターゲットパターン2の像を結像する。検出器50は、ラインセンサやCCDカメラ等の撮像素子で構成され、マスク3からの反射光及び基板1からの散乱光を検出する。
【0032】
図3は、図1に示したアライメント検出装置が検出するマスクからの反射光を説明する図である。図3の矢印Cは、マスク3からの反射光の進行方向を示す。マスク3で反射された反射光は、照射された検査光と同じ円偏光であり、対物レンズ30を介して、4分の1波長板22へ入射する。4分の1波長板22へ入射した反射光は、4分の1波長板22で円偏光からP偏光へ変換され、P偏光の反射光が4分の1波長板22から射出される。4分の1波長板22から射出されてハーフミラー21へ到達した反射光は、P偏光されているので、その大部分がハーフミラー21を透過して、偏光板41へ入射する。そして、偏光板41へ入射した反射光は、一部が偏光板41で遮断されることにより、射出される光の強度が制御される。
【0033】
図4は、図1に示したアライメント検出装置が検出する基板からの散乱光を説明する図である。図4の矢印Dは、基板1からの散乱光の進行方向を示す。基板1で散乱された散乱光は、偏光を解消した無偏光状態となり、対物レンズ30を介して、4分の1波長板22へ入射する。4分の1波長板22へ入射した散乱光は、4分の1波長板22を無偏光状態のまま通過し、ハーフミラー21へ到達する。ハーフミラー21へ到達した散乱光は、その約半分がハーフミラー21を透過して、偏光板41へ入射する。そして、偏光板41へ入射した散乱光は、一部(主にP偏光成分)が偏光板41で遮断され、一部(主にS偏光成分)が射出される。なお、ハーフミラー21へ到達した散乱光の残り約半分はハーフミラー21で反射されるが、図4ではハーフミラー21で反射される光は図示されていない。
【0034】
本実施の形態によれば、S偏光された検査光をハーフミラーで反射させ、マスクからの反射光を円偏光からP偏光へ変換してハーフミラーを透過させることにより、ハーフミラーを用いて、検査光のマスク及び基板への照射と、マスクからの反射光の検出器への照射とを効率よく行うことができる。そして、偏光板を用いた簡易な構成で、マスクからの反射光の強度及び基板からの散乱光の強度を制御することができる。
【0035】
図5は、本発明の他の実施の形態によるアライメント検出装置の構成図である。本実施の形態のアライメント検出装置は、検査光発生装置10b、検査光照射装置20b、対物レンズ30、反射光制御装置40b、及び検出器50を含んで構成されている。
【0036】
検査光発生装置10bは、光源11、偏光板12、及び4分の1波長板13を含んで構成されており、円偏光された検査光を発生する。光源11は、ハロゲンランプ等の白色光源からなり、無偏光状態の検査光を発生する。光源11から発生された検査光は、偏光板12へ入射し、偏光板12からはS偏光成分のみが射出される。偏光板12から射出されたS偏光成分は、4分の1波長板13でS偏光から円偏光へ変換されて射出される。なお、検査光発生装置10bの光源としては、発光素子やレーザー装置等の光源を用いてもよく、光源から発生される検査光が最初からS偏光されている場合には、偏光板12は必要ない。
【0037】
検査光照射装置20bは、ハーフミラー21を含んで構成されている。検査光発生装置10bから射出された円偏光の検査光は、ハーフミラー21で反射されて、対物レンズ30を介して、マスク3及び基板1へ垂直に照射される。
【0038】
図6は、図5に示したアライメント検出装置が照射する検査光を説明する図である。図6の矢印Eは偏光板12及び4分の1波長板13から射出された検査光の進行方向を示し、矢印Fはハーフミラーで反射された検査光の進行方向を示す。偏光板12から射出されたS偏光成分は、4分の1波長板13でS偏光から円偏光へ変換されて射出される。4分の1波長板13から射出されてハーフミラー21へ到達した検査光は、その約半分がハーフミラー21で反射されて、円偏光のまま射出される。なお、ハーフミラー21へ到達した検査光の残り約半分はハーフミラー21を透過するが、図6ではハーフミラー21を透過する光は図示されていない。
【0039】
図5において、マスク3のパターン面にはアライメントパターン4が設けられており、基板1の表面にはターゲットパターン2が設けられている。また、基板1の表面のターゲットパターン2の上には、図示しないレジスト膜が形成されている。
【0040】
マスク3へ照射された検査光は、アライメントパターン4で反射される。反射光は、照射された検査光と同じ円偏光であり、対物レンズ30を介して検査光照射装置20bへ入射する。一方、基板1へ照射された検査光は、ターゲットパターン2及びレジスト膜で散乱される。散乱光は、ターゲットパターン2の表面やレジスト膜中の顔料等で散乱を繰り返して偏光を解消した無偏光状態となり、対物レンズ30を介して検査光照射装置20bへ入射する。検査光照射装置20bへ入射したマスク3からの反射光及び基板1からの散乱光は、ハーフミラー21を透過して、検出器50の方向へ照射される。
【0041】
検査光照射装置20bと検出器50との間には、反射光制御装置40bが設けられており、検査光照射装置20bから射出されたマスク3からの反射光及び基板1からの散乱光は、反射光制御装置40bへ入射する。反射光制御装置40bは、偏光板41及び4分の1波長板42を含んで構成されている。反射光制御装置40bへ入射したマスク3からの反射光は、4分の1波長板42で円偏光からP偏光へ変換されて射出される。4分の1波長板42から射出されたP偏光された反射光は、一部が偏光板41で遮断され、一部が偏光板41を透過して検出器50へ到達する。一方、反射光制御装置40bへ入射した基板1からの散乱光は、4分の1波長板42を無偏光状態のまま通過し、一部が偏光板41で遮断され、一部が偏光板41を透過して検出器50へ到達する。偏光板41は、検出器50へ到達するマスク3からの反射光の強度が、検出器50へ到達する基板1からの散乱光の強度と同程度となるように、偏向角が調整されている。
【0042】
検出器50へ到達したマスク3からの反射光及び基板1からの散乱光は、検出器50の受光面でアライメントパターン4及びターゲットパターン2の像を結像する。検出器50は、ラインセンサやCCDカメラ等の撮像素子で構成され、マスク3からの反射光及び基板1からの散乱光を検出する。
【0043】
図7は、図5に示したアライメント検出装置が検出するマスクからの反射光を説明する図である。図7の矢印Gは、マスク3からの反射光の進行方向を示す。マスク3で反射された反射光は、照射された検査光と同じ円偏光であり、対物レンズ30を介して、ハーフミラー21へ到達する。ハーフミラー21へ到達した反射光は、その約半分がハーフミラー21を透過して、円偏光のまま4分の1波長板42へ入射する。4分の1波長板42へ入射した反射光は、4分の1波長板42で円偏光からP偏光へ変換され、P偏光の反射光が4分の1波長板42から射出される。4分の1波長板42から射出されて偏光板41へ入射した反射光は、一部が偏光板41で遮断されることにより、射出される光の強度が制御される。なお、ハーフミラー21へ到達した反射光の残り約半分はハーフミラー21で反射されるが、図7ではハーフミラー21で反射される光は図示されていない。
【0044】
図8は、図5に示したアライメント検出装置が検出する基板からの散乱光を説明する図である。図8の矢印Hは、基板1からの散乱光の進行方向を示す。基板1で散乱された散乱光は、偏光を解消した無偏光状態となり、対物レンズ30を介して、ハーフミラー21へ到達する。ハーフミラー21へ到達した散乱光は、その約半分がハーフミラー21を透過して、4分の1波長板42を無偏光状態のまま通過し、偏光板41へ入射する。そして、偏光板41へ入射した散乱光は、一部(主にP偏光成分)が偏光板41で遮断され、一部(主にS偏光成分)が射出される。なお、ハーフミラー21へ到達した散乱光の残り約半分はハーフミラー21で反射されるが、図8ではハーフミラー21で反射される光は図示されていない。
【0045】
本実施の形態によれば、円偏光された検査光をマスク及び基板へ照射することにより、マスクからの反射光も円偏光となり、反射光を円偏光からP偏光へ変換する4分の1波長板と偏光板とを用いた簡易な構成で、マスクからの反射光の強度及び基板からの散乱光の強度を制御することができる。
【0046】
以上説明した実施の形態によれば、検査光照射装置は、ハーフミラーを用いて、検査光をマスク及び基板へ垂直に照射する落射照明を行うことができる。また、反射光制御装置は、偏光板を用いて、基板からの散乱光の強度を著しく低下させることなく、マスクからの反射光の強度を制御することができる。
【0047】
なお、以上説明した実施の形態では、検査光を照射する光軸上に検出器及びハーフミラーを配置し、ハーフミラーの側面に検査光発生装置を配置していたが、検査光を照射する光軸上に検査光発生装置及びハーフミラーを配置し、ハーフミラーの側面に検出器を配置してもよい。その場合、図1に示した実施の形態では、検査光発生装置がP偏光された検査光を発生するように偏光板の偏向角を変更すればよい。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、マスク及び基板の位置合わせ用パターンの像のコントラストの違いを小さくして、両者の像を同程度のコントラストで検出することができる。従って、位置合わせ精度の測定を高精度に行うことができる。また、落射照明を用いるため、透過照明方式のような装置の配置の制約が少なく、多種の基板サイズ及び露光方式に対応することができる。また、本発明を用いることによって、マスクパターンを高精度に形成した基板を形成することができ、この基板を用いて性能の高いデバイスを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態によるアライメント検出装置の構成図である。
【図2】 図1に示したアライメント検出装置が照射する検査光を説明する図である。
【図3】 図1に示したアライメント検出装置が検出するマスクからの反射光を説明する図である。
【図4】 図1に示したアライメント検出装置が検出する基板からの散乱光を説明する図である。
【図5】 本発明の他の実施の形態によるアライメント検出装置の構成図である。
【図6】 図5に示したアライメント検出装置が照射する検査光を説明する図である。
【図7】 図5に示したアライメント検出装置が検出するマスクからの反射光を説明する図である。
【図8】 図5に示したアライメント検出装置が検出する基板からの散乱光を説明する図である。
【符号の説明】
1…基板
2…ターゲットパターン
3…マスク
4…アライメントパターン
10a,10b…検査光発生装置
11…光源
12…偏光板
13…4分の1波長板
20a,20b…検査光照射装置
21…ハーフミラー
22…4分の1波長板
30…対物レンズ
40a,40b…反射光制御装置
41…偏光板
42…4分の1波長板
50…検出器
Claims (8)
- 偏光された検査光をマスク及び基板へ垂直に照射し、
検査光がマスクで反射された反射光及び検査光が基板で散乱された散乱光を偏光素子へ入射し、
反射光の強度及び散乱光の強度を偏光素子の偏光角を調整して制御し、
強度が制御された反射光及び散乱光を検出して、マスクと基板との位置合わせ精度を測定することを特徴とするアライメント検出方法。 - 直線偏光された検査光をハーフミラーで反射又は透過させた後、円偏光へ変換してからマスク及び基板へ垂直に照射し、
マスクからの反射光を円偏光から直線偏光へ変換してからハーフミラーを透過又は反射させた後、偏光板へ入射し、
反射光の強度及び散乱光の強度を偏光板の偏光角を調整して制御することを特徴とする請求項1に記載のアライメント検出方法。 - 円偏光された検査光をマスク及び基板へ垂直に照射し、
マスクからの反射光を円偏光から直線偏光へ変換した後、偏光板へ入射し、
反射光の強度及び散乱光の強度を偏光板の偏光角を調整して制御することを特徴とする請求項1に記載のアライメント検出方法。 - 偏光された検査光を発生する発生手段と、
検査光がマスクで反射された反射光及び検査光が基板で散乱された散乱光を検出する検出手段と、
前記発生手段が発生した検査光をマスク及び基板へ垂直に照射し、マスクからの反射光及び基板からの散乱光を前記検出手段へ照射する照射手段と、
偏光素子を有し、マスクと前記検出手段との間に設けられ、マスクからの反射光の強度及び基板からの散乱光の強度を、該偏光素子の偏光角を調整して制御する制御手段とを備え、
前記検出手段で検出した反射光及び散乱光から、マスクと基板との位置合わせ精度を測定することを特徴とするアライメント検出装置。 - 前記発生手段は直線偏光された検査光を発生し、
前記照射手段はハーフミラーと4分の1波長板とを備え、
前記制御手段は偏光板を備えたことを特徴とする請求項4に記載のアライメント検出装置。 - 前記発生手段は円偏光された検査光を発生し、
前記制御手段は、マスクからの反射光を円偏光から直線偏光へ変換する変換手段と、偏光板とを備えたことを特徴とする請求項4に記載のアライメント検出装置。 - 請求項1から3までのいずれか1に記載のアライメント検出方法又は請求項4から6までのいずれか1に記載のアライメント検出装置を用いて、前記マスクと前記基板との位置合わせを行うことによって前記基板上に所定の露光パターンを形成し、前記露光パターンの形成された前記基板を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイス製造方法。
- 請求項4から6までのいずれか1に記載のアライメント検出装置と、
該アライメント検出装置を用いてマスクとの位置合わせ精度を測定した基板上に所定のパターンを形成する露光手段と、
前記パターンの形成された前記基板を用いてデバイスを製造するデバイス製造手段とを備えたことを特徴とするデバイス製造装置。
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