JP3880129B2 - インダクタ回路及びフィルタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインダクタ回路及びフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の等価抵抗の原理図を図13に示す。
【0003】
図において、101は電圧電流変換素子であり、1a、1bの間の電圧を電流に変換して端子1a、1bに電流を流す。ここで、電圧電流変換素子のゲインをG1、端子1a、1b間の電圧をv1、端子1aに流れ込む電流をi1とすると、
1=G1×v1 (1)
の関係が成り立つ。
【0004】
従って、入力から見たインピーダンスZiは、
【0005】
【外1】
Figure 0003880129
となり、外部からは抵抗に見えることがわかる。
【0006】
また、ICチップ内にインダクタを実現するための手法として、ジャイレータが知られている。ジャイレータはインピーダンス反転作用を持つ回路網であり、このインピーダンス反転作用を利用してICチップ内にLCフィルタを実現することができる。
【0007】
ジャイレータの原理図を図14に示す。
【0008】
ジャイレータは2端子対網であり、10a、10bは1次側端子、20a、20bが2次側端子である。102、103はそれぞれ電圧電流変換素子であり、102は2次側の電圧を変換して1次側に電流を流す。また、103は1次側の電圧を変換して2次側に電流を流す。ここで、素子102の電圧電流変換ゲインをG10、102の電圧電流変換ゲインをG20、端子10a、10b間の電圧をv1、端子20a、20b間の電圧をv2、端子10aから流れ込む電流をi1、端子20aから流れ込む電流をi2とすると、
【0009】
【外2】
Figure 0003880129
の関係が成り立つ。
【0010】
2次側の端子に大きさCのキャパシタを接続すると、1次側から見たインピーダンスZiは、
【0011】
【外3】
Figure 0003880129
となり、1次側からはインダクタに見えることがわかる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述の如き等価抵抗回路や等価インダクタをトランジスタ回路で実現しようとした場合、トランジスタのバイアス設定をしなければならず、回路全体が複雑になってしまう。
【0013】
また、等価抵抗の2つの端子1a、1bや、等価インダクタの1次側の2つの端子10a、10bが共に電流出力端子であるために、回路の動作は1a、1b及び10a、10bに接続される外部インピーダンスの影響を受ける。その結果、電圧電流変換トランジスタのベース・コレクタ容量による極により回路の高周波域での動作が不安定になり、高周波回路のフィルタに使うのは難しかった。
【0014】
また、このような外部インピーダンス影響を少なくするために、入力側にインピーダンス変換用のバッファ回路を別途設けなければならなかった。
【0015】
本発明は前述の如き問題を解決することを目的とする。
【0016】
また、本発明の他の目的は、外部インピーダンスの影響を受けず、安定して動作可能な抵抗回路、インダクタ回路及びフィルタを提供する処にある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決し、目的を達成するため、本発明は、複数の電圧電流変換手段を有し、1次側及び2次側が共に入力に対して差動構成となっている2端子対回路であって、第1の端子及び第2の端子により1次側の端子を構成すると共に第3の端子及び第4の端子により2次側の端子を構成し、前記第1の端子と1次側の仮想接地との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第3の端子に接続されている第1の電圧電流変換手段と、前記1次側の仮想接地と前記第2の端子との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第4の端子に接続されている第2の電圧電流変換手段と、前記第3の端子と前記第4の端子との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第2の端子に接続されている第3の電圧電流変換手段と、前記第3の端子と前記第4の端子との間に接続されたコンデンサとを備え、前記第1の端子を前記回路内のいずれの電圧電流変換手段の電流出力にも非接続とした。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0021】
図1は本発明を適用した等価抵抗の原理図である。
【0022】
端子1cは端子1a、1bの中点電位に仮想接地されており、端子1aに流れ込む電流をi11、端子1bから流れ出る電流をi12とすると、図1の回路では次の関係が成り立つ。
【0023】
11=0 (5)
【0024】
【外4】
Figure 0003880129
【0025】
従って、入力から見たインピーダンスは、
【0026】
【外5】
Figure 0003880129
となり、端子1aのインピーダンスを高くすることができる。
【0027】
図13の回路では、入力の2つの端子1a、1bが共に電流出力端子であったために、回路の動作は接続される両方の端子の外部インピーダンスの影響を受けた。
【0028】
それに対し、図1に示した本形態の等価抵抗では、電流出力端子が端子1bのみであるため、端子1bの外部インピーダンスによる影響を受けにくく、安定した動作が可能になる。
【0029】
図2は等価抵抗をトランジスタ回路で実現した場合の構成を示す図である。
【0030】
回路は差動構成になっており、1a、1bが入力端子である。Q1、Q2は電圧電流変換を行うトランジスタで、その電流はQ5−Q6、Q7−Q8、Q9−Q10のカレントミラーで折り返って、プッシュプル(Q8,Q10)で端子1bにのみ出力する。
【0031】
ここで、電圧電流変換のゲインは、Q1、Q2の差動アンプのgmとQ5−Q6、Q7−Q8のカレントミラーのミラー比で決定する。本形態では、電流源Q11を設け、このQ11によりCONT端子からミラー比を制御している。
【0032】
図3は図2の回路の原理図である。
【0033】
図3の回路においては、次の関係が成り立つ。
【0034】
11=0 (8)
12=G1×v1 (9)
【0035】
従って、入力から見たインピーダンスは、
【0036】
【外6】
Figure 0003880129
となる。このように、図3の回路では、図1の回路に比べて、電圧電流変換素子のゲインが2倍になっており、そのゲインをCONT端子より制御することができる。
【0037】
次に、本発明を適用したインダクタについて説明する。
【0038】
図4は本発明を適用した等価インダクタの原理図である。
【0039】
端子10cは端子10a、10bの中点電位に仮想接地されており、端子20cは端子20a、20bの中点電位に仮想接地されている。
【0040】
1次側の電圧をv1、端子10aに流れ込む電流をi11、端子10bから流れ出る電流をi12、2次側の電圧をv2、端子20aに流れ込む電流をi21、端子20bから流れ出る電流をi22とすると、図4の回路では次の関係が成り立つ。
【0041】
【外7】
Figure 0003880129
【0042】
【外8】
Figure 0003880129
【0043】
従って、2次側にコンデンサを接続した場合の1次側から見たインピーダンスは、
【0044】
【外9】
Figure 0003880129
となり、端子1aの入力インピーダンスを高くすることができる。
【0045】
図14に示したジャイレータを用いたインダクタでは、1次側の2つの端子10a、10bが共に電流出力端子であったために回路の動作は接続される両方の外部インピーダンスの影響を受けた。
【0046】
それに対し、図4に示した回路では、電流出力端子が10bのみであるため、端子10aの外部インピーダンスによる影響を受けにくく、安定した動作が可能となる。また、入力側にインピーダンス変換用のバッファを設ける必要がなく、回路規模を小さくすることができる。
【0047】
次に、等価インダクタをトランジスタ回路で実現した場合について説明する。
【0048】
図5は等価インダクタをトランジスタ回路で実現した場合の回路構成を示す図である。
【0049】
回路は差動構成になっており、10a、10bが1次側の入力端子、20a、20bが2次側の入力端子である。2次側の入力端子にはコンデンサが接続されている。Q101、Q102は1次側の電圧を電圧電流変換するトランジスタで、その電圧電流変換ゲインは抵抗R1で設定される。
【0050】
また、Q103、Q104は2次側の電圧を電圧電流変換するトランジスタであり、その電流は、Q105−Q106、Q107−Q108、Q109−Q110のカレントミラーで折り返って、プッシュプル(Q108,Q110)で1次側の端子10bにのみ出力する。
【0051】
ここで、2次側の電圧電流変換のゲインは、Q103、Q104の差動アンプのgmとQ105−Q106、Q107−Q108のカレントミラーのミラー比で決定される。
【0052】
そして、図2の回路では、Q111の電流源を使って端子CONTよりこのミラー比を制御可能である。
【0053】
図6は図5に示した回路の原理図でり、図6においては以下の式が成り立つ。
【0054】
【外10】
Figure 0003880129
【0055】
【外11】
Figure 0003880129
【0056】
従って、2次側にコンデンサを接続した場合の1次側から見たインピーダンスは、
【0057】
【外12】
Figure 0003880129
となる。このように、図6の回路では、図4の回路に比べて、2次側の電圧を入力とする電圧電流変換回路のゲインが2倍になっており、そのゲインをCONT端子から制御することができる。
【0058】
このように、図5、6の回路においても電流出力端子が1bのみであるため、端子1aの外部インピーダンスによる影響を受けにくく、安定した動作が可能となる。そのため、本形態のインダクタを使うことにより、高周波数域まで特性が安定したフィルタをICチップ内に集積することが可能になる。
【0059】
図7は図2、3に示した等価抵抗及び図5、6に示した等価インダクタを使ったフィルタの構成を示す図である。
【0060】
図において、201は図5、6に示した等価インダクタ、C202はキャパシタ、203は図2、3に示した等価抵抗である。この回路は若干高域ブーストされたローパスフィルタであり、図2、3の等価抵抗及び、図5、6の等価インダクタを用いることにより、高周波数域まで良好な特性が得られる。
【0061】
次に、図2、3の等価抵抗及び図5、6の等価インダクタをデジタルVTRにおけるフィルタに使用した実施形態について説明する。
【0062】
図8は本発明を適用したデジタルVTRの構成を示す図である。
【0063】
図8において、画像・音声等のデータが記録された磁気テープ301をトレースする磁気ヘッド302から得られる微少な再生信号は、ヘッドアンプ303で50〜60dB増幅される。
【0064】
ヘッドアンプ303からの再生信号は後述の構成の再生イコライザ304によりその周波数・振幅特性が制御され、データ検出回路305に出力される。
【0065】
データ検出回路305は再生イコライザ304により等化されたデータのレベルを所定の閾値と比較することによりデジタルデータを検出し、D−フリップフロップ310と位相検出回路306に出力する。
【0066】
位相検出回路306はデータ検出回路305からの出力データと逓倍回路309からのクロックとの位相差を検出して位相誤差信号としてループフィルタ307に出力する。
【0067】
ループフィルタ307はこの位相誤差信号に対してフィルタリング処理を施して発振器308及び再生イコライザ304に負帰還する。発振器308から出力された信号は逓倍回路309により2倍の周波数に逓倍され、D−フリップフロップ310及び復調器311の動作クロックとして出力される。
【0068】
このように構成することにより、再生データに位相同期したクロックを安定して得ることができる。
【0069】
D−フリップフロップ310はデータ検出回路305の出力データを前述のクロックに従ってラッチし、復調器311に出力する。復調器311はラッチされたデータに対してデジタル復調処理を施してエラー訂正復号回路312に出力する。
【0070】
エラー訂正復号回路312は記録時に付加されたパリティデータを用いて再生データ中のエラーを訂正し、信号処理回路313で記録時と逆の逆量子化、逆DCT等の処理を施して再生データを復元する。
【0071】
次に、図8におけるイコライザ304について説明する。
【0072】
図9は再生イコライザ304の構成を示す図である。デジタルVTRにおいては広帯域なパルス波形を伝送するため、イコライザにおける通過帯域内の群遅延特性ができるだけ平坦である必要がある。群遅延特性が平坦でないと、リンギング、スミアといった画面上の歪みが目立つなど、振幅特性が仕様を満足するだけでは良好なフィルタ回路とはならない。
【0073】
そこで、本形態では、図9に示したように、1段のLCネットワークの後段に、群遅延フィルタを設け、振幅フィルタの群遅延特性を補正するようにしている。図9の振幅フィルタの振幅及び群遅延特性が図10(a)、図10(b)であるとする。この振幅フィルタの群遅延特性を補正するために、並列LCネットワーク、及びオペアンプと並列LCネットワークによる2段の群遅延フィルタを用い、それぞれ図10(c)に示す群遅延特性で低域の群遅延を分担して与え、トータルな特性として図10(d)に示すような帯域内にリップルが残るものの、およそ平坦な群遅延特性を得ることができる。
【0074】
図9のイコライザでは、振幅フィルタの抵抗R1401と直列に等価抵抗ER1417を接続した抵抗ネットワーク1、群遅延フィルタ1の抵抗R4407と直列に等価抵抗ER2418を接続した抵抗ネットワーク2、群遅延フィルタ2の抵抗R7413と直列に等価抵抗ER3419を接続した抵抗ネットワーク3を設け、これら各抵抗ネットワークの等価抵抗を図3に示した等価抵抗で構成して抵抗値を制御可能としている。
【0075】
また、振幅フィルタのインダクタL1402、群遅延フィルタ1のインダクタL2408及び群遅延フィルタ2のインダクタL3414を図6に示した等価インダクタで構成してインダクタンスを制御可能としている。
【0076】
次に、図9に示した振幅フィルタの遮断周波数f0及びQ(Quality Factor)は、
【0077】
【外13】
Figure 0003880129
となり、等価抵抗ER1及び等価インダクタL1を制御することにより、振幅フィルタの遮断周波数及びQの値を制御することができる。
【0078】
即ち、例えば、インダクタンスを制御することにより振幅フィルタの遮断周波数を変更し、目標の周波数特性を実現した場合、Qの値もインダクタンスによって大きく変化してしまう。その結果、遮断周波数でゲインにピークを生じるようになるが、本形態では、等価インダクタの制御信号と同じ制御信号を用いて等価抵抗ER1を制御しているため、遮断周波数の変更に伴ってQの値が大きく変動してしまうことを防ぐことが可能になる。
【0079】
また、群遅延フィルタ1の遮断周波数f0及びQは、
【0080】
【外14】
Figure 0003880129
となり、等価抵抗ER2及び等価インダクタL2を制御することにより、群遅延フィルタの遮断周波数及びQを制御することができる。
【0081】
このように、群遅延フィルタに対しても等価インダクタの制御信号と同じ制御信号を用いて等価抵抗ER2を制御しているため、遮断周波数の変更に伴ってQの値が大きく変動してしまうことを防止することができる。
【0082】
従って、フィードバックループにより遮断周波数を目標の周波数に調整し、かつ、Qの変動を小さく抑えることが可能となり、振幅特性、群遅延特性とも良好なフィルタ回路を集積回路上に実現することができる。
【0083】
また、等価抵抗及び等価インダクタとして、図2、図5に示した回路を使用したため、外部インピーダンスの影響を少なくでき、高周波域まで特性が安定したイコライザを実現することが可能になる。
【0084】
図11は本形態における発振器308の構成を示す図である。
【0085】
図11において、電圧制御電流源420でL4とC4とによる2次フィルタ(共振回路)を駆動し、その2次フィルタの共振周波数
【0086】
【外15】
Figure 0003880129
で発振させる。
【0087】
また、発振器308の発振周波数を決めるフィルタ4の周波数特性は、ジャイレータの基準電流が中心値であると、図12に示す様に再生データの伝送速度(再生クロック周波数)fbの1/2であるfb/2に鋭いピークを持つ特性であるので、fb/2を中心周波数として発振する。そして、発振器308の出力を逓倍回路309で周波数を2倍して周波数fbのクロックとして再生系デジタル回路へ供給している。
【0088】
本形態では、図11のインダクタL4を図6に示した等価インダクタで構成し、再生イコライザ304と同様にループフィルタ307の出力によりジャイレータの電流源Q111を制御することにより発振周波数を制御して、再生データに同期したクロックを得ることができる。
【0089】
また、群遅延フィルタ2とフィルタ4それぞれで用いるキャパシタの値C3とC4を同じにすれば、ジャイレータの浮遊容量も含めて群遅延フィルタ2の遮断周波数を常にfb/2とすることができ、この群遅延フィルタ2を基準として群遅延フィルタ1で使うキャパシタの値C2を容易に求めることができる。
【0090】
このように、各フィルタの等価抵抗及び等価インダクタを図2、図5に示した等価抵抗、等価インダクタとし、各フィルタのR値、C値の絶対値の変動量を、データ検出用のPLL回路から得られる発振器308の制御信号であるジャイレータ(インダクタ)の制御電流で検出し、同じ制御信号で再生イコライザの各フィルタにおけるジャイレータ及び等価抵抗を制御して遮断周波数を正規の周波数に調整することによって、再生イコライザの特性の変化を小さくすることができると共に、高周波数域まで安定した特性を実現することができる。
【0092】
【発明の効果】
本発明のインダクタ回路によれば、一次側の一方の端子のみから電流が出力されるため、他方の端子の外部インピーダンスによる影響を少なくすることができ、安定した動作が可能になる。
【0093】
また、本発明のフィルタによれば、高周波数域まで特性が安定したフィルタをICチップ内に構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としての等価抵抗の原理図である。
【図2】本発明の実施形態としての等価抵抗の構成を示す図である。
【図3】図2の回路の原理図である。
【図4】本発明の実施形態としての等価インダクタの原理図である。
【図5】本発明の実施形態としての等価インダクタの構成を示す図である。
【図6】図5の回路の原理図である。
【図7】図2、図5の回路を用いたフィルタの構成を示す図である。
【図8】本発明の実施形態としてのデジタルVTRの構成を示す図である。
【図9】図8における再生イコライザの構成を示す図である。
【図10】図10のイコライザの特性を説明するための図である。
【図11】図8における発振器の構成を示す図である。
【図12】図11の回路の動作を説明するための図である。
【図13】従来の等価抵抗の構成を示す図である。
【図14】従来のジャイレータの構成を示す図である。
【符号の説明】
104 電圧電流変換回路
201 等価インダクタ
202 等価抵抗

Claims (10)

  1. 複数の電圧電流変換手段を有し、1次側及び2次側が共に入力に対して差動構成となっている2端子対回路であって、第1の端子及び第2の端子により1次側の端子を構成すると共に第3の端子及び第4の端子により2次側の端子を構成し、
    前記第1の端子と1次側の仮想接地との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第3の端子に接続されている第1の電圧電流変換手段と、
    前記1次側の仮想接地と前記第2の端子との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第4の端子に接続されている第2の電圧電流変換手段と、
    前記第3の端子と前記第4の端子との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第2の端子に接続されている第3の電圧電流変換手段と、
    前記第3の端子と前記第4の端子との間に接続されたコンデンサとを備え、
    前記第1の端子を前記回路内のいずれの電圧電流変換手段の電流出力にも非接続としたことを特徴とするインダクタ回路。
  2. 前記第3の電圧電流変換手段の変換ゲインを制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載のインダクタ回路。
  3. 前記制御手段はトランジスタにより構成される電流源を含むことを特徴とする請求項2に記載のインダクタ回路。
  4. 前記第1、第2及び第3の電圧電流変換手段はそれぞれ、トランジスタにより構成されることを特徴とする請求項1に記載のインダクタ回路。
  5. 複数の電圧電流変換手段を有し、1次側及び2次側が共に入力に対して差動構成となっている2端子対回路であって、第1の端子及び第2の端子により1次側の端子を構成すると共に第3の端子及び第4の端子により2次側の端子を構成し、前記第1の端子と1次側の仮想接地との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第3の端子に接続されている第1の電圧電流変換手段と、前記1次側の仮想接地と前記第2の端子との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第4の端子に接続されている第2の電圧電流変換手段と、前記第3の端子と前記第4の端子との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第2の端子に接続されている第3の電圧電流変換手段と、前記第3の端子と前記第4の端子との間に接続されたコンデンサとを備え、前記第1の端子を前記回路内のいずれの電圧電流変換手段の電流出力にも非接続としたインダクタ回路と、
    キャパシタとを備えたフィルタ。
  6. 抵抗回路を更に備えたことを特徴とする請求項5に記載のフィルタ。
  7. 複数の電圧電流変換手段を有し、1次側及び2次側が共に入力に対して差動構成となっている2端子対回路であって、第1の端子及び第2の端子により1次側の端子を構成すると共に第3の端子及び第4の端子により2次側の端子を構成し、
    前記第1の端子と1次側の仮想接地との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第3の端子に接続されている第1の電圧電流変換手段と、
    前記1次側の仮想接地と前記第2の端子との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第4の端子に接続されている第2の電圧電流変換手段と、
    2次側の仮想接地と前記第4の端子との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第2の端子に接続されている第3の電圧電流変換手段と、
    前記第3の端子と前記第4の端子との間に接続されたコンデンサとを備え、
    前記第1の端子を前記回路内のいずれの電圧電流変換手段の電流出力にも非接続としたことを特徴とするインダクタ回路。
  8. 第1の端子と第2の端子とを有し、入力に対して差動構成となっている2端子回路であって、前記第1の端子と前記第2の端子との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第2の端子に接続されている第1の電圧電流変換手段を備え、前記第1の端子を前記第1の電圧電流変換素子の電流出力に非接続とした抵抗回路と、
    複数の電圧電流変換手段を有し、1次側及び2次側が共に入力に対して差動構成となっている2端子対回路であって、第3の端子及び第4の端子により1次側の端子を構成すると共に第5の端子及び第6の端子により2次側の端子を構成し、前記第3の端子と1次側の仮想接地との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第5の端子に接続されている第2の電圧電流変換手段と、前記1次側の仮想接地と前記第4の端子との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第6の端子に接続されている第3の電圧電流変換手段と、前記第5の端子と前記第6の端子との間の電圧を入力とし、その電流出力が前記第4の端子に接続されている第4の電圧電流変換手段と、前記第5の端子と前記第6の端子との間に接続されたコンデンサとを備え、前記第3の端子を前記回路内のいずれの電圧電流変換手段の電流出力にも非接続としたインダクタとを備えたフィルタ。
  9. キャパシタを更に備えたことを特徴とする請求項8に記載のフィルタ。
  10. 前記第1の電圧電流変換手段の変換ゲインと、前記第4の電圧電流変換手段の変換ゲインとを制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項8に記載のフィルタ。
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