JP3878602B2 - 大容量コンデンサの充電制御装置、大容量コンデンサの放電制御装置、大容量コンデンサの充電制御方法、及び大容量コンデンサの放電制御方法 - Google Patents

大容量コンデンサの充電制御装置、大容量コンデンサの放電制御装置、大容量コンデンサの充電制御方法、及び大容量コンデンサの放電制御方法 Download PDF

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本発明は、電気二重層キャパシタや電解コンデンサ等の大容量コンデンサの充電制御装置、大容量コンデンサの放電制御装置、大容量コンデンサの充電制御方法、及び大容量コンデンサの放電制御方法に関する。そして、以下の説明においては、主に電気二重層キャパシタの充電制御または放電制御に適用した場合を念頭に置いて説明するが、本発明は、電解コンデンサの充電制御または放電制御についても適用可能である。
電気二重層キャパシタは、その大静電容量特性と低内部抵抗特性から、近年その応用範囲を広げている。一般に、電気二重層キャパシタの製造過程において、その性能を引き出すために、数A以下、数十時間の充放電エージングが行われる。また、電気二重層キャパシタの特性検査の一環として、電圧保持特性を測定する。電圧保持特性とは、電気二重層キャパシタを定電圧充電したのち、電気二重層キャパシタの端子を開放して所定の時間放置し、その電圧降下を測定することで、電気二重層キャパシタの漏れ電流特性を明らかにするものである。
従来から、このような充放電エージング、及び電圧保持特性を測定するために、電気二重層キャパシタ個別に電源と負荷を用意した充放電装置が使用されていた。しかし、各電気二重層キャパシタごとに電源と負荷を用意するため、装置として非常に高価なものとなっていた。電気二重層キャパシタの製造原価を下げるためには、より安価にかつ大量に電気二重層キャパシタを充放電エージング、及び電圧保持特性を測定できる装置が望ましい。
そこで、図9に示すように、複数の電気二重層キャパシタC1〜C3を並列接続し、電気二重層キャパシタC1〜C3を一括して充放電する装置が考えられる。ただし、複数の電気二重層キャパシタを並列接続して充放電する際に注意しなければならないのが、その静電容量の大きさと内部抵抗の小ささから、複数の電気二重層キャパシタ間の僅かな電位差でも電気二重層キャパシタ間に大電流が流れることである。例えば、内部抵抗1mΩの電気二重層キャパシタにおいて、電気二重層キャパシタ間で電位差が0.1Vある場合、その電気二重層キャパシタを並列接続すると、瞬時に50Aもの大電流が流れることになる。
図9に示す構成においては、互いに並列接続された電気二重層キャパシタC1〜C3の各々に電流制限抵抗R11〜R13をそれぞれ直列接続することにより、電気二重層キャパシタC1〜C3間に流れる電流を抑制している。なお、タンタルコンデンサ、電解コンデンサ、フィルム系コンデンサ等のコンデンサのリーク電流測定装置において、互いに並列接続されたコンデンサの各々に電流制限抵抗を直列接続した構成が特開平9−243693号公報(特許文献1)に開示されている。
特開平9−243693号公報
しかしながら、図9に示す構成のように、互いに並列接続された電気二重層キャパシタC1〜C3の各々に電流制限抵抗R11〜R13をそれぞれ直列接続した場合は、電流制限抵抗R11〜R13による損失が、装置の充放電効率を低下させて消費電力を増加させてしまうという問題点がある。一方、電流制限抵抗R11〜R13を省略しようとすると、過大電流を許容できるように装置の設計を行う必要があるため、装置のコストが上昇してしまう。さらに、電気二重層キャパシタに管理できない電流ストレスを加えることになり、品質管理上望ましくない。
本発明は、並列接続された複数の大容量コンデンサを過大電流が流れるのを抑止しながら効率よく充電することができる大容量コンデンサの充電制御装置及び充電制御方法を提供することを目的とする。また、本発明は、並列接続された複数の大容量コンデンサを過大電流が流れるのを抑止しながら効率よく放電することができる大容量コンデンサの放電制御装置及び放電制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る大容量コンデンサの充電制御装置、大容量コンデンサの放電制御装置、大容量コンデンサの充電制御方法、及び大容量コンデンサの放電制御方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明に係る大容量コンデンサの充電制御装置は、各々が共通の充電用電源により充電可能で互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの充電制御を行う装置であって、大容量コンデンサの端子間電圧の各々を検出する電圧検出手段と、各大容量コンデンサに対応して配設され、各々が対応する大容量コンデンサと充電用電源との導通/非導通の切り換えが可能な複数のスイッチと、各スイッチを導通させることで、各大容量コンデンサと充電用電源とを導通させる制御手段と、を有し、前記制御手段は、充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と該充電用電源に対し導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させることを要旨とする。
この本発明においては、充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と充電用電源に対し導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、その非導通状態の大容量コンデンサと充電用電源とを導通させる。これによって、大容量コンデンサと充電用電源とを導通させるときに、大容量コンデンサ間に流れる電流を電流制限抵抗を用いることなく抑制することができる。したがって、この本発明によれば、並列接続された複数の大容量コンデンサを過大電流が流れるのを抑止しながら効率よく充電することができる。
本発明に係る大容量コンデンサの充電制御装置において、前記制御手段は、端子間電圧の低い大容量コンデンサから順に前記充電用電源と導通させるものとすることもできる。本発明に係る大容量コンデンサの充電制御装置において、前記制御手段は、前記充電用電源に対し導通状態の大容量コンデンサに流れる電流がほぼ所定の一定値となるように、該充電用電源から出力される電流を制御するものとすることもできる。こうすれば、大容量コンデンサをさらに効率よく充電することができる。この態様の本発明に係る大容量コンデンサの充電制御装置において、前記制御手段は、前記充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの1つと該充電用電源とを導通させるときに、該充電用電源から出力される電流が前記所定の一定値分増加するように、該充電用電源から出力される電流を制御するものとすることもできる。
また、本発明に係る大容量コンデンサの充電制御装置は、各々が共通の充電用電源により充電可能で互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの充電制御を行う装置であって、各々が対応する大容量コンデンサに直列接続された複数の抵抗と、大容量コンデンサの端子間電圧の各々及び大容量コンデンサの並列接続点間における電圧を検出する電圧検出手段と、各大容量コンデンサに対応して配設され、各々が対応する大容量コンデンサと充電用電源との間の導通/非導通の切り換えが可能な複数のスイッチと、各スイッチを導通させることで、各大容量コンデンサと充電用電源とを導通させる制御手段と、を有し、前記制御手段は、充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と前記並列接続点間における電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させることを要旨とする。
この本発明においては、充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と大容量コンデンサの並列接続点間における電圧との差が所定範囲内のときに、その非導通状態の大容量コンデンサと充電用電源とを導通させる。これによって、大容量コンデンサと充電用電源とを導通させるときに、大容量コンデンサ間に流れる電流を電流制限抵抗を用いることなく抑制することができる。したがって、この本発明によれば、並列接続された複数の大容量コンデンサを過大電流が流れるのを抑止しながら効率よく充電することができる。
本発明に係る大容量コンデンサの充電制御装置において、前記制御手段は、端子間電圧の低い大容量コンデンサから順に前記充電用電源と導通させるものとすることもできる。本発明に係る大容量コンデンサの充電制御装置において、前記制御手段は、前記充電用電源に対し導通状態の大容量コンデンサに流れる電流が所定の一定値にほぼ収束するように、該充電用電源から出力される電流を制御するものとすることもできる。こうすれば、大容量コンデンサをさらに効率よく充電することができる。
この態様の本発明に係る大容量コンデンサの充電制御装置において、前記制御手段は、前記充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの1つと該充電用電源とを導通させるときに、該充電用電源と導通させる大容量コンデンサの容量をC、該大容量コンデンサと直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させた時点からの経過時間をtとすると、該充電用電源から出力される電流の増加分が
Figure 0003878602
をほぼ満たすように、該充電用電源から出力される電流を制御するものとすることもできる。
この態様の本発明に係る大容量コンデンサの充電制御装置において、前記制御手段は、前記充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの1つと該充電用電源とを導通させるときに、該充電用電源と導通させる大容量コンデンサの容量をC、該大容量コンデンサと直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させた時点からの経過時間をtとすると、該充電用電源から出力される電流の増加分が、0≦t<C×RではI×t/(C×R)をほぼ満たし、t≧C×RではIをほぼ満たすように、該充電用電源から出力される電流を制御するものとすることもできる。
この態様の本発明に係る大容量コンデンサの充電制御装置において、前記制御手段は、前記充電用電源と導通させる大容量コンデンサの容量をC、該大容量コンデンサと直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサの端子間電圧をVn、前記並列接続点間における電圧をVSとすると、VS−R×I<Vn<VSが成立している時点で、該大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させるとともに、該大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させた時点からの経過時間をtとすると、該充電用電源から出力される電流の増加分が
Figure 0003878602
では
Figure 0003878602
をほぼ満たし、
Figure 0003878602
ではIをほぼ満たすように、該充電用電源から出力される電流を制御するものとすることもできる。
この態様の本発明に係る大容量コンデンサの充電制御装置において、前記制御手段は、前記充電用電源と導通させる大容量コンデンサに直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサの端子間電圧をVn、前記並列接続点間における電圧をVSとすると、Vn=VS−R×Iがほぼ成立したときに、該大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させるとともに、該充電用電源から出力される電流が前記所定の一定値I分増加するように、該充電用電源から出力される電流を制御するものとすることもできる。
本発明に係る大容量コンデンサの放電制御装置は、各々が共通の放電用負荷へ放電可能で互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの放電制御を行う装置であって、各大容量コンデンサに対応して配設され、各々が対応する大容量コンデンサの端子間電圧を検出する複数の電圧検出手段と、各大容量コンデンサに対応して配設され、各々が対応する大容量コンデンサと放電用負荷との導通/非導通の切り換えが可能な複数のスイッチと、各スイッチを導通させることで、各大容量コンデンサと放電用負荷とを導通させる制御手段と、を有し、前記制御手段は、放電用負荷に対し導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と該放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させることを要旨とする。
この本発明によれば、大容量コンデンサと放電用負荷とを導通させるときに、大容量コンデンサ間に流れる電流を電流制限抵抗を用いることなく抑制することができるので、並列接続された複数の大容量コンデンサを過大電流が流れるのを抑止しながら効率よく放電することができる。
本発明に係る大容量コンデンサの放電制御装置において、前記制御手段は、端子間電圧の高い大容量コンデンサから順に前記放電用負荷と導通させるものとすることもできる。本発明に係る大容量コンデンサの放電制御装置において、前記制御手段は、前記放電用負荷に対し導通状態の大容量コンデンサから流れる電流がほぼ所定の一定値となるように、該放電用負荷に流れる電流を制御するものとすることもできる。こうすれば、大容量コンデンサをさらに効率よく放電することができる。この態様の本発明に係る大容量コンデンサの放電制御装置において、前記制御手段は、前記放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの1つと該放電用負荷とを導通させるときに、該放電用負荷に流れる電流が前記所定の一定値分増加するように、該放電用負荷に流れる電流を制御するものとすることもできる。
また、本発明に係る大容量コンデンサの放電制御装置は、各々が共通の放電用負荷へ放電可能で互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの放電制御を行う装置であって、各々が対応する大容量コンデンサに直列接続された複数の抵抗と、大容量コンデンサの端子間電圧の各々及び大容量コンデンサの並列接続点間における電圧を検出する電圧検出手段と、各大容量コンデンサに対応して配設され、各々が対応する大容量コンデンサと放電用負荷との間の導通/非導通の切り換えが可能な複数のスイッチと、各スイッチを導通させることで、各大容量コンデンサと放電用負荷とを導通させる制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記並列接続点間における電圧と放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させることを要旨とする。
この本発明によれば、大容量コンデンサと放電用負荷とを導通させるときに、大容量コンデンサ間に流れる電流を電流制限抵抗を用いることなく抑制することができるので、並列接続された複数の大容量コンデンサを過大電流が流れるのを抑止しながら効率よく放電することができる。
本発明に係る大容量コンデンサの放電制御装置において、前記制御手段は、端子間電圧の高い大容量コンデンサから順に前記放電用負荷と導通させるものとすることもできる。本発明に係る大容量コンデンサの放電制御装置において、前記制御手段は、前記放電用負荷に対し導通状態の大容量コンデンサから流れる電流が所定の一定値にほぼ収束するように、該放電用負荷に流れる電流を制御するものとすることもできる。こうすれば、大容量コンデンサをさらに効率よく放電することができる。
この態様の本発明に係る大容量コンデンサの放電制御装置において、前記制御手段は、前記放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの1つと該放電用負荷とを導通させるときに、該放電用負荷と導通させる大容量コンデンサの容量をC、該大容量コンデンサと直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させた時点からの経過時間をtとすると、該放電用負荷に流れる電流の増加分が
Figure 0003878602
をほぼ満たすように、該放電用負荷に流れる電流を制御するものとすることもできる。
この態様の本発明に係る大容量コンデンサの放電制御装置において、前記制御手段は、前記放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの1つと該放電用負荷とを導通させるときに、該放電用負荷と導通させる大容量コンデンサの容量をC、該大容量コンデンサと直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させた時点からの経過時間をtとすると、該放電用負荷に流れる電流の増加分が、0≦t<C×RではI×t/(C×R)をほぼ満たし、t≧C×RではIをほぼ満たすように、該放電用負荷に流れる電流を制御するものとすることもできる。
この態様の本発明に係る大容量コンデンサの放電制御装置において、前記制御手段は、前記放電用負荷と導通させる大容量コンデンサの容量をC、該大容量コンデンサと直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサの端子間電圧をVn、前記並列接続点間における電圧をVSとすると、VS<Vn<VS+R×Iが成立している時点で、該大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させるとともに、該大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させた時点からの経過時間をtとすると、該放電用負荷に流れる電流の増加分が
Figure 0003878602
では
Figure 0003878602
をほぼ満たし、
Figure 0003878602
ではIをほぼ満たすように、該放電用負荷に流れる電流を制御するものとすることもできる。
この態様の本発明に係る大容量コンデンサの放電制御装置において、前記制御手段は、前記放電用負荷と導通させる大容量コンデンサに直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサの端子間電圧をVn、前記並列接続点間における電圧をVSとすると、Vn=VS+R×Iがほぼ成立したときに、該大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させるとともに、該放電用負荷に流れる電流が前記所定の一定値I分増加するように、該放電用負荷に流れる電流を制御するものとすることもできる。
本発明に係る大容量コンデンサの充電制御方法は、各々が共通の充電用電源により充電可能で互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの充電制御を行う方法であって、大容量コンデンサの端子間電圧の各々を検出し、充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と該充電用電源に対し導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させることを要旨とする。
また、本発明に係る大容量コンデンサの充電制御方法は、各々が共通の充電用電源により充電可能であり、各々に抵抗が直列接続され、かつ互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの充電制御を行う方法であって、大容量コンデンサの端子間電圧の各々及び大容量コンデンサの並列接続点間における電圧を検出し、充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と前記並列接続点間における電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させることを要旨とする。
本発明に係る大容量コンデンサの放電制御方法は、各々が共通の放電用負荷へ放電可能で互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの放電制御を行う方法であって、大容量コンデンサの端子間電圧の各々を検出し、放電用負荷に対し導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と該放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させることを要旨とする。
また、本発明に係る大容量コンデンサの放電制御方法は、各々が共通の放電用負荷へ放電可能であり、各々に抵抗が直列接続され、かつ互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの放電制御を行う方法であって、大容量コンデンサの端子間電圧の各々及び大容量コンデンサの並列接続点間における電圧を検出し、前記並列接続点間における電圧と放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させることを要旨とする。
以下、本発明を実施するための形態(以下実施形態という)を図面に従って説明する。
「第1実施形態」
図1は、本発明の第1実施形態に係る大容量コンデンサの充電制御装置及び放電制御装置の両方の機能を備えた充放電制御装置の構成の概略を示す図であり、大容量コンデンサが電気二重層キャパシタである場合を示す。本実施形態の充放電制御装置は、電圧検出器VDET、スイッチSW1〜SW3、及び制御装置CPUを備えており、共通の充電用電源PSから互いに並列接続された複数の電気二重層キャパシタC1〜C3へ充電を行うことができるとともに、互いに並列接続された複数の電気二重層キャパシタC1〜C3から共通の放電用負荷Uへ放電を行うことができるものである。そして、電気二重層キャパシタC1〜C3の製造工程において、本実施形態の充放電制御装置を用いた電気二重層キャパシタC1〜C3充電制御及び放電制御が繰り返して行われる。なお、図1においては、互いに並列接続された電気二重層キャパシタの数を3としているが、電気二重層キャパシタの並列接続数については任意に設定することができる。また、放電用負荷Uは、回生機能を有していてもよい。
電圧検出器VDETは、電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3の各々を検出する。電圧検出器VDETにより検出された端子間電圧V1〜V3は、制御装置CPUに入力される。
スイッチSW1〜SW3は、電気二重層キャパシタC1〜C3にそれぞれ対応して配設されている。電気二重層キャパシタC1と直列接続されたスイッチSW1は、電気二重層キャパシタC1と充電用電源PS及び放電用負荷Uとの間の導通/非導通の切り換えが可能である。同様に、電気二重層キャパシタC2と直列接続されたスイッチSW2は、電気二重層キャパシタC2と充電用電源PS及び放電用負荷Uとの間の導通/非導通の切り換えが可能であり、電気二重層キャパシタC3と直列接続されたスイッチSW3は、電気二重層キャパシタC3と充電用電源PS及び放電用負荷Uとの間の導通/非導通の切り換えが可能である。
制御装置CPUは、入力された電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3に基づいて、スイッチSW1〜SW3の導通/非導通の切り換え制御を行う。このスイッチSW1〜SW3の切り換え制御によって、電気二重層キャパシタC1〜C3の各々と充電用電源PS及び放電用負荷Uとの間の導通/非導通の切り換え制御が行われる。さらに、制御装置CPUは、充電用電源PSから出力される電流の制御、及び放電用負荷Uに流れる電流の制御も行う。
「充電制御」
次に、制御装置CPUによって実行される充電制御について、図2(A)に示すフローチャートを用いて説明する。ただし、以下の説明では、一例として、電気二重層キャパシタC1〜C3の容量を1000Fとし、充電制御開始前における電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3の大小関係がV1<V2<V3であった場合を説明する。そして、充電制御開始前にはスイッチSW1〜SW3はすべて非導通であるとし、スイッチSW1を導通させて最も端子間電圧の低い電気二重層キャパシタC1を充電用電源PSと導通させることで充電制御を開始するものとする。その際に、電気二重層キャパシタC1に流れる充電電流が1Aの一定値とほぼなるように、充電用電源PSから出力される電流が1Aに制御される。充電用電源PSが電圧源である場合は、初期電圧がV1、電圧上昇率が1mV/secに設定される。一方、充電用電源PSが電流源である場合は、出力電流が1Aに設定される。
まずステップ(以下Sとする)1においては、電圧検出器VDETにより検出された電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3が読み込まれる。そして、S2に進む。
S2においては、電気二重層キャパシタC1〜C3の充電終了条件が成立したか否かが判定される。ここでの充電終了条件の成立については、例えば電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3が所定値以上になった場合に、充電終了条件が成立したと判定することができる。充電終了条件が成立した場合、すなわちS2の判定結果がYESの場合は、充電制御を終了する。一方、充電終了条件が成立しない場合、すなわちS2の判定結果がNOの場合は、S3に進む。
S3においては、電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3が比較される。より詳細には、充電用電源PSに対し非導通状態の電気二重層キャパシタの端子間電圧と充電用電源PSに対し導通状態の電気二重層キャパシタの端子間電圧との差が所定範囲内であるか否かが判定される。S3の判定結果がNOの場合は、S1に戻る。一方、S3の判定結果がYESの場合は、S4に進む。なお、ここでの所定範囲については、S4で電気二重層キャパシタを充電用電源PSと導通させるときに電気二重層キャパシタ間に過大電流が流れないための範囲として設定することができる。
S4においては、充電用電源PSに対し導通状態の電気二重層キャパシタとの端子間電圧差が所定範囲内となった電気二重層キャパシタについて、充電用電源PSとの導通が行われる。そして、S5に進む。
S5においては、充電用電源PSの充電条件が設定される。ここでは充電用電源PSに対し導通状態の電気二重層キャパシタに流れる電流が1Aの一定値とほぼなるように、充電用電源PSから出力される電流が制御される。そして、S1に戻る。
ここで、電気二重層キャパシタC2,C3が充電用電源PSと非導通で電気二重層キャパシタC1のみが充電用電源PSと導通している場合を考える。その場合は、電気二重層キャパシタC1のみの充電が行われて電気二重層キャパシタC1の端子間電圧V1のみが上昇することで、電気二重層キャパシタC1の端子間電圧V1は、充電用電源PSに対し非導通状態の電気二重層キャパシタC2,C3の中で最も端子間電圧の低い電気二重層キャパシタC2の端子間電圧V2に近づく。S3において、端子間電圧V2と端子間電圧V1との差がまだ所定範囲内にないときは、S3の判定結果はNOとなり、電気二重層キャパシタC1のみの充電が引き続いて行われる。
その後、S3において、端子間電圧V2と端子間電圧V1との差が所定範囲内となったときに、S3の判定結果はYESとなる。その場合は、S4において、スイッチSW2が導通されることで、充電用電源PSに対し非導通の電気二重層キャパシタの1つC2と充電用電源PSとが導通され、電気二重層キャパシタC2の充電が開始される。このように、端子間電圧V2と端子間電圧V1との差が所定範囲内となってから電気二重層キャパシタC2と充電用電源PSとを導通させることにより、電気二重層キャパシタC1,C2間に流れる電流を抑制することができる。
そして、電気二重層キャパシタC1,C2間に流れる電流をさらに抑制するためには、スイッチSW2を導通させるときの端子間電圧V2と端子間電圧V1との差は、0に近い方が好ましい。したがって、端子間電圧V2と端子間電圧V1とが等しいときに、電気二重層キャパシタC2と充電用電源PSとを導通させることが最も好ましい。
また、スイッチSW2を導通させるときは、S5において、電気二重層キャパシタC1,C2に流れる電流がともに1Aとなるように、充電用電源PSから出力される電流が1A分増加されて2Aに制御される。充電用電源PSが電圧源である場合は、電圧上昇率1mV/secが維持される。一方、充電用電源PSが電流源である場合は、出力電流が1A分増加されて2Aに設定される。
スイッチSW2の導通後に、電気二重層キャパシタC1,C2の充電が行われて電気二重層キャパシタC1,C2の端子間電圧V1,V2が上昇することで、端子間電圧V1,V2は、充電用電源PSに対し非導通状態の電気二重層キャパシタC3の端子間電圧V3に近づく。S3において、端子間電圧V3と端子間電圧V1(V2)との差がまだ所定範囲内にないときは、S3の判定結果はNOとなり、電気二重層キャパシタC1,C2の充電が引き続いて行われる。
その後、S3において、端子間電圧V3と端子間電圧V1(V2)との差が所定範囲内となったときに、S3の判定結果はYESとなる。その場合は、S4において、スイッチSW3が導通されることで、充電用電源PSに対し非導通の電気二重層キャパシタC3と充電用電源PSとが導通され、電気二重層キャパシタC3の充電が開始される。このように、端子間電圧V3と端子間電圧V1(V2)との差が所定範囲内となってから電気二重層キャパシタC3と充電用電源PSとを導通させることにより、電気二重層キャパシタC1〜C3間に流れる電流を抑制することができる。さらに、端子間電圧V3と端子間電圧V1(V2)とが等しいときに、電気二重層キャパシタC3と充電用電源PSとを導通させることが最も好ましい。
また、スイッチSW3を導通させるときは、S5において、電気二重層キャパシタC1〜C3に流れる電流がともに1Aとなるように、充電用電源PSから出力される電流が1A分増加されて3Aに制御される。充電用電源PSが電圧源である場合は、電圧上昇率1mV/secが維持される。一方、充電用電源PSが電流源である場合は、出力電流が1A分増加されて3Aに設定される。
スイッチSW3の導通後に、電気二重層キャパシタC1〜C3すべての充電が行われて電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3が上昇する。S2において、電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3が所定値以上になった場合は、充電制御を終了する。以上のように、本実施形態の充電制御においては、端子間電圧の低い電気二重層キャパシタから順に充電用電源PSと導通させる。
以上の充電制御における電気二重層キャパシタC1〜C3の充電電流、充電用電源PSの電流及び電圧の時系列波形の概略を図3(A)のタイムチャートに示す。図3(A)からもわかるように、電気二重層キャパシタC1〜C3の充電に要する時間は充電量の最も多い電気二重層キャパシタC1の端子間電圧V1で決定されることになる。したがって、本実施形態の充電制御により充電時間の増大を招くものではない。
「放電制御」
次に、制御装置CPUによって実行される放電制御について、図2(B)に示すフローチャートを用いて説明する。ただし、以下の説明では、一例として、電気二重層キャパシタC1〜C3の容量を1000Fとし、放電制御開始前における電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3の大小関係がV1>V2>V3であった場合を説明する。そして、放電制御開始前にはスイッチSW1〜SW3はすべて非導通であるとし、スイッチSW1を導通させて最も端子間電圧の高い電気二重層キャパシタC1を放電用負荷Uと導通させることで放電制御を開始するものとする。その際に、電気二重層キャパシタC1から流れる放電電流が1Aの一定値とほぼなるように、放電用負荷Uに流れる電流が1Aに制御される。放電用負荷Uが電圧制御負荷である場合は、初期電圧がV1、電圧降下率が1mV/secに設定される。一方、放電用負荷Uが電流制御負荷である場合は、電流が1Aに設定される。
まずS11においては、電圧検出器VDETにより検出された電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3が読み込まれる。そして、S12に進む。
S12においては、電気二重層キャパシタC1〜C3の放電終了条件が成立したか否かが判定される。ここでの放電終了条件の成立については、例えば電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3が所定値以下になった場合に、放電終了条件が成立したと判定することができる。放電終了条件が成立した場合、すなわちS12の判定結果がYESの場合は、放電制御を終了する。一方、放電終了条件が成立しない場合、すなわちS12の判定結果がNOの場合は、S13に進む。
S13においては、電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3が比較される。より詳細には、放電用負荷Uに対し導通状態の電気二重層キャパシタの端子間電圧と放電用負荷Uに対し非導通状態の電気二重層キャパシタの端子間電圧との差が所定範囲内であるか否かが判定される。S13の判定結果がNOの場合は、S11に戻る。一方、S13の判定結果がYESの場合は、S14に進む。なお、ここでの所定範囲については、S14で電気二重層キャパシタを放電用負荷Uと導通させるときに電気二重層キャパシタ間に過大電流が流れないための範囲として設定することができる。
S14においては、放電用負荷Uに対し導通状態の電気二重層キャパシタとの端子間電圧差が所定範囲内となった電気二重層キャパシタについて、放電用負荷Uとの導通が行われる。そして、S15に進む。
S15においては、放電用負荷Uの放電条件が設定される。ここでは放電用負荷Uに対し導通状態の電気二重層キャパシタから流れる電流が1Aの一定値とほぼなるように、放電用負荷Uに流れる電流が制御される。そして、S11に戻る。
ここで、電気二重層キャパシタC2,C3が放電用負荷Uと非導通で電気二重層キャパシタC1のみが放電用負荷Uと導通している場合を考える。その場合は、電気二重層キャパシタC1のみの放電が行われて電気二重層キャパシタC1の端子間電圧V1のみが降下することで、電気二重層キャパシタC1の端子間電圧V1は、放電用負荷Uに対し非導通状態の電気二重層キャパシタC2,C3の中で最も端子間電圧の高い電気二重層キャパシタC2の端子間電圧V2に近づく。S13において、端子間電圧V1と端子間電圧V2との差がまだ所定範囲内にないときは、S13の判定結果はNOとなり、電気二重層キャパシタC1のみの放電が引き続いて行われる。
その後、S13において、端子間電圧V1と端子間電圧V2との差が所定範囲内となったときに、S13の判定結果はYESとなる。その場合は、S14において、スイッチSW2が導通されることで、放電用負荷Uに対し非導通の電気二重層キャパシタの1つC2と放電用負荷Uとが導通され、電気二重層キャパシタC2の放電が開始される。このように、端子間電圧V1と端子間電圧V2との差が所定範囲内となってから電気二重層キャパシタC2と放電用負荷Uとを導通させることにより、電気二重層キャパシタC1,C2間に流れる電流を抑制することができる。さらに、端子間電圧V1と端子間電圧V2とが等しいときに、電気二重層キャパシタC2と放電用負荷Uとを導通させることが最も好ましい。
また、スイッチSW2を導通させるときは、S15において、電気二重層キャパシタC1,C2から流れる電流がともに1Aとなるように、放電用負荷Uに流れる電流が1A分増加されて2Aに制御される。放電用負荷Uが電圧制御負荷である場合は、電圧降下率1mV/secが維持される。一方、放電用負荷Uが電流制御負荷である場合は、電流が1A分増加されて2Aに設定される。
スイッチSW2の導通後に、電気二重層キャパシタC1,C2の放電が行われて電気二重層キャパシタC1,C2の端子間電圧V1,V2が降下することで、端子間電圧V1,V2は、放電用負荷Uに対し非導通状態の電気二重層キャパシタC3の端子間電圧V3に近づく。S13において、端子間電圧V1(V2)と端子間電圧V3との差がまだ所定範囲内にないときは、S13の判定結果はNOとなり、電気二重層キャパシタC1,C2の放電が引き続いて行われる。
その後、S13において、端子間電圧V1(V2)と端子間電圧V3との差が所定範囲内となったときに、S13の判定結果はYESとなる。その場合は、S14において、スイッチSW3が導通されることで、放電用負荷Uに対し非導通の電気二重層キャパシタC3と放電用負荷Uとが導通され、電気二重層キャパシタC3の放電が開始される。このように、端子間電圧V1(V2)と端子間電圧V3との差が所定範囲内となってから電気二重層キャパシタC3と放電用負荷Uとを導通させることにより、電気二重層キャパシタC1〜C3間に流れる電流を抑制することができる。さらに、端子間電圧V1(V2)と端子間電圧V3とが等しいときに、電気二重層キャパシタC3と放電用負荷Uとを導通させることが最も好ましい。
また、スイッチSW3を導通させるときは、S15において、電気二重層キャパシタC1〜C3から流れる電流がともに1Aとなるように、放電用負荷Uに流れる電流が1A分増加されて3Aに制御される。放電用負荷Uが電圧制御負荷である場合は、電圧降下率1mV/secが維持される。一方、放電用負荷Uが電流制御負荷である場合は、電流が1A分増加されて3Aに設定される。
スイッチSW3の導通後に、電気二重層キャパシタC1〜C3すべての放電が行われて電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3が降下する。S12において、電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3が所定値以下になった場合は、放電制御を終了する。以上のように、本実施形態の放電制御においては、端子間電圧の高い電気二重層キャパシタから順に放電用負荷Uと導通させる。
以上の放電制御における電気二重層キャパシタC1〜C3の放電電流、放電用負荷Uの電流及び電圧の時系列波形の概略を図3(B)のタイムチャートに示す。図3(B)からもわかるように、電気二重層キャパシタC1〜C3の放電に要する時間は放電量の最も多い電気二重層キャパシタC1の端子間電圧V1で決定されることになる。したがって、本実施形態の放電制御により放電時間の増大を招くものではない。
以上説明したように、本実施形態においては、充電用電源PS(または放電用負荷U)に対し非導通状態の電気二重層キャパシタの端子間電圧と充電用電源PS(または放電用負荷U)に対し導通状態の電気二重層キャパシタの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、その非導通状態の電気二重層キャパシタを充電用電源PS(または放電用負荷U)と導通させる。これによって、非導通状態の電気二重層キャパシタを充電用電源PS(または放電用負荷U)と導通させるときに、電気二重層キャパシタ間に流れる電流を電流制限抵抗を用いることなく抑制することができる。したがって、本実施形態によれば、並列接続された複数の電気二重層キャパシタC1〜C3について、過大電流が流れるのを抑止しながら効率よく充放電を行うことができる。
さらに、本実施形態においては、充電用電源PS(または放電用負荷U)に対し導通状態の電気二重層キャパシタの電流がほぼ一定値となるように、充電用電源PS(または放電用負荷U)の電流を制御しているので、電気二重層キャパシタC1〜C3の充放電をさらに効率よく行うことができる。
なお、本実施形態においては、図4に示すように、複数の電気二重層キャパシタC1〜C3をトランスTRを介して並列接続し、充電用電源PSからトランスTRを介して電気二重層キャパシタC1〜C3へ充電を行うとともに、電気二重層キャパシタC1〜C3からトランスTRを介して放電用負荷Uへ放電を行ってもよい。図4に示す構成においては、図1に示す構成と比較して、DC−ACコンバータDA1,DA2及びトランスTRがさらに設けられている。
電気二重層キャパシタC1〜C3の充電が行われる場合は、充電用電源PSの直流電圧がDC−ACコンバータDA1にて交流に変換される。変換された交流電圧はトランスTRを介してDC−ACコンバータDA2に入力される。入力された交流電圧はDC−ACコンバータDA2にて直流電圧に変換される。変換された直流電圧はスイッチSW1〜SW3が導通している電気二重層キャパシタに印加される。以上のようにして充電用電源PSからスイッチSW1〜SW3が導通している電気二重層キャパシタに電力が供給される。なお、DC−ACコンバータDA2を介して電気二重層キャパシタC1〜C3とそれぞれ接続される巻線L1〜L3の巻数は等しい。
一方、電気二重層キャパシタC1〜C3の放電が行われる場合は、スイッチSW1〜SW3が導通している電気二重層キャパシタの直流電圧がDC−ACコンバータDA2にて交流に変換される。変換された交流電圧はトランスTRを介してDC−ACコンバータDA1に入力される。入力された交流電圧はDC−ACコンバータDA1にて直流電圧に変換される。変換された直流電圧は放電用負荷Uに印加される。以上のようにしてスイッチSW1〜SW3が導通している電気二重層キャパシタから放電用負荷Uに電力が供給される。
なお、電気二重層キャパシタC1〜C3の充電及び放電を行うときのスイッチSW1〜SW3の導通制御については、図1に示す構成で説明した制御を適用可能なため説明を省略する。
「第2実施形態」
図5は、本発明の第2実施形態に係る大容量コンデンサの充電制御装置及び放電制御装置の両方の機能を備えた充放電制御装置の構成の概略を示す図であり、第1実施形態と同様に大容量コンデンサが電気二重層キャパシタである場合を示す。本実施形態の充放電制御装置は、第1実施形態と比較して電流検出用抵抗R1〜R3をさらに備えている。なお、図5においては、互いに並列接続された電気二重層キャパシタの数を3としているが、電気二重層キャパシタの並列接続数については任意に設定することができる。
電流検出用抵抗R1〜R3は、電気二重層キャパシタC1〜C3とそれぞれ直列接続されている。電流検出用抵抗R1は、電気二重層キャパシタC1への充電電流及び電気二重層キャパシタC1からの放電電流を検出する。同様に、電流検出用抵抗R2は、電気二重層キャパシタC2への充電電流及び電気二重層キャパシタC2からの放電電流を検出し、電流検出用抵抗R3は、電気二重層キャパシタC3への充電電流及び電気二重層キャパシタC3からの放電電流を検出する。電流検出用抵抗R1〜R3の検出信号は、制御装置CPUに入力され、異常電流が流れる電気二重層キャパシタの検出、及び各電気二重層キャパシタの容量の算出に用いられる。なお、電流検出用抵抗R1〜R3は、図9の電流制限抵抗R11〜R13より抵抗値が極めて小さいものであるため、充電効率の低下を招くものではない。
電圧検出器VDETは、第1実施形態と同様に、電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3の各々を検出する。さらに、電圧検出器VDETは、電気二重層キャパシタC1〜C3の並列接続点間における電圧VSも検出する。電圧検出器VDETによる検出信号は、制御装置CPUに入力される。
なお、他の構成については第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
「充電制御」
次に、制御装置CPUによって実行される充電制御について、図6(A)に示すフローチャートを用いて説明する。ただし、以下の説明では、一例として、電気二重層キャパシタC1〜C3の容量をC=1000F、電流検出用抵抗R1〜R3の抵抗値をR=25mΩとし、充電制御開始前における電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3の大小関係がV1<V2<V3であった場合を説明する。そして、充電制御開始前にはスイッチSW1〜SW3はすべて非導通であるとし、スイッチSW1を導通させて最も端子間電圧の低い電気二重層キャパシタC1を充電用電源PSと導通させることで充電制御を開始するものとする。その際に、電気二重層キャパシタC1に流れる充電電流がI0=1Aの一定値にほぼ収束するように、充電用電源PSから出力される電流が制御される。充電用電源PSが電圧源である場合は、初期電圧がV1、電圧上昇率が1mV/secに設定される。一方、充電用電源PSが電流源である場合は、出力電流I1が下記の式1に従って設定される。なお、下記の式1におけるt1は、スイッチSW1を導通させた時点からの経過時間である。
Figure 0003878602
まずS21においては、電圧検出器VDETにより検出された電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3、及び電気二重層キャパシタC1〜C3の並列接続点間における電圧VSが読み込まれる。そして、S22に進む。
S22においては、第1実施形態のS2と同様に、電気二重層キャパシタC1〜C3の充電終了条件が成立したか否かが判定される。S22の判定結果がYESの場合は、充電制御を終了する。一方、S22の判定結果がNOの場合は、S23に進む。
S23においては、充電用電源PSの充電条件が設定される。ここでは充電用電源PSに対し導通状態の電気二重層キャパシタに流れる電流がI0=1Aの一定値にほぼ収束するように、充電用電源PSから出力される電流が制御される。そして、S24に進む。
S24においては、電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3と、電気二重層キャパシタC1〜C3の並列接続点間における電圧VSと、が比較される。より詳細には、充電用電源PSに対し非導通状態の電気二重層キャパシタの端子間電圧と電気二重層キャパシタC1〜C3の並列接続点間における電圧VSとの差が所定範囲内であるか否かが判定される。S24の判定結果がNOの場合は、S21に戻る。一方、S24の判定結果がYESの場合は、S25に進む。なお、ここでの所定範囲については、S25で電気二重層キャパシタを充電用電源PSと導通させるときに電気二重層キャパシタ間に過大電流が流れないための範囲として設定することができる。
S25においては、電気二重層キャパシタC1〜C3の並列接続点間における電圧VSとの差が所定範囲内となった電気二重層キャパシタについて、充電用電源PSとの導通が行われる。そして、S26に進む。
S26においては、充電用電源PSの充電条件が設定される。ここでは充電用電源PSに対し導通状態の電気二重層キャパシタに流れる電流がI0=1Aの一定値にほぼ収束するように、充電用電源PSから出力される電流が制御される。そして、S21に戻る。
ここで、第1実施形態と同様に、電気二重層キャパシタC2,C3が充電用電源PSと非導通で電気二重層キャパシタC1のみが充電用電源PSと導通している場合を考える。その場合は、電気二重層キャパシタC1のみの充電が行われ、並列接続点間における電圧VSは、充電用電源PSに対し非導通状態の電気二重層キャパシタC2,C3の中で最も端子間電圧の低い電気二重層キャパシタC2の端子間電圧V2に近づく。S24において、端子間電圧V2と電圧VSとの差がまだ所定範囲内にないときは、S24の判定結果はNOとなり、電気二重層キャパシタC1のみの充電が引き続いて行われる。
その後、S24において、端子間電圧V2と電圧VSとの差が所定範囲内となったときに、S24の判定結果はYESとなる。その場合は、S25において、スイッチSW2が導通されることで、充電用電源PSに対し非導通の電気二重層キャパシタの1つC2と充電用電源PSとが導通され、電気二重層キャパシタC2の充電が開始される。このように、端子間電圧V2と電圧VSとの差が所定範囲内となってから電気二重層キャパシタC2と充電用電源PSとを導通させることにより、電気二重層キャパシタC1,C2間に流れる電流を抑制することができる。さらに、端子間電圧V2と電圧VSとが等しいときに、電気二重層キャパシタC2と充電用電源PSとを導通させることが最も好ましい。
また、スイッチSW2を導通させるときは、S26において、電気二重層キャパシタC1,C2に流れる電流がともにI0=1Aに収束するように、充電用電源PSから出力される電流が制御される。充電用電源PSが電圧源である場合は、電圧上昇率1mV/secが維持される。一方、充電用電源PSが電流源である場合は、出力電流I2がI1より増加して下記の式2に従って設定される。なお、下記の式2におけるt2は、スイッチSW2を導通させた時点からの経過時間である。
Figure 0003878602
スイッチSW2の導通後に、電気二重層キャパシタC1,C2の充電が行われ、並列接続点間における電圧VSは、充電用電源PSに対し非導通状態の電気二重層キャパシタC3の端子間電圧V3に近づく。S24において、端子間電圧V3と電圧VSとの差がまだ所定範囲内にないときは、S24の判定結果はNOとなり、電気二重層キャパシタC1,C2の充電が引き続いて行われる。
その後、S24において、端子間電圧V3と電圧VSとの差が所定範囲内となったときに、S24の判定結果はYESとなる。その場合は、S25において、スイッチSW3が導通されることで、充電用電源PSに対し非導通の電気二重層キャパシタC3と充電用電源PSとが導通され、電気二重層キャパシタC3の充電が開始される。このように、端子間電圧V3と電圧VSとの差が所定範囲内となってから電気二重層キャパシタC3と充電用電源PSとを導通させることにより、電気二重層キャパシタC1〜C3間に流れる電流を抑制することができる。さらに、端子間電圧V3と電圧VSとが等しいときに、電気二重層キャパシタC3と充電用電源PSとを導通させることが最も好ましい。
また、スイッチSW3を導通させるときは、S26において、電気二重層キャパシタC1〜C3に流れる電流がともにI0=1Aに収束するように、充電用電源PSから出力される電流が制御される。充電用電源PSが電圧源である場合は、電圧上昇率1mV/secが維持される。一方、充電用電源PSが電流源である場合は、出力電流I3がI2より増加して下記の式3に従って設定される。なお、下記の式3におけるt3は、スイッチSW3を導通させた時点からの経過時間である。
Figure 0003878602
スイッチSW3の導通後に、電気二重層キャパシタC1〜C3すべての充電が行われて電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3が上昇する。S22において、充電終了条件が成立した場合は、充電制御を終了する。以上のように、本実施形態の充電制御においても、端子間電圧の低い電気二重層キャパシタから順に充電用電源PSと導通させる。
以上の充電制御における電気二重層キャパシタC1〜C3の充電電流、充電用電源PSの電流及び電圧の時系列波形の概略を図7(A)のタイムチャートに示す。図7(A)からもわかるように、電気二重層キャパシタC1〜C3の充電に要する時間は充電量の最も多い電気二重層キャパシタC1の端子間電圧V1で決定されることになる。したがって、本実施形態の充電制御により充電時間の増大を招くものではない。
「放電制御」
次に、制御装置CPUによって実行される放電制御について、図7(B)に示すフローチャートを用いて説明する。ただし、以下の説明では、一例として、電気二重層キャパシタC1〜C3の容量を1000F、電流検出用抵抗R1〜R3の抵抗値をR=25mΩとし、放電制御開始前における電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3の大小関係がV1>V2>V3であった場合を説明する。そして、放電制御開始前にはスイッチSW1〜SW3はすべて非導通であるとし、スイッチSW1を導通させて最も端子間電圧の高い電気二重層キャパシタC1を放電用負荷Uと導通させることで放電制御を開始するものとする。その際に、電気二重層キャパシタC1から流れる放電電流がI0=1Aの一定値にほぼ収束するように、放電用負荷Uに流れる電流が制御される。放電用負荷Uが電圧制御負荷である場合は、初期電圧がV1、電圧降下率が1mV/secに設定される。一方、放電用負荷Uが電流制御負荷である場合は、電流I1が前記の式1に従って設定される。
まずS31においては、電圧検出器VDETにより検出された電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3、及び電気二重層キャパシタC1〜C3の並列接続点間における電圧VSが読み込まれる。そして、S32に進む。
S32においては、第1実施形態のS12と同様に、電気二重層キャパシタC1〜C3の放電終了条件が成立したか否かが判定される。S32の判定結果がYESの場合は、放電制御を終了する。一方、S32の判定結果がNOの場合は、S33に進む。
S33においては、放電用負荷Uの放電条件が設定される。ここでは放電用負荷Uに対し導通状態の電気二重層キャパシタから流れる電流がI0=1Aの一定値にほぼ収束するように、放電用負荷Uに流れる電流が制御される。そして、S34に進む。
S34においては、電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3と、電気二重層キャパシタC1〜C3の並列接続点間における電圧VSと、が比較される。より詳細には、電気二重層キャパシタC1〜C3の並列接続点間における電圧VSと放電用負荷Uに対し非導通状態の電気二重層キャパシタの端子間電圧との差が所定範囲内であるか否かが判定される。S34の判定結果がNOの場合は、S31に戻る。一方、S34の判定結果がYESの場合は、S35に進む。なお、ここでの所定範囲については、S35で電気二重層キャパシタを放電用負荷Uと導通させるときに電気二重層キャパシタ間に過大電流が流れないための範囲として設定することができる。
S35においては、電気二重層キャパシタC1〜C3の並列接続点間における電圧VSとの差が所定範囲内となった電気二重層キャパシタについて、放電用負荷Uとの導通が行われる。そして、S36に進む。
S36においては、放電用負荷Uの放電条件が設定される。ここでは放電用負荷Uに対し導通状態の電気二重層キャパシタから流れる電流がI0=1Aの一定値にほぼ収束するように、放電用負荷Uに流れる電流が制御される。そして、S31に戻る。
ここで、第1実施形態と同様に、電気二重層キャパシタC2,C3が放電用負荷Uと非導通で電気二重層キャパシタC1のみが放電用負荷Uと導通している場合を考える。その場合は、電気二重層キャパシタC1のみの放電が行われ、並列接続点間における電圧VSは、放電用負荷Uに対し非導通状態の電気二重層キャパシタC2,C3の中で最も端子間電圧の高い電気二重層キャパシタC2の端子間電圧V2に近づく。S34において、電圧VSと端子間電圧V2との差がまだ所定範囲内にないときは、S34の判定結果はNOとなり、電気二重層キャパシタC1のみの放電が引き続いて行われる。
その後、S34において、電圧VSと端子間電圧V2との差が所定範囲内となったときに、S34の判定結果はYESとなる。その場合は、S35において、スイッチSW2が導通されることで、放電用負荷Uに対し非導通の電気二重層キャパシタの1つC2と放電用負荷Uとが導通され、電気二重層キャパシタC2の放電が開始される。このように、電圧VSと端子間電圧V2との差が所定範囲内となってから電気二重層キャパシタC2と放電用負荷Uとを導通させることにより、電気二重層キャパシタC1,C2間に流れる電流を抑制することができる。さらに、電圧VSと端子間電圧V2とが等しいときに、電気二重層キャパシタC2と放電用負荷Uとを導通させることが最も好ましい。
また、スイッチSW2を導通させるときは、S36において、電気二重層キャパシタC1,C2から流れる電流がともにI0=1Aに収束するように、放電用負荷Uに流れる電流が制御される。放電用負荷Uが電圧制御負荷である場合は、電圧降下率1mV/secが維持される。一方、放電用負荷Uが電流制御負荷である場合は、電流I2がI1より増加して前記の式2に従って設定される。
スイッチSW2の導通後に、電気二重層キャパシタC1,C2の放電が行われ、並列接続点間における電圧VSは、放電用負荷Uに対し非導通状態の電気二重層キャパシタC3の端子間電圧V3に近づく。S34において、電圧VSと端子間電圧V3との差がまだ所定範囲内にないときは、S34の判定結果はNOとなり、電気二重層キャパシタC1,C2の放電が引き続いて行われる。
その後、S34において、電圧VSと端子間電圧V3との差が所定範囲内となったときに、S34の判定結果はYESとなる。その場合は、S35において、スイッチSW3が導通されることで、放電用負荷Uに対し非導通の電気二重層キャパシタC3と放電用負荷Uとが導通され、電気二重層キャパシタC3の放電が開始される。このように、電圧VSと端子間電圧V3との差が所定範囲内となってから電気二重層キャパシタC3と放電用負荷Uとを導通させることにより、電気二重層キャパシタC1〜C3間に流れる電流を抑制することができる。さらに、電圧VSと端子間電圧V3とが等しいときに、電気二重層キャパシタC3と放電用負荷Uとを導通させることが最も好ましい。
また、スイッチSW3を導通させるときは、S36において、電気二重層キャパシタC1〜C3から流れる電流がともにI0=1Aに収束するように、放電用負荷Uに流れる電流が制御される。放電用負荷Uが電圧制御負荷である場合は、電圧降下率1mV/secが維持される。一方、放電用負荷Uが電流制御負荷である場合は、電流I3がI2より増加して前記の式3に従って設定される。
スイッチSW3の導通後に、電気二重層キャパシタC1〜C3すべての放電が行われて電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3が降下する。S32において、放電終了条件が成立した場合は、放電制御を終了する。以上のように、本実施形態の放電制御においては、端子間電圧の高い電気二重層キャパシタから順に放電用負荷Uと導通させる。
以上の放電制御における電気二重層キャパシタC1〜C3の放電電流、放電用負荷Uの電流及び電圧の時系列波形の概略を図7(B)のタイムチャートに示す。図7(B)からもわかるように、電気二重層キャパシタC1〜C3の放電に要する時間は放電量の最も多い電気二重層キャパシタC1の端子間電圧V1で決定されることになる。したがって、本実施形態の放電制御により放電時間の増大を招くものではない。
以上説明したように、本実施形態においては、充電用電源PS(または放電用負荷U)に対し非導通状態の電気二重層キャパシタの端子間電圧と電気二重層キャパシタの並列接続点間における電圧VSとの差が所定範囲内のときに、その非導通状態の電気二重層キャパシタを充電用電源PS(または放電用負荷U)と導通させる。これによって、非導通状態の電気二重層キャパシタを充電用電源PS(または放電用負荷U)と導通させるときに、電気二重層キャパシタ間に流れる電流を電流制限抵抗を用いることなく抑制することができる。したがって、本実施形態によれば、並列接続された複数の電気二重層キャパシタC1〜C3について、過大電流が流れるのを抑止しながら効率よく充放電を行うことができる。
さらに、本実施形態においては、充電用電源PS(または放電用負荷U)に対し導通状態の電気二重層キャパシタの電流がほぼ一定値に収束するように、充電用電源PS(または放電用負荷U)の電流を制御しているので、電気二重層キャパシタC1〜C3の充放電をさらに効率よく行うことができる。
なお、本実施形態においては、充電制御時における充電用電源PSから出力される電流、及び放電制御時における放電用負荷Uに流れる電流を式1,2,3に従って設定した場合について説明した。ただし、スイッチSW1〜SW3を導通させた時点からの経過時間t1〜t3が例えば3×C×R以上であるときは、式1をI1=I0、式2をI2=I1+I0、式3をI3=I2+I0に近似することもできる。
さらに、式1,2,3を直線近似して充電制御時における充電用電源PSから出力される電流、及び放電制御時における放電用負荷Uに流れる電流を設定することもできる。その場合は、式1のI1を、0≦t1<C×Rでは下記の式4に近似し、t1≧C×RではI1=I0に近似する。同様に、式2のI2を、0≦t2<C×Rでは下記の式4のI1より増加させた下記の式5に近似し、t2≧C×RではI1より増加させたI2=I1+I0に近似する。同様に、式3のI3を、0≦t3<C×Rでは下記の式5のI2より増加させた下記の式6に近似し、t3≧C×RではI2より増加させたI3=I2+I0に近似する。
Figure 0003878602
さらに、本実施形態においては、充電制御時及び放電制御時におけるスイッチSW1〜SW3の各々を導通させる条件を以下に説明するように設定することもできる。ただし、以下の説明でも、前記の説明と同様に、充電制御開始前における電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3の大小関係がV1<V2<V3であり、放電制御開始前における電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3の大小関係がV1>V2>V3であった場合を説明する。
充電制御時において、電気二重層キャパシタC1に流れる電流がI0=1Aとなるように、充電用電源PSから出力される電流I1がI0=1Aに設定されているとする。その後、並列接続点間における電圧VSが電気二重層キャパシタC2の端子間電圧V2まで上昇しても、まだスイッチSW2を導通させない。そして、V2=VS−R×I0がほぼ成立した時点でスイッチSW2を導通させることにより、電気二重層キャパシタC2と充電用電源PSとを導通させる。また、スイッチSW2を導通させるときに、電気二重層キャパシタC1,C2に流れる電流がともにI0=1Aとなるように、充電用電源PSから出力される電流I2がI0=1A分増加されて2×I0=2Aに設定される。
同様に、並列接続点間における電圧VSが電気二重層キャパシタC3の端子間電圧V3まで上昇しても、まだスイッチSW3を導通させない。そして、V3=VS−R×I0がほぼ成立した時点でスイッチSW3を導通させることにより、電気二重層キャパシタC3と充電用電源PSとを導通させる。また、スイッチSW3を導通させるときに、電気二重層キャパシタC1〜C3に流れる電流がともにI0=1Aとなるように、充電用電源PSから出力される電流I3がI0=1A分増加されて3×I0=3Aに設定される。
一方、放電制御時において、電気二重層キャパシタC1から流れる電流がI0=1Aとなるように、放電用負荷Uに流れる電流I1がI0=1Aに設定されているとする。その後、並列接続点間における電圧VSが電気二重層キャパシタC2の端子間電圧V2まで降下しても、まだスイッチSW2を導通させない。そして、V2=VS+R×I0がほぼ成立した時点でスイッチSW2を導通させることにより、電気二重層キャパシタC2と放電用負荷Uとを導通させる。また、スイッチSW2を導通させるときに、電気二重層キャパシタC1,C2から流れる電流がともにI0=1Aとなるように、放電用負荷Uに流れる電流I2がI0=1A分増加されて2×I0=2Aに設定される。
同様に、並列接続点間における電圧VSが電気二重層キャパシタC3の端子間電圧V3まで降下しても、まだスイッチSW3を導通させない。そして、V3=VS+R×I0がほぼ成立した時点でスイッチSW3を導通させることにより、電気二重層キャパシタC3と放電用負荷Uとを導通させる。また、スイッチSW3を導通させるときに、電気二重層キャパシタC1〜C3から流れる電流がともにI0=1Aとなるように、放電用負荷Uに流れる電流I3がI0=1A分増加されて3×I0=3Aに設定される。
以上の充電制御及び放電制御においては、スイッチの導通時に、電圧VSと導通させる電気二重層キャパシタの端子間電圧とでR×I0の電圧差が発生するが、電気二重層キャパシタ間に流れる最大電流はI0であり、十分に管理された範囲内の電流である。以上の充電制御及び放電制御を用いることにより、充電用電源PS及び放電用負荷Uの電流制御を簡略化することができる。
さらに、以上の充電制御においては、V2=VS−R×I0がほぼ成立した時点でスイッチSW2を導通させ、V3=VS−R×I0がほぼ成立した時点でスイッチSW3を導通させた。ただし、VS−R×I0<V2<VSが成立している時点でスイッチSW2を導通させ、VS−R×I0<V3<VSが成立している時点でスイッチSW3を導通させることもできる。その場合は、スイッチSW2を導通させるとともに充電用電源PSから出力される電流I2がI1より増加して下記の式7,8に従って設定され、スイッチSW3を導通させるとともに充電用電源PSから出力される電流I3がI2より増加して下記の式9,10に従って設定される。
Figure 0003878602
同様に、以上の放電制御においては、VS<V2<VS+R×I0が成立している時点でスイッチSW2を導通させ、VS<V3<VS+R×I0が成立している時点でスイッチSW3を導通させることもできる。その場合は、スイッチSW2を導通させるとともに放電用負荷Uに流れる電流I2がI1より増加して前記の式11,12に従って設定され、スイッチSW3を導通させるとともに放電用負荷Uに流れる電流I3がI2より増加して前記の式13,14に従って設定される。
Figure 0003878602
以上説明した各制御において、スイッチSW1〜SW3を導通させるときの充電用電源PSから出力される電流の増加分及び放電用負荷Uに流れる電流の増加分をまとめたものを表1に示す。
Figure 0003878602
なお、本実施形態においても、図8に示すように、複数の電気二重層キャパシタC1〜C3をトランスTRを介して並列接続し、充電用電源PSからトランスTRを介して電気二重層キャパシタC1〜C3へ充電を行うとともに、電気二重層キャパシタC1〜C3からトランスTRを介して放電用負荷Uへ放電を行ってもよい。図8に示す構成においては、図5に示す構成と比較して、DC−ACコンバータDA1,DA2,DA3及びトランスTRがさらに設けられている。
図8に示す構成においては、トランスTRの巻線L4に印加される交流電圧をDC−ACコンバータDA3にて直流電圧に変換することで、電気二重層キャパシタC1〜C3の並列接続点間における電圧VSを検出している。
なお、DC−ACコンバータDA1,DA2及びトランスTRの他の構成については、図4に示す構成と同様であるため説明を省略する。また、電気二重層キャパシタC1〜C3の充電及び放電を行うときのスイッチSW1〜SW3の導通制御については、図5に示す構成で説明した制御を適用可能なため説明を省略する。
以上の説明における抵抗値Rの値として、電流検出用抵抗R1〜R3の抵抗値の他に、電気二重層キャパシタC1〜C3の内部抵抗値及び配線の抵抗値等の直列抵抗成分をさらに考慮すると、充電用電源PS及び放電用負荷Uの電流制御の精度をさらに向上させることができる。
以上の説明においては、電気二重層キャパシタC1〜C3の並列接続点間における電圧VSを直接検出した場合を説明した。ただし、電気二重層キャパシタC1〜C3の端子間電圧V1〜V3及び電流検出用抵抗R1〜R3の検出値から、並列接続点間における電圧VSを求めることもできる。
以上の説明においては、本発明を電気二重層キャパシタの充電制御または放電制御に適用した場合について説明した。ただし、本発明は、電解コンデンサの充電制御または放電制御についても適用可能である。
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の第1実施形態に係る大容量コンデンサの充電制御装置及び放電制御装置の両方の機能を備えた充放電制御装置の構成の概略を示す図である。 本発明の第1実施形態における充電制御及び放電制御を説明するフローチャートである。 本発明の第1実施形態における充電制御及び放電制御を説明するタイムチャートである。 本発明の第1実施形態に係る大容量コンデンサの充電制御装置及び放電制御装置の両方の機能を備えた充放電制御装置の他の構成の概略を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る大容量コンデンサの充電制御装置及び放電制御装置の両方の機能を備えた充放電制御装置の構成の概略を示す図である。 本発明の第2実施形態における充電制御及び放電制御を説明するフローチャートである。 本発明の第2実施形態における充電制御及び放電制御を説明するタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る大容量コンデンサの充電制御装置及び放電制御装置の両方の機能を備えた充放電制御装置の他の構成の概略を示す図である。 従来における大容量コンデンサの充放電制御装置の構成の概略を示す図である。
符号の説明
CPU 制御装置、C1〜C3 電気二重層キャパシタ、PS 充電用電源、R1〜R3 電流検出用抵抗、SW1〜SW3 スイッチ、U 放電用負荷、VDET 電圧検出器。

Claims (26)

  1. 各々が共通の充電用電源により充電可能で互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの充電制御を行う装置であって、
    大容量コンデンサの端子間電圧の各々を検出する電圧検出手段と、
    各大容量コンデンサに対応して配設され、各々が対応する大容量コンデンサと充電用電源との導通/非導通の切り換えが可能な複数のスイッチと、
    各スイッチを導通させることで、各大容量コンデンサと充電用電源とを導通させる制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と該充電用電源に対し導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させることを特徴とする大容量コンデンサの充電制御装置。
  2. 請求項1に記載の大容量コンデンサの充電制御装置であって、
    前記制御手段は、端子間電圧の低い大容量コンデンサから順に前記充電用電源と導通させることを特徴とする大容量コンデンサの充電制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の大容量コンデンサの充電制御装置であって、
    前記制御手段は、前記充電用電源に対し導通状態の大容量コンデンサに流れる電流がほぼ所定の一定値となるように、該充電用電源から出力される電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの充電制御装置。
  4. 請求項3に記載の大容量コンデンサの充電制御装置であって、
    前記制御手段は、前記充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの1つと該充電用電源とを導通させるときに、該充電用電源から出力される電流が前記所定の一定値分増加するように、該充電用電源から出力される電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの充電制御装置。
  5. 各々が共通の充電用電源により充電可能で互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの充電制御を行う装置であって、
    各々が対応する大容量コンデンサに直列接続された複数の抵抗と、
    大容量コンデンサの端子間電圧の各々及び大容量コンデンサの並列接続点間における電圧を検出する電圧検出手段と、
    各大容量コンデンサに対応して配設され、各々が対応する大容量コンデンサと充電用電源との間の導通/非導通の切り換えが可能な複数のスイッチと、
    各スイッチを導通させることで、各大容量コンデンサと充電用電源とを導通させる制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と前記並列接続点間における電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させることを特徴とする大容量コンデンサの充電制御装置。
  6. 請求項5に記載の大容量コンデンサの充電制御装置であって、
    前記制御手段は、端子間電圧の低い大容量コンデンサから順に前記充電用電源と導通させることを特徴とする大容量コンデンサの充電制御装置。
  7. 請求項5または6に記載の大容量コンデンサの充電制御装置であって、
    前記制御手段は、前記充電用電源に対し導通状態の大容量コンデンサに流れる電流が所定の一定値にほぼ収束するように、該充電用電源から出力される電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの充電制御装置。
  8. 請求項7に記載の大容量コンデンサの充電制御装置であって、
    前記制御手段は、前記充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの1つと該充電用電源とを導通させるときに、該充電用電源と導通させる大容量コンデンサの容量をC、該大容量コンデンサと直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させた時点からの経過時間をtとすると、該充電用電源から出力される電流の増加分が
    Figure 0003878602
    をほぼ満たすように、該充電用電源から出力される電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの充電制御装置。
  9. 請求項7に記載の大容量コンデンサの充電制御装置であって、
    前記制御手段は、前記充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの1つと該充電用電源とを導通させるときに、該充電用電源と導通させる大容量コンデンサの容量をC、該大容量コンデンサと直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させた時点からの経過時間をtとすると、該充電用電源から出力される電流の増加分が、0≦t<C×RではI×t/(C×R)をほぼ満たし、t≧C×RではIをほぼ満たすように、該充電用電源から出力される電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの充電制御装置。
  10. 請求項7に記載の大容量コンデンサの充電制御装置であって、
    前記制御手段は、
    前記充電用電源と導通させる大容量コンデンサの容量をC、該大容量コンデンサと直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサの端子間電圧をVn、前記並列接続点間における電圧をVSとすると、VS−R×I<Vn<VSが成立している時点で、該大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させるとともに、
    該大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させた時点からの経過時間をtとすると、該充電用電源から出力される電流の増加分が
    Figure 0003878602
    では
    Figure 0003878602
    をほぼ満たし、
    Figure 0003878602
    ではIをほぼ満たすように、該充電用電源から出力される電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの充電制御装置。
  11. 請求項7に記載の大容量コンデンサの充電制御装置であって、
    前記制御手段は、
    前記充電用電源と導通させる大容量コンデンサに直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサの端子間電圧をVn、前記並列接続点間における電圧をVSとすると、Vn=VS−R×Iがほぼ成立したときに、該大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させるとともに、
    該充電用電源から出力される電流が前記所定の一定値I分増加するように、該充電用電源から出力される電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの充電制御装置。
  12. 各々が共通の放電用負荷へ放電可能で互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの放電制御を行う装置であって、
    各大容量コンデンサに対応して配設され、各々が対応する大容量コンデンサの端子間電圧を検出する複数の電圧検出手段と、
    各大容量コンデンサに対応して配設され、各々が対応する大容量コンデンサと放電用負荷との導通/非導通の切り換えが可能な複数のスイッチと、
    各スイッチを導通させることで、各大容量コンデンサと放電用負荷とを導通させる制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、放電用負荷に対し導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と該放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させることを特徴とする大容量コンデンサの放電制御装置。
  13. 請求項12に記載の大容量コンデンサの放電制御装置であって、
    前記制御手段は、端子間電圧の高い大容量コンデンサから順に前記放電用負荷と導通させることを特徴とする大容量コンデンサの放電制御装置。
  14. 請求項12または13に記載の大容量コンデンサの放電制御装置であって、
    前記制御手段は、前記放電用負荷に対し導通状態の大容量コンデンサから流れる電流がほぼ所定の一定値となるように、該放電用負荷に流れる電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの放電制御装置。
  15. 請求項14に記載の大容量コンデンサの放電制御装置であって、
    前記制御手段は、前記放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの1つと該放電用負荷とを導通させるときに、該放電用負荷に流れる電流が前記所定の一定値分増加するように、該放電用負荷に流れる電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの放電制御装置。
  16. 各々が共通の放電用負荷へ放電可能で互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの放電制御を行う装置であって、
    各々が対応する大容量コンデンサに直列接続された複数の抵抗と、
    大容量コンデンサの端子間電圧の各々及び大容量コンデンサの並列接続点間における電圧を検出する電圧検出手段と、
    各大容量コンデンサに対応して配設され、各々が対応する大容量コンデンサと放電用負荷との間の導通/非導通の切り換えが可能な複数のスイッチと、
    各スイッチを導通させることで、各大容量コンデンサと放電用負荷とを導通させる制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記並列接続点間における電圧と放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させることを特徴とする大容量コンデンサの放電制御装置。
  17. 請求項16に記載の大容量コンデンサの放電制御装置であって、
    前記制御手段は、端子間電圧の高い大容量コンデンサから順に前記放電用負荷と導通させることを特徴とする大容量コンデンサの放電制御装置。
  18. 請求項16または17に記載の大容量コンデンサの放電制御装置であって、
    前記制御手段は、前記放電用負荷に対し導通状態の大容量コンデンサから流れる電流が所定の一定値にほぼ収束するように、該放電用負荷に流れる電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの放電制御装置。
  19. 請求項18に記載の大容量コンデンサの放電制御装置であって、
    前記制御手段は、前記放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの1つと該放電用負荷とを導通させるときに、該放電用負荷と導通させる大容量コンデンサの容量をC、該大容量コンデンサと直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させた時点からの経過時間をtとすると、該放電用負荷に流れる電流の増加分が
    Figure 0003878602
    をほぼ満たすように、該放電用負荷に流れる電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの放電制御装置。
  20. 請求項18に記載の大容量コンデンサの放電制御装置であって、
    前記制御手段は、前記放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの1つと該放電用負荷とを導通させるときに、該放電用負荷と導通させる大容量コンデンサの容量をC、該大容量コンデンサと直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させた時点からの経過時間をtとすると、該放電用負荷に流れる電流の増加分が、0≦t<C×RではI×t/(C×R)をほぼ満たし、t≧C×RではIをほぼ満たすように、該放電用負荷に流れる電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの放電制御装置。
  21. 請求項18に記載の大容量コンデンサの放電制御装置であって、
    前記制御手段は、
    前記放電用負荷と導通させる大容量コンデンサの容量をC、該大容量コンデンサと直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサの端子間電圧をVn、前記並列接続点間における電圧をVSとすると、VS<Vn<VS+R×Iが成立している時点で、該大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させるとともに、
    該大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させた時点からの経過時間をtとすると、該放電用負荷に流れる電流の増加分が
    Figure 0003878602
    では
    Figure 0003878602
    をほぼ満たし、
    Figure 0003878602
    ではIをほぼ満たすように、該放電用負荷に流れる電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの放電制御装置。
  22. 請求項18に記載の大容量コンデンサの放電制御装置であって、
    前記制御手段は、
    前記放電用負荷と導通させる大容量コンデンサに直列接続された抵抗の抵抗値をR、前記所定の一定値をI、該大容量コンデンサの端子間電圧をVn、前記並列接続点間における電圧をVSとすると、Vn=VS+R×Iがほぼ成立したときに、該大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させるとともに、
    該放電用負荷に流れる電流が前記所定の一定値I分増加するように、該放電用負荷に流れる電流を制御することを特徴とする大容量コンデンサの放電制御装置。
  23. 各々が共通の充電用電源により充電可能で互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの充電制御を行う方法であって、
    大容量コンデンサの端子間電圧の各々を検出し、
    充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と該充電用電源に対し導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させることを特徴とする大容量コンデンサの充電制御方法。
  24. 各々が共通の充電用電源により充電可能であり、各々に抵抗が直列接続され、かつ互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの充電制御を行う方法であって、
    大容量コンデンサの端子間電圧の各々及び大容量コンデンサの並列接続点間における電圧を検出し、
    充電用電源に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と前記並列接続点間における電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該充電用電源とを導通させることを特徴とする大容量コンデンサの充電制御方法。
  25. 各々が共通の放電用負荷へ放電可能で互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの放電制御を行う方法であって、
    大容量コンデンサの端子間電圧の各々を検出し、
    放電用負荷に対し導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧と該放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させることを特徴とする大容量コンデンサの放電制御方法。
  26. 各々が共通の放電用負荷へ放電可能であり、各々に抵抗が直列接続され、かつ互いに並列接続された複数の大容量コンデンサの放電制御を行う方法であって、
    大容量コンデンサの端子間電圧の各々及び大容量コンデンサの並列接続点間における電圧を検出し、
    前記並列接続点間における電圧と放電用負荷に対し非導通状態の大容量コンデンサの端子間電圧との差が所定範囲内のときに、該非導通状態の大容量コンデンサと該放電用負荷とを導通させることを特徴とする大容量コンデンサの放電制御方法。
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