以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態に係る蓄電ユニットの接続情報取得装置及び当該接続情報取得装置を備える蓄電システムについて説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。
(実施の形態1)
まず、蓄電システム10の構成について、説明する。
図1は、本発明の実施の形態1に係る接続情報取得装置100を備える蓄電システム10の構成を示す図である。
同図に示すように、蓄電システム10は、接続情報取得装置100と、それぞれが並列接続可能なように配置された複数の蓄電ユニット200と、PCS300とを備えている。
接続情報取得装置100は、蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する回路を搭載した回路基板である。具体的には、接続情報取得装置100は、複数の蓄電ユニット200に接続されており、複数の蓄電ユニット200から情報を取得することで、複数の蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する。この接続情報取得装置100の詳細な機能構成の説明については、後述する。
蓄電ユニット200は、電力を充電または放電することができる電池ユニットである。なお、蓄電ユニット200の数は、50ユニットや70ユニットなど、どのような数であってもかまわない。また、それぞれの蓄電ユニット200は、直列に接続された1以上の蓄電素子210と、ブレーカ220とを備えている。
蓄電素子210は、リチウムイオン二次電池などの二次電池である。例えば、蓄電素子210は、7個の矩形状のリチウムイオン二次電池が直列に配置された組電池である。なお、蓄電素子210に含まれるリチウムイオン二次電池の個数は限定されない。また、蓄電素子210は、鉛蓄電池などのリチウムイオン二次電池以外の二次電池であってもよく、また、二次電池ではなくキャパシタであってもよい。
ブレーカ220は、複数の蓄電ユニット200間を並列接続するための配線用遮断器(MCCB)である。ブレーカ220を投入することで、投入されたブレーカ220に対応した蓄電ユニット200が、PCS300及び他の蓄電ユニット200に接続される。
PCS300は、外部の電力系統と、複数の蓄電ユニット200とを繋ぐパワーコンディショナーである。つまり、PCS300は、蓄電ユニット200への電力を交流から直流に変換したり、蓄電ユニット200からの電力を直流から交流に変換したりする直流交流変換装置である。
次に、接続情報取得装置100の詳細な機能構成について、説明する。
図2は、本発明の実施の形態1に係る接続情報取得装置100の機能的な構成を示すブロック図である。図3は、本発明の実施の形態1に係る記憶部140に記憶されている許容値データ141の一例を示す図である。図4は、本発明の実施の形態1に係る記憶部140に記憶されている接続情報データ142の一例を示す図である。
接続情報取得装置100は、蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する装置である。同図に示すように、接続情報取得装置100は、接続可能範囲取得部110、充放電情報取得部120、表示部130及び記憶部140を備えている。また、記憶部140には、許容値データ141及び接続情報データ142が記憶されている。
接続可能範囲取得部110は、複数の蓄電ユニット200のうち並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲である接続可能範囲を取得する。つまり、接続可能範囲取得部110は、当該複数の蓄電ユニット200に含まれる蓄電ユニット200を並列接続した場合に流れる電流が許容値以下となる蓄電ユニット200の範囲を当該接続可能範囲として取得する。
ここで、本実施の形態では、接続可能範囲取得部110は、複数の蓄電ユニット200のうち電圧が最も低い蓄電ユニット200である最低電圧蓄電ユニットを含む並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲である接続可能範囲を取得する。
また、当該接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続された接続蓄電ユニット群が充電または放電された場合には、接続可能範囲取得部110は、複数の蓄電ユニット200のうち充電または放電後の接続蓄電ユニット群を含む並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲を当該接続可能範囲として取得する。本実施の形態では、接続可能範囲取得部110は、複数の蓄電ユニット200のうち充電後の接続蓄電ユニット群を含む並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲を当該接続可能範囲として取得する。
そして、接続可能範囲取得部110は、取得した接続可能範囲を、図4に示すように接続情報データ142に書き込むとともに、表示部130に出力する。ここで、接続可能範囲取得部110は、許容値判断部111及び接続可能範囲決定部112を備えている。
許容値判断部111は、第一低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を最低電圧蓄電ユニットの電圧として第一低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200を並列接続して、かつ、第一低電圧蓄電ユニット群と第一最高電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合に第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値以下であるか否かを判断する。ここで、第一最高電圧蓄電ユニットとは、複数の蓄電ユニット200のうち電圧が最も高い蓄電ユニット200であり、第一低電圧蓄電ユニット群とは、複数の蓄電ユニット200のうち第一最高電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニット200である。
また、第一許容値は、蓄電ユニット200から流れ出る横流(放電電流)の許容値である。なお、第一許容値は、図3に示すように許容値データ141に記憶されており、許容値判断部111は、許容値データ141から第一許容値を取得することで、第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値以下であるか否かを判断する。
また、許容値判断部111は、第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値よりも大きいと判断した場合に、第二低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を最低電圧蓄電ユニットの電圧として第二低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200を並列接続して、かつ、第二低電圧蓄電ユニット群と第二最高電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合に、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値以下であるか否かを判断する。ここで、第二最高電圧蓄電ユニットとは、第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニット200であり、第二低電圧蓄電ユニット群とは、第一低電圧蓄電ユニット群のうち第二最高電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニット200である。
また、許容値判断部111は、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値よりも大きいと判断した場合には、第二低電圧蓄電ユニット群を第一低電圧蓄電ユニット群として第一低電圧蓄電ユニット群を更新し、第二最高電圧蓄電ユニットを当該第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニット200に更新し、当該第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値以下であるか否かを判断する。
また、許容値判断部111は、複数の蓄電ユニット200のうち2つの蓄電ユニットを並列接続した場合に、当該2つの蓄電ユニットのうち一の蓄電ユニットから他の蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であるか否かを判断する。本実施の形態では、例えば、許容値判断部111は、最低電圧蓄電ユニットと、最低電圧蓄電ユニットの次に電圧が低い次低電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合に、最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であるか否かを判断する。
ここで、第二許容値は、蓄電ユニット200へ流れ込む横流(充電電流)の許容値である。なお、第二許容値についても、図3に示すように許容値データ141に記憶されており、許容値判断部111は、許容値データ141から第二許容値を取得することで、最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であるか否かを判断する。
接続可能範囲決定部112は、許容値判断部111が第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値以下であると判断した場合に、第一最高電圧蓄電ユニットと第一低電圧蓄電ユニット群とからなる複数の蓄電ユニット200が接続可能範囲であると決定する。
また、接続可能範囲決定部112は、許容値判断部111が第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値以下であると判断した場合には、第一低電圧蓄電ユニット群が接続可能範囲であると決定する。
また、接続可能範囲決定部112は、上記の他の蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であると判断した場合に、上記の2つの蓄電ユニットが並列接続可能であると判断する。本実施の形態では、例えば、接続可能範囲決定部112は、許容値判断部111が最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であると判断した場合に、最低電圧蓄電ユニットと次低電圧蓄電ユニットとが接続可能であると判断する。
また、接続可能範囲決定部112は、充電後の接続蓄電ユニット群の電圧が範囲外最低電圧蓄電ユニットに接続可能な電圧よりも高い場合、当該接続蓄電ユニット群への範囲外最低電圧蓄電ユニットの接続が不可であることを示す情報を取得する。ここで、範囲外最低電圧蓄電ユニットとは、接続可能範囲外の蓄電ユニット200のうち電圧が最も低い蓄電ユニットである。
充放電情報取得部120は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続された接続蓄電ユニット群に、接続可能範囲外の蓄電ユニット200が並列接続可能なように、接続蓄電ユニット群を充電または放電させるための情報を取得する。具体的には、充放電情報取得部120は、接続蓄電ユニット群の電圧が、接続可能範囲外の蓄電ユニット200の接続蓄電ユニット群への並列接続が許容される電圧の範囲内になるように、接続蓄電ユニット群を充電または放電させるための情報を取得する。
さらに具体的には、充放電情報取得部120は、接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧が接続可能範囲外の蓄電ユニット200の電圧よりも高いか低いかを判断する。本実施の形態では、接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧は、接続可能範囲外の蓄電ユニット200の電圧よりも低い。そして、充放電情報取得部120は、接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧が接続可能範囲外の蓄電ユニット200の電圧よりも低いと判断した場合には、接続蓄電ユニット群に接続可能範囲外の蓄電ユニット200が並列接続可能なように、接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を取得する。
具体的には、充放電情報取得部120は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続されて接続蓄電ユニット群が構成されていることを確認する。そして、充放電情報取得部120は、接続蓄電ユニット群の電圧が、範囲外最低電圧蓄電ユニットの接続蓄電ユニット群への並列接続が許容される電圧の範囲内になるように、接続蓄電ユニット群を充電させるための情報(後述の目標SOC及び充電量等)を取得する。また、充放電情報取得部120は、取得した接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を表示部130に出力する。ここで、充放電情報取得部120は、目標SOC算出部121及び充電量算出部122を備えている。
目標SOC算出部121は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続されているか否かを判断し、当該蓄電ユニット200が並列接続されていると判断した場合に、接続蓄電ユニット群のSOC(State Of Charge)と、範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOCとを取得する。そして、目標SOC算出部121は、接続蓄電ユニット群のSOCの目標値である目標SOCが、範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOC以下であって、範囲外最低電圧蓄電ユニットの接続蓄電ユニット群への並列接続が許容されるSOCの最低値以上になるように、目標SOCを算出する。そして、目標SOC算出部121は、算出した目標SOCを、図4に示すように接続情報データ142に書き込む。
充電量算出部122は、接続蓄電ユニット群のSOCが目標SOCになるように、接続蓄電ユニット群を充電させるための充電量を算出する。具体的には、充電量算出部122は、記憶部140に記憶されている接続情報データ142から目標SOCを読み出して、当該充電量を算出する。そして、充電量算出部122は、算出した充電量を、図4に示すように接続情報データ142に書き込む。
表示部130は、複数の蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を表示画面150に表示させる。ここで、表示画面150は、例えば、CRT(Cathode−Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)またはタッチパネル等である。
具体的には、表示部130は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200を並列接続させるための情報として、接続可能範囲取得部110が取得した接続可能範囲を表示画面150に表示させる。また、表示部130は、接続蓄電ユニット群に接続可能範囲外の蓄電ユニット200を並列接続させるための情報として、接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を表示画面150に表示させる。例えば、表示部130は、ユーザに充電を促すメッセージを表示画面150に表示させる。
なお、許容値データ141には、蓄電ユニット200の種類に応じて、事前に第一許容値(放電電流許容値)及び第二許容値(充電電流許容値)が記憶されている。また、接続情報データ142に記憶されるデータは、上記のデータに限定されず、例えば、蓄電ユニット200それぞれの電圧値、目標SOC算出部121が取得した接続蓄電ユニット群のSOCや範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOCなどが記憶されてもよいし、蓄電ユニット200それぞれの抵抗値などが事前に記憶されていてもよい。これらのデータを用いて、接続可能範囲取得部110は接続可能範囲を取得し、充放電情報取得部120は蓄電ユニット200を充電または放電させるための情報を取得する。
次に、接続情報取得装置100が蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する処理について、説明する。
図5は、本発明の実施の形態1に係る接続情報取得装置100が蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する処理の一例を示すフローチャートである。また、図6及び図7は、本発明の実施の形態1に係る接続情報取得装置100が蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する処理を説明するための図である。
図5に示すように、まず、接続可能範囲取得部110は、複数の蓄電ユニット200のうち2つの蓄電ユニット200が並列接続可能か否かを判断する(S102)。この接続可能範囲取得部110が2つの蓄電ユニット200が並列接続可能か否かを判断する処理の詳細な説明については、後述する。
そして、接続可能範囲取得部110は、最低電圧蓄電ユニットを含む並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲である接続可能範囲を取得する(S104)。
具体的には、接続可能範囲取得部110は、まず、図6の(a)に示すように異常が発生している蓄電ユニット200(同図の異常発生蓄電ユニット)を検出し、図6の(b)に示すように、当該異常発生蓄電ユニットを除外して、電圧の低い順に蓄電ユニット200を並べる。そして、接続可能範囲取得部110は、図6の(c)に示すように、最低電圧蓄電ユニットから電圧が低い順に選定される並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲である接続可能範囲を取得する。ここで、当該接続可能範囲は、蓄電ユニット200の充電を行うことなく並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲である。なお、接続可能範囲取得部110が接続可能範囲を取得する処理の詳細な説明については、後述する。
図5に戻り、次に、接続可能範囲取得部110は、全ての蓄電ユニット200が当該接続可能範囲となっているか否かを判断する(S106)。接続可能範囲取得部110は、全ての蓄電ユニット200が当該接続可能範囲となっていると判断した場合(S106でYES)には、処理を終了する。
また、接続可能範囲取得部110が、全ての蓄電ユニット200が当該接続可能範囲とはなっていないと判断した場合(S106でNO)には、充放電情報取得部120は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続された接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を取得する(S108)。
具体的には、図7の(a)に示すように、充放電情報取得部120は、接続蓄電ユニット群に、接続可能範囲外の蓄電ユニット200が並列接続可能なように、接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を取得する。つまり、充放電情報取得部120は、接続蓄電ユニット群の電圧が、範囲外最低電圧蓄電ユニットの接続蓄電ユニット群への並列接続が許容される接続可能電圧範囲内になるように、接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を取得する。なお、充放電情報取得部120が蓄電ユニット200を充電させるための情報を取得する処理の詳細な説明については、後述する。
図5に戻り、次に、接続蓄電ユニット群が充電された場合には、接続可能範囲取得部110は、充電後の接続蓄電ユニット群の電圧が範囲外最低電圧蓄電ユニットに接続可能な電圧以下か否かを判断する(S110)。
そして、接続可能範囲取得部110は、充電後の接続蓄電ユニット群の電圧が範囲外最低電圧蓄電ユニットに接続可能な電圧よりも高いと判断した場合(S110でNO)、当該接続蓄電ユニット群への範囲外最低電圧蓄電ユニットの接続が不可であることを示す情報を取得する(S112)。
具体的には、図7の(b)に示すように、充電後の接続蓄電ユニット群の電圧が、範囲外最低電圧蓄電ユニットに接続可能な接続可能電圧範囲を超えている場合、接続可能範囲決定部112は、当該接続蓄電ユニット群への範囲外最低電圧蓄電ユニットの接続が不可であると決定し、接続不可情報を取得する。負荷側への影響を考慮し、蓄電ユニット200の並列接続時に蓄電ユニット200から負荷側への放電ができないものとしているからである。そして、接続可能範囲決定部112は、接続不可情報を表示部130に出力し、表示部130は、接続不可であることを表示画面150に表示させ、処理を終了する。
図5に戻り、接続可能範囲取得部110は、充電後の接続蓄電ユニット群の電圧が範囲外最低電圧蓄電ユニットに接続可能な電圧以下であると判断した場合(S110でYES)は、複数の蓄電ユニット200のうち充電後の接続蓄電ユニット群を含む並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲を当該接続可能範囲として取得する(S104)。このようにして、上記の処理(S104〜S112)が繰り返し行われる。
以上により、接続情報取得装置100が蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する処理は、終了する。
次に、接続可能範囲取得部110が2つの蓄電ユニット200が並列接続可能か否かを判断する処理(図5のS102)について、説明する。なお、当該2つの蓄電ユニット200は、最初に並列接続される2つの蓄電ユニット200であればいずれの蓄電ユニット200であってもかまわないが、以下では、一例として、接続可能範囲取得部110が最低電圧蓄電ユニットと次低電圧蓄電ユニットとの接続可否を判断する処理について、説明する。
図8は、本発明の実施の形態1に係る接続可能範囲取得部110が最低電圧蓄電ユニットと次低電圧蓄電ユニットとの接続可否を判断する処理の一例を示すフローチャートである。また、図9は、本発明の実施の形態1に係る接続可能範囲取得部110が最低電圧蓄電ユニットと次低電圧蓄電ユニットとの接続可否を判断する処理を説明するための図である。
図8に示すように、まず、許容値判断部111は、最低電圧蓄電ユニットと、最低電圧蓄電ユニットの次に電圧が低い次低電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合(S202)に、最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であるか否かを判断する(S204)。
ここで、図9の(a)に示すように、ブレーカ221とブレーカ222とが投入されて、最低電圧蓄電ユニットである蓄電ユニット201と次低電圧蓄電ユニットである蓄電ユニット202とが接続された場合、蓄電ユニット202から蓄電ユニット201へ横流I1が流れる。ここで、蓄電ユニット200の蓄電素子210がリチウムイオン二次電池の場合には、一般的に、蓄電ユニット200へ流れ込む横流(充電電流)の許容値(第二許容値)は、蓄電ユニット200から流れ出る横流(放電電流)の許容値(第一許容値)よりも小さい。つまり、蓄電ユニット201へ流れ込む横流I1の許容値(第二許容値)の方が蓄電ユニット202から流れ出る横流I1の許容値(第一許容値)よりも小さい。このため、蓄電ユニットが2つの場合には、横流I1を値が小さい方の第二許容値と比較することで接続の可否を判断するのが好ましい。
なお、図9の(b)に示すように、ブレーカ221、222、223が投入されて、3つの蓄電ユニット201、202、203が接続された場合、蓄電ユニット203から蓄電ユニット201及び202へ横流が流れる。この場合には、蓄電ユニット203から流れ出る横流I2は、蓄電ユニット201及び202に流れ込む横流の合計I3+I4と等しくなる。このため、値が大きい方の横流(放電電流)I2を放電電流の許容値である第一許容値と比較することで接続の可否を判断するのが好ましい。つまり、蓄電ユニットが3つ以上の場合には、放電電流を第一許容値と比較することで接続の可否を判断するのが好ましい。
図8に戻り、次に、許容値判断部111が最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であると判断した場合(S204でYES)、接続可能範囲決定部112は、最低電圧蓄電ユニットと次低電圧蓄電ユニットとが接続可能であると判断する(S206)。
また、許容値判断部111が最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値よりも大きいと判断した場合(S204でNO)には、接続可能範囲決定部112は、最低電圧蓄電ユニットと次低電圧蓄電ユニットとが接続不可であると判断する(S208)。
以上により、接続可能範囲取得部110が2つの蓄電ユニット200が並列接続可能か否かを判断する処理(図5のS102)は、終了する。
次に、接続可能範囲取得部110が接続可能範囲を取得する処理(図5のS104)について、説明する。
図10は、本発明の実施の形態1に係る接続可能範囲取得部110が接続可能範囲を取得する処理の一例を示すフローチャートである。また、図11及び図12は、本発明の実施の形態1に係る接続可能範囲取得部110が接続可能範囲を取得する処理を説明するための図である。
図10に示すように、まず、許容値判断部111は、第一低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を最低電圧蓄電ユニットの電圧として並列接続すると仮定する(S302)。
具体的には、図11の(a)に示すように、複数の蓄電ユニット200のうち電圧が最も高い蓄電ユニットを第一最高電圧蓄電ユニットとし、当該複数の蓄電ユニット200のうち第一最高電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニット200を第一低電圧蓄電ユニット群とする。また、当該複数の蓄電ユニット200のうち電圧が最も低い蓄電ユニットを最低電圧蓄電ユニットとする。そして、図11の(b)に示すように、許容値判断部111は、第一低電圧蓄電ユニット群に含まれる全ての蓄電ユニット200の電圧を、最低電圧蓄電ユニットの電圧VLとして並列接続すると仮定する。
図10に戻り、さらに、許容値判断部111は、第一低電圧蓄電ユニット群と第一最高電圧蓄電ユニットとを並列接続すると仮定する(S304)。
そして、許容値判断部111は、第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流(放電電流)が第一許容値以下であるか否かを判断する(S306)。ここで、放電電流を第一許容値と比較するのが好ましいことは、図9の(b)において説明した通りである。
また、許容値判断部111は、当該放電電流(横流)を、例えば以下の式1によって算出する。
放電電流IA=(VH−VL)/{(N+1)/N×R}×k (式1)
ここで、VHは、第一最高電圧蓄電ユニットの電圧であり、VLは、最低電圧蓄電ユニットの電圧であり、Nは、第一低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の数であり、Rは、蓄電ユニット200の直流抵抗であり、kは、安全係数である。
なお、上記の式1では、蓄電ユニット200は起電力と電池抵抗から成り立っていることとし、全ての蓄電ユニット200の抵抗は同じ値であることとし、また、配線抵抗は無視することとしている。また、Rの値が小さいほど放電電流IAは大きくなるため、安全サイドで、Rは例えば、最も小さい値をとる新品45℃のときの直流抵抗であるのが好ましい。また、実測値は計算値よりも2割ほど大きくなることを本願発明者らは見出したため、kは例えば、k=1.2であるのが好ましい。
また、配線抵抗を無視しているため、全ての蓄電ユニット200に同じ数の電池(セル)が含まれていることとした場合、当該電池の電池抵抗をR、第一最高電圧蓄電ユニットに含まれる電池の平均セル電圧をVH、及び最低電圧蓄電ユニットに含まれる電池の平均セル電圧をVLとして、放電電流IAを算出することができる。
次に、許容値判断部111が第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流(上記の放電電流IA)が第一許容値以下であると判断した場合(S306でYES)、接続可能範囲決定部112は、第一最高電圧蓄電ユニットと第一低電圧蓄電ユニット群とからなる複数の蓄電ユニット200が接続可能範囲であると決定する(S318)。
具体的には、図11の(c)に示すように、接続可能範囲決定部112は、第一最高電圧蓄電ユニットを第一低電圧蓄電ユニット群に接続可能であると判断し、第一最高電圧蓄電ユニットと第一低電圧蓄電ユニット群とからなる範囲を接続可能範囲と決定する。
図10に戻り、許容値判断部111が第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流(上記の放電電流IA)が第一許容値よりも大きいと判断した場合(S306でNO)、許容値判断部111は、第二低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を最低電圧蓄電ユニットの電圧として並列接続すると仮定する(S308)。
具体的には、図12の(a)に示すように、第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニットを第二最高電圧蓄電ユニットとし、第一低電圧蓄電ユニット群のうち第二最高電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニットを第二低電圧蓄電ユニット群とする。そして、図12の(b)に示すように、許容値判断部111は、第二低電圧蓄電ユニット群に含まれる全ての蓄電ユニット200の電圧を、最低電圧蓄電ユニットの電圧VLとして並列接続すると仮定する。
図10に戻り、さらに、許容値判断部111は、第二低電圧蓄電ユニット群と第二最高電圧蓄電ユニットとを並列接続すると仮定する(S310)。
そして、許容値判断部111は、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値以下であるか否かを判断する(S312)。なお、許容値判断部111は、第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流(上記の放電電流IA)の算出方法(上記の式1)と同様の方法で、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流を算出することができる。
許容値判断部111は、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値よりも大きいと判断した場合(S312でNO)、第二低電圧蓄電ユニット群を第一低電圧蓄電ユニット群として第一低電圧蓄電ユニット群を更新する(S314)。つまり、許容値判断部111は、第一低電圧蓄電ユニット群から第二最高電圧蓄電ユニットを除いたものを、新たに第一低電圧蓄電ユニット群として定義し直す。
また、許容値判断部111は、第二最高電圧蓄電ユニットを第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニット200に更新する(S316)。つまり、許容値判断部111は、第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニット200を、新たに第二最高電圧蓄電ユニットとして定義し直す。
そして、許容値判断部111は、更新した第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニットを第二最高電圧蓄電ユニットと定義し直し、第一低電圧蓄電ユニット群のうち第二最高電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニットを第二低電圧蓄電ユニット群と定義し直す。そして、許容値判断部111は、第二低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を最低電圧蓄電ユニットの電圧として並列接続し(S308)、かつ第二低電圧蓄電ユニット群と第二最高電圧蓄電ユニットとを並列接続すると仮定し(S310)、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値以下であるか否かを判断する(S312)。このようにして、上記の処理(S308〜S316)が繰り返し行われる。
そして、許容値判断部111が第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値以下であると判断した場合(S312でYES)には、接続可能範囲決定部112は、第一低電圧蓄電ユニット群が接続可能範囲であると決定する(S318)。
具体的には、図12の(c)に示すように、接続可能範囲決定部112は、第二最高電圧蓄電ユニットを第二低電圧蓄電ユニット群に接続可能であると判断し、第二最高電圧蓄電ユニットと第二低電圧蓄電ユニット群とからなる第一低電圧蓄電ユニット群を接続可能範囲と決定する。そして、接続可能範囲決定部112は、決定した接続可能範囲を表示部130に出力する。
図10に戻り、次に、表示部130は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200を並列接続させるための情報として、当該接続可能範囲を表示画面150に表示させる(S320)。例えば、表示部130は、ユーザが接続可能範囲の蓄電ユニット200を接続できるように、接続対象の蓄電ユニット200を順番に表示するなど、ガイダンスを表示画面150に表示させる。ユーザは、このガイダンスに従って、接続対象の蓄電ユニット200に含まれるブレーカ220を投入することで、接続対象の蓄電ユニット200を他の蓄電ユニット200に並列接続させることができる。
以上により、接続可能範囲取得部110が接続可能範囲を取得する処理(図5のS104)は、終了する。
次に、充放電情報取得部120が蓄電ユニット200を充電させるための情報を取得する処理(図5のS108)について、説明する。
図13は、本発明の実施の形態1に係る充放電情報取得部120が蓄電ユニット200を充電させるための情報を取得する処理の一例を示すフローチャートである。また、図14は、本発明の実施の形態1に係る充放電情報取得部120が蓄電ユニット200を充電させるための情報を取得する処理を説明するための図である。
図13に示すように、まず、目標SOC算出部121は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続されているか否かを判断し、当該蓄電ユニット200が並列接続されていると判断した場合に、接続蓄電ユニット群のSOCと、範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOCとを取得する(S402)。
ここで、ユーザが接続可能範囲内の蓄電ユニット200のブレーカ220を投入して、当該接続可能範囲内の蓄電ユニット200を並列接続させることで、接続蓄電ユニット群が構成されていることとする。そして、目標SOC算出部121は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200のブレーカ220が投入されているか否かを判断し、当該ブレーカ220が投入されていると判断した場合に、接続蓄電ユニット群のSOCと範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOCとを取得する。なお、目標SOC算出部121は、当該ブレーカ220が投入されているか否かを示す情報を、蓄電ユニット200から取得したり、ユーザからの入力により取得したりすることで、当該ブレーカ220が投入されているか否かを判断する。
そして、目標SOC算出部121は、接続蓄電ユニット群のSOCの目標値である目標SOCを算出する(S404)。ここで、接続蓄電ユニット群のSOCが範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOCに対して高くなり過ぎると、接続蓄電ユニット群に範囲外最低電圧蓄電ユニットを並列接続させることができなくなる。負荷側への影響を考慮し、蓄電ユニット200の並列接続時に蓄電ユニット200から負荷側への放電ができないものとしているからである。このため、接続蓄電ユニット群のSOCは、範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOC以下になることが好ましい。
したがって、図14に示すように、目標SOC算出部121は、範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOC以下であって、範囲外最低電圧蓄電ユニットの接続蓄電ユニット群への並列接続が許容されるSOCの最低値以上になるように、目標SOCを算出する。
具体的には、目標SOC算出部121は、目標SOCを、例えば以下の式2によって算出する。
目標SOC=SOC(L)+{SOC(H)−SOC(L)}×d (式2)
ここで、SOC(L)は、接続蓄電ユニット群のSOCであり、SOC(H)は、範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOCであり、dは、充電量低減係数である。なお、dは、劣化による電池の実容量の変化や誤差を考慮して接続蓄電ユニット群が充電され過ぎないように定められる値であり、例えば、0.5〜1.0の間で、設備固有の最適な値に定められる定数である。
図13に戻り、次に、充電量算出部122は、接続蓄電ユニット群のSOCが目標SOCになるように、接続蓄電ユニット群を充電させるための充電量を算出する(S406)。そして、充電量算出部122は、算出した充電量に基づいて、接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を表示部130に出力する。
そして、表示部130は、接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を表示画面150に表示させる(S408)。つまり、表示部130は、接続蓄電ユニット群に接続可能範囲外の蓄電ユニット200を並列接続させるための情報として、ユーザに充電を促すメッセージを表示画面150に表示させる。例えば、表示部130は、充電開始を通知するメッセージ、充電停止を通知するメッセージ、または、充電停止後に電圧が落ち着くまで待機させるためのメッセージなどを表示画面150に表示させる。ユーザは、このガイダンスに従って、接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200に充電を行う。
以上により、充放電情報取得部120が蓄電ユニット200を充電させるための情報を取得する処理(図5のS108)は、終了する。
以上のように、本発明の実施の形態1に係る接続情報取得装置100によれば、蓄電ユニット200の接続可能範囲を決定することにより取得して、取得した接続可能範囲内の接続蓄電ユニット群に、接続可能範囲外の蓄電ユニット200が並列接続可能なように、接続蓄電ユニット群を充電または放電させるための情報を取得する。これにより、当該情報を用いて接続蓄電ユニット群を充電または放電させた後に、当該接続蓄電ユニット群に当該接続可能範囲外の蓄電ユニット200を並列接続させることで、複数の蓄電ユニット200を並列に接続する際に過大な横流が流れることを抑制することができる。
また、充放電情報取得部120は、接続蓄電ユニット群の電圧と接続可能範囲外の蓄電ユニット200の電圧とを比較して、接続蓄電ユニット群を充電または放電させるための情報を取得することで、過大な横流が流れることを抑制することができる適切な情報を取得することができる。
また、接続情報取得装置100は、最低電圧蓄電ユニットを含む並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲を接続可能範囲として取得して、接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を取得することで、蓄電ユニット200の放電を行うことなく、複数の蓄電ユニット200を並列に接続することができる。
また、第一低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200を電圧が最低電圧蓄電ユニットの電圧と同じであると仮定して並列接続して、第一低電圧蓄電ユニット群と第一最高電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合に、第一低電圧蓄電ユニット群と第一最高電圧蓄電ユニットとの間に流れる横流が最も大きな値になる。また、第一低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200のそれぞれに流れる電流よりも、第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流の方が大きい値になる。このため、接続可能範囲取得部110は、第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値以下であると判断した場合に、これらの蓄電ユニット200が接続可能範囲であると決定することで、接続可能範囲を取得することができる。
また、第二低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200を電圧が最低電圧蓄電ユニットの電圧と同じであると仮定して並列接続して、第二低電圧蓄電ユニット群と第二最高電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合に、第二低電圧蓄電ユニット群と第二最高電圧蓄電ユニットとの間に流れる横流が最も大きな値になる。また、第二低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200のそれぞれに流れる電流よりも、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流の方が大きい値になる。このため、接続可能範囲取得部110は、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値以下であると判断した場合に、第一低電圧蓄電ユニット群が接続可能範囲であると決定することで、接続可能範囲を取得することができる。また、接続可能範囲取得部110は、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第一許容値よりも大きいと判断した場合には、第一低電圧蓄電ユニット群及び第二最高電圧蓄電ユニットを次の判断対象となる蓄電ユニット群及び蓄電ユニットに更新して、上記と同様の判断を行う。これにより、接続可能範囲取得部110は、接続可能範囲を決定し、接続可能範囲を取得することができる。
また、充放電情報取得部120は、接続蓄電ユニット群の電圧が範囲外最低電圧蓄電ユニットとの並列接続が許容される電圧の範囲内になるように、接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を取得する。これにより、当該情報を用いて接続蓄電ユニット群を充電させた後に、当該接続蓄電ユニット群に範囲外最低電圧蓄電ユニットを並列接続させることで、接続の際に過大な横流が流れることを抑制することができる。
また、充放電情報取得部120は、接続蓄電ユニット群のSOCの目標値を低めの値に設定することで、接続蓄電ユニット群を充電させるための充電量が過剰な値になり過ぎるのを防ぐことができる。これにより、接続蓄電ユニット群が過剰に充電されて、接続蓄電ユニット群を放電させる必要が生じたりすることを防止することができる。
また、充電後の接続蓄電ユニット群の電圧が高すぎる場合には、接続蓄電ユニット群を放電させる必要が生じるが、ユーザによっては接続蓄電ユニット群を放電させることができない場合がある。この場合には、接続可能範囲取得部110は、当該接続蓄電ユニット群への接続が不可であることを示す情報を取得することで、ユーザに当該接続をさせないように警告するなどの処理を行うことができる。
また、接続可能範囲取得部110は、接続蓄電ユニット群に対して充電または放電が行われた後に、再度、接続可能範囲を取得することで、複数の蓄電ユニット200を並列に接続する際に過大な横流が流れることを抑制するための情報をさらに取得することができる。
また、蓄電ユニット200がリチウムイオン二次電池などの場合には、一般的に、蓄電ユニット200へ流れ込む横流の許容値は、蓄電ユニット200から流れ出る横流の許容値よりも小さい。このため、2つの蓄電ユニット200が並列接続される場合には、蓄電ユニット200へ流れ込む電流を許容値と比較するのが好ましい。したがって、接続可能範囲取得部110は、他の蓄電ユニット200へ流れる電流が第二許容値以下であるか否かを判断することで、当該2つの蓄電ユニット200が並列接続可能であるか否かをより正確に判断することができる。
(実施の形態1の変形例1)
次に、上記実施の形態1の変形例1について、説明する。上記実施の形態1では、蓄電ユニット200の並列接続時に蓄電ユニット200から負荷側への放電ができないものとしていた。しかし、本変形例では、擬似的な負荷を設置するなどによって、当該並列接続時に蓄電ユニット200からの放電ができることとする。
図15は、本発明の実施の形態1の変形例1に係る接続情報取得装置100が蓄電ユニット200を並列に接続するための処理を説明するための図である。
同図に示すように、本変形例では、接続可能範囲取得部110は、複数の蓄電ユニット200のうち電圧が最も高い蓄電ユニット200である最高電圧蓄電ユニットを含む並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲である接続可能範囲を取得する。
つまり、許容値判断部111は、高電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を最高電圧蓄電ユニットの電圧として高電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200を並列接続して、かつ、高電圧蓄電ユニット群と最低電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合に最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であるか否かを判断する。ここで、最高電圧蓄電ユニットとは、複数の蓄電ユニット200のうち電圧が最も高い蓄電ユニット200であり、高電圧蓄電ユニット群とは、複数の蓄電ユニット200のうち最低電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニット200である。
接続可能範囲決定部112は、許容値判断部111が最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であると判断した場合には、最低電圧蓄電ユニットと高電圧蓄電ユニット群とからなる複数の蓄電ユニット200が接続可能範囲であると決定する。
また、接続可能範囲決定部112は、許容値判断部111が最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値よりも大きいと判断した場合には、上記実施の形態1における処理と同様に、最低電圧蓄電ユニットを除いた複数の蓄電ユニット200について、同様の処理を行うことで、接続可能範囲を決定する。
また、本変形例では、接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧は、接続可能範囲外の蓄電ユニット200の電圧よりも高い。このため、充放電情報取得部120は、当該接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続された接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧が接続可能範囲外の蓄電ユニット200の電圧よりも高いと判断する。
そして、充放電情報取得部120は、接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧が接続可能範囲外の蓄電ユニット200の電圧よりも高いと判断した場合には、接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続された接続蓄電ユニット群に、接続可能範囲外の蓄電ユニット200が並列接続可能なように、接続蓄電ユニット群を放電させるための情報を取得する。つまり、充放電情報取得部120は、接続蓄電ユニット群の電圧が、接続可能範囲外の蓄電ユニット200の接続蓄電ユニット群への並列接続が許容される電圧の範囲内になるように、接続蓄電ユニット群を放電させるための情報を取得する。
また、接続蓄電ユニット群が放電された場合には、接続可能範囲取得部110は、複数の蓄電ユニット200のうち放電後の接続蓄電ユニット群を含む並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲を当該接続可能範囲として取得する。
以上のようにして、本変形例に係る接続情報取得装置100によれば、複数の蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得することができ、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
(実施の形態1の変形例2)
次に、上記実施の形態1の変形例2について、説明する。本変形例では、上記変形例1と同様、蓄電ユニット200の並列接続時に蓄電ユニット200からの放電ができることとする。また、本変形例では、接続可能範囲取得部110は、最低電圧蓄電ユニット及び最高電圧蓄電ユニットを含まない並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲である接続可能範囲を取得することとする。
この場合、充放電情報取得部120は、当該接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続された接続蓄電ユニット群に、接続可能範囲外の蓄電ユニット200を並列接続するために、接続蓄電ユニット群を充電または放電させるための情報を取得する。
つまり、当該接続蓄電ユニット群の電圧よりも高い電圧の接続可能範囲外の蓄電ユニット200を並列接続させるために、上記実施の形態1と同様に、充放電情報取得部120は、接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を取得する。また、当該接続蓄電ユニット群の電圧よりも低い電圧の接続可能範囲外の蓄電ユニット200を並列接続させるために、上記変形例1と同様に、充放電情報取得部120は、接続蓄電ユニット群を放電させるための情報を取得する。
そして、接続蓄電ユニット群が充電または放電された場合には、接続可能範囲取得部110は、複数の蓄電ユニット200のうち充電または放電後の接続蓄電ユニット群を含む並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲を当該接続可能範囲として取得する。
以上のようにして、本変形例に係る接続情報取得装置100によれば、複数の蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得することができ、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。
(実施の形態1の変形例3)
次に、上記実施の形態1の変形例3について、説明する。上記実施の形態1では、接続可能範囲取得部110は、蓄電ユニット200間を流れる電流が許容値以下であるか判断することで接続可能範囲を決定して取得することとした。しかし、本変形例では、接続可能範囲取得部110は、蓄電ユニット200間の電位差が許容値以下であるか判断することで接続可能範囲を決定して取得する。
本変形例では、上記実施の形態1の図8及び図10に示された処理の代わりに、図16及び図17に示された処理を行う。ここで、図16は、本発明の実施の形態1の変形例3に係る接続可能範囲取得部110が最低電圧蓄電ユニットと次低電圧蓄電ユニットとの接続可否を判断する処理(図5のS102)の一例を示すフローチャートである。図17は、本発明の実施の形態1の変形例3に係る接続可能範囲取得部110が接続可能範囲を取得する処理(図5のS104)の一例を示すフローチャートである。
これらの図に示すように、接続可能範囲取得部110は、複数の蓄電ユニット200間の電位差が許容値以下となる蓄電ユニット200の範囲を接続可能範囲として取得する。なお、以下では、上記実施の形態1の図8及び図10に示された処理とは異なる処理を中心に説明する。
まず、図16に示すように、許容値判断部111は、最低電圧蓄電ユニットと、当該最低電圧蓄電ユニットの次に電圧が低い次低電圧蓄電ユニットとの電位差が第二許容値以下であるか否かを判断する(S205)。ここで、本変形例における第二許容値とは、最低電圧蓄電ユニットと次低電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合に、次低電圧蓄電ユニットから最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が許容値となる場合の当該2つの蓄電ユニットの電位差である。
なお、第二許容値は、図3に示すように許容値データ141に記憶されており、許容値判断部111は、許容値データ141から第二許容値を取得することで、最低電圧蓄電ユニットと次低電圧蓄電ユニットとの電位差が第二許容値以下であるか否かを判断する。
そして、許容値判断部111が最低電圧蓄電ユニットと次低電圧蓄電ユニットとの電位差が第二許容値以下であると判断した場合(S205でYES)、接続可能範囲決定部112は、最低電圧蓄電ユニットと次低電圧蓄電ユニットとが接続可能であると判断する(S206)。
また、許容値判断部111が最低電圧蓄電ユニットと次低電圧蓄電ユニットとの電位差が第二許容値よりも大きいと判断した場合(S205でNO)には、接続可能範囲決定部112は、最低電圧蓄電ユニットと次低電圧蓄電ユニットとが接続不可であると判断する(S208)。
このように、接続可能範囲取得部110は、複数の蓄電ユニット200のうち2つの蓄電ユニット200を並列接続した場合に、当該2つの蓄電ユニット200のうち一の蓄電ユニット200から他の蓄電ユニット200へ流れる電流が許容値となる場合の当該2つの蓄電ユニット200の電位差を第二許容値として、当該2つの蓄電ユニット200の電位差が第二許容値以下であるか否かを判断する。
そして、接続可能範囲取得部110は、2つの蓄電ユニット200の電位差が第二許容値以下であると判断した場合に、2つの蓄電ユニット200が並列接続可能であると判断する。
また、図17に示すように、まず、許容値判断部111は、複数の蓄電ユニット200のうち電圧が最も高い第一最高電圧蓄電ユニットと、電圧が最も低い最低電圧蓄電ユニットとの電位差が第一許容値以下であるか否かを判断する(S307)。
ここで、本変形例における第一許容値とは、2つの蓄電ユニット200の電位差の許容値である。なお、第一許容値は、図3に示すように許容値データ141に記憶されており、許容値判断部111は、許容値データ141から第一許容値を取得することで、第一最高電圧蓄電ユニットと最低電圧蓄電ユニットとの電位差が第一許容値以下であるか否かを判断する。
そして、接続可能範囲決定部112は、許容値判断部111が第一最高電圧蓄電ユニットと最低電圧蓄電ユニットとの電位差が第一許容値以下であると判断した場合(S307でYES)に、複数の蓄電ユニット200が接続可能範囲であると決定する(S318)。
また、許容値判断部111は、第一最高電圧蓄電ユニットと最低電圧蓄電ユニットとの電位差が第一許容値よりも大きいと判断した場合(S307でNO)には、第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い第二最高電圧蓄電ユニットと最低電圧蓄電ユニットとの電位差が第一許容値以下であるか否かを判断する(S313)。なお、第一低電圧蓄電ユニット群とは、複数の蓄電ユニット200のうち第一最高電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニット200である。
そして、接続可能範囲決定部112は、許容値判断部111が第二最高電圧蓄電ユニットと最低電圧蓄電ユニットとの電位差が第一許容値以下であると判断した場合(S313でYES)には、第一低電圧蓄電ユニット群が接続可能範囲であると決定する(S318)。
また、許容値判断部111は、第二最高電圧蓄電ユニットと最低電圧蓄電ユニットとの電位差が第一許容値よりも大きいと判断した場合(S313でNO)には、第一低電圧蓄電ユニット群のうち第二最高電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニットである第二低電圧蓄電ユニット群を第一低電圧蓄電ユニット群として第一低電圧蓄電ユニット群を更新する(S314)。また、許容値判断部111は、第二最高電圧蓄電ユニットを当該第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニットに更新する(S316)。
そして、許容値判断部111は、更新した第二最高電圧蓄電ユニットと最低電圧蓄電ユニットとの電位差が第一許容値以下であるか否かを再度判断する(S313)。
以上のように、本変形例に係る接続情報取得装置100によれば、上記実施の形態1と同様の効果を奏することができる。つまり、複数の蓄電ユニット200のうち、電圧が最も高い蓄電ユニット200である第一最高電圧蓄電ユニットと電圧が最も低い蓄電ユニット200である最低電圧蓄電ユニットとを接続した場合に、最も大きな横流が流れる。このため、接続可能範囲取得部110は、複数の蓄電ユニット200のうち第一最高電圧蓄電ユニットと最低電圧蓄電ユニットとの電位差が第一許容値以下であると判断した場合に、複数の蓄電ユニット200が接続可能範囲であると決定する。これにより、接続可能範囲取得部110は、簡易に、接続可能範囲を取得することができる。
また、第一低電圧蓄電ユニット群のうち、電圧が最も高い蓄電ユニット200である第二最高電圧蓄電ユニットと電圧が最も低い蓄電ユニット200である最低電圧蓄電ユニットとを接続した場合に、最も大きな横流が流れる。このため、接続可能範囲取得部110は、第二最高電圧蓄電ユニットと最低電圧蓄電ユニットとの電位差が第一許容値以下であると判断した場合に、第一低電圧蓄電ユニット群が接続可能範囲であると決定することで、接続可能範囲を取得することができる。また、接続可能範囲取得部110は、当該電位差が第一許容値よりも大きいと判断した場合には、第一低電圧蓄電ユニット群及び第二最高電圧蓄電ユニットを次の判断対象となる蓄電ユニット群及び蓄電ユニットに更新して、上記と同様の判断を行う。これにより、接続可能範囲取得部110は、容易に、接続可能範囲を決定し、接続可能範囲を取得することができる。
また、蓄電ユニット200がリチウムイオン二次電池などの場合には、一般的に、蓄電ユニット200へ流れ込む横流の許容値は、蓄電ユニット200から流れ出る横流の許容値よりも小さい。このため、2つの蓄電ユニット200が並列接続される場合には、蓄電ユニット200へ流れ込む電流の大きさが許容値となる場合の電位差を第二許容値とし、2つの蓄電ユニット200の電位差を当該第二許容値と比較するのが好ましい。したがって、接続可能範囲取得部110は、当該電位差が第二許容値以下であるか否かを判断することで、当該2つの蓄電ユニット200が並列接続可能であるか否かをより正確に判断することができる。
以上、本発明の実施の形態1及びその変形例に係る接続情報取得装置100及び蓄電システム10について説明したが、本発明は、この実施の形態及びその変形例に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態及びその変形例は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施の形態1では、接続可能範囲取得部110は、蓄電ユニット200を電圧が低い順に並べて、接続可能範囲を取得することとした。しかし、蓄電ユニット200を電圧が低い順に並べることは必須ではなく、接続可能範囲取得部110は、蓄電ユニット200を並べ直すことなく接続可能範囲を取得することにしてもよい。
また、上記実施の形態1及びその変形例では、蓄電ユニット200を並列接続するために、ユーザが接続対象の蓄電ユニット200に含まれるブレーカ220を投入したり、充電対象の蓄電ユニット200を充電することとした。しかし、接続情報取得装置100が、自動的に、接続対象の蓄電ユニット200に含まれるブレーカ220を投入したり、充電対象の蓄電ユニット200を充電することで、複数の蓄電ユニット200を並列接続することにしてもよい。
また、上記実施の形態1及びその変形例では、接続情報取得装置100は、接続可能範囲取得部110、充放電情報取得部120、表示部130及び記憶部140を備えており、接続可能範囲取得部110は、許容値判断部111及び接続可能範囲決定部112を備えており、充放電情報取得部120は、目標SOC算出部121及び充電量算出部122を備えていることとした。しかし、図18に示すように、接続情報取得装置は、少なくとも、接続可能範囲取得部及び充放電情報取得部を備えていればよい。
図18は、本発明の実施の形態1に係る接続情報取得装置の最小の構成を示すブロック図である。同図に示すように、接続情報取得装置100aは、上記実施の形態1と同様の機能を有する接続可能範囲取得部110a及び充放電情報取得部120aを備えており、外部の表示部130及び記憶部140と情報をやり取りすることで、蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する。また、接続可能範囲取得部110aは、接続可能範囲を取得できればよく、上記実施の形態1のように許容値判断部111及び接続可能範囲決定部112を備えていることには限定されない。同様に、充放電情報取得部120aは、接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を取得できればよく、上記実施の形態1のように目標SOC算出部121及び充電量算出部122を備えていることには限定されない。
ここで、本発明の実施の形態1に係る接続情報取得装置100が備える処理部は、典型的には、集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。つまり、図19に示すように、本発明は、接続可能範囲取得部110、充放電情報取得部120等を備える集積回路101として実現される。図19は、本発明の実施の形態1に係る接続情報取得装置100を集積回路で実現する構成を示すブロック図である。
(実施の形態2)
本実施の形態では、蓄電システムは、上記実施の形態1における接続情報取得装置100に代えて、接続情報取得装置400を備えている。なお、本実施の形態における蓄電システムが備えるその他の構成は、図1に示された上記実施の形態1における蓄電システム10が備えるその他の構成と同様であるため、当該構成の説明は省略する。
接続情報取得装置400は、蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する回路を搭載した回路基板である。具体的には、接続情報取得装置400は、複数の蓄電ユニット200に接続されており、複数の蓄電ユニット200から情報を取得することで、複数の蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する。さらに具体的には、接続情報取得装置400は、並列に接続されている複数の蓄電ユニット200に、他の蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する。この接続情報取得装置400の詳細な機能構成の説明については、後述する。
次に、接続情報取得装置400の詳細な機能構成について、説明する。
図20は、本発明の実施の形態2に係る接続情報取得装置400の機能的な構成を示すブロック図である。図21は、本発明の実施の形態2に係る記憶部440に記憶されている許容値データ441の一例を示す図である。図22は、本発明の実施の形態2に係る記憶部440に記憶されている接続情報データ442の一例を示す図である。
接続情報取得装置400は、蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する装置である。同図に示すように、接続情報取得装置400は、判定部410、取得部420、表示部430及び記憶部440を備えている。また、記憶部440には、許容値データ441及び接続情報データ442が記憶されている。つまり、接続情報取得装置400は、上記実施の形態1における接続情報取得装置100が有する構成要素に判定部410を加えた構成となっている。
判定部410は、第一接続蓄電ユニット群の電圧と未接続蓄電ユニット群の電圧との大小関係を判定する。ここで、第一接続蓄電ユニット群とは、複数の蓄電ユニット200のうち並列接続されている蓄電ユニット200の集合体であり、未接続蓄電ユニット群とは、複数の蓄電ユニット200のうち第一接続蓄電ユニット群に含まれない蓄電ユニット200の集合体である。なお、当該複数の蓄電ユニット200は、例えば、上記実施の形態1における接続蓄電ユニット群に含まれる複数の蓄電ユニット200である。
取得部420は、判定部410による判定結果に応じて、第一接続蓄電ユニット群と未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニットとを並列接続するための情報を取得する。ここで、取得部420は、接続可能範囲取得部421及び充放電情報取得部424を備えている。
接続可能範囲取得部421は、複数の蓄電ユニット200のうち並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲である接続可能範囲を取得する。つまり、接続可能範囲取得部421は、判定部410による判定結果に応じて、第一接続蓄電ユニット群と未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニットとを並列接続するための情報を取得することにより、当該接続可能範囲を取得する。具体的には、接続可能範囲取得部421は、当該複数の蓄電ユニット200に含まれる蓄電ユニット200を並列接続した場合に流れる電流が許容値以下となる蓄電ユニット200の範囲を当該接続可能範囲として取得する。
また、当該接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続された第二接続蓄電ユニット群が充電または放電された場合には、接続可能範囲取得部421は、複数の蓄電ユニット200のうち充電または放電後の第二接続蓄電ユニット群を含む並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲を当該接続可能範囲として取得する。また、接続可能範囲取得部421は、取得した接続可能範囲(後述の並列接続が不可であることを示す情報も含む)を、図22に示すように接続情報データ442に書き込むとともに、表示部430に出力する。
充放電情報取得部424は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続された第二接続蓄電ユニット群に、接続可能範囲外の蓄電ユニット200が並列接続可能なように、第二接続蓄電ユニット群を充電または放電させるための情報を取得する。つまり、充放電情報取得部424は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続された第二接続蓄電ユニット群を接続蓄電ユニット群として、第二接続蓄電ユニット群に接続可能範囲外の蓄電ユニットが並列接続可能なように、第二接続蓄電ユニット群を充電または放電させるための情報を取得する。
具体的には、充放電情報取得部424は、第二接続蓄電ユニット群の電圧が、接続可能範囲外の蓄電ユニット200の第二接続蓄電ユニット群への並列接続が許容される電圧の範囲内になるように、第二接続蓄電ユニット群を充電または放電させるための情報を取得する。また、充放電情報取得部424は、取得した第二接続蓄電ユニット群を充電させるための情報(後述の目標SOC及び充電量等)を接続情報データ442に書き込むとともに、表示部430に出力する。
ここで、接続可能範囲取得部421は、許容値判断部422及び接続可能範囲決定部423を備えており、充放電情報取得部424は、目標SOC算出部425及び充電量算出部426を備えている。
まず、判定部410が、未接続蓄電ユニット群の電圧が第一接続蓄電ユニット群の電圧よりも高いと判定した場合について、説明する。接続可能範囲決定部423は、判定部410が、未接続蓄電ユニット群の電圧が第一接続蓄電ユニット群の電圧よりも高いと判定した場合には、第一接続蓄電ユニット群を含む並列接続可能な蓄電ユニットの範囲である接続可能範囲を取得する。
具体的には、許容値判断部422は、第一低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を第一接続蓄電ユニット群の電圧として第一低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200を並列接続して、かつ、第一低電圧蓄電ユニット群と第一最高電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合に第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第三許容値以下であるか否かを判断する。ここで、第一最高電圧蓄電ユニットとは、複数の蓄電ユニット200のうち電圧が最も高い蓄電ユニット200であり、第一低電圧蓄電ユニット群とは、複数の蓄電ユニット200のうち第一最高電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニット200である。
また、第三許容値は、蓄電ユニット200から流れ出る横流(放電電流)の許容値である。なお、第三許容値は、図21に示すように許容値データ441に記憶されており、許容値判断部422は、許容値データ441から第三許容値を取得することで、第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第三許容値以下であるか否かを判断する。
また、許容値判断部422は、第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第三許容値よりも大きいと判断した場合に、第二低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を第一接続蓄電ユニット群の電圧として第二低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200を並列接続して、かつ、第二低電圧蓄電ユニット群と第二最高電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合に、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第三許容値以下であるか否かを判断する。ここで、第二最高電圧蓄電ユニットとは、第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニット200であり、第二低電圧蓄電ユニット群とは、第一低電圧蓄電ユニット群のうち第二最高電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニット200である。
また、許容値判断部422は、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第三許容値よりも大きいと判断した場合には、第二低電圧蓄電ユニット群を第一低電圧蓄電ユニット群として第一低電圧蓄電ユニット群を更新し、第二最高電圧蓄電ユニットを当該第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニット200に更新し、当該第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第三許容値以下であるか否かを判断する。
接続可能範囲決定部423は、許容値判断部422が第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第三許容値以下であると判断した場合に、第一最高電圧蓄電ユニットと第一低電圧蓄電ユニット群とからなる複数の蓄電ユニット200が接続可能範囲であると決定する。
また、接続可能範囲決定部423は、許容値判断部422が第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第三許容値以下であると判断した場合には、第一低電圧蓄電ユニット群が接続可能範囲であると決定する。
また、接続可能範囲決定部423は、充電後の第二接続蓄電ユニット群の電圧が範囲外最低電圧蓄電ユニットに接続可能な電圧よりも高い場合、当該第二接続蓄電ユニット群への範囲外最低電圧蓄電ユニットの接続が不可であることを示す情報を取得する。ここで、範囲外最低電圧蓄電ユニットとは、接続可能範囲外の蓄電ユニット200のうち電圧が最も低い蓄電ユニットである。
目標SOC算出部425は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続されているか否かを判断し、当該蓄電ユニット200が並列接続されていると判断した場合に、第二接続蓄電ユニット群のSOC(State Of Charge)と、範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOCとを取得する。そして、目標SOC算出部425は、第二接続蓄電ユニット群のSOCの目標値である目標SOCが、範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOC以下であって、範囲外最低電圧蓄電ユニットの第二接続蓄電ユニット群への並列接続が許容されるSOCの最低値以上になるように、目標SOCを算出する。そして、目標SOC算出部425は、算出した目標SOCを、図22に示すように接続情報データ442に書き込む。
充電量算出部426は、第二接続蓄電ユニット群のSOCが目標SOCになるように、第二接続蓄電ユニット群を充電させるための充電量を算出する。具体的には、充電量算出部426は、記憶部440に記憶されている接続情報データ442から目標SOCを読み出して、当該充電量を算出する。そして、充電量算出部426は、算出した充電量を、図22に示すように接続情報データ442に書き込む。
次に、判定部410が、未接続蓄電ユニット群の電圧が第一接続蓄電ユニット群の電圧よりも低いと判定した場合について、説明する。
この場合には、許容値判断部422は、第一高電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を第一接続蓄電ユニット群の電圧として第一高電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200を並列接続して、かつ、第一高電圧蓄電ユニット群と第一最低電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合に第一最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第一許容値以下であるか否かを判断する。ここで、第一最低電圧蓄電ユニットとは、複数の蓄電ユニット200のうち電圧が最も低い蓄電ユニット200であり、第一高電圧蓄電ユニット群とは、第一最低電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニット200である。
ここで、第一許容値は、蓄電ユニット200へ流れ込む横流(充電電流)の許容値である。なお、第一許容値についても、図21に示すように許容値データ441に記憶されており、許容値判断部422は、許容値データ441から第一許容値を取得することで、第一最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第一許容値以下であるか否かを判断する。
接続可能範囲決定部423は、許容値判断部422が第一最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第一許容値以下であると判断した場合に、第一高電圧蓄電ユニット群と第一最低電圧蓄電ユニットとからなる複数の蓄電ユニット200が接続可能範囲であると決定する。これにより、接続可能範囲取得部421は、当該複数の蓄電ユニット200が並列接続可能であることを示す情報として当該接続可能範囲を取得する。
また、接続可能範囲決定部423は、許容値判断部422が第一最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第一許容値よりも大きいと判断した場合には、第一接続蓄電ユニット群への未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニットの並列接続が不可であると決定する。これにより、接続可能範囲取得部421は、当該並列接続が不可であることを示す情報を取得する。
次に、判定部410が、第一接続蓄電ユニット群の電圧が、未接続蓄電ユニット群に含まれる電圧が最も低い第二最低電圧蓄電ユニットの電圧と電圧が最も高い最高電圧蓄電ユニットの電圧との間の電圧であると判定した場合について、説明する。
この場合には、許容値判断部422は、第二高電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を最高電圧蓄電ユニットの電圧として第二高電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200を並列接続して、かつ、第二高電圧蓄電ユニット群と第二最低電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合に第二最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であるか否かを判断する。ここで、第二高電圧蓄電ユニット群とは、複数の蓄電ユニット200のうち第二最低電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニット200である。
ここで、第二許容値は、蓄電ユニット200へ流れ込む横流(充電電流)の許容値である。なお、第二許容値についても、図21に示すように許容値データ441に記憶されており、許容値判断部422は、許容値データ441から第二許容値を取得することで、第二最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であるか否かを判断する。第二許容値は、第一許容値と同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
接続可能範囲決定部423は、許容値判断部422が第二最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であると判断した場合に、第二高電圧蓄電ユニット群と第二最低電圧蓄電ユニットとからなる複数の蓄電ユニット200が接続可能範囲であると決定する。これにより、接続可能範囲取得部421は、当該複数の蓄電ユニット200が並列接続可能であることを示す情報として当該接続可能範囲を取得する。
また、接続可能範囲決定部423は、許容値判断部422が第二最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値よりも大きいと判断した場合には、第一接続蓄電ユニット群への未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニットの並列接続が不可であると決定する。これにより、接続可能範囲取得部421は、当該並列接続が不可であることを示す情報を取得する。
表示部430は、複数の蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を表示画面450に表示させる。ここで、表示画面450は、例えば、CRT(Cathode−Ray Tube)、LCD(Liquid Crystal Display)またはタッチパネル等である。
具体的には、表示部430は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200を並列接続させるための情報として、接続可能範囲取得部421が取得した接続可能範囲を表示画面450に表示させる。また、表示部430は、第二接続蓄電ユニット群に接続可能範囲外の蓄電ユニット200を並列接続させるための情報として、第二接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を表示画面450に表示させる。例えば、表示部430は、ユーザに充電を促すメッセージを表示画面450に表示させる。
なお、許容値データ441には、蓄電ユニット200の種類に応じて、事前に第一許容値及び第二許容値(充電電流許容値)と、第三許容値(放電電流許容値)とが記憶されている。また、接続情報データ442に記憶されるデータは、上記のデータに限定されず、例えば、蓄電ユニット200それぞれの電圧値、目標SOC算出部425が取得した第二接続蓄電ユニット群のSOCや範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOCなどが記憶されてもよいし、蓄電ユニット200それぞれの抵抗値などが事前に記憶されていてもよい。これらのデータを用いて、接続可能範囲取得部421は接続可能範囲を取得し、充放電情報取得部424は蓄電ユニット200を充電または放電させるための情報を取得する。
次に、接続情報取得装置400が蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する処理について、説明する。
図23は、本発明の実施の形態2に係る接続情報取得装置400が蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する処理の一例を示すフローチャートである。なお、接続情報取得装置400が当該情報を取得する際には、いずれの蓄電ユニット200も充放電を行っていないものとする。
同図に示すように、まず、判定部410は、未接続蓄電ユニット群の電圧と第一接続蓄電ユニット群の電圧との大小関係を判定する(S502)。
そして、取得部420は、判定部410による判定結果に応じて、第一接続蓄電ユニット群と未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニットとを並列接続するための情報を取得する(S504)。
具体的には、判定部410が、未接続蓄電ユニット群の電圧が第一接続蓄電ユニット群の電圧よりも高いと判定した場合には、取得部420は、未接続蓄電ユニット群の電圧の方が高い場合の処理を行う(S506)。この取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧の方が高い場合の処理についての詳細な説明は、後述する。
また、判定部410が、未接続蓄電ユニット群の電圧が第一接続蓄電ユニット群の電圧よりも低いと判定した場合には、取得部420は、未接続蓄電ユニット群の電圧の方が低い場合の処理を行う(S508)。この取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧の方が低い場合の処理についての詳細な説明は、後述する。
また、判定部410が、第一接続蓄電ユニット群の電圧が、未接続蓄電ユニット群に含まれる電圧が最も低い第二最低電圧蓄電ユニットの電圧と電圧が最も高い最高電圧蓄電ユニットの電圧との間の電圧であると判定した場合には、取得部420は、未接続蓄電ユニット群の電圧が高低両方の場合の処理を行う(S510)。この取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧が高低両方の場合の処理についての詳細な説明は、後述する。
以上により、接続情報取得装置400が蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する処理は、終了する。
次に、取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧の方が高い場合の処理(図23のS506)について、説明する。
図24は、本発明の実施の形態2に係る取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧の方が高い場合の処理の一例を示すフローチャートである。また、図25は、本発明の実施の形態2に係る取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧の方が高い場合の処理を説明するための図である。
図24に示すように、まず、接続可能範囲取得部421は、第一接続蓄電ユニット群を含む並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲である接続可能範囲を取得する(S604)。
具体的には、接続可能範囲取得部421は、図25の(a)に示すように、電圧の低い順に蓄電ユニット200を並べ、第一接続蓄電ユニット群から電圧が低い順に選定される並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲である接続可能範囲を取得する。ここで、当該接続可能範囲は、蓄電ユニット200の充電を行うことなく並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲である。なお、接続可能範囲取得部421が接続可能範囲を取得する処理の詳細な説明については、後述する。
図24に戻り、次に、接続可能範囲取得部421は、全ての蓄電ユニット200が当該接続可能範囲となっているか否かを判断する(S606)。接続可能範囲取得部421は、全ての蓄電ユニット200が当該接続可能範囲となっていると判断した場合(S606でYES)には、処理を終了する。
また、接続可能範囲取得部421が、全ての蓄電ユニット200が当該接続可能範囲とはなっていないと判断した場合(S606でNO)には、充放電情報取得部424は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続された第二接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を取得する(S608)。
具体的には、図25の(b)に示すように、充放電情報取得部424は、第二接続蓄電ユニット群に、接続可能範囲外の蓄電ユニット200が並列接続可能なように、第二接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を取得する。つまり、充放電情報取得部424は、第二接続蓄電ユニット群の電圧が、範囲外最低電圧蓄電ユニットの第二接続蓄電ユニット群への並列接続が許容される接続可能電圧範囲内になるように、第二接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を取得する。なお、充放電情報取得部424が蓄電ユニット200を充電させるための情報を取得する処理の詳細な説明については、後述する。
図24に戻り、次に、第二接続蓄電ユニット群が充電された場合には、接続可能範囲取得部421は、充電後の第二接続蓄電ユニット群の電圧が範囲外最低電圧蓄電ユニットに接続可能な電圧以下か否かを判断する(S610)。
そして、接続可能範囲取得部421は、充電後の第二接続蓄電ユニット群の電圧が範囲外最低電圧蓄電ユニットに接続可能な電圧よりも高いと判断した場合(S610でNO)、当該第二接続蓄電ユニット群への範囲外最低電圧蓄電ユニットの接続が不可であることを示す情報を取得する(S612)。
具体的には、図25の(c)に示すように、充電後の第二接続蓄電ユニット群の電圧が、範囲外最低電圧蓄電ユニットに接続可能な接続可能電圧範囲を超えている場合、接続可能範囲決定部423は、当該第二接続蓄電ユニット群への範囲外最低電圧蓄電ユニットの接続が不可であると決定し、接続不可情報を取得する。負荷側への影響を考慮し、蓄電ユニット200の並列接続時に蓄電ユニット200から負荷側への放電ができないものとしているからである。そして、接続可能範囲決定部423は、接続不可情報を表示部430に出力し、表示部430は、接続不可であることを表示画面450に表示させ、処理を終了する。
なお、擬似的な負荷を設置するなどによって、蓄電ユニット200の並列接続時に蓄電ユニット200からの放電ができる場合には、充電後の第二接続蓄電ユニット群を放電させることにしてもよい。この場合、充放電情報取得部424は、第二接続蓄電ユニット群の電圧が、範囲外最低電圧蓄電ユニットの第二接続蓄電ユニット群への並列接続が許容される接続可能電圧範囲内になるように、第二接続蓄電ユニット群を放電させるための情報を取得する。そして、第二接続蓄電ユニット群が放電された場合には、接続可能範囲取得部421は、放電後の第二接続蓄電ユニット群の電圧が範囲外最低電圧蓄電ユニットに接続可能な電圧以下か否かを判断する。
図24に戻り、接続可能範囲取得部421は、充電後の第二接続蓄電ユニット群の電圧が範囲外最低電圧蓄電ユニットに接続可能な電圧以下であると判断した場合(S610でYES)は、複数の蓄電ユニット200のうち充電後(または放電後)の第二接続蓄電ユニット群を含む並列接続可能な蓄電ユニット200の範囲を当該接続可能範囲として取得する(S604)。このようにして、上記の処理(S604〜S612)が繰り返し行われる。
以上により、接続情報取得装置400が蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する処理は、終了する。
次に、接続可能範囲取得部421が接続可能範囲を取得する処理(図24のS604)について、説明する。
図26は、本発明の実施の形態2に係る接続可能範囲取得部421が接続可能範囲を取得する処理の一例を示すフローチャートである。また、図27〜図29は、本発明の実施の形態2に係る接続可能範囲取得部421が接続可能範囲を取得する処理を説明するための図である。
図26に示すように、まず、許容値判断部422は、第一低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を第一接続蓄電ユニット群の電圧として並列接続すると仮定する(S702)。
具体的には、図27の(a)に示すように、複数の蓄電ユニット200のうち電圧が最も高い蓄電ユニットを第一最高電圧蓄電ユニットとし、当該複数の蓄電ユニット200のうち第一最高電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニット200を第一低電圧蓄電ユニット群とする。そして、図27の(b)に示すように、許容値判断部422は、第一低電圧蓄電ユニット群に含まれる全ての蓄電ユニット200の電圧を、第一接続蓄電ユニット群の電圧VL1として並列接続すると仮定する。
図26に戻り、さらに、許容値判断部422は、第一低電圧蓄電ユニット群と第一最高電圧蓄電ユニットとを並列接続すると仮定する(S704)。
そして、許容値判断部422は、第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流(放電電流)が第三許容値以下であるか否かを判断する(S706)。ここで、放電電流を第三許容値と比較するのが好ましいことについて、図28を用いて説明する。
図28に示すように、ブレーカ223が投入されて、複数の蓄電ユニット201〜202に、蓄電ユニット201〜202よりも電圧が高い蓄電ユニット203が接続された場合、蓄電ユニット203から蓄電ユニット201〜202へ横流が流れる。この場合には、蓄電ユニット203から流れ出る横流I1は、蓄電ユニット201〜202に流れ込む横流の合計I2+・・・+I3と等しくなる。このため、値が大きい方の横流(放電電流)I1を放電電流の許容値である第三許容値と比較することで接続の可否を判断するのが好ましい。
また、許容値判断部422は、当該放電電流(横流)を、例えば以下の式3によって算出する。
放電電流IA=(VH−VL1)/{(N+1)/N×R}×k (式3)
ここで、VHは、第一最高電圧蓄電ユニットの電圧であり、VL1は、第一接続蓄電ユニット群の電圧であり、Nは、第一低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の数であり、Rは、蓄電ユニット200の直流抵抗であり、kは、安全係数である。
なお、上記の式3では、蓄電ユニット200は起電力と電池抵抗から成り立っていることとし、全ての蓄電ユニット200の抵抗は同じ値であることとし、また、配線抵抗は無視することとしている。また、Rの値が小さいほど放電電流IAは大きくなるため、安全サイドで、Rは例えば、最も小さい値をとる新品45℃のときの直流抵抗であるのが好ましい。また、実測値は計算値よりも2割ほど大きくなることを本願発明者らは見出したため、kは例えば、k=1.2であるのが好ましい。
また、配線抵抗を無視しているため、全ての蓄電ユニット200に同じ数の電池(セル)が含まれていることとした場合、当該電池の電池抵抗をR、第一最高電圧蓄電ユニットに含まれる電池の平均セル電圧をVH、及び第一接続蓄電ユニット群に含まれる電池の平均セル電圧をVL1として、放電電流IAを算出することができる。
図26に戻り、次に、許容値判断部422が第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流(上記の放電電流IA)が第三許容値以下であると判断した場合(S706でYES)、接続可能範囲決定部423は、第一最高電圧蓄電ユニットと第一低電圧蓄電ユニット群とからなる複数の蓄電ユニット200が接続可能範囲であると決定する(S718)。
具体的には、図27の(c)に示すように、接続可能範囲決定部423は、第一最高電圧蓄電ユニットを第一低電圧蓄電ユニット群に接続可能であると判断し、第一最高電圧蓄電ユニットと第一低電圧蓄電ユニット群とからなる範囲を接続可能範囲と決定する。
図26に戻り、許容値判断部422が第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流(上記の放電電流IA)が第三許容値よりも大きいと判断した場合(S706でNO)、許容値判断部422は、第二低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を第一接続蓄電ユニット群の電圧として並列接続すると仮定する(S708)。
具体的には、図29の(a)に示すように、第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニットを第二最高電圧蓄電ユニットとし、第一低電圧蓄電ユニット群のうち第二最高電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニットを第二低電圧蓄電ユニット群とする。そして、図29の(b)に示すように、許容値判断部422は、第二低電圧蓄電ユニット群に含まれる全ての蓄電ユニット200の電圧を、第一接続蓄電ユニット群の電圧VL1として並列接続すると仮定する。
図26に戻り、さらに、許容値判断部422は、第二低電圧蓄電ユニット群と第二最高電圧蓄電ユニットとを並列接続すると仮定する(S710)。
そして、許容値判断部422は、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第三許容値以下であるか否かを判断する(S712)。なお、許容値判断部422は、第一最高電圧蓄電ユニットから流れる電流(上記の放電電流IA)の算出方法(上記の式3)と同様の方法で、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流を算出することができる。
許容値判断部422は、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第三許容値よりも大きいと判断した場合(S712でNO)、第二低電圧蓄電ユニット群を第一低電圧蓄電ユニット群として第一低電圧蓄電ユニット群を更新する(S714)。つまり、許容値判断部422は、第一低電圧蓄電ユニット群から第二最高電圧蓄電ユニットを除いたものを、新たに第一低電圧蓄電ユニット群として定義し直す。
また、許容値判断部422は、第二最高電圧蓄電ユニットを第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニット200に更新する(S716)。つまり、許容値判断部422は、第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニット200を、新たに第二最高電圧蓄電ユニットとして定義し直す。
そして、許容値判断部422は、更新した第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニットを第二最高電圧蓄電ユニットと定義し直し、第一低電圧蓄電ユニット群のうち第二最高電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニットを第二低電圧蓄電ユニット群と定義し直す。そして、許容値判断部422は、第二低電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を第一接続蓄電ユニット群の電圧として並列接続し(S708)、かつ第二低電圧蓄電ユニット群と第二最高電圧蓄電ユニットとを並列接続すると仮定し(S710)、第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第三許容値以下であるか否かを判断する(S712)。このようにして、上記の処理(S708〜S716)が繰り返し行われる。
そして、許容値判断部422が第二最高電圧蓄電ユニットから流れる電流が第三許容値以下であると判断した場合(S712でYES)には、接続可能範囲決定部423は、第一低電圧蓄電ユニット群が接続可能範囲であると決定する(S718)。
具体的には、図29の(c)に示すように、接続可能範囲決定部423は、第二最高電圧蓄電ユニットを第二低電圧蓄電ユニット群に接続可能であると判断し、第二最高電圧蓄電ユニットと第二低電圧蓄電ユニット群とからなる第一低電圧蓄電ユニット群を接続可能範囲と決定する。そして、接続可能範囲決定部423は、決定した接続可能範囲を表示部430に出力する。
図26に戻り、次に、表示部430は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200を並列接続させるための情報として、当該接続可能範囲を表示画面450に表示させる(S720)。例えば、表示部430は、ユーザが接続可能範囲の蓄電ユニット200を接続できるように、接続対象の蓄電ユニット200を順番に表示するなど、ガイダンスを表示画面450に表示させる。ユーザは、このガイダンスに従って、接続対象の蓄電ユニット200に含まれるブレーカ220を投入することで、接続対象の蓄電ユニット200を他の蓄電ユニット200に並列接続させることができる。
以上により、接続可能範囲取得部421が接続可能範囲を取得する処理(図24のS604)は、終了する。
次に、充放電情報取得部424が蓄電ユニット200を充電させるための情報を取得する処理(図24のS608)について、説明する。
図30は、本発明の実施の形態2に係る充放電情報取得部424が蓄電ユニット200を充電させるための情報を取得する処理の一例を示すフローチャートである。また、図31は、本発明の実施の形態2に係る充放電情報取得部424が蓄電ユニット200を充電させるための情報を取得する処理を説明するための図である。
図30に示すように、まず、目標SOC算出部425は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200が並列接続されているか否かを判断し、当該蓄電ユニット200が並列接続されていると判断した場合に、第二接続蓄電ユニット群のSOCと、範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOCとを取得する(S802)。
ここで、ユーザが接続可能範囲内の蓄電ユニット200のブレーカ220を投入して、当該接続可能範囲内の蓄電ユニット200を並列接続させることで、第二接続蓄電ユニット群が構成されていることとする。そして、目標SOC算出部425は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200のブレーカ220が投入されているか否かを判断し、当該ブレーカ220が投入されていると判断した場合に、第二接続蓄電ユニット群のSOCと範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOCとを取得する。なお、目標SOC算出部425は、当該ブレーカ220が投入されているか否かを示す情報を、蓄電ユニット200から取得したり、ユーザからの入力により取得したりすることで、当該ブレーカ220が投入されているか否かを判断する。
そして、目標SOC算出部425は、第二接続蓄電ユニット群のSOCの目標値である目標SOCを算出する(S804)。ここで、第二接続蓄電ユニット群のSOCが範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOCに対して高くなり過ぎると、第二接続蓄電ユニット群に範囲外最低電圧蓄電ユニットを並列接続させることができなくなる。負荷側への影響を考慮し、蓄電ユニット200の並列接続時に蓄電ユニット200から負荷側への放電ができないものとしているからである。このため、第二接続蓄電ユニット群のSOCは、範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOC以下になることが好ましい。
したがって、図31に示すように、目標SOC算出部425は、範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOC以下であって、範囲外最低電圧蓄電ユニットの第二接続蓄電ユニット群への並列接続が許容されるSOCの最低値以上になるように、目標SOCを算出する。
具体的には、目標SOC算出部425は、目標SOCを、例えば以下の式4によって算出する。
目標SOC=SOC(L)+{SOC(H)−SOC(L)}×d (式4)
ここで、SOC(L)は、第二接続蓄電ユニット群のSOCであり、SOC(H)は、範囲外最低電圧蓄電ユニットのSOCであり、dは、充電量低減係数である。なお、dは、劣化による電池の実容量の変化や誤差を考慮して第二接続蓄電ユニット群が充電され過ぎないように定められる値であり、例えば、0.5〜1.0の間で、設備固有の最適な値に定められる定数である。
図30に戻り、次に、充電量算出部426は、第二接続蓄電ユニット群のSOCが目標SOCになるように、第二接続蓄電ユニット群を充電させるための充電量を算出する(S806)。そして、充電量算出部426は、算出した充電量に基づいて、第二接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を表示部430に出力する。
そして、表示部430は、第二接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を表示画面450に表示させる(S808)。つまり、表示部430は、第二接続蓄電ユニット群に接続可能範囲外の蓄電ユニット200を並列接続させるための情報として、ユーザに充電を促すメッセージを表示画面450に表示させる。例えば、表示部430は、充電開始を通知するメッセージ、充電停止を通知するメッセージ、または、充電停止後に電圧が落ち着くまで待機させるためのメッセージなどを表示画面450に表示させる。ユーザは、このガイダンスに従って、第二接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200に充電を行う。
以上により、充放電情報取得部424が蓄電ユニット200を充電させるための情報を取得する処理(図24のS608)は、終了する。
次に、取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧の方が低い場合の処理(図23のS508)について、説明する。
図32は、本発明の実施の形態2に係る取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧の方が低い場合の処理の一例を示すフローチャートである。また、図33及び図34は、本発明の実施の形態2に係る取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧の方が低い場合の処理を説明するための図である。
図32に示すように、まず、許容値判断部422は、第一高電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を第一接続蓄電ユニット群の電圧として並列接続すると仮定する(S902)。
具体的には、図33の(a)に示すように、複数の蓄電ユニット200のうち電圧が最も低い蓄電ユニットを第一最低電圧蓄電ユニットとし、当該複数の蓄電ユニット200のうち第一最低電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニット200を第一高電圧蓄電ユニット群とする。そして、図33の(b)に示すように、許容値判断部422は、第一高電圧蓄電ユニット群に含まれる全ての蓄電ユニット200の電圧を、第一接続蓄電ユニット群の電圧VH3として並列接続すると仮定する。
図26に戻り、さらに、許容値判断部422は、第一高電圧蓄電ユニット群と第一最低電圧蓄電ユニットとを並列接続すると仮定する(S904)。
そして、許容値判断部422は、第一最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流(充電電流)が第一許容値以下であるか否かを判断する(S906)。ここで、充電電流を充電電流の許容値である第一許容値と比較するのが好ましいことについて、図34を用いて説明する。
図34に示すように、ブレーカ223が投入されて、複数の蓄電ユニット201〜202に、蓄電ユニット201〜202よりも電圧が低い蓄電ユニット203が接続された場合、蓄電ユニット201〜202から蓄電ユニット203へ横流が流れる。この場合には、蓄電ユニット203へ流れ込む横流I6は、蓄電ユニット201〜202から流れ出る横流の合計I4+・・・+I5と等しくなる。このため、値が大きい方の横流(充電電流)I6を充電電流の許容値である第一許容値と比較することで接続の可否を判断するのが好ましい。
また、許容値判断部422は、当該充電電流(横流)を、例えば以下の式5によって算出する。
充電電流IB=(VH3−VL3)/{(N+1)/N×R}×k (式5)
ここで、VH3は、第一接続蓄電ユニット群の電圧であり、VL3は、第一最低電圧蓄電ユニットの電圧であり、Nは、第一高電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の数であり、Rは、蓄電ユニット200の直流抵抗であり、kは、安全係数である。
ここで、上記の式5における前提条件やR、kの値などは、上記の式3と同様であるため、詳細な説明は省略する。なお、上記の式3においては、放電側を正の値としていたのに対し、上記の式5では、充電側を正の値としている。
図26に戻り、次に、許容値判断部422が第一最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流(上記の充電電流IB)が第一許容値以下であると判断した場合(S906でYES)、接続可能範囲決定部423は、第一高電圧蓄電ユニット群と第一最低電圧蓄電ユニットとからなる複数の蓄電ユニット200が接続可能範囲であると決定する。これにより、接続可能範囲取得部421は、当該複数の蓄電ユニット200が並列接続可能であることを示す情報として当該接続可能範囲を取得する(S908)。
具体的には、図33の(c)に示すように、接続可能範囲決定部423は、第一最低電圧蓄電ユニットを第一高電圧蓄電ユニット群に接続可能であると判断し、第一最低電圧蓄電ユニットと第一高電圧蓄電ユニット群とからなる範囲を接続可能範囲と決定する。
図26に戻り、許容値判断部422が第一最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流(上記の充電電流IB)が第一許容値よりも大きいと判断した場合(S906でNO)には、接続可能範囲決定部423は、第一接続蓄電ユニット群への未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニットの並列接続が不可であると決定する。これにより、接続可能範囲取得部421は、当該並列接続が不可であることを示す情報を取得する(S910)。そして、接続可能範囲取得部421は、取得した接続可能範囲(並列接続が不可であることを示す情報も含む)を表示部430に出力する。
次に、表示部430は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200を並列接続させるための情報として、当該接続可能範囲を表示画面450に表示させる(S912)。この表示部430が接続可能範囲を表示画面450に表示させる詳細については、上述の通りである。
以上により、取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧の方が低い場合の処理(図23のS508)は、終了する。
次に、取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧が高低両方の場合の処理(図23のS510)について、説明する。
図35は、本発明の実施の形態2に係る取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧が高低両方の場合の処理の一例を示すフローチャートである。また、図36は、本発明の実施の形態2に係る取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧が高低両方の場合の処理を説明するための図である。
図35に示すように、まず、許容値判断部422は、第二高電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の電圧を最高電圧蓄電ユニットの電圧として並列接続すると仮定する(S1002)。
具体的には、図36の(a)に示すように、複数の蓄電ユニット200のうち電圧が最も低い蓄電ユニットを第二最低電圧蓄電ユニットとし、当該複数の蓄電ユニット200のうち第二最低電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニット200を第二高電圧蓄電ユニット群とする。そして、図36の(b)に示すように、許容値判断部422は、第二高電圧蓄電ユニット群に含まれる全ての蓄電ユニット200の電圧を、最高電圧蓄電ユニットの電圧VH4として並列接続すると仮定する。
図35に戻り、さらに、許容値判断部422は、第二高電圧蓄電ユニット群と第二最低電圧蓄電ユニットとを並列接続すると仮定する(S1004)。
そして、許容値判断部422は、第二最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流(充電電流)が第二許容値以下であるか否かを判断する(S1006)。なお、充電電流を充電電流の許容値である第二許容値と比較するのが好ましいことについては、図34を用いて説明した通りである。また、許容値判断部422は、当該充電電流(横流)を、例えば上記の式5によって算出することができる。
次に、許容値判断部422が第二最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であると判断した場合(S1006でYES)には、接続可能範囲決定部423は、第二高電圧蓄電ユニット群と第二最低電圧蓄電ユニットとからなる複数の蓄電ユニット200が接続可能範囲であると決定する。これにより、接続可能範囲取得部421は、当該複数の蓄電ユニット200が並列接続可能であることを示す情報として当該接続可能範囲を取得する(S1008)。
具体的には、図36の(c)に示すように、接続可能範囲決定部423は、第二最低電圧蓄電ユニットを第二高電圧蓄電ユニット群に接続可能であると判断し、第二最低電圧蓄電ユニットと第二高電圧蓄電ユニット群とからなる範囲を接続可能範囲と決定する。
図35に戻り、許容値判断部422が第二最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値よりも大きいと判断した場合(S1006でNO)には、接続可能範囲決定部423は、第一接続蓄電ユニット群への未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニットの並列接続が不可であると決定する。これにより、接続可能範囲取得部421は、当該並列接続が不可であることを示す情報を取得する(S1010)。そして、接続可能範囲取得部421は、取得した接続可能範囲(並列接続が不可であることを示す情報も含む)を表示部430に出力する。
次に、表示部430は、接続可能範囲内の蓄電ユニット200を並列接続させるための情報として、当該接続可能範囲を表示画面450に表示させる(S1012)。この表示部430が接続可能範囲を表示画面450に表示させる詳細については、上述の通りである。
以上により、取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧が高低両方の場合の処理(図23のS510)は、終了する。
以上のように、本発明の実施の形態2に係る接続情報取得装置400によれば、未接続蓄電ユニット群の電圧と第一接続蓄電ユニット群の電圧との大小関係を判定することで、第一接続蓄電ユニット群と未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200とを並列接続する際に過大な横流が流れることを抑制するための情報を取得することができる。このため、当該情報を用いることで、複数の蓄電ユニット200を並列に接続する際に、過大な横流が流れることを抑制することができる。
また、接続情報取得装置400は、未接続蓄電ユニット群の電圧が第一接続蓄電ユニット群の電圧よりも高いと判定した場合に、充放電を行わずに並列接続可能な接続可能範囲を取得する。これにより、当該接続可能範囲内の複数の蓄電ユニット200を並列に接続することで、蓄電ユニット間に過大な横流が流れることを抑制することができる。
また、接続情報取得装置400は、第二接続蓄電ユニット群に他の蓄電ユニットが並列接続可能なように、第二接続蓄電ユニット群を充電させるための情報を取得する。このため、当該情報を用いて第二接続蓄電ユニット群を充電することで、複数の蓄電ユニット200を並列に接続する際に過大な横流が流れることを抑制することができる。
また、接続可能範囲取得部421は、第二接続蓄電ユニット群に対して充電が行われた後に、再度、接続可能範囲を取得することで、複数の蓄電ユニット200を並列に接続する際に過大な横流が流れることを抑制するための情報をさらに取得することができる。
また、第一高電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200を電圧が第一接続蓄電ユニット群の電圧と同じであると仮定して並列接続して、かつ、第一高電圧蓄電ユニット群と第一最低電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合に、第一高電圧蓄電ユニット群と第一最低電圧蓄電ユニットとの間に流れる横流が最も大きな値になる。また、第一高電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200のそれぞれから流れる電流よりも、第一最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流の方が大きい値になる。このため、接続可能範囲取得部421は、第一最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第一許容値以下であると判断した場合に、これらの蓄電ユニットが並列接続可能であることを示す情報を取得することで、接続可能範囲を取得することができる。
また、第一最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第一許容値よりも大きい場合には、充放電を行うことなく、第一接続蓄電ユニット群と未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200とを並列接続すれば、並列接続の際に蓄電ユニット間に過大な横流が発生する。このため、取得部420が当該並列接続が不可であることを示す情報を取得することで、ユーザに当該接続をさせないように警告するなどの処理を行うことができる。
また、第二高電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200を電圧が最高電圧蓄電ユニットの電圧と同じであると仮定して並列接続して、かつ、第二高電圧蓄電ユニット群と第二最低電圧蓄電ユニットとを並列接続した場合に、第二高電圧蓄電ユニット群と第二最低電圧蓄電ユニットとの間に流れる横流が最も大きな値になる。また、第二高電圧蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200のそれぞれから流れる電流よりも、第二最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流の方が大きい値になる。このため、取得部420は、第二最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値以下であると判断した場合に、これらの蓄電ユニットが並列接続可能であることを示す情報を取得することで、接続可能範囲を取得することができる。
また、第二最低電圧蓄電ユニットへ流れる電流が第二許容値よりも大きい場合には、充放電を行うことなく、第一接続蓄電ユニット群と未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200とを並列接続すれば、並列接続の際に蓄電ユニット間に過大な横流が発生する。このため、取得部420が当該並列接続が不可であることを示す情報を取得することで、ユーザに当該接続をさせないように警告するなどの処理を行うことができる。
(実施の形態2の変形例)
次に、上記実施の形態2の変形例について、説明する。上記実施の形態2では、接続可能範囲取得部421は、蓄電ユニット200間を流れる電流が許容値以下であるか判断することで接続可能範囲を決定して取得することとした。しかし、本変形例では、接続可能範囲取得部421は、蓄電ユニット200間の電位差が許容値以下であるか判断することで接続可能範囲を決定して取得する。
本変形例では、上記実施の形態2の図26、図32及び図35に示された処理の代わりに、図37、図38及び図39に示された処理を行う。ここで、図37は、本発明の実施の形態2の変形例に係る接続可能範囲取得部421が接続可能範囲を取得する処理(図24のS604)の一例を示すフローチャートである。図38は、本発明の実施の形態2の変形例に係る取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧の方が低い場合の処理(図23のS508)の一例を示すフローチャートである。図39は、本発明の実施の形態2の変形例に係る取得部420が行う未接続蓄電ユニット群の電圧が高低両方の場合の処理(図23のS510)の一例を示すフローチャートである。
これらの図に示すように、接続可能範囲取得部421は、複数の蓄電ユニット200間の電位差が許容値以下となる蓄電ユニット200の範囲を接続可能範囲として取得する。なお、以下では、上記実施の形態2の図26、図32及び図35に示された処理とは異なる処理を中心に説明する。
まず、判定部410が、未接続蓄電ユニット群の電圧が第一接続蓄電ユニット群の電圧よりも高いと判定した場合においては、図37に示すように、接続可能範囲取得部421は、第一最高電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第三許容値以下であるか否かを判断する(S707)。
ここで、本変形例における第三許容値とは、2つの蓄電ユニット200の電位差の許容値である。なお、第三許容値は、図21に示すように許容値データ441に記憶されており、接続可能範囲取得部421は、許容値データ441から第三許容値を取得することで、第一最高電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第三許容値以下であるか否かを判断する。
そして、接続可能範囲取得部421は、第一最高電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第三許容値以下であると判断した場合(S707でYES)には、第一最高電圧蓄電ユニットと第一低電圧蓄電ユニット群とからなる複数の蓄電ユニット200が接続可能範囲であると決定する(S718)。
また、接続可能範囲取得部421は、第一最高電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第三許容値よりも大きいと判断した場合(S707でNO)には、第二最高電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第三許容値以下であるか否かを判断する(S713)。
そして、接続可能範囲取得部421は、第二最高電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第三許容値以下であると判断した場合(S713でYES)には、第一低電圧蓄電ユニット群が接続可能範囲であると決定する(S718)。
また、接続可能範囲取得部421は、第二最高電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第三許容値よりも大きいと判断した場合(S713でNO)には、第一低電圧蓄電ユニット群のうち第二最高電圧蓄電ユニット以外の蓄電ユニットである第二低電圧蓄電ユニット群を第一低電圧蓄電ユニット群として第一低電圧蓄電ユニット群を更新する(S714)。また、接続可能範囲取得部421は、第二最高電圧蓄電ユニットを当該第一低電圧蓄電ユニット群のうち電圧が最も高い蓄電ユニットに更新する(S716)。
そして、接続可能範囲取得部421は、更新した第二最高電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第三許容値以下であるか否かを再度判断する(S713)。
また、判定部410が、未接続蓄電ユニット群の電圧が第一接続蓄電ユニット群の電圧よりも低いと判定した場合においては、図38に示すように、接続可能範囲取得部421は、第一最低電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第一許容値以下であるか否かを判断する(S907)。
ここで、本変形例における第一許容値とは、2つの蓄電ユニット200の電位差の許容値である。なお、第一許容値は、図21に示すように許容値データ441に記憶されており、接続可能範囲取得部421は、許容値データ441から第一許容値を取得することで、第一最低電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第一許容値以下であるか否かを判断する。
そして、接続可能範囲取得部421は、第一最低電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第一許容値以下であると判断した場合(S907でYES)には、複数の蓄電ユニット200が並列接続可能であることを示す情報を取得する(S908)。
また、接続可能範囲取得部421は、第一最低電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第一許容値よりも大きいと判断した場合(S907でNO)には、第一接続蓄電ユニット群への未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の接続が不可であることを示す情報を取得する(S910)。
また、判定部410が、第一接続蓄電ユニット群の電圧が第二最低電圧蓄電ユニットの電圧と最高電圧蓄電ユニットの電圧との間の電圧であると判定した場合においては、図39に示すように、接続可能範囲取得部421は、複数の蓄電ユニット200のうち第二最低電圧蓄電ユニットと最高電圧蓄電ユニットとの電位差が第二許容値以下であるか否かを判断する(S1007)。
ここで、本変形例における第二許容値とは、2つの蓄電ユニット200の電位差の許容値である。なお、第二許容値は、図21に示すように許容値データ441に記憶されており、接続可能範囲取得部421は、許容値データ441から第二許容値を取得することで、第二最低電圧蓄電ユニットと最高電圧蓄電ユニットとの電位差が第二許容値以下であるか否かを判断する。
そして、接続可能範囲取得部421は、第二最低電圧蓄電ユニットと最高電圧蓄電ユニットとの電位差が第二許容値以下であると判断した場合(S1007でYES)には、複数の蓄電ユニット200が並列接続可能であることを示す情報を取得する(S1008)。
また、接続可能範囲取得部421は、第二最低電圧蓄電ユニットと最高電圧蓄電ユニットとの電位差が第二許容値よりも大きいと判断した場合(S1007でNO)には、第一接続蓄電ユニット群への未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200の接続が不可であることを示す情報を取得する(S1010)。
以上のように、本変形例に係る接続情報取得装置400によれば、上記実施の形態2と同様の効果を奏することができる。つまり、未接続蓄電ユニット群の電圧が第一接続蓄電ユニット群の電圧よりも低い場合には、複数の蓄電ユニット200のうち電圧が最も低い蓄電ユニットである第一最低電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群とを接続した場合に、最も大きな横流が流れる。このため、接続可能範囲取得部421は、第一最低電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第一許容値以下であると判断した場合に、これらの蓄電ユニット200が並列接続可能であることを示す情報を取得することで、接続可能範囲を取得することができる。
また、第一最低電圧蓄電ユニットと第一接続蓄電ユニット群との電位差が第一許容値よりも大きい場合には、充放電を行うことなく、第一接続蓄電ユニット群と未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニット200とを並列接続すれば、並列接続の際に蓄電ユニット200間に過大な横流が発生する。このため、接続可能範囲取得部421が当該並列接続が不可であることを示す情報を取得することで、ユーザに当該接続をさせないように警告するなどの処理を行うことができる。
また、第一接続蓄電ユニット群の電圧が、未接続蓄電ユニット群に含まれる電圧が最も低い第二最低電圧蓄電ユニットと電圧が最も高い最高電圧蓄電ユニットとの間の電圧の場合には、第二最低電圧蓄電ユニットと最高電圧蓄電ユニットとを接続した場合に、最も大きな横流が流れる。このため、接続可能範囲取得部421は、第二最低電圧蓄電ユニットと最高電圧蓄電ユニットとの電位差が第二許容値以下であると判断した場合に、これらの蓄電ユニットが並列接続可能であることを示す情報を取得することで、接続可能範囲を取得することができる。
また、第二最低電圧蓄電ユニットと最高電圧蓄電ユニットとの電位差が第二許容値よりも大きい場合には、充放電を行うことなく、第一接続蓄電ユニット群と未接続蓄電ユニット群に含まれる蓄電ユニットとを並列接続すれば、並列接続の際に蓄電ユニット200間に過大な横流が発生する。このため、接続可能範囲取得部421が当該並列接続が不可であることを示す情報を取得することで、ユーザに当該接続をさせないように警告するなどの処理を行うことができる。
以上、本発明の実施の形態2に係る接続情報取得装置400及び蓄電システムについて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。つまり、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
例えば、上記実施の形態2では、蓄電ユニット200を並列接続するために、ユーザが接続対象の蓄電ユニット200に含まれるブレーカ220を投入したり、充電対象の蓄電ユニット200を充電(または放電対象の蓄電ユニット200を放電)することとした。しかし、接続情報取得装置400が、自動的に、接続対象の蓄電ユニット200に含まれるブレーカ220を投入したり、充電対象の蓄電ユニット200を充電(または放電対象の蓄電ユニット200を放電)することで、複数の蓄電ユニット200を並列接続することにしてもよい。
また、上記実施の形態2では、接続情報取得装置400は、判定部410、取得部420、表示部430及び記憶部440を備えており、取得部420は、接続可能範囲取得部421及び充放電情報取得部424を備えていることとした。しかし、図40に示すように、接続情報取得装置は、少なくとも、判定部及び取得部を備えていればよい。
図40は、本発明の実施の形態2に係る接続情報取得装置の最小の構成を示すブロック図である。同図に示すように、接続情報取得装置400aは、上記実施の形態2と同様の機能を有する判定部410a及び取得部420aを備えており、外部の表示部430及び記憶部440と情報をやり取りすることで、蓄電ユニット200を並列に接続するための情報を取得する。また、取得部420aは、蓄電ユニット200を並列接続するための情報を取得できればよく、上記実施の形態2のように接続可能範囲取得部421及び充放電情報取得部424を備えていることには限定されない。
ここで、本発明の実施の形態2に係る接続情報取得装置400が備える処理部は、典型的には、集積回路であるLSI(Large Scale Integration)として実現される。つまり、図41に示すように、本発明は、判定部410、取得部420等を備える集積回路401として実現される。図41は、本発明の実施の形態2に係る接続情報取得装置400を集積回路で実現する構成を示すブロック図である。
なお、上記実施の形態1における集積回路101または上記実施の形態2における集積回路401が備える各処理部は、個別に1チップ化されても良いし、一部または全てを含むように1チップ化されても良い。ここでは、LSIとしたが、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路または汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用しても良い。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適応等が可能性としてあり得る。
また、本発明は、このような接続情報取得装置100、400として実現することができるだけでなく、接続情報取得装置100、400が行う特徴的な処理をステップとする接続情報取得方法としても実現することができる。
また、本発明は、接続情報取得方法に含まれる特徴的な処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムとして実現したり、当該プログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray(登録商標) Disc)、半導体メモリとして実現したりすることもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体及びインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができるのは言うまでもない。