JP3877992B2 - スチームタービン用軸封装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、スチームタービン用の軸封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
スチームタービン用の軸封装置としては、従来ラビリンスシールかカーボンパッキンシールが用いられている。
ラビリンスシールは軸と接触しないようにクリアランスを設けた固定シールであり、漏れ量が多く、漏洩スチームを処理するための付帯設備が必要である。
カーボンパッキンシールは3片以上に分割したリング片をリング状に組み合わせて、ガータースプリングによりリング状に一体化したものである。従来は多数のシール室を設け、該カーボンパッキンシールを各室毎に設けてシールする構成になっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記ラビリンスシールの場合には、上記したように付帯設備が必要であり、またカーボンパッキンシールの場合には多数のシール室を設ける必要があり、シールの構成が複雑化し、コストも高くなる問題がある。
また、カーボンはスチームタービン用の軸よりも熱膨張率が小さく、両者に熱膨張の相違があるため、カーボンパッキンと軸との間のクリアランスの調整が難しく、通常は高温時に合わせてクリアランスが設定されるため、低温時の漏洩が避けられない問題がある。
また多数のシール室を設けているため、カーボンパッキンをシール端面に押しつけるためのバネもシール室の数だけ必要であり、且つ該バネをバネ力の大きな大型のバネとすることが難しく、そのため、自重によりカーボンパッキンが下がり、軸と接触して偏摩耗を生ずる等の問題があった。
そのために漏れが多く、ドレーン孔より回収されず軸に沿って漏出される大気側への漏洩スチームは、ベアリングオイルに混入しベアリングの焼付を引き起こす問題があった。
本発明は上記従来技術の問題を解決することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のスチームタービン用軸封装置は、スチームタービンの軸の周囲に形成されたシール室と、該シール室内に設けられたセグメントシールと、を備え、該セグメントシールが、該軸に所定の隙間をあけて装着され、互いに端面で密着する2以上のセグメントリングを備え、該セグメントリングは前記軸とは異なる膨張係数を有し、該セグメントリングの内径が異なる、ことを特徴とする。
上記構成において、セグメントシールは1つのシール室に設けられるため、多数のシール室を形成する必要がなく、装置の簡略化を図ることができる。またセグメントシールを押しつけるためのスプリングも力の大きなものを使用できるため、セグメントリングの偏りを防止できる等の効果がある。
更に、セグメントリングの内径を異なるものとすることにより、温度環境の変化に応じて、最も適切なクリアランスを有するセグメントリングを存在させることができ、漏れを少なくすることができる。
なお、前記セグメントリングの中の少なくとも1つの内径は、前記軸が最も収縮している時に軸外周と所定の隙間を有する内径であり、前記セグメントリングの中の少なくとも他の1つの内径は、前記軸が最も膨張している時に軸外周と所定の隙間を有する内径であるように構成することにより、温度環境の上限から下限までに対応することが可能になる。
また前記大気側に近いセグメントリングの内径を最も大きくし、大気側のセグメントリングの分割面を開かないようにすることが望ましい。また前記互いに端面で密着する2つのセグメントリングの分割面が、互いに異なる位置にあるように構成することにより、軸の膨張によりセグメントの分割面が開いても、漏洩を効果的に防止することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1において、タービン車室側Yから大気側Xに延出する軸Jの周囲に一般的に上下分離型のケーシングCと機内側リテーナ10及び大気側リテーナ20により囲まれた単一のシール室50が形成されている。
【0006】
機内側リテーナ10と大気側リテーナ20の間には、セグメントリング1、1、2、2及び3、3が軸Jに装着されている。
図2に示すようにセグメントリング1、2及び3は通常のクリアランス型セグメントリングであり、2つ又は3つ以上のセグメント片をリング状に組み合わせて、外周をガータスプリング4により締結してリング形状を保つようになっている。
セグメントリング1、2及び3は通常のセグメントリングと同様にカーボン等により形成されている。
【0007】
この実施形態では、セグメントリング1、2、3は、それぞれ2つのセグメントリングを1組として用いており、該組の各リングは図2に示す分割面30の位置をずらしてあり、分割面30からの漏れを抑制する構造になっている。
各セグメントリング1乃至セグメントリング3はピン5により連結され、廻り止めが施されている。最もタービン車室側Yのセグメントリング1はピン12により機内側リテーナ10のコンプリング11により廻り止めされており、これによりセグメントリング1、2、3全体が廻り止めされている。
【0008】
セグメントリング1乃至セグメントリング3はそれぞれ隣り合うセグメントリングと端面において密着しており、シール面Sを形成している。大気側Xのセグメントリング3は大気側リテーナ20の端面と密着してシール面S20を形成している。
機内側リテーナ10とコンプリング11の間にはサイドスプリング15が設けられており、サイドスプリング15によりコンプリング11を大気側X方向に押して、セグメントリング1乃至セグメントリング3全体を押しつけている。この押しつけ力はセグメントリング1乃至3が自重で落下しない様に十分な押しつけ力としてあり、セグメントリング1乃至3の内周上部が軸Jに接触して偏摩耗することを防止している。
16は廻り止めピンである。
【0009】
セグメントリング1、2、3の内周と軸Jの外周との間には所定の隙間が形成され、軸Jとセグメントリング1、2、3とは非接触に構成されている。そして、セグメントリング1、2、3の内径はそれぞれ異なる内径としてある。
この実勢形態では、図3に示すように、セグメントリング1と軸Jの外周との隙間G1とセグメントリング2と軸Jの外周との隙間G2及びセグメントリング3と軸Jの外周との隙間G3は、G3>G2>G1となるように設定してある。
【0010】
軸Jはタービンの運転状態により温度変動が大きく、該温度に応じた熱膨張を起こしている。そのため、上記G1乃至G3を、常用運転時の温度からタービン入り口スチーム温度までの軸Jの熱膨張度に応じた値に設定しておけば、複数のセグメントリング1乃至3の中のどれか1つが常に軸Jの熱膨張に対応して適切な隙間を維持できる。
【0011】
機内側リテーナ10側のセグメントリング1の内周と軸Jとの隙間G1は最も小さく設定してあり、軸Jの膨張度が最も小さいときに、セグメントリング1、1で最も効果的なシールが行われる。
軸Jの膨張が大きくなると、セグメントリング2、2の隙間G2が最も適正な隙間となり、このセグメントリング2、2により効果的なシールが行われる。軸Jの膨張が大きくなると、軸Jの外周がセグメントリング1、1の内周と接触して、図2の分割面30を押し広げることになり、ここから漏れが生ずるが、セグメントリング1とセグメントリング2の端面は接触してシール面Sを形成しているので、このシール面でシールされる。
【0012】
更に軸Jの膨張が大きくなると、セグメントリング3、3の隙間G3が最も適正な隙間となり、このセグメントリング3、3により効果的なシールが行われる。この軸Jの膨張により、軸Jの外周がセグメントリング2、2の内周と接触し、分割面30が開いても、同様にセグメントリング2とセグメントリング3の端面が接触してシール面Sを形成しているので、このシール面でシールされる。
【0013】
以上のように、セグメントリング1乃至セグメントリング3の内径を異なるものとし、軸Jの外周との隙間Gを変えてあるため、軸Jの熱膨張に応じて、セグメントリング1乃至セグメントリング3の中のどれかが適切にシールを実行する。また、分割面30が開いて1つのセグメントリング1、2、3から漏れが生じても、セグメントリング1乃至3の端面は互い密着してシール面Sを形成しているため、このシール面Sにより効果的に該漏れがシールされる。
【0014】
なお、隙間G3が最も大きいセグメントリング3は大気側Xに装着するのが望ましい。軸Jが膨張していても隙間G3を維持するから分割面30が開いて漏れが生ずることがない。
また、内径の大きさに対応するマーク40をセグメントリング2、3の内周面などの付しておくのが望ましい。組み立ての際に、内径の相違がわかり、間違いが少なくなる利点がある。
【0015】
なお、上記実施形態では、一対のセグメントリングを3組用いているが、このような構成に限定されるものではない。セグメントリング数の増減は状況に応じて変えればよい。また2個のセグメントリングで1組せずに、各セグメントリング毎に内径を変えても良い。
【0016】
この実施形態では、大気側リテーナ20の大気側Xに更にセグメントリング6、7を装着してある。セグメントリング6、7はピン8により大気側リテーナ20に係止され、サイドスプリング22によりセグメントリング押さえ21に押しつけられ、シール面S21を形成している。そして、セグメントリング6と7の内径は異なるものとされており、セグメントリング6の内径は小さく、運転中は常に軸Jの外周と接触するように軸Jとの隙間を小さくしてある。一方セグメントリング7の内径は大きく、軸Jが最大に膨張しても、所定の隙間を確保するように構成されている。
このセグメントリング6とセグメントリング7により全ての運転温度範囲で高いシール性を維持するようになっていて、軸に沿った大気側へのスチーム漏洩による潤滑油の劣化がなくなり、ベアリングの焼付を防止している。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のスチームタービン用軸封装置によれば、スチームタービンの温度状況に応じて常に高いシール性能を維持できる効果がある。また、多数のシール室を設ける必要がなく、自重による軸との接触による偏摩耗等の問題がない等の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略断面図。
【図2】本発明の一実施形態のセグメントリングの説明図。
【図3】本発明の一実施形態を示す部分拡大概略断面図。
【符号の説明】
1:セグメントリング、2:セグメントリング、3:セグメントリング、4:ガータスプリング、5:ピン、6:セグメントリング、7:セグメントリング、8:ピン、9:ガータスプリング、10:機内側リテーナ、11:コンプリング、12:ピン、15:サイドスプリング、16:廻り止めピン、20:大気側リテーナ、21:セグメントリング押さえ、22:サイドスプリング、30:分割面、40:マーク、50:シール室。

Claims (4)

  1. スチームタービンの軸の周囲に形成されたシール室と、
    該シール室内に設けられたセグメントシールと、を備え、
    該セグメントシールが、該軸に所定の隙間をあけて装着され、互いに端面で密着する2以上のセグメントリングを備え、
    該セグメントリングは前記軸より小さな膨張係数を有し、
    該セグメントリングの内径が異なる、
    ことを特徴とするスチームタービン用軸封装置。
  2. 前記セグメントリングの中の少なくとも1つの内径は、前記軸が最も収縮している時に軸外周と所定の隙間を有する内径であり、
    前記セグメントリングの中の少なくとも他の1つの内径は、前記軸が最も膨張している時に軸外周と所定の隙間を有する内径である、
    請求項1に記載のスチームタービン用軸封装置。
  3. 前記大気側に近いセグメントリングの内径が最も大きい、
    請求項1に記載のスチームタービン用軸封装置。
  4. 前記互いに端面で密着する2つのセグメントリングの分割面が、互いに異なる位置にある、
    請求項1又は2又は3に記載のスチームタービン用軸封装置。
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