JP3877480B2 - 油圧シリンダのクッション装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、油圧シリンダの端末動作時におけるクッション装置に関し、さらに詳しくは、油圧シリンダの最伸長近傍における伸長動作に伴ってロッド側の作動油室と給排ポートを連通する制限用油路のスリット面積を漸減することによってクッション効果を与える油圧シリンダのクッション装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の端末クッション装置を備えた油圧シリンダ1aとしては、図7にみられるように、ピストン4に接してピストンロッド2の基端外周面にテーパ面5をもつクッションリング6を配置し、このクッションリング6と対向してシリンダヘッド10に接しカラー18とホルダ19でクッションシール24を軸方向へと変位可能に保持している。
【0003】
これにより、油圧シリンダ1aの最伸長端近傍における伸長動作に伴い、ピストンロッド2側のクッションリング6をシリンダヘッド10側におけるクッションシール24に嵌入させ、当該クッションシール24の内径面とクッションリング6のテーパ面5とで形成されるスリット31の面積を漸減させることで、油圧シリンダ1aの最伸長端近傍における伸長動作にクッション効果を与えるようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上記した端末クッション装置を備えた従来の油圧シリンダ1aにあっては、最伸長端近傍における伸長動作に伴いロッド側の作動油室16から排出される作動油に流動抵抗を加えてクッション効果を発揮する制限用油路がクッションリング6のテーパ面5とクッションシール24の内径面とで形成されるスリット31の面積のみとなっている。
【0005】
しかも、このクッションリング6のテーパ面5とクッションシール24の内径面とで形成されるスリット31の面積は、油圧シリンダ1aの最伸長端近傍における伸長動作に際して漸減しつつ、しかも、ピストン4がホルダ19に当って止められる最伸長の状態までロッド側の作動油室16がロック状態にならないようにテーパ面5の長さを設定してやる必要がある。
【0006】
そうとは言っても、テーパ面5の長さや幅方向の寸法に加工誤差が生じたとすると、それが直ちにクッションの作動時間や減速性能のバラツキに繋がるばかりでなく、場合によっては、スリット31の面積が充分に確保できなくなってロッド側の作動油室16がロック状態或いはそれに近い状態となる。
【0007】
そのために、ロッド側の作動油室16に異常高圧が発生し、この異常高圧の発生によってシリンダヘッド10やシリンダチューブ11等を損傷するという恐れをも有していた。
【0008】
したがって、この発明の目的は、簡単な構成で加工の容易な手段を追加するだけでクッション性能のバラツキは勿論のこと、異常高圧の発生を抑えて油圧シリンダ自体の損傷防止をも図ることのできる新規のクッション装置を備えた油圧シリンダを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の基本的な手段は、シリンダチューブ内にピストンを介してピストンロッドを移動自在に挿入し、ピストンロッドの基端に外周面にテーパ面を形成したクッションリングを設け、ピストンはシリンダチューブ内にロッド側の作動油室とボトム側の作動油室とを区画し、シリンダチューブには上記ロッド側の作動油室に通じる給排ポートを設け、上記ロッド側の作動油室の内部にはシリンダチューブの内周に固定した筒状ホルダを設け、当該ホルダ内に固定のカラーとこのカラーに対面すると共に上記クッションリングに対して軸方向へと相対変位可能に配設したクッションシールと、クッションシールの外周とホルダの内周との間に形成した軸方向油路とを設け、油圧シリンダの最伸長近傍における伸長動作に伴ってクッションリングをクッションシールへと嵌入し、クッションシールの内周面とクッションリングのテーパ面とで形成されるスリットの面積を漸減することでクッション効果を与える油圧シリンダのクッション装置において、油圧シリンダが最伸長の状態に達する以前に上記スリットが閉じられるように、クッションリングのテーパ面の長さを予め設定しておくと共に、ロッド側の作動油室と給排ポートとを上記カラーに形成した必要最小限の通路面積を確保する制限油路で連通するようにしたことを特徴とするものである。
【0010】
すなわち、油圧シリンダが最伸長の状態に達する前の所定の位置、言い換えるならば、クッションリングのテーパ面の内端がクッションシールの内径面に入り込んで塞がれるまでの伸長動作に際しては、これらクッションシールの内径面とクッションリングのテーパ面とで形作られるところの通路面積を漸減していくスリットと、当該スリットに並行するオリフィスや切欠溝での作動油の流動抵抗とでクッション効果を高めていく。
【0011】
そのために、この間のクッション効果は、クッションリングのテーパ面とクッションシールの内径面とによるスリットの面積だけでなく、オリフィスや切欠溝による流動抵抗も併せて関与することから、当該スリットを構成するテーパ面の長さや幅方向の寸法の加工誤差が直接クッションの作動時間や減速性能のバラツキに繋がるのを和らげて抑えることができる。
【0012】
しかも、油圧シリンダが最伸長の状態に達するまでは、少なくともロッド側の作動油室がオリフィスや切欠溝を通して給排ポートへと通じているために、ロッド側の作動油室が油圧ロックの状態或いはそれに近い状態となって当該ロッド側の作動油室に異常高圧が生じ、シリンダチューブやシリンダヘッド等を損傷するという恐れをも除去することが可能になるのである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
本発明の油圧シリンダのクッション装置は図7の従来例と同じく、シリンダチューブ1内にピストン4を介してピストンロッド2を移動自在に挿入し、ピストンロッド2の基端に外周面にテーパ面5を形成したクッションリング6を設け、ピストン4はシリンダチューブ1内にロッド側の作動油室16とボトム側の作動油室17とを区画し、シリンダチューブ1には上記ロッド側の作動油室16に通じる給排ポート27を設け、上記ロッド側の作動油室16の内部にはシリンダチューブ1の内周に固定した筒状ホルダ19を設け、当該ホルダ19内に固定のカラー18とこのカラー18に対面すると共に上記クッションリング6に対して軸方向へと相対変位可能に配設したクッションシール24と、クッションシール24の外周とホルダ19の内周との間に形成した軸方向油路25とを設け、油圧シリンダの最伸長近傍における伸長動作に伴ってクッションリング6をクッションシール24へと嵌入し、クッションシール24の内周面とクッションリング6のテーパ面5とで形成されるスリット31の面積を漸減することでクッション効果を与えるものである。
そして、本発明では、油圧シリンダが最伸長の状態に達する以前に上記スリット31が閉じられるように、クッションリング6のテーパ面5の長さを予め設定しておくと共に、ロッド側の作動油室16と給排ポート27とを上記カラー18に形成した必要最小限の通路面積を確保する制限油路で連通するようにしている。
以下更に詳しく説明する。
【0014】
図1において、この発明の実施の形態であるクッション装置付き油圧シリンダ1は、先に述べた図7における従来例のクッション装置付き油圧シリンダ1aと同様に、ピストンロッド2の基端にピストンナット3でピストン4を締着し、かつ、ピストン4に接して表面にテーパ面5をもつクッションリング6をピストンロッド2の外周面に設けている。
【0015】
ピストンロッド2には、内周面に設けたベアリング7とメインシール8およびダストシール9を介してシリンダヘッド10を挿通し、このシリンダヘッド10をシリンダチューブ11へとシール12を介装してねじ込むことにより、ピストン4と共働してピストンロッド2をシリンダチューブ11に対しガイドしつつ当該シリンダチューブ11の一方の開放端を塞いでいる。
【0016】
ピストン4の外周面には、内面側にシールリング13を重ねて設けたピストンシール14と、当該ピストンシール14を間に挟んで両側に配置した単体構造のピストンリング15,15とを設け、これらピストンシール14とピストンリング15とを介してシリンダチューブ11の内壁面へとピストン4を摺接させることにより、当該ピストン4でシリンダチューブ11の内部をロッド側の作動油室16とボトム側の作動油室17とに区画している。
【0017】
ロッド側における作動油室16の内部には、カラー18を挿し込んで固定したホルダ19をシリンダチューブ11の内周面との間にシール20を介装して配置し、このホルダ19をシリンダヘッド10で押してシリンダチューブ11に設けたテーパ面21へと押し付けることにより固定してある。
【0018】
ホルダ19は、図2の拡大図(最伸長の状態を示す)にみられるように、先端に形成した鍔部22と上記ホルダ19の内面に嵌着して固定したカラー18とで両者の間に所定の幅を有する環状の溝23を形成し、この溝23の内部に軸方向へと向いクッションシール24を移動可能に嵌装している。
【0019】
クッションシール24は、外周面とホルダ19側の溝23の底との間に間隔を置いて環状の軸方向油路25を確保し、しかも、鍔部22と対向する側面に径方向へと向う縦溝を設けることで常に軸方向油路25へと通じる径方向油路26を確保するようにしている。
【0020】
シリンダチューブ11には、ヘッド側の作動油室17に通じる給排ポート(図示省略)と対応してロッド側の作動油室16へと通じる給排ポート27が設けてあり、当該給排ポート27は、シリンダヘッド10との間の環状油路28からシリンダヘッド10に穿った油孔29とピストンロッド2との間の油路30を通してロッド側の作動油室16へと通じている。
【0021】
そして、この油路30のロッド側の作動油室16へと開口する部分に上記したクッションシール24をカラー18の側面とホルダ19の鍔部22とで軸方向への動きを制限して配置したのである。
【0022】
以上述べた構成は、先に図7で説明した従来のクッション装置付き油圧シリンダ1aと同等であり、したがって、これだけの構成では依然として先の場合と同様にロッド側の作動油室16に異常高圧が発生し、この異常高圧の発生によってシリンダヘッド10やシリンダチューブ11等を損傷するという恐れを除去することはできない。
【0023】
そこで、この発明による油圧シリンダのクッション装置にあっては、当該油圧シリンダ1が最伸長状態に達する以前にクッションリング6のテーパ面5がクッションシール24の内周面を通り過ぎて両者の間に作られるスリット31が閉じられるように、予めピストン4からクッションリング6のテーパ面5までの寸法とピストン4からクッションシール24までの寸法とを決めて設定しておく。
【0024】
しかも、これと併せて、図3の斜視図から分かるように、ホルダ19に対するカラー18の装着を容易にするために当該カラー18の装着端側の外周面に設けておいたガイド用のテーパ部32を利用して制限油路としての径方向に向うオリフィス33を穿設しておく。
【0025】
そして、このオリフィス33でテーパ面5とクッションシール24によって作られるスリット31の消滅後におけるロッド側の作動油室16と給排ポート27の最小限の連通を確保するようにしたのである。
【0026】
なお、上記オリフィス33は、ホルダ19に対するカラー18の装着端側である外周面に設けたガイド用のテーパ部32を利用して径方向に穿設したが、図4の斜視図で示したように、カラー18の該当する部分に対して軸方向油路25へと開口する座ぐり部34を設け、この座ぐり部34を通して径方向に向いロッド側の作動油室16と給排ポート27を連通状態に保つ制限油路としてのオリフィス33を穿設するようにしてもよい。
【0027】
特に、このようにすれば、座ぐり部34の底面に対しドリルを直角に保ってオリフィス33を穿設することができることから、当該オリフィス33の加工が極めて容易になるのである。
【0028】
かくして、上記の構成に基づく油圧シリンダのクッション装置によれば、ボトム側の作動油室17へと圧力作動油を供給してピストン4を伸長側へと押してやると、ピストンロッド2を伴ってピストン4がロッド側の作動油室16の作動油をピストンロッド2の外面とクッションシール24の内面との間の開口部から油路30を通し、ここから油孔29と環状油路28および給排ポート27を通して外部へと排出しつつ油圧シリンダ1が伸長動作する。
【0029】
続いて、ピストンロッド2のクッションリング6がクッションシール24へと達して嵌入し始めるようになると、クッションリング6とクッションシール24の摺接により両者の間の開口部が塞がれ、当該開口部から油路30へと向う作動油の流れが断たれる。
【0030】
これにより、ロッド側の作動油室16に加わる作動油圧力が上昇してクッションシール24を押し、当該クッションシール24をカラー18の側面に押し付けて径方向油路26から軸方向油路25を通して油路30へと向う作動油の流れをも阻止する。
【0031】
その結果、ロッド側の作動油室16から油路30に向う作動油の流れは、クッションリング6のテーパ面5とクッションシール24の内径面とで形成されるスリット31と、シリンダチューブ11側のカラー18に穿ったオリフィス33を通る油路のみとなる。
【0032】
したがって、クッションリング6がクッションシール24へと達して嵌入し始めてから、クッションリング6のテーパ面5の内端がクッションシール24の内径面へと入り込んで塞がれるまでの伸長動作に際しては、次第に面積を漸減していくスリット31と、当該スリット31に並行するオリフィス33を通る作動油の流動抵抗とでクッション効果を高めていくことになる。
【0033】
加えて、上記したように、この間のクッション効果については、スリット31の面積だけでなくオリフィス33による流動抵抗も併せて関与することから、当該スリット31を構成するテーパ面5の長さや幅方向の寸法の加工誤差が直ちにクッションの作動時間や減速性能のバラツキに繋がるのを和らげて低く抑えることができる。
【0034】
しかも、油圧シリンダ1が最伸長の状態に達するまでは、少なくとも、ロッド側の作動油室16がオリフィス33を通して給排ポート27へと通じているために、ロッド側の作動油室16が油圧ロックの状態或いはそれに近い状態となって当該ロッド側の作動油室16に異常高圧が生じ、シリンダチューブ11やシリンダヘッド10等を損傷するという恐れをも除去することが可能になる。
【0035】
なお、上記とは逆に、給排ポート27から環状油路28と油孔29および油路30を通してロッド側の作動油室16へと圧力作動油を供給して油圧シリンダ1を圧縮動作させる場合には、クッションシール24が供給された圧力作動油により押されてホルダ19の鍔部22に押し付けられる。
【0036】
これによって、クッションシール24は、径方向油路26をもつ側面がホルダ19の鍔部22に押し付けられ、給排ポート27から供給された圧力作動油を当該ホルダ19の径方向油路26を通してロッド側の作動油室16に供給し、図示しない給排ポートを通してヘッド側の作動油室17内の作動油を押し出しつつピストンロッド2を伴ってピストン4が圧縮動作することになるのである。
【0037】
ただし、これまで述べてきた実施の形態にあっては、カラー18にオリフィス33を設けて油圧シリンダ1の伸長端近傍における排出油の最小流れを制限するようにしてきた。
【0038】
このことから、使用作動油の汚れなどによりごみ等がオリフィス33に引っ掛かって目詰まりを起し、作動油圧力が異常に高くなって所望のクッション特性が得られないばかりでなく、密封部分から油洩れを起したりひどい場合にはシリンダチューブ11が破損する等の虞が考えられる。
【0039】
しかも、このようにして一旦オリフィス33に目詰まりが生じると、油圧シリンダ1を分解してオリフィス33に詰まったごみ等を取り除いてやらなければならず、これに多大な手数と費用を要することになる。
【0040】
そこで、図5および図6に示した他の実施の形態は、これらの点をも考慮に入れて構成したもので、先に述べた図1から図4に示す各実施の形態でのオリフィス33に代え、クッションシール24と対面するカラー18の先端面にロッド側の作動油室16と給排ポート27を連通状態に保つ制限油路としての切欠溝35を開穿して構成したのである。
【0041】
このものによれば、油圧シリンダ1の伸長動作に際し、伸長端近傍でクッションリング6のテーパ面5とクッションシール24で形成されるスリット31が塞がれ、それに伴い、クッションシール24がカラー18に押し付けられたときにカラー18の切欠溝35の開口側面がクッションシール24により塞がれて先の実施の形態におけるオリフィス33と同様の作用を果す。
【0042】
また、油圧シリンダ1の圧縮動作時にはクッションシール24がカラー18から離れるために、クッションシール24でオリフィスを構成していたカラー18の切欠溝35の側面が開いて元の溝形状に戻る。
【0043】
このことから、カラー18の切欠溝35にごみ等が詰まったとしても、油圧シリンダ1の圧縮動作時の作動油の流れにより容易に洗い流されて除去され、目詰まりにより所望のクッション特性が得られないとか、密封部分から油洩れを起したりシリンダチューブ11が破損する等の虞をも除去し得ることになる。
【0044】
なお、以上説明してきた各実施の形態にあっては、制限油路としてのオリフィス33または切欠溝35をカラー18側に設けた場合について述べてきたが、これらオリフィス33または切欠溝35をクッションシール24側に設てやけるなり、或いは、カラー18とクッションシール24の両方に対して設けても同様の作用を行い得ることは明らかである。
【0045】
したがって、上記のような構成の変更は、少なくともこの発明の範疇に属することは言うまでもない、
【0046】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1の発明によれば、油圧シリンダが最伸長の状態に達する以前において、クッションリングのテーパ面とクッションシールの内径面とで形作られるスリットが閉じられるように、予め、クッションリングのテーパ面の長さを設定しておくと共に、併せて、ロッド側の作動油室と給排ポートを必要最小限の通路面積をもつ制限油路のみで連通するようにしたことにより、クッションリングのテーパ面の内端がクッションシールの内径面に入り込んで塞がれるまでの伸長動作に際しては、これらクッションシールの内径面とクッションリングのテーパ面とで形作られるところの面積を漸減していくスリットと、当該スリットに並行する制限油路での作動油の流動抵抗とでクッション効果を高めていくことができる。
【0047】
加えて、上記したクッション効果に際しては、クッションリングのテーパ面とクッションシールの内径面とによるスリットの面積だけでなく制限油路による流動抵抗も併せて関与することから、当該スリットを構成するテーパ面の長さや幅方向の寸法の加工誤差が直接クッションの作動時間や減速性能のバラツキに繋がるのを和らげて抑えることもできる。
【0048】
しかも、油圧シリンダが最伸長の状態に達するまでは、少なくとも、ロッド側の作動油室が制限油路を通して給排ポートへと通じているために、ロッド側の作動油室が油圧ロックの状態或いはそれに近い状態となって当該ロッド側の作動油室に異常高圧が生じ、シリンダチューブやシリンダヘッド等を損傷するという恐れをも除去することが可能になるのである。
【0049】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明の効果に加えて、ホルダの端部内面側に設けた鍔部とホルダに嵌着したカラーとで制限してクッションシールを軸方向へと変位可能に配設し、かつ、ホルダに対するカラーの装着端側の外周面に設けたテーパ部に対して径方向に向いロッド側の作動油室と給排ポートを連通状態に保つ制限油路としてのオリフィスを穿ったことにより、ホルダに対するカラーの装着を容易にするために元々設けられている当該カラーのテーパ部を利用してロッド側の作動油室と給排ポートを連通状態に保つオリフィスを容易に設置することができる。
【0050】
また、請求項3の発明によれば、上記した請求項1の発明の効果に加えて、ホルダの端部内面側に設けた鍔部とホルダに嵌着したカラーとで制限してクッションシールを軸方向へと変位可能に配設し、かつ、ホルダに対するカラーの装着端側の外周面に座ぐり部を設けてロッド側の作動油室と給排ポートを連通状態に保つ制限油路としてのオリフィスを穿ったことにより、当該座ぐり部の底面に対しドリルを直角に保って制限油路であるオリフィスを穿つことができ、これによって、制限油路の加工が極めて容易となるのである。
【0051】
さらに、請求項4の発明によれば、同じく請求項1の発明の効果に加えて、ホルダの端部内面側に設けた鍔部とホルダに嵌着したカラーとで制限してクッションシールを軸方向へと変位可能に配設し、かつ、クッションシールとカラーの対向面間にロッド側の作動油室と給排ポートを連通状態に保つ制限油路としての切欠溝を開穿して設けたことにより、油圧シリンダの伸長動作時にクッションシールがカラーに押し付けられたときにのみ切欠溝の側部開放面が塞がれてオリフィスとなり、圧縮動作時にはクッションシールがカラーから離れるために切欠溝の側面が開いて元の溝形状に戻るために、オリフィスを構成する切欠溝にごみ等が詰まったとしても、圧縮動作時の作動油の流れにより容易に洗い流されて除去され、目詰まりによって所望のクッション特性が得られないとか、密封部分から油洩れを起したりシリンダチューブが破損する等の虞をも除去し得ることになるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による油圧シリンダの要部であるクッション装置の部分を縦断して示した正面図である。
【図2】同上、この発明の要部である油圧シリンダのクッション装置を最伸長状態に達した時点の状態をもって示した拡大部分正面図である。
【図3】この発明による油圧シリンダのクッション装置において用いられるカラーを取り出して示した斜視図である。
【図4】同じく、この発明による油圧シリンダのクッション装置において用いられるカラーの他の実施の形態を示した斜視図である。
【図5】さらに、この発明の要部である油圧シリンダのクッション装置の他の実施の形態を最伸長状態に達した時点の状態をもって示した拡大部分正面図である。
【図6】同上の油圧シリンダのクッション装置において用いられるカラーを取り出して示した斜視図である。
【図7】従来から用いられている油圧シリンダのクッション装置の部分を縦断して示した正面図である。
【符号の説明】
1 油圧シリンダ
2 ピストンロッド
4 ピストン
5 テーパ面
6 クッションリング
10 シリンダヘッド
11 シリンダチューブ
16 ロッド側の作動油室
17 ボトム側の作動油室
18 カラー
19 ホルダ
22 鍔部
23 環状の溝
24 クッションシール
25 軸方向油路
26 径方向油路
27 給排ポート
31 スリット
32 テーパ部
33 オリフィス
34 座ぐり部
35 切欠溝

Claims (4)

  1. シリンダチューブ内にピストンを介してピストンロッドを移動自在に挿入し、ピストンロッドの基端に外周面にテーパ面を形成したクッションリングを設け、ピストンはシリンダチューブ内にロッド側の作動油室とボトム側の作動油室とを区画し、シリンダチューブには上記ロッド側の作動油室に通じる給排ポートを設け、上記ロッド側の作動油室の内部にはシリンダチューブの内周に固定した筒状ホルダを設け、当該ホルダ内に固定のカラーとこのカラーに対面すると共に上記クッションリングに対して軸方向へと相対変位可能に配設したクッションシールと、クッションシールの外周とホルダの内周との間に形成した軸方向油路とを設け、油圧シリンダの最伸長近傍における伸長動作に伴ってクッションリングをクッションシールへと嵌入し、クッションシールの内周面とクッションリングのテーパ面とで形成されるスリットの面積を漸減することでクッション効果を与える油圧シリンダのクッション装置において、油圧シリンダが最伸長の状態に達する以前に上記スリットが閉じられるように、クッションリングのテーパ面の長さを予め設定しておくと共に、ロッド側の作動油室と給排ポートとを上記カラーに形成した必要最小限の通路面積を確保する制限油路で連通するようにしたことを特徴とする油圧シリンダのクッション装置。
  2. ホルダの端部に設けた鍔部と当該ホルダ内に嵌着して固定したカラーとで制限してクッションシールをクッションリングの外周面に沿い軸方向へと変位可能に配設し、かつ、このクッションシールと対面するカラーの外周面にテーパ部を形成し、このテーパ部にロッド側の作動油室と給排ポートを連通状態に保つ制限油路としてのオリフィスを穿設した請求項1記載の油圧シリンダのクッション装置。
  3. ホルダの端部に設けた鍔部と当該ホルダに嵌着して固定したカラーとで制限してクッションシールをクッションリングの外周面に沿い軸方向へと変位可能に配設し、かつ、このクッションシールと対面するカラーの外周面にホルダとクッションシールとの間の軸方向油路へと開口する座ぐり部を設け、この座ぐり部にロッド側の作動油室と給排ポートを連通状態に保つ制限油路としてのオリフィスを穿設した請求項1記載の油圧シリンダのクッション装置。
  4. ホルダの端部に設けた鍔部と当該ホルダに嵌着して固定したカラーとで制限してクッションシールをクッションリングの外周面に沿い軸方向へと変位可能に配設し、かつ、クッションシールに対面するカラーの対向面部にロッド側の作動油室と給排ポートを連通状態に保つ制限油路としての切欠溝を開穿して設けた請求項1記載の油圧シリンダのクッション装置。
JP2000016834A 1999-11-05 2000-01-26 油圧シリンダのクッション装置 Expired - Fee Related JP3877480B2 (ja)

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