JP3877288B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特別遊技作動(大当り作動)が発生し、変動入賞装置の開放作動を生ずるパチンコ遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
所定条件の充足により特定入賞口の開放を伴い、かつ特定入賞口内の特定入賞領域への球通過を条件として進展する特別遊技作動が実行されるパチンコ遊技機は公知である。この種のパチンコ遊技機としては、複数の図柄を変動表示する図柄表示装置と、球通過により図柄表示装置を変動表示する契機となる図柄始動領域とを備え、図柄表示装置に所定の大当り図柄態様が停止表示されると、特定入賞口の開放を伴い、かつ特定入賞口内の特定入賞領域への球通過を条件として進展する特別遊技作動が実行されるパチンコ遊技機は、1種パチンコ機や3種パチンコ機などとして良く知られている。
【0003】
ここで1種パチンコ遊技機は、遊技領域へ遊技球を発射する遊技球発射装置と、遊技球発射装置の発射位置へ向けて遊技球を送る球送り装置と、複数の図柄を変動表示する図柄表示装置と、球通過により図柄表示装置を変動表示する契機となる図柄始動領域と、常態で閉鎖される特定入賞口を具備する変動入賞装置とを備え、図柄表示装置に所定の大当り図柄態様が停止表示されると、変動入賞装置を駆動して、特定入賞口を所定個数の遊技球の流入または所定時間が経過するまで開放し、かつ特定入賞口内に配設された特定入賞領域内に遊技球が通過することを条件として、かかる開放駆動が所定制限回数まで繰り返されるようにしてなる特別遊技作動が実行されるものである。この構成にあって、特定入賞口内には一般入賞口と特定入賞口の開放を次のラウンドも継続させるための検知手段を備えた入賞口である特定領域が設けられている。そして、大当り時の1ラウンドの特定入賞口開放は規定個数の入賞球が検知されるか、所定時間の経過により終了し、そのラウンド中、特定領域検知有効時間内に特定領域を遊技球が通過すると、次ラウンドの特定入賞口開放が行われ、上限回数まで継続される。
この有効時間内に遊技球の特定領域通過が検知されない場合には特別遊技作動が終了(パンク)となる。このように、特定入賞領域への球通過を条件として進展する特別遊技作動が実行されるパチンコ遊技機にあっては、特別遊技作動が開始されても、特定入賞領域へ遊技球を通過させないと、パンクが発生してしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述の大当り作動は一度に大量の遊技球を獲得できるものであり、遊技者が苦労して獲得した権利であって、これがパンクにより受益不能となると、遊技者に大きな損失感を与え、パチンコ遊技に対する不信感を与え、客離れの原因となる。
詳しく述べれば、始動入賞領域に遊技球が通過すると、直ちに所定個数(例えば5個)の遊技球が払い出されるものの、発射装置は1分間に100個(10秒当り、約17個)の遊技球が発射されるように制御されているため、常に漸減傾向となる。具体的には、図柄の通常変動による停止時間は10秒であり、平均的なゲージ設計はこれに合わせて、10秒に1回づつ、始動入賞領域に遊技球が通過するようにしており、この間、17個遊技球が打ち込まれることとなるから、5個の賞球があっても、12個/10秒のペースで、遊技球が失われることとなる。このため、通常の遊技状態にあっては、持ち球の減少速度は比較的速く、残り遊技球が少なくなってから始動入賞領域を遊技球が通過して入賞し、その遊技球が大当り乱数値を抽選した場合を生じ、大当り確定表示される時点では発射すべき遊技球がない状態が起き易い。
【0005】
このように、かかるパンク状態は常に発生する可能性を有し、遊技者は、遊技球の残球数を念頭に置きながら遊技を行わなければならず、遊技球を間断なく補給するか、又は遊技球が少なくなってきた場合には、始動入賞領域に遊技球が通過するたびに、残球を確保するために、遊技球の発射を一旦止めて、図柄表示装置で図柄が確定したことを確認した後、打球を再開するという煩わしい操作を行わざるを得ない。また、人のすることであるので、ついうっかりというようなこともあり、不確実である。
【0006】
本発明は、上述したように、球切れによる、特別遊技作動のパンク状態の発生を阻止し得るパチンコ遊技機を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、所定条件の充足により特定入賞口の開放を伴い、かつ特定入賞口内の特定入賞領域への球通過を条件として進展する等の特別遊技作動が実行されるパチンコ遊技機において、賞球が供給され、かつ球発射位置と連通する遊技球の貯留上皿の、その内部に、遊技球が残留する遊技球滞留領域を配設したことを特徴とするパチンコ遊技機である。この発明が適用されるこの種のパチンコ遊技機としては、遊技機に複数の図柄を変動表示する図柄表示装置と、球通過により図柄表示装置を変動表示する契機となる図柄始動領域とを備え、図柄表示装置に所定の大当り図柄態様が停止表示されることに基づいて、特定入賞口の開放を伴い、かつ特定入賞口内の特定入賞領域への球通過を条件として進展する特別遊技作動が実行されるパチンコ遊技機が提案される。
【0008】
この遊技球滞留領域として、貯留上皿の奥面に形成した滞留凹部が提案される。かかる構成にあっては、貯留上皿内の遊技球の流下を阻害することはなく、さらには遊技者の目に付きやすい奥面側に滞留するから、球忘れがない。
【0009】
また、遊技球滞留領域として、貯留上皿の底面の側傍に立ち上げて形成され、上面に遊技球の転動を抑制する節度小溝が複数形成された滞留段面としても良い。かかる構成にあっても、貯留上皿の遊技球の流下面(底面)に形成するものではないから、貯留上皿内の遊技球の流下を阻害することはなく、また貯留上皿内で一段高い位置に滞留することとなるから、遊技者の目に付きやすく、球忘れがない。さらには、滞留段面から遊技球を手で受けながら、落下させることにより容易に回収できる。
【0010】
遊技球滞留領域が、貯留上皿の底面に形成されて、遊技球の転動を抑制する節度小溝が複数形成された領域としても良い。かかる構成にあっては、堰により遊技球を流下阻止する構成とは異なり、節度小溝により遊技球に対して適度な抵抗力を発生させるものであるから、節度を持った遊技球の保持が可能であり、平常時で遊技球の流下を阻害することがない。
その他、遊技球滞留領域が、同様に、貯留上皿の底面に形成された構成として、複数の遊技球を滞留する浅底状の滞留溝面も提案される。
【0011】
かかる各構成にあって、球が少なくなっても、遊技球滞留領域に数個の球が残留していることとなる。この残球を打ち球として供給するためには、一旦、遊技を休止して、下流へ流し込む作業が必要となり、遊技の連続性が一旦断たれ、その中断により、遊技者は図柄変動の結果を冷静に確認して、特別遊技作動の発生の有無を確認することとなる。そして、特別遊技作動が発生した場合には、この残球を打ち出し、そのうち少なくとも1球が特定入賞口に入ると新たな賞球が発生して、以後継続的な遊技球の送球が可能となる。すなわち、パンクが回避される。すなわち、パンクを阻止するためには、特定入賞口に1個の入賞が確保されればよく、かかる入賞が残球の留保により保証されることとなる。
【0012】
また、数個の球を残して一旦遊技が中断する為、その残り少ない球で万が一当たった場合の対処等(例えば、更に追加して球を購入しておく等)も予め考える余裕を与え得ることとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図面に従って説明する。
図1はパチンコ遊技機の斜視図であり、パチンコ遊技機1、遊技盤2、前面枠30を備え、さらに下方部分には、上皿パネル31に配設された貯留上皿32及び貯留下皿33を上下に備え、さらに右下には発射ハンドル34が設けられている。発射ハンドル34の発射レバー35にはタッチセンサ(図3参照)が設けられており、遊技者が発射ハンドル34に素手で触れて操作しなければ、発射駆動モータは作動しない。また、発射レバー71の側方には発射停止スイッチ(図示せず)が設けられており、押圧操作によって発射駆動モータが停止するため、単発での発射も可能となる。そして、発射ハンドル34を握り、発射レバー35を時計方向に回動操作すると、発射駆動モータが作動し、一分間に約100発の速度で1個ずつ発射され、発射された遊技球はガイドレールによって遊技盤の遊技領域に案内される。
【0014】
貯留上皿32は、遊技球等を貯留するものであって、案内路19により遊技球を一列状とし、順次上皿パネル31の裏面に設けられた整流器(図示せず)を経て発射位置へと案内する。また、貯留上皿32内には、賞球払出口36が奥面左側に配設され、入賞により賞球払出口36から賞球が払い出されると共に、該貯留上皿32が満杯となると下部の貯留下皿33へ排出される。ここで、この貯留上皿32へ球を供給する賞球払出口36は前方側へ傾斜しており、かつ貯留上皿32全体は右方へ傾斜している。
【0015】
図2はパチンコ遊技機の遊技盤2の正面図である。ここでセンターケース4内には液晶表示器、CRT表示器、ドットマトリックスまたは7セグメント指示器等からなる特別図柄表示装置6が設けられる。この特別図柄表示装置6の図柄表示領域Fには三つの特別図柄A,B,Cが表示される。この特別図柄A,B,Cは、「0」〜「9」からなる10の数字からなる図柄が表示される。
【0016】
センターケース4の特別図柄表示装置6の下部には四個のパイロットランプからなる特別図柄始動記憶数表示装置8が設けられる。この特別図柄始動記憶数表示装置8は、後述する主制御基板60(図3参照)の記憶装置RAMの一部領域に記憶された始動記憶数を表示する。
【0017】
また、センターケース4の上部には、三個のLEDを内部に備えた普通図柄表示装置10が配設される。この三個の発光ダイオードLEDは順次点滅して、種々の組合せの点灯態様を表示する。そして、この点灯態様が所定の当り態様の場合には、普通電動役物15を開放する。この普通図柄表示装置10としては、液晶表示器や一乃至複数個の7セグメント指示器等により構成されて、その表示内容により、当り,ハズレを決定するものであっても良い。
【0018】
さらに、センターケース4の最上部には、四個のパイロットランプからなる普通図柄始動記憶数表示装置12が設けられ、後述の普通図柄始動スイッチS2からの遊技球検出信号が、所定数を上限として主制御基板60(図3参照)の記憶装置RAMの一部領域に記憶された場合に、その記憶数を表示する。
【0019】
一方、センターケース4の下方両側には、普通図柄始動領域(普通図柄作動ゲート)13,13が設けられ、遊技球の通過により該普通図柄始動領域13,13に内蔵された普通図柄始動スイッチS2から遊技球検出信号が発生すると、普通図柄表示装置10が図柄変動する。
【0020】
また、特別図柄表示装置6の直下位置には、内部を図柄始動領域14(第1種始動口)として、開閉翼片により図柄始動領域(入賞口兼用)の開口度を変化させるようにした普通電動役物15が配設されている。そして普通図柄表示装置10の表示結果が、上述したような所定の当り状態の場合には、開閉翼片が約0.2秒拡開して、図柄始動領域14の開口度を拡開させ、遊技球が入り易い状態となる。普通電動役物15内には、光電スイッチ、リミットスイッチ等の特別図柄始動スイッチS1(図4参照)が備えられ、該特別図柄始動スイッチS1による遊技球通過検知に伴って、特別図柄表示装置6の特別図柄A,B,Cが変動表示し、所定の図柄を停止表示することとなる。
【0021】
普通電動役物15のさらに下方には、内部に特定領域と通常領域とを有する特定入賞口17が配設され、開閉片18を特定入賞口ソレノイド(図4参照)により開閉制御することにより特定入賞口17を開放状態と閉鎖状態のいずれかに変換する変動入賞装置16が配設されている。この変動入賞装置16は、特別遊技作動を実行するものであって、その内部には、図3で示すように、特定領域に入った遊技球を検知する特定領域スイッチS3と、当り中の入賞個数を計数するカウントスイッチS4とが設けられている。ここで特定領域スイッチS3にも、特定領域に入った遊技球を計数するカウントスイッチとしての機能が備えられている。そして、特別図柄表示装置6の特別図柄A,B,Cが所定の組み合わせで表示され、当りとなると、開閉片18が開いて、その開放状態で開閉片18の上面が案内作用を生じ、特定入賞口17へ遊技球を案内すると共に、特定領域に遊技球が入ると、次の開閉ラウンドへ移行可能となり、連続開放作動を生じて、遊技者に所定の利得が供される。すなわち特別遊技作動が実行されることとなる。
【0022】
また、遊技領域に案内された遊技球は、盤面上に設けられた入賞口のいずれかに入賞するか、または、アウト口に入り、遊技球が入賞口に入賞すると、その入賞口によって予め定められた個数(例えば15個)の遊技球が内枠裏側の裏セット機構板に設けられた賞球ユニットから貯留上皿32に払い出される。
【0023】
図3は、主制御基板60、払出制御基板65、発射制御基板70等からなる、パチンコ遊技機1の遊技作動を制御する制御回路を示すものである。
ここで主制御基板60には、パチンコ遊技機の遊技作動等を制御するための基板回路が設けられており、この基板回路上には主制御用中央制御装置CPUが配設されている。この主制御用中央制御装置CPUは、遊技に関する統括的な制御を処理実行するものであって、該主制御用中央制御装置CPUには、演算処理に用いる動作プログラムを格納する記憶装置ROMと、必要なデータを随時読み書き可能な記憶装置RAMとが、データを読み書きするアドレスを指定する情報を一方的に伝えるアドレスバス(図示せず)と、データのやり取りを行なうデータバス(図示せず)を介して接続され、該主制御基板60の基板回路を構成している。この記憶装置ROMには、制御プログラム、乱数テーブル等の固定データが記憶されている。乱数テーブルには当り特別乱数K、当り図柄乱数L、ハズレ図柄乱数Ma ,Mb ,Mc 、リーチ乱数N、リーチ図柄乱数P、リーチ作動態様乱数Q、普通当り乱数U、当り普通図柄乱数V等が格納され、所定の要件が充足されると主制御用中央制御装置CPUにて各乱数の抽選が行われる。また、記憶装置RAMには、特別図柄始動スイッチS1 、普通図柄始動スイッチS2 のON作動による記憶数等が一時的に記憶される記憶エリア、ソフトタイマを構成するレジスタ領域及びワークエリア等が設けられている。またこの主制御基板60は、本発明に係る残球保留制御手段も構成するものである。
【0024】
この主制御基板60の基板回路には、所定のクロックパルスを出力するクロック装置(図示せず)が設けられ、主制御用中央制御装置CPUに接続されている。そして主制御用中央制御装置CPUは一定間隔のクロックパルスによって、時系列的に演算処理を行い、一連の処理作動を順次実行する。
【0025】
また、この主制御基板60の基板回路には、主制御用中央制御装置CPUが周辺機器とデータ通信を行う入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)が設けられており、該出力ポートを介して主制御基板60からの制御指令が、図柄表示制御基板62、音源制御基板63、光源制御基板64、及び払出制御基板65の各入力ポートに向け、一方向に発信されるように接続されている。また、主制御基板60の入力ポートには盤面中継基板61を介して上述した特別図柄始動スイッチS1、普通図柄始動スイッチS2 、特定領域スイッチS3、カウントスイッチS4が接続され、主制御基板60が2ms毎に各スイッチS1〜4の遊技球検出状態を調べ、遊技球検出があるとその信号が波形整形回路により波形整形されて主制御用中央制御装置CPUに入力され、その情報を記憶装置RAMに記憶する。また、主制御基板60の出力ポートには、盤面中継基板61を介して普通電動役物15のソレノイドや、特定入賞口17のソレノイド等が接続され、主制御用中央制御装置CPUが所定の条件を選出した場合に作動される。
【0026】
主制御用中央制御装置CPU及び後述する各制御基板に設置されている各中央制御装置CPUは、所定のデータの処理を行う演算ユニット(ALU)を連成した演算装置と、この演算装置に入出力するデータや読み込んだ命令を保管しておくレジスタと、命令を解読するデコーダ等によって構成されている。なお、該演算ユニットの連成数によって、中央制御装置CPUの演算処理能力が決まる。そして、この主制御用中央制御装置CPUは、所定の形式で生成した制御指令信号を各制御基板に夫々送信し、各制御基板の中央制御装置CPUが該制御指令信号に従って所定の制御を処理実行することとなる。
【0027】
上記の図柄表示制御基板62には、特別図柄表示装置6の図柄表示領域F上で表出される図柄表示態様を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、図柄表示態様を制御処理する図柄制御用中央制御装置CPUに、演出プログラムが格納されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きできる記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。この記憶装置ROMには、動作プログラム、図柄表示領域Fの可変パターン及びその表示パターン、当り遊技パターン、リーチ態様パターン等の図柄変動態様を行う固定データも記憶されている。
【0028】
また、図柄表示制御基板62は、主制御基板60から入力ポートを介して受信した制御指令信号を図柄制御用中央制御装置CPUにおいて演算処理し、所定の図柄表示態様を演出する図柄データを、出力ポートを介して表示用ドライバに送信する。そして、該表示用ドライバは該図柄データに従って、特別図柄表示装置6の図柄表示領域Fに特別図柄A,B,C等の所定の図柄を表出させる。この特別図柄表示装置6としては、CRT表示器やLCD(液晶)表示器等の演出表現が可能な表示器が好ましく用い得る。
【0029】
上記の音源制御基板63には、スピーカから発生する効果音等を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、音響を制御する音源制御用中央制御装置CPUに、動作プログラムや音響発生パターン等の固定データが記憶されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。この音源制御基板63は、上記の主制御基板60より入力ポートを介して受信した制御指令信号を音源制御用中央制御装置CPUで演算処理し、所定の音データを出力ポートを介してサウンドジェネレータに発信して、該音データを受けてスピーカに出力させる。
【0030】
上記の光源制御基板64には、パチンコ遊技機に備えられた発光ダイオードLEDや装飾ランプといった電飾装置を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、電飾装置の点灯、点滅等を制御する光源制御用中央制御装置CPUに、動作プログラムや、発光ダイオードLED,装飾ランプ等を電飾するための電飾パターン等の固定データが記憶されている記憶装置ROMと、必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。この光源制御基板64は、光源制御用中央制御装置CPUで、上記の主制御基板60から入力ポートを介して受信した制御指令信号を演算処理し、所定の光データを出力ポートを介して、発光ダイオードLEDや装飾ランプ等を発光作動するドライバを配した光源作動基板に送信し、所定の発光ダイオードLEDや装飾ランプ等を点灯、点滅させる。
【0031】
上記の払出制御基板65には、遊技球の貸球や賞球等を制御するための基板回路が設けられている。この基板回路は、貸球ユニットや賞球ユニット等の各種ソレノイドを作動して、所定の貸球や賞球の供給を制御する払出制御用中央制御装置CPUに、動作プログラム、賞球や貸球の球数パターン等の固定データが記憶されている記憶装置ROMと、球数カウントデータ等の必要なデータを読み書きする記憶装置RAMと、入力ポート及び出力ポートとが接続されて構成されている。この払出制御基板65は、主制御基板60から受信した制御指令信号に従い、払出制御用中央制御装置CPUで演算処理し、所定のデータを出力ポートを介して払出中継基板に送信し、該データにより貸球ユニットや賞球ユニット等の各種ソレノイドを作動し、所定の貸球や賞球の払い出しを実行する。また、払出制御基板65は、遊技球の貸球を記憶したプリペイドカードの読み込み及び書き込みを行うプリペイドカードユニットと、該プリペイドカードのデータ処理を中継するCR接続基板を介して接続され、遊技球の残球等のデータをやりとりする。
【0032】
さらに、この払出制御基板65には発射制御基板70が接続される。この発射制御基板70は、発射駆動モータを駆動制御すると共に、遊技者が発射ハンドル34を把持するとオン作動するタッチセンサからの信号が入力される。
【0033】
次に上述のパチンコ遊技機1の制御態様をその作動に従って説明する。
遊技球が発射装置より遊技盤2に発射され、該遊技球が図柄始動領域14を通過し、特別図柄始動スイッチS1がON作動すると、該信号を盤面中継基板61を介して主制御基板60が認識する。かかる信号により、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、記憶装置ROMに記憶されている当り特別乱数K、当り図柄乱数L、ハズレ図柄乱数Ma ,Mb ,Mc 、リーチ乱数N、リーチ図柄乱数P、リーチ作動態様乱数Q等の各図柄乱数を選出し、各選出値を一旦、記憶装置RAMに格納する。さらには、特別図柄始動スイッチS1のON信号に基づき、主制御用中央制御装置CPUで演算処理して賞球指令信号を払出制御基板65に発信すると共に、賞球作動に連動する賞球音の発生指令信号を音源制御基板63に、賞球ランプ等の発生指令信号を光源制御基板64に夫々発信する。
【0034】
主制御基板60から賞球指令信号を受信した払出制御基板65は、記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて払出制御用中央制御装置CPUにて演算処理を行い、その結果に従って賞球ユニットのソレノイドを作動させて所定数量の賞球を払い出す。これと同期して、賞球音の発生指令信号を受けた音源制御基板63は、記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて音源制御用中央制御装置CPUにて演算処理を行い、その結果に従ってスピーカより所定の賞球音を上記賞球の払出時に合わせて出力する。同時に光源制御基板64でも、受信した賞球ランプの発生指令信号に従って光源制御用中央制御装置CPUが記憶装置ROMや記憶装置RAMの記憶データを用いて演算処理を行い、その結果に従って所定の発光ダイオードLEDや装飾ランプ等を点灯、点滅させる。
【0035】
さらには、特別図柄始動スイッチS1のON作動もしくは、主制御基板60の記憶装置RAMに記憶されている始動記憶数の消化により図柄変動が開始されると、主制御用中央制御装置CPUは、選出された当り特別乱数Kを判定し、当り図柄乱数L、ハズレ図柄乱数Ma ,Mb ,Mc のいずれかを有効とすると共に、リーチ乱数Nの選定内容に従ってリーチ図柄態様とするかどうかを判定し、リーチの場合にはリーチ図柄乱数P、リーチ作動態様乱数Qを有効とする。そして、その結果に基づき、特別図柄表示装置6で実行される図柄表示態様を制御するための図柄制御指令信号を図柄表示制御基板62に送信する。
【0036】
上記図柄制御指令信号を受けた図柄表示制御基板62の図柄制御用中央制御装置CPUは、図柄制御指令信号に従って、記憶装置ROMに記憶されている所定の表示プログラムを用いて、特別図柄表示装置6で演出する特別図柄A,B,Cの図柄表示態様を決定する。そして、該図柄表示態様に従って特別図柄A,B,Cを順次停止し、該特別図柄A,B,Cを確定表示する。
【0037】
その他、主制御基板60の主制御用中央制御装置CPUは、音響作動と発光作動を該図柄表示態様に連動させるため、音響制御指令信号を音源制御基板63に発信すると共に、電飾制御指令信号を光源制御基板64に発信する。音響制御指令を受けた音源制御基板63は、記憶装置ROMに記憶されている動作プログラム等を用いて音源制御用中央制御装置CPUで演算処理を行い、得られた音データをサウンドジェネレータを介してスピーカより出力する。また上記光源制御基板64では、電飾制御指令信号に従って、記憶装置ROMに記憶されている動作プログラム等を用いて光源制御用中央制御装置CPUで演算処理を行い、得られた光データを、光源作動基板を介して、所定の発光ダイオードLEDもしくは装飾ランプを点灯、点滅させる。
【0038】
また、遊技球が図柄始動領域14に連続的に通過した場合には、特別図柄始動スイッチS1による遊技球検出が主制御基板60の記憶装置RAMに記憶され、その記憶に基づいて上述したように特別図柄始動記憶数表示装置8の発光ダイオードLEDが順次点灯し、最高四個まで保留される。この発光ダイオードLEDは図柄が変動する都度、消灯されて、記憶数が減少する。なお、始動記憶数が満杯(四個)となっている場合には、図柄始動領域14を遊技球が通過しても無効となる。
【0039】
ここで、上述の当り特別乱数Kが当りを選出した場合、当り図柄乱数Lと、リーチ作動態様乱数Qを有効とし、主制御基板60は、図柄表示制御基板62に所定の制御指令信号を伝達する。そして、図柄表示制御基板62は、当り図柄乱数Lに従い特別図柄をA=Bで停止し、リーチ作動態様乱数Qに従いリーチ作動を実行した後、所定の当り図柄態様の特別図柄A,B,Cで確定表示する。同時に光源制御基板64及び音源制御基板63が所定の照光装置と効果音を発生させる。
【0040】
そして、主制御基板60は、盤面中継基板61を介して特定入賞口ソレノイドを駆動して、特定入賞口17を開放する。そして、特定入賞口17に遊技球が流入され、該特定入賞口17内の特定領域スイッチS3やカウントスイッチS4がON作動されると、その信号を盤面中継基板61を介して主制御基板60が確認し、必要に応じて、図柄表示制御基板62や払出制御基板65に制御指令を発信し、而して、一連の特別遊技作動が実行される。
【0041】
すなわち、サウンドジェネレータがファンファーレを発すると共に、特定入賞口ソレノイドが駆動し、開閉片18が前方に傾動して特定入賞口17が開放され、開閉ラウンドが実行される。この開閉ラウンドは、所定制限時間(30秒)が経過するか、該所定制限時間内で、カウントスイッチS4により10個の遊技球の入賞検知がなされるまで継続される。また上述したように、特定入賞口17の特定領域に遊技球が流入し、特定領域スイッチS3がON作動した時は、次の開閉ラウンドへの移行条件が充足され、一旦開閉片18が閉鎖駆動して、一ラウンドが終了する。そして、その動作終了後に再び特定入賞口17が開放して、次の開閉ラウンドへ移行する。このように開閉ラウンドが最大16回繰り返されて、特定入賞口17の連続開放作動を生じ、遊技者に所定の利得が供される。
【0042】
一方、当り特別乱数Kが当りを選出しない場合には、上述のハズレ図柄乱数Ma ,Mb ,Mcからなる制御指令信号を主制御基板60から図柄表示制御基板62に発信し、該図柄表示制御基板62は該制御指令に従って、特別図柄A,B,Cをハズレ表示する。この場合、ハズレ図柄乱数Ma ,Mb ,Mcの選出による制御指令によっては、特別図柄A=Bを一旦表示し、リーチ作動態様乱数Qにより選定された、所定のリーチ変動態様によるリーチ作動を発生させるようにした後、ハズレ図柄態様とすることもでき得る。
【0043】
次に普通図柄作動につき説明する。
遊技球が普通図柄始動領域14を通過すると、該遊技球は普通図柄始動スイッチS2で検出される。この普通図柄始動スイッチS2で遊技球検出されると、普通図柄表示装置10の普通図柄が変動する。この普通図柄は、左赤色,中緑色,右赤色の三個の発光ダイオードLEDで構成される。この普通図柄表示装置10が変動中、又は普通電動役物15が開放中のときに、普通図柄始動スイッチS2で遊技球検出されると、主制御基板60の記憶装置RAMにその遊技球検出が記憶され、記憶数の消化に伴って普通図柄始動記憶数表示装置12の発光ダイオードLEDが点灯し、普通図柄が変動開始になる都度消灯されて、記憶個数が表示される。尚、普通図柄始動記憶数表示装置12の最大記憶数は四個であり、それ以上は無効とされる。
【0044】
この普通図柄表示装置10の変動停止後、又は普通電動役物15の開放動作終了後に、普通図柄始動記憶数表示装置12に表示された始動記憶に基づいて普通図柄表示装置10は再び変動開始する。普通図柄表示装置10が変動開始後、約30秒以上経過すると変動が停止し、左右いずれかの発光ダイオードLEDが一個でも点灯した状態であれば当りとなり、普通電動役物15が約0.2秒間開放される。
【0045】
一方、前述の特別図柄表示装置6の変動短縮作動中においては、普通図柄表示装置10の変動時間も、常態の約30秒から短縮され、約5秒経過すると変動が停止する。すなわち所定有利状態となる。さらにこれとともに、普通電動役物15の開放時間が約0.2秒間から約3秒間に延長される。
【0046】
ここで、普通図柄表示装置10が変動を停止したときに表示する図柄態様は、主制御基板60の記憶装置ROMに格納されている、0〜54までの55コマからなる普通当り乱数Uにより決定される。遊技球通過により、普通図柄始動スイッチS2がON作動すると、主制御基板60は記憶装置ROMから普通当り乱数U、及び当り普通図柄乱数Vの乱数値を選出し、その内容を一旦記憶装置RAMに記憶し、普通図柄表示装置10が変動開始すると同時に、記憶した内容を調べ、その普通当り乱数Uの選出値に対応する当りハズレを決定する。そして当りの場合は、当り普通図柄乱数Vにより停止態様を決定し、左赤色,右赤色のいずれか少なくとも一つが点灯した状態となる。ハズレの場合は、中緑色の発光ダイオードLEDのみが点灯した状態となる。
【0047】
次に上記パチンコ遊技機1の作動につき整理して簡単に述べる。
普通電動役物42等の図柄始動領域14に遊技球が流入すると、賞球の供給と共に特別図柄表示装置6が駆動する。
この特別図柄表示装置6の特別図柄A,B,Cは所定の図柄順列に従って変動開始し、特別図柄A,B,Cの順番に図柄変動が停止する。そして、特別図柄A,B,Cが同じ図柄の組み合わせになると、大当たりが発生し、変動入賞装置16の蓋体18が前方に傾動して特定入賞口17が開放する。この開放は、約10個の遊技球が入賞するか、所定時間が経過するまで継続される。また上述したように、特定入賞口17の特定領域を通過した時は、連続駆動し、その開放動作終了後に再び特定入賞口17が開放する。この連続作動の回数は、初回開放を含め最高16回までである。
【0048】
このように上述の作動にあって、大当たりとなると、蓋体18が前方に傾動して特定入賞口17が開放するとともに、特定入賞口17の特定領域を通過した時は大当たり状態が続行されることとなる。従って、この大当たりの状態が発生したときに、次に打ち出す遊技球が無いと、特定領域への球の流入を生ずることなく、時間経過により特定入賞口17が閉じて、この大当たり作動が簡単に終了してしまうこととなり、いわゆるパンク状態となって、遊技者は、大きな損失感を抱くこととなる。
【0049】
そこで、本発明のパチンコ遊技機1にあっては、貯留上皿32の、その内部に、遊技球が残留する遊技球滞留領域を配設し、貯留上皿32内の遊技球を打ち尽くした状態でも、遊技球滞留領域に数個の球を残留させるようにしたものである。
【0050】
ここで、図4,5は、遊技球滞留領域の第一実施形態を示すものであり、貯留上皿32内にあって、上皿パネル31の外面(貯留上皿32の奥面)の、賞球払出口36の右側傍位置に、滞留凹部40が形成される。この滞留凹部40は面方向に沿って遊技球が5個程度隣接して貯留可能となっている。
また滞留凹部40の底面には側壁に沿って、遊技球の転動を抑制する節度小溝70が5つ形成されている。この節度小溝70はゴルフボールの表面に設けられたディンプル加工状の形態とする。而して、この滞留凹部40により遊技球滞留領域が構成される。
【0051】
かかる構成にあって、上述したように貯留上皿32は、全体が右方へ傾斜している。従って、図4(a)及び図5(a)に示すように、排出された球が少ない状態では、遊技球は滞留凹部40に流入することなく、発射位置に向かって流下する。入賞に恵まれて、図4(b)及び図5(b)に示すように、貯留上皿32が球によって満たされることにより、滞留凹部40にも球が流入する。その後、入賞に恵まれず、図1、図4(c)及び図5(c)に示すように、貯留上皿32内の遊技球を打ち尽くしても滞留凹部40に5個の球が残る。この時、先に打ち尽くした遊技球の入賞によって大当たりが発生した場合でも遊技者は慌てることなく、この滞留凹部40に残った遊技球を手動で発射位置へ流下させて、特定入賞口17内に設けられた特定領域に打ち込むことが可能となる。
【0052】
ここで、この残球を打ち球として用いるためには、一旦、遊技を休止して、下流側へ流し込む作業が必要となり、遊技の連続性が一旦断たれ、その中断により、遊技者は図柄変動の結果を冷静に確認して、特別遊技作動の発生の有無を確認することとなる。そして、特別遊技作動が発生した場合には、この残球を打ち出し、そのうち少なくとも1球が特定入賞口に入ると新たな賞球が発生して、以後継続的な遊技球の送球が可能となる。すなわち、パンクが回避される。また、大当たりが発生しないで打ち尽くしてしまった場合には、滞留凹部40に残った5個の球を打ち尽くす前に次の遊技に備えて、遊技球を買い足しておくかどうかを余裕を持って判断することができる。
【0053】
かかる構成にあっては、貯留上皿32内の遊技球の流下を阻害することはなく、さらには滞留凹部40を遊技者の目に付きやすい奥面側に配設したものであるから、球忘れがない。
【0054】
図6,7は、遊技球滞留領域の第二実施形態を示すものであり、遊技球滞留領域として、貯留上皿32の底面の側傍に立ち上げて形成され、上面に遊技球の転動を抑制する節度小溝70が複数形成された滞留段面50としても良い。この滞留段面50は貯留上皿32の下流側に高台状に形成されてなるものであり、その上面には複数(図中6つ)の節度小溝70が形成されている。また、滞留段面50の外周には、遊技球の乗り上げが容易となるように、傾斜案内面51が形成されている。
【0055】
ここで図6(a)及び図7(a)に示すように、貯留上皿32内の遊技球が少ない状態では、遊技球がこの滞留段面50に乗り上げることなく、発射位置に向かって流下する。そして、入賞に恵まれ、図6(b)及び図7(b)に示すように、貯留上皿32が球によって満たされると、貯留上皿32の底面と滞留段面50を繋ぐ傾斜案内面51を案内として、遊技球が滞留段面50上に乗り上がって、節度小溝70により保持される。そして入賞に恵まれず、図6(c)及び図7(c)の状態となると、貯留上皿32内の球を打ち尽くしても6個の窪み部分に6個の球が残っていることとなる。このため、先に打ち尽くした球の入賞によって大当たりが発生した場合でも遊技者は慌てることなく、この6個の球を手動で流下させて弾発し、特定入賞口17内に設けられた特定領域に打ち込むことが可能となる。また、大当たりが発生しないで打ち尽くしてしまった場合には、この6個の球を打ち尽くす前に次の遊技に備えて、球を買い足しておくかどうかを余裕を持って考えることができる。
【0056】
かかる構成にあって、滞留段面50上に遊技球を滞留させるものであり、貯留上皿32の遊技球の流下面(底面)に形成するものではないから、貯留上皿内の遊技球の流下を阻害することはなく、また、貯留上皿32内で一段高い位置に滞留するものであるから、遊技者の目に付きやすく、球忘れがない。さらには、滞留段面50から遊技球を手で受けながら、落下させることにより容易に回収できる。
【0057】
図8は、遊技球滞留領域の第三実施形態を示すものであり、貯留上皿32の底面に、遊技球の転動を抑制する節度小溝70が複数形成されてなる遊技球滞留領域60を備えるものである。
【0058】
ここで、図8(a)に示すように、貯留上皿32の球排出口の左の側壁に沿って複数個(図中5個)の節度小溝70が設けられている。そして入賞に恵まれ、図8(b)に示すように、貯留上皿32が遊技球によって満たされると、この節度小溝70上に遊技球が係止されることとなる。その後、入賞に恵まれず、図8(c)に示すように、貯留上皿32内の球を打ち尽くしても節度小溝70上に遊技球が保持されて、残留する。而して、他の実施形態と同様に、この節度小溝70に停留している遊技球を手動で流下させることにより、特定入賞口17内に設けられた特定領域に打ち込むことが可能となる。
【0059】
かかる構成にあっては、堰により遊技球を流下阻止する構成とは異なり、節度小溝70により遊技球に対して適度な抵抗力を発生させるものであるから、節度を持った遊技球の保持が可能であり、平常時で遊技球の流下を阻害することがない。また、この実施形態では、貯留上皿32の球排出口の左の側壁に沿って節度小溝70を設けているから、他の遊技球の流下をさらに妨げることなく、円滑な流動が維持されうる。
尚、各実施形態にあっては、節度小溝70を常に用いているが、かかる節度小溝70を具備するものに限定されるものではない。
【0060】
図9は、この節度小溝70を具備しない第四実施形態を示し、貯留上皿32の底面に浅底状の滞留溝面61を形成したものである。かかる滞留溝面61は5,6個の遊技球が停留できる面積とすることにより、上述の各実施形態と同様に、特定入賞口17内に設けられた特定領域に打ち込むことが可能となる。
その他の実施形態として、節度小溝70とは逆の突起物又は堰を設けることによって球の流下を抑制するようにした構成でもよい。
【0061】
而して、かかる各実施形態にあって、球が少なくなっても、遊技球滞留領域に数個の球が残留していることとなる。このため、特別遊技作動が開始されると、この残球を打ち出すことが可能となる。そして遊技球が発射可能となれば、再開時に、5個以内で、ほぼ間違いなく特定入賞口17への入賞球が発生し、入賞球1個に対して賞球が15個払い出されるので、さらに次々と特定入賞口17へ入賞することによって、最早球切れによって遊技を継続できるかどうかを心配する必要もなく、大当りで得られる利得を確実に享受できる。而して、特別遊技作動となった場合に、球切れによりパンク状態となることはない。
【0062】
【発明の効果】
上述のように、本発明は、特別遊技作動が実行されるパチンコ遊技機にあって、遊技球の貯留上皿の、その内部に、遊技球が残留する遊技球滞留領域を配設したから、球が少なくなった状態で、特別遊技作動が開始されても、遊技球滞留領域に残留した遊技球により、打ち出し可能となり、パンクが阻止される。また、数個の球を残して一旦遊技が中断する為、その残り少ない球で万が一当たった場合の対処等(例えば、更に追加して球を購入しておく等)も予め考えておく余裕ができる等の利点がある。
【0063】
この遊技球滞留領域を、貯留上皿の奥面に形成した滞留凹部により構成した場合には、貯留上皿内の遊技球の流下を阻害することはなく、さらには遊技者の目に付きやすい奥面側に滞留するから、球忘れがない。
【0064】
また、遊技球滞留領域を、貯留上皿の底面の側傍に立ち上げて形成され、上面に遊技球の転動を抑制する節度小溝が複数形成された滞留段面により構成した場合には、貯留上皿の遊技球の流下面(底面)に形成するものではないから、貯留上皿内の遊技球の流下を阻害することはなく、また、貯留上皿内で一段高い位置に滞留するものであるから、遊技者の目に付きやすく、球忘れがない。さらには、滞留段面から遊技球を手で受けながら、落下させることにより容易に回収できる。
【0065】
さらに、遊技球滞留領域が、貯留上皿の底面に形成されて、遊技球の転動を抑制する節度小溝が複数形成された領域とした場合には、節度小溝により遊技球に対して適度な抵抗力を発生させるものであるから、節度を持った遊技球の保持が可能であり、平常時で遊技球の流下を阻害することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機1の斜視図である。
【図2】 遊技盤2の正面図である。
【図3】 制御手段を示すブロック回路図である。
【図4】 第一実施形態の遊技球の各残留状態と、滞留凹部40との関係を示す貯留上皿32の平面図である。
【図5】 同上の縦断側面図である。
【図6】 第二実施形態の遊技球の各残留状態と、滞留段面50との関係を示す貯留上皿32の平面図である。
【図7】 同上の縦断側面図である。
【図8】 第三実施形態の遊技球の各残留状態と、遊技球滞留領域60との関係を示す貯留上皿32の平面図である。
【図9】 第四実施形態の縦断側面図である。
【符号の説明】
32 貯留上皿
40 滞留凹部
50 滞留段面
60 遊技球滞留領域
61 滞留溝面
70 節度小溝

Claims (3)

  1. 所定条件の充足により、特定入賞口の開放を伴特別遊技作動が実行されるパチンコ遊技機において、
    賞球が供給され、かつ球発射位置と連通する遊技球の貯留上皿の、その内部に、遊技球が残留する遊技球滞留領域を配設したものであって、遊技球滞留領域が、貯留上皿の奥面に形成された、遊技球が滞留可能な滞留凹部であることを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 所定条件の充足により、特定入賞口の開放を伴う特別遊技作動が実行されるパチンコ遊技機において、
    賞球が供給され、かつ球発射位置と連通する遊技球の貯留上皿の、その内部に、遊技球が残留する遊技球滞留領域を配設したものであって、遊技球滞留領域が、貯留上皿の底面の側傍に立ち上げて形成され、上面に遊技球の転動を抑制する節度小溝が複数形成された滞留段面であることを特徴とするパチンコ遊技機。
  3. 所定条件の充足により、特定入賞口の開放を伴う特別遊技作動が実行されるパチンコ遊技機において、
    賞球が供給され、かつ球発射位置と連通する遊技球の貯留上皿の、その内部に、遊技球が残留する遊技球滞留領域を配設したものであって、遊技球滞留領域が、貯留上皿の底面に形成されて、遊技球の転動を抑制する節度小溝が複数形成された領域であることを特徴とするパチンコ遊技機。
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