JP3877213B2 - アレイブロック作成方法とこれに使用される組織くりぬき装置 - Google Patents

アレイブロック作成方法とこれに使用される組織くりぬき装置 Download PDF

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Description

本発明は、一般の病理診断及び研究に適用するアレイブロック作成方法と組織くりぬき装置に関する。
近年、組織配列作成用のティシュアレイヤー(tissue arrayer)がビーチャーインスツルメンツ社(beecher instruments)から提供されている。これは、装置に2mm、1mm、0.6mmの中空芯のいずれかが2つずつ付けられており、片方で既存のパラフィンブロックから組織をくりぬき、他方で組織の包埋されていないパラフィンブロックに穴を空け、くりぬいたパラフィン円柱組織を包埋されていない方のパラフィンブロックに埋め込む方法である。採取するパラフィンブロックの位置決めは、へマトキシリンーエオジン(HE)染色標本と対応させながら決定する。この方法によると、採取する組織が小さいため粘着テープを張った特殊なスライドグラスが必要になる。この際、溶剤の中でテープを剥がし、UVランプの下で重合する必要がある。この組織くりぬき装置では、操作が非常に煩雑で手間や時間がかかる上に、加温しないので既存の組織ブロックに穴を空ける時、ブロックが破損することが多い。また、組織か小さいので通常の病理診断用には適しておらず、遺伝子などの研究用としての用途が主である。
上記組織配列を作成する装置は、Z軸方向に移動可能なパンチ台キャリッジと、このパンチ台キャリッジ上に取付けられ、このパンチ台キャリッジに対して戻り止め或いは止めにより正確に規定された少なくとも第一及び第二の位置の間で移動可能なパンチ台と、このパンチ台上に取付けられ、それぞれパンチと協働探り針とを備える少なくとも第一及び第二のパンチユニットと、移植ブロックを保持するための手段と、移植ブロックとパンチ台とを、X軸及びZ軸の方向に、互いに対して選択的に再位置決めするための手段と、移植ブロックとパンチ台キャリッジの少なくとも一方の移動を、互いに対してZ軸方向に案内するための手段と、を備えた装置であって、上記第一のパンチユニットが、移植者パンチとそれに係る探り針とを備え、供給者パンチが移植者パンチより大きい内径を有し、上記パンチ台が上記第一の位置にある時は、上記移植者パンチが、上記Z軸と心合わせされた上記移植者ブロックホルダ上の位置にあり、上記パンチ台が上記第二の位置にある時は、上記供給者パンチが、上記Z軸と芯合わせされた上記移植者ブロックホルダ上の位置にある装置である。これにより、正確且つ連続した複数のパンチの位置決めができる。パンチの位置決めが手動で容易に起動できる。組織配列の半自動又は自動生産できる。更に、組織微小配列構成装置において、2個の針状パンチを交互に位置決めできる簡単な手段が提供できる(例えば、特許文献1参照。)。
特表2002−537794号公報
しかしながら、上記組織配列作成の装置とその方法においは、一般の組織診断用には殆ど使用できず、特殊染色や免疫染色、in situ hybridizationなどにおいても一個一個の組織が小さすぎて、正確な判定・評価が難しく、また組織の局在の違いによるさまざまな蛋白等の発現の差を知ることも難しい。また、採取する組織の位置決めが難しく、目的とする位置からずれて採取されることも多い。使用するブロックも加温しないので、ブロック破損も高率に生じる。また、固まったパラフィンブロックに埋め込む方法なので、埋め込む組織と周囲のパラフィンがうまく馴染まず、良好な切片が作れない場合がある。更に、固定後の臓器そのものから組織をくりぬいてくることはほとんど不可能である。操作も非常に煩雑で、時間も手間もかかる上、使いこなすにはある程度の熟練が必要である。また、通常のスライドグラスが使用できず、特殊なスライドグラスが必要であったり、粘着テープやUVの照射の必要性もある。更に、コストも高く日常の病理業務での用途は殆どないといっても良い。このような状況下で、現在多数の切片を載せて、非常に簡単に作成できる日常の病理診断用の配列ブロックを作ることが非常に重要な課題となっている。
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、良好な切片を容易に作成可能なアレイブロック作成方法とこれに使用する組織くりぬき装置を提供することにある。
上記目的を達成するべく本発明の請求項1によるアレイブロック作成方法は、臓器のホルマリン固定パラフィンブロックをステージに固定し、上記ホルマリン固定パラフィンブロックをステージの加熱器にて40℃〜50℃に加温し、臓器の目的とする部分に筒状刃の先端を移動して合わせ、該筒状刃で上記組織をくりぬき、続いて、組織抜き棒にて筒状刃から組織を抜き、予め上記筒状刃とほぼ同径の中空穴を複数形成したティシュブロックを用意しておき、くりぬいた組織を包埋皿上に配置したティシュブロックの中空穴に先端側が包埋皿側に突出するように埋め込み、包埋皿とティシュブロックの間にパラフィン液を流し込んで充填・固化させることにより組織とパラフィンとを一体化させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項2によるアレイブロック作成方法は、臓器のホルマリン固定パラフィンブロックをステージに固定し、臓器の目的とする部分に筒状刃の先端を移動して合わせ、該筒状刃で上記組織をくりぬき、続いて、組織抜き棒にて筒状刃から組織を抜き、予め上記筒状刃とほぼ同径の中空穴を複数形成したティシュブロックを用意しておき、くりぬいた組織を包埋皿上に配置したティシュブロックの中空穴に先端側が包埋皿側に突出するように埋め込み、包埋皿とティシュブロックの間にパラフィン液を流し込み、パラフィン液を加熱器にて加温することにより、組織とパラフィンとを一体化させて充填・固化させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項3によるアレイブロック作成方法は、ホルマリン固定後の臓器をステージに固定し、臓器の目的とする部分に筒状刃の先端を移動して合わせ、該筒状刃で上記組織をくりぬき、続いて、組織抜き棒にて筒状刃から組織を抜き、予め上記筒状刃とほぼ同径の中空穴を複数形成したティシュブロックを用意しておき、くりぬいた組織を包埋皿上に固定したティシュブロックの中空穴に先端側が包埋皿側に突出するように埋め込み、包埋皿とティシュブロックの間にパラフィン液を流し込み、パラフィン液を加熱器にて加温することにより、組織とパラフィンとを一体化させて充填・固化させるようにしたことを特徴とするものである。
また、請求項4によるアレイブロック作成方法は、請求項1〜3のうちいずれか1項記載のアレイブロック作成方法において、筒状刃は、3mm〜7mmの外径としたことを特徴とするものである。
また、請求項5によるアレイブロック作成方法は、請求項1〜4のうちいずれか1項記載のアレイブロック作成方法において、筒状刃で組織をくりぬく際、筒状刃内を真空引きすることを特徴とするものである。
また、請求項6による組織くりぬき装置は、基台と、上記基台に取り付けられ昇降操作機構により組織をくりぬく筒状刃と、上記基台に取り付けられ臓器のホルマリン固定パラフィンブロックを固定するとともに水平方向位置決め機構によりX軸、Y軸方向の位置を操作して臓器のおおよそ目的とする部分を筒状刃の先端に移動させるステージと、上記ステージに備えられホルマリン固定パラフィンブロックを加温する加熱器と、を具備したことを特徴とするものである。
また、請求項7による組織くりぬき装置は、請求項6記載の組織くりぬき装置において、筒状刃は3mm〜7mmの外径としたことを特徴とするものである。
また、請求項8による組織くりぬき装置は、請求項6〜7のうちいずれか1項記載の組織くりぬき装置において、基台に筒状刃と選択的に取り付けられ目的とする組織の正確な位置を決定する位置出しピンを備えたことを特徴とするものである。
また、請求項9による組織くりぬき装置は、請求項6〜8のうちいずれか1項記載の組織くりぬき装置において、筒状刃に真空引き手段を取り付けたことを特徴とするものである。
すなわち、上記請求項1のアレイブロック作成方法によると、手術或いは生検で採取された臓器のホルマリン固定パラフィンブロックから臓器組織の目的とする部分をくりぬき、この組織を、包埋皿上に固定したティシュブロックの中空穴に埋め込み、包埋皿とティシュブロックの間に溶融したパラフィン液を流し込む。これにより、組織とパラフィンとが一体化し、非常にきれいでしっかりしたアレイブロックとなり、良好な切片を容易に作成することが可能となる。また、ホルマリン固定パラフィンブロックをステージの加熱器にて40℃〜50℃に加温することにより、パラフィンブロツクが柔らかくなって割れが生じることなくくりぬくことが可能となり、パラフィンブロツクの破損を生じない。これにより、きれいで完全な組織が採取できる。
また、上記請求項2又は3のアレイブロック作成方法によると、手術或いは生検で採取された臓器のホルマリン固定パラフィンブロック又は臓器から臓器組織の目的とする部分をくりぬき、この組織を、包埋皿上に固定したティシュブロックの中空穴に埋め込み、包埋皿とティシュブロックの間に溶融したパラフィン液を流し込む。これにより、組織とパラフィンとが一体化し、非常にきれいでしっかりしたアレイブロックとなり、良好な切片を容易に作成することが可能となる。また、ステージ上に配置した包埋皿とティシュブロックの間に流し込んだパラフィン液を加熱器にて加温することにより、採取した組織とパラフィンをより一体化することができる。
また、上記アレイブロック作成方法において、筒状刃は、3mm〜7mm程度の外径としたことにより、比較的に広い範囲の組織が採取可能となり、日常の組織診断用として使用でき、特殊染色や免疫染色の判定も十分にできるし、in situ hybridizationやFISH法などの蛍光染色にも応用でき、更に、研究用としても十分に使用できるものが得られる。
また、上記アレイブロック作成方法において、筒状刃で組織をくりぬく際、筒状刃内を真空引きすることにより、組織の抜き取りを確実に行うことができる。
また、上記組織くりぬき装置によると、臓器のおおよそ目的とする部分を容易にくりぬくことができる。また、ステージに固定したホルマリン固定パラフィンブロックを加温する加熱器を備えたから、パラフィンブロツクが柔らかくなって割れが生じることなくくりぬくことが可能となり、パラフィンブロツクの破損を生じない。これにより、きれいで完全な組織を採取することができる。
また、上記組織くりぬき装置において、筒状刃を3mm〜7mmの外径としたから、比較的に広い範囲の組織を採取でき、日常の組織診断用とすることができ、特殊染色や免疫染色の判定も十分にできるし、in situ hybridizationやFISH法などの蛍光染色にも応用でき、更に、研究用にも十分に使用できる組織を得ることができる。
また、上記組織くりぬき装置において、筒状刃を目的とする組織の正確な位置に決定する位置出しピンを備えたことにより、目的とする組織の正確な位置決めができ、組織くりぬき操作が非常に簡略化されるし、短期間で簡単に誰でも使いこなすことが可能となる。
また、上記組織くりぬき装置において、筒状刃に真空引き手段を取り付けたことにより、組織をくりぬく際、確実に抜き取ることが可能となる。
本発明の請求項1のアレイブロック作成方法によると、採取された臓器のホルマリン固定パラフィンブロックから臓器組織の目的とする部分をくりぬいた組織は、包埋皿の上に固定したティシュブロックの中空穴に埋め込み、包埋皿とティシュブロックの間を通してパラフィン液を流し込んで全体にパラフィンで充填させたアレイブロックとし、組織とパラフィンとの一体化を計って充分固まったところで、上記アレイブロックを包埋皿から外してアレイブロックを形成するから、採取した組織とパラフィンが充分に一体化することができ、非常にきれいでしっかりしたアレイブロックを作成することができる。また、ホルマリン固定パラフィンブロックをステージの加熱器にて40℃〜50℃に加温するようにしたから、パラフィンブロツクが柔らかくなってくりぬかれ、パラフィンブロツクの破損が殆ど生じない。しかして、きれいで完全な臓器組織が採取できる。
本発明の請求項2のアレイブロック作成方法によると、採取された臓器のホルマリン固定パラフィンブロックから臓器組織の目的とする部分をくりぬいた組織は、包埋皿の上に固定したティシュブロックの中空穴に埋め込み、包埋皿とティシュブロックの間を通してパラフィン液を流し込んで全体にパラフィンで充填させたアレイブロックとし、組織とパラフィンとの一体化を計って充分固まったところで、上記アレイブロックを包埋皿から外してアレイブロックを形成するから、採取した組織とパラフィンが充分に一体化することができ、非常にきれいでしっかりしたアレイブロックを作成することができる。また、上記ステージ上に配置した包埋皿と組織ブロックの間に流し込むパラフィン液を加熱器にて加温するようにしたから、ティシュブロックに筒状刃でくりぬいた検体を挿入した後に、採取した組織とパラフィンが充分に一体化することができ、非常にきれいでしっかりとしたアレイブロックが作成できる。
上記請求項3のアレイブロック作成方法によると、ホルマリン固定後の臓器そのものから臓器組織をくりぬき、くりぬいた臓器組織は、組織包埋器で脱水・脱脂した後、包埋皿の上に固定したティシュブロックの中空穴に埋め込み、包埋皿とティシュブロックの間を通してパラフィン液を流し込んで全体にパラフィンで充填させたアレイブロックとし、組織とパラフィンとの一体化を計って充分固まったところで、上記アレイブロックを包埋皿から外してアレイブロックを形成するから、採取した組織とパラフィンが充分に一体化することができ、非常にきれいでしっかりとしたアレイブロックを作成することができる。また、上記ステージ上に配置した包埋皿と組織ブロックの間に流し込むパラフィン液を加熱器にて加温するようにしたから、ティシュブロックに筒状刃でくりぬいた検体を挿入した後に、採取した組織とパラフィンが充分に一体化することができ、非常にきれいでしっかりとしたアレイブロックが作成できる。
上記請求項4のアレイブロック作成方法によると、上記アレイブロック作成方法において、上記筒状刃は、3mm〜7mm程度の外径としたから、比較的に広い範囲の組織が採取可能となり、日常の組織診断用として使用できる。そして、特殊染色や免疫染色の判定も十分にできる上に、in situ hybridizationやFISH法などの蛍光染色にも応用でき、更に、研究用としても十分に使用できる。
上記請求項5のアレイブロック作成方法によると、上記アレイブロック作成方法において、筒状刃で組織をくりぬく際、筒状刃内を真空引きすることにより、組織の抜き取りを確実に行うことができる。
上記請求項6の組織くりぬき装置によると、臓器のおおよそ目的とする部分を容易にくりぬくことができる。また、ステージに固定したホルマリン固定パラフィンブロックを加温する加熱器を備えているから、パラフィンブロツクを柔らかくしてくりぬくことができ、パラフィンブロツクの破損を生じさせない。これにより、きれいで完全な臓器組織を採取させることができる。
上記請求項7の組織くりぬき装置によると、上記組織くりぬき装置において、筒状刃を3mm〜7mmの外径としたから、比較的に広い範囲の組織が採取でき、日常の組織診断用とすることができる。そして、特殊染色や免疫染色の判定も十分にできる上に、insitu hybridizationやFISH法などの蛍光染色にも応用でき、更に、研究用にも十分に使用できる。
上記請求項8の組織くりぬき装置によると、上記組織くりぬき装置において、筒状刃を目的とする組織の正確な位置に決定する位置出しピンを備えたから、目的とする組織の正確な位置決めを実行させることができる。これで、組織くりぬき操作が非常に簡略化されるし、短期間で簡単に誰でも使いこなすことが可能となる。しかして、多方面においてコストダウンができ、一般の病理業務での応用範囲も広く使いこなすことができる。
上記請求項9の組織くりぬき装置によると、上記組織くりぬき装置において、筒状刃に真空引き手段を取り付けたことにより、組織をくりぬく際、確実に抜き取ることが可能となる。
以下、図1〜図15を参照して本発明のアレイブロック作成方法とこれに使用する組織くりぬき装置について説明する。
まず、本発明の組織くりぬき装置100は、図6に示すように、手術或いは生検で採取された臓器Zのホルマリン固定パラフィンブロックHPを載置して固定するステージ127と、上記臓器Zから組織をくりぬく例えば円柱状の筒状刃Kと、からなる。上記ステージ127は水平方向位置決め機構を備えX軸、Y軸方向の位置を操作して臓器Zのおおよそ目的とする部分を筒状刃Kの先端に移動させる。尚、この水平方向位置決め機構は筒状刃K側に備えてもよい。本組織くりぬき装置100の場合は、図1〜図5に示すように、基台120に筒状刃K及び位置出しピンP0を交換して保持するホルダ145と、このホルダ145を昇降させる操作レバー143を備える。上記操作手順は、ステージ127に載置した臓器Zを内存させたホルマリン固定パラフィンブロックHPを所定位置に固定する。そして、採取すべき位置は、位置出しピンP0により位置決めされる。
続いて、筒状刃Kに付け替え、筒状刃Kをホルマリン固定パラフィンブロックHP内まで押し下げて、組織ZをパラフィンブロックHPからくりぬく。上記ステージ127は、X軸、Y軸のメモリをずらし臓器組織の目的とする部分に位置出しピンP0及び筒状刃Kの先端を移動させる回転ハンドル123と125を装備している。更に、上記ステージ127に加熱器129Aを備え、ホルマリン固定パラフィンブロックHPを加温する。その温度としては40℃〜50℃が好適である。これにより、パラフィンブロツクHPを柔らかくしてくりぬくことができ、パラフィンブロツクHPの破損を生じない。よって、きれいで完全な臓器組織を採取することができる。尚、加熱器129Aは必須ではなく、常温下で上記のくりぬき作業を行っても良い。
上記筒状刃Kとしては、直径3mm,5mm,7mmの3種類が用意され、それぞれ所定の大きさの組織Zをくりぬく。そして、この3種類の組織Zに対応した3種類のティシュブロック(tissue block )TB1,TB2,TB3が予め用意される。ティシュブロック(組織保持体)は、例えば合成樹脂製の矩形の板状体であり、これに直径3mm,5mm,7mmの筒状刃Kとほぼ同径の中空穴h1,h2,h3(穴径は、直径7.5mm,5.5mm,3.5mm)が複数穿設されており、これら中空穴に組織Zを埋め込むものである。そして、図12に示すように、その隙間Gから流し込んだパラフィンPRと一体化を計って埋め込んだ組織ZをパラフィンをPRで固定させたアレイブロックSBが作成される。
続いて、図1〜図4を参照して上記組織くりぬき装置100の構成を詳細に説明する。まず、本装置は、基台120の上に、Y軸回転ツマミ123で前後方向に移動するY軸テーブル台124と、X軸回転ツマミ125で左右方向に移動するX軸テーブル127Aとからなる水平方向位置決め機構が設けられ、この上にステージ127が設けられている。上記X軸テーブル127A上には、加熱器129Aと2つの中間層129Bと臓器Zのホルマリン固定パラフィンブロックHPを載置・固定する保持板129Cとが設けられている。この保持板129Cの中央位置には、ホルマリン固定パラフィンブロックHPを係合させ2つの止めネジBで固定される凹部の加温体129Dを備えている。この加温体129Dの温度は、温度センサTSにより検出され、温度コントローラTCで加熱器129Aの発熱量を加減して加熱温度を40〜50℃に制御される。
上記基台120の後部には、支柱135が立設されており、この上部には昇降可能なヘッド139が係合されていて、ヘッド位置固定ハンドル140により任意な高さ位置に固着される。上記ヘッド139の右側部には、ハンドルレバー143を備えている。このハンドルレバー143の操作により、筒状刃Kを保持するホルダ体145が昇降動される。このホルダ体145は、ヘッド139内のコイルバネ147により上昇方向に付勢され常時上昇位置に保持されている。組織抜き棒Pは、図2と図8に示すように、各筒状刃Kの直径3mm,5mm,7mmに対応した3種類のものP1,P2,P3を用意しておく。尚、ヘッド139の上部には、筒状刃深さストッパ155を備え、筒状刃Kの昇降ストロークが規制される。
しかして、アレイブロックの作成においては、X軸、Y軸のメモリをずらすことによりステージ127を平面移動させ、臓器組織Zのおおよそ目的とする部分に筒状刃Kの先端を移動させ、筒状刃Kにより臓器組織Zをくりぬく。そして、組織抜き棒Pによりくりぬいた組織Zは、包埋皿133の上に固定したティシュブロックTBの中空穴h1,h2,h3に埋め込まれる。上記ティシュブロックTBは、図9に示すように、例えば、24検体、12検体、6検体を埋め込むことができるように3種類用意されている。しかして、図12に示すように、上記包埋皿133とティシュブロックTBの間G、或いはティシュブロックTBの両サイドの溝を通して全体にパラフィン液PRを流し込む。これで、組織Zとパラフィン液PRとの一体化が計られてパラフィンが固化し、しかる後、ティシュブロックTBを包埋皿133から外すことにより、アレイブロック(array block)(組織配列体)SB(SB1,SB2,SB3)が作成されるものである。
尚、上記組織のくりぬき装置100には、ホルマリン固定パラフィンブロックHPをステージ127にて40℃〜50℃に加温する加熱器129Aを備えるとともに、上記筒状刃Kを目的とする組織Zの正確な位置に決定する位置出しピンP0を備え、更に、上記ステージ127上に配置した包埋皿133とティシュブロックTBの間に流し込むパラフィン液PRを加熱する加熱器129Aを備えている。上記加熱器129Aはステージ127上のものを併用することができる。また、上記位置出しピンP0は必須ではなく、筒状刃Kを目印として組織の任意の位置に位置決めすることも可能である。
また、上記組織のくりぬき装置100は、図19,図20に示すように、筒状刃Kに真空引き手段を備えたものとすることもできる。すなわち、上記装置においては、ハンドルレバー143を押して、筒状刃Kをホルマリン固定パラフィンブロックHP内まで押し下げて、組織ZをパラフィンブロックHPからくりぬくのであるが、組織やパラフィンには格差があり、うまく組織を抜き取れないことが何回かに一回ある。そこで、このような場合は、筒状刃K内を真空引きする真空引き手段により対応する。真空引き手段は、真空ポンプVPを備え、その吸入口にチューブCHを取り付け、この先端をホルダ体145の孔部を介して筒状刃Kの背後に接続し、真空ポンプVPのスイッチのオン・オフで筒状刃K内を真空引きするものである。上記の構成により、ハンドルレバー143を押して、筒状刃Kをホルマリン固定パラフィンブロックHP内まで押し下げて、組織ZをパラフィンブロックHPからくりぬく際に、組織が取り出せない場合、真空ポンプVPを作動させると、筒状刃K内が負圧となるので、ホルマリン固定パラフィンブロックHP側に付いた組織を吸引して筒状刃K内に収納し、確実に抜き取ることができる。この真空引き手段は、組織やパラフィンの状態に応じて随時使用することができる。
以下、本発明のアレイブロックの作成方法について、図6〜図14の工程図及び図15に示すフローチャート図により説明する。まず、手術或いは生検で採取された臓器Zのホルマリン固定パラフィンブロックHPを用意する(ステップS1)。上記ホルマリン固定パラフィンブロックHPはステージ127上に固定され、ステージ127に付設の加熱器129Aにて40〜50℃に加熱される(ステップS2)。次に、パラフィンブロックHPが暖まったところで、回転ハンドル123,125にてX軸、Y軸のメモリをずらし組織Zのおおよそ目的とする部分に筒状刃Kの先端を移動させる(ステップS3)。更に、このとき、位置出しピンPによって目的とする組織の正確な位置を決定する(ステップS4)。次に、ハンドルレバー143を押すことによって、筒状刃Kで組織をくりぬく(ステップS5)。筒状刃Kは、直径3mm,5mm,7mmと3種類が用意されており、必要とする組織の大きさに応じて選択する。尚、組織ZをパラフィンブロックHPからくりぬく際に、組織が取り出せない場合、真空ポンプVPを作動させ、筒状刃K内を負圧としてホルマリン固定パラフィンブロックHP側に付いた組織を吸引して筒状刃K内に収納し、確実に抜き取るものである。次に、上記筒状刃Kに対応した組織抜き棒Pにて筒状刃Kから組織を抜く(ステップS6)。
くりぬいた組織Zは、包埋皿133上に固定したティシュブロックTBの中空穴hに埋め込む(ステップS7)。このティシュブロックTBも直径3mm,5mm,7mmの組織Zをそれぞれ埋め込めるように3種類容易し、選択して使用する。各ブロックは、24検体、12検体、6検体を埋め込むことができるように設計されている。次に、包埋皿133とティシュブロックTBの間から、或いはティシュブロックTBの両サイドの溝を通して加熱したパラフィン液PRを流し込んで充填する(ステップS8)。この時、パラフィン供給手段200からパラフィン液PRを充填させ、ステージ127に付設の加熱器129A上にしばらく置き、組織ZとパラフィンPRとをなじませて一体化をる(ステップS9)。尚、ステージ127に付設の加熱器129Aに代えて既存の組織包埋器のステージ上で加熱、冷却を行う場合もある。その後、冷やしたステージ127に移し充分固まったところで、アレイブロックSBを包埋皿133から外す(ステップS10)。以上の工程により、図13に示すような構成のアレイブロックSBを得ることができる。このアレイブロックSBは、図14に示すように、通常のパラフィンブロックと同様にミクロトームで薄切りして切片を形成する。このアレイブロックSBは組織ZがティシュブロックTBによって支持されるとともに、パラフィンPRと一体化しており、これを薄切りして切片Uとしたものは、切片U内に薄い組織zが剥がれずにしっかり保持されたものとなる。
また、本発明のアレイブロックの作成方法においては、ホルマリン固定後の臓器そのものから組織をくり抜いてアレイブロックSBを得ることもできる。すなわち、ホルマリン固定後の臓器Zを用意する(ステップS11)。そして、この臓器Zをステージ127上に固定し、筒状刃Kにより組織をくりぬく(ステップS3)〜(ステップS6)。その大きさは、3mm,5mm,7mm径の選択が可能である。これらのくりぬいた組織は、既成の組織包埋器で脱水・脱脂される(ステップS12)。尚、上記脱水・脱脂の操作は必須ではなく、くりぬいた組織をそのまま使用しても良い。この後は、上記の方法と同様にティシュブロックTBの中空穴h1に同じように埋め込んで行き、その後は、溶けたパラフィン液PRを流し込み一体化させた後、冷却して固める(ステップS7)〜(ステップS10)。このようにして、24検体、12検体、6検体と3種類のいずれかのアレイブロックSBを作成する。このアレイブロックSBは、ミクロトームで薄切りされる。
尚、上記ホルマリン固定後の臓器そのものから組織をくり抜いてアレイブロックSBを製造する場合、図16〜図18に示すように、くりぬいた組織Zの脱水・脱脂工程及び溶けたパラフィン液PRを流し込み一体化させる工程において、組織Zが移動しないように固定する上蓋157を備えたティシュブロックTBを使用する方法もある。上記上蓋157は、ティシュブロックTBとほぼ同じ大きさの矩形板状をなし、長手方向の両側にはティシュブロックTBの両側に設けた係止凸部159と嵌合する係止凹部161とその外側に延長形成された係止部163を有し、また、板状面にはパラフィン液PRの流入を図るため、多数の孔164を形成するとともに、その短手方向の両側に長孔165を形成したものである。尚、ティシュブロックTBの短手方向の両側にも上記長孔165と対応する位置に長孔171が形成されている。
上記上蓋157を備えたティシュブロックTBを使用したアレイブロックSBの製造方法としては、まず、ホルマリン固定後の臓器そのものからくり抜いた組織Zを包埋皿133上に固定したティシュブロックTBの中空穴hに埋め込み、次に、ティシュブロックTB上に上蓋157を被せ板状面で組織Zを押さえるようにする。そして、係止凹部161を係止凸部159と嵌合・係止させるとともに、係止部163を包埋皿133の長手方向の両側上縁に形成した係止部167と重ね、両者をクリップ169で接合させる。これにより上蓋157をティシュブロックTB上に固定し、且つ上蓋157とティシュブロックTBとを包埋皿133に固定することができ、組織Zを中空穴h内に動かないように保持することができる。したがって、これを自動包埋器にかけて、アルコール、キシレンによる脱水・脱脂工程と、上蓋157とティシュブロックTBの両サイドの長孔165,171や上蓋157の板状面の多数の孔164を通じて加熱したパラフィン液PRをスムーズに流し込んで充填する工程が連続して直接実施できる。このとき、組織Zは上蓋157により中空穴h内に動かないように保持されているので、パラフィン液PRの充填時の振動等によって、組織Zが動いてしまうような事態を防止することかでき、各組織Zが正確に位置決めされた高品質のアレイブロックSBを容易且つ確実に製造することができる。
以上本実施の形態によると次のような効果を奏することができる。まず、本発明のアレイブロック作成方法によると、新たに開発したティシュブロックに組織を挿入した後、溶かしたパラフィンを流し込む方法としたから、組織とパラフィンの一体化が良好となり、非常にきれいでしっかりとしたアレイブロックを作成することが可能である。また、固定後の臓器そのものから組織を採取して、同様のアレイブロックが作成できるから、用途の面で応用範囲が非常に広くなった。また、アレイブロックの薄切後の解析には、通常のスライドグラスが使用でき、特殊なスライドグラスや粘着テープ、UV照射等の必要がない。
また、アレイブロック作成方法において、ホルマリン固定パラフィンブロックHPをステージ127の加熱器129Aにて40℃〜50℃に加温するから、パラフィンブロツクHPが柔らかくなってくりぬかれ、パラフィンブロツクの破損が殆ど生じない。これにより、きれいで完全な臓器組織が採取できる。また、筒状刃Kで組織をくりぬく際、筒状刃内を真空引きすることにより、組織Zの抜き取りを確実に行うことができる。
更に、組織のくりぬき装置100において、筒状刃Kを3mm〜7mmの外径としたから、比較的に広い範囲の組織Zを採取でき、日常の組織診断用とすることができる。そして、特殊染色や免疫染色の判定も十分に出来る上に、in situ hybridizationやFISH法などの蛍光染色にも応用でき、更に、研究用にも十分に使用可能である。
更に、組織のくりぬき装置100において、筒状刃Kを目的とする組織の正確な位置に決定する位置出しピンP0を備えたから、目的とする組織の正確な位置決めができる。これで、組織くりぬき操作が従来装置よりも、非常に簡略化されるし、短期間で簡単に誰でも使いこなすことが可能となって、多方面においてコストダウンが可能となり一般の病理業務での応用範囲も広く使いこなせる。また、上記組織くりぬき装置100において、筒状刃Kに真空引き手段を取り付けたことにより、組織Zをくりぬく際、確実に抜き取ることが可能となる。
また、本発明の組織のくりぬき装置100によると、機器の操作が従来装置型より高度に簡略化されているため、操作が簡単で短時間に誰でも使いこなせる。
また、本発明のアレイブロックSBによると、一枚のスライドグラスに多数の検体をのせて診断できるので、一般の病理業務用及び研究用としても従来配列のように、一臓器一切片での診断に対し、全てのランニングコストを1/10〜1/20に抑えることができる。
また、上記のように3種類のアレイブロックSBは、各々24,12,6検体埋め込まれているため、一度の染色にて同時に24検体、12検体、6検体の診断解析が可能である。
また、上記アレイブロックSBによると、通常のへマトキシリンーエオジン (HE)染色以外に特殊染色や高価な抗体を使う必要のある免疫染色にも使用でき、大幅なコストダウンが可能である。
更に、上記アレイブロックSBによると、研究用として、in situ hybridizationによる染色やFISH法を用いた蛍光染色による癌などの染色体・遺伝子解析も一度に多数の解析が可能であり、更なるコストダウンが可能である。
また、上記アレイブロックSBによると、多数の異なる臓器を載せて、特殊な抗体やプローブで染色すると、コントロールスライドとして使用することもできる。
更に、上記アレイブロックSBによると、病理解剖などでは、マクロでおおよその見たい臓器の一部をトリミングした後、目的とする部分を、このくりぬき装置で採取し、一度に多数の検体を診断できる。各臓器の病変部をわずか数枚のスライドで診断できるので、従来装置のように、一臓器一切片のスライドが必要なくスライドグラスやカバーグラス、試薬のコストダウンにもつながる。
また、上記ティシュブロックTBによると、くりぬいた組織を中空穴を利用して配列された状態で、しかも先端側が包埋皿側に突出するように埋め込むことが可能となり、これと包埋皿の間にパラフィン液を流し込んで充填・固化させることにより配列した組織とパラフィンとを一体化させたアレイブロックSBを容易に効率良く製造することができる。
尚、本発明は、上記実施形態に限定されない。例えば、組織くりぬき装置は、上記一実施形態に限定されない。具体的には、筒状刃の外径やその形状及びこれに対応するティシュブロックにおける中空穴の外径や形状、配列個数は任意である。また、ステージのX,Y軸の送りハンドルを手動式・自動式の何れかの方式にすることについても任意である。更に、上記各実施の形態内で説明した各部材の詳細構成についてもその設計の変更が可能である。また、アレイブロック作成方法についても、その要旨を変更しない範囲でその作成工程の変更が可能である。
本発明の第1実施形態を示し、組織のくりぬき装置の正面図である。 本発明の第1実施形態を示し、組織のくりぬき装置の右側図である。 本発明の第1実施形態を示し、組織のくりぬき装置の左側面図である。 本発明の第1実施形態を示し、水平方向位置決め機構の斜視図である。 位置出しピンの正面図と筒状刃の一部切欠断面図である。 ステージ上のホルマリン固定パラフィンブロックの斜視図である。 組織をくりぬいた筒状刃の一部切欠断面図である。 筒状刃内の組織を抜き出す状態を示す斜視図である。 ティッシュブロックの正面図である。 包埋皿へのティッシュブロックの装着状態を示す斜視図である。 ティッシュブロックの中空穴への組織の挿入を示す断面図である。 包埋皿とティッシュブロック間へのパラフィン液の充填を示す断面図である。 各アレイブロックを完成させた状態を示す正面図である。 アレイブロックと薄切りした切片の斜視図である。 アレイブロックの作成方法を示すフローチャート図である。 包埋皿とティッシュブロックと上蓋の位置関係を示す斜視図である。 包埋皿へのティッシュブロック及び上蓋の装着状態を示す斜視図である。 包埋皿とティッシュブロック間及び上蓋へのパラフィン液の充填を示す断面図である。 組織のくりぬき装置の右側面図である。 組織のくりぬき装置の腰部を拡大して示す断面図である。
符号の説明
SB(SB1,SB2,SB3)アレイブロック
G 隙間
HP ホルマリン固定パラフィンブロック
K(K1,K2,K3) 筒状刃
PR パラフィン
P0 位置出しピン
P(P1,P2,P3) 組織抜き棒
h(h1,h2,h3) 中空穴
TS 温度センサ
TC 温度コントローラ
TB(TB1,TB2,TB3)ティシュブロック
Z,z 組織(臓器)
U 切片
100 組織くりぬき装置
120 基台
123 Y軸回転ツマミ
125 X軸回転ツマミ
127 ステージ
129 基板
129A 加熱器
129C 保持板
129D 加温体
133 包埋皿
135 支柱
139 ヘッド
140 ヘッド位置固定ハンドル
143 組織抜きハンドル
149 保持筒
149A 保持穴
150 抜き刃固定ネジ
153 ホルダ締めハンドル
200 パラフィン供給手段
VP 真空ポンプ
CH チューブ

Claims (9)

  1. 臓器のホルマリン固定パラフィンブロックをステージに固定し、上記ホルマリン固定パラフィンブロックをステージの加熱器にて40℃〜50℃に加温し、臓器の目的とする部分に筒状刃の先端を移動して合わせ、該筒状刃で上記組織をくりぬき、続いて、組織抜き棒にて筒状刃から組織を抜き、予め上記筒状刃とほぼ同径の中空穴を複数形成したティシュブロックを用意しておき、くりぬいた組織を包埋皿上に配置したティシュブロックの中空穴に先端側が包埋皿側に突出するように埋め込み、包埋皿とティシュブロックの間にパラフィン液を流し込んで充填・固化させることにより組織とパラフィンとを一体化させるようにしたことを特徴とするアレイブロック作成方法。
  2. 臓器のホルマリン固定パラフィンブロックをステージに固定し、臓器の目的とする部分に筒状刃の先端を移動して合わせ、該筒状刃で上記組織をくりぬき、続いて、組織抜き棒にて筒状刃から組織を抜き、予め上記筒状刃とほぼ同径の中空穴を複数形成したティシュブロックを用意しておき、くりぬいた組織を包埋皿上に配置したティシュブロックの中空穴に先端側が包埋皿側に突出するように埋め込み、包埋皿とティシュブロックの間にパラフィン液を流し込み、パラフィン液を加熱器にて加温することにより、組織とパラフィンとを一体化させて充填・固化させるようにしたことを特徴とするアレイブロック作成方法。
  3. ホルマリン固定後の臓器をステージに固定し、臓器の目的とする部分に筒状刃の先端を移動して合わせ、該筒状刃で上記組織をくりぬき、続いて、組織抜き棒にて筒状刃から組織を抜き、予め上記筒状刃とほぼ同径の中空穴を複数形成したティシュブロックを用意しておき、くりぬいた組織を包埋皿上に固定したティシュブロックの中空穴に先端側が包埋皿側に突出するように埋め込み、包埋皿とティシュブロックの間にパラフィン液を流し込み、パラフィン液を加熱器にて加温することにより、組織とパラフィンとを一体化させて充填・固化させるようにしたことを特徴とするアレイブロック作成方法。
  4. 筒状刃は、3mm〜7mmの外径としたことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1項記載のアレイブロック作成方法。
  5. 筒状刃で組織をくりぬく際、筒状刃内を真空引きすることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載のアレイブロック作成方法。
  6. 基台と、上記基台に取り付けられ昇降操作機構により組織をくりぬく筒状刃と、上記基台に取り付けられ臓器のホルマリン固定パラフィンブロックを固定するとともに水平方向位置決め機構によりX軸、Y軸方向の位置を操作して臓器のおおよそ目的とする部分を筒状刃の先端に移動させるステージと、上記ステージに備えられホルマリン固定パラフィンブロックを加温する加熱器と、を具備したことを特徴とする組織くりぬき装置。
  7. 筒状刃は3mm〜7mmの外径としたことを特徴とする請求項6記載の組織くりぬき装置。
  8. 基台に筒状刃と選択的に取り付けられ目的とする組織の正確な位置を決定する位置出しピンを備えたことを特徴とする請求項6〜7のうちいずれか1項記載の組織くりぬき装置。
  9. 筒状刃に真空引き手段を取り付けたことを特徴とする請求項6〜8のうちいずれか1項記載の組織くりぬき装置。
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