JP3876093B2 - スイッチ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スイッチ装置に係り、特に、自動車のインスツルメントパネル等にスナップ結合される車載用スイッチ装置におけるスイッチ装置とパネルとのスナップ結合手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
インスツルメントパネル等のスイッチ設置用のパネル面に設置される車載用スイッチ装置は、パネル面へのスイッチ装置の取り付けを容易にするため、スナップ係合部を有し、パネル面に形成されたスイッチ設置部にスナップ結合できるようにしたものが多く使用されている。この種のスイッチ装置には、直接目視される部分に設置されるものであることから美観に優れることが要求されると共に、パネル面への取り付けを容易かつ確実にして良好な操作性を長期間にわたって維持できるようにするため、弾性に優れたスナップ係合部を有していることが特に要求される。
【0003】
従来より、この種のスイッチ装置としては、図6に示すように、スイッチが実装された基板(図示省略)を保持する底板1と、当該底板1に結合されて前記スイッチ及び基板の収納空間を形成するカバー2と、当該カバー2の外側から前記スイッチを操作するノブ3とを成形性に優れたポリスチレン樹脂やポリカーボネート樹脂等をもって形成し、カバー2の外面に一体形成されたばね取付部2aに金属製の板ばね4の一端を固着し、当該板ばね4の弾力によってパネル面のスイッチ設置部にスナップ結合できるようにしたものが知られている。
【0004】
また、図7に示すように、カバー2とスナップ係合用の弾性片2bとを樹脂材料をもって一体成形し、弾性片2bの弾力によってパネル面のスイッチ設置部にスナップ結合できるようにしたスイッチ装置も知られている。この種のスイッチ装置には、カバー2及び弾性片2bを、例えばポリアセタール樹脂や飽和ポリエステル樹脂或いはポリアミド樹脂のように弾性に優れた樹脂材料をもって一体成形したものと、例えばポリスチレン樹脂やポリカーボネート樹脂のように成形性に優れた樹脂材料をもって一体成形したものとがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
図6のスイッチ装置は、底板1とカバー2とノブ3とを成形性に優れた樹脂材料をもって形成したので美観に優れると共に、スナップ係合部を金属製の板ばね4をもって構成したのでスナップ係合部の弾性に優れ、パネル面への取り付けを容易かつ確実に行うことができて、良好な操作性を長期間にわたって維持することができるが、カバー2と板ばね4とを独立の別体として製造し、事後的にカバー2に板ばね4を取り付けてスナップ係合部とするので、部品点数が多くかつ製造工程が複雑で、製造コストが高くなるという問題がある。
【0006】
一方、図7のスイッチ装置は、カバー2とスナップ係合用の弾性片2bとを樹脂材料をもって一体に成形したので前記の不都合はないが、カバー2及び弾性片2bがポリアセタール樹脂や飽和ポリエステル樹脂或いはポリアミド樹脂等の樹脂材料をもって成形されたものは、樹脂の成形性が悪いために、成形されたカバー2及び弾性片2bにひけやしわなどの表面欠陥が生じやすく、製品であるスイッチ装置の美観が悪くなるという問題があり、カバー2及び弾性片2bがポリスチレン樹脂やポリカーボネート樹脂等の樹脂材料をもって成形されたものは、成形品の弾性が低いために、成形された弾性片2bに所要の弾性を付与するためには弾性片2bを大型化しなくてはならず、製品であるスイッチ装置が大型化するという問題がある。
【0007】
本発明はかかる従来技術の不備を解消するためになされたものであって、その課題とするところは、美観が良好で、パネル面に容易かつ確実にスナップ結合することができ、さらには安価かつ小型に実施することができるスナップ結合用のスイッチ装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の技術的課題を解決するため、1乃至複数個のスイッチが実装された基板と、当該基板を保持する底板と、当該底板に結合されて前記スイッチ及び基板の収納空間を形成するカバーと、当該カバーの外側から前記スイッチを操作する1乃至複数個のノブとを備え、前記カバー及びノブを前記底板を構成する樹脂材料よりも成形性が良好で弾力性が劣る樹脂材料をもって形成すると共に、前記底板を前記カバー及びノブを構成する樹脂材料よりも弾力性が優れ成形性が劣る樹脂材料をもって形成し、前記底板に形成されたスナップ係合部を前記カバーに開設された窓孔より外向きに突出して、前記底板及びカバーの所要のパネル面へのスナップ結合を可能にするという構成にした。
【0009】
このように、底板を構成する樹脂材料よりも成形性が良好で弾力性が劣る樹脂材料をもってカバー及びノブを形成すると共に、カバー及びノブを構成する樹脂材料よりも弾力性が優れ成形性が劣る樹脂材料をもって底板を形成し、底板に形成されたスナップ係合部をカバーに開設された窓孔より外向きに突出すると、カバー或いは底板に金属製の板ばねを付設する場合に比べて、部品点数を減らすことができて製造工程も簡略化できることから、スイッチ装置の製造コストを低減することができる。また、直接目視されるカバー及びノブを成形性が良好な樹脂材料をもって形成したので、パネル装着時の美観に優れたスイッチ装置を得ることができる。さらに、スナップ係合部を有する底板を弾力性に優れた樹脂材料をもって一体成形したので、スナップ係合部の弾力性が良好で、パネル面への取り付けを容易かつ確実なものにすることができる。また、このスナップ係合部をカバーに開設された窓孔より外向きに突出したので、スイッチ装置の大型化も防止できる。
【0010】
なお、前記カバー及びノブを形成する樹脂材料としては、ABS樹脂やAS樹脂などで代表されるポリスチレン系樹脂、又はポリカーボネート樹脂を挙げることができ、前記底板を形成する樹脂材料としては、ポリアセタール樹脂、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートで代表される飽和ポリエステル樹脂又はナイロン(商品名)で代表されるポリアミド樹脂を挙げることができる。
【0011】
また、底板と基板との結合手段としては、ねじ止め等公知に属する任意の結合手段を用いることもできるが、これらの部材の組立を容易なものにするため、スナップ結合によって結合することが特に好ましい。この場合、加工が容易であることから、底板に基板を位置決めするためのピンと当該基板をスナップ結合するための第2のスナップ係合部を設け、基板にこれらのピン及びスナップ係合部を貫通するためのガイド孔を開設することが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るスイッチ装置の一実施形態例を、カーナビゲーションシステム操作用スイッチを例にとって、図1乃至図5に基づいて説明する。図1は本実施形態例に係るスイッチ装置の分解斜視図、図2は底板の断面図、図3は第1のノブの背面図、図4はカバーの側面図、図5はパネル面とスイッチ装置との結合状態を示す断面図である。
【0013】
図1に示すように、本例のスイッチ装置は、底板10と、当該底板に取り付けられる第1の基板20及び第2の基板30と、前記第2の基板30の上面に被着されるラバーマット40と、前記第2の基板30に実装されたスイッチ群を操作する第1のノブ50と、当該第1のノブ50を前記底板10に揺動可能に保持するスライダ60と、前記前記底板10に被着されて前記各基板20,30及びラバーマット40の収納空間を形成するカバー70と、当該カバー70に装着されて前記第1の基板20に実装された2つのスイッチを個別に操作する第2のノブ80及び第3のノブ90と、当該スイッチ装置を車載されたカーナビゲーションシステムに電気的に接続するハーネス100と、前記底板10とカバー70とを一体に締結するねじ110とから構成されている。
【0014】
底板10は、カバー70及び第1乃至第3のノブ50,80,90を構成する樹脂材料よりも成形性の点で劣るものの弾力性が良好な樹脂材料、例えばカバー70及び第1乃至第3のノブ50,80,90がABS樹脂やAS樹脂などで代表されるポリスチレン系樹脂、又はポリカーボネート樹脂をもって形成される場合には、ポリアセタール樹脂、又はポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートで代表される飽和ポリエステル樹脂、若しくはナイロン(商品名)で代表されるポリアミド樹脂をもって形成することができる。
【0015】
当該底板10の相対向する側面には、本実施形態例に係るスイッチ装置を自動車のインスツルメントパネルその他の所要のパネル面にスナップ結合するためのスナップ係合部11,12が一体に形成されている。一方のスナップ係合部11は、底板10の側面より外向きに突出された高剛性の突出片11aとその先端部に上向きに形成された係止爪11bとからなり、他方のスナップ係合部12は、底板10の側面より上向きに突出された弾性片12aとその先端部に外向きに形成された係止爪12bとからなる。本実施形態例に係るスイッチ装置は、これらの各係止爪11b,12bをパネル面に形成されたスナップ係合部に係合することによって、所要のパネル面に設定することができる。この点については、後に図5を用いてより詳細に説明する。
【0016】
また、当該底板10の他の相対向する側面には、カバー70をスナップ結合するための複数個の係止爪13が外向きに突設される。
【0017】
さらに、この底板10の上面には、第1の基板20の載置部14と、第1の基板20のスナップ係合部15と、第1の基板20の位置決めピン16と、第2の基板30の載置部17と、第2の基板30のスナップ係合部18と、円筒状に形成された第1のノブ50の保持部19とが一体に形成されると共に、当該底板10の所要の部分には、ねじ110を挿通するためのねじ挿通孔10aが開設される。
【0018】
スナップ係合部15は、底板10の上面より上向きに突出された弾性片15aとその先端部に内向きに形成された係止爪15bとから構成されており、底板10の前記係止爪15bの設定部と対応する部分には、図2に示すように、当該係止爪15bの射出成形による一体成形を可能にするための透孔15cが開設されている。スナップ係合部18も、底板10の上面より上向きに突出された弾性片18aとその先端部に内向きに形成された係止爪18bとから構成されており、図示は省略するが、底板10の前記係止爪18bの設定部と対応する部分には、当該係止爪17bの射出成形による一体成形を可能にするための透孔が開設される。
【0019】
また、図2に示すように、保持部19の内周下部にはスライダ60の収納空間19aが形成され、当該保持部19の内周上部には前記スライダ60の収納空間19aに連通する第1のノブ50の貫通孔19bが開設される。前記収納空間19aの壁面には、図2に示すように、スライダ60の外面に突設された係合ピン63(図1参照)を係合してスライダ60の回転を規制するための凹溝19cが形成される。一方、前記貫通孔19bは、図1及び図2に示すように、第1のノブ50の揺動を可能にするため、十文字形状に形成される。なお、図1に表示された符号19dは、保持部19の補強リブを示している。
【0020】
第1の基板20は、その外周形状が、前記底板10に形成された複数個のスナップ係合部15を係合可能な形状に形成されており、前記底板10に形成された位置決めピン16と対応する位置には、当該位置決めピン16を貫通して前記底板10に対する第1の基板20の位置決めを行うための透孔20aが開設されている。また、当該第1の基板20には、第2及び第3のノブ80,90にて操作される2つのスイッチ21,22が所要の配列で実装されると共に、当該第1の基板20に形成された電気回路と第2の基板30に形成された電気回路とを接続するための端子群23と、当該第1の基板20に前記ハーネス100を接続するための接続コネクタ24が設けられる。さらに、この第1の基板20の前記ねじ挿通孔10aと対応する部分には、ねじ110を挿通するためのねじ挿通孔25が開設される。
【0021】
第2の基板30には、前記第1のノブ50の保持部19並びにスナップ係合部18及びリブ19dを貫通するための透孔31と、前記第1の基板20に設けられた端子群23の先端部を貫通するための透孔群32とが開設されており、透孔31の周囲には4つのスイッチ33,34,35,36が等分に配列されている。
【0022】
ラバーマット40は、第1のノブ50の操作に弾性を付与すると共に、前記第2の基板30に実装されたスイッチ33,34,35,36を選択的に導通させるものであって、導電性が付与されたラバー材料によって形成され、前記第2の基板30の上面に被着される。このラバーマット40の前記第2の基板30に開設された透孔31と対応する部分には、第1のノブ50の軸部を貫通するための透孔41が開設され、また前記各スイッチ33,34,35,36の設定部と対応する部分には、これら各スイッチ33,34,35,36の接点部42,43,44,45が形成されている。
【0023】
第1のノブ50は、カーナビゲーションシステムのカーソルを移動するキーとして使用されるものであって、前記底板10を構成する樹脂材料よりも弾力性は劣るものの成形性が良好な樹脂材料、例えば前記底板10がポリアセタール樹脂、又はポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートで代表される飽和ポリエステル樹脂、若しくはナイロン(商品名)で代表されるポリアミド樹脂をもって形成される場合には、ABS樹脂やAS樹脂などで代表されるポリスチレン系樹脂、又はポリカーボネート樹脂をもって形成される。
【0024】
この第1のノブ50は、図1及び図3に示すように、キートップ51と、当該キートップ51の下面中央部より垂設された軸部52とからなる。キートップ51の上面には、前記第2の基板30に実装された各スイッチ33,34,35,36の操作部53a,53b,53c,53dが十文字状に形成され、当該キートップ51の下面側の前記各操作部53a,53b,53c,53dの先端部と対応する部分には、前記各スイッチ33乃至36を押圧するための突起54a,54b,54c,54dが形成されている。一方前記軸部52の前端部には、図1に示すように、スライダ60をスナップ結合するための係合孔55が開設される。
【0025】
スライダ60は、例えばポリテトラフルオロエチレンのような滑性に優れた樹脂材料をもって形成される。このスライダ60は、前記保持部18の内周下部に形成された収納空間19a内に収納可能な略球形に形成されており、その中心部には、前記第1のノブ50の軸部52を貫通するための透孔61が開設されると共に、当該透孔61内に臨む位置に前記第1のノブ50の軸部52に開設された係合孔55に係合して前記第1のノブ50をスナップ結合する係止爪62が形成される。また、当該スライダ60の外周面には、前記収納空間19aの壁面に形成された凹溝19cに係合する係合ピン63が突設される。なお、当該スライダ60は、前記第1のノブ50の揺動を可能にするため、前記収納空間19a内に揺動可能に収納される。
【0026】
カバー70も、前記第1のノブ50と同様に、ABS樹脂やAS樹脂などで代表されるポリスチレン系樹脂、又はポリカーボネート樹脂などの成形性に優れた樹脂材料をもって形成される。このカバー70は、図1及び図4に示すように、所要の湾曲形状を有する外装板71と、当該外装板71の周辺部下面より垂設された枠状の連結用壁72とから構成されており、外装板71には、前記第1のノブ50のキートップ51を外部に臨ませるための透孔73が開設されると共に、第1の基板20に実装されたスイッチ21,22と対応する部分に、第2及び第3のノブ80,90の設定部74,75が形成される。また、この外装板71の前記ねじ挿通孔19,25と対応する部分には、ねじ110を螺合するためのねじ孔76が開設される。一方、連結用壁72には、前記底板10の側面に突設された複数個の係止爪13と対応する部分に、これと係合する複数個の係合孔77が開設されると共に、前記底板10の他の側面に形成されたスナップ係合部12と対応する部分に、これとカバー70の外部に突出させるための窓孔78が開設される。
【0027】
第2のノブ80は、カーナビゲーションシステムのエンター・キーとして使用されるものであり、第3のノブ90はカーナビゲーションシステムのバック・キーとして使用されるものであって、いずれも前記第1のノブ50及びカバー70と同様に、ABS樹脂やAS樹脂などで代表されるポリスチレン系樹脂、又はポリカーボネート樹脂などの成形性に優れた樹脂材料をもって形成される。
【0028】
第2のノブ80は、カバー70の外部に配置されるキートップ81と、当該キートップ81の内面側に突設されたスイッチ操作部82とからなり、当該スイッチ操作部82の一部に形成されたスナップ結合手段(図示省略)を前記第2のノブの設定部74に設けられたスナップ結合手段(図示省略)と係合することによって、スイッチ21を操作可能な範囲で前後動できるように、前記カバー70に取り付けられる。第3のノブ90もこれと同様の構成であって、カバー70の外部に配置されるキートップ91と、当該キートップ91の内面側に突設されたスイッチ操作部92とからなり、当該スイッチ操作部92の一部に形成されたスナップ結合手段(図示省略)を前記第3のノブの設定部75に設けられたスナップ結合手段(図示省略)と係合することによって、スイッチ22を操作可能な範囲で前後動できるように、前記カバー70に取り付けられる。
【0029】
ハーネス100は、前記のように構成されたスイッチ装置を車載されたカーナビゲーションシステムに接続するためのものであって、両端部に所要の接続コネクタ101,102が接続されており、一方の接続コネクタ101が第1の基板20に設けられた接続コネクタ24に接続される。
【0030】
以下、前記構成に係るスイッチ装置の組立方法について説明する。
【0031】
まず、底板10に第1の基板20と第2の基板30とを取り付ける。底板10への第1の基板20の取り付けは、底板10の上面に突設された位置決めピン16を第1の基板20に開設された透孔20a貫通すると共に、第1の基板20の一側辺を載置部14と複数個のスナップ結合部15のいずれかとの間に差し込み、しかる後に当該第1の基板20の他の側辺部を残りのスナップ結合部15の上方より載置部14側に押圧することによって行うことができる。即ち、このようにすると、第1の基板20の押圧力によって各スナップ結合部15の弾性片15aが弾性変形し、第1の基板20が載置部14上に載置されると共に、各弾性片15aが原位置側に復帰して係止爪15bにより第1の基板20が載置部14上にスナップ結合されるので、第1の基板20を位置決めピン16にて規制される所定の位置に取り付けることができる。一方、底板10への第2の基板30の取り付けは、第1の基板20より起立された端子群23の先端部を第2の基板30に開設された透孔群32に貫通させた状態で、第2の基板30に開設された透孔31に第1のノブ50の保持部19並びにスナップ係合部18及びリブ19dを貫通し、当該第2の基板30を載置部16側に押圧することによって行うことができる。即ち、このようにすると、第2の基板30の押圧力によって各スナップ結合部18の弾性片18aが弾性変形し、第2の基板30が載置部17上に載置されると共に、各弾性片18aが原位置側に復帰して係止爪18bにより第2の基板30が載置部17上にスナップ結合される。このように本例のスイッチ装置は、底板10に対する第1及び第2の基板20,30の取り付けをスナップ結合によって行うことができるので、部品点数が少なくて済むと共に組立が容易で、商品であるスイッチ装置を安価に製造することができる。
【0032】
次いで、第1の基板20に設けられた接続コネクタ24にハーネス100の一端に接続された接続コネクタ101を接続すると共に、透孔群32に貫通された端子群23と第2の基板30とをはんだ付け等によって電気的に接続する。
【0033】
次に、第2の基板30の上面に、ラバーマット40を位置決めして被着する。
【0034】
次に、保持部18の内周下部に形成された収納空間19a内にスライダ60を収納する。このとき、スライダ60の外面より突設された係合ピン63を収納空間19aの壁面に形成された凹溝19c内に係合し、底板10に対するスライダ60の回転を規制する。
【0035】
次に、保持部18の上方から第1のノブ50の軸部52を差し込み、その先端部をスライダ60に開設された透孔61内に挿入する。これによって、スライダ60に形成された係止爪62が軸部52の先端部に開設された係合孔55にスナップ結合され、底板10と第1のノブ50とスライダ60とが一体化される。また、これによって、第1のノブ50を構成するキートップ51の背面側に突設された操作用突起54a,54b,54c,54dがラバーマット40に形成された個々の接点部42,43,44,45に個別に当接するので、第1のノブ50の操作に弾性が付与され、各操作部53a,53b,53c,53dを押圧した後にキートップ51から手指を離すと、第1のノブ50を自動的に中立位置に復帰させることができる。
【0036】
次に、予め所要の設定部74,75に第2のノブ80及び第3のノブ90が取り付けられたカバー70を底板10にスナップ結合する。底板10に対するカバー70のスナップ結合は、底板10の上方よりカバー70を位置決めして被せ、当該カバー70の連結用壁72に開設された各窓孔78より底板10の側面に形成されたスナップ係合部12をカバー70の外部に突出させると共に、当該カバー70の連結用壁72に開設された各係合孔77に底板10の他の側面に形成されたスナップ係合部12を個々に係合することによって行うことができる。なお、ハーネス100は、底板10とカバー70との間に形成される隙間から外部に導出される。
【0037】
最後に、底板10の下方から、底板10に開設されたねじ挿通孔10a及び第1の基板20に開設されたねじ挿通孔25内に挿通されたねじ110の先端部をカバー70に形成されたねじ孔76に螺合し、底板10とカバー70とを一体に締結する。
【0038】
以下、このように構成されたスイッチ装置を自動車内のパネル面に取り付ける方法を、図5(a),(b),(c)に基づいて説明する。
【0039】
図5(a)に示すように、自動車内のパネル面120には、前記実施形態例に係るスイッチ装置を内装するための凹部121が形成され、当該凹部121内には、底板10に形成されたスナップ係合部11を係合するための係合凹部122と、底板10に形成されたスナップ係合部12を係合するための係合孔123と、ハーネス100を凹部121外に導出するための透孔124とが形成される。
【0040】
凹部121に前記実施形態例に係るスイッチ装置を装着するに際しては、まず図5(b)に示すように、ハーネス100の一端を透孔124を通して外部に導出した後、底板10に形成されたスナップ係合部11の係止爪11bを係合凹部122に係合する。次いで、この状態を保持しつつ、底板10の他端側を凹部121内に挿入してゆく。底板10の他端側に形成されたスナップ係合部12が凹部121内のパネル面に当接すると、凹部121内へのスイッチ装置の押圧力によって弾性片12aが弾性変形し、係止爪12bがカバー70の連結用壁72内に後退するので、凹部121内へのより一層のスイッチ装置の挿入が可能になる。このようにして係止爪12bと係合孔123とが対向する位置までスイッチ装置が凹部121内に押し込まれると、スナップ係合部12に作用する押圧力が解除されるためにスナップ係合部12が原位置に復帰し、図5(c)に示すように係止爪12bが係合孔123のエッジ部に係合されて、スイッチ装置が自動車のパネル面120に強固にスナップ結合される。
【0041】
パネル面120にスイッチ装置をスナップ結合した後、ハーネス100の他端を車載されたカーナビゲーションシステムに接続することによって、当該スイッチ装置を操作してのカーナビゲーションシステムの使用が可能になる。
【0042】
実施形態例に係るスイッチ装置は、パネル面120に装着した状態で直接目視される第1乃至第3のノブ50,80,90とカバー70とを成形性が良好な樹脂材料をもって形成したので、製品であるスイッチ装置の美観を良好なものにすることができ、これが装着される自動車の高級感も高めることができる。また、パネル面120に装着した状態では直接目視されない底板10をある程度成形性に劣っても弾力性に優れた樹脂材料をもって形成したので、パネル面120への装着を容易かつ確実なものにすることができると共に、スナップ係合部12を大形化する必要がないので、スイッチ装置の大型化も防止できる。
【0043】
なお、前記実施形態例においては、カーナビゲーションシステム用のスイッチ装置を例にとって説明したが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、その他任意の車載用若しくは車載用以外のスイッチ装置にも応用することができる。
【0044】
また、本発明の要旨は、スイッチ装置を構成する樹脂部分の機械的特性を特定する点にあるのであって、搭載されるスイッチの数量や形式それにノブの数量や駆動方式については、前記実施形態例に限定されるものではなく、必要に応じて適宜設計することができる。
【0045】
【発明の効果】
請求項1及び2に記載の発明によれば、カバー及びノブを底板を構成する樹脂材料よりも成形性が良好で弾力性が劣る樹脂材料をもって形成すると共に、底板をカバー及びノブを構成する樹脂材料よりも弾力性に優れ成形性が劣る樹脂材料をもって形成したので、カバー或いは底板に金属製の板ばねを付設する場合に比べて部品点数を減らすことができて製造工程も簡略化することができ、スイッチ装置の製造コストを低減することができる。また、直接目視されるカバー及びノブを成形性が良好な樹脂材料をもって形成したので、パネル装着時の美観に優れたスイッチ装置を得ることができる。さらに、スナップ係合部を有する底板を弾力性に優れた樹脂材料をもって一体成形したので、スナップ係合部の弾力性が優れ、パネル面への取り付けを容易かつ確実なものにすることができる。また、このスナップ係合部をカバーに開設された窓孔より外向きに突出したので、スイッチ装置の大型化も防止できる。
【0046】
請求項3に記載の発明によれば、底板に基板をスナップ結合するための第2のスナップ係合部と位置決めピンとを突設し、前記基板に前記第2のスナップ係合部の係止部と前記ピンの貫通孔とを設けたので、底板に対する基板の取り付けを高精度かつ容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例に係るスイッチ装置の分解斜視図である。
【図2】実施形態例に係る底板の断面図である。
【図3】実施形態例に係る第1のノブの背面図である。
【図4】実施形態例に係るカバーの側面図である。
【図5】実施形態例に係るスイッチ装置のパネル面との結合状態を示す断面図である。
【図6】従来より提案されているスイッチ装置の第1例を示す斜視図である。
【図7】従来より提案されているスイッチ装置の第2例を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 底板
11 スナップ係合部
12 スナップ係合部
15 第2のスナップ結合部
16 位置決めピン
20 第1の基板
30 第2の基板
40 ラバーマット
50 第1のノブ
60 スライダ
70 カバー
80 第2のノブ
90 第3のノブ
100 ハーネス
110 ねじ
Claims (3)
- 1乃至複数個のスイッチが実装された基板と、当該基板を保持する底板と、当該底板に結合されて前記スイッチ及び基板の収納空間を形成するカバーと、当該カバーの外側から前記スイッチを操作する1乃至複数個のノブとを備え、前記カバー及びノブを前記底板を構成する樹脂材料よりも成形性が良好で弾力性が劣る樹脂材料をもって形成すると共に、前記底板を前記カバー及びノブを構成する樹脂材料よりも弾力性が優れ成形性が劣る樹脂材料をもって形成し、前記底板に形成されたスナップ係合部を前記カバーに開設された窓孔より外向きに突出して、前記底板及びカバーの所要のパネル面へのスナップ結合を可能にしたことを特徴とするスイッチ装置。
- 請求項1に記載のスイッチ装置において、前記カバー及びノブをポリスチレン樹脂又はポリカーボネート樹脂から形成し、前記底板をポリアセタール樹脂、飽和ポリエステル樹脂又はポリアミド樹脂から形成したことを特徴とするスイッチ装置。
- 請求項1に記載のスイッチ装置において、前記底板に前記基板をスナップ結合するための第2のスナップ係合部と当該底板に対する前記基板の設定位置を規制するためのピンとを突設し、前記基板に前記第2のスナップ係合部の係止部と前記ピンの貫通孔とを設けたことを特徴とするスイッチ装置。
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JP12913099A JP3876093B2 (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | スイッチ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP12913099A JP3876093B2 (ja) | 1999-05-10 | 1999-05-10 | スイッチ装置 |
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Family Applications (1)
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-
1999
- 1999-05-10 JP JP12913099A patent/JP3876093B2/ja not_active Expired - Fee Related
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