JP3875846B2 - 不燃性化粧板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、不燃性化粧板に関し、特に、台所や風呂場の壁材等の建築用内外装材として好適に使用することができる不燃性(難燃性のものを含み、本明細書において、「不燃性」という。)の化粧板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の建築用内外装材として使用する化粧板として、水酸化アルミニウム等の無機質骨材を主たる材料とし、これに熱硬化性樹脂を添加してなる基板の表面に、印刷を施した熱硬化性樹脂を含浸させた化粧紙を積層、一体化したものが実用化されている(例えば、特公昭54−3704号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記化粧板の表面にタイル模様となるように目地を形成した化粧板は、基板に、水酸化アルミニウム等の無機質骨材を主たる材料とし、これに熱硬化性樹脂を添加したものを用いるようにしているため、化粧板自体の強度が小さく、特に、不燃化のために基板の無機質骨材の含有率を高くすると、この傾向が一層顕著に現れるとともに、化粧紙と基板間の接着力が低下し、剥離を起こしやすいという問題があった。
【0004】
本件出願人は、この問題点に対処するために、熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層と、無機質骨材及び熱硬化性樹脂からなる混合樹脂層とを積層してなる芯材シートを複数枚積層してなる芯材層の表面に、メラミン樹脂を含浸させた化粧紙からなる表面層を積層した化粧板を提案した(特開2000−135758号公報参照)。
【0005】
この技術により、上記問題点はかなり解消されたが、不燃化のために、芯材層を構成する混合樹脂層の無機質骨材の含有率を70重量%以上にすると、化粧紙と混合樹脂層間の接着力が低下しがちで、剥離を起こしやすいという問題点を、完全に解消するものではなかった。
【0006】
本発明は、上記従来の不燃性化粧板の有する問題点に鑑み、強度が大きく、層間で剥離を起こすことのない不燃性化粧板を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の不燃性化粧板は、無機質骨材を含有し、熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる芯材シートを複数枚積層してなる芯材層の表面に、メラミン樹脂を含浸させた化粧紙からなる表面層を積層した不燃性化粧板において、前記芯材層を構成する芯材シートが熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層と、無機質骨材及び熱硬化性樹脂からなる混合樹脂層とを層構造としたものからなり、前記メラミン樹脂を含浸させた化粧紙からなる表面層を、化粧紙が熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層に直接接触するように、積層したことを特徴とする。
【0008】
本発明の不燃性化粧板は、メラミン樹脂を含浸させた化粧紙からなる表面層を、化粧紙が熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層に直接接触するように、積層するようにしているので、成形時、加熱、押圧することにより、不織布層と表面層に含浸されている熱硬化樹脂が浸出し、互いに融合して、両層間の界面の接着性が良好となり、層間の剥離を確実に防止することができる。
【0009】
特に、芯材層に、熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層と、無機質骨材及び熱硬化性樹脂からなる混合樹脂層とよりなるものを使用することにより、化粧板の強度が向上することと相まって、高品質の不燃性化粧板を得ることができる。
【0010】
また、芯材層の裏面に、熱硬化性樹脂を含浸させた裏面紙からなる裏面層を、裏面紙が熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層に直接接触するように、積層することができる。
【0011】
これにより、不燃性化粧板を下地に貼着する際の下地や接着剤との馴染みが良好となり、施工性に優れたものとなるとともに、成形時、加熱、押圧することにより、不織布層と裏面層に含浸されている熱硬化樹脂が浸出し、互いに融合して、両層間の界面の接着性が良好となり、層間の剥離を確実に防止することができる。
【0012】
また、積層された状態における芯材層を構成する混合樹脂層のうち、表面層に最も近い混合樹脂層の厚さが、次の範囲にあるようにすることができる。
1.2t<T<2.2t
ここで、T:表面層に最も近い混合樹脂層の厚さ
t:その他の混合樹脂層の平均厚さ
である。
【0013】
これにより、表面にタイル模様等の目地を有する不燃性の化粧板を確実に得ることができる。
【0014】
また、芯材層を構成する混合樹脂層の無機質骨材の含有率を、70重量%以上にすることができる。
【0015】
これにより、化粧板の不燃化を容易に実現することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の不燃性化粧板の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
図1〜3に、本発明の不燃性化粧板の一実施例を示す。
この不燃性化粧板Pは、メラミン樹脂を含浸させた化粧紙1からなる表面層と、水酸化アルミニウム等の無機質骨材を含有し、熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる芯材シート2を複数枚(本実施例においては、5枚)積層してなる中間層と、熱硬化性樹脂を含浸させた裏面紙3からなる裏面層とからなる。
【0018】
この場合、必要に応じて、化粧板Pの表面に、タイル模様43となるように、幅2〜5mm、深さ0.2〜0.7mm、より好ましくは、0.3〜0.5mmの目地41を形成する。そして、目地41を形成するときの押圧力で、この目地41に対応して、化粧板Pの裏面に、わずかに突出する突条リブ42を形成することもできる。
【0019】
この化粧板Pの表面層を構成する化粧紙1には、特に限定されるものではないが、例えば、酸化チタンを含有するクラフト紙に、メラミン樹脂を含浸させたものを好適に用いることができる。
そして、この酸化チタンを含有するクラフト紙には、秤量50〜150g/mのもの、好ましくは、70〜120g/mを採用し、これにメラミン樹脂を80〜200重量%含浸させ、さらに、その表面に任意の印刷層を形成するようにする。
この場合、この酸化チタンを含有するクラフト紙の秤量が、150g/mより大きいと、例えば、化粧板Pに目地41を形成するために金型を用いて化粧板Pを加熱、押圧したとき、化粧紙1が凹状に窪みにくくなり成形性が悪く、反対に、50g/mより小さいと、化粧紙1が破損しやすくなる。
また、メラミン樹脂の含浸量が、200重量%より多いと、所期の不燃性の性質が得にくくなり、反対に、80重量%より少ないと、化粧板Pを加熱、押圧したとき、化粧紙1が凹状に窪みにくく(目地41が形成されにくく)、成形性が悪くなる。
【0020】
また、化粧板Pの中間層を構成する芯材シート2には、特に限定されるものではないが、無機質骨材、具体的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の含水無機化合物や炭酸カルシウム、タルク等の充填剤を含有し、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布を好適に用いることができる。
そして、より具体的には、この芯材シート2には、図4(A)に示すように、秤量30〜100g/m程度のガラス不織布に、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させた後、この不織布層22の片面に、水酸化アルミニウム等の無機質骨材及びメラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂(さらに、必要に応じて他の添加剤)を混合した混合物(本明細書において、「混合樹脂」という。)を塗布して混合樹脂層21を形成し、2層構造とした芯材シート2Aや、図4(B)に示すように、ガラス不織布に、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させた不織布層22の両面に、水酸化アルミニウム等の無機質骨材及びメラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂(さらに、必要に応じて添加剤)を混合した混合樹脂を塗布して混合樹脂層21を形成し、3層構造とした芯材シート2Bや、図4(C)に示すように、ガラス不織布に水酸化アルミニウム等の無機質骨材及びメラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂(さらに、必要に応じて他の添加剤)を混合した混合樹脂を含浸させた不織布層22の両面に、該混合樹脂を塗布して混合樹脂層21を形成した芯材シート2C(この場合、図示の3層構造のほか、2層構造とすることもできる。)や、図4(D)に示すように、ガラス不織布に水酸化アルミニウム等の無機質骨材及びメラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂(さらに、必要に応じて他の添加剤)を混合した混合樹脂を含浸させ、1層構造とした芯材シート2D等を適宜選択し、必要に応じて、組み合わせて用いることができる。
【0021】
この場合、不織布層22には、熱硬化性樹脂が80〜150重量%程度含浸されるようにする。
また、無機質骨材には、含水した水酸化アルミニウム等の無機物の粉末を、さらに、不織布層22内に浸入、含浸されるようにする場合には、粒径50μm以下のものを用いるのが好ましい。
さらに、この含水水酸化アルミニウム等の無機質骨材と炭酸カルシウム等の充填剤を70〜90:30〜10の割合で混合したものも好ましく用いることができる。
なお、不織布層22に水酸化アルミニウム等の無機質骨材を含浸させる場合、無機質骨材の含有率は、層間の界面の接着性を考慮して、10重量%未満とすることが望ましい。
【0022】
そして、芯材シート2全体として、熱硬化性樹脂が10〜20重量%含有されるようにする。
また、熱硬化性樹脂の含有量が、20重量%より多いと、所期の不燃性の性質が得にくくなり、反対に、10重量%より少ないと、結合力(接着力)が小さく、成形性が悪くなる。
【0023】
また、積層された状態における芯材層を構成する混合樹脂層21のうち、表面層に最も近い混合樹脂層21の厚さが、次の範囲にあるようにすることが好ましい。
1.2t<T<2.2t
ここで、T:表面層に最も近い混合樹脂層の厚さ
t:その他の混合樹脂層の平均厚さ
である。
これにより、化粧板の表面にタイル模様43の目地41を押圧により形成する際に、厚みの厚い混合樹脂層21が凹み易いので、安易にタイル模様の化粧板を得ることができる。
【0024】
また、化粧板Pの裏面層を構成する裏面紙3には、特に限定されるものではないが、例えば、クラフト紙等の紙に、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させたものを好適に用いることができる。
そして、この紙には、熱硬化性樹脂を80〜200重量%含浸させるようにする。
この場合、熱硬化性樹脂の含浸量が、200重量%より多いと、所期の難燃性若しくは不燃性の性質が得にくくなり、反対に、80重量%より少ないと、芯材シート2との積層一体性が悪くなる。
【0025】
次に、上記不燃性化粧板Pの製造方法について、図3を用いて、説明する。
なお、ここでは、化粧板Pの表面に、タイル模様43となるように、目地41を形成するとともに、この目地41に対応して、化粧板Pの裏面に、押圧力により突条リブ42が形成された場合を例に説明するが、目地41及び/又は突条リブ42は、これを形成しないようにすることもできる。
【0026】
プレス面が平坦なプレス下金型5B上に、裏面紙3、その上に図4(A)に示す芯材シート2Aを複数枚、特に限定されるものではないが、本実施例では5枚を重ね、さらにその上に化粧紙1を重ねる。芯材シート2Aのうち、化粧紙1に隣接するものは、化粧紙1と芯材シート2Aの不織布層22が接する様に重ね、裏面紙3に隣接するものは、裏面紙3と芯材シート2Aの不織布層22が接するように重ねる。
このように、裏面紙3、芯材シート2A及び化粧紙1を順次重ねた後、加熱しながら、その上方から、タイル模様43となる目地41に対応した突条51を形成したプレス上金型5Aにより押圧する。
これにより、裏面紙3、芯材シート2A及び化粧紙1にそれぞれ含まれる熱硬化性樹脂によって、積層した素材間が互いに接着され、全体が一体化されるとともに、化粧板Pの表面に、タイル模様43となる目地41が形成される。
そして、この目地41に対応して、芯材シート2Aが凹曲してタイル模様の凹曲条23が形成される。この凹曲条23は化粧紙1側が深く、裏面紙3側が浅くなるように徐々に凹曲の深さが変わっている。
さらに、化粧板Pの裏面に、プレスによる押圧力により、深さ0.01〜0.3mm程度の突条リブ42が形成される。この突条リブ42はプレス圧力や芯材シート2の重ねる枚数等により形成されないこともある。なお、突条リブ42はプレス下金型5Bに凹溝を形成しておくことでより確実に形成することができる。
【0027】
この場合、一般的には、厚さ2〜5mm、より好ましくは、3〜4mmに形成される化粧板Pの表面に、タイル模様43となる、幅2〜5mm、深さ0.2〜0.7mmの目地41が形成されるように、突条51を形成したプレス上金型5Aを用いるようにする。
なお、目地41の深さが、0.2mmより小さいと、化粧板Pに立体感を持たせることができにくく、反対に、0.7mmより大きいと、目地41を形成するために大きな押圧力を必要とし、これにより、化粧紙1が破れたり、芯材シート2のガラス繊維が変形に追従しきれなくなり、皺がよったり、ガラス繊維自体が切れたり、折れ曲がったりして破損し、化粧板Pの強度が低下するとともに、化粧紙1が破れた場合はいうまでもなく、ガラス繊維に皺、切れ、折れ曲がりが生じるとこれが化粧紙1を通して外観に現れ、化粧板Pの成形精度に悪影響を及ぼし、商品価値を低下させることとなる。
また、目地41の幅は、タイル模様43の大きさ等に応じて任意に設定することができるが、上記の目地41を形成する目的を達成するために、2〜5mmに設定することが適当である。
また、本実施例においては、目地41を格子状に形成したが、目地41の形状はこれに限定されず、他の任意の形状や模様あるいは不定形とすることができ、これにより、通常のタイルと比較して、デザインの自由度が広がり、化粧板Pの意匠性を著しく向上することができる。
また、化粧紙1の目地41に該当する位置に、タイル模様43の部分と異なる色(例えば、白色、灰色、黒色、異色。また、このほか、明度を異ならせることもできる。)にて、着色を施すことにより、深さ0.2〜0.7mmという比較的浅い目地41によっても、化粧板Pに一層の立体感を持たせることができる。
なお、化粧板Pに形成される目地41は、上記のとおり、深さが比較的浅いものであるため、目地41を形成することによって、化粧板Pの成形精度に悪影響を及ぼさず、このため、化粧紙1の目地41に該当する位置に予め印刷により着色を施すことによって、目地41に正確に着色を施すことができ、高品位の化粧板Pとすることができる。
なお、この着色は、目地41を形成した後、行うこともできる。
【0028】
さらに、本実施例においては、図3に示すように、芯材シート2に、図4(A)に記載した芯材シート2Aを用い、メラミン樹脂を含浸させた化粧紙1からなる表面層の化粧紙1及び熱硬化性樹脂を含浸させた裏面紙3からなる裏面層の化粧紙が、芯材シート2Aの熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層22に直接接触するように、5枚の芯材シート2Aのうち、1番上の芯材シート2Aのみ上下を逆転させることによって不織布層22が上を向くようにし、他の芯材シート2Aは、不織布層22が下を向くようにして、積層するようにしている。
これにより、裏面紙3、芯材シート2A及び化粧紙1を順次重ねた後、加熱、押圧することにより、芯材シート2Aの不織布層22並びに表面層の化粧紙1及び裏面層の裏面紙3に含浸されている熱硬化樹脂が浸出し、互いに融合して、両層間の界面の接着性が良好となり、層間の剥離を確実に防止することができるものとなり、目地41を形成することによる化粧板Pの強度の低下を防止し、耐撓み性が良好な化粧板Pとすることができることと相俟って、化粧板Pの一体性を向上することができるものとなる。
また、これにより、化粧板Pの品質を低下させることなく、芯材層を構成する芯材シート2の混合樹脂層21の無機質骨材の含有率を、70重量%以上にすることが可能となり、化粧板の不燃化を容易に実現することができるものとなる。
さらに、上記のように一番上の芯材シート2Aのみを上下逆転させて積層することにより、1番目と2番目の芯材シート2A、2Aの混合樹脂層21、21が積層され、他の混合樹脂層21より厚くなる(本実施例の場合は、2倍になる。)。このように積層された混合樹脂層21が厚いと、目地41を形成する際に、積層された混合樹脂層21が凹み易いので良好な成形ができる。上記積層された混合樹脂層21の厚さTは、その他の混合樹脂層21の平均厚さtの1.2〜2.2倍が好ましい。
【0029】
ところで、本発明の不燃性化粧板の層構成は、上記実施例のものに限定されず、種々の層構成を採用することができる。
【0030】
図5に、不燃性化粧板の第1参考例を示す。
この参考例は、芯材シート2に、図4(A)に記載した芯材シート2Aを用い、さらに、図5(B)に示すような、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布6、より具体的には、秤量30〜100g/m程度のガラス不織布に、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を80〜150重量%含浸させた不織布を併用するようにしたものである。
そして、メラミン樹脂を含浸させた化粧紙1からなる表面層の化粧紙1及び熱硬化性樹脂を含浸させた裏面紙3からなる裏面層の化粧紙が、熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布6及び芯材シート2Aの熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層22に直接接触するように、5枚の芯材シート2Aを不織布層22が下を向くように積層するとともに、その上に熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布6を積層するようにしている。
なお、本参考例の不燃性化粧板のその他の構成及び作用は、上記第1実施例の不燃性化粧板と同様である。
【0031】
図6に、不燃性化粧板の第2参考例を示す。
この参考例は、芯材シート2に、図4(B)に記載した芯材シート2Bを用い、さらに、図5(B)に示すようなメラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布6、より具体的には、秤量30〜100g/m程度のガラス不織布に、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を80〜150重量%含浸させた不織布を併用するようにしたものである。
そして、メラミン樹脂を含浸させた化粧紙1からなる表面層の化粧紙1及び熱硬化性樹脂を含浸させた裏面紙3からなる裏面層の化粧紙が、熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布6に直接接触するように、5枚の芯材シート2Bを積層するとともに、その上と下に熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布6を積層するようにしている。
なお、本参考例の不燃性化粧板のその他の構成及び作用は、上記第1実施例の不燃性化粧板と同様である。
また、本参考例では芯材シート2Bを使用したが、図4(C)、(D)に記載した芯材シート2C、2Dも同様に使用でき、この場合でも上記実施例1の不燃性化粧板と同様な作用を奏する。
【0032】
図7に、不燃性化粧板の第3参考例を示す。
この参考例は、芯材シート2に、図4(A)に記載した芯材シート2Aを用い、さらに、図7(B)に示すように、化粧紙1に、予め、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布6、より具体的には、秤量30〜100g/m程度のガラス不織布に、メラミン樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を80〜150重量%含浸させた不織布を積層したものを用いたものである。
そして、メラミン樹脂を含浸させた化粧紙1からなる表面層の化粧紙1及び熱硬化性樹脂を含浸させた裏面紙3からなる裏面層の化粧紙が、熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布6及び芯材シート2Aの熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層22に直接接触するように、5枚の芯材シート2Aを不織布層22が下を向くように積層するとともに、その上に熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布6を予め積層した化粧紙1を積層するようにしている。
なお、本参考例の不燃性化粧板のその他の構成及び作用は、上記第1実施例の不燃性化粧板と同様である。
【0033】
図8に、不燃性化粧板の第4参考例を示す。
この参考例は、芯材シート2に、図4(A)に記載した芯材シート2Aを用い、さらに、図8(B)に示すように、化粧紙1に、予め、図4(A)に記載した芯材シート2Aを不織布層22が上を向くようにして積層したものを用いたものである。
そして、メラミン樹脂を含浸させた化粧紙1からなる表面層の化粧紙1及び熱硬化性樹脂を含浸させた裏面紙3からなる裏面層の化粧紙が、芯材シート2Aの熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層22に直接接触するように、5枚の芯材シート2を不織布層22が下を向くように積層するとともに、その上に芯材シート2を予め積層した化粧紙1を積層するようにしている。
なお、本参考例の不燃性化粧板のその他の構成及び作用は、上記第1実施例の不燃性化粧板と同様である。
上記第2参考例及び第3参考例において、芯材シート2B、2Cの混合樹脂層21の厚みを1.2〜2.2倍にした芯材シートを一番上に使用することで、厚みの厚い混合樹脂層21を表面層に最近して有する不燃性化粧板を得ることも可能である。
【0034】
【実施例】
次に、不燃性化粧板Pのより具体的な一例を示す。
(実施例)
化粧紙1に、酸化チタンを含有する秤量80g/mのクラフト紙に、メラミン樹脂を150重量%含浸させたものを、芯材シート2に、50g/mのガラス不織布に、メラミン樹脂を150重量%含浸させ、乾燥させた後、この不織布層22の片面に、水酸化アルミニウムを75重量%、炭酸カルシウムを20重量%及びメラミン樹脂を5重量%混合した混合樹脂を1000g/mとなるように塗布、乾燥して混合樹脂層21を形成し、2層構造としたものを、裏面紙3に、秤量80g/mのクラフト紙に、メラミン樹脂を150重量%含浸させたものを、それぞれ用い、裏面紙3、芯材シート2及び化粧紙1を、図3に示すように、メラミン樹脂を含浸させた化粧紙1からなる表面層の化粧紙1及び熱硬化性樹脂を含浸させた裏面紙3からなる裏面層の化粧紙が、芯材シート2の熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層22に直接接触するように、5枚の芯材シート2のうち、1番上の芯材シート2のみ上下を逆転させることによって不織布層22が上を向くようにし、他の芯材シート2は、不織布層22が下を向くようにして、順次重ねた後、加熱しながら、その上方から、プレス金型5A,5Bにより押圧した。
これにより、裏面紙3、芯材シート2及び化粧紙1にそれぞれ含まれる熱硬化性樹脂によって、積層した素材間が互いに接着され、全体が一体化されるとともに、化粧板Pの表面に、タイル模様43となる目地41(幅3mm、深さ0.4mm)が形成され、さらに、この目地41に対応して、各芯材シート2にタイル模様に深さが異なるように凹曲された凹曲条23が形成され、また化粧板Pの裏面に、突条リブ42(幅4mm、高さ0.1mm)が形成された。
得られた不燃性化粧板Pは、良好な不燃性を呈するとともに、層間の剥離がなく、強度が大きく、耐撓み性が良好で、突条リブ42が下地に貼着する際の支障になることはなく、両面テープで良好に仮止めできた。
【0035】
以上、本発明の不燃性化粧板について、その実施例に基づいて説明したが、本発明は上記実施例に記載した構成に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において適宜その構成を変更することができるものである。
【0036】
【発明の効果】
本発明の不燃性化粧板によれば、メラミン樹脂を含浸させた化粧紙からなる表面層を、化粧紙が熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層に直接接触するように、積層するようにしているので、成形時、加熱、押圧することにより、不織布層と表面層に含浸されている熱硬化樹脂が浸出し、互いに融合して、両層間の界面の接着性が良好となり、層間の剥離を確実に防止することができる。
【0037】
特に、芯材層に、熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層と、無機質骨材及び熱硬化性樹脂からなる混合樹脂層とよりなるものを使用することにより、化粧板の強度が向上することと相まって、高品質の不燃性化粧板を得ることができる。
【0038】
また、芯材層の裏面に、熱硬化性樹脂を含浸させた裏面紙からなる裏面層を、裏面紙が熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層に直接接触するように、積層することにより、不燃性化粧板を下地に貼着する際の下地や接着剤との馴染みが良好となり、施工性に優れたものとなるとともに、成形時、加熱、押圧することにより、不織布層と裏面層に含浸されている熱硬化樹脂が浸出し、互いに融合して、両層間の界面の接着性が良好となり、層間の剥離を確実に防止することができる。
【0039】
また、積層された状態における芯材層を構成する混合樹脂層のうち、表面層に最も近い混合樹脂層の厚さを特定の範囲に設定することにより、表面にタイル模様等の目地を有する不燃性の化粧板を確実に得ることができる。
【0040】
また、芯材層を構成する混合樹脂層の無機質骨材の含有率を、70重量%以上にすることにより、化粧板の不燃化を容易に実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の不燃性化粧板の一実施例を示す外観斜視図である。
【図2】 同拡大断面図である。
【図3】 不燃性化粧板の製造方法を示す説明図である。
【図4】 芯材シートを示す断面図である。
【図5】 不燃性化粧板の第1参考例を示し、(A)はその製造方法を示す説明図、(B)はそれに用いるガラス不織布を示す断面図である。
【図6】 不燃性化粧板の第2参考例を示し、(A)はその製造方法を示す説明図、(B)はそれに用いるガラス不織布を示す断面図である。
【図7】 不燃性化粧板の第3参考例を示し、(A)はその製造方法を示す説明図、(B)はそれに用いる化粧紙及びガラス不織布を示す断面図である。
【図8】 不燃性化粧板の第4参考例を示し、(A)はその製造方法を示す説明図、(B)はそれに用いる化粧紙及び芯材シートを示す断面図である。
【符号の説明】
P 化粧板
1 化粧紙
2 芯材シート
21 混合樹脂層
22 ガラス不織布層
3 裏面紙
41 目地
42 突条リブ
43 タイル模様
5A プレス上金型
51 突条
5B プレス下金型
52 凹溝
6 ガラス不織布

Claims (4)

  1. 無機質骨材を含有し、熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる芯材シートを複数枚積層してなる芯材層の表面に、メラミン樹脂を含浸させた化粧紙からなる表面層を積層した不燃性化粧板において、前記芯材層を構成する芯材シートが熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層と、無機質骨材及び熱硬化性樹脂からなる混合樹脂層とを層構造としたものからなり、前記メラミン樹脂を含浸させた化粧紙からなる表面層を、化粧紙が熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層に直接接触するように、積層したことを特徴とする不燃性化粧板。
  2. 芯材層の裏面に、熱硬化性樹脂を含浸させた裏面紙からなる裏面層を、裏面紙が熱硬化性樹脂を含浸させたガラス不織布からなる不織布層に直接接触するように、積層したことを特徴とする請求項1記載の不燃性化粧板。
  3. 積層された状態における芯材層を構成する混合樹脂層のうち、表面層に最も近い混合樹脂層の厚さが、次の範囲にあるようにしたことを特徴とする請求項1又は2記載の不燃性化粧板。
    1.2t<T<2.2t
    ここで、T:表面層に最も近い混合樹脂層の厚さ
    t:その他の混合樹脂層の平均厚さ
    である。
  4. 芯材層を構成する混合樹脂層の無機質骨材の含有率が、70重量%以上であることをことを特徴とする請求項1、2又は3記載の不燃性化粧板。
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