JP3875722B2 - アクリル酸アンモニウムの製造 - Google Patents
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Description
アクリル酸水溶液またはアクリル酸アンモニウム若しくはアクリル酸ナトリウムなどの水溶性塩を製造することが、例えば、重合性単量体として使用するために、工業的に大いに必要とされている。この水溶液は、環境的観点から、または、その後の重合に支障を来すゆえに、望ましくない不純物をできるだけ排除することが必要である。
工業的にアクリル酸を製造する一般的一方法は、アクリロニトリルを加水分解して、アクリルアミドを生成し、次に、このアクリルアミドを加水分解して、アクリル酸アンモニウムまたはアクリル酸を生成することから成る。この種の最も商業的な方法は、化学的加水分解に頼っているが、酵素的加水分解が、各工程(即ち、ニトリルをアミドに転化するニトリルヒドラターゼ、及びアミドを酸塩に転化するアミダーゼ)に関し知られている。この技術によるアクリル酸の製造は、例えば、二工程用の高価な装置を必要とするので、経済的に不都合である。しかも、多大の精製処置が一般に必要である。例えば、不純物量のアクリロニトリルを非常に低レベルまで除去することが必須であり、これは、大規模な蒸留を必要とする。
アクリル酸を製造するための他の一般に使用される方法は、プロピレンオキサイドの水和によるものである。この方法は、アクリロニトリル汚染を排除するために精製処置を行う必要を回避するが、この方法は、複雑な、一般に加圧された装置で行わねばならないという不利がある。
文献中で、アクリロニトリル水溶液をアクリル酸アンモニウムに直接転化するためのニトリラーゼ酵素の使用について、若干の提案がなされている。直接転化は、脂肪族ニトリル類より、芳香族ニトリル類により効果的であることが一般に容認されている、例えば、スティーブンソン等、Biotech.and Appl.Biochem.,15,283−302(1992)。
EP−A−444640の一実施例において、200mM以下の濃度のアクリロニトリルをニトリラーゼ触媒を使用して加水分解して、若干量のアクリルアミド汚染物と共にアクリル酸へのほとんど定量的な転化を達成している。
特公昭63−2596号公報では、2%アクリロニトリル溶液を一実施例において利用し、また、他の実施例において、25%アクリロニトリル溶液を32.9%アクリル酸アンモニウムに加水分解している。さらに他の実施例において、15%(メタ)アクリロニトリル溶液を利用して、23%(メタ)アクリル酸アンモニウム溶液を得ている。
Biotech.and Appl.Biochem.,11,581−601(1989)では、その文献に述べられた特定の酵素が、17mMのアクリロニトリルに対するKmを有していることが述べられている。操作条件は示されていないが、この値は、かなりの量のアクリロニトリルが生成物中に残留していることを必然的に示している。この文献は、4〜6%のアクリルアミドが生成されると指摘している。同文献は、その文献に述べられた酵素が、アクリロニトリルに対するよりも、ベンゾニトリルに対し一層高い活性を有していることも指摘している。
J.Bacteriol,September,1990,第4807〜4815頁では、ロドコッカス・ロドクラウス(Rrhodochrous)K22の特性を分析して、これが、1.14mMのアクリロニトリルに対するKmを有すると述べている。この値も、最終生成物中にかなりの量のアクリロニトリルが必然的に存在することを示している。得られるアクリル酸アンモニウムの濃度についての情報は、示されていないが、この文献は、酵素活性が、55℃以上で急速に失われると述べている。
Appl.Microbiol,Biotech,1990,34,第322〜324頁には、アクリロニトリルをアクリル酸に転化する流加法が記載されている。このアクリロニトリルは、200mM(1.06%)以下の濃度に保持されねばならず、また、生成物は、24時間後に38%のアクリル酸を含んでいると言われている。生成物を溶媒抽出によって抽出し、引き続き、蒸発及び蒸留を行っている。
これらの酵素的転化法は、二段酵素転化法(即ち、アクリロニトリルをアクリルアミドに、次いで、アクリルアミドをアクリル酸アンモニウムに)、及び化学的転化法に対する有効な別法を提供するが、これら全ては、アクリロニトリル量を低減するために、多大の精製処置の要件を抱えている。
本発明によれば、水と、加水分解に際し少なくとも30重量%の濃度のアクリル酸またはその塩を与えるのに十分な量のアクリロニトリルとを供給し、そして、アクリロニトリルをアクリル酸アンモニウムに転化するニトリラーゼ酵素であって、ロドコッカス・ロドクラウスNCIMB 40757またはNCIMB 40833を培養することによって得られた、500μM以下のアクリロニトリルに対するKm及び100,000μM以上のアクリル酸アンモニウムに対するKiを有するニトリラーゼ酵素を、工程中にアクリロニトリルと接触して供給し、反応液が0.2重量%以下のアクリロニトリル濃度及び30重量%以上のアクリル酸アンモニウム濃度になるまでアクリロニトリルの加水分解を生じさせ、そして、30重量%以上のアクリル酸アンモニウム濃度及び0.2重量%以下のアクリロニトリル濃度を有する溶液を回収することを特徴とする少なくとも30重量%のアクリル酸またはその塩及び0.2重量%以下のアクリロニトリルを含有する水溶液を製造する方法が提供される。
例えば、本発明において、反応液中に存在するアクリル酸アンモニウムまたは他のアクリル酸塩の量が非常に多い場合でさえ、アクリル酸アンモニウムを製造するために、アクリロニトリルを極めて低い濃度に掃去することができるニトリラーゼ酵素を使用する。その結果、非常に少ない量のアクリロニトリルのみに汚染された高濃度のアクリル酸アンモニウムまたは他のアクリル酸単量体を初めて得ている。特に、非常に低いKm値を有するニトリラーゼ酵素を使用することによって、最終生成物中に非常に低いアクリロニトリル含有率を達成することができ、また、非常に高いKi値を有するニトリラーゼ酵素を使用することによって、高濃度のアクリル酸アンモニウムの存在下にアクリロニトリルの低濃度化を達成することができる。
高濃度のアクリル酸アンモニウムまたは他のアクリル酸塩、及び非常に低濃度のアクリロニトリルを製造することができる方法を提供することができるのは、非常に驚くべきことである。特に、好ましい希釈濃度のアクリロニトリルを使用して、これを達成できるのは、驚くべきことである。本発明を使用することによって、アクリロニトリルを除去する精製の必要をこのようにして排除して、単一工程、良好な収率、及び優れた純度で、所望の生成物を得ることさえ可能である。このことが、<0.2:>30の出発原料:最終生成物濃度比で行われる方法で達成することができるのは、特に驚くべきことである。
本発明において、加水分解によるアクリル酸またはその塩への反応のために、アクリロニトリル及び水を供給する。化学的手段を用いて加水分解の大半を行って、アクリル酸(またはその塩)を含有する水溶液を製造することが可能である。次に、定義したニトリラーゼ酵素をアクリロニトリルと接触させて供給し、そして、反応液が0.2重量%以下のアクリロニトリル濃度及び30重量%以上のアクリル酸アンモニウム濃度を有するまで、未反応のアクリロニトリルの加水分解をさらに生じさせる。
アクリロニトリルの量は、通常0.1重量%以下であり、そして、従来の分析技術によって検出できないほど低くてもよい。
本発明の方法は、単一反応器中で二段で行うこともできる。あるいは、1つの反応器中で化学的工程を行い、そして、溶解アクリル酸または塩及び残留アクリロニトリルを含有する得られた溶液を、残留アクリルアミドの還元が定義したニトリラーゼ酵素との接触に際して行われる生物学的反応器に移すことができる。
しかしながら、アクリロニトリルの実質的に全ての加水分解を定義酵素によって触媒するのが好ましい。この場合、生成した溶液は、少なくとも30重量%のアクリル酸アンモニウムを含有している。したがって、反応器にアクリロニトリル、ニトリラーゼ酵素、及び水を仕込み、最終溶液を回収するのが好ましい。
本発明の完全に酵素的な方法によって製造されたアクリル酸アンモニウム単量体(生合成アクリル酸アンモニウム)が、プロピレンオキサイドから得られたアクリル酸からなどの別の化学的経路によって製造された単量体類の特性と、同等かそれより優れた特性を示すことを見出している。本発明の方法によって製造された単量体を使用して製造した重合体も、優れた特性を示す。本発明によって製造した生合成アクリル酸アンモニウムを他の化学的形態、例えば、アクリル酸またはそのナトリウム若しくは他のアルカリ金属塩、若しくは他の関連アクリル酸系単量体に転化して、アクリル酸系重合体の製造用出発単量体として使用することができる。あるいは、転化することなく、アクリル酸アンモニウムとして使用することができる。それを使用して、単独重合体を形成し、あるいは他の単量体類と併用して共重合体を製造することができる。
本明細書において、本発明をアクリル酸アンモニウムの製造のための好ましい実質的に酵素的方法に関連して論ずるが、論じた原理は、他のアクリル酸塩またはアクリル酸それ自体を製造する方法、及び第一工程がアクリロニトリルの化学的加水分解によるものである方法に適用できることを理解されたい。
本発明の方法は、一段法として操作することができる。そのような方法において、水、及び加水分解に際して少なくとも30重量%の濃度のアクリル酸アンモニウムを与えるのに十分な量のアクリロニトリルを反応器に供給し、そして、定義したニトリラーゼ酵素も供給する。次に、反応器中の溶液が0.2重量%以下(多くの場合0.1重量%以下)のアクリロニトリル濃度及び30重量%以上のアクリル酸アンモニウム濃度になるまで、加水分解を生じさせる。次に、反応器からこの溶液を回収する。
この種の方法は、連続法として操作することができる。そのような方法において、反応器中で、0.2重量%以下、多くの場合0.1重量%以下、好ましくは0.05重量%以下(それぞれ、2、1及び0.5g/l)のアクリロニトリル濃度となるように、アクリロニトリルを連続式反応器に供給する。反応器中のアクリル酸アンモニウムの濃度を30重量%以上に保持する。したがって、少なくとも30重量%のアクリル酸アンモニウム、及び0.2重量%以下のアクリロニトリルを含有する生成物を得るように、反応器からの物質を連続的に引き出すことができる。通常は、反応器中で一定の使用容積を保持するように、混合物は、反応物の供給速度と同じ速度で引き出す。
水もまた反応物であり、かつ、アクリロニトリルとアクリル酸アンモニウムの溶媒である。水は、反応の初めに、必要な全量を反応器中に含有させることができる。しかしながら、より一般的には、水を反応中に反応器に供給することができる。アクリロニトリルの周囲温度における水中溶解限度は、約7重量%であるので、アクリロニトリル溶液は、通常、飽和される。アクリロニトリルを溶液の形で添加するならば、溶液以外に生(neat)のアクリロニトリルを添加するのが望ましい場合が多い。生のアクリロニトリルは、液状または蒸気として供給することができる。水を生のアクリロニトリルと全く別個に反応器に添加することができる。
種々のタイプの反応器が、この方法に適している。それらには、連続攪拌槽反応器、抜取り−充填及びループ型反応器、及びプラグ流れ反応器がある。適切な系には、各々にアクリロニトリル及び水を供給する一連の充填床反応器がある。反応液を第一の充填床反応器から第二の反応器に、次に、第三の反応器等に通す。少なくとも30重量%のアクリル酸アンモニウム及び0.2重量%以下のアクリロニトリルを含有する反応液を、最終の充填床反応器から引き出す。流動床反応器も、特に充填床反応器の代りに使用することができる。
あるいは、この種の一段法は、流加式方法であってもよい。そのような方法において、アクリロニトリルを反応器中に供給して反応させ、アクリル酸アンモニウムを製造する。これは、アクリロニトリルの濃度を、上限及び下限の間に維持するような方法でなされる。アクリロニトリルを連続的に反応器中に供給し、この範囲内の濃度を維持することができる。あるいは、それを、アクリロニトリルの濃度が範囲の上限に達する程度に供給してもよい。次に、アクリロニトリルの濃度が範囲の下限に低下するまで、供給を停止する。その低下した時点で、さらに供給を開始して、アクリロニトリルの濃度を再度上昇させる。アクリル酸アンモニウムの濃度が、少なくとも30重量%である所定のレベルに達するまで、この工程を継続する。
流加法用反応器中のアクリロニトリルの濃度は、全反応を通して、0.2重量%以下に維持する。選択した範囲の上限及び下限は、共にこのレベル以下である。あるいは、濃度を反応中にこのレベル以上に上昇させても、また実質的に全反応を通してこのレベル以上であってもよい。その上限は、通常1または2重量%以下、多くの場合0.5重量%以下、好ましくは0.2重量%以下である。しかしながら、流加反応の終了に際して、アクリロニトリルの濃度を、0.2重量%、好ましくは0.1重量%又は0.05重量%以下に低下させることがぜひとも必要である。
アクリロニトリルの濃度が0.2重量%以下で、アクリル酸アンモニウムの濃度が、30重量%以上である場合、溶液を反応器から回収する。次に、新規の流加法を開始する。
水は、上記連続法に対すると同様に、反応が生じる前、あるいは反応中に、反応器に添加することができる。
流加反応に適した反応器には、連続反応器に有用なものと同種のもの、並びに流加攪拌槽反応器がある。
連続及び流加法が、本発明によれば好ましい。しかしながら、本発明は、一段法としての回分法の使用も包含する。回分法においては、反応に際し適当に高い濃度のアクリル酸アンモニウムを得るのに十分なアクリロニトリルを反応容器に供給し、酵素の存在下に反応させておく。反応は、アクリロニトリルが、常に0.2重量%以下、多くの場合0.05重量%以下である所定のレベルに低減するまで継続する。
回分反応に適した反応器には、回分攪拌槽反応器がある。
他方において、本発明の方法は、二段階酵素加水分解法として実施することができる。この種の方法では、開始工程を行うが、その工程の間に、アクリロニトリルの加水分解がアクリル酸アンモニウムの重量%が30%未満または非常に低い、あるいは、残留アクリロニトリルの重量%が0.2%または他の所望の最終濃度より高いのいずれか、あるいはその両方である程度まで生じる。標準的には、アクリル酸アンモニウムは少なくとも30重量%の量で存在するが、残留アクリルアミド量は0.2重量%より多い。この開始工程は、第一反応器中で行う。
次に、この第一反応器からの反応液を、1つまたはそれ以上の後続の反応器に移す。後続の反応器において、少なくとも30重量%のアクリル酸アンモニウム及び0.2重量%以下のアクリロニトリルを含有する水溶液を製造するように、更なる加水分解を、定義した種類のさらに別の酵素によって触媒させる。このような後続工程は、「仕上げ」工程としてよく知られている。
開始工程及び1つまたはそれ以上の後続工程は、連続、流加、または回分法として行うことができる。即ち、開始工程を、上記した方法のいずれかの連続法、流加法、または回分法として行うことができる。次に、得られた溶液を後続仕上げ工程に通す。この仕上げ工程において、アクリル酸アンモニウム及びアクリロニトリルの要求含有率の最終生成物を得るように、定義したニトリラーゼ酵素によって更なる加水分解を触媒する。次に、この生成物を最終の反応器から回収する。
好ましい二段法において、反応混合物を連続または他の反応器中で酵素的に加水分解して、少なくとも30重量%のアクリル酸アンモニウム及び約0.5重量%から(約4重量%から約7重量%でありうる)飽和までの量のアクリロニトリルを含有する生成物を製造する。この生成物を、アクリロニトリルの濃度を酵素的加水分解によって0.2重量%以下、多くの場合0.1重量%以下に低下させ、かつ、アクリル酸アンモニウム濃度を増大させる仕上げのための後続工程に通す。
後続工程は、少なくとも2個のタンク等の反応器から成る。第一の反応器に、開始工程からの反応液を仕込む。第一反応器に仕込むと、アクリロニトリルは、反応器中に存在する定義したニトリラーゼ酵素によって加水分解される。第一反応器が満たされたら、0.2重量%以下、多くの場合、検出可能レベル未満のアクリロニトリル含有率の最終生成物を反応器から回収する。この時点で、第二の、通常は同等の、反応器の仕込みを開始する。反応器に同様に仕込み、一杯になったら、反応混合物を第二反応器からポンプで引き出し、第一反応器の仕込みを再開する。このようにして、各反応器は、交互の流加法方式で作用する。
交互の仕上げ工程は、定義した酵素を含有する充填床反応器または一連の充填床反応器から成ることもできる。
更なる別の二段法は、第一工程として、充填床反応器を含んでいる。水及びアクリロニトリルを、それらが系中の混合機で混合され、そして充填床反応器に送られるサイクルに送る。充填床反応器から出てくる生成物は、少なくとも30重量%のアクリル酸アンモニウム及び通常は0.5重量%から飽和までの量のアクリロニトリルを含んでいる。この生成物の一部を仕上げ工程に送り、また、一部は、連続開始工程に再循環させる。
更なる別の二段法は、第一工程によって、30重量%までのアクリル酸アンモニウム及び少なくとも1重量%のアクリロニトリルを含有する溶液を製造することを含む。この溶液を35〜40重量%のアクリル酸アンモニウムになるように濃縮する蒸留工程に送る。次に、この生成物を、本発明に従う酵素的仕上げ工程に送って、アクリロニトリルの量を0.2重量%以下に減少させる。
仕上げ工程は、定義した特性を有する最終生成物をその単一工程では生じない、上記開始工程のいずれとも一緒に使用することができる。
二段法において、第一工程から出てくる溶液中のアクリロニトリルの量は、多くの場合0.5〜7重量%、例えば、少なくとも1重量%であり、また、約3または4重量%までである。
これらの二段法において、本発明の特に驚くべき特徴は、同種のニトリラーゼ酵素を開始工程及び仕上げ工程の両工程に使用可能なことである。例えば、このニトリラーゼ酵素は、上記したように非常に高レベルの生成物(仕上げ工程における)の存在下に非常に低レベルのアクリロニトリルを掃去することができるという点で異常である。しかしながら、さらに、大抵のニトリラーゼ酵素は、比較的高レベル、例えば、約0.5または1重量%以上のレベル、特に飽和及びその近辺のレベルのアクリロニトリルの存在下に、失活する傾向がある。本発明で使用するニトリラーゼ酵素は、開始工程の比較的高レベルのアクリロニトリル環境及び仕上げ工程の比較的低レベルのアクリロニトリル環境で、転化を触媒することができる。
本発明の方法に使用するために特に好ましいニトリラーゼ酵素は、120〜175mMのアクリロニトリル及び2,475〜2,525mMのアクリル酸アンモニウムを含有する水溶液中で測定して、少なくとも5日の半減期を有している。好ましくは、半減期は、少なくとも7日、より好ましくは、少なくとも7.5日である。アクリロニトリル及びアクリル酸アンモニウムの正確な含有量は、試験中に変化しうるが、特定の濃度範囲内に常に保持する。アクリロニトリルは、ニトリラーゼによってアクリル酸アンモニウムに転化されるので、アクリロニトリルの濃度は次第に低下する。濃度が120mMの下限に達したら、さらにアクリロニトリルを添加して、濃度を175mMの上限まで上昇させる。同様に、アクリル酸アンモニウムの量は、アクリル酸アンモニウムの濃度を調節して、特定量の間で変化させて、濃度が2,525mMの特定した最大値より高くなるのを防止する。
本発明の方法の全てにおいて、アクリロニトリルの最終濃度は、0.2重量%以下、多くの場合0.15重量%または1重量%以下、好ましくは0.05重量%以下である。この濃度は、好ましくは0.03重量%以下、より好ましくは0.02重量%または0.01重量%以下であり、また、実質的に検出できない程低いのがよい。
アクリル酸アンモニウムの最終濃度は、少なくとも30重量%、多くの場合少なくとも35重量%、好ましくは少なくとも40または45重量%である。アクリル酸アンモニウムの最高濃度は、通常48〜50重量%である。なぜならば、これ以上の濃度では、アクリル酸アンモニウムが、溶液から沈殿しがちであるためである。
ニトリラーゼ酵素は、いかなる適切な形態でもプロセスに含みうる。ニトリラーゼ酵素は、触媒として使用する前に、培養微生物から抽出した純粋な形で使用することができる。使用する抽出法は、ニトリラーゼ酵素の活性及び安定性を失わないことを確実にするべきである。
ニトリラーゼ酵素は、半純粋形、例えば、培養液または処理をしていない細胞若しくは粉砕細胞のような細菌細胞分画として使用することもできる。ニトリラーゼ酵素は、粗不純酵素溶液の形で使用してもよい。ニトリラーゼ酵素は、架橋重合体マトリックス、例えば、架橋ポリビニルアルコールまたは架橋ポリアクリルアミド等の担体に支持若しくは固定してもよい。ニトリラーゼ酵素は、表面に結合したニトリラーゼ酵素を有する非膨潤粒子の形で使用することもできる。ニトリラーゼ酵素は、処理していない細菌細胞または架橋重合体マトリックスに支持させた形で使用するのが好ましい。
我々は、流加式反応には、ニトリラーゼ酵素を遊離細胞として純粋または半純粋の形で使用するのが特に有利であることを見出している。この形での使用は、細胞を担体に固定化する必要性を排除する。また、このような使用は、貯蔵に際し、あるいは反応混合物中で、過度の安定性の低下に至らないことがわかっている。
連続式方法に関し、ニトリラーゼ酵素を固定化した形で使用する方が好ましい。なぜならば、このような使用は、使用する反応器でより大きな長期安定性を与える傾向があるためである。特に、ある環境において、固定化した形態のニトリラーゼ酵素は、貯蔵していると同様に、反応混合物中で安定であることを見出した。最終生成物からの触媒の分離も一般により容易である。
ニトリラーゼ酵素を、特に重合体ビーズの形で固定化する場合、より大きなサイズの重合体ビーズの製造が、重合体中のニトリラーゼ酵素の安定性を改善することを見出した。特に、850μmより、好ましくは1mmより大きなサイズのビーズが好ましい。
重合体マトリックスは、いかなる方法でも、例えば、粒状重合または懸濁重合によって、製造することができる。単量体混合物に増粘剤を添加することも有効である。
製造中のニトリラーゼ酵素の安定性は、低い細胞添加率、即ち、重合体マトリックスに対する乾燥細胞の重量%、特に5重量%以下、好ましくは1重量%以下、例えば約0.5重量%で、最高になることが見出された。しかしながら、安定性は、例えば、30または20℃以下、多くの場合15℃以下の低い重合温度を使用することによっても達成することができる。これは、例えば、少なくとも4重量%、好ましくは少なくとも5重量%、例えば、約6.5または6.8重量%のより高い細胞添加率と組合せて使用することができる。
好ましい方法において、ニトリラーゼ酵素を、反応器中で所望の活性を与えるように反応混合物に含有させる。反応器に加えるこの種の触媒は、通常50〜100,000ニトリラーゼ単位/グラム、典型的には500〜5000ニトリラーゼ単位/グラムの活性を有している。この場合、1ニトリラーゼ単位は、50mMリン酸緩衝液中、30℃、pH7.0、及び50mMアクリロニトリルの条件で、アクリロニトリルを1μモル/分の速度でアクリル酸アンモニウムに転化する活性と定義される。触媒は、菌細胞の形態、あるいは、より一般的には、重合体ゲルマトリックスに固定化した形態でありうる。定義された活性を有する触媒は、反応混合物の1〜50重量%の量で反応器中に含有させる。
特に、ニトリラーゼ酵素を、1リットルの反応混合物当たり、3,000〜50,000ニトリラーゼ単位の活性を示すように、反応混合物に添加するのが好ましい。
本発明の二段法において、我々は、より多い量のニトリラーゼ酵素触媒を開始工程におけるよりも仕上げ工程において含有させるのが望ましいことを見出した。
好ましい方法において、通常、必要なニトリラーゼ酵素の全量を反応の初め、即ち、アクリロニトリル反応物または反応液を添加する前に、関連反応器に供給する。しかしながら、反応中に連続的または定期的に追加の酵素を関連反応器に加えて、好ましい方法を実施することも可能である。
反応は、水溶液中で行う。水溶液の最良の成分は、一般に水、ニトリラーゼ酵素(菌細胞、重合体マトリックス等を含む)、アクリロニトリル、及びアクリル酸アンモニウムである。
反応は、いかなる適切な時間で実施しうる。連続反応は、10時間、一般に、少なくとも20または30時間、多くの場合50または60時間、あるいはそれ以上と、長い間行うことができる。連続反応の期間は、一般に、少なくとも一部は、反応液中のニトリラーゼ酵素の安定性に依存する傾向にある。非常に安定なニトリラーゼ酵素は、反応混合物に追加の新鮮なニトリラーゼ酵素を添加する必要なしに、かなり長い期間連続反応を続けることを可能とする。
流加法及び回分法は、一般に1〜24時間、例えば約5時間を要する。この種の反応の期間は、ニトリラーゼ酵素の活性及びニトリラーゼ酵素がアクリロニトリルをアクリル酸アンモニウムに転化する速度に依存する。アクリル酸アンモニウムに対する高いKi値を有するニトリラーゼ酵素は、生成物濃度が、35重量%、さらには40重量%にも達する場合でさえ、著しい生成物阻害が25〜30%のアクリル酸アンモニウムと明らかに低い転化率によって証明されているAppl.Microbiol.Biotech.,1990,34,第322〜324頁と違って、アクリロニトリルの迅速な転化を可能とする。
本発明の方法は、一般に5〜70℃、好ましくは20〜60℃の温度で行われる。我々は、低い反応温度を使用して、アクリル酸アンモニウムの収率を顕著に低減することなく、酵素活性の損失を少なくすることができることを見出している。例えば、30℃以下、特に20℃以下の温度が有効である。反応温度は、15℃以下、さらには10℃と低くすることができる。
pH条件は、通常3〜9.5、好ましくは5〜9、より好ましくは6〜8である。
反応器中に存在するアクリロニトリルの非常に低い濃度は、特に流加法及び連続法に関し、反応物濃度の注意深い制御を必要とする。
アクリロニトリル濃度の測定及び制御は、液相に関するいかなる従来の方法(例えば、分光またはクロマトグラフィー)で行うことができるが、特に便利かつ迅速な方法は、反応混合物と平衡しているヘッドスペースガス中のアクリロニトリルの検出である。これは、U.V.分析を用いて行うことができる。
反応器がヘッドスペースを有していない場合、分析を、例えば、ブリードによって反応混合物と平衡して保持することができるいかなる蒸気に対して行うことができる。
さらに別の監視技術は、導電率を使用するものである。反応混合物の一部を、例えば、サンプリングまたはブリードによって取り出す。導電率とアクリル酸アンモニウムの濃度との関係が、アクリル酸アンモニウムの低い濃度、例えば、約20重量%以下で非常に敏感であり、かつ、本質的に線形であることを見出した。本発明の方法は、これより高い濃度で実施される傾向にあるので、反応液試料を、アクリル酸アンモニウムの濃度がこの敏感な線形域内にあるように希釈する。
次に、導電率を用いてアクリル酸アンモニウムのレベルを非常に精密に測定する。次に、アクリロニトリルの割合を物質収支計算を用いて確定する。
アクリル酸アンモニウムの高濃度、例えば30重量%以上において、存在するアクリロニトリルが、導電率に観測可能な作用を及ぼすことも見出している。この作用を用いて、反応混合物中のアクリルニトリルのレベルを算定することも可能である。
本発明の方法において、特に連続法において、またしばしば流加法において、低いアクリロニトリルの濃度を維持することが非常に望ましい。一般に、例えば、アクリロニトリルを反応器中に供給する場合、非常に高濃度のアクリロニトリルの局在する領域をできるだけ少なくすることが重要である。一般に、触媒の寿命は、低いアクリロニトリル濃度で最高にされる。平均濃度が、非常に低い場合、0.2重量%より高い、さらには1または2重量%より高いアクリロニトリル濃度との過渡的な接触は、許容しうる。同様に、平均値が低く、また、変動がそんなに長く続かない場合、経時的な濃度の一時的変動も許容しうる。
アクリロニトリルの局所的な高濃度化の発生率は、添加装置を適切に選択し、また、適当な攪拌を反応器中で確実に保持することによって、低減することができる。
流加反応の制御は、プログラム制御装置、例えば、計算機制御装置を用いて行うことができる。そのような制御装置は、所定の速度での液状または蒸気状のアクリロニトリルの供給に対し、プログラムされる。
流加及び連続反応、特に、連続攪拌槽反応器中で実施されるものは、フィードバック系を用いて制御することができる。反応混合物の分析を、例えばヘッドスペースで、あるいは上記したいかなる他の方法で行い、得られた測定値を用いて、液体若しくは蒸気としてアクリロニトリルの反応器への供給を制御することができる。
制御は、反応器を通る循環ガスまたは不混和液によって行うことができる。ガスは、例えば、アクリロニトリル蒸気または他のガスと混合したアクリロニトリル蒸気でありうる。不混和液は、反応混合物と混和しない如何なる液であってもよい。また、アクリロニトリルを、この不混和液に溶解若しくはそれと混合させることもできる。ガスまたは不混和液は、反応混合物より低密度であるように選択されることが多いので、ガスまたは不混和液は、通常、反応混合物中を上方に通過する。次に、これを引き出し、分析する。この分析の結果を用いて、ガスまたは不混和液の反応混合物への供給を制御することができる。ガスまたは不混和液は、水を反応混合物中に運ぶこともできる。特に、そのような系は、特に連続攪拌槽における連続反応、及び流加反応に使用することができる。
反応混合物自体を、ループによって引き出して循環させ、反応混合物に戻すこともできる。ループは、アクリロニトリルの源、及びしばしば水の源に、接続することができる。分析は、ループのライン中またはヘッドスペースで行って、ルーペへの反応物の添加を制御することができる。反応が、連続式のものである場合、反応混合物をループから取り出すことができるブリードを設けてもよい。
全ての場合に、必ず必要というのではないが、反応器に攪拌機を備えることができる。
連続反応に関し、反応混合物を引き出す如何なる適切な方法も用いることができる。適切な方法には、上記したブリード及び反応混合物があふれて、反応器から出ていくことができる堰がある。
ニトリラーゼ酵素は、アクリロニトリルが転化される場合、アクリロニトリルに対する500μM以下のKm、及び生成されるアクリル酸アンモニウムに対する100,000μM以上のKiを有する必要がある。本明細書において、Km及びKiは、ニトリラーゼ酵素が、特にpH7においてミカエリス−メンテン反応速度論に従う条件下に測定する。好ましい測定技術は、pH7、及び30℃で50mMリン酸ナトリウム緩衝液中で全細胞形のニトリラーゼ酵素を使用し、また、0.01〜0.5mMのアクリロニトリル濃度(Kmに関し)及び1.2Mのアクリル酸アンモニウムと0.079〜0.554mMのアクリロニトリル濃度(Kiに関し)を使用する。
Kmは、好ましくは300μM以下、より好ましくは100μM以下、最も好ましくは60μM以下である。初期の実験を行った好ましいニトリラーゼ酵素は、全細胞の形で30.6μMのKmを有するので、我々は、標準の技術及び選択手順、例えば、シルマン等(1989)J.Gen.Microbiol.,135,3153−3164において、アミダーゼに対して記載されたもの、及びワグナー(1990),Tibtech.,8,263−270によって、ラクテートデヒドロゲナーゼに対して記載されたものの適用によって、9.46、さらには3.8μMまでのKm値を持つ酵素を得ることを予測する。
Kiは、好ましくは、少なくとも150,000または200,000、より好ましくは、少なくとも250,000μMである。初期の実験を行った好ましいニトリラーゼ酵素は、309,000μMと推定したKiを有している。上記Kmに関し述べたもののような標準の技術及び選択手順によって、300,000μMまで、さらには800,000μM以下のKiを有するニトリラーゼ酵素を得る。
Ki/Km比は、一般に、少なくとも200、好ましくは、少なくとも300、より好ましくは、少なくとも500、特に、少なくとも1,000である。本発明の方法に使用するニトリラーゼ酵素は、少なくとも5,000、さらには9,000以上のKi/Km比を有することができ、また、我々が初期の実験を行ったニトリラーゼ酵素は、10,000より高いこの比の値を有している。
本発明の方法で使用するニトリラーゼ酵素は、我々が単離した新規の微生物が産生するものである。これは、ロドコッカス・ロドクラウス(Rhodococcus rhodochrous)の菌株であり、受託番号NCIMB 40757を受けて、1995年8月8日にNCIMBに寄託された。他の好ましいニトリラーゼ酵素は、我々が受託番号NCIMB 40833を受けて、1996年12月11日に、NCIMBに寄託したロドコッカス・ロドクラウスの菌株が産生するものである。したがって、本発明の製造方法は、ニトリラーゼ酵素が、ロドコッカス・ロドクラウスNCIMB 40757またはNCIMB 40833あるいはこれらのいずれかの突然変異体若しくは変異体の特性を有する微生物から得ることができるものである方法である。
これらの微生物及びこれらが産生するニトリラーゼ酵素は、英国特許出願番号第9525372.0に基づく優先権を主張する本日出願した本願の同時係属国際出願No.PCT/GB96/03080(WO97/21805)に述べられている。
実施例1
ナショナル・コレクション・オブ・インダストリアル・アンド・マリン・バクテリア(National Collection of Industrial and Marine Bacteria)に、培養コレクション番号NCIMB 40757を受けて寄託された、ニトリラーゼ酵素を含有する、またはニトリラーゼ酵素を誘発することができるロドコッカス・ロドクラウスの菌株の原分離菌を、以下の表に示す液体培養培地を含有するエーレンマイヤーフラスコに移す。
【表1】
エーレンマイヤーフラスコを攪拌しながら24時間保温する。次に、細胞を液から分離し、50mM、pH7のリン酸ナトリウム緩衝液に再懸濁させた後、懸濁液から分離する。細胞の一部を−20℃で凍結貯蔵し、その残りを50mMのアクリロニトリルを含有する50mMのpH7のリン酸ナトリウム緩衝液に再懸濁する。細胞の比ニトリラーゼ活性を測定したところ、1060μモル/分/g(細胞の乾燥重量)であった。
次に、細胞を30℃で精製水に懸濁させた。アクリロニトリルを細胞懸濁液に定期的に添加して、アクリロニトリルの濃度を190mMに上昇させた。各添加前に、試料を取り出し、細胞懸濁液中のアクリロニトリル、アクリルアミド、及びアクリル酸アンモニウム濃度を測定した。以下の表は、初期、最高及び最終比ニトリラーゼ活性、最終アクリル酸アンモニウム濃度及びその濃度に達するのに要した時間を示す。
【表2】
細胞物質を遠心分離及び濾過によってアクリル酸アンモニウム溶液から除去して、測定した溶液中のアクリロニトリル、アクリルアミド、及びアクリル酸アンモニウムの濃度を以下の表に示す。
【表3】
同様にして、さらに反応を行ったところ、検出限度以下のアクリロニトリルと共に、0.15重量%のアクリルアミド濃度及び46重量%のアクリル酸アンモニウムが得られた。
実施例2
本発明の連続方法を、実施例1に説明したような酵素を用いて行う。酵素を重合体ビーズ中に封入して、固定化細胞を用意する。これらの固定化細胞ビーズを反応器に移して、20℃で33重量%のアクリル酸アンモニウム及び3.6重量%のアクリロニトリルの溶液中に懸濁させる。固定化触媒の作用によって、反応器中のアクリル酸アンモニウムの濃度を35重量%に上昇させた。次に、アクリロニトリル及び水を別々に自動的に反応器に供給して、アクリル酸アンモニウムの濃度を33〜35重量%に維持し、かつ、アクリロニトリルの濃度を2.4〜3.6重量%に維持する。操作中、アクリロニトリル/アクリル酸アンモニウム溶液及びビーズ材のブリードを反応器から連続的に引き出し、一定の反応器使用容積を保持する。次に、反応器中の内容物をサイクロンに入れ、ビーズを分離して反応器に戻す。次に、生成物の流れを一対の仕上げ用反応槽の一方に供給する。これらの槽も固定化酵素物のビーズを含んでいる。一工程において、一方の槽にアクリロニトリルで汚染されたアクリル酸アンモニウム溶液を仕込み、他方の槽は、酵素的加水分解条件に保持する。酵素的加水分解を、アクリロニトリルを実質的に検出されないレベルまで減少させる程度に行った後、その槽を、酵素を含むビーズ及び他の固体成分を、アクリロニトリルを実質的に含まない39重量%のアクリル酸アンモニウム溶液から分離するフィルターを通して空にする。
実施例3
本発明の繰り返し流加方法を、実施例1で説明した酵素を用いて行う。酵素を重合体ビーズ中に封入して、固定化細胞を用意する。これらの固定化細胞ビーズを反応器に移して、20℃で水に懸濁させ、そして、1.2重量%の濃度になるようにアクリロニトリルを添加する。固定化細胞のニトリルが、アクリロニトリルの加水分解を触媒して、アクリル酸アンモニウムを生成する。反応器中のアクリロニトリルの濃度が、0.9重量%に低下したら、さらにアクリロニトリルを反応器に自動的に添加して、再びアクリロニトリルの濃度を1.2重量%に上げる。この自動的供給手順は、反応器中のアクリル酸アンモニウムの濃度が43.5重量%に上昇するまで継続する。1回分の反応の完了に際し、アクリロニトリルの供給を止め、反応器中の残っているアクリロニトリルを、アクリル酸アンモニウムの濃度が45重量%になり、アクリロニトリルの濃度が実質的にゼロになるまでアクリル酸アンモニウムに転化させる。
製造されたアクリル酸アンモニウム溶液を反応器から引き出し、濾過して、細胞物質の固定化生触媒を回収する。次に、この物質を引き続き20℃で水を再仕込みされる反応器に戻して、工程を繰返す。
Claims (18)
- 水と、加水分解に際し少なくとも30重量%の濃度のアクリル酸またはその塩を与えるのに十分な量のアクリロニトリルとを供給し、そして、アクリロニトリルをアクリル酸アンモニウムに転化するニトリラーゼ酵素であって、ロドコッカス・ロドクラウスNCIMB 40757またはNCIMB 40833を培養することによって得られた、500μM以下のアクリロニトリルに対するKm及び100,000μM以上のアクリル酸アンモニウムに対するKiを有するニトリラーゼ酵素を、工程中にアクリロニトリルと接触して供給し、反応液が0.2重量%以下のアクリロニトリル濃度及び30重量%以上のアクリル酸アンモニウム濃度になるまでアクリロニトリルの加水分解を生じさせ、そして、30重量%以上のアクリル酸アンモニウム濃度及び0.2重量%以下のアクリロニトリル濃度を有する溶液を回収することを特徴とする少なくとも30重量%のアクリル酸またはその塩及び0.2重量%以下のアクリロニトリルを含有する水溶液を製造する方法。
- アクリロニトリルを化学的に加水分解して、アクリル酸アンモニウム及びアクリロニトリルを含有する水溶液を用意し、次いで、得られた溶液を前記ニトリラーゼ酵素と接触させ、そして、反応液が0.2重量%以下のアクリロニトリル濃度を有するまで、アクリロニトリルの加水分解を生じさせる請求項1記載の方法。
- アクリロニトリルの実質的に全ての加水分解が、前記ニトリラーゼ酵素を用いる酵素的加水分解によるものである請求項1記載の方法。
- 反応器に、水と、前記ニトリラーゼ酵素と、加水分解に際し少なくとも30重量%の濃度のアクリル酸アンモニウムを与えるのに十分な量のアクリロニトリルとを仕込み、そして、反応液が0.2重量%以下のアクリロニトリル濃度及び30重量%以上のアクリル酸アンモニウム濃度になるまで、アクリロニトリルの酵素的加水分解を生じさせる請求項3記載の方法。
- アクリロニトリルの最終濃度が、0.1重量%以下である請求項4記載の方法。
- アクリル酸アンモニウムの最終濃度が、少なくとも40重量%である請求項4または5記載の方法。
- Kmが、100μM以下である請求項4乃至6のいずれか1項に記載の方法。
- Kiが、少なくとも200,000μMである請求項4乃至7のいずれか1項に記載の方法。
- Ki/Km比が、少なくとも5,000である請求項4乃至8のいずれか1項に記載の方法。
- 工程中に、反応器に、前記ニトリラーゼ酵素、水、及びアクリロニトリルを仕込み、そして反応器中で加水分解を生じさせ、次に溶液を反応器から回収することによって行われる請求項4乃至9のいずれか1項に記載の方法。
- 第一工程中にアクリロニトリルの加水分解が、アクリル酸アンモニウムの重量%が所望の最終濃度未満であるか、あるいは、残留アクリロニトリルの重量%が所望の最終濃度より高い程度に生じ、そして、次に、この溶液を、それをさらに酵素的に加水分解して、回収される所望の最終溶液を得る1つまたはそれ以上の後続反応器に移す、二段酵素加水分解法として行われる請求項4乃至9のいずれか1項に記載の方法。
- 水及びアクリロニトリルから成る反応混合物を連続式反応器中で酵素的に加水分解して、少なくとも30重量%のアクリル酸アンモニウム及び0.5重量%から飽和までの量のアクリロニトリルを含有する生成物を生成し、そして、次に、この生成物を、アクリロニトリルの濃度を酵素的加水分解によって0.1重量%以下に低下させ、かつ、アクリル酸アンモニウムの濃度を増大させる後続反応器に移す請求項11記載の方法。
- 後続反応を、交互に流加法で操作される少なくとも2つの後続反応容器を利用して行う請求項11または12記載の方法。
- 第一工程を充填床反応器中で行って、0.5重量%から飽和までのアクリロニトリルを含有する溶液を生成し、そしてこの溶液の一部を、残りを再循環させながら、さらに酵素的に加水分解する請求項11乃至13のいずれか1項に記載の方法。
- 第一工程の酵素的加水分解で得た溶液を、第二工程の酵素的加水分解の前に蒸留する請求項11乃至14のいずれか1項に記載の方法。
- 同一のニトリラーゼ酵素を、方法全体を通して使用する請求項11乃至15のいずれか1項に記載の方法。
- 方法の制御が、酵素的加水分解を行う反応器のヘッドスペースでのアクリロニトリルの検出から成る請求項1乃至16のいずれか1項に記載の方法。
- 反応器の制御が、溶液を20重量%以下のアクリル酸アンモニウム濃度になるように希釈し、そして、前記希釈液の導電率を測定することから成る請求項1乃至17のいずれか1項に記載の方法。
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