JP3875561B2 - 家屋の床下換気システム - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は、家屋の床下空間等を換気する換気システムに係り、特に、家屋の壁部に設けられた床下換気口(吸気口や排気口を含む。以下同じ。)から床下空間への雨水等の侵入が有効に防止され得ると共に、家屋の高気密高断熱性が有利に確保され得るようにした床下換気システムに関するものである。
【0002】
【背景技術】
従来から、家屋において略密閉された床下空間の換気には、▲1▼ファン(通風機)や熱交換器等を使用して強制的に行ったり、或いは▲2▼床下空間の周壁等を構成する基礎(布基礎やべた基礎等を含む)に換気口乃至は換気ガラリを設けること等により実現されている。しかしながら、前者▲1▼では、ファンの騒音や電力消費による使用コスト等が問題となる傾向にあり、また、後者▲2▼では、換気口等が基礎に貫設されていることから、床下空間、ひいては家屋全体の高気密高断熱性が十分に確保され難くなったり、或いは該換気口から床下空間に雨水等が侵入するおそれがあった。
【0003】
そこで、特開平7−189352号公報や特開2001−132123号公報等には、家屋の壁部に沿って延び、且つ一方の開口部が吸気口として家屋の妻壁等に貫設されると共に、他方の開口部が家屋の床下空間に開口する吸気管と、家屋の内壁と外壁の間を利用して一方の開口部が床下空間に開口すると共に、他方の開口部が家屋の小屋裏空間に開口する壁部通路と、家屋の妻壁等に貫設され、且つ壁部通路の小屋裏空間に開口する開口部から送出される空気を外部に吐出させる排気口とを、含んで構成される床下換気システムが開示されている。このような床下換気システムでは、吸気口乃至は排気口が床下空間の周壁に貫設されていないことから、床下空間の高気密高断熱性が有効に確保されるようになっている。
【0004】
ところが、かかる公報に示されるような換気システムにおいては、床下空間の強制換気等を行うために、吸気管や壁部通路上に熱交換器やファン等が配設されており、その結果、前述の▲1▼に示される如きファンの騒音や使用コスト等の問題を内在すると共に、構造が複雑とされることから施工に手間がかかることに加えて保守管理や故障時の修理にも手間と費用がかかるという問題があった。
【0005】
しかも、上述の公報に示される換気システムにおいては、暴風雨等の悪天候に際して、強風と共に雨水が吸気口や排気口から小屋裏空間に侵入するおそれがあり、天井の雨漏りや、最悪の場合には、家屋が腐朽するおそれさえあった。
【0006】
なお、このような問題に対処するために、公知のベントキャップやパイプフード等の外壁用換気口具乃至は外壁用端末換気口を、前述の特開平7−189352号公報や特開2001−132123号公報等における吸気口や排気口に取り付けることによって、小屋裏空間への雨水等の侵入を防止すること等も考えられるが、かかる換気口具を装着した換気システムにおいては、該換気口具の施工が面倒であり、また、家屋の外壁に突出して設置されていることから、風雨等の外部の影響による耐久性の低下が惹起されることや、更には、家屋の美観を損ねる等といった問題があったのである。
【0007】
【解決課題】
ここにおいて、本発明は、上述の如き事情を背景として為されたものであって、その解決課題とするところは、家屋の高気密高断熱性を有効に確保しつつ、簡単な構造で床下空間の換気が有利に実現され得る新規な構造の床下換気システムを提供することを目的とする。
【0008】
また、本発明の幾つかの態様においては、吸気口や排気口等から家屋内への雨水等の侵入が効果的に防止され得る新規な構造の床下換気システムを提供することも目的とする。
【0009】
【解決手段】
以下、このような課題を解決するために為された本発明の態様を記載する。なお、以下に記載の各態様において採用される構成要素は、可能な限り任意の組み合わせで採用可能である。また、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに限定されることなく、明細書全体および図面に記載され、或いはそれらの記載から当業者が把握することの出来る発明思想に基づいて認識されるものであることが理解されるべきである。
【0010】
すなわち、本発明の第一の態様は、家屋の床下空間を換気する換気システムにおいて、前記床下空間を、直接外気に連通されていない外気遮断状態とする外気遮断構造と、前記家屋の北側の外壁部に沿って高さ方向に延び、上端の開口部が該家屋の北側部位に設けられた吸気口を通じて該家屋の外部空間に連通せしめられると共に、下端の開口部が前記床下空間に開口せしめられることにより、該外部空間を該床下空間に連通せしめる吸気用通路と、前記家屋の南側の外壁部に沿って高さ方向に延び、下端の開口部が前記床下空間に開口せしめられると共に、上端の開口部が該家屋の小屋裏空間に開口せしめられることにより、該床下空間を該小屋裏空間に連通せしめる排気用通路と、該小屋裏空間を前記外部空間に連通せしめる排気口とを、含んで構成した家屋の床下換気システムを、特徴とする。
【0011】
このような本態様に従う構造とされた家屋の床下換気システムにおいては、家屋の北側における冷たい空気が、気体の温度差や密度差に伴う自然対流の作用により、下降流となって吸気口から吸気用通路を通じて床下空間に吸気されると共に、南側の壁部及び屋根部で太陽熱等により暖められた暖かい空気が、同作用により上昇流となって排気用通路に導かれて小屋裏空間に排出され、更に小屋裏空間に設けられた排気口から外部に排気されることとなる。その結果、一般に床下空間の周壁に対して吸気口や排気口を設ける必要もなく、床下空間の高気密高断熱性が有効に確保され得ると共に、悪天候に際して雨水等が吸気口や排気口から床下空間に侵入することが効果的に防止され得るのであり、それに加えて本態様に係る床下換気システムが自然対流を利用した簡単な構造で実現されることから、基本的にファン(送風機)等の特別な大きな動力源が不要となり、施工性やコスト性が有利に向上され得るのである。
【0012】
また、本態様では、小屋裏空間が排気口を通じて外部空間と連通されていることから、床下空間だけでなく小屋裏空間も有利に換気され得る。
【0013】
なお、本態様において、吸気口や排気口は、例えば、軒裏乃至は軒下の平部上端等に設けられたり、或いは、棟等に取り付けられる公知の各種換気口具の通風口によって実現可能であり、それによって、吸気口や排気口から小屋裏空間への雨水等の侵入が有効に防止され得ることとなる。更に、これら吸気口や排気口は、必要に応じて、複数設けることが可能である。また、吸気用通路や排気用通路は、例えば、筒体形状の通気管を採用することが可能な他、家屋の内壁と外壁の間の空間を利用してもよい。更にまた、本態様に係る床下換気には、上述の説明からも明らかなように空気の温度差や密度差等に基づく対流作用を利用した自然換気で基本的には有効に作用し得るが、ファン(送風機)等を設けて換気を行う強制換気(機械換気または1種換気)を補助的に採用することも可能である他、機械給気(吸気)と自然排気を組み合わせた換気(所謂、2種換気)や、自然給気と機械排気を組み合わせた換気(所謂、3種換気)を補助的に採用してもよい。
【0014】
また、本発明の第二の態様は、前記第一の態様に係る家屋の床下換気システムにおいて、筒体形状を有する換気用管体を、前記小屋裏空間を画成する外壁部に貫通設置せしめて、該換気用管体の外側端部を前記外部空間に連通させて開口せしめる一方、該換気用管体における周壁の鉛直上方に位置する半周部分の領域に複数の通気孔を設けてそれら通気孔を前記小屋裏空間に開口せしめることにより、前記排気口を構成したことを、特徴とする。このような本態様においては、前記排気用通路から排出される空気が、かかる換気用管体の通気孔および外側端部を通じて外部空間に排気されるようになっている。それ故、雨水等が、換気用管体の開口部から管体内部に侵入した場合に、該管体の下方周壁部で受け止められることとなり、以て、雨水等が家屋内の小屋裏壁部等に付着することが防止されることから、簡単な構造で小屋裏空間への雨水等の侵入が確実に防止され得るのである。
【0015】
また、本発明の第三の態様は、前記第二の態様に係る家屋の床下換気システムにおいて、前記家屋を切妻造とすると共に、前記換気用管体を該家屋の棟と略平行に延びるようにして該家屋の一対の妻壁に跨って配設すると共に、該換気用管体の両端部を各妻壁を貫通して外部に開口せしめたことを、特徴とする。このような本態様においては、前記第二の態様に係る換気用管体が有利に実現され得る。
【0016】
また、本発明の第四の態様は、前記第二の態様に係る家屋の床下換気システムにおいて、前記換気用管体における内側端部を前記小屋裏空間に位置せしめて実質的に閉塞せしめたことを、特徴とする。このような本態様においては、換気用管体の外部空間に開口する開口部から雨水が浸入しても、閉塞された内側端部で堰き止められることとなり、小屋裏内壁への雨水の付着が効果的に防止され得る。なお、換気用管体の内側端部は、例えば該内側端部に換気用管体の開口を全体に亘って覆蓋させる蓋体を固着せしめること等によって有利に閉塞され得る。
【0017】
また、本発明の第五の態様は、前記第二乃至第四の何れかの態様に係る家屋の床下換気システムにおいて、前記換気用管体における少なくとも鉛直下方に位置する底壁部を、前記家屋の内部から該家屋の外部に向かって鉛直方向で次第に下方に向かって傾斜せしめたことを、特徴とする。このような本態様においては、換気用管体の開口部から浸入する雨水が、換気用管体の内部に止まることなく開口部から屋外(外部空間)に排出されることとなり、その結果、換気用管体の水捌け性が向上され得る。なお、本態様では、例えば、長さの異なるワイヤ等の吊り下げ具を多数用意して、換気用管体の複数の箇所に取り付けると共に、それら吊り下げ具の上端を家屋の棟や垂木等に固定することにより、換気用管体が家屋の鉛直方向に対して適宜の傾斜角度で傾斜されつつ家屋に支持され得る。
【0018】
また、本発明の第六の態様は、前記第一乃至第五の何れかの態様に係る家屋の床下換気システムにおいて、前記排気用通路における前記上端の開口部を、前記排気口に向かう方向に開口せしめたことを、特徴とする。このような本態様においては、排気用通路から排出される床下空気の排気効率がより一層向上され得るのであり、床下の負圧作用による吸気効率の向上と相俟って、床下空気の換気効率がより向上され得る。
【0019】
また、本発明の第七の態様は、前記第一乃至第六の何れかの態様に係る家屋の床下換気システムにおいて、前記通気孔を、前記換気用管体の外周面から前記家屋の中央側に向かう方向に傾斜して内周面に延びるように形成したことを、特徴とする。このような本態様においては、排気口を通じて外部空間から浸入する風雨の方向と通気孔の傾斜方向が反対向きとされることとなり、風雨の小屋裏空間への浸入が抑えられ得る。
【0020】
また、本発明の第八の態様は、前記第一乃至第七の何れかの態様に係る家屋の床下換気システムにおいて、前記吸気用通路および前記排気用通路の少なくとも一方を、前記家屋の外壁部に沿って配設せしめた通気管体によって構成したことを、特徴とする。
【0021】
また、本発明の第九の態様は、前記第八の態様に係る家屋の床下換気システムにおいて、前記吸気用通路及び/又は前記排気用通路を構成する前記通気管体を、前記家屋の外壁部に沿って複数本並設せしめたことを、特徴とする。
【0022】
また、本発明の第十の態様は、前記第一乃至第九の何れかの態様に係る家屋の床下換気システムにおいて、前記吸気口および前記排気口を、何れも、風雨が直接に入り込まないようにして前記外部空間に開口せしめたことを、特徴とする。このような本態様においては、吸気口および排気口を、例えば家屋の軒天井等に設けたり、或いはこれら吸気口および排気口に公知のベントキャップやパイプフード、ウェザカバー等を装着することにより、雨水等の小屋裏空間への侵入がより効果的に抑えられ得る。
【0023】
【発明の実施形態】
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
【0024】
先ず、図1〜2には、本発明の一実施形態としての床下換気システムが示されている。この床下換気システムは、切妻屋根を備えた鉄筋コンクリート構造の家屋10に取り付けられており、べた基礎からなる家屋10の床下空間12を換気するようになっている。なお、以下の説明中、原則として、家屋10の北側とは、図1中の右手を指し、家屋10の南側とは、図1中の左手を指すものとする。
【0025】
より詳細には、床下換気システムは、吸気用通路としての吸気ダクト14と排気用通路としての排気ダクト16を含んで構成されている。吸気ダクト14は、略ストレートな筒体形状を有する通気管体として構成されており、塩化ビニル等の合成樹脂材や、ステンレスやアルミニウム、鉄等の金属材により形成されている。また、本実施形態では、かかる吸気ダクト14が家屋10に一対設けられており、各吸気ダクト14が、家屋10の桁行方向(図2中、左右方向)の端部付近に、それぞれ、位置せしめられていると共に、家屋10の外壁部のうち一方の平を構成する右外壁18の内面に沿って上下方向に延びるようにして右外壁18に固定されており、以て、家屋10に収容配置されている。また、特に本実施形態では、右外壁18が、家屋10の北側に位置せしめられている。更にまた、吸気ダクト14における上端の開口部としての上側開口20が、家屋10の天井22に貫通され、且つ天井22を吊り下げ支持せしめる躯体としての複数本の鉄骨24における鉄骨24と鉄骨24の間を上下方向に延びて、小屋裏空間26に開口していると共に、下端の開口部としての下側開口28が、家屋10の床30を貫通して床下空間12に開口している。
【0026】
また一方、排気ダクト16は、筒体形状を有する通気管体として構成されており、吸気ダクト14と同様に塩化ビニル等の合成樹脂材や、ステンレスやアルミニウム、鉄等の金属材により形成されている。また、本実施形態では、排気ダクト16を一対備えており、各排気ダクト16が、右外壁18に固定された各吸気ダクト14に対して、それぞれ、桁行方向に直交する方向(図1中、左右方向)で略対向位置せしめられていると共に、家屋10の外壁部のうち他方の平を構成する左外壁32の内面に沿って上下方向に延びるようにして左外壁32に固定されており、以て、家屋10に収容配置されている。なお、このことからも明らかなように、右外壁18と対向位置せしめられる左外壁32は、家屋10の南側に位置せしめられている。
【0027】
また、排気ダクト16における上端の開口部としての上側開口34が、家屋10の天井22に貫通され、且つ天井22を吊り下げ支持せしめる躯体としての複数本の鉄骨24における鉄骨24と鉄骨24の間を上下方向に延びて、小屋裏空間26に開口していると共に、下端の開口部としての下側開口36が、家屋10の床30を貫通して床下空間12に開口している。そこにおいて、排気ダクト16の軸方向上部を構成する排出案内部37が、小屋裏空間26に位置せしめられて、家屋10の軒から棟に向かって屋根の内面に沿って延びるようにして配設されており、図示しないフランジ状の取付金具やワイヤ等を介して屋根に吊り下げ支持されている。これにより、排気ダクト16の上側開口34が、家屋10の棟付近、換言すれば小屋裏空間26の上端部分に開口している。
【0028】
ところで、かかる家屋10の構造や形状等は、特に限定されるものでないが、本実施形態では、一階居室38および二つの二階居室40,40を備えてなる二階建て建築物とされている。また、家屋10は、鉄筋コンクリート構造(壁式鉄筋コンクリート構造や鉄筋コンクリートラーメン構造等を含む)とされており、家屋10の主たる構成部分、具体的には右外壁18や左外壁32を含んで構成される外壁部やべた基礎等が、鉄筋コンクリートによって構成されている。更にまた、図1〜2に二点鎖線で示される如き一階居室38の内壁39と右外壁18や左外壁32を含むコンクリート壁部(外壁部)の間には、吸気ダクト14や排気ダクト16が収容配置されていると共に、図示しないグラスウール等の断熱材が充填されている。また、かかる断熱材は、躯体としての複数本の鉄骨24の間や後述する屋根の内部等にも充填されている。これにより、家屋10の高気密高断熱性が確保されるようになっている。また、家屋10のべた基礎を構成する内部コンクリート41の下方には、ポリエチレンシート43が略全体に亘って敷設されており、それによって、家屋10の防湿性が確保されている。
【0029】
また、家屋10を構成する切妻屋根は、本実施形態の要部でないことから図示を省略してあるが、公知のアスファルトルーフィングや瓦等を含んで構成されており、上述の右外壁18や左外壁32を含むコンクリート壁部の上端に固定される複数本の鉄骨42を用いた小屋組み構法により、これら複数本の鉄骨42等に対して切妻屋根の下地44を介して支持されている。切妻屋根の下地44は、野地板46と合板48が棟と平行に延びる母屋としてのC形やロ形、溝形等の鋼材50の複数本を介して重ね合わされるようにして相互に固定されると共に、これら野地板46と合板48の間にグラスウール等の断熱材(図示せず)を配設せしめることにより、構成されている。なお、本実施形態では、下地44の少なくとも軒先付近には断熱材が配設されておらず、該下地44の軒先付近は中空構造とされている。
【0030】
また、このような屋根(下地44)の北側および南側に位置する軒裏には、それぞれ、軒天井52が設けられており、特に本実施形態では、北側の軒天井52aに一対の吸気口54a,54aが設けられていると共に、南側の軒天井52bに一つの吸気口54bが設けられている。また、これら吸気口54よりも家屋10の内方に位置する合板48の外周縁部には、連通孔56が、それぞれ、貫設されており、かかる連通孔56が小屋裏空間26に開口していると共に、軒先付近の下地44の内部を通じて各吸気口54に接続されている。なお、上述の説明からも明らかなように、本実施形態では、吸気口54が家屋10の軒天井52に設けられていることにより、該吸気口54から小屋裏空間26に風雨等が直接に入り込まないようになっている。
【0031】
更にまた、北側の軒天井52aに設けられる吸気口54a,54aは、連通孔56a,56aを通じて、それぞれ、吸気ダクト14の上側開口20と対向位置せしめられている。これにより、家屋10の床下空間12が、各一対の吸気ダクト14や連通孔56、吸気口54を通じて外部(屋外)に連通されている。なお、吸気口54や連通孔56には、必要に応じて鉄網乃至は鉄格子等が嵌め入れられる。
【0032】
また、家屋10が上述の如く二階居室40を備えていることにより、小屋裏空間26が二階居室40の居室壁部58で三つに略仕切られて、二階居室40の軸直角方向外方に、それぞれ、略三角状断面の北側小屋裏空間60および南側小屋裏空間62が形成されており、この北側小屋裏空間60が、家屋10の上下方向に延びる一対の吸気ダクト14,14を通じて床下空間12に連通されていると共に、屋根に設けられた一対の連通孔56,56および吸気口54a,54aを通じて外部空間に連通されている。換言すれば、この北側小屋裏空間60は、床下空間12を外部空間に連通せしめる通路上の一部として構成されている。また、南側小屋裏空間62は、屋根に設けられた連通孔56および吸気口54を通じて外部空間に連通されている一方、天井22を貫通して屋根に沿って延びる一対の排出案内部37,37の下端部分を収容配置している。なお、このことからも明らかなように、二階居室40は、小屋裏空間26から独立して形成されている。
【0033】
更にまた、二階居室40の軸方向上方には、略三角状断面の小屋裏上部空間64が形成されており、更にこの小屋裏上部空間64には、換気用管体としての一対の換気ダクト66,66が収容配置されている。かかる換気ダクト66は、長尺の筒体形状を有しており、塩化ビニル等の合成樹脂材や、ステンレスやアルミニウム、鉄等の金属材により形成されている。また、これら換気ダクト66,66は、家屋10の棟と略平行に延びるようにして小屋裏上部空間64における家屋10の棟付近に並設されている共に、各換気ダクト66の外側端部としての両開口部68,68が家屋10における一対の妻壁70,70に対して、それぞれ、貫通して外部に開口している。なお、このことからも明らかなように、本実施形態では、小屋裏空間26を画成する外壁部が、一対の妻壁70,70を含んで構成されている。
【0034】
また、これら換気ダクト66,66は、図2にも示されているように、長手方向の複数の箇所で吊り下げ具としてのワイヤ72が取り付けられており、このワイヤ72の上端部分が家屋10の屋根(合板48)等に固定されており、特に本実施形態では、両開口部68,68から小屋裏内方に向かって次第に長さの短くなるワイヤ72を用いて換気ダクト66を吊り下げ支持せしめることにより、換気ダクト66の中間部分が両開口部68,68よりも僅かに上方に位置せしめられている。換言すれば、換気ダクト66が、その中間部分から各開口部68に向かって軸方向斜め下方に僅かに傾斜されている。
【0035】
また、換気ダクト66の周壁の鉛直上方に位置する半周部分には、複数の通気孔74が形成されている。かかる通気孔74は、図3にも拡大して示されているように、換気ダクト66の長手方向に対して所定の傾斜角度で傾斜して貫設されており、特に本実施形態では、換気ダクト66の外周面から家屋10の中央側に向かって傾斜されている。これにより、換気ダクト66の内部から小屋裏空間26に向かって延びる通気孔74の傾斜方向が、図3にも矢印で示される如き風雨の進行方向に対して反対向きとされており、それによって、風雨が通気孔74から小屋裏空間26に侵入することが抑えられるようになっている。なお、上述の説明からも明らかなように、本実施形態では、換気ダクト66の鉛直下方に位置する底壁部には、通気孔74が形成されていないと共に、該底壁部が家屋10の内部から外部に向かって鉛直方向で次第に下方に向かって傾斜されている。
【0036】
また、本実施形態では、多数の通気孔74が略同じピッチで換気ダクト66に設けられていると共に、換気ダクト66の開口部68から軸方向内方(家屋10の中央側に向かう方向)に向かって所定の長さは設けないようにされている。
【0037】
更にまた、換気ダクト66の両開口部68,68には、パイプフード76が取り付けられている。かかるパイプフード76は、市販のものを採用することが可能であり、特に限定されるものでないが、本実施形態では、略円筒形状を有する取付部78の開口に、軸直角方向に広がるフランジ状部80を一体的に設け、略半球殻形状の保護部82をフランジ状部80から軸方向外方に突設させた構造とされている。要するに、本実施形態では、かかるパイプフード76によって換気ダクト66内、ひいては小屋裏空間26に風雨等が直接に入り込まないようになっている。
【0038】
また、一対の排気ダクト16,16の上側開口34,34は、小屋裏上部空間64に開口していると共に、換気ダクト66に近接されている。換言すれば排気ダクト16の上側開口34が、換気ダクト66に向かって開口している。これにより、家屋10の床下空間12が、各一対の排気ダクト16,16を通じて小屋裏上部空間64に連通されており、更に小屋裏上部空間64における換気ダクト66の複数の通気孔74から両開口部68,68を通じて屋外に連通されている。なお、上述の説明からも明らかなように、本実施形態では、一対の換気ダクト66,66によって、小屋裏空間26を外部に連通せしめる排気口が構成されている。
【0039】
従って、上述の如き構造とされた床下換気システムにおいては、家屋10の右外壁18に位置せしめられた空気が、気体の温度差や密度差に伴う自然対流の作用により、下降流となって吸気口54から吸気ダクト14を通じて床下空間12に吸気される。そして、床下空間12の空気が、同作用により上昇流となって太陽熱等で暖められた暖かい左外壁32に沿った排気ダクト16に導かれて小屋裏空間26に排出されると共に、小屋裏空間26に収容配置された換気ダクト66から屋外に排気されるようになっている。
【0040】
それ故、床下空間12の底壁部を構成する内部コンクリート41に吸気口や排気口が貫設されていないことから、床下空間12、延いては家屋10の高気密高断熱性が有効に確保され得ると共に、悪天候に際して雨水等が吸気口や排気口から床下空間12に侵入することが効果的に防止され得るのであり、以て、優れた床下換気が実現され得るのである。
【0041】
しかも、本実施形態では、北側および南側の空気の温度差や気圧差を利用した自然換気を採用したことにより、機械換気に比して、コスト性や施工性が向上され得る。
【0042】
また、本実施形態では、小屋裏空間26の一部として構成される北側小屋裏空間60と小屋裏上部空間64を、それぞれ、略独立して形成したことにより、吸気口54と排気口(換気ダクト66)が同一空間に設けられないことから、吸気作用および排気作用の更なる安定が実現され得る。
【0043】
さらに、本実施形態では、南側の屋外と吸気口54bを通じて連通される南側小屋裏空間62を設けたことにより、該空間62に収容配置される排気ダクト16(排出案内部37)が該空間62の暖かい空気によってより効果的に暖められることから、床下空気の排気効率が一層効果的に向上され得る。
【0044】
以上、本発明の実施形態について詳述してきたが、これはあくまでも例示であって、本発明は、かかる実施形態における具体的記載によって、何等、限定的に解釈されるものでない。
【0045】
例えば、換気ダクト66が棟と平行に延びて両妻壁70,70に貫設される長尺の筒体形状を有する通気管体とされていたが、両妻壁70,70乃至は一方の妻壁70から所定の長さで小屋裏空間26に延びる短尺の筒体形状を有する通気管体を用いることも可能である。そこにおいて、かかる短筒形状の通気管体における小屋裏空間に開口する内側端部としての開口部を、蓋体で閉塞せしめることも可能であり、それによって、該管体の妻壁開口から小屋裏壁部への雨水の浸入が防止されることから、施工性および床下換気の安全性が向上され得る。
【0046】
また、床下空間12には、必要に応じて、高湿度の際には空気中の水分を吸収し、乾燥時には水分を自然に放出する活性炭やその他の材料を含んで構成される調湿材を、収容配置させることが可能である。
【0047】
更にまた、前記実施形態では、本発明が、鉄筋コンクリート構造の家屋に採用されていたが、木構造の家屋に対しても有効に適用可能であることは勿論である。
【0048】
さらに、前記実施形態では、吸気ダクト14等が家屋10の外壁部に沿って鉛直方向に延びるように配設されていたが、これに限定されるものでなく、家屋10の構造や形状等に応じて、吸気ダクト14等を家屋10の鉛直方向に傾斜する方向に延びるようにして家屋10の外壁部に沿って配設することも可能である。
【0049】
また、前記実施形態では、吸気ダクトや排気ダクト、換気ダクトが複数設けられていたが、それぞれ、単独に設けることも勿論可能である。
【0050】
さらに、家屋の屋根は、例示の如き切妻構造の他、寄棟構造等も有利に適用され得る。
【0051】
また、本実施形態では、パイプフード76は必ずしも設けられる必要はなく、このようなパイプフード76を設けなくとも換気ダクト66の下方周壁部によって雨水の浸入が効果的に抑えられることから、従来の換気口具を取り付けた家屋に比して、外壁等から突出する部材または部位の突出量が軽減乃至は回避されることとなり、以て、家屋の美観が向上されるといった利点もある。
【0052】
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更,修正,改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもない。
【0053】
【発明の効果】
上述の説明から明らかなように、本発明に従う構造とされた家屋の床下換気システムにおいては、家屋の床下空間の周壁に換気口が設けられていないことから家屋の高気密高断熱性が有効に確保されると共に、床下空間への雨水等の侵入が効果的に抑えられ得るのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての床下換気システムを示す縦断説明図であって、図2のI−I断面に相当する図である。
【図2】図1における床下換気システムを示す横断説明図である。
【図3】図1における床下換気システムの一要部を拡大して示す横断説明図である。
【符号の説明】
10 家屋
12 床下空間
14 吸気ダクト
16 排気ダクト
18 右外壁
20,34 上側開口
26 小屋裏空間
28,36 下側開口
32 左外壁
54 吸気口
66 換気ダクト
Claims (10)
- 家屋の床下空間を換気する換気システムにおいて、
前記床下空間を、直接外気に連通されていない外気遮断状態とする外気遮断構造と、
前記家屋の北側の外壁部に沿って高さ方向に延び、上端の開口部が該家屋の北側部位に設けられた吸気口を通じて該家屋の外部空間に連通せしめられると共に、下端の開口部が前記床下空間に開口せしめられることにより、該外部空間を該床下空間に連通せしめる吸気用通路と、
前記家屋の南側の外壁部に沿って高さ方向に延び、下端の開口部が前記床下空間に開口せしめられると共に、上端の開口部が該家屋の小屋裏空間に開口せしめられることにより、該床下空間を該小屋裏空間に連通せしめる排気用通路と、
該小屋裏空間を前記外部空間に連通せしめる排気口とを、
含んで構成したことを特徴とする家屋の床下換気システム。 - 筒体形状を有する換気用管体を、前記小屋裏空間を画成する外壁部に貫通設置せしめて、該換気用管体の外側端部を前記外部空間に連通させて開口せしめる一方、該換気用管体における周壁の鉛直上方に位置する半周部分の領域に複数の通気孔を設けてそれら通気孔を前記小屋裏空間に開口せしめることにより、前記排気口を構成した請求項1に記載の家屋の床下換気システム。
- 前記家屋を切妻造とすると共に、前記換気用管体を該家屋の棟と略平行に延びるようにして該家屋の一対の妻壁に跨って配設すると共に、該換気用管体の両端部を各妻壁を貫通して外部に開口せしめた請求項2に記載の家屋の床下換気システム。
- 前記換気用管体における内側端部を前記小屋裏空間に位置せしめて実質的に閉塞せしめた請求項2に記載の家屋の床下換気システム。
- 前記換気用管体における少なくとも鉛直下方に位置する底壁部を、前記家屋の内部から該家屋の外部に向かって鉛直方向で次第に下方に向かって傾斜せしめた請求項2乃至4の何れかに記載の家屋の床下換気システム。
- 前記通気孔を、前記換気用管体の外周面から前記家屋の中央側に向かう方向に傾斜して内周面に延びるように形成した請求項2乃至5の何れかに記載の家屋の床下換気システム。
- 前記排気用通路における前記上端の開口部を、前記排気口に向かう方向に開口せしめた請求項1乃至6の何れかに記載の家屋の床下換気システム。
- 前記吸気用通路および前記排気用通路の少なくとも一方を、前記家屋の外壁部に沿って配設せしめた通気管体によって構成した請求項1乃至7の何れかに記載の家屋の床下換気システム。
- 前記吸気用通路及び/又は前記排気用通路を構成する前記通気管体を、前記家屋の外壁部に沿って複数本並設せしめた請求項8に記載の家屋の床下換気システム。
- 前記吸気口および前記排気口を、何れも、風雨が直接に入り込まないようにして前記外部空間に開口せしめた請求項1乃至9の何れかに記載の家屋の床下換気システム。
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