JP3874696B2 - 転炉の炉圧制御方法,その装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,転炉の吹錬プロセスで発生するCOを含む排ガスを回収する際に,排ガス中CO量が増大するように炉圧を制御する方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
転炉の主な役割は,溶銑中から吹錬によって炭素分を取り除くことにより,溶銑の炭素分と温度とが目標通りとなるようにすることである。
図1に転炉の吹錬プロセスの一例を表すフロー図を示す。転炉1には,高炉から出銑され,脱珪,脱燐,脱硫等の処理を経た溶銑が装入され,さらに,その他の副原料が,副原料投入ホッパ3から投入される。
転炉の吹錬プロセスでは,酸素がランス2から転炉1内の溶銑にマッハを超えるスピードで吹き付けられ,この酸素が溶銑中の炭素分と結合することによりCOを主成分とする排ガスが発生する。この排ガスは,上下動可能なスカート4を有するフード5により捕集され,その後ダクトで導かれて,除塵を行う集塵器6,転炉の炉口部1aの圧力制御の操作端である排ガスダンパ7(図1の例では,Ring Slit Element:RSE),オリフィス式の排ガス流量検出のための絞り部8,排ガスを誘引する誘引送風機9を経た後,回収弁11を経由してホルダ12に回収されるか,回収されない場合には煙突10から大気放出される。このようにして回収された排ガス(主にCOガス)は,高カロリーな燃焼用ガスとして,工場内の他のプロセスで利用される。このため,転炉で発生した排ガス(中のCOガス)は,最大限回収することが望ましい。
【0003】
前記スカート4は,吹錬プロセスで生成される排ガスのフード5からの漏出(吹出し)や外気の流入(吸い込み)を低減するために設けられるものであり,通常,前記炉口部1aにおいて,前記転炉1との間に適当な隙間が生じる状態で操業される。従って,炉圧が外気圧よりも上昇すると排ガスが吹き出してCOガスの損失となる一方,炉圧が外気圧よりも下降すると外気が流入してCOガスが燃焼してしまうため,やはりCOガスの損失となる。そこで,前記炉口部1aの圧力(大気圧との差圧,以下,炉圧という)が圧力計13によって検出され,検出された炉圧と炉圧目標値との偏差に基づいて,該偏差が0となるように炉圧制御器14により前記排ガスダンパ7の開度(炉圧制御系の操作量)が自動調節される。前記排ガスダンパ7の開度調節により誘引抵抗が調節される結果,炉圧が制御される。ここで,前記圧力計13の取り付け位置等によって圧力計13の検出値と実際の炉圧とが若干異なる場合があるため,前記炉圧制御器14は,その補正計算等も行う。図1に示す炉圧制御系は,炉圧により前記排ガスダンパ7のみを制御する最も基本的なものであるが,前記誘引送風機9の回転数や前記スカート4の高さ等も同時に制御する等,他の炉圧制御系も知られている。その他,特公平02−033766号公報,特公昭62−17003号公報等には,炉圧制御の応答性を向上するため,副原料投入時や酸素量変更時に排ガス量が急変することに対応して一時的に炉圧の目標値を変更するものや,排ガス発生量の推定値を実績値でフィードバック修正することにより排ガス発生量を精度良く予測するもの等が提案されている。
従来,排ガスの吹き出しや流入が生じないようにとの考えから炉圧制御系の目標値を0(大気圧)としたり,転炉内で発生する排ガス量の推定値と排ガスの回収量(実ガス量)とが一致するように前記排ガスダンパ7を制御したりしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,このようにして設定される炉圧制御系の目標値に炉圧を追従させたり,転炉内で発生する排ガス量の推定値と実ガス量とを一致させるよう制御しても,現実には排ガスの漏出や外気の流入をなくすことは不可能であり,このような排ガス中のCO量そのものを示すものではない間接的な指標に基づいて制御を行っても,必ずしもCO回収量を最大化することにつながるとは限らないという問題点があった。
従って,本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり,その目的とするところは,CO回収量を最大化する転炉の炉圧制御方法及びその装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は,吹錬プロセスにおける転炉の炉圧を設定された炉圧目標値に追従するよう所定の炉圧調節手段により調節する転炉の炉圧制御方法において,炉圧(或いはその変化)と排ガス流量(或いはその変化)との関係を表す排ガス流量モデル(後述)と,炉圧(或いはその変化)と排ガスCO濃度(或いはその変化)との関係を表すCO濃度モデル(後述)と,に基づいて排ガス中CO量の予測値が最大化又は増大するように前記炉圧目標値若しくはその増減量を決定してなることを特徴とする転炉の炉圧制御方法である。なお,本明細書において「排ガス」、「排ガス流量」、「排ガスCO濃度」、「排ガス中CO量」などと称する用語は、炉口部を通過後の排ガス、その流量、その排ガスのCO濃度、及びその排ガス中のCO量を意味する。
これにより,排ガス中CO量が直接的な制御量として炉圧制御されるので,CO回収量の最大化が図れる。このとき,前記各モデルのパラメータを,該モデルによる排ガス流量及び排ガスCO濃度の予測値とその実測値との誤差に基づいて,所定の学習アルゴリズムを用いる等によって随時修正すれば,前記各モデルの精度が維持されるので,より確実にCO回収量を最大化できる。
ここで,前記排ガス流量モデル及び前記CO濃度モデル,それぞれ排ガス流量の予測値Fgas*と前記炉圧pの所定の関数f1(p)との関係,及び排ガスCO濃度の予測値Rco*と前記炉圧pの所定の関数g1(p)との関係を次式で表すモデルであり,これらのモデルに基づいて求められる前記排ガス中CO量の予測値が最大化するよう前記炉圧目標値を決定する。
Fgas*=A1gas×f1(p)+B1gas
Rco* =A1co ×g1(p)+B1co
但し,A1gas,B1gas,A1co,B1coは,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数である。
一般に,転炉の通常の操業条件下では,炉圧pと排ガス流量とは負の相関があり(炉圧が下がれば転炉への流入空気が増え排ガス流量が増える),炉圧pと排ガスCO濃度とは正の相関がある(炉圧が下がれば転炉への流入空気が増えCOが燃焼して減る)ため,例えば後述するように,f1(p)=g1(p)かつf1(p)が単調増加(又は単調減少)の関数(例えば,f1(p)=g1(p)=p)であるとすれば,A1gasとA1coとは正負逆符号(A1gas×A1co<0となる。従って,Fgas*[Nm3/min]×Rco*[%]/100で算出される前記排ガス中CO量(予測値)[Nm3/min]は,f1(p)についての上に凸の二次式で表され,前記排ガス中CO量(予測値)には最大値が存在するので,前記排ガス中CO量(予測値)が最大化するように前記炉圧目標値を設定すれば,CO回収量を最大化する炉圧制御が可能となる。
【0006】
また,上記した他にも,前記排ガス流量モデル及び前記CO濃度モデルが,それぞれ排ガス流量の変化量の予測値ΔFgas*と前記炉圧の変化Δpの所定の関数f2(Δp)との関係,及び排ガスCO濃度の変化量の予測値ΔRco*と前記炉圧の変化Δpの所定の関数g2(Δp)との関係を次式で表すモデルであり,これらのモデルに基づいて求められる前記排ガス中CO量の変化の予測値が増大する方向に前記炉圧目標値の増減量を決定するものであってもよい。
ΔFgas*=A2gas×f2(Δp)+B2gas
ΔRco* =A2co ×g2(Δp)+B2co
但し,A2gas,B2gas,A2co,B2coは,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数を表す。
この場合,例えば,前記所定の関数A2gas,A2coを用いた次式で求まる数値D1の正負に基づいて前記炉圧目標値の増減方向を決定すればよい。
D1=Fgas×A2co+Rco×A2gas
但し,Fgasは前記排ガス流量,Rcoは前記排ガスCO濃度を表す。
これにより,後述する(14)式からD1の正負が排ガス中CO量の増減を表すことになるので,常に前記排ガス中CO量を増大する方向に前記炉圧目標値を決定することが可能となる。
【0007】
また,炉圧と炉圧調節のための操作量(例えば,排ガスダンパ開度等)とは当然に相関が高いので,上述した転炉の炉圧制御方法における前記炉圧の代わりに,転炉の炉圧調節のための操作量を用いた方法も考えられる。
即ち,転炉の炉圧調節のための所定の操作量を調節することにより転炉の炉圧を制御する転炉の炉圧制御方法において,前記操作量と排ガス流量との関係を表す排ガス流量モデルと,前記操作量と排ガスCO濃度との関係を表すCO濃度モデルと,に基づいて排ガス中CO量の予測値が最大化又は増大するように前記操作量の設定値若しくはこれに関する出力値,又はそのいずれかの増減量を決定してなることを特徴とする転炉の炉圧制御方法である。
また,前記排ガス流量モデル及び前記CO濃度モデルが,それぞれ排ガス流量の予測値Fgas*と前記操作量uの所定の関数f3(u)との関係,及び排ガスCO濃度の予測値Rco*と前記操作量uの所定の関数g3(u)との関係を次式で表すモデルであり,これらのモデルに基づいて前記排ガス中CO量の予測値が最大化するよう前記操作量の設定値若しくはこれに関する出力値を決定することが考えられる。
Fgas*=A3gas×f3(u)+B3gas
Rco* =A3co ×g3(u)+B3co
但し,A3gas,B3gas,A3co,B3coは,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数である。
また,上記した他にも,前記排ガス流量モデル及び前記CO濃度モデルが,それぞれ排ガス流量の変化量の予測値ΔFgas*と前記操作量の変化Δuの所定の関数f4(Δu)との関係,及び排ガスCO濃度の変化量の予測値ΔRco*と前記操作量の変化Δuの所定の関数g4(Δu)との関係を次式で表すモデルであり,これらのモデルに基づいて求められる前記排ガス中CO量の変化の予測値が増大する方向に前記操作量の設定値若しくはこれに関する出力値の増減量を決定する方法であってもよい。
ΔFgas*=A4gas×f4(Δu)+B4gas
ΔRco* =A4co ×g4(Δu)+B4co
但し,A4gas,B4gas,A4co,B4coは,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数を表す。
この場合,前記所定の関数A4gas,A4coを用いた次式で求まる数値D2の正負に基づいて前記操作量設定値若しくはこれに関する出力値の増減方向を決定することが考えられる。
D2=Fgas×A4co+Rco×A4gas
但し,Fgasは前記排ガス流量,Rcoは前記排ガスCO濃度を表す。
このような炉圧制御方法の作用は,前述したモデルに炉圧を用いる場合と同様であるが,前記操作量設定値又はこれに関する出力値を直接決定(出力)するため,前記炉圧調節手段の有する制御遅れの要素を除外でき,より応答性のよい制御が可能となる。
【0008】
また,前記排ガス流量,前記排ガスCO濃度,炉圧,及び前記操作量のうちの1又は複数についての所定の制約条件の範囲内で,前記排ガス中CO量の予測値を最大化するものであってもよい。
これにより,排ガス流量,排ガスCO濃度,及び炉圧(炉圧目標値)等に上下限の制限(制約条件)がある場合でも,その制約条件の範囲内でCO回収量を最大化できる。
【0009】
また,本発明は,前述した転炉の炉圧制御方法を具体化した転炉の炉圧制御装置として捉えてもよい。
即ち,転炉の炉圧を設定された炉圧目標値に追従するよう調節する炉圧調節手段を具備する転炉の炉圧制御装置において,炉口部を通過後の排ガスの流量である排ガス流量の予測値F gas * と前記炉圧pの所定の関数f 1 (p)との関係,及び前記排ガスのCO濃度の予測値R co * と前記炉圧pの所定の関数g 1 (p)との関係を次式で表すモデルに基づいて前記排ガス中のCO量を予測する排ガス中CO予測手段と,前記排ガス中のCO量の予測値が最大化するように前記炉圧目標値を算出する目標値算出手段と,を具備してなることを特徴とする転炉の炉圧制御装置である。
gas * =A 1gas ×f 1 (p)+B 1gas
co * =A 1co ×g 1 (p)+B 1co
但し,A 1gas ,B 1gas ,A 1co ,B 1co は,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数である。
或いは,炉口部を通過後の排ガスの流量である排ガス流量の変化量の予測値ΔF gas * と前記炉圧の変化Δpの所定の関数f 2 (Δp)との関係,及び前記排ガスのCO濃度の変化量の予測値ΔR co * と前記炉圧の変化Δpの所定の関数g 2 (Δp)との関係を次式で表すモデルに基づいて前記排ガス中のCO量の変化を予測する排ガス中CO予測手段と,前記排ガス中のCO量の変化が増大する方向に前記炉圧目標値の増減量を算出する目標値算出手段と,を具備してなることを特徴とする転炉の炉圧制御装置である。
ΔF gas * =A 2gas ×f 2 (Δp)+B 2gas
ΔR co * =A 2co ×g 2 (Δp)+B 2co
但し,A 2gas ,B 2gas ,A 2co ,B 2co は,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数を表す。
同様に,転炉の炉圧調節のための所定の操作量を調節することにより転炉の炉圧を制御する転炉の炉圧制御装置において,炉口部を通過後の排ガスの流量である排ガス流量の予測値F gas * と前記操作量uの所定の関数f 3 (u)との関係,及び前記排ガスのCO濃度の予測値R co * と前記操作量uの所定の関数g 3 (u)との関係を次式で表すモデルに基づいて前記排ガス中のCO量を予測する排ガス中CO予測手段と,前記排ガス中のCO量の予測値が最大化するように前記操作量の設定値若しくはこれに関する出力値を算出する操作量算出手段と,を具備してなることを特徴とする転炉の炉圧制御装置であってもよい。
gas * =A 3gas ×f 3 (u)+B 3gas
co * =A 3co ×g 3 (u)+B 3co
但し,A 3gas ,B 3gas ,A 3co ,B 3co は,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数である。
或いは,炉口部を通過後の排ガスの流量である排ガス流量の変化量の予測値ΔF gas * 前記操作量の変化Δuの所定の関数f 4 (Δu)との関係,及び前記排ガスのCO濃度の変化量の予測値ΔR co * と前記操作量の変化Δuの所定の関数g 4 (Δu)との関係を次式で表すモデルに基づいて前記排ガス中のCO量の変化を予測する排ガス中CO予測手段と,前記排ガス中のCO量の変化の予測値が増大する方向に前記操作量の設定値若しくはこれに関する出力値の増減量を算出する操作量算出手段と,を具備してなることを特徴とする転炉の炉圧制御装置であってもよい。
ΔF gas * =A 4gas ×f 4 (Δu)+B 4gas
ΔR co * =A 4co ×g 4 (Δu)+B 4co
但し,A 4gas ,B 4gas ,A 4co ,B 4co は,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数を表す。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照しながら,本発明の実施の形態及び実施例について説明し,本発明の理解に供する。尚,以下の実施の形態及び実施例は,本発明を具体化した一例であって,本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
ここに,図1は転炉の吹錬プロセスの一例を表すフロー図,図2は転炉の炉圧制御器の炉圧目標値と排ガス流量及び排ガスCO濃度それぞれとの関係の一例を表すグラフ,図3は本発明の実施の形態に係る炉圧制御装置Xuを表すブロック線図,図4は本発明の実施の形態に係る転炉の炉圧制御装置Xuの処理手順の一例を表すフローチャート,図5は本発明の実施の形態に係る炉圧制御装置XuにおけるCO濃度モデル及び排ガス流量モデルの予測値と実測値とを比較したトレンドグラフ,図6は本発明の実施の形態に係る炉圧制御装置Xuにより転炉を操業した際のCO回収量と従来法によるCO回収量とを比較したグラフ,図7は転炉の炉圧制御器の操作量と排ガス流量との関係の一例を表すグラフ,図8は本発明の実施例に係る転炉の炉圧制御装置Yu1を表すブロック線図,図9は本発明の実施例に係る転炉の炉圧制御装置Yu2を表すブロック線図,図10は本発明の実施例に係る転炉の炉圧制御装置Yu1におけるCO濃度モデル及び排ガス流量モデルの予測値と実測値とを比較したトレンドグラフ,図11は本発明の実施例に係る転炉の炉圧制御装置Yu1により転炉を操業した際のCO回収量と従来法によるCO回収量とを比較したグラフである。
【0011】
本発明の実施の形態に係る転炉の炉圧制御方法Xは,前述した図1に示す転炉の吹錬プロセスに適用され,転炉の排ガス中CO量が最大化するように前記炉圧制御器14に対する炉圧目標値を設定するものである。以下に示す実施の形態及び実施例では,炉圧調節のための操作量を前記排ガスダンパ7の開度としているが,この他にも,前記誘引送風機9の回転数や前記スカート4の高さ等,或いはこれらを組み合わせたものであってもよい。以下,前記炉圧目標値の設定方法について説明する。
前記排ガス中CO量[Nm3/min](単位時間あたりに排出される排ガス中のCO量)は,排ガス流量[Nm3/min]×排ガスCO濃度[%]/100で表されるので,排ガス流量及び排ガスCO濃度のそれぞれを予測できれば,排ガス中CO量を予測できる。また,前述したように,転炉の炉圧が上昇すると排ガスが外部へ吹き出し,炉圧が低下すると外気が流入するとともに,流入した空気によるCOガスの燃焼が生じるため,炉圧[mmH2O]と排ガス流量及び排ガスCO濃度のそれぞれとの間に相関があると考えられる。そこで,次の(1)式で示すように,排ガス流量の予測値Fgas*と炉圧pとの関係を表す排ガス流量モデルを,炉圧pの関数f1(p)の一次式で表す。
Fgas*=A1gas×f1(p)+B1gas …(1)
ここで,A1gas,B1gasは,吹錬プロセスの状態変化(前記ランス2から送られる酸素量や前記スカート4の高さ,副原料投入量等の変動パラ-メータ),及び吹錬プロセスの初期状態(溶銑成分,溶銑量等の初期パラメータ)に関する関数であり,理論式や実操業データに基づいて決定すればよい。
同様に,次の(2)式で示すように,排ガスCO濃度の予測値Rco*と炉圧pとの関係を表すCO濃度モデルを,炉圧pの関数g1(p)の一次式で表す。
Rco*=A1co×g1(p)+B1co …(2)
ここで,A1co,B1coも,前記変動パラメータや前記初期パラメータに関する関数である。
【0012】
図2は,図1に示す転炉の吹錬プロセスにおける実測データのグラフであり,図2(a)は,前記炉圧制御器14(前記炉圧調節手段の一例)に設定された炉圧目標値(横軸)と前記絞り部8で検出された排ガス流量(縦軸)との関係,図2(b)は,前記炉圧目標値と排ガスCO濃度(前記集塵器6で除塵後の排ガスを所定のCO濃度計で測定した濃度)との関係をそれぞれ表すグラフである。図2(a)(b)からわかるように,排ガス流量及び排ガスCO濃度は,それぞれ炉圧の一次式で概ね近似できるので,(1)式及び(2)式における炉圧の関数f1(p),g1(p)を,f1(p)=g1(p)=pとした排ガス流量モデル及びCO濃度モデルを,それぞれ次の(3)式,(4)式で表す。
Fgas*=A1gas×p+B1gas …(3)
Rco* =A1co ×p+B1co …(4)
ここで,図2(a),(b)より,炉圧pの一次式で表されるこれらモデルの傾きを表す関数A1gas,A1coは,それぞれ,A1gas<0,A1co>0であることがわかる。前記各関数A1gas,B1gas,A1co,B1coの値は,例えば,重回帰計算等により,逐次若しくは定期的に,或いは前記ランス2からの酸素量や前記スカート4の高さ,副原料投入量等が変更された場合等に算出すればよい。その他にも,前記各モデルを所定の誤差項を設定したモデルとし,該誤差項を所定の学習アルゴリズムを用いた学習等によって前記各関数A1gas,B1gas,A1co,B1coの値を求め,モデルの予測精度が維持されるようにしてもよい。
【0013】
図5(a),(b)は,それぞれ(3),(4)式で表される前記排ガス流量モデル及び前記CO濃度モデルにより求めた排ガス流量の予測値Fgas*及び排ガスCO濃度の予測値Rco*と,それらの実測値Fgas,Rcoとを比較したトレンドグラフであり,高精度に予測できていることがわかる。図5(b)の左端側において,予測値と実測値とがずれている部分があるが,その時間帯は,吹錬初期であって排ガス(CO)回収が未だ行われておらず,別のアルゴリズムで炉圧が設定されている状態であるので評価対象からは除かれる。
【0014】
このように予測精度の高い(3)式,(4)式のモデルにより,排ガス中CO量の予測値Fco*[Nm3/min](=Fgas*×Rco*/100)は,次の(5)式で表される。
Fco*={A1gas×A1co×p2
+(A1gas×B1co+B1gas×A1co)×p
+B1gas×B1co}/100 …(5)
この(5)式は,炉圧pに関する2次式であり,2次の項の係数(A1gas×A1co)<0であるので,上に凸の放物線となる。従って,Fco*には最大値が存在し,Fco*が最大化するときの炉圧(炉圧目標値p-opt)は,(5)式の微分式=0を解くことにより,次の(6)式により求められる。
-opt=−(A1gas×B1co+B1gas×A1co)
/(2×A1gas×A1co) …(6)
従って,時々刻々と変化する吹錬状況に応じて,前記各関数A1gas,B1gas,A1co,B1coの値を計算し,(6)式によって排ガス中CO量の予測値Fco*を最大化する炉圧目標値p-opt求め,これを前記炉圧制御器への前記炉圧目標値として設定すれば,排ガス中CO量の最大化を直接的な目標とした炉圧制御を行うことができ,その結果,CO回収量を最大化することができる。
ここで,排ガス流量,排ガスCO濃度,及び炉圧(炉圧目標値)等に上下限の制限(制約条件)がある場合には,その制約条件の範囲内で,(5)式により求まる排ガス中CO量の予測値Fco*が最大値となるようにp-optを求めればよい。これは,例えば,排ガスCO濃度が所定濃度以下の場合は,排ガスを前記ホルダ12に回収せずに前記煙突10から放出するといった制約条件がある場合に必要となる。
【0015】
図3は,以上示した転炉の炉圧制御方法Xを具体化した一例である炉圧制御装置Xuを表すブロック線図である。
図3に示すように,炉圧制御装置Xuは,各種プロセスデータを入力し,これに基づいて前記排ガス流量モデル及びCO濃度モデル((3)式及び(4)式)における各係数を表す前記各関数A1gas,B1gas,A1co,B1coの値を求める係数計算部31,求められた前記係数を適用した前記各モデルに基づいて前記排ガス流用及び排ガスCO濃度の予測値を求める予測値計算部32((3)式及び(4)式による),炉圧を含む各種プロセスデータに基づいて,前記予測値計算部32による予測値と実際のプロセスデータ(排ガス流量及び排ガスCO濃度)との差がなくなるように前記各関数A1gas,B1gas,A1co,B1coのパラメータを所定の学習アルゴリズムに基づいて学習するモデル学習部33,所定の入力手段により入力される前記制約条件を設定する制約条件設定部34,前記係数計算部31により求められた前記各関数A1gas,B1gas,A1co,B1coの値及び前記制約条件に基づいて,排ガス中CO量の予測値Fco*が前記制約条件の範囲内で最大化するよう炉圧目標値p-optを求め((5)式による),該炉圧目標値p-optを前記炉圧制御器14に出力する目標値最適化部35(前記排ガス中CO予測手段及び前記目標値算出手段の一例)を演算ブロックとして有している。
【0016】
図4は,前記炉圧制御装置Xuの処理手順を表すフローチャートである。以下,S11,S12,…は,処理手順(ステップ)の番号を表し,転炉の炉圧制御開始とともに図4の処理が開始するものとする。
まず,前記係数計算部31により前記各関数A1gas,B1gas,A1co,B1coの値が計算(S11)され,次に,前記制約条件設定部34による前記制約条件の設定(S12)が行われた後,前記目標値最適化部35によって前記制約条件の範囲内で排ガス中CO量の予測値Fco*が最大化するように炉圧目標値p-optが算出(S13)され,これが前記炉圧制御器14の炉圧目標値として設定される(S14)。
次に,前記予測値計算部32により,プロセスデータに基づいて排ガス流量及び排ガスCO濃度の各予測値が算出されるとともに,その予測値と実際の排ガス流量及び排ガスCO濃度との差(誤差)が算出される(S15)。さらに,算出された前記誤差が0になる又は所定の範囲内に収まるように,前記モデル学習部33によって前記排ガス流量モデル及びCO濃度モデル((3)式,(4)式)の前記各関数A1gas,B1gas,A1co,B1coのパラメータが修正された後,S11へ戻って所定のサンプリング周期ごとに処理が繰り返される。
【0017】
図6は,以上に示した転炉の炉圧制御装置Xuにより一定の時間転炉を操業した場合のCO回収量と従来法で炉圧を制御した場合のCO回収量とを比較したグラフであり,従来法によるCO回収量を100%とした相対値で表したものである。図6に示すように,本発明に係る転炉の炉圧制御方法Xによれば,従来よりもCO回収量が約3.5%増大していることがわかる。
以上説明した転炉の炉圧制御方法Xに用いられるモデルでは,説明の簡単化のためにf1(p)=g1(p)=pとしたが,これら関数f1(p),g1(p)を,例えば,pの平方根や対数等の関数としても同様に排ガス中CO量を最大値する前記炉圧目標値p-optを求めることが可能である。
また,前記各モデルは,例えば,鋼種や溶銑成分等に応じて,或いは,吹錬の初期(1期),中期(2期),後期(3期)等の吹錬プロセスの変化に応じて異なる複数のモデルを切り替えて用いてもよい。一般に,吹錬プロセスは,脱炭速度が0(ゼロ)から直線的に増加していく第1期(Si吹き又は吹錬初期),脱炭速度がほぼ一定となる第2期(C吹き,脱炭最盛期又は吹錬中期),鋼中炭素(C)が酸素の処へ移動する速度が律速段階である第3期(追吹き,吹錬末期)に分けられ,これら1期〜3期のそれぞれに対応したモデルを用いることにより,より高精度に排ガス中CO濃度の予測が可能となる。
さらに,前記炉圧目標値の設定から実際の炉圧が追従するまでの遅れ(前記炉圧制御器14の遅れ)が無視できない場合には,(1)式や(2)式のモデルを用いて将来の排ガス流量と排ガスCO濃度とを予測し,その予測値に基づいて前記炉圧制御器14の遅れを加味して最適化した前記炉圧目標値を,フィードフォワード的に設定すること等も考えられる。
【0018】
【実施例】
(実施例1:炉圧制御方法X1)
前述した転炉の炉圧制御方法X及びその炉圧制御装置Xuでは,前記排ガス流量モデル((1)式又は(3)式),及び前記CO濃度モデル((2)式又は(4)式)により,それぞれ排ガス流量の予測値Fgas*及び排ガスCO濃度の予測値Rco*を求め,これにより排ガス中CO量の予測値Fco*を最大化する炉圧目標値p-optを求めるものであったが,このようにプロセスの絶対値Fgas*,Rco*,Fco*,p-optを求めるのではなく,これらの変化(現在値との差分)を予測及び決定するものであってもよい。以下,その実施例である転炉の炉圧制御方法X1について説明する。
ここで,前述した(3)式及び(4)式における予測値Fgas*,Rco*及び炉圧pを,現在値との差分に置き換えた排ガス流量モデル及びCO濃度モデルを次の(7)式及び(8)式で表す。
ΔFgas*=A2gas×Δp+B2gas …(7)
ΔRco* =A2co ×Δp+B2co …(8)
但し,ΔFgas*は排ガス流量の差分(変化量)予測値,ΔRco*は排ガスCO濃度の差分(変化量)予測値,A2gas,B2gas,A2co,B2coは,前記変動パラメータや前記初期パラメータに関する関数を表す。
この場合,次の(9)〜(11)式により,排ガス流量予測値Fgas*及び排ガスCO濃度予測値Rco*,並びに排ガス中CO量予測値Fco*を求めることができる。
Fgas*=Fgas+ΔFgas* …(9)
Rco* =Rco +ΔRco* …(10)
Fco* =Fgas*×Rco*/100 …(11)
但し,Fgasは排ガス流量,Rcoは排ガスCO濃度を表す。
そして,このようにして求まる排ガス流量予測値Fgas*及び排ガスCO濃度予測値Rco*に基づいて,前記転炉の炉圧制御方法Xと同様に,排ガス中CO濃度の予測値Rco*が最大化するように炉圧目標値の差分Δp-optを求め,これを前記炉圧制御器14に設定する前記炉圧目標値の差分(即ち,変化量)としてもよいが,以下の方法により,前記炉圧目標値の差分Δp-optの符号(増減方向)のみを求めるものも考えられる。
【0019】
まず,排ガス中CO量の差分予測値ΔFco*は次の(12)式で表される。
ΔFco*=Fgas*×Rco*/100−Fgas×Rco/100 …(12)
この(12)式に(9)式,(10)式を代入すると,次の(13)式が導かれる。
ΔFco*={ΔFgas*×ΔRco*+(Fgas×ΔRco*+Rco×ΔFgas*)}
/100 …(13)
ここで,ΔFgas*もΔRco*も相対的に微小であるので,(13)式の第1項は無視できる。そこで,(13)式の第1項を無視した式に(7)式及び(8)式を代入すると,次の(14)式が導かれる。
ΔFco*≒{(Fgas×A2co+Rco×A2gas)×Δp
+(Fgas×B2co+Rco×B2gas)}/100 …(14)
このように(14)式はΔpの一次式となり,この一次式の傾きを表す係数D1を次の(15)式で表す。
D1=Fgas×A2co+Rco×A2gas …(15)
ここで,排ガス中CO量の差分予測値Fco*を増大させる(最大化する方向へ変化させる)ためには,(14)式より,D1>0の場合はΔp>0,D1<0の場合はΔp<0とすればよいことがわかる。即ち,炉圧目標値の差分Δpの符号(正負)は,D1の符号(正負)と同じにすればよい。このように,D1に基づいて炉圧目標値の増減方向を決定し,その増減幅(制御周期ごとの炉圧目標値の増減幅)を予め所定の刻み幅Δp-stepに設定すれば,常に,排ガス中CO量を最大化する方向に炉圧制御がなされることになる。
このような炉圧制御方法X1も本発明の範囲である。
【0020】
(実施例2:炉圧制御方法Y1)
前述した転炉の炉圧制御方法X,X1及び炉圧制御装置Xuでは,前記排ガス流量モデル((1)式若しくは(3)式,又は(7)式),及び前記CO濃度モデル((2)式若しくは(4)式,又は(8)式)は,それぞれ炉圧と排ガス流量,炉圧と排ガスCO濃度の各関係を表すモデルであったが,各モデルの炉圧p又はその差分Δpを前記制御器14の操作量u(ここでは,前記排ガスダンパ7の開度)又はその差分Δuに置き換えたもの(転炉の炉圧制御方法Y1)であってもよい。
即ち,次の(16)式及び(17)式で示すように,排ガス流量の予測値Fgas*と前記炉圧制御器14の操作量uとの関係を表す排ガス流量モデルを,前記炉圧制御器14の操作量uの関数f3(u)の一次式で,排ガスCO濃度の予測値Rco*と前記炉圧制御器14の操作量uとの関係を表すCO濃度モデルを,前記炉圧制御器14の操作量uの関数g3(u)の一次式でそれぞれ表す。
Fgas*=A3gas×f3(p)+B3gas …(16)
Rco* =A3co ×g3(p)+B3co …(17)
ここで,A1gas,B1gas,A1co,B1coは,前記変動パラ-メータ及び前記初期パラメータに関する関数であり,理論式や実操業データに基づいて決定すればよい。
【0021】
図7は,図1に示す転炉の吹錬プロセスにおける実測データのグラフであり,前記排ガスダンパ7の開度(RSE開度,前記操作量の一例)と排ガス流量(縦軸)との関係を表すグラフである。図7からわかるように,排ガス流量は,前記排ガスダンパ7開度uのlog値(log(u))の一次式で近似すればより良い近似となるが,ここでは,簡単化のため,前記排ガスダンパ7開度の一次式によって近似する。図示していないが,同様に前記排ガスダンパ7回度は,排ガスCO濃度とも概ね一次式で近似できる相関がある。そこで,(16)式及び(17)式における前記炉圧制御器14の操作量uの関数f3(u),g3(u)を,f3(u)=g3(u)=uとした排ガス流量モデル及びCO濃度モデルを,それぞれ次の(18)式,(19)式で表す。
Fgas*=A3gas×u+B3gas …(18)
Rco* =A3co ×u+B3co …(19)
ここで,前記排ガスダンパ7開度を開けば排ガス流量が増大し,逆に排ガスCO濃度が低下することを考慮すると,前記操作量uの一次式で表されるこれらモデルの傾きを表す関数A3gas,A3coは,それぞれ,A3gas>0,A3co<0であるといえる。また,前記各関数A3gas,B3gas,A3co,B3coは,前述した炉圧制御方法Xと同様に求めればよい。
【0022】
図10(a),(b)は,それぞれ(18),(19)式で表される前記排ガス流量モデル及び前記CO濃度モデルにより求めた排ガス流量の予測値Fgas*及び排ガスCO濃度の予測値Rco*と,それらの実測値Fgas,Rcoとを比較したトレンドグラフである。図10より,図5(前記炉圧制御方法Xによるもの)と比べてもより高精度に予測できていることがわかる。特に,排ガス流量に至っては,予測値と実績値とがほぼ一致している。これは,モデルパラメータとして前記炉圧制御器14の操作量uを用いることにより,前記炉圧制御器14の制御遅れの要素が除かれるためである。
【0023】
このように予測精度の高い(18)式,(19)式のモデルにより,排ガス中CO量の予測値Fco*[Nm3/min](=Fgas*×Rco*/100)は,(5)式と同様に次の(20)式で表される。
Fco*={A3gas×A3co×u2
+(A3gas×B3co+B3gas×A3co)×u
+B3gas×B3co}/100 …(20)
この(20)式は,前記操作量uに関する2次式であり,(6)式と同様2次の項の係数(A1gas×A1co)<0であるので,上に凸の放物線となる。従って,Fco*には最大値が存在し,Fco*が最大化するときの前記操作量(操作量の設定値u-opt)は,(20)式の微分式=0を解くことにより,次の(21)式により求められる。
-opt=−(A3gas×B3co+B3gas×A3co)
/(2×A3gas×A3co) …(21)
従って,時々刻々と変化する吹錬状況に応じて,前記各関数A3gas,B3gas,A3co,B3coの値を計算し,(21)式によって排ガス中CO量の予測値Fco*を最大化する前記操作量の設定値u-opt求め,これを前記炉圧制御器の操作量として設定すれば,排ガス中CO量の最大化を直接的な目標とした炉圧制御を行うことができ,その結果,CO回収量を最大化することができる。この場合,排ガス中CO量を最大化する制御を通じて炉圧pは間接的に制御されることになる。
【0024】
図8は,以上示した転炉の炉圧制御方法Y1を具体化した一例である炉圧制御装置Yu1を表すブロック線図である
図3に示すように,炉圧制御装置Xuは,図3に示した前記炉圧制御装置Xuの前記係数計算部31,前記予測値計算部32,前記モデル学習部33,前記制約条件設定部34のそれぞれに相当する係数計算部41,予測値計算部42((18)式及び(19)式による),モデル学習部43,制約条件設定部44に加え,前記目標値最適化部35の代わりに,前記係数計算部41により求められた前記各関数A3gas,B3gas,A3co,B3coの値及び前記制約条件に基づいて,排ガス中CO量の予測値Fco*が前記制約条件の範囲内で最大化するよう前記操作量の設定値u-optを求め((21)式による),該操作量の設定値u-optを前記排ガスダンパ7開度として出力する操作量最適化部45(前記排ガス中CO予測手段及び前記操作量算出手段の一例)を演算ブロックとして有している。この炉圧制御装置Yu1の処理手順も図4に示した前記炉圧制御装置Xuの処理と同様である。
【0025】
図11は,以上に示した転炉の炉圧制御装置Yu1により一定の時間転炉を操業した場合のCO回収量と従来法で炉圧を制御した場合のCO回収量とを比較したグラフであり,従来法によるCO回収量を100%とした相対値で表したものである。図11に示すように,本発明に係る転炉の炉圧制御方法Y1によれば,従来よりもCO回収量が約7%増大していることがわかる。このことから,前記操作量uを直接的に監視及び制御することにより,前記炉圧制御器14の遅れ要素が除去され,排ガス中CO量の予測精度の向上及び制御性能の向上が図られ,より効率的にCOが回収されることがわかる。
以上説明した転炉の炉圧制御方法Y1に用いられるモデルでは,説明の簡単化のためにf3(u)=g3(u)=uとしたが,これら関数f3(u),g3(u)を,例えば,uの平方根や対数等の関数としても同様に排ガス中CO量を最大値化する前記操作量設定値u-optを求めることが可能である。
また,前述したように,前記各モデルは,吹錬プロセスの変化に応じて異なる複数のモデルを切り替えて用いてもよく,前記操作量の設定からアクチュエータ(前記排ガスダンパ7)が設定開度に追従するまでの遅れが無視できない場合には,(16)式や(17)式のモデルを用いて将来の排ガス流量と排ガスCO濃度とを予測し,その予測値に基づいて前記アクチュエータの動作遅れを加味して最適化した前記操作量の設定値を,フィードフォワード的に設定すること等も考えられる。
また,前記炉圧制御方法Xを応用した前記炉圧制御方法X1と同様に,前記炉圧制御方法Y1を応用してプロセスの絶対値Fgas*,Rco*,Fco*,u-optではなく,これらの変化(現在のプロセス値或いは設定値との差分)を予測及び決定するものであってもよい。
【0026】
(実施例3:炉圧制御方法Y2)
前記炉圧制御方法Y1では,前記操作量の設定値を直接前記前記排ガスダンパ7開度として出力するものであったが,前記操作量に関する所定の出力として,例えば,前記炉圧制御器14に設定する前記炉圧目標値を補正する炉圧目標補正量を出力することにより,間接的に前記操作量を制御するもの(炉圧制御方法Y2)であってもよい。該炉圧制御方法Y2を具体化した一例である炉圧制御装置Yu2のブロック線図を図9に示す。
図9に示すように,炉圧制御装置Yu2は,前記炉圧制御装置Yu1に目標値補正部46を追加したものである。該目標値補正部46は,前記操作量最適化部45により出力される前記操作量の設定値(前記排ガスダンパ7開度の設定値)と実際の操作量(前記排ガスダンパ7開度)との差がなくなるように,前記炉圧目標値補正量を出力するものである。即ち,前記操作量の設定値が前記実際の操作量よりも大きい場合は,前記炉圧制御器14によって前記操作量が増大する方向に自動調節されるようにするため,前記炉圧制御器14に設定される前記炉圧目標値を下げる方向の前記炉圧目標補正量を出力し,その逆の場合は前記炉圧目標値を上げる方向の前記炉圧目標補正量を出力する。この炉圧制御装置Yu2の処理手順も図4に示した前記炉圧制御装置Xuの処理と同様である。
これにより,機器の制約等で前記排ガスダンパ7等の炉圧調節用の操作端を直接制御できない場合でも本発明を適用できる。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明によれば,モデルにより予測される排ガス中CO量を直接的な制御量として炉圧制御を行うので,常にCO回収量を最大化或いは増大する転炉の炉圧制御が可能となる。その結果,従来よりもCO回収量を増大することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】転炉の吹錬プロセスの一例を表すフロー図。
【図2】転炉の炉圧制御器の炉圧目標値と排ガス流量及び排ガスCO濃度それぞれとの関係の一例を表すグラフ。
【図3】本発明の実施の形態に係る炉圧制御装置Xuを表すブロック線図。
【図4】本発明の実施の形態に係る転炉の炉圧制御装置Xuの処理手順の一例を表すフローチャート。
【図5】本発明の実施の形態に係る炉圧制御装置XuにおけるCO濃度モデル及び排ガス流量モデルの予測値と実測値とを比較したトレンドグラフ。
【図6】本発明の実施の形態に係る炉圧制御装置Xuにより転炉を操業した際のCO回収量と従来法によるCO回収量とを比較したグラフ。
【図7】転炉の炉圧制御器の操作量と排ガス流量との関係の一例を表すグラフ。
【図8】本発明の実施例に係る転炉の炉圧制御装置Yu1を表すブロック線図。
【図9】本発明の実施例に係る転炉の炉圧制御装置Yu2を表すブロック線図。
【図10】本発明の実施例に係る転炉の炉圧制御装置Yu1におけるCO濃度モデル及び排ガス流量モデルの予測値と実測値とを比較したトレンドグラフ。
【図11】本発明の実施例に係る転炉の炉圧制御装置Yu1により転炉を操業した際のCO回収量と従来法によるCO回収量とを比較したグラフ。
【符号の説明】
1…転炉
2…ランス
3…副原料投入ホッパ
4…スカート
5…フード
6…集塵器
7…排ガスダンパ(RSE)
8…絞り部
9…誘引送風機
10…煙突
11…回収弁
12…ホルダ
13…圧力計
14…炉圧制御器
31,41…係数計算部
32,42…予測値計算部
33,43…モデル学習部
34,44…制約条件設定部
35…目標値最適化部
45…操作量最適化部
46…目標値補正部

Claims (11)

  1. 吹錬プロセスにおける転炉の炉圧を設定された炉圧目標値に追従するよう所定の炉圧調節手段により調節する転炉の炉圧制御方法において,
    炉口部を通過後の排ガスの流量である排ガス流量の予測値Fgas*と前記炉圧pの所定の関数f1(p)との関係,及び前記排ガスのCO濃度の予測値Rco*と前記炉圧pの所定の関数g1(p)との関係を次式で表すモデルを排ガス流量モデル及びCO濃度モデルとし,これらのモデルに基づいて求められる前記排ガス中CO量の予測値が最大化するよう前記炉圧目標値を決定してなることを特徴とする転炉の炉圧制御方法。
    Fgas*=A1gas×f1(p)+B1gas
    Rco* =A1co ×g1(p)+B1co
    但し,A1gas,B1gas,A1co,B1coは,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数である。
  2. 吹錬プロセスにおける転炉の炉圧を設定された炉圧目標値に追従するよう所定の炉圧調節手段により調節する転炉の炉圧制御方法において,
    炉口部を通過後の排ガスの流量である排ガス流量の変化量の予測値ΔFgas*と前記炉圧の変化Δpの所定の関数f2(Δp)との関係,及び前記排ガスのCO濃度の変化量の予測値ΔRco*と前記炉圧の変化Δpの所定の関数g2(Δp)との関係を次式で表すモデルを排ガス流量モデル及びCO濃度モデルとし,これらのモデルに基づいて求められる前記排ガス中CO量の変化の予測値が増大する方向に前記炉圧目標値の増減量を決定してなることを特徴とする転炉の炉圧制御方法。
    ΔFgas*=A2gas×f2(Δp)+B2gas
    ΔRco* =A2co ×g2(Δp)+B2co
    但し,A2gas,B2gas,A2co,B2coは,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数を表す。
  3. 前記所定の関数A2gas,A2coを用いた次式で求まる数値D1の正負に基づいて前記炉圧目標値の増減方向を決定してなる請求項に記載の転炉の炉圧制御方法。
    D1=Fgas×A2co+Rco×A2gas
    但し,Fgasは前記排ガス流量,Rcoは前記排ガスCO濃度を表す。
  4. 転炉の炉圧調節のための所定の操作量を調節することにより転炉の炉圧を制御する転炉の炉圧制御方法において,
    炉口部を通過後の排ガスの流量である排ガス流量の予測値Fgas*と前記操作量uの所定の関数f3(u)との関係,及び前記排ガスのCO濃度の予測値Rco*と前記操作量uの所定の関数g3(u)との関係を次式で表すモデルを排ガス流量モデル及びCO濃度モデルとし,これらのモデルに基づいて前記排ガス中CO量の予測値が最大化するよう前記操作量の設定値若しくはこれに関する出力値を決定してなるであることを特徴とする転炉の炉圧制御方法。
    Fgas*=A3gas× 3(u)+B3gas
    Rco* =A3co × 3(u)+B3co
    但し,A3gas,B3gas,A3co,B3coは,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数である。
  5. 転炉の炉圧調節のための所定の操作量を調節することにより転炉の炉圧を制御する転炉の炉圧制御方法において,
    炉口部を通過後の排ガスの流量である排ガス流量の変化量の予測値ΔFgas*と前記操作量の変化Δuの所定の関数f4(Δu)との関係,及び前記排ガスのCO濃度の変化量の予測値ΔRco*と前記操作量の変化Δuの所定の関数g4(Δu)との関係を次式で表すモデルを排ガス流量モデル及びCO濃度モデルとし,これらのモデルに基づいて求められる前記排ガス中CO量の変化の予測値が増大する方向に前記操作量の設定値若しくはこれに関する出力値の増減量を決定してなることを特徴とする転炉の炉圧制御方法。
    ΔFgas*=A4gas×f4(Δu)+B4gas
    ΔRco* =A4co ×g4(Δu)+B4co
    但し,A4gas,B4gas,A4co,B4coは,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数を表す。
  6. 前記所定の関数A4gas,A4coを用いた次式で求まる数値D2の正負に基づいて前記操作量設定値若しくはこれに関する出力値の増減方向を決定してなる請求項に記載の転炉の炉圧制御方法。
    D2=Fgas×A4co+Rco×A4gas
    但し,Fgasは前記排ガス流量,Rcoは前記排ガスCO濃度を表す。
  7. 前記排ガス流量,前記排ガスCO濃度,炉圧,及び前記操作量のうちの1又は複数についての所定の制約条件の範囲内で,前記排ガス中CO量の予測値を最大化するものである請求項又はのいずれかに記載の転炉の炉圧制御方法。
  8. 転炉の炉圧を設定された炉圧目標値に追従するよう調節する炉圧調節手段を具備する転炉の炉圧制御装置において,
    炉口部を通過後の排ガスの流量である排ガス流量の予測値F gas * と前記炉圧pの所定の関数f 1 (p)との関係,及び前記排ガスのCO濃度の予測値R co * と前記炉圧pの所定の関数g 1 (p)との関係を次式で表すモデルに基づいて前記排ガス中のCO量を予測する排ガス中CO予測手段と,
    前記排ガス中のCO量の予測値が最大化するように前記炉圧目標値を算出する目標値算出手段と,
    を具備してなることを特徴とする転炉の炉圧制御装置。
    gas * =A 1gas ×f 1 (p)+B 1gas
    co * =A 1co ×g 1 (p)+B 1co
    但し,A 1gas ,B 1gas ,A 1co ,B 1co は,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数である。
  9. 転炉の炉圧を設定された炉圧目標値に追従するよう調節する炉圧調節手段を具備する転炉の炉圧制御装置において,
    炉口部を通過後の排ガスの流量である排ガス流量の変化量の予測値ΔF gas * と前記炉圧の変化Δpの所定の関数f 2 (Δp)との関係,及び前記排ガスのCO濃度の変化量の予測値ΔR co * と前記炉圧の変化Δpの所定の関数g 2 (Δp)との関係を次式で表すモデルに基づいて前記排ガス中のCO量の変化を予測する排ガス中CO予測手段と,
    前記排ガス中のCO量の変化が増大する方向に前記炉圧目標値の増減量を算出する目標値算出手段と,
    を具備してなることを特徴とする転炉の炉圧制御装置。
    ΔF gas * =A 2gas ×f 2 (Δp)+B 2gas
    ΔR co * =A 2co ×g 2 (Δp)+B 2co
    但し,A 2gas ,B 2gas ,A 2co ,B 2co は,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数を表す。
  10. 転炉の炉圧調節のための所定の操作量を調節することにより転炉の炉圧を制御する転炉の炉圧制御装置において,
    炉口部を通過後の排ガスの流量である排ガス流量の予測値F gas * と前記操作量uの所定の関数f 3 (u)との関係,及び前記排ガスのCO濃度の予測値R co * と前記操作量uの所定の関数g 3 (u)との関係を次式で表すモデルに基づいて前記排ガス中のCO量を予測する排ガス中CO予測手段と,
    前記排ガス中のCO量の予測値が最大化するように前記操作量の設定値若しくはこれに関する出力値を算出する操作量算出手段と,
    を具備してなることを特徴とする転炉の炉圧制御装置。
    gas * =A 3gas ×f 3 (u)+B 3gas
    co * =A 3co ×g 3 (u)+B 3co
    但し,A 3gas ,B 3gas ,A 3co ,B 3co は,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数である。
  11. 転炉の炉圧調節のための所定の操作量を調節することにより転炉の炉圧を制御する転炉の炉圧制御装置において,
    炉口部を通過後の排ガスの流量である排ガス流量の変化量の予測値ΔF gas * と前記操作量の変化Δuの所定の関数f 4 (Δu)との関係,及び前記排ガスのCO濃度の変化量の予測値ΔR co * と前記操作量の変化Δuの所定の関数g 4 (Δu)との関係を次式で表すモデルに基づいて前記排ガス中のCO量の変化を予測する排ガス中CO予測手段と,
    前記排ガス中のCO量の変化の予測値が増大する方向に前記操作量の設定値若しくはこれに関する出力値の増減量を算出する操作量算出手段と,
    を具備してなることを特徴とする転炉の炉圧制御装置。
    ΔF gas * =A 4gas ×f 4 (Δu)+B 4gas
    ΔR co * =A 4co ×g 4 (Δu)+B 4co
    但し,A 4gas ,B 4gas ,A 4co ,B 4co は,前記吹錬プロセスの初期状態及び/又は前記炉圧以外の状態変化に関する所定の関数を表す。
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