JPH05239461A - コークス炉の燃焼制御装置 - Google Patents

コークス炉の燃焼制御装置

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JPH05239461A
JPH05239461A JP4543992A JP4543992A JPH05239461A JP H05239461 A JPH05239461 A JP H05239461A JP 4543992 A JP4543992 A JP 4543992A JP 4543992 A JP4543992 A JP 4543992A JP H05239461 A JPH05239461 A JP H05239461A
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combustion
case
time
coke oven
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JP4543992A
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Mamoru Inaba
護 稲葉
Mitsugi Ogawa
貢 小川
Kazutoshi Matsumoto
和俊 松本
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JFE Engineering Corp
Original Assignee
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 定常・非定常操業にかかわらずコークス炉の
燃焼制御の完全自動化を図る。 【構成】 コークス炉のセンサデータなどから数式モデ
ルにより供給熱量の調整量や制御量(燃料ガスのカロリ
と流量及び燃焼用空気量)を計算する演算部14,15
と、操業状態の判定及び供給熱量の調整量を修正するた
めのES16を設置し、まず、数式モデルにより供給熱
量の調整量を計算し、次にESにより操業状態を判定し
て、非定常操業時はESにより供給熱量の調整量を修正
して、その結果をもとに数式モデルで制御量を計算し、
制御装置12のセットポイントを変えて自動燃焼制御を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、定常・非定常操業にか
かわらずコークス炉燃焼制御の完全自動化を図った燃焼
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図8に従来のコークス炉の構造を示す。
コークス炉1は窯と呼ばれる炭化室2とフリューと呼ば
れる燃焼室3の集合体(これを炉団と称す)からなって
いて、石炭塔4からの石炭の装入やコークスの窯出は窯
単位に、石炭の乾留に必要な燃料ガスと空気は、先ず炉
団単位に供給し、次にフリュー単位に分配される。燃料
ガスには主に高炉ガス(これをBガスと称す)、コ
ークス炉ガス(これをCガスと称す)、及びこれらを
混合したガス(これをMガスと称す)などが用いられ
る。そしてこれらの燃料ガスは複数のガス配管の組合せ
によって炉団に供給され、その組合せ方の違いを燃焼方
式と呼んでいる。コークス炉には各種の燃焼方式があ
り、燃焼方式ごとに決められたガス配管を使用して燃料
ガスはフリューに供給され、そこで燃焼する。そしてこ
の時に発生する熱がフリューと炭化室の仕切り壁(伝熱
性の良いレンガ)を通して炭化室に装入した石炭に供給
され、徐々に石炭が乾留されてコークスとなる。
【0003】一般に、石炭の装入とコークスの窯出は、
移動機(石炭を装入したり、コークスを窯出したりする
機械)の操作性の関係で決まる順番(例えばNo.1,N
o.6,No.11…というように5窯飛び)に行われる。
このため特定の窯の石炭乾留が早く終了しても、コーク
スの窯出順番が来るまでコークスの窯出は行われない。
また石炭乾留が終了してからコークスが窯出されるまで
にフリューに与えられる熱は、石炭乾留に寄与しないの
で余分の熱となる。さらにコークスの品位は石炭の装入
から石炭乾留が終了するまでの時間が長いほど良くなる
傾向がある。このため石炭の装入からコークスの窯出ま
での時間は生産計画で決まり、その時間を総乾留時間
(GCT:Gross Coking Time )と呼んでいる。そして
コークス燃焼制御の課題は、生産計画で決まるGCTの
中で、1つ1つの窯(これを個々の窯と呼ぶ)の石炭の
乾留時間(NCT:Net Coking Time )のバラツキがで
きるだけ小さくなるように制御し、炉団の目標NCTを
極力長くしてコークス品位の向上による省資源(高価な
原料炭の使用量削減)と省エネルギーを図ることにあ
る。
【0004】これまでコークス炉の自動燃焼制御による
コークス品位の向上と省エネルギーを目的とした制御モ
デルは数多く開発されてきた。その代表的なものとして
特公昭57−53832号、特開昭63−248887
号、特開平3−121190号がある。例えば、特公昭
57−53832号は炉団の目標GCTとNCT、個々
の窯の実績装入量や水分値などから炉団及び個々の窯の
目標フリュー温度を決定し、それと測定値をもとにした
個々の窯の実績フリュー温度及びその炉団平均値を計算
して、窯及び炉団単位に比較し、その差をもとに数式モ
デルによって炉団に供給する供給熱量(燃料ガスのカロ
リと流量)及び燃焼用空気量を計算して自動制御すると
共に、個々の窯に対する熱量と空気量の調整に必要な燃
料ガス及び空気量は、図8に示すガスコック5やウェス
トバルブ6の弁開度の調整量として計算して、オペレー
タガイダンスしている。しかし、この制御装置は、以下
のような問題がある。 炉体の補修を目的とした定修、移動機の故障、窯詰ま
りなど操業上のトラブルが発生したときは数時間にわた
って石炭の装入やコークスの窯出が行われない。このよ
うなときにも本制御装置は数多くの窯の燃料ガスのガス
コック及びウェストバルブの弁開度の調整量をオペレー
タガイダンスしてくる。しかし、実操業ではこのような
ときは定修や故障及び操業トラブルの対応に忙しく、弁
開度は行われないことが多い。このため数式モデルによ
る自動燃焼制御の継続が困難になり、手動介入が必要に
なる。 コークス炉ではBガスの発生源である高炉や、Cガス
及びMガスの主要使用工場である熱延工場の操業状態の
変化に合せて燃焼方式を変えて、製鉄所内のBガス、C
ガス、Mガスの需要バランスを取っている。一般に燃焼
方式を変えるときのノウハウを数式で表現することは難
しく、数式モデルによる自動燃焼制御の継続が困難であ
り、手動介入が必要となる。
【0005】また特開昭63−248887号は図9に
示すように特公昭57−53832号の上記に示した
定修、移動機の故障、窯詰まりなど操業上のトラブル時
の課題を解決するため個々の窯の制御を自動化したもの
である。すなわち、稼動率、石炭装入諸元、石炭装入後
の経過時間からフリュー単位で目標フリュー温度をプロ
セス計算機10により計算・設定し、一方燃焼室壁内に
設置した温度計11によりフリュー単位でフリュー温度
を測定し、この測定フリュー温度と目標フリュー温度の
差を計算し、この偏差値をもとに制御装置12で燃料ガ
スの流量制御弁5及びウェストバルブ6の弁開度をフリ
ュー単位で自動調整するものである。しかし、この方法
にも以下のような問題がある。 炉団を構成する個々の窯の数は多く、自動燃焼制御を
行うには数多くの自動燃焼制御装置の導入が必要であ
り、高価なものになる。 特公昭57−53832号の問題点に示した燃焼方
式の切替えに伴う問題は解決できない。
【0006】さらに数式モデルはもともとあいまいなも
のを無理に数式で精密に表現して自動制御しようとする
ものであり、「あいまいなものを無理に数式で精密に表
現する」段階で制御精度上の問題が起きることが多かっ
た。これに対しファジイ制御はもともとあいまいなもの
をメンバーシップ関数で表現して自動制御しようとする
ものである。特開平3−121190号はこのような効
果を狙って導入したものである。しかし、本制御装置は
特公昭57−53832号で述べたのような問題を
メンバーシップ関数のみで表現して、制御できるもので
はない。またメンバーシップ関数を調整したり、学習し
たりすることも難しい。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来の数
式モデルやファジイ制御を用いたコークス炉燃焼制御装
置には、以下のような問題がある。 (1)数式モデルによる燃焼制御装置は、定修、移動機
の故障、窯詰まりなど操業上のトラブルに対する適応能
力が弱い。また燃焼方式の切替えなど使用する燃料ガス
の種類及びガス配管が変わるときの適応能力も弱い。 (2)ファジイ制御による燃焼制御装置は、コークス炉
操業に関する知識を精度良くメンバーシップ関数で表現
することが難しい。また操業や設備の状態変化に追随し
てメンバーシップ関数を最適化しないと制御精度が維持
できない。さらにメンバーシップ関数の最適化や最適化
のための学習が難しい。
【0008】本発明は、上記のような問題点を解決して
コークス炉の燃焼制御を最適化するためになされたもの
であり、数式モデルを補完するためのエキスパートシス
テム(以下、ESと略する)を設けて、定常・非定常操
業にかかわらず、コークス炉燃焼制御の完全自動化を図
ることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るコークス炉
の燃焼制御装置は、コークス炉に設置したセンサにより
検出されるデータ、予めオペレータが設定した操業目標
値及び移動機や燃焼方式切替装置から送られてくる信号
をもとに、数式モデルによる供給熱量の調整量の演算部
と、操業状態の判定及び供給熱量の調整量を推論するた
めの知識をルール化したESと、ESの操業状態の判定
部で定常操業と判定されたときは上記演算部で数式モデ
ルにより計算された供給熱量の調整量を、非定常操業と
判定されたときはESにより上記供給熱量の調整量を修
正するとともにその修正された供給熱量の調整量をもと
に、数式モデルにより燃焼制御量(燃料ガスのカロリと
流量及び燃焼用空気量)を計算する制御量演算部とを備
え、該燃焼制御量でもってコークス炉の燃料ガス及び燃
焼用空気の制御装置のセットポイントを変えることによ
り自動燃焼制御を行うことを特徴とするものである。
【0010】
【作用】本発明では、先ず、数式モデルにより供給熱量
の調整量を計算し、次にESにより操業状態の判定を行
い、非定常操業時はESにより供給熱量の調整量を修正
し、その結果をもとに数式モデルで制御量(燃料ガスの
カロリと流量及び燃焼用空気量)を計算し、制御装置の
セットポイントを変えることによりコークス炉燃焼制御
の完全自動化を図ることができる。
【0011】
【実施例】図1は本発明の一実施例を示すコークス炉燃
焼制御装置の構成図である。本装置は、プロセス計算機
10において、定常操業状態か非定常操業状態かの判定
及び供給熱量の調整量を推論するための知識をルール化
したES16を新たに設置したものであり、該ES16
は、オペレータが設定した操業目標値や操業上必要な知
識をルール化して格納する知識ベース格納部17と、一
定のルールのもとに操業状態を判定する操業状況判定部
18と、非定常操業時はESにより推論処理して供給熱
量の調整量を修正する修正演算部19とから構成されて
いる。さらにまた、プロセス計算機10は、コークス炉
1に設置したセンサ(図示せず)により定期的に検出さ
れるセンサデータ(フリュー単位のフリュー温度、窯単
位の発生ガス温度など)や入力装置8により予め設定し
た上記操業目標値(目標フリュー温度など)及び操業上
の知識(石炭装入諸元、石炭装入後の経過時間など)並
びに移動機や燃焼方式切替装置9から送られる装入・窯
出信号や燃焼切替信号を格納する操業データ格納部13
と、これらの情報をもとに数式モデルにより供給熱量の
調整量を計算する演算部14と、数式モデルで燃焼制御
量(燃料ガスのカロリと流量及び燃焼用空気量)を計算
する制御量演算部15を備え、該演算部15で計算され
た制御量を制御装置12に出力し、その制御装置12の
セットポイントを変えることによりコークス炉1の自動
燃焼制御を行う構成となっている。
【0012】以下に本装置の特徴である数式モデルに
よる供給熱量の調整量の計算方法、ESによる操業状
況の判定方法、ESによる供給熱量の調整量の修正方
法、供給熱量の調整量から数式モデルにより制御量
(燃料ガスのカロリと流量及び燃焼用空気量)を計算す
る方法について説明する。
【0013】数式モデルによる供給熱量の調整量の計
算方法 この計算は特公昭57−53832号に従って演算部1
4で実施する。先ず式(1)より個々の窯の目標フリュ
ー温度を計算する。
【0014】
【数1】 次にフリューの目標温度θfiをフリュー両側の炭化室の
時系列的目標フリュー温度の平均として式(2)より計
算する。 θfi={θfj+θfj+1}/2 …(2) さらに測定フリュー温度の目標温度との差をΔθfiとし
て計算し、その差の炉団平均値から供給熱量の調整量を
式(3)より計算する。 ΔQ=Qt −b*Qt-1 +Kgi{ao *Δθft+a1 *Δθft-1}…(3) ここで ΔQ:供給熱量の調整量 Q :供給熱量 Kgi:プロセスゲインの逆数 Δθf :フリュー温度の目標温度との差 b,ao ,a1 :定数 添字のt :今回値、添字のt-1 :前回値 である。
【0015】ESによる操業状況の判定方法 次に操業状況の判定は定修時間や故障修理時間のオペレ
ータ設定と、燃焼方式切替装置からの切替信号をもとに
行う。つまり本装置では定修時間や故障修理時間の設定
がなされていたり、燃焼方式の切替から一定時間経過し
ていないときを非定常操業と判定部18で判断し、ES
16の修正演算部19により上式(3)で計算された供
給熱量の調整量を修正する処理を行う。
【0016】ESによる供給熱量の調整量の修正方法 次に定修、移動機の故障、窯詰まり、空窯、燃焼方式切
替など非定常操業と問題点について説明してから、供給
熱量の調整量の修正方法について説明する。
【0017】(イ)定修 コークス炉の炉体や石炭塔の補修などのため、操業(石
炭の装入やコークスの窯出など)を数時間にわたって停
止することを定修という。この間に操業中と同じだけの
熱量を石炭に与えていると、既に石炭の乾留を終了した
窯に対しては過剰の熱を与えるばかりか、コークスの温
度も高くなり過ぎて、コークス品位の劣化につながる。
またフリュー両側の炭化室のうち、片側の炭化室の石炭
乾留を終了していると、反対側はやや余剰の熱が与えら
れる傾向があるので、この点も考慮する必要がある。
【0018】(ロ)移動機の故障 石炭を装入する装炭車、コークスを窯出する時の押出機
やコークガイド車及び消火車が故障した時は、通常は短
時間にバックアップ機に切り換えて操業されるため、特
に問題は起きない。しかし、移動機が脱線など軌上で故
障した時は復旧するまで石炭の装入やコークスの窯出が
できなくなり、定修と同じような処理が必要になる。
【0019】(ハ)窯詰り コークスの窯出中に炭化室の劣化やカーボン付着のた
め、コークスの窯出ができなくなることがある。このよ
うな時はコークガイド車側に押出されたコークスを手作
業で処理する必要があり、この処理時間中は操業ができ
なくなるため定修と同じような処理が必要になる。また
窯詰りを起こした窯はコークスが収縮して窯出ができる
ようになるまで、その窯を飛ばして操業を継続する必要
がある。
【0020】このような場合、本装置では以下のような
処理をして供給熱量を修正している。つまり、コークス
炉の特性に応じて決まる値(K:操業停止期間中の供給
熱量の削減係数で0<K<1、通常は0.48〜0.5
2)を予め設定しておき、そして操業停止時間が予め判
っている定修とその他の場合に分けて以下の処理を行っ
ている。
【0021】1)定修時 予め操業停止時間が決まっているときは図2に示すよう
な処理を行う。すなわち、定修による操業停止時間T
を、その時間が短いときはケースA,長いときはケース
Bのように分け、供給熱量の削減パターンで決まる補正
係数hを使って式(4)より供給熱量の修正量を求め
る。 ΔQt =h*(Qt +ΔQt ) …(4) なお図2において、a1 〜a6 ,L1 〜L3 は操業知識
をもとに決めた値であり、a1 は削減開始時刻、a2
操業停止時刻、a3 は最大削減率到達時刻、a4は削減
率の減少開始時刻、a5 は操業開始時刻、a6 は削減率
=0の到達時刻、またL1 とL3 は目標GCT,NCT
で決まる削減カーブ、L2 は目標GCT,NCT,及び
操業停止時間Tで決まる最大削減率保持時間である。ま
た、kは基準削減率である。図2において削減カーブは
直線で示しているが、本来はコークス炉の特性を考慮し
て決めるべきである。また削減の開始時刻や終了時刻に
ついても同じことがいえる。
【0022】2)故障などで操業停止となる場合 このようなときは図3に示すような処理を行う。すなわ
ち、突発的に操業停止を行うときは操業停止時間Tを設
定したときから、その時間が短いときはケースA,長い
ときはケースBのような供給熱量の削減パターンで決ま
る補正係数hを使って上式(4)で供給熱量の修正量を
求める。なお図3において、αはα=f(T)で表され
る削減率補正係数である。その他の記号の意味は上記
1)で説明したとおりである。この場合も削減カーブは
直線にしているが、上記1)と同じことがいえる。以
降、簡明のため削減カーブは直線で示し、また記号の意
味も同じである。
【0023】3)定修時間が縮まった場合 このようなときは図4に示すような処理を行う。すなわ
ち、操業停止時間Tが短いときはケースA,長いときは
ケースBのような供給熱量の削減パターンで決まる補正
係数hを使って上式(4)で供給熱量の修正量を求め
る。この場合において、定修時間の短縮がどの時刻で発
生したかによって削減カーブが変わってくる。 <削減ケースA−1>ケースAにおいて削減カーブL1
中に操業停止時間TがTb となるような減少がXb 時刻
に発生した場合であり、この場合はXb 時刻から削減カ
ーブLbに従う。 <削減ケースA−2>ケースAにおいて削減カーブL3
中に操業停止時間TがTc となるような減少がXc 時刻
に発生した場合であり、この場合はXc 時刻から削減カ
ーブLcに従う。 <削減ケースB−1>ケースBにおいて削減カーブL1
またはL2 中に操業停止時間TがTb となるような減少
がXb 時刻に発生した場合であり、この場合はXb 時刻
から削減カーブLb に従う。 <削減ケースB−2>ケースBにおいて削減カーブL3
中に操業停止時間TがTc となるような減少がXc 時刻
に発生した場合であり、この場合はXc 時刻から削減カ
ーブLcに従う。
【0024】4)故障などの復旧時間が縮まった場合 このようなときは図5に示すような処理を行う。すなわ
ち、操業停止時間Tが短いときはケースA,長いときは
ケースBのような供給熱量の削減パターンで決まる補正
係数hを使って上式(4)で供給熱量の修正量を求め
る。この場合の削減ケースも上記3)と同様である。す
なわち、 <削減ケースA−1>ケースAにおいてL1 中にT→T
b となるような減少がXb 時刻に発生したときは、Xb
時刻から削減カーブLb に従う。 <削減ケースA−2>ケースAにおいてL3 中にT→T
c となるような減少がXc 時刻に発生したときはXc
刻から削減カーブLc に従う。 <削減ケースB−1>ケースBにおいてL1 またはL2
中にT→Tb となるような減少がXb 時刻に発生したと
きはXb 時刻から削減カーブLb に従う。 <削減ケースB−2>ケースBにおいてL3 中にT→T
c となるような減少がXc 時刻に発生したときはXc
刻から削減カーブLc に従う。
【0025】5)定修時間が延びた場合 このようなときは図6に示すような処理を行う。すなわ
ち、操業停止時間Tが短いときはケースA,長いときは
ケースBのような供給熱量の削減パターンで決まる補正
係数hを使って上式(4)で供給熱量の修正量を求め
る。この場合、延長ケースは次のようになる。 <延長ケースA−1>ケースAにおいてL1 中にT→T
b とXb 時刻に延長されたときは、削減カーブLb に従
う。 <延長ケースA−2>ケースAにおいてL3 中にT→T
c とXc 時刻に延長されたときは削減カーブLc に従
う。 <延長ケースB−1>ケースBにおいてL1 またはL2
中にT→Tb とXb 時刻に延長されたときは削減カーブ
b に従う。 <延長ケースB−2>ケースBにおいてL3 中にT→T
c とXc 時刻に延長されたときは削減カーブLc に従
う。
【0026】6)故障などの復旧時間が延びた場合 このようなときは図7に示すような処理を行う。すなわ
ち、操業停止時間Tが短いときはケースA,長いときは
ケースBのような供給熱量の削減パターンで決まる補正
係数hを使って上式(4)で供給熱量の修正量を求め
る。この場合の延長ケースは上記5)と同様である。
【0027】7)燃焼方式切替時 燃焼方式にはBガスやCガスを単味で使う場合、Bガス
とCガスを混合してMガスとして使う場合、Bガスに少
しCガスを混ぜて使う場合、Mガスに少しCガスを混ぜ
て使う場合などいろいろある。一般に供給熱量は燃料ガ
スのカロリと流量の積に依存する。このためカロリの高
いCガスはBガスに比べてガス量は少なくて済む。この
ため燃焼室における燃焼点や最高温度は、燃料ガスのカ
ロリや稼動率に依存する。また燃焼方式によってガスバ
ーナの高さが異なる。このため燃料ガスのカロリや稼動
率及び燃焼方式によって燃焼室における熱の分布は大き
く変化する。このため本装置では燃焼方式別に表1に示
すような稼動率・燃料ガス補正テーブルを設け、さらに
表2に示すような燃焼方式の切替に関する知識テーブル
を設けた。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】 そして燃焼方式の切替を行ったとき表1と表2によって
供給熱量の修正量を式(5)で補正することとした。 ΔQt =Wij*Tmn*(Qt +ΔQt ) …(5) ここで Wij:稼動率・燃料ガス補正係数 Tmn:燃焼方式の切替補正係数 である。
【0030】数式モデルにより制御量の計算方法 供給熱量の調整量から数式モデルにより制御量(燃料ガ
スのカロリと流量及び燃焼用空気量)を計算する方法に
ついて説明する。本装置では定常操作時は上記,燃焼
方式切替時は上記7)で、その他の場合は上記1)から
6)で決まった供給熱量の調整量をもとに次式で、その
ときの燃料ガスのカロリと流量から調整量を計算する。
この計算は制御量演算部15で行う。 Mgt=f{Mgt-1,Mft-1,ΔQt } …(6) Mft=g{Mgt,Mft-1,ΔQt } …(7) ここで Mg :燃料ガスのカロリ Mf :燃料ガスの流量 添字のt :今回値、添字のt-1 :前回値 である。次に、ここで決まった燃料ガスのカロリと流量
から、次式で燃焼用空気量を計算する。 At =f{Mgt,Mft,At-1 ,Mgt-1,Mft-1} …(8) ここで At :燃焼用空気量 である。
【0031】制御装置への出力 本装置ではこのようにして決まった制御量(燃料ガスの
カロリと流量及び燃焼用空気量)が制御装置12に出力
されて、自動燃焼制御に繋がっている。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、定常・非
定常の操業に関係なく、数式モデルとその補完としてE
Sにより供給熱量の調整量を決定したのち、その結果を
もとに数式モデルで制御量を計算・制御して、自動燃焼
制御を行うことが可能になり、コークス炉燃焼制御の完
全自動化を図ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例によるコークス炉燃焼制御装
置の構成図である。
【図2】本実施例における定修時の供給熱量削減パター
ン例を示す図である。
【図3】本実施例における故障時の供給熱量削減パター
ン例を示す図である。
【図4】本実施例における定修時間短縮時の供給熱量削
減パターン例を示す図である。
【図5】本実施例における故障復旧時間短縮時の供給熱
量削減パターン例を示す図である。
【図6】本実施例における定修時間延長時の供給熱量削
減パターン例を示す図である。
【図7】本実施例における故障復旧時間延長時の供給熱
量削減パターン例を示す図である。
【図8】コークス炉の構造図である。
【図9】従来のコークス炉燃焼制御装置の構成図であ
る。
【符号の説明】
1 コークス炉 10 プロセス計算機 12 制御装置 13 操業データ格納部 14 供給熱量の調整量の演算部 15 制御量演算部 16 ES(エキスパートシステム) 17 知識ベース格納部 18 操業状況判定部 19 供給熱量の調整量の修正演算部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コークス炉に設置したセンサにより検出
    されるデータ、予め設定した操業目標値及び移動機や燃
    焼方式切替装置から送られる信号をもとに供給熱量の調
    整量を計算する演算部と、 操業状態の判定及び供給熱量の調整量を修正するための
    知識をルール化したエキスパートシステムと、 前記エキスパートシステムの操業状態の判定により、定
    常操業と判定されたときは前記演算部により計算された
    供給熱量の調整量を、一方非定常操業と判定されたとき
    は前記エキスパートシステムにより前記供給熱量の調整
    量を修正するとともにこの修正された供給熱量の調整量
    をもとに燃焼制御量を計算し、該燃焼制御量をコークス
    炉の燃料ガス及び燃焼用空気の制御装置へ出力する制御
    量演算部と、を具備するコークス炉の燃焼制御装置。
JP4543992A 1992-03-03 1992-03-03 コークス炉の燃焼制御装置 Pending JPH05239461A (ja)

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JP4543992A JPH05239461A (ja) 1992-03-03 1992-03-03 コークス炉の燃焼制御装置

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT413456B (de) * 2003-09-17 2006-03-15 Voest Alpine Ind Anlagen Verfahren zum optimalen betrieb eines erwärmungsofens
JP2008143984A (ja) * 2006-12-07 2008-06-26 Nippon Steel Corp コークス炉の操業方法
WO2014028471A1 (en) * 2012-08-17 2014-02-20 Suncoke Technology And Development Llc Automatic draft control system for coke plants
KR20160076052A (ko) * 2014-12-22 2016-06-30 주식회사 포스코 코크스 오븐의 연소 제어 방법 및 장치

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