JP3874102B2 - 排気ガス再循環式燃焼方法及びその燃焼装置並びに温風暖房機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、排気ガスの一部を燃焼用空気と混合してNOxを低減する排気ガス再循環式燃焼方法及びその燃焼装置並びにそれを用いた温風暖房機に関する。
【0002】
【従来の技術】
排気ガスの一部を取り出し、燃焼用空気と混合させて、O2濃度の低下と蒸気による燃焼火炎の温度低下とを図ることにより、NOxの生成を抑制する排気ガス再循環式燃焼方法は周知の技術であり、例えば、実開平4−8114号公報にこの種の技術が開示されている。図5は同公報に示された燃焼装置の一例を示す概略断面図である。
この燃焼装置は、ガス給湯器において、排気トップ101と燃焼用ファン102の吸込口102aとを回帰路管103により連通し、回帰路管103に新鮮な空気を取り入れる燃焼用空気取入口104を設けるとともに、回帰路管103の燃焼用ファン102寄りに放熱フィン105を設けたものである。なお図5において、106は燃焼筒、107は燃焼器、108は熱交換器、109は給水管、110は給湯管、111は排気口、112は整流板である。
【0003】
従来の燃焼装置は、燃焼用ファン102の吸引力で排気トップ101から取り出された排気ガスの一部が、取り出された直後に、燃焼用空気取入口104から吸い込まれた新鮮な空気と混合し、該混合気を燃焼用ファン102寄りに設けられた放熱フィン105により空冷する構成としたので、O2濃度の低下と蒸気による燃焼火炎の温度低下を新鮮空気の混合による冷却作用とともに効果的に行うことができるとされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術には、以下に示すような問題があった。
(1)排気トップ101から回帰路管103に取り入れた排気ガスと燃焼用空気取入口104からの新鮮空気とを混合した後に、すなわち排気ガス温度を空気により一度低下させた後に、放熱フィン105により空冷する構成であるため、回帰路管103とは別途放熱フィン105が必要であり、排気ガスの冷却手段が大型化する。また、コスト面でも高くなる。
(2)燃焼用空気取入口104から放熱フィン105までの区間においては未だ十分に回帰路管103内部の排気ガス温度が低下していないため、回帰路管に耐熱材料を使用しなければならず、コスト高となる。
(3)省エネルギーの見地からしても、放熱フィン105から放出された熱は利用されることなくエネルギー損失として扱われている。
【0005】
したがって、本発明の目的は、低NOx燃焼を行う排気ガス再循環式燃焼において、回帰路管へ取り出した排気ガスの冷却手段を大型化することなく、あるいは別途放熱フィン等の冷却手段を設けなくても、該排気ガスの冷却を効率よく行うことができる排気ガス再循環式燃焼方法及びその燃焼装置を得ることである。
また、本発明の他の目的は、回帰路管における耐熱材料を使用する部分をできるだけ少なく(短く)するように構成して、低コスト化を図るとともに、その部分で生じる熱エネルギーの有効利用により省エネルギー化を図った排気ガス再循環式燃焼方法及びその燃焼装置を得ることにある。
本発明のさらに他の目的は、前記目的を効果的に達成する温風暖房機を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、請求項1に記載の発明に係る排ガス再循環式燃焼方法は、排気ガスの一部を回帰路管に取り入れ、燃焼用空気と混合して燃焼手段に供給する排ガス再循環方式の燃焼方法であって、前記回帰路管を送風ファンからの空気流中に設置して該回帰路管内部の排気ガスを冷却する段階と、前記回帰路管に設けられた空気吸い込み穴から空気を吸い込み、該回帰路管内部の排気ガスを冷却する段階と、前記空気吸い込み穴の下流側において、燃焼用空気を取り入れ、排気ガスをさらに冷却する段階と、を有することを特徴としている。
【0008】
請求項2に係る発明は、前記回帰路管の前記送風ファンからの空気流中に設置される部分の一部または全部を蛇腹状もしくは波形状またはコイル状に形成し、排気ガスの冷却を促進する段階を有することを特徴とする請求項1記載の排気ガス再循環式燃焼方法としたものである。
【0009】
また、本発明の排気ガス再循環式燃焼方法に使用する請求項3に係る排気ガス再循環式燃焼装置は、燃焼器に燃焼用空気を供給する燃焼用ファンと、前記燃焼器を囲むように設けられ、上方に開口部を有する燃焼筒と、前記燃焼筒に向けて送風する送風ファンと、
前記燃焼筒から排気ガスの一部を取り入れ、燃焼用空気と混合して前記燃焼用ファンへ再循環する回帰路管とを備えた燃焼装置であって、前記回帰路管は、先端の排気ガス取入口を前記燃焼筒の上方開口部に臨ませるとともに、燃焼用空気導入ダクトに接続されてなり、前記送風ファンと前記燃焼筒との間において、該送風ファンからの空気流中を横切るように設置され、かつ、該送風ファンからの空気流中を横切る部分と燃焼用空気の取込口との間において、空気吸い込み穴を該回帰路管に設けたことを特徴とするものである。
路管に設けたことを特徴とするものである。
【0010】
請求項4の発明に係る排気ガス再循環式燃焼装置は、請求項3に記載の燃焼装置において、前記回帰路管の前記送風ファンからの空気流中を横切る部分が、該送風ファンと前記燃焼筒との中心線より外れた位置に配置されていることを特徴としている。
【0011】
請求項5の発明に係る排気ガス再循環式燃焼装置は、請求項3または4に記載の燃焼装置において、前記回帰路管の前記送風ファンからの空気流中を横切る部分の一部または全部が、蛇腹状もしくは波形状またはコイル状に形成されていることを特徴としている。
【0012】
請求項6の発明に係る排気ガス再循環式燃焼装置は、請求項3〜5のいずれかに記載の燃焼装置において、前記送風ファンの空気流路を構成する隔壁部を有し、前記回帰路管は該隔壁部を貫通するように設けられ、その隔壁貫通部の近傍に前記空気吸い込み穴を設けたことを特徴としている。
【0014】
また、請求項7に係る発明は、請求項1または2に記載の排気ガス再循環式燃焼方法を用いることを特徴とする温風暖房機である。
また、請求項8に係る発明は、請求項3〜6のいずれかに記載の排気ガス再循環式燃焼装置を備えたことを特徴とする温風暖房機である。
【0015】
そしてまた、本発明に係る温風暖房機は、請求項9に記載するように、燃焼器に燃焼用空気を供給する燃焼用ファンと、前記燃焼器を囲むように設けられ、上方に開口部を有する燃焼筒と、前記燃焼筒に向けて送風する送風ファンと、前記送風ファンからの空気流と燃焼ガスとを混合させて室内へ吹き出す温風風路と、前記燃焼筒の開口部に臨ませた排気ガス取入口から排気ガスの一部を取り入れ、燃焼用空気と混合して前記燃焼用ファンへ再循環する回帰路管とを備えた温風暖房機であって、
前記回帰路管は、先端の排気ガス取入口を前記燃焼筒の上方開口部に臨ませるとともに、燃焼用空気導入ダクトに接続されてなり、前記送風ファンと前記燃焼筒との間において、該送風ファンからの空気流中を横切るように設置され、かつ、前記温風風路を構成する隔壁部と燃焼用空気の取込口との間において、空気吸い込み穴を該回帰路管に設けたことを特徴とするものである。
【0016】
また、請求項10の発明に係る温風暖房機は、請求項9に記載の温風暖房機において、前記回帰路管の前記送風ファンからの空気流中を横切る部分が、該送風ファンと前記燃焼筒との中心線より外れた位置に配置されていることを特徴としている。
【0017】
請求項11の発明に係る温風暖房機は、請求項9または10に記載の温風暖房機において、前記回帰路管の前記送風ファンからの空気流中を横切る部分の一部または全部が、蛇腹状もしくは波形状またはコイル状に形成されていることを特徴としている。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を温風暖房機の場合を例にとって図面により説明する。
【0020】
実施形態1.
図1は本発明の実施形態1に係る温風暖房機の要部を示す側面断面図である。本実施形態で示す温風暖房機は、燃焼器1に燃焼用空気を供給する燃焼用ファン2と、燃焼器1で形成される火炎を囲むように設置され、上方に開口部を有する燃焼筒3と、燃焼筒3に向けて空気を送る送風ファン4と、燃焼筒3から排気ガスの一部を取り入れ、その排気ガスを燃焼用ファン2へ再循環するとともに、送風ファン4による空気流中を横切るように設置された回帰路管5と、回帰路管5に設けられた空気吸い込み穴6と、回帰路管5が接続された燃焼用空気の空気導入ダクト7とからなる排気ガス再循環式燃焼装置8を備えたものである。
【0021】
さらに詳しく説明すると、回帰路管5は、上部が湾曲状に形成され、先端の開口部すなわち排気ガス取入口5aを燃焼筒3の上部開口部に臨ませた状態で取り付けられている。この回帰路管5の送風ファン4からの空気流中を横切る部分は直管部5bとなっており、直管部5bは、燃焼筒3と送風ファン4との間を下方に延びて本体ケース9の隔壁部10を貫通し、さらに湾曲状に曲げられて基端が空気導入ダクト7の混合部7aに接続されている。そして、前記空気吸い込み穴6は隔壁貫通部5cと空気導入ダクト7の混合部7aとの間の回帰路管5の部分にあけられている。なお、空気吸い込み穴6の位置は混合部7aより上流側であればよく、必ずしも隔壁貫通部5cより下方である必要はない。また、隔壁貫通部5cより上方に設けてもよい。但しこの場合は、隔壁貫通部5cに近い位置に設けるのがよい。
空気導入ダクト7は、本体ケース9の背面に設けられた空気取入口11と図示しないオリフィスを介して連通しており、空気取入口11からの空気が混合部7aにおいて回帰路管5を経由した排気ガスと混合するようになっている。
【0022】
本体ケース9は隔壁部10により上下に仕切られており、さらに上部には温風風路12を構成するための仕切り板13が設けられている。また、本体ケース9の背面には送風用空気取入口14が設けられ、前面には温風吹出口15が設けられている。送風ファン4は、本体ケース9の背面側に設置され、送風ファン4からの空気流中を横切るように回帰路管5の直管部4bが設置されている。そして、送風ファン4からの空気と燃焼器1からの燃焼ガスとを混合させて温風吹出口15から温風を室内へ吹き出すようになっている。
【0023】
空気導入ダクト7は、隔壁部10により仕切られた本体ケース9の下部に設置されており、ダクト7内の流路には燃焼用ファン2が設置されている。燃焼用ファン2からの燃焼用空気は隔壁部10上の燃焼器1に送られ、かつ、燃料を燃焼器1に供給することによって燃焼が開始される。
【0024】
次に、本実施形態の温風暖房機の動作について排気ガス再循環式燃焼装置8の動作とともに説明する。
燃焼器1の燃焼が開始すると、燃焼器1からの燃焼排気ガスは燃焼筒3の上方開口部より温風風路12へと放出される。そして、送風ファン4からの空気と燃焼排気ガスとが混合され温風となって、その温風が温風風路12を流れて本体ケース9前面の温風吹出口15より室内に吹き出す。一方、燃焼器1からの排気ガスの一部は燃焼筒3の上方開口部に臨ませてある回帰路管5先端の排気ガス取入口5aより取り出され回帰路管5内に引き込まれる。回帰路管5に導入された排気ガスは、直管部5b内を流れる間に、直管部5bが送風ファン4からの空気流中に設置されているため、その空気流により排気ガスから直管部5bに伝わる熱が奪われて空冷される。このとき、回帰路管5より、送風ファン4からの空気流中に放出された熱は、燃焼筒3から放出される排気ガスと混合されて温風として温風吹出口15より室内へ吹き出される。一方、回帰路管5は隔壁部10を貫通し、その隔壁貫通部5cより下方の任意の位置に設けられた空気吸い込み穴6より外部の新鮮な空気を吸い込み、回帰路管5内部の排気ガスと混合し、さらに排気ガスの温度を低下させる。引き続き、空気導入ダクト7の混合部7aにおいて、空気取入口11からの燃焼用空気が混合するので、排気ガスの温度はさらに低下する。このようにして温度が低下された排気ガスは燃焼ファン2により再び燃焼器1へと送られる。
【0025】
前述のように、この温風暖房機では、まず既存の送風ファン4を利用して燃焼筒3上方より回帰路管5内に取り入れた排気ガスのみを冷却するものである。したがって、従来のように空気と混合した混合気を冷却する場合に比べて冷却効率が大きいため、別途冷却フィンなどの冷却手段を必要とせずに目的とする冷却ができる。なおかつ、回帰路管5より送風空気流中に放出された熱は、そのまま燃焼筒3上方から放出される排気ガスと混合されて室内へ吹き出されるため、エネルギー損失がなく省エネルギー化を図ることができる。
そしてさらに、回帰路管5の下流側において、回帰路管5に空気吸い込み穴6を設けることにより、空気吸い込み穴6から外部の新鮮な空気を吸い込み、新鮮空気を回帰路管5内部の排気ガスに混入させることができるため、更なる排気ガスの冷却を効果的に行うことができる。また、空気導入ダクト7の混合部7aにおいても、空気取入口11からの燃焼用空気が混合するため、一段と排気ガスの冷却を促進させることができる。
したがって、このような排気ガス冷却手段によれば、燃焼筒3上方での排気ガス温度は600℃程度であるが、回帰路管5の隔壁貫通部付近では約200℃程度に低下し、空気導入ダクト7の混合部7aでは80℃程度にまで低下する。そのため、回帰路管5の隔壁貫通部以降の下流部分を低耐熱材料を使用して構成することができ、あるいは耐熱材料を使用せずにプラスチック等で構成することもでき、低コスト化を図ることができる。
【0026】
実施形態2.
本発明の実施形態2に係る温風暖房機を図2に示す。図2は排気ガス再循環式燃焼装置を搭載した温風暖房機を上方から見た要部断面上面図である。断面側面図は図1と同様であるので省略している。また、実施形態1と同一部分には同じ符号を付して説明は省略する。
本実施形態では、回帰路管5を送風ファン4と燃焼筒3との中心線20から外れた位置で、燃焼筒3の後方側面の送風ファン4からの空気流中に配置したものである。その他の構成は実施形態1と同様である。
本実施形態の回帰路管5の配置構成の目的は、送風ファン4と燃焼筒3との間の間隔、空間を狭くすることにある。したがって、回帰路管5は、送風ファン4と燃焼筒3とを結ぶ中心線20上における燃焼筒3の半径、すなわち燃焼筒3の中心からの外接接線距離の範囲内に配置することが好ましい。図3は回帰路管5の取付角度θの説明図である。燃焼筒3の外径をD、回帰路管5の外径をd、燃焼筒3と回帰路管5とのギャップをgとすると、θは式(1)より求めることができ、θの範囲は式(2)であらわされる。
【0027】
【数1】
【0028】
【数2】
【0029】
すなわち、(2)式による取付角度θの範囲であれば、回帰路管5は中心線20における燃焼筒3の外接接線21より外側(後方)に飛び出すことはないため、送風ファン4と燃焼筒3との間隔を最小限に狭くすることができる。なお、回帰路管5は、図2、図3において、前記とは逆に中心線20より下側に配置してもよく、同様の取付関係で配置することができる。
【0030】
本実施形態の動作は前述の実施形態1と同様であり、効果についても同様であるが、それに加えて、送風ファン4と燃焼筒3との間隔、空間を狭くすることが可能なため、温風暖房機を小型、コンパクトにすることができる。
【0031】
実施形態3.
本発明の実施形態3に係る温風暖房機を図4に示す。図4は同じく排気ガス再循環式燃焼装置を搭載した温風暖房機の要部を示す断面側面図である。また、実施形態1と同一部分には同じ符号を付して説明は省略する。
本実施形態では、回帰路管5の送風ファン4からの空気流中に設置される部分の一部または全部を、例えば図4に示す隔壁部10上方の直管部の一部または全部を蛇腹状に形成したものである。その他の構成は実施形態1と同様である。
このような蛇腹状部分5dをもつ回帰路管5とすることにより、蛇腹状部分5dの内部を通る排気ガスの流れは蛇腹状の壁面により乱されることになる。このため排気ガスから回帰路管5への熱伝達効率は直管の場合に比べて、表面積の増加による効果も加わり向上する。すなわち、蛇腹状部分5dにより放熱が促進されるため、回帰路管5内部を流れる排気ガスの冷却速度が向上する。
したがって、本実施形態の構成によれば、実施形態1の効果に加えて、送風ファン4による回帰路管5内部の排気ガスの空冷作用をさらに促進させる効果がある。
【0032】
なお、回帰路管5の送風ファン4からの空気流中に設置される部分の一部または全部を、前記の蛇腹状以外に、波形状あるいはコイル状に構成してもよい。
【0033】
実施形態4.
本実施形態は、図示は省略するが、図2と図4の構成を併せ持つ構成とするものである。すなわち、回帰路管5の配置は図2、図3で説明したように、送風ファン4と燃焼筒3の中心線20から外れた位置で、燃焼筒3の後方側面の送風ファン4からの空気流中に配置し、また、より好ましくは、前記(2)式による取付角度θの範囲で配置し、かつ、回帰路管5の送風ファン4からの空気流中に設置される部分の一部または全部を、図4のように蛇腹状部分5dとするものである。
したがって、本実施形態の構成によれば、前述した実施形態2の効果と実施形態3の効果を併有するという効果がある。
【0034】
なお、以上の実施形態において、回帰路管5は燃焼用空気のダクト7に接続する構成としているが、回帰路管5の隔壁貫通部5c以降の部分を低耐熱材料で構成し、図5のように燃焼用ファンの空気取入口に直接連通させるように配管してもよい。すなわち、本発明では、隔壁貫通部5cより上流側(上方)の回帰路管部分のみを耐熱材料で構成すればよいことになる。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、以下に示す効果を奏する。
【0036】
請求項1の発明は、3つの段階、すなわち回帰路管を送風ファンからの空気流中に設置して該回帰路管内部の排気ガスを冷却する第1の段階と、回帰路管に設けられた空気吸い込み穴から外部の新鮮な空気を吸い込み、該回帰路管内部の排気ガスを冷却する第2の段階と、前記第1、第2の段階を経て冷却された排気ガスをさらに燃焼用空気と混合させて冷却する第3の段階とを経て排気ガスを冷却するものであるから、冷却効率が大きいものである。そのため、別途冷却フィン等のごとき冷却手段を設けなくても、既存の送風ファンを利用して十分に排気ガス温度を低下させることができる。また、回帰路管の配管だけでよいため、冷却手段を大型化する必要はなく、スペース的にも有利になり、コスト面でも低コスト化を図ることができる。また、送風ファンからの空気流中に晒される回帰路管部分から放出される熱は温風として利用されるため、省エネルギー化が可能である。さらに、耐熱材料を使用する必要がある回帰路管部分は短くてすむので、低コスト化が可能である。
【0038】
請求項2の発明は、送風ファンからの空気流中に設置される回帰路管部分の一部または全部を蛇腹状や波形状、あるいはコイル状に形成するので、排気ガスの冷却が促進されるとともに、放熱量が大きいため更なる省エネルギー化が可能となる。
【0039】
請求項3の発明は、前述の効果を発揮する排気ガス再循環式燃焼装置を得ることができる。また、回帰路管内部の排気ガス温度を低下させることができることから、回帰路管と燃焼用空気ダクトを別体に構成して、該ダクトに例えばプラスチック材料を用いることが可能となり、低コスト化を図ることができる。
【0040】
請求項4の発明は、送風ファンからの空気流中に設置される回帰路管部分を送風ファンと燃焼筒との中心線より外れた位置に配置することにより、送風ファンと燃焼筒との間隔、空間を狭くできるので、温風暖房機の小型化、コンパクト化が可能となる。
【0041】
請求項5の発明は、請求項2の発明と同様の効果が得られる。
【0042】
請求項6の発明は、空気吸い込み穴を隔壁貫通部の近傍に設けることにより、送風ファンからの空気流の影響を少なくすることができる。
【0044】
請求項7〜11の発明は、前述した効果を発揮する温風暖房機を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係る温風暖房機の要部を示す側面断面図である。
【図2】 本発明の実施形態2に係る温風暖房機の要部を示す断面上面図である。
【図3】 実施形態2における回帰路管の配置のための説明図である。
【図4】 本発明の実施形態3に係る温風暖房機の要部を示す断面側面図である。
【図5】 従来の排気ガス再循環式燃焼装置の概略構成図である。
【符号の説明】
1 燃焼器、2 燃焼用ファン、3 燃焼筒、4 送風ファン、5 回帰路管、5a 排気ガス取入口、5b 直管部、5c 隔壁貫通部、5d 蛇腹状部分、6 空気吸い込み穴、7 空気導入ダクト、7a 混合部、8 排気ガス再循環式燃焼装置、9 本体ケース、10 隔壁部、11 空気取入口、12 温風風路、13 仕切り板、14 送風用空気取入口、15 温風吹出口。
Claims (11)
- 排気ガスの一部を回帰路管に取り入れ、燃焼用空気と混合して燃焼手段に供給する排ガス再循環方式の燃焼方法であって、
前記回帰路管を送風ファンからの空気流中に設置して該回帰路管内部の排気ガスを冷却する段階と、
前記回帰路管に設けられた空気吸い込み穴から空気を吸い込み、該回帰路管内部の排気ガスを冷却する段階と、
前記空気吸い込み穴の下流側において、燃焼用空気を取り入れ、排気ガスをさらに冷却する段階と、
を有することを特徴とする排気ガス再循環式燃焼方法。 - 前記回帰路管の前記送風ファンからの空気流中に設置される部分の一部または全部を蛇腹状もしくは波形状またはコイル状に形成し、排気ガスの冷却を促進する段階を有することを特徴とする請求項1記載の排気ガス再循環式燃焼方法。
- 燃焼器に燃焼用空気を供給する燃焼用ファンと、
前記燃焼器を囲むように設けられ、上方に開口部を有する燃焼筒と、
前記燃焼筒に向けて送風する送風ファンと、
前記燃焼筒から排気ガスの一部を取り入れ、燃焼用空気と混合して前記燃焼用ファンへ再循環する回帰路管とを備えた燃焼装置であって、
前記回帰路管は、先端の排気ガス取入口を前記燃焼筒の上方開口部に臨ませるとともに、燃焼用空気導入ダクトに接続されてなり、前記送風ファンと前記燃焼筒との間において、該送風ファンからの空気流中を横切るように設置され、かつ、該送風ファンからの空気流中を横切る部分と燃焼用空気の取込口との間において、空気吸い込み穴を該回帰路管に設けたことを特徴とする排気ガス再循環式燃焼装置。 - 前記回帰路管の前記送風ファンからの空気流中を横切る部分が、該送風ファンと前記燃焼筒との中心線より外れた位置に配置されていることを特徴とする請求項3記載の排気ガス再循環式燃焼装置。
- 前記回帰路管の前記送風ファンからの空気流中を横切る部分の一部または全部が、蛇腹状もしくは波形状またはコイル状に形成されていることを特徴とする請求項3または4記載の排気ガス再循環式燃焼装置。
- 前記送風ファンの空気流路を構成する隔壁部を有し、前記回帰路管は該隔壁部を貫通するように設けられ、その隔壁貫通部の近傍に前記空気吸い込み穴を設けたことを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の排気ガス再循環式燃焼装置。
- 請求項1または2に記載の排気ガス再循環式燃焼方法を用いることを特徴とする温風暖房機。
- 請求項3〜6のいずれかに記載の排気ガス再循環式燃焼装置を備えたことを特徴とする温風暖房機。
- 燃焼器に燃焼用空気を供給する燃焼用ファンと、
前記燃焼器を囲むように設けられ、上方に開口部を有する燃焼筒と、
前記燃焼筒に向けて送風する送風ファンと、
前記送風ファンからの空気流と燃焼ガスとを混合させて室内へ吹き出す温風風路と、
前記燃焼筒の開口部に臨ませた排気ガス取入口から排気ガスの一部を取り入れ、燃焼用空気と混合して前記燃焼用ファンへ再循環する回帰路管とを備えた温風暖房機であって、
前記回帰路管は、先端の排気ガス取入口を前記燃焼筒の上方開口部に臨ませるとともに、燃焼用空気導入ダクトに接続されてなり、前記送風ファンと前記燃焼筒との間において、該送風ファンからの空気流中を横切るように設置され、かつ、前記温風風路を構成する隔壁部と燃焼用空気の取込口との間において、空気吸い込み穴を該回帰路管に設けたことを特徴とする温風暖房機。 - 前記回帰路管の前記送風ファンからの空気流中を横切る部分が、該送風ファンと前記燃焼筒との中心線より外れた位置に配置されていることを特徴とする請求項9記載の温風暖房機。
- 前記回帰路管の前記送風ファンからの空気流中を横切る部分の一部または全部が、蛇腹状もしくは波形状またはコイル状に形成されていることを特徴とする請求項9または10記載の温風暖房機。
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