JP3873757B2 - 電子部品実装システムおよび電子部品実装方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子部品を基板に実装する電子部品実装システムおよび電子部品実装方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年電子部品の小型化や実装密度の高度化に伴って、基板の電極に電子部品を実装する際の位置精度も高度化している。例えば、0.6mm×0.3mm程度の微小サイズの電子部品が既に実用化されており、このような電子部品の実装に際しては、きわめて高い実装位置精度が求められる。このため、従来より移載ヘッドを駆動して電子部品を基板上に形成された電極に搭載する際には、電子部品が電極に正しく位置合わせされるように、基板に設けられた認識マークを認識することにより電極位置を特定するようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような微小サイズの電子部品の実装には、以下に説明する実装位置精度上の問題があり、実装後の不具合を招く原因となっていた。以下、従来の微小電子部品を対象とした実装方法について図面を参照して説明する。図9は、従来の電子部品実装方法の工程説明図である。図9(a)において、基板4には電子部品が半田接合される多数の電極6が設けられている。電極6上には電子部品実装工程に先立って半田ペーストSが印刷されており、実装工程においては基板4のコーナ部に設けられた認識マーク4aを認識することにより実装位置データに基づいて各電極6の位置が特定され、この電極6に対して電子部品7が搭載される。
【0004】
ところで、基板4の電極6に印刷された半田ペーストSの印刷位置は、基板4やスクリーンマスクの経時変形により必ずしも電極6の位置とは完全に一致しておらず、図9(a)に示すように多少の位置ずれdを示す場合がある。この状態で前述のように電極6の位置を基準として電子部品7が搭載されると、図9(b)に示すように電子部品7の端子7aの中心線は印刷された半田ペーストSに対して位置ずれを生じた状態となる。そしてこのまま基板4がリフロー工程に送られて加熱されると、半田ペーストSの溶融過程において図9(c)に示すように、電子部品7が溶融半田の表面張力によって立ち上がる「チップ立ち」が発生する場合がある。
【0005】
またこのような半田ペーストSと電子部品7との位置ずれに起因する不具合を避ける目的で、半田ペーストSの位置ずれを画像認識によって予め検出し、検出された半田Sの位置を基準にして電子部品7を搭載する方法を採用すると、以下のような実装不良を招く場合がある。すなわち、微小部品を対象としたファインピッチ電極の場合には電極間の間隔が小さいことから、リフロー工程において図9(d)に示すように溶融半田が隣接する電極に吸い寄せられることによって電子部品7がθ方向に回転移動し、隣接する電極と部分的に半田接合される「ブリッジ」が発生し易い。このように従来の電子部品実装方法には、半田印刷時の位置ずれに起因して実装不良が発生するという問題点があった。
【0006】
そこで本発明は、電子部品実装時の半田印刷位置ずれに起因する実装不良を防止することができる電子部品実装システムおよび電子部品実装方法を提供することを目的とする。
【0007】
請求項1記載の電子部品実装システムは、基板に電子部品を半田接合により実装して実装基板を製造する電子部品実装システムであって、前記基板に形成された電子部品接合用の電極の位置および電極に印刷された半田の位置を検出し位置検出結果を電極位置データおよび半田位置データとして出力する検査部と、前記電極位置データに示す1対の電極の重心位置と半田位置データに示す前記電極に対応した半田の重心位置との中点を求めてこの中点を搭載点に設定する演算を行う実装位置演算部と、前記電子部品を保持し前記基板へ移送搭載する搭載ヘッドと、この搭載ヘッドを移動させるヘッド駆動機構と、このヘッド駆動機構を制御することにより前記搭載点を目標として前記搭載ヘッドの位置制御を行う制御部とを備えた。
【0008】
請求項2記載の電子部品実装方法は、基板に電子部品を半田接合により実装して実装基板を製造する電子部品実装方法であって、基板に形成された電子部品接合用の電極の位置および電極に印刷された半田の位置を検出し位置検出結果を電極位置データおよび半田位置データとして出力する位置検出工程と、搭載ヘッドによって部品供給部から電子部品をピックアップし前記半田が印刷された基板に移送搭載する搭載工程とを含み、この搭載工程において、前記電極位置データに示す1対の電極の重心位置と半田位置データに示す前記電極に対応した半田の重心位置との中点を求めてこの中点を搭載点に設定する演算を行い、この搭載点を目標として前記搭載ヘッドの位置制御を行う。
【0009】
本発明によれば、電極の位置および電極に印刷された半田の位置を検出し位置検出結果を電極位置データおよび半田位置データとして出力し、搭載ヘッドによって電子部品を基板に移送搭載する搭載工程において、ヘッド駆動機構を電極位置データおよび半田位置データの双方に基づき制御することにより、電子部品実装時の半田印刷位置ずれに起因する実装不良の発生確率を低減することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態の電子部品実装システムの構成を示すブロック図、図2は本発明の一実施の形態の外観検査装置の構成を示すブロック図、図3は本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の構成を示すブロック図、図4は本発明の一実施の形態の電子部品搭載装置の構成を示すブロック図、図5は本発明の一実施の形態のリフロー装置の構成を示すブロック図、図6は本発明の一実施の形態の電子部品実装システムの制御系のブロック図、図7は本発明の一実施の形態の基板の外観検査の説明図、図8は本発明の一実施の形態の電子部品実装方法における実装位置演算方法の説明図である。
【0011】
まず図1を参照して電子部品実装システムについて説明する。図1において電子部品実装システムは、基板に電子部品を半田接合により実装して実装基板を製造する製造システムであり、基板検査装置M1、印刷装置M2、印刷検査装置M3、電子部品搭載装置M4、搭載状態検査装置M5、リフロー装置M6および実装状態検査装置M7の各装置を連結して成る電子部品実装ライン1を通信ネットワーク2によって接続し、全体を管理コンピュータ3によって制御する構成となっている。
【0012】
基板検査装置M1は、基板に形成された電子部品接合用の電極の位置を検出し、位置検出結果を電極位置データとして出力する。印刷装置M2は、基板の電極上に電子部品接合用の半田ペーストをスクリーン印刷する。印刷検査装置M3は、印刷後の基板における印刷状態を検査して電極に印刷された半田ペーストの位置を検出し、位置検出結果を半田位置データとして出力する。電子部品搭載装置M4は、半田ペーストが印刷された基板に電子部品を搭載する。搭載状態検査装置M5は、電子部品搭載後の基板上における電子部品の有無や位置ずれを検査する。リフロー装置M6は電子部品搭載後の基板を加熱して、電子部品を基板に半田接合する。実装状態検査装置M7は、半田接合後の基板上における電子部品の実装状態を検査する。
【0013】
基板検査装置M1および印刷検査装置M3は、基板に形成された電子部品接合用の電極の位置および電極に印刷された半田の位置を検出し位置検出結果を電極位置データおよび半田位置データとして出力する検査部となっている。
【0014】
次に各装置の構成について説明する。まず図2を参照して、基板検査装置M1、印刷検査装置M3、搭載状態検査装置M5および実装状態検査装置として用いられる外観検査装置について説明する。図2において、位置決めテーブル10上には基板保持部11が配置されており、基板保持部11には基板4が保持されている。基板保持部11の上方にはカメラ13が撮像方向を下向きにして配設されており、周囲に設けられた照明部12を点灯した状態で、カメラ13は基板4を撮像する。このとき、テーブル駆動部14を制御して位置決めテーブル10を駆動することにより、基板4の任意位置をカメラ13の直下に位置させて撮像することができる。
【0015】
撮像によって取得した画像データは画像認識部17によって画像処理され、所定の認識結果が出力される。検査処理部16は、認識結果に基づいて検査対象項目ごとに合否判定を行うとともに、所定項目については検出値をフィードバックデータ、フィードフォワードデータとして出力する。出力されたデータは通信部18、通信ネットワーク2を介して、管理コンピュータ3や他装置に転送される。検査制御部15は、テーブル駆動部14、カメラ13、照明部12を制御することにより、検査動作を制御する。
【0016】
次に図3を参照して印刷装置M2の構成について説明する。図3において、位置決めテーブル20上には基板保持部21が配設されている。基板保持部21は基板4をクランパ21aによって両側から挟み込んで保持する。基板保持部21の上方には、マスクプレート22が配設されており、マスクプレート22には基板4の印刷部位に対応したパターン孔(図示せず)が設けられている。テーブル駆動部24によって位置決めテーブル20を駆動することにより、基板4はマスクプレート22に対して水平方向および垂直方向に相対移動する。
【0017】
マスクプレート22の上方にはスキージ部23が配置されている。スキージ部23は、スキージ23cをマスクプレート22に対して昇降させるとともにマスクプレート22に対して所定押圧力(印圧)で押し付ける昇降押圧機構23b、スキージ23cを水平移動させるスキージ移動機構23aより成る。昇降押圧機構23b、スキージ移動機構23aは、スキージ駆動部25により駆動される。基板4をマスクプレート22の下面に当接させた状態で、半田ペースト5が供給されたマスクプレート22の表面に沿ってスキージ23cを所定速度で水平移動させることにより、半田ペースト5は図示しないパターン孔を介して基板4の上面に印刷される。
【0018】
この印刷動作は、テーブル駆動部24、スキージ駆動部25を印刷制御部27によって制御することによって行われる。この制御に際しては、印刷データ記憶部26に記憶された印刷データに基づいて、スキージ23cの動作や基板4とマスクプレート22との位置合わせが制御される。表示部29は印刷装置の稼動状態を示す各種の指標データや、印刷動作状態の異常を示す異常報知を表示する。通信部28は通信ネットワーク2を介して管理コンピュータ3や電子部品実装ライン1を構成する他装置との間でのデータ授受を行う。
【0019】
次に図4を参照して電子部品搭載装置の構成について説明する。図4において位置決めテーブル30上には基板保持部31が配設されており、基板保持部31は印刷検査装置M3から搬送された基板4を保持する。基板保持部31の上方には搭載ヘッド32が配設されており、搭載ヘッド32はヘッド駆動機構33によって部品供給部(図示省略)と基板4との間で移動する。搭載ヘッド32は電子部品を吸着するノズル32aを備えており、部品供給部から供給された電子部品をノズル32aによって吸着保持して取り出す。そして搭載ヘッド32を基板4上に移動させて、基板4に対して下降させることにより、ノズル32aに保持した電子部品を基板4に移送搭載する。
【0020】
電子部品搭載装置M4の制御系について説明する。搭載データ記憶部36は、電極位置データ36a、半田位置データ36bおよび実装位置データ36cを記憶する。電極位置データ36aは、基板検査装置M1によって測定されフィードフォワードされた基板4の電極位置を示すデータであり、半田位置データ36bは、印刷検査装置M3によって計測されフィードフォワードされた半田印刷位置を示すデータである。また実装位置データ36cは、搭載ヘッド32によって電子部品を基板4に搭載する際の実装座標を示すデータであり、搭載制御部37の実装位置演算部37aによって、電極位置データ36aおよび半田位置データ36bに基づいて演算され、搭載データ記憶部36に書き込まれる。この実装位置データ36cの演算方法については後述する。
【0021】
ヘッド駆動機構33、位置決めテーブル30はそれぞれ搭載ヘッド駆動部35、テーブル駆動部34によって駆動され、搭載ヘッド駆動部35、テーブル駆動部34は搭載制御部37によって制御される。この搭載動作において、搭載データ記憶部36に記憶された実装位置データ36cに基づいて、搭載制御部37によってテーブル駆動部34、搭載ヘッド駆動部35を制御することにより、搭載ヘッド32による基板4への電子部品搭載位置を制御することができる。すなわち、搭載制御部37は、ヘッド駆動機構33を電極位置データおよび半田位置データに基づき制御する制御部となっている。
【0022】
表示部39は電子部品搭載装置M4の各種の稼動状態を表す指標データや搭載動作状態の異常を示す異常報知を表示する。通信部38は通信ネットワーク2を介して管理コンピュータ3や電子部品実装ライン1を構成する他装置との間でデータ授受を行う。
【0023】
次に図5を参照してリフロー装置の構成について説明する。図5において、基台40上に設けられた加熱室42内には、基板4を搬送する搬送路41が水平に配設されている。加熱室42内は複数の加熱ゾーンに仕切られており、各加熱ゾーンは、それぞれ温調機能を有する加熱手段43を備えている。加熱手段43を駆動して各加熱ゾーンを所定の温度条件に加熱した状態で、半田ペースト上に電子部品が搭載された基板4を上流側から順次加熱ゾーンを通過させることにより、半田ペースト中の半田成分が加熱溶融する。これにより電子部品は基板4に半田接合される。
【0024】
このリフロー過程において、加熱データ記憶部46に記憶された加熱データ、すなわちリフロー過程における温度プロファイルを実現するための制御パラメータである温度指令値に基づいて加熱制御部47によって各加熱手段43を制御することにより、所望の温度プロファイルが設定される。表示部49はリフロー装置M6の稼動状態を表す指標データや、所定の温度条件からの偏差が許容範囲を超え加熱動作状態が異常であることを示す異常報知を表示する。通信部48は通信ネットワーク2を介して管理コンピュータ3や電子部品実装ライン1を構成する他装置との間でデータ授受を行う。
【0025】
次に図6を参照して電子部品実装システムの制御系の構成について説明する。ここでは、電子部品実装過程における品質管理を目的としたデータ授受機能を説明する。図6において、全体制御部50は管理コンピュータ3によって実行される制御処理範囲のうちの品質管理機能を担うものであり、通信ネットワーク2を介して電子部品実装ラインを構成する各装置から転送されるデータを受信し、予め定められた判定アルゴリズムに基づいて必要な判定処理を行い、処理結果を各装置に指令データとして通信ネットワーク2を介して出力する。
【0026】
すなわち図2に示す外観検査装置を用いた基板検査装置M1、印刷検査装置M3、搭載状態検査装置M5および実装状態検査装置M7にそれぞれ備えられた基板検査処理部16A、印刷検査処理部16B、搭載状態検査処理部16Cおよび実装状態検査処理部16Dは、それぞれ通信部18A,18B,18Cおよび18Dを介して通信ネットワーク2に接続されている。また印刷装置M2、電子部品搭載装置M4およびリフロー装置M6に備えられた各部(図3、4、5参照)は、それぞれ通信部28,38,48を介して通信ネットワーク2と接続されている。
【0027】
これにより、いずれかの検査工程において抽出されたデータに基づいて上流側装置の制御パラメータを修正・更新するフィードバック処理や、下流側装置の制御パラメータを修正、更新するフィードフォワード処理が、各装置の稼動中に随時可能な構成となっている。
【0028】
この電子部品実装システムは上記の様に構成されており、以下電子部品実装方法および実装過程において行われるキャリブレーション、すなわち制御パラメータの修正・更新処理について説明する。まず図示しない基板供給部から供給される基板4は、基板検査装置M1(図2参照)に搬入される。ここで基板4をカメラ13によって撮像して画像認識することにより、図7(a)に示すように基板4に形成された電極6が各電極部位ごとに認識される。これにより、各電極部位における1対の電極6の重心位置6*を示す位置データ(電極位置データ)が、基板4の認識マーク4aを基準とした座標値xL(i),yL(i)として求められ、基板検査処理部16Aに送られる。
【0029】
基板検査処理部16Aは各電極部位ごとに求められた複数の座標値に基づいて検査処理を行う。すなわち座標値を統計処理することにより、当該基板が使用可能か否かの合否判断を行うとともに、正規位置からの位置ずれ量を電極位置データとして下流側装置にフィードフォワードする。この電極位置データは、通信部18Aを介して通信ネットワーク2に転送され、全体制御部50によって下流側の印刷装置M2、電子部品搭載装置M4に対して補正指令値として出力される。
【0030】
次に、基板4は印刷装置M2に搬入されて基板保持部21に保持される。この基板4に対して半田ペースト5が印刷される。このとき、上述のフィードフォワード処理によって印刷データ記憶部26には電極位置データに基づく補正指令値が記憶されており、位置決めテーブル20を駆動して基板4をマスクプレート22に対して位置合わせする際には、この補正指令値に基づいて位置決めテーブル20の移動量が補正される。これにより、電極が基板4の認識マーク4aに対する正規位置から位置ずれを生じている場合にあっても、印刷装置M2においては電極6上の正しい位置に半田ペーストが印刷される。
【0031】
次に、半田ペースト印刷後の基板4は印刷検査装置M3に搬入される。ここでは、同様の外観検査装置によって、図7(b)に示すように各電極部位ごとに、1対の電極6上に印刷された半田ペースト5の重心位置5*を示す位置データ(半田位置データ)が、認識マーク4aを基準とした座標値xS(i),yS(i)として画像認識によって求められる。そして認識結果は印刷検査処理部16Bによって同様に検査処理され、印刷結果の合否判断とともに正規位置からの位置ずれ量を半田位置データとして下流側装置にフィードフォワードする。この半田位置データは、通信部18Aを介して通信ネットワーク2に転送され、全体制御部50によって下流側の電子部品搭載装置M4にフィードフォワードされる。
【0032】
次に、半田印刷後の基板4は、電子部品搭載装置M4に搬入され、ここで半田ペースト5が印刷された電極6上に電子部品7の搭載が行われる。このとき、搭載ヘッド32によって基板4に電子部品を搭載する際には、前述のように、電極位置データ36a、半田位置データ36bの双方に基づいて演算された実装位置データ36cに基づいて、搭載ヘッド32の位置制御が行われる。
【0033】
このときの実装座標の演算方法について、図8を参照して説明する。図8(a)は、図7(a)、(b)において求められた1対の電極6の重心位置6*と、半田ペースト5の重心位置5*との隔たりを示している。電子部品が搭載される実装位置の座標を求める際には、図8(b)に示すように、重心位置6*と重心位置5*との中点を求め、この中点を搭載点PMに設定して図7(c)に示す実装座標値xM(i),yM(i)を求める。すなわち、電極6に対して電子部品7を実装する際には、このようにして演算された搭載点PMを目標として、搭載ヘッド32の位置制御を行う。
【0034】
搭載点PMを上記のような方法で設定することにより、以下に説明するような効果を得る。すなわち、半田ペースト5の印刷位置が電極6の位置と一致せずに位置ずれを生じている場合において、電極6の位置を基準として電子部品7を搭載してリフローに送った場合には、半田の表面張力の不均一によって「チップ立ち」が発生しやすい。また、検出された半田位置を基準にして電子部品7を搭載してリフローに送った場合には、溶融半田が隣接する電極に吸い寄せられることによって「ブリッジ」が発生しやすい。
【0035】
これに対し、搭載点PMを上記方法で設定することにより、「チップ立ち」のような電極位置基準において発生しやすい実装不良の発生確率を低減させるともに、「ブリッジ」のような半田位置基準において発生しやすい実装不良の発生確率を低減することができ、全体としての実装不良の発生率を低く抑えることが可能となる。
【0036】
なお上記実施の形態では、搭載点PMを電極6の重心位置6*と半田ペースト5の重心位置5*との中点に設定する例を示しているが、基板・電子部品・半田ペーストの種類の組み合わせに応じて、搭載点PMを電極6の重心位置6*と半田ペースト5の重心位置5*のいずれか側に偏った位置に設定してもよい。
【0037】
この場合には、基板の電極形状や電子部品のサイズ・形状、半田ペーストの粘度などの組み合わせによって、個別の実装不良の発生度数分布は種々異なることから、搭載点PMを小刻みにずらして実装を試行し、搭載点PMの位置と実装不良の発生度合いとの関連を予め実験的に求めておく。そして全体としての実装不良の発生が最も少なくなるような位置に搭載点PMを設定する。
【0038】
この後、電子部品が搭載された基板4はリフロー装置M6に搬入され、ここで所定の温度プロファイルに従って基板4を加熱することにより、半田ペースト5中の半田成分が溶融し、電子部品7は電極6に半田接合される。リフロー後の基板4は、実装状態検査装置M7に搬入され、ここで最終的な電子部品の実装状態が検査される。すなわち外観検査によって電子部品7の有無や姿勢・位置の異常の有無が検査される。ここで検出される項目のうち、リフロー過程における加熱状態の不良に起因するものについては、リフロー装置M6にフィードバックされ、加熱データ記憶部46の制御パラメータの修正が行われる。
【0039】
上記説明したように、本実施の形態では電極6の位置および電極6に印刷された半田ペースト5の位置を検出して位置検出結果を電極位置データおよび半田位置データとして出力し、電子部品を基板4に移送搭載する搭載工程において、ヘッド駆動機構33をこれらの電極位置データおよび半田位置データの双方に基づき制御する。すなわち基板の電極形状や電子部品のサイズ・形状、半田ペーストの粘度などの組み合わせに応じて、電極6の重心位置6*と半田ペースト5の重心位置5*に基づき搭載点PMを設定するようにしている。これにより、電極位置基準、半田位置基準のいずれかに極端に偏った搭載点設定の場合に高頻度で発生しやすい特定実装不良の発生確率を低減し、全体の不良率の発生度数を低く抑えることができる。
【0040】
【発明の効果】
本発明によれば、電極の位置および電極に印刷された半田の位置を検出し位置検出結果を電極位置データおよび半田位置データとして出力し、搭載ヘッドによって電子部品を基板に移送搭載する搭載工程において、ヘッド駆動機構を電極位置データおよび半田位置データの双方に基づき制御するようにしたので、電子部品実装時の半田印刷位置ずれに起因する実装不良の発生確率を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の電子部品実装システムの構成を示すブロック図
【図2】本発明の一実施の形態の外観検査装置の構成を示すブロック図
【図3】本発明の一実施の形態のスクリーン印刷装置の構成を示すブロック図
【図4】本発明の一実施の形態の電子部品搭載装置の構成を示すブロック図
【図5】本発明の一実施の形態のリフロー装置の構成を示すブロック図
【図6】本発明の一実施の形態の電子部品実装システムの制御系のブロック図
【図7】本発明の一実施の形態の基板の外観検査の説明図
【図8】本発明の一実施の形態の電子部品実装方法における実装位置演算方法の説明図
【図9】従来の電子部品実装方法の工程説明図
【符号の説明】
1 電子部品実装ライン
2 通信ネットワーク
3 管理コンピュータ
4 基板
36 搭載データ記憶部
36a 電極位置データ
36b 半田位置データ
36c 実装位置データ
37 搭載制御部
37a 実装位置演算部
M1 基板検査装置
M2 印刷装置
M3 印刷検査装置
M4 電子部品搭載装置
Claims (2)
- 基板に電子部品を半田接合により実装して実装基板を製造する電子部品実装システムであって、前記基板に形成された電子部品接合用の電極の位置および電極に印刷された半田の位置を検出し位置検出結果を電極位置データおよび半田位置データとして出力する検査部と、前記電極位置データに示す1対の電極の重心位置と半田位置データに示す前記電極に対応した半田の重心位置との中点を求めてこの中点を搭載点に設定する演算を行う実装位置演算部と、前記電子部品を保持し前記基板へ移送搭載する搭載ヘッドと、この搭載ヘッドを移動させるヘッド駆動機構と、このヘッド駆動機構を制御することにより前記搭載点を目標として前記搭載ヘッドの位置制御を行う制御部とを備えたことを特徴とする電子部品実装システム。
- 基板に電子部品を半田接合により実装して実装基板を製造する電子部品実装方法であって、基板に形成された電子部品接合用の電極の位置および電極に印刷された半田の位置を検出し位置検出結果を電極位置データおよび半田位置データとして出力する位置検出工程と、搭載ヘッドによって部品供給部から電子部品をピックアップし前記半田が印刷された基板に移送搭載する搭載工程とを含み、この搭載工程において、前記電極位置データに示す1対の電極の重心位置と半田位置データに示す前記電極に対応した半田の重心位置との中点を求めてこの中点を搭載点に設定する演算を行い、この搭載点を目標として前記搭載ヘッドの位置制御を行うことを特徴とする電子部品実装方法。
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