JP3873530B2 - 電池駆動式電子機器およびそのプログラム記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、電池を電源として駆動され、帳票印字等を行う電池駆動式電子機器およびそのプログラム記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電池を電源とする電子機器においては、電池の残量不足によって動作不能となる場合があるため、電池の残量をガイダンス表示したり、電池切れを警告するようにしている。
また、プリンタ付きハンディターミナルにおいては、帳票データを予め決められている帳票フォーマットにしたがって帳票用紙上に印字出力するようにしているが、帳票フォーマットはユーザ毎に任意に設定された固有の出力形式となっているため、帳票1枚当たりの印字データ量はユーザ毎に相違することになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来から“現時点の電池残量で帳票印刷をどの位実行可能かを知りたい”という強い要望があるが、その要望を実現するものは従来にはなく、電池の残量表示からそれを推測するしかなかった。その理由の1つとして、上述したように帳票1枚当たりの印字データ量はユーザ毎に大きく相違するため、電池残量からどの位帳票印刷が可能かを一律に算出したとしてもユーザの実情に全く合わなくなってしまうことが挙げられる。また、電池電圧は印字動作が開始されると、一気に降下し、印字が進むにつれて徐々に下がり、印字終了後は急に上昇回復するが、印字動作によって電池電圧がどの程度落ち込むかを予測することはできず、また電圧と容量との関係は劣化した電池を使用し続けると、電圧は高いのに容量が少なくなる場合があり、電池の劣化や使用環境条件によって異なってしまうことが他の理由として挙げられる。
この発明の課題は、過去の印字状況を電池電圧との関連において学習することで、現在の電池電圧で印字可能な印字予測値を正確に報知できるようにすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、データ印字を開始する前の電池電圧を検出する検出手段と、印字動作が終了する毎にその時点の電池電圧で印字できた印字累計値を更新する更新手段と、前記更新手段により更新された印字累計値を電池電圧に対応して記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記印字累計値に基づいて、現在の電池電圧で印字できる印字可能性を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された印字可能性を報知する報知手段とを具備したことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、データ印字を開始する前の電池電圧を検出する検出手段と、印字動作が終了する毎にその時点の電池電圧で印字できた印字累計値を更新する更新手段と、前記更新手段により更新された印字累計値を電池電圧に対応して記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶された前記印字累計値に基づいて、現在の電池電圧で印字できる印字データ量を算出する算出手段と、前記算出手段により算出された印字データ量を報知する報知手段とを具備したことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、図1〜図6を参照してこの発明の第1実施形態を説明する。
図1は電池を電源として駆動する電池駆動式の電子機器としてのハンディターミナルの全体構成を示したブロック図である。
CPU1は各種プログラムにしたがってこのハンディターミナルの全体動作を制御する中央演算処理装置である。記憶装置2はオペレーティングシステムや各種アプリケーションプログラム、データベース、文字フォントデータ等が予め格納されている記憶媒体3やその駆動系を有している。この記憶媒体3は固定的に設けたもの、もしくは着脱自在に装着可能なものであり、フロッピーディスク、ハードディスク、光ディスク、RAMカード等の磁気的・光学的記憶媒体、半導体メモリによって構成されている。また、記憶媒体3内のプログラムやデータは、必要に応じてCPU1の制御により、RAM4にロードされる。更に、CPU1は通信回線等を介して他の機器側から送信されて来たプログラム、データを受信して記憶媒体3に格納したり、他の機器側に設けられている記憶媒体に格納されているプログラム、データを通信回線等を介して使用することもできる。また、CPU1にはその入出力周辺デバイスである入力装置5、表示装置6、印刷装置7、タイマー8、電池電圧検出部9がバスラインを介して接続されており、入出力プログラムにしたがってCPU1はそれらの動作を制御する。
入力装置5は文字列データ等を入力したり、各種コマンドを入力するキーボード、入力ペン等のポインティングデバイスを有している。なお、表示装置6は液晶表示装置やCRT表示装置あるいはプラズマ表示装置等であり、また印刷装置7は熱転写やインクジェットなどのノンインパクトプリンタあるいはドットインパクトプリンタである。ここで、CPU1は帳票印字が指定されると、ユーザ毎に予め決められている帳票フォーマットにしたがって帳票データを帳票用紙に印字出力させる。タイマー8は基本クロック信号を計数して時刻情報を得る加算タイマである。電池電圧検出部9は電池電圧を検出してA/D(アナログ/デジタル)変換するもので、CPU1は帳票印字を開始する前に電池電圧検出部9によって検出された印字前電圧を取り込む。なお、電池Eは1次電池、2次電池のいずれであってもよい。
【0007】
図2は帳票印字に応じて変遷する電池残量(電圧)の変化を示したもので、その縦軸は電池電圧を示し、横軸は時間を示している。図中「印字前電圧」とは帳票印字を開始する直前において電池電圧検出部9によって検出された電池電圧を意味している。帳票印字を開始すると、電池電圧は一気に降下し、その後、印字動作が進行するにしたがって電池電圧は変動しながら徐々に下がる。そして、1枚分の帳票印字が終了した直後においては、電池電圧(印字後電圧)は最も低くなるが、それ以降は徐々に上昇回復してゆく。ここで、帳票1枚分の印字に要する消費電力は、予めユーザ毎に設定されている帳票フォーマットに依存し、その出力形式が異なれば、消費電力も微妙に相違するが、同じユーザは常に同じ帳票フォーマットを使用して帳票印字を行うため、帳票1枚当たりの印字に要する消費電力は常に同じであるといえる。したがって、過去において、ある「印字前電圧」で帳票印字を正常に行うことができたということは、電池交換あるいは電池充電後に電池残量がその電圧まで低下していても、電池の極端な劣化を考慮しなければ、現在の電圧で帳票印字を正常に行うことができると判断して良いことになる。このため、帳票印字を開始する前の印字前電圧を学習し、その結果から現在の電池電圧で帳票印字が可能かを判別することができるようになる。勿論、単なる学習では電池の劣化に対応できなくなるため、この実施形態においては、この点にも配慮するようにしている。
【0008】
図3は印字前電圧に対応して各種の印字管理情報を記憶する印字情報管理テーブルPTの構成を示したもので、この印字情報管理テーブルPTは記憶装置2から呼び出されてRAM4にロードされる。印字情報管理テーブルPTは予め設定されている印字前電圧(8.5V以上、8.0V、7.2V、7.0V、6.4V、6.3V)に対応して「フラグ」、「今回印字枚数」、「印字可能性」を記憶する構成となっている。「フラグ」は「正常」、「エラー」、「未処理」の状態を示すもので、「正常」はそれに対応する印字前電圧で帳票1枚分の印字が正常に行われた際にセットされるフラグである。「エラー」はそれに対応する印字前電圧で帳票印字を行った場合に電力不足による印字エラーが発生した場合にセットされるフラグである。「未処理」はそれに対応する印字前電圧で帳票印字が行われていないことを示し、初期値としてそのフラグ領域には「未処理」がセットされている。「今回印字枚数」は電池交換あるいは電池充電が行われるまでの間において、それに対応する印字前電圧で何枚帳票印字を行うことができたかを示すもので、帳票印字が正常に行われる毎に、その値はプラス「1」ずつインクリメントされる計数値であり、電池交換あるいは電池充電が行われる毎にその値はクリアされる。「印字可能性」はそれに対応する印字前電圧で帳票1枚分の印字を行うことができる可能性(百分率)を示すもので、帳票印字を行う前に現在の電池電圧に対応する印字可能性が印字情報管理テーブルPTから読み出されてガイダンス表示される。この印字可能性は電池交換あるいは電池充電後における最初の帳票印字時に更新されるもので、印字情報管理テーブルPT内の対応する「フラグ」、「今回印字枚数」を参照することによって今回印字可能性を求め、この今回印字可能性に基づいて印字情報管理テーブルPT内の印字可能性を更新する。なお、この印字可能性はそれに対応する印字前電圧で帳票印字が1回も行われなかったときには不明を意味する値(例えば「−1」)で初期化されたままとなっている。また印字可能性は電池交換あるいは電池充電毎に更新される現時点までの集計結果であり、今回印字枚数のように所定のタイミングでクリアされず、最新の更新内容が常時印字情報管理テーブルPTに記憶管理されている。
【0009】
次に、このハンディターミナルの印字動作を図4〜図6に示すフローチャートにしたがって説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能を実現するためのプログラムは、読み取り可能なプログラムコードの形態で記憶媒体3に格納されており、CPU1はこのプログラムコードにしたがった動作を逐次実行する。なお、このことは後述するフローチャートにおいても同様である。
図4は帳票印刷が指示された際に実行開始される帳票印刷処理を示したフローチャートである。先ず、連続印字かを判別するが(ステップA1)、この場合、前回の帳票印字からの時間監視によってその判別を行う。すなわち、上述したように帳票印字を行うことによって電池電圧の落ち込みが発生するため、前回の印字直後に連続して帳票印字を行うと、電池電圧が落ち込んだ状態で印字を開始することになり、印字前電圧を正しく測定することができなくなることから、前回の帳票印字から一定時間経過していない場合には連続印字と判断するようにしている。ここで、前回の帳票印字完了時刻を記憶保持しておき、この完了時刻と現在時刻とを比較することによって一定時間の経過を監視するようにしている。
【0010】
いま、連続印字でなければ、電池電圧検出部9を動作させて現在の電池電圧を取得し、これを変数AとしてRAM4内に記憶保持しておく(ステップA2)。なお、連続印字の場合、変数Aは前回印字開始時の印字前電圧のままとなっている。次に、ステップA3に進み、「変数A>変数B+α」の条件が成立するかを調べる。ここで、変数Bは最後に取得した電池電圧を示すもので、前回の帳票印字が正常に行われたときに変数Aが変数Bとして転送されるもので、この変数Bの値にマージンαを加算した結果と変数Aとを比較する。マージンαは電池電圧を取得したときの変動を吸収するための一定値であり、今回取得した電池電圧(変数A)の方が「変数B+α」の値よりも高ければ、電池交換あるいは電池充電が行われたものと認識する。ここで、電池が交換されたり、充電された場合には、印字情報管理テーブルPT内の印字可能性を更新したり、今回印字枚数をクリアする集計処理が後述する図5のフローチャートにしたがって実行されるが(ステップA4)、電池交換や充電が行われなければ、「変数A>変数B+α」の条件不成立が検出されるため、ステップA6に進み、現在の電池電圧に基づいて印字情報管理テーブルPTを検索し、それに該当する印字可能性を読み出してガイダンス表示が行われる。
【0011】
ここで、オペレータはこのガイダンス表示を確認し、その印字可能性を基に現在の電池残量で今回の帳票印字が可能かを確認し、印字可能性の数値が高ければ、印字続行を指示するが、印字可能性の数値が低ければ印字中止を指示する。いま、印字続行が指示された場合には、ステップA7でそのことが検出されてステップA8に進み、通常の帳票印刷処理が行われる。すなわち、予め決められている帳票フォーマットを呼び出すと共に1帳票分の印字対象データを呼び出し、帳票用紙上に印字出力する。その際、電圧不足による電圧エラーが発生したかを調べる(ステップA9)。いま、電圧エラーが起きずに帳票印字を政治正常に行うことができた場合には、変数Aに基づいて印字情報管理テーブルPTを検索し、それに該当する「フラグ」に“正常”をセットすると共に(ステップA10)。変数Aに対応する今回印字枚数の値に「1」を加算してその値を更新する処理が行われる(ステップA11)。そして、変数Aを変数Bに転送すると共に(ステップA12)、現在時刻を取得してそれを印字完了時刻としてRAM4内に記憶保持しておく(ステップA13)。なお、この印字完了時刻は上述したように連続印字か否かを判定する際に使用される前回の印字時刻である。一方、帳票印字時に電圧エラーが発生した場合にはステップA9でそのことが検出されてステップA14に進み、変数Aに基づいて印字情報管理テーブルPTを検索し、それに該当する「フラグ」に“エラー”をセットする。そして、ステップA13に進み、印字完了時刻のセットが行われる。なお、上述した印字可能性のガイダンス表示を確認したオペレータが印字中止を指示した場合にも印字完了時刻のセットが行われる(ステップA13)。
【0012】
次に、図5を参照して上述した集計処理を詳述する。この集計処理は電池交換あるいは充電が行われた後の最初の帳票印字を開始する前に実行開始されるもので、先ず、印字情報管理テーブルPTの先頭レコードからサーチしてゆき(ステップB1)、未処理レコードが有るか、つまり、全レコードを処理し終ったかを調べるが(ステップB2)、最初は、印字情報管理テーブルPTの先頭レコードが指定されるため、そのレコード内の「フラグ」を読み込み、“正常”か、“エラー”かを判別する(ステップB3、B4)。ここで、フラグ=正常であれば、該当電圧で行われた全ての印字(1回以上)が正常に終了したことを意味しているため、その電圧での今回印字可能性を100%とし(ステップB5)、また、フラグ=エラーであれば、該当電圧で行われた印字がゼロ回以上の正常印字と1回のエラーが発生していることになるため、今回印字可能性=印字枚数×100÷(印字枚数+1)の計算式によって今回印字可能性を求める。例えば、フラグ=エラーの場合、その印字可能性が0枚で、1枚目の印字時に電圧エラーが発生したものとすると、今回印字可能性は0%、今回印字枚数が1枚で、2枚目の印字時に電圧エラーが発生したものとすると、今回印字可能性は50%となり、また今回印字枚数が2枚で3枚目の印字時に電圧エラーが発生したものとすると、今回印字可能性は66%となる。更に今回印字枚数が3枚で4枚目の印字時に電圧エラーが発生したものとすると、今回印字可能性は75%となる。このように今回印字枚数が多くなればなる程、今回印字可能性の値は大きくなる。
【0013】
このようにして今回の結果をパーセント換算した後において、この値を印字情報管理テーブルPT内の印字可能性領域に反映させる。この場合、上述のようにして求められた今回印字可能性が印字情報管理テーブルPT内にセットされている前回までの印字可能性より高い場合、つまり電池交換や充電が行われた場合には(ステップB7)、今回印字可能性を印字情報管理テーブルPT内の該当する印字可能性領域へ転送する(ステップB8)。また、今回印字可能性が前回までの印字可能性以下の場合には、印字可能性=(印字可能性+今回印字可能性)÷2の計算式によって求められた印字可能性を印字情報管理テーブルPT内の該当する領域に転送する(ステップB9)。このように今回と前回の印字可能性を平均化することによって電池の劣化にも対応可能となり、また、ハンディターミナルの運用は帳票印字だけではなく、他の動作電力として消費されるので、運用期間に応じて学習精度を上げられるように考慮している。このように印字情報管理テーブルPT内の印字可能性を更新する処理が終ると、印字情報管理テーブルPT内の該当するフラグを未処理とすると共に(ステップB10)、今回印字枚数をゼロに初期化しておく(ステップB11)。
【0014】
そして、ステップB1に戻り、印字情報管理テーブルPT内の次のレコードに着目し、以下、同様の処理を繰り返す。このような集計処理が終ると、図4のステップA5に進み、印字情報管理テーブルPT内のレコードを予め決められている規則にしたがって整列させる処理が行われる。例えば、印字情報管理テーブルPT内の印字可能性が「100、80、50、60、不明、40」のように並んでいる場合、印字可能性が60%のレコードと50%のレコードとを相互に入れ替えると共に、印字可能性が“不明”である場合に、その位置に所定の数値を埋め込む。すなわち、“不明”の位置の両隣りにある印字可能性を抽出し、それらの平均値を求め、その結果を“不明”の位置に代入する。この場合、50+40÷2の計算結果である45%が代入される。また、印字可能性の並びにおいて、その先頭から“不明”が並んでいれば、次の“100”が見つかるまで“100”を“不明”の位置に代入する。このような整列処理が終ると、現在の電池電圧に対応する印字可能性を印字情報管理テーブルPTから読み出してガイダンス表示する処理に移る。
【0015】
以上のようにこの第1実施形態においては、過去の帳票印字の状況を電池電圧との関連において学習することで、現在の電池電圧で印字することができる印字可能性をガイダンス表示することができる。図6はこの場合のガイダンス表示例を示し、現在の電池電圧に対応して印字可能性が印字情報管理テーブルPTから読み出されて表示出力される。なお、図中(A)は電圧値が8.5Vの場合に印字可能性が100%、(B)は7.2Vの場合に80%、(C)は6.4Vの場合に0%となる例を示し、このようなガイダンス表示によって今回、帳票印字を正確に行うことができる可能性を知ることが可能となる。
【0016】
(第2実施形態)
以下、図7〜図10を参照してこの発明の第2実施形態を説明する。なお、上述した第1実施形態は印字情報管理テーブルPT内に印字前電圧に対応して印字可能性を記憶管理するようにしたが、この第2実施形態はこの印字可能性に代って最大印字枚数を記憶管理するようにしたもので、基本的には上述した第1実施形態と略同様となっている。図7はこの第2実施形態における印字情報管理テーブルPTのデータ構造を示し、上述したようにこの印字情報管理テーブルPTには印字前電圧毎に「今回印字枚数」、「最大印字枚数」を記憶する構成で、電池交換や充電後において印字情報管理テーブルPTの内容を集計する処理を行う際に、今回印字枚数と最大印字枚数とを比較し、大きい方の値を最大印字枚数とすることで該当する電圧で印字することができる最大印字枚数を得るようにしたものである。
【0017】
図8はこの第2実施形態における帳票印刷処理を示したフローチャートで、ステップC1〜C9は上述した図4のステップA1〜A9に対応する処理であるが、この場合、ステップC6では現在電圧値に対応する最大印字枚数のガイダンス表示が行われる。そして、帳票印字の電圧エラーをチェックした結果、正常印字が行われた場合には変数Aに対応する今回印字枚数をプラス「1」する更新処理が行われると共に(ステップC10)、変数Aが変数Bに転送される(ステップC11)。なお、ステップC12は図4のステップA13と同様に印字完了時刻を記録する処理である。
【0018】
図9はこの第2実施形態における集計処理(図8のステップC4)を詳述したフローチャートである。すなわち、印字情報管理テーブルPTの先頭レコードからサーチしてゆき(ステップD1)、未処理レコードが有るか、つまり、全レコードを処理し終ったかを調べるが(ステップD2)、最初は印字情報管理テーブルPTの先頭レコードが指定されるため、そのレコード内の今回印字枚数および最大印字枚数を抽出してその大小を比較する(ステップD3)。この結果、今回印字枚数が最大印字枚数よりも大きければ、今回印字枚数を対応する印字情報管理テーブルPTの最大印字枚数領域に転送して最大印字枚数の値を更新するが(ステップD4)、今回印字枚数が最大印字枚数以下であれば、最大印字枚数の更新は行われない。そして、印字情報管理テーブルPTの指定レコード内の今回印字枚数をゼロに初期化する処理を行う(ステップD5)。このようにして1レコード分の処理が終ると、ステップD1に戻り、上述の動作を全レコード終了まで繰り返す。
【0019】
以上のようにこの第2実施形態においては、過去の帳票印字の状況を電池電圧との関連において学習することで、現在の電池電圧で印字することができる最大印字枚数をガイダンス表示することができる。図10はこの場合のガイダンス表示例を示したもので、現在の電池電圧に対応した最大印字枚数が印字情報管理テーブルPTから読み出されて表示出力される。なお、図中(A)は電圧値が8.5Vの場合に最大印字枚数が100枚、(B)は7.2Vの場合に最大印字枚数が30枚、(C)は6.4Vの場合に0枚となる例を示し、このようなガイダンス表示によって今回、帳票印字を正確に行うことができる最大印字枚数を知ることが可能となる。
【0020】
(第3実施形態)
以下、図11〜図14を参照してこの発明の第3実施形態を説明する。なお、上述した第2実施形態は印字情報管理テーブルPT内に印字前電圧に対応して今回印字枚数および最大印字枚数を記憶管理するようにしたが、この第3実施形態においては今回印字枚数に代わって今回印字行数、最大印字枚数に代わって最大印字行数を記憶管理するようにしたもので、基本的には上述した第2実施形態と略同様となっている。図11はこの第3実施形態における印字情報管理テーブルPTのデータ構造を示し、上述したようにこの印字情報管理テーブルPTには印字前電圧毎に「今回印字行数」、「最大印字行数」を記憶する構成で、電池交換や充電後において印字情報管理テーブルPTの内容を集計する処理を行う際に、今回印字行数と最大印字行数とを比較し、大きい方の値を最大印字行数とすることで、該当する電圧で印字することができる最大印字行数を得るようにしたものである。
【0021】
図12はこの第3実施形態における帳票印刷処理を示したフローチャートで、ステップE1〜E5は上述した図4のステップA1〜A5に対応する処理である。ステップE6は印字対象として指定された帳票の印字行数を算出する処理で、これによって得られた算出行数と、現在の電池電圧に対応して印字情報管理テーブルPTにセットされている最大印字行数とに基づいて最大印字枚数を算出する(ステップE7)。すなわち、最大印字行数を算出行数で割ることによって最大印字枚数を求め、この最大印字枚数と最大印字行数とをガイダンス表示する(ステップE8)。ここで、印字続行が指示されると(ステップE9)、帳票印字および電圧チェックが行われる(ステップE10、E11)。いま、正常印字が行われた場合には変数Aに対応する今回印字行数をプラス「1」する更新処理が行われると共に(ステップE12)、変数Aが変数Bに転送される(ステップE13)。なお、ステップE14は図4のステップA13と同様に印字完了時刻を記録する処理である。
図13はこの第3実施形態における集計処理(図12のステップE4)を詳述したフローチャートである。ここで、ステップF1〜F5は上述した図9のステップD1〜D5に対応する処理であるが、この場合、ステップF3では印字情報管理テーブルPT内の指定レコードから今回印字行数および最大印字行数を抽出してその大小を比較する。この結果、今回印字行数が最大印字行数よりも大きければ、今回印字行数を対応する印字情報管理テーブルPTの最大印字行数領域に転送して、最大印字行数の値を更新するが(ステップF4)、今回印字行数が最大印字行数以下であれば、最大印字行数の更新は行われない。そして、印字情報管理テーブルPTの指定レコード内の今回印字行数をゼロに初期化する処理を行う(ステップF5)。このようにして1レコード分の処理が終ると、ステップF1に戻り、上述の動作を全レコード終了まで繰り返す。
【0022】
以上のようにこの第3実施形態においては、過去の帳票印字の状況を電池電圧との関連において学習することで、現在の電池電圧で印字することができる最大印字枚数および最大印字行数をガイダンス表示することができる。図14はこの場合のガイダンス表示例を示し、現在の電池電圧に対応した最大印字行数が印字情報管理テーブルPTから読み出されて表示出力されると共に、この最大印字行数に基づいて算出された最大印字枚数が表示出力される。なお、図中(A)は電圧値が8.5Vの場合に最大印字行数が1000行、最大印字枚数が100枚、(B)は7.2Vの場合に最大印字行数が300行、最大印字枚数が30枚、(C)は6.4Vの場合に最大印字行数が0行、最大印字枚数が0枚となる例を示し、このようなガイダンス表示によって今回、帳票印字を正確に行うことができる最大印字行数および最大印字枚数を知ることが可能となる。
【0023】
なお、上述した各実施形態においては、帳票印字を例に挙げたが、その他の定型用紙に対する印字であってもよい。また、現在の電池電圧で印字することができる印字予測値として印字可能性、最大印字枚数、最大印字行数をガイダンス表示するようにしたが、最大印字文字数をガイダンス表示するようにしてもよい。また印字情報管理テーブルPTに設定されている印字前電圧は、上述した各実施形態に限らず、任意であり、印字前電圧の電圧幅が細かい程に精度を向上させることができる。
【0024】
【発明の効果】
この発明によれば、過去の印字状況を電池電圧との関連において学習することで、現在の電池電圧で印字可能な印字可能性を正確に報知することができるので、用紙1枚当たりの印字データ量がユーザ毎に大きく相違していても、ユーザに適した印字可能性を知ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電池を電源として駆動する電池駆動式ハンディターミナルの全体構成を示したブロック図。
【図2】帳票印字に応じて変遷する電池残量の変化を示した図。
【図3】印字前電圧に対応して各種の印字管理情報を記憶する印字情報管理テーブルPTの構成を示した図。
【図4】帳票印刷が指示された際に実行開始される帳票印刷処理を示したフローチャート。
【図5】図4のステップA4(集計処理)を詳述したフローチャート。
【図6】(A)〜(C)は現在の電池電圧に応じてガイダンス表示される印字可能性を例示した表示状態図。
【図7】第2実施形態における印字情報管理テーブルPTの構成を示した図。
【図8】第2実施形態の帳票印刷処理を示したフローチャート。
【図9】図8のステップC4(集計処理)を詳述したフローチャート。
【図10】(A)〜(C)は現在の電池電圧に応じてガイダンス表示される最大印字枚数を例示した表示状態図。
【図11】第3実施形態における印字情報管理テーブルPTの構成を示した図。
【図12】第3実施形態の帳票印刷処理を示したフローチャート。
【図13】図12のステップE4(集計処理)を詳述したフローチャート。
【図14】(A)〜(C)は現在の電池電圧に応じてガイダンス表示される最大印字行数と最大印字枚数を例示した表示状態図。
【符号の説明】
1 CPU
2 記憶装置
3 記憶媒体
4 RAM
5 入力装置
6 表示装置
7 印刷装置
8 タイマー
9 電池電圧検出部
E 電池
PT 印字情報管理テーブル
Claims (4)
- データ印字を開始する前の電池電圧を検出する検出手段と、
印字動作が終了する毎にその時点の電池電圧で印字できた印字累計値を更新する更新手段と、
前記更新手段により更新された印字累計値を電池電圧に対応して記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記印字累計値に基づいて、現在の電池電圧で印字できる印字可能性を算出する算出手段と、
前記算出手段により算出された印字可能性を報知する報知手段と
を具備したことを特徴とする電池駆動式電子機器。 - 前記算出手段は、前記記憶手段に記憶された前記印字累計値に基づいて、現在の電池電圧で印字できる印字可能性を表すパーセント値を算出することを特徴とする請求項1記載の電池駆動式電子機器。
- 前記算出手段により電池電圧毎に算出された各印字可能性を記憶する予測情報記憶手段と、
電池交換や電池充電が行われた際に、前記算出手段により算出された今回の印字可能性と、電池交換や電池充電が行われる前に前記予測情報記憶手段に記憶されている前回の印字可能性とを比較し、その比較結果に基づいて当該電池電圧に対応する前記予測情報記憶手段の印字可能性を更新する予測情報更新手段とを設け、
前記報知手段は、前記検出手段により検出された電池電圧に対応して前記予測情報記憶手段に記憶された印字可能性を読み出して報知することを特徴とする請求項1記載の電池駆動式電子機器。 - コンピュータを、
データ印字を開始する前の電池電圧を検出させる手段、
印字動作が終了する毎にその時点の電池電圧で印字できた印字累計値を更新させる手段、
前記更新された印字累計値を電池電圧に対応して記憶させる手段、
前記記憶された印字累計値に基づいて、現在の電池電圧で印字できる印字可能性を算出させる手段、
前記算出された印字可能性を報知させる手段、
として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18275499A JP3873530B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 電池駆動式電子機器およびそのプログラム記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18275499A JP3873530B2 (ja) | 1999-06-29 | 1999-06-29 | 電池駆動式電子機器およびそのプログラム記録媒体 |
Publications (3)
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