JP3871641B2 - フィーダの非常退避方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フィーダの非常退避方法に関し、より詳しくは2台のプレス間でワークをアドバンス・リターン方向に移動させるキャリアを備え、このキャリアをリニアモータにて駆動するフィーダの非常退避方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、複数台のプレスをワーク搬送方向に一列に配置してワークに対して順次加工を行う、所謂タンデムプレスラインにおいて、互いに隣接するプレス間におけるワーク搬送方法としては、ロボット方式またはローダ・アンローダ方式が知られている。ここで、ロボット方式とは、隣接するプレス間に多関節型のハンドリングロボットを設置し、このハンドリングロボットにより前工程のプレスからワークを搬出するとともに、このワークを次工程のプレスに搬入するようにしたものである。これに対してローダ・アンローダ方式とは、プレス本体の上流側側面と下流側側面とにそれぞれリンク構造のローダおよびアンローダをそれぞれ設けるとともに、上流側のアンローダと下流側のローダとの間にシャトル台車を設け、プレス本体に対するワークの搬出および搬入をそれぞれアンローダおよびローダで行い、次工程へのワークの搬送をシャトル台車にて行うようにしたものである。
【0003】
しかし、これら従来方式においては、上流側および下流側の各プレスのそれぞれの断続的な動きに追従させてワークを搬送する必要があり、しかもワーク搬送時に金型等との干渉が生じないようにする必要があることから、ワークのハンドリング速度を高速化できず、生産速度の向上に限界があるという問題点がある。さらに、ロボット方式の場合には、搬送軌跡をティーチングするのにそのティーチングが困難で、かつ長時間を要するという問題点があり、ローダ・アンローダ方式の場合には、シャトル台車を隣接するプレス間に設置する必要があることから、装置が大掛かりになって大きな設置スペースが必要になるという問題点がある。
【0004】
これらの問題点を解消するために、本出願人は、ワーク搬送軌跡のティーチングが短時間で容易にでき、しかもワーク搬送速度を高速化できるタンデムプレスラインのワーク搬送方法および搬送装置を先願発明として既に提案している(特願2001−400849号)。この先願発明のワーク搬送装置は、ワーク搬送方向と平行に上下動自在なリフトビームを設けるとともに、このリフトビームの長手方向に沿って移動自在なキャリアおよびサブキャリアを設け、左右一対のサブキャリア間にワーク保持手段を有するクロスバーを設けた構成を備えたものとされている。
【0005】
ところで、前記先願発明にて提案されたようなタンデムプレスラインにおいて、ワーク搬送装置(フィーダ)はプレススライドの動きに同期して運転され、このフィーダのワーク保持手段等とプレスの金型とが干渉しないように、フィーダは所定のモーション軌跡を描いて運動するように構成されている。そして、フィーダの運転中にそのサーボ駆動系に異常が発生すると、ハードロジックによりそのサーボ駆動系とサーボモータとが切り離されてそのサーボモータに直流ブレーキがかけられ、フィーダがその場で非常停止される。また、プレススライドについても、フィーダの異常検出によりブレーキがかけられて、フィーダとは独立して停止動作がなされる。
【0006】
なお、本願発明に関連する先行技術として、特許文献1に開示されたトランスファフィーダの非常退避装置がある。この装置は、フィーダ装置の駆動源に誘導型サーボモータを用い、プレス本体とフィーダ装置との干渉領域でサーボ制御系の異常が検出されて非常停止したときに、前記サーボモータに交流電源を印加してプレス本体と干渉しない位置までフィーダ装置を駆動するように構成されたものである。
【0007】
【特許文献1】
特開平8−19828号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のようにフィーダの異常発生時にプレススライドとフィーダ装置とが同時に非常停止できれば問題はないが、実際にはフィーダに比べてプレススライドの慣性力の方が大きくその惰走距離が長いために、フィーダが先に停止し、プレススライドが遅れて停止することになる。このとき、フィーダの非常停止位置によっては、プレススライドがフィーダに干渉する可能性があり、この干渉によって非常に高価なプレス金型もしくはフィーダを破損させてしまったり、あるいは損傷を与えてしまうという問題点がある。
【0009】
一方、前記特許文献1に開示される非常退避方法は、誘導型のサーボモータを用いる装置に対してのみ適用される方法であって、他の型式(同期型)のサーボモータを用いる装置に対しては適用できないという問題点がある。
【0010】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、リニアモータを用いて2台のプレス間でワークをアドバンス・リターン方向に移動させるフィーダにおいて、前記リニアモータの制御を司るサーボ制御系における異常発生時に、極めて簡易な構成によって、フィーダとプレスとが干渉するのを確実に防止することのできるフィーダの非常退避方法を提供することを目的とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
前記目的を達成するために、本発明によるフィーダの非常退避方法は、
2台のプレス間でワークをアドバンス・リターン方向に移動させる左右のキャリアを備え、左右のキャリアがそれぞれリニアモータにて駆動されるフィーダの非常退避方法であって、
前記リニアモータの制御を司るサーボ制御系の異常発生時に、前記プレスとフィーダとが干渉する干渉領域にあるときには、前記リニアモータの駆動系からリニアモータへの駆動力の伝達を遮断してそのリニアモータをフリー状態にするとともに、各リニアモータのブレーキの作動を無効にし、前記干渉領域から非干渉領域まで前記フィーダを退避させることを特徴とするものである。
【0012】
本発明においては、ワークのアドバンス・リターン方向への移動のためのキャリアを駆動するリニアモータの制御を司るサーボ制御系に異常が発生した際に、プレスとフィーダとが干渉する干渉領域にあるときには、前記リニアモータの駆動系からリニアモータへの駆動力の伝達が遮断されるとともに、リニアモータのブレーキの作動が無効にされることにより、リニアモータがフリー状態にされる。こうして、リニアモータのフリーランによってフィーダを非常停止時の干渉領域から非干渉領域へスムーズに退避させることができる。したがって、非常停止時にプレススライドが下降動作中であってもプレス金型とフィーダとが干渉するのを確実に回避することができ、プレス金型もしくはフィーダが破損するのを未然に防ぐことができる。なお、通常の回転式のサーボモータにおいては、減速機および動力伝達機構等が介在していて、前述のような非常停止時にフィーダ本体の惰走によってフリーラン状態にすることは困難であるが、本発明のようにリニアモータによりキャリアを駆動する型式のフィーダにおいては、容易にフリーラン状態を得ることができるので、前述のような制御が特に有効である。
【0013】
本発明において、予め設定される所定時間経過後にリニアモータのブレーキが作動されるのが好ましい。このようにすれば、所定時間フリーランさせた後にブレーキが作動されるので、干渉領域から退避した後に非干渉領域の所定位置にフィーダを確実に停止させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
次に、本発明によるフィーダの非常退避方法の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0015】
図1には本発明の一実施形態に係るタンデムプレスラインの正面図が、図2にはその側面図がそれぞれ示されている。また、図3には前記タンデムプレスラインに用いられるワーク搬送装置の正面図が、図4にはそのA−A断面図がそれぞれ示されている。
【0016】
本実施形態のタンデムプレスライン1は、相互に所定間隔を有して上流側(図の左側)から下流側へ向けて直列に配置される複数台(本実施形態では4台)のプレス2,3,4,5と、最上流側のプレス2の上流側に配される材料搬入装置6と、最下流側のプレス5の下流側に配される製品搬出装置7と、前記材料搬入装置6上のワーク8(図3、図4参照)を第1番目のプレス2の加工ステーションに搬送するワーク搬送装置9と、互いに隣接するプレス2,3,4,5の各加工ステーション間でワーク8の受け渡し(搬出・搬入)を行うワーク搬送装置10,11,12と、第4番目のプレス5の加工ステーションから前記製品搬出装置7上へワーク8を搬送するワーク搬送装置13を備えて構成されている。なお、以下の説明において、「ワーク搬送装置」を「フィーダ」と称することとする。
【0017】
前記各プレス2,3,4,5は、本体フレームとしてのアプライト14と、このアプライト14の上方に配されて駆動力伝達機構が内蔵される上部フレーム15と、前記アプライト14に上下動自在に支承され、前記駆動力伝達機構を介して上下動されるスライド16と、このスライド16に対向配置されてベッド17上に設けられるボルスタ18とを備え、スライド16の下端に装着される上金型と、ボルスタ18の上端に装着される下金型とによってワーク8に加工がなされるように構成されている。
【0018】
次に、前記フィーダ9〜13の詳細構造等について説明する。なお、これら各フィーダ9〜13の基本構成は略同様であるので、以下、代表例として、プレス2,3間に配されるフィーダ10の構成等を中心に説明することとする。
【0019】
図2、図4に示されるように、フィーダ10は、ワーク搬送方向の左右両側に互いに離間して配される一対のリフトビーム19,19を備えている。このリフトビーム19の上部には、アプライト14に沿うように上方へ向けて延設されるロッド20が取着されている。一方、アプライト14の上部には支持部材21を介してリフト軸サーボモータ22が装着され、このサーボモータ22の出力軸に取り付けられるピニオンが前記ロッド20に刻設されるラックに噛合することで、サーボモータ22の正逆回転によってリフトビーム19が昇降動されるようになっている。ここで、前記リフト軸サーボモータ22は、後述するコントローラ31からの制御信号により予め設定されたフィーダモーションに基づき制御される。
【0020】
左右の各リフトビーム19には、そのリフトビーム19を下方から抱持するように断面略U字形状のキャリア(メインキャリア)23が配され、このキャリア23がリフトビーム19の長手方向に沿って移動できるようにされている。そして、図4に示されるように、前記リフトビーム19の両外側面とそれに対向するキャリア23の内側面との間には、キャリア23をリフトビーム19に沿って移動させる移動手段としての一対のリニアモータ24(24A,24B;24C,24D)が配されている。また、前記リフトビーム19の上部両外側面とそれに対向するキャリア23の内側面との間および、前記リフトビーム19の下面とそれに対向するキャリア23の底面との間にはそれぞれリニアガイド25が配され、これら3点支持のリニアガイド25によってリフトビーム19に対するキャリア23の移動動作が案内されるように構成されている。ここで、前記リニアモータ24は、リフトビーム19の両側面に搬送方向(長手方向)に沿って配されるマグネット24aと、このマグネット24aに対向するキャリア23の内側面に搬送方向(長手方向)に沿って配されるコイル24bとより構成され、このコイル24bを有するアーマチャ(キャリア23)が、マグネット24aを有するステータ(リフトビーム19)上に作られる磁場の変化によって直線的に移動するようにされている。
【0021】
さらに、前記キャリア23の下部には、所要長さのベースプレート23aがワーク搬送方向に沿うように延設され、このベースプレート23aに沿ってサブキャリア26が移動できるようにされている。このサブキャリア26の移動手段は、前記ベースプレート23aの下面に搬送方向に沿って配されるマグネット27aと、このマグネット27aに対向するサブキャリア26の上面に配されるコイル27bとよりなるリニアモータ27(27A,27B)により構成されている。また、前記ベースプレート23aの両側下面とそれに対向するサブキャリア26の上面との間にはそれぞれリニアガイド28が配され、これらリニアガイド28によってキャリア23に対するサブキャリア26の移動動作が案内されるように構成されている。そして、互いに対向する一対のサブキャリア26,26間はクロスバー29により連結され、このクロスバー29の下面に複数個のバキュームカップ30が装着されて、これらバキュームカップ30によってワーク8が吸着されるようになっている。ここで、前記リニアモータ24,27は、後述するコントローラ31からの制御信号により予め設定されたフィーダモーションに基づき制御され、これによって、リフトビーム19に対するキャリア23の搬送方向に沿う移動動作およびキャリア23に対するサブキャリア26の搬送方向に沿う移動動作が制御される。
【0022】
このように構成されているフィーダ10においては、リフト軸サーボモータ22の駆動によってリフトビーム19を昇降動させることで、キャリア23、サブキャリア26およびクロスバー29を介してバキュームカップ30を昇降動させることができる。また、リニアモータ24の駆動によってキャリア23をリフトビーム19の長手方向に沿って移動させ、リニアモータ27の駆動によってサブキャリア26をキャリア23の移動方向にオフセットさせることで、クロスバー29およびバキュームカップ30をワーク搬送方向に移動させることができる。こうして、上下方向および/または搬送方向の2つの直交する駆動軸位置を制御することにより、バキュームカップ30の移動軌跡、言い換えればワーク8の搬送軌跡を制御することができる。
【0023】
各フィーダの昇降(リフト−ダウン)動作および搬送(アドバンス−リターン)動作は、そのフィーダにより搬送されるワーク8と金型等との干渉を避けるために、予めコントローラ31(図6参照)において設定されるストロークとタイミング、すなわちフィーダモーションに基づき前記リフト軸サーボモータ22およびリニアモータ24,27が制御されることによりなされる。本実施形態において、前記フィーダモーションは、フィード軸方向(搬送方向)およびリフト軸方向(上下方向)の二次元モーションとされており、各軸(フィード軸およびリフト軸)毎に設定されたプレス角度に対する軸位置指令値に基づき決定される。図5に示されているように、本実施形態のフィーダモーションによれば、ワーク8は吸着点Pにて上流側のプレス2の加工ステーションの下型内より吸着されてリフト(L)軸方向に持ち上げられた後、下流側のプレス3の加工ステーションの下型上までフィード(F)軸方向に搬送され、この下型内に入れるためにリフト軸方向に下げられて解放点Qにてワークの吸着が解放される。次に、フィーダ10は、上流側プレス2の加工ステーションに戻るために一旦上方へ持ち上げられてリターン方向に移動された後、やや下降位置にある待機点Rを通って再度上昇および下降されて吸着点Pに戻され、1サイクルが終了する。
【0024】
次に、本実施形態におけるフィーダ10のサーボ制御系について、図6を参照しつつ、下流側のプレス3へのワーク8の搬入・退避動作を中心に説明する。なお、上流側のプレス2からのワーク搬出動作についても同様にして行われる。
【0025】
図6に示されるように、前記プレス3のプレス角度(クランク角)はそのプレス3に付設されるエンコーダ(プレス角度検出器)32によって検出され、この検出値がコントローラ31に入力される。コントローラ31においては、前記エンコーダ32により検出されるプレス角度がワークの搬出・搬入に係る所定のプレス角度範囲にある場合に、各サーボドライバ33a,33b,・・・を介して各リニアモータ24A〜24D,27A,27Bおよびリフト軸サーボモータ22に制御信号を出力する。また、前記リニアモータ24A〜24D,27A,27Bおよびリフト軸サーボモータ22には、それらモータの速度を検出する速度センサとそれらモータの現在位置を検出する位置センサ(いずれも図示せず)が付設され、これら速度センサにより検出される速度信号および位置センサにより検出される位置信号がコントローラ31に入力されることにより各サーボドライバ33a,33b,・・・に速度フィードバックと位置フィードバックがかけられる。
【0026】
こうして、フィーダ10はプレス3へのワーク8の搬入に際して、このプレス3の動きに同期(追従)するように、リフトビーム19の昇降動作と、キャリア23およびサブキャリア26のフィード方向への移動動作とによって、バキュームカップ30をその加工ステーションの下型内へ移動させてワーク8を搬入した後、その下型内から退避する動作を実行する。
【0027】
図6(a)に示されるように、前記リニアモータ24A〜24D,27A,27Bと、それらモータへ供給される電流を制御する各サーボドライバ33a,33b,・・・との間にはスイッチ34a,34b,・・・が介挿され、また前記リニアモータ24A〜24D,27A,27Bと、それらモータを非常停止させるための各ブレーキユニット(ダイナミックブレーキ)35a,35b,・・・との間にはリレー接点(常閉接点)R3bが介挿されている。ここで、前記スイッチ34a,34b,・・・は、コントローラ31内に各サーボドライバ33a,33b,・・・に対応して設けられるハードロジックによってその切断状態が制御される。
【0028】
また、前記各サーボドライバ33a,33b,・・・には当該サーボドライバ33a,33b,・・・の正常時に励磁されるリレーコイルR1が接続され、前記コントローラ31には当該コントローラ31の正常時に励磁されるリレーコイルR2が接続されている。
【0029】
図6(b)のリレー回路図に示されるように、前記リレー接点R3bの開閉を制御するリレーコイルR3には、前記リレーコイルR1,R2の励磁によって閉作動されるリレー接点(常開接点)R1a,R2aが直列接続されるとともに、これらリレー接点R1a,R2aにリレー接点(常開接点)R4aが並列接続されている。また、このリレー接点R4aの開閉を制御するリレーコイルR4には、リレー接点(常閉接点)R5bとリレー接点(常開接点)R6aとが直列接続されるとともに、前記リレーコイルR4にリレーコイルR5が並列接続されている。ここで、リレーコイルR3は、前記リニアモータ24A〜24D,27A,27Bのブレーキ作動を解放する際に励磁されてリレー接点R3bを開作動させ、リレーコイルR4は、ブレーキ作動を無効にする際に励磁されてリレー接点R4aを閉作動させ、リレーコイルR5は、タイマにより設定される所定時間のみ励磁されてリレー接点R5bを開作動させる。また、リレー接点R6aは、エンコーダ32からの検出信号によるコントローラ31の指令に基づき、プレス3のスライド16とフィーダ10とが干渉する干渉領域(図5参照)にあるときに閉作動される。
【0030】
このように構成されているので、各サーボドライバ33a,33b,・・・およびコントローラ31等が正常に作動しているときには、スイッチ34a,34b,・・・が接続状態にあり、かつリレーコイルR1,R2が励磁されることによってリレー接点R1a,R2aが閉作動して、ブレーキ解放用のリレーコイルR3が励磁され、これによってリレー接点R3bが開作動して各ブレーキユニット35a,35b,・・・が各リニアモータ24A,24B,・・・から切り離された状態にある。
【0031】
この正常状態において、例えば複数のサーボドライバ33a,33b,・・・に異常が発生した場合や、あるいはコントローラ31に異常が発生した場合等のような異常発生時には、コントローラ31からの制御信号によってスイッチ34a,34b,・・・が切断されてリニアモータ24A,24B,・・・がフリー状態にされる。これと同時に、リレーコイルR1,R2の励磁状態が解除されることによってリレー接点R1a,R2aが開作動する。一方、エンコーダ32からの検出値に基づき、コントローラ31において、フィーダ10がプレス3のスライド16と干渉する干渉領域にないと判定されたときには、リレー接点R6aは開いたままの状態を維持するため、リレーコイルR4も非励磁の状態にあり、リレー接点R4aも開いたままの状態を維持する。したがって、リレーコイルR3の励磁状態が解除されてリレー接点R3bが閉作動され、リニアモータ24A,24B,・・・とブレーキユニット35a,35b,・・・とが接続され、リニアモータ24A,24B,・・・にブレーキがかけられる。
【0032】
これに対して、前記エンコーダ32からの検出値に基づき、コントローラ31において、フィーダ10がプレス3のスライド16と干渉する干渉領域(危険領域)にあると判定されたときには、リレー接点R6aが閉作動され、リレーコイルR4,R5が励磁される。これによって、リレー接点R4aが閉作動されてリレーコイルR3が励磁され、リレー接点R3bが開作動されることにより、リニアモータ24A,24B,・・・はブレーキユニット35a,35b,・・・から切り離される。こうして、リニアモータ24A,24B,・・・はフリーラン状態(トルクフリー状態)となる。したがって、フィーダ10は前記干渉領域から非干渉領域に速やかに退避して、プレス金型との干渉が回避される。なお、タイマにより設定される所定時間が経過するとリレーコイルR5の励磁が解除されてリレー接点R5bが開作動され、リレー接点R4aが開き、リレーコイルR3の励磁状態が解除されてリレー接点R3bが閉じ、リニアモータ24A,24B,・・・にブレーキがかけられる。こうして、フィーダ10は、所定時間のフリーランの後停止される。
【0033】
以上のように、本実施形態によれば、非常停止時にプレス3とフィーダ10とが干渉する干渉領域にあるときには、リニアモータ24A,24B,・・・のフリーランによって、フィーダ10を干渉領域から非干渉領域へ確実に退避させて所定位置で停止させることができる。したがって、非常停止時にプレススライドが下降動作中であってもプレス金型とフィーダとが干渉するのを確実に回避することができ、プレス金型もしくフィーダが破損するのを未然に防ぐことができる。なお、本実施形態のフィーダ10は、キャリア23およびサブキャリア26がリニアモータにより駆動されるように構成されているので、減速機および動力伝達機構等が介在しておらず、容易にフリーランさせることができるという利点がある。
【0034】
本実施形態においては、タンデムプレスラインに適用した例について説明したが、本発明の技術思想は、2台のプレス間でワークを中間搬送する形態のフィーダであれば、このタンデムプレスラインに限らず、他の種々のシステムに対しても適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係るタンデムプレスラインの正面図である。
【図2】図2は、図1の側面図である。
【図3】図3は、タンデムプレスラインに用いられるワーク搬送装置の正面図である。
【図4】図4は、図3のA−A断面図である。
【図5】図5は、本実施形態のフィーダモーション説明図である。
【図6】図6(a)(b)は、サーボ駆動系の回路構成図である。
【符号の説明】
1 タンデムプレスライン
2,3,4,5 プレス
8 ワーク
9,10,11,12,13 ワーク搬送装置(フィーダ)
16 スライド
18 ボルスタ
19 リフトビーム
22 リフト軸サーボモータ
23 キャリア
24,27 リニアモータ
26 サブキャリア
29 クロスバー
31 コントローラ
32 エンコーダ(プレス角度検出手段)
35a,35b ブレーキユニット

Claims (2)

  1. 2台のプレス間でワークをアドバンス・リターン方向に移動させる左右のキャリアを備え、左右のキャリアがそれぞれリニアモータにて駆動されるフィーダの非常退避方法であって、
    前記リニアモータの制御を司るサーボ制御系の異常発生時に、前記プレスとフィーダとが干渉する干渉領域にあるときには、前記リニアモータの駆動系からリニアモータへの駆動力の伝達を遮断してそのリニアモータをフリー状態にするとともに、各リニアモータのブレーキの作動を無効にし、前記干渉領域から非干渉領域まで前記フィーダを退避させることを特徴とするフィーダの非常退避方法。
  2. 予め設定される所定時間経過後にリニアモータのブレーキが作動される請求項1に記載のフィーダの非常退避方法。
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