JP3871372B2 - 携帯用救難用具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯用救難用具に関し、特に漂流しているときに船舶等のレーダーからの電磁波を反射して、レーダーに位置を通知させることが可能な携帯用救難用具に関する。
【0002】
【従来の技術】
海で遊んでいたりしているときに、漂流してしまう危険(リスク)がある。例えば、スキューバダイミングをしていて、海に潜っていたが、海面上に浮上した場所が目的とする船舶とは遠く離れた位置であって、漂流してしまうことがある。このような場合、何等かの方法によって、自分の現在位置を相手に通知する必要がある。
【0003】
従来から、このような漂流の際のセーフティンググッズ(救難用具)は種々提案され市販されている。最も普及しているのはブイを使う方法である。その1つである『シグナルフロート』という商品は、上部を光を受けて反射するリフレクターフィルムを装着したものである。また、『マーカーブイ』という商品は一体式のケースが付いた緊急時用のフロートである。
【0004】
また、海面着色剤を使用した救難用具も知られている。これは漂流の中でも、空からの捜索が必要になったときに効果をもたらし、大型船からでも見えるようにするものである。そのような1つである『アクアマーカー』という商品は25mプール相当の水面を着色することができる緊急グッズである。
【0005】
さらに、漂流で夜間になってしまったときの救難用具として、ストロボのように強い光を放つライトを使用した商品も知られている。例えば、『セイフティ・マークストロボ』という商品は、掌にすっぽりと収まるコンパクトさで、水に濡れると自動的にONとなる点滅式ライトである。『テクトタイト マークライト』という商品は、単3電池で連続点灯時間が約7時間もある。その他に、2段階の発光ができる『ストロボライト 1K1064』という商品や、『SL−1ストロボライト』という商品もある。
【0006】
なお、救難用具ではないが、ボート等に固定して相手船舶が遠方より確認し、回避して船舶の航行に支障のない様にした商品として『レーダーリフレクター』というものが知られている。レーダーリフレクターにも種々のものがあり、ここでは、2種類のものについて簡単に述べる。第1の従来のレーダーリフレクターは、反射面積が3m2 で、観測距離が3海里以上、サイズが100φ×380mmのものである。第2の従来のレーダーリフレクターは、44枚の反射板が50mmの高さでそれぞれ45°ツイストし、2.5海里に近付けば相手船舶のレーダーにははっきりした映像が映り、サイズが100φ×380mmで、重量が460gのものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ブイを使う方法は、視覚的に訴える方法であるので昼間しか使用できず、またあまり遠く離れてしまうと効果が薄れてしまうという欠点がある。海面着色剤を使用する方法も、昼間においてしかその効果を発揮できないという欠点がある。ライトを使用したものは、夜間においてしかも光が到達する範囲内でしかその効果を発揮できないという欠点がある。このように、現在市販されている救難用具は一長一短があり、昼間と夜間の両方において効果を期待することができない。
【0008】
また、レーダーリフレクターという商品は、上述したように、本来、ボート等に固定して使用するものであり、人が携帯するにはサイズが大き過ぎて、救難用具として使用することは困難である。
【0009】
したがって、本発明の課題は、上述した従来の問題点に鑑み、昼間および夜間の両方において使用可能な、携帯用救難用具を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、スキューバダイバーが携帯する携帯用救難用具であって、外筒と、最大径をもつ第1の筒状部から最小径をもつ第N(Nは2以上の整数)の筒状部までのN段式の筒状部から成り、収納時は前記外筒内に前記外筒の内壁から所定の間隙をもって入れ子式に収納され、振り出すことにより釣竿式に延伸する延伸部材と、 一端が前記延伸部材の前記第1の筒状部に軸方向に沿って固定され、収納時は前記間隙内で前記第1の筒状部に巻き付けられており、前記延伸部材を延伸させて前記外筒を取り外したときに他端を自由端としてシート状に展開する、電磁波を反射する素材から成る電磁波反射シートとを有し、前記延伸部材の前記第Nの筒状部には、振り出し方向の前記外筒の底部側に引手綱が取り付けてある携帯用救難用具が得られる。
【0012】
【作用】
外筒の内部に電磁波を反射する電磁波反射シートを延伸部材に巻き付けた状態で収納しており、延伸部材を振り出すことにより、延伸部材が釣竿式に延伸して、収納された電磁波反射シートがシート形状に展開する。これを旗のように振ることにより、電磁波反射シートは電磁波(マイクロ波)を反射するので、近くを航行している船舶のレーダー上に携帯用救難用具を携帯している人の位置を映し出すことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0014】
図1を参照して、本発明の一実施形態による携帯用救難用具について説明する。図1において、(A)は収納時の状態を示し、(B)は展開時(延伸時)の状態を示す。
【0015】
図示の携帯用救難用具は外筒10と延伸部材20と電磁波反射シート30と引手綱40とから構成されている。外筒10の寸法は、長さL0 で、外径がD0 であり、内部に延伸部材20と電磁波反射シート30とを収納する。
【0016】
延伸部材20は、最大径の第1の筒状部21から最小径の第7の筒状部27までの7段式の第1乃至第7の筒状部21,22,23,…,27から構成されている。第1乃至第7の筒状部21〜27の各々の長さは、外筒10の長さL0 と実質的に同じである。第1乃至第7の筒状部21〜27の外径は、それぞれ、D1 ,D2 ,D3 ,…,D7 であり、この順序に小さくなっている。勿論、第1の筒状部21の外径D1 は外筒10の外径D0 (詳細には、外筒10の内径)よりも小さい。収納時、延伸部材20は、外筒10内に外筒10の内壁から所定の間隙をもって入れ子式に収納されている。第1乃至第7の筒状部21〜27は、互いに隣接するもの同士の間で軸方向に沿って摺動可能である。図1の矢印Aの方向に振り出すことにより、延伸部材20は釣竿式に延伸する。すなわち、延伸部材20は7段式の第1乃至第7の筒状部21〜27から成るので、最大限に延伸した時の延伸部材20の長さLe は外筒10の長さL0 の約7倍にもなる(Le =7L0 )。
【0017】
電磁波反射シート30は電磁波を反射する素材から成る。電磁波反射シート30の一端は延伸部材20の最大径D1 をもつ第1の筒状部21に軸方向に沿って固定されている。収納時、電磁波反射シート30は上記間隙内で第1の筒状部21に巻き付けられている。延伸部材20を延伸させたとき、図1(B)に示されるように、電磁波反射シート30はその他端を自由端としてシート状に展開する。展開したときの電磁波反射シート30の幅(横寸法)Wd は縦寸法L0 の約5倍にもなる。
【0018】
引手綱40は、延伸部材20の振り出し方向の外筒10の底部側で、延伸部材20の最小径D7 をもつ第7の筒状部27に取り付けられている。
【0019】
このような構成において、収納時(図1(A))には、外筒10内に延伸部材20と電磁波反射シート30が収納されている。この状態では、引手綱40が外筒10の底部から引き出されている。この状態で、スキューバダイバー(図示せず)はこの携帯用救難用具を携帯している。
【0020】
この携帯用救難用具を携帯しているスキューバダイバーが漂流してしまったとする。その場合、スキューバダイバーは、図1(A)の矢印Aで示す方向へ、引手綱40により外筒10から延伸部材20を引き出す。すると、図1(B)に示すように、延伸部材20は最大で長さLe まで延伸する。その後、外筒10を取り外すことにより、図1(B)に示すように、電磁波反射シート30はシート状に幅Wd まで展開する。スキューバダイバーは延伸部材20の第7の筒状部27の下端を持って、旗を振るようにこの携帯用救難用具を振れば良い。
【0021】
電磁波反射シート30は電磁波を反射するので、このスキューバダイバーの近く(例えば、1.5海里以内)を航行している船舶は、そのレーダーにスキューバダイバーの現在位置を映し出すことができる。
【0022】
【実施例】
上記携帯用救難用具の寸法は次の通りである。外筒10の長さL0 は約200mmで、外半D0 は約20mmである。第1、第2、第3および第7の筒状部21,22,23,27の外径D1 ,D2 ,D3 ,D7 は、それぞれ、約15.0mm,約13.5mm,約12.0mm,約6.0mmである。最大限に延伸した時の延伸部材20の長さLe は約1,400mmである。展開したときの電磁波反射シート30の幅(横寸法)Wd は約1.000mmである。
【0023】
延伸部材20および電磁波反射シート30の素材は次の通りである。延伸部材20の素材としてはグラスファイバーを使用でき、釣竿等に使用されているものと同様の素材を使用できる。電磁波反射シート30の素材としては、樹脂にアルミ箔を貼り付けたものを使用できるが、電磁波(特にマイクロ波)を効率良く反射する素材であれば良い。
【0024】
本発明は上述した実施の形態に限定せず、発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、延伸部材20の段数は7に限定せず、2以上の任意の数を選択できる。
【0025】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明による携帯用救難用具は、外筒の内部に電磁波を反射する電磁波反射シートを延伸部材に巻き付けた状態で収納しており、漂流時に延伸部材を振り出すことにより、延伸部材が釣竿式に延伸して、収納された電磁波反射シートがシート形状に展開するように構成している。したがって、電磁波反射シートをシート形状に展開させた状態で、携帯用救難用具を旗のように振ることにより、電磁波反射シートは電磁波(マイクロ波)を反射するので、近くを航行している船舶のレーダー上に携帯用救難用具を携帯しているスキューバダイバーの位置を映し出すことができる。また、携帯時には延伸部材と電磁波反射シートとを外筒内に収納しておき、必要になったときのみ、延伸部材を延伸し電磁波反射シートを展開すれば良いので、携帯時にはサイズが小さく、コンパクトであるという利点がある。さらに、引手綱を、延伸部材の振り出し方向の外筒の底部側で、延伸部材の最小径をもつ筒状部に取り付けることにより、延伸部材の振り出しを容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による携帯用救難用具の構成を示す図で、(A)は収納時の状態を示し、(B)は展開時(延伸時)の状態を示す。
【符号の説明】
10 外筒
20 延伸部材
21,22,23,27 筒状部
30 電磁波反射シート
40 引手綱
Claims (2)
- スキューバダイバーが携帯する携帯用救難用具であって、
外筒(10)と、
最大径をもつ第1の筒状部(21)から最小径をもつ第N(Nは2以上の整数)の筒状部(27)までのN段式の筒状部(21〜27)から成り、収納時は前記外筒内に前記外筒の内壁から所定の間隙をもって入れ子式に収納され、振り出すことにより釣竿式に延伸する延伸部材(20)と、
一端が前記延伸部材の前記第1の筒状部に軸方向に沿って固定され、収納時は前記間隙内で前記第1の筒状部に巻き付けられており、前記延伸部材を延伸させて前記外筒を取り外したときに他端を自由端としてシート状に展開する、電磁波を反射する素材から成る電磁波反射シート(30)とを有し、
前記延伸部材の前記第Nの筒状部には、振り出し方向の前記外筒の底部側に引手綱(40)が取り付けてある携帯用救難用具。 - 前記延伸部材の素材はグラスファイバーから成り、前記電磁波反射シートの素材は樹脂にアルミ箔を貼り付けたものから成る、請求項1に記載の携帯用救難用具。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP09502396A JP3871372B2 (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 携帯用救難用具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH09277989A JPH09277989A (ja) | 1997-10-28 |
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Family
ID=14126477
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09502396A Expired - Fee Related JP3871372B2 (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 携帯用救難用具 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3871372B2 (ja) |
-
1996
- 1996-04-17 JP JP09502396A patent/JP3871372B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH09277989A (ja) | 1997-10-28 |
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