JP3870914B2 - エキシマランプ発光装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明はエキシマランプ発光装置に関し、特に、誘電体材料を介在させて放電するエキシマランプであって一対の電極が放電容器の外面に設置するタイプのエキシマランプ発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、樹脂の硬化、半導体ウェハーや液晶装置のガラス基板などの表面洗浄、光CVDなどの処理には、波長が短く、エネルギーの大きな紫外線照射が用いられている。この紫外線照射は、ドライプロセス、低温プロセス、そして大気圧プロセスなどがあり、紫外線の照射源としては誘電体バリア放電を利用したエキシマランプが使われている。
【0003】
エキシマランプは、例えば、特開平2−7353号(特許第2057211号)に開示されており、そこには、放電容器にエキシマ分子を形成する放電用ガスを充填し、誘電体バリア放電(別名オゾナイザ放電あるいは無声放電。電気学会発行改定新版「放電ハンドブック」平成1年6月再版7刷発行第263ページ参照)によってエキシマ分子を形成せしめ、このエキシマ分子から放射される光を取り出す放射器、すなわち誘電体バリア放電ランプについて記載されている。また、ドイツ特許公開公報DE4022279A1にはMHzという単位で点灯させるエキシマランプが開示されている。
このようなエキシマランプは、従来の低圧水銀放電ランプや高圧アーク放電ランプにはない種々の特長、例えば、単一の波長の真空紫外光を強く放射するなどを有している。
【0004】
また、エキシマランプの電極に印加する電圧波形は、エキシマ分子の効率的な生成という理由により、立ち上がり時間の短い矩形波電圧やパルス電圧が一般に採用されており、このための給電装置が必要になる。パルス電圧波形について言えば、数10kHz〜数100kHzの周波数を発生させるためのスイッチング素子やその駆動手段、さらにはこれら素子などの冷却手段が必要になる。
【0005】
その一方で、最近では、給電装置も含めたエキシマランプ発光装置のより一層の小型化が強く要求されており、このような要求に十分に答えることのできるだけのエキシマ発光装置の開発が強く求められている。
【0006】
【特許文献1】
特許第3298886号
【特許文献2】
特開平7−220690号
【特許文献3】
特表平8−508363号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明が解決しようとする課題は、エキシマランプ発光装置をより一層小型化することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、放電用ガスが封入された誘電体材料からなる放電容器と、この放電容器の外面に配置された一対の外側電極からなるエキシマランプと、このエキシマランプの電極に対して同一極性の周期的なパルス電圧を連続的に供給する給電装置から構成されるエキシマランプ発光装置において、前記給電装置は、前記周期的なパルス電圧を発生させるためのスイッチング手段と、このパルス電圧の極性決定手段を有し、この極性決定手段は、前記エキシマランプが消灯状態から点灯する際に前回の点灯におけるパルス電圧と異なる極性を選択することを特徴とする。
【0009】
本発明は、誘電体材料を介在させて放電させるエキシマランプを消灯させた場合に、誘電体材料である放電容器の内面に壁電荷という正イオンや電子が残存していることに着目して、この壁電荷を次回のエキシマランプの点灯に活用することにより、給電装置からエキシマランプへの放電開始電圧を小さくすることができることを見出した。結果として、給電装置は大きく小型化することになる。
【0010】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るエキシマランプ発光装置のきわめて簡略化した概略構成であって、(a)は全体の横断面図を示し、(b)は(a)のA−A断面図を示す。
エキシマランプ1は全体形状が円筒状であり、材質は誘電体バリア放電によって誘電体として機能するとともに、紫外光を透過する合成石英ガラスから構成される。放電ランプ1は外側管51と内側管52が同軸に配置して二重円筒管を構成するとともに、両端を閉じたことから外側管51と内側管52の間に放電空間2が形成される。放電空間2には誘電体バリア放電によってエキシマ分子を形成するとともに、このエキシマ分子から真空紫外光を放射する放電用ガス、例えばキセノンガスが例えば40kPa封入される。
外側管51の外面には網状電極3が設けられ、内側管52の内部に他方の電極である内側電極4が設けられる。網状電極3はシームレスに構成され、全体として伸縮性を有することから外側管51の密着性を良くすることができる。内側電極52はパイプ状、あるいは断面において一部に切り欠きを有する概略C字状のものであり内側管52に密着するように設けられる。放電空間2には必要に応じてゲッタが配置される。網状電極3、内側電極4の間には、図示略の交流電源が接続され、これにより放電空間2にエキシマ分子が形成されて紫外光を発光する。放電用ガスとしてキセノンガスを使った場合は波長172nmの光を放射する。
【0011】
エキシマランプ1について、数値例をあげると、放電容器の外径はφ20〜60mmの範囲から選択されて、例えばφ40mmであり、放電容器の発光長(電極が伸びる方向の長さ)は80〜1200mmの範囲から選択されて、例えば100mmである。
【0012】
図2は給電装置10の概略回路構成を表す。
交流電源ACに接続される給電装置10は、整流平滑回路やチョッパー回路などから構成される定電圧回路11、スイッチング素子から構成されるパルス発生回路12、パルス発生回路の出力電圧を所定の高電圧に昇圧するトランスT、放電ランプLの放射光を検知する光検出器の信号を受けて定電圧回路11を調整する制御回路13、パルス発生回路12の出力の極性を切替えて放電ランプLに印加される電圧の極性を切替る極性決定回路14から構成される。
【0013】
定電圧回路11は、交流電源ACから供給される電圧を整流平滑して、降圧チョッパーあるいは昇圧チョッパーにより所定の直流電圧、例えば500Vを出力する。このようなチョッパー制御は制御回路13からの駆動信号により行なわれる。
パルス発生回路12は、定電圧回路11の直流出力をFETなどのスイッチング素子によって、数10kHz〜数100kHzの周波数でスイッチングして、高周波のパルス電圧を出力する。スイッチング素子の駆動は図示略の駆動回路からの信号に基いて行なわれる。スイッチング素子であるFETは、例えば、縦5mm×横20mm×高さ25mm程度の大きさを有し、金属製ブロックやフィンなどの冷却用素子が装着される。従って、給電装置全体の小型化を図るためには、スイッチング素子の個数を可能な限り小さくすることが望ましい。特に、放電ランプに対して両極性パルス電圧(極性が交互に切替る)を供給する場合は、一般にフルブリッジ型スイッチング回路が構成されるため、最低でも4個のスイッチング素子を有することになるが、本発明のように同一極性のパルス電圧を連続的に供給する場合にあっては、スイッチング素子は1個でもよいことになり、結果として、給電装置の小型化に大きく貢献することになる。
【0014】
トランスTは、昇圧トランスであって、ニ次巻線はエキシマランプ1が放電できるだけの電圧まで昇圧される。ここで、エキシマランプ1は数10kHz〜数100kHzの高周波パルスに合わせて、放電の発生と消滅が繰り返されているが、電源投入直後に最初の放電を発生させるために必要な電圧は始動電圧(放電開始電圧)、点灯中の放電の発生と消滅を維持するために必要な電圧は維持電圧(放電維持電圧)とそれぞれ呼ばれ、始動電圧は維持電圧よりも高い。これは一度放電が発生すると放電容器内に電子や正イオンが発生するので、それ以後は放電が発生しやすくなるからである。前記エキシマランプのケースでいうと始動電圧は約10kVであるのに対し維持電圧は5kV程度である。
昇圧トランスTは、通常、巻線比1:20程度のものが採用されるため、パルス発生回路12はこの巻線比に対応した出力電圧が必要になり、一次巻線に接続するスイッチング素子は、通常、素子の高温化を考慮して出力電圧の1.5倍程度まで耐えられるものが採用される。例えば、放電開始電圧が約10kVの場合はトランスTの一次巻線は500Vの出力が必要となり、スイッチング素子としては750Vまで考慮したものが採用される。
【0015】
極性決定回路14はエキシマランプ1に供給するパルス電圧の極性を決定する回路である。
図3はエキシマランプ1に供給されるパルス電圧波形を示す。横軸は時間、縦軸は印加電圧を表している。図において、点灯期間1と点灯期間3は、図1に示すエキシマランプの内側電極4に正極性のパルス電圧を発生させ、点灯期間2は内側電極4に負極性のパルス電圧を発生させている。
点灯期間1の後は、エキシマランプを消灯させる消灯期間1があり、その後の点灯期間2は、前回の点灯期間、すなわち点灯期間1と異なる極性のパルス電圧を同じ内側電極に供給しており、このことこそが本発明の特徴である。
なお、図3では説明の便宜上、点灯期間におけるパルスの幅と、消灯期間の関係は図面上の大きさにおいて考慮されていない。点灯期間におけるパルスは、前記のように数10kHz〜数100kHzであり、パルス幅は0.5μ秒〜5μ秒程度である。また、消灯期間は紫外線照射処理における段取替えなどの期間、例えば5分〜12時間と、一日の処理を終えて、翌日開始するまでの期間がある。
【0016】
極性決定回路14は、例えば前回の点灯における極性を記憶する手段を有しており、次回の点灯始動のスイッチが投入されると、この記憶する極性とは異なる極性になるよう、例えばリレーなどによって切替えることとなる。図2において、極性決定回路14の出力によりリレーが接点aと選択する場合と、接点bを選択する場合により、トランスTの一次巻線に発生する電圧の方向が変わり、結果として、ランプに印加される電圧の極性が変化することとなる。
【0017】
図4はエキシマランプの点灯時に、前回点灯の極性とは異なる極性で点灯することによる利点を説明するための図面である。
(a)は、まず、電極Aに正のパルス電圧を印加して放電を発生させるときの状態を表す。正のパルス電圧によって、放電空間内の正イオンは電極B側の誘電体に向かって移動して、電子は電極A側の誘電体に向かって移動する。
(b)は、電極Aに対する正のパルス電圧の印加を停止させた、いわゆる消灯状態を表す。正イオンは電極B側の誘電体の内表面に付着して、電子は電極A側の誘電体の内表面に付着する。放電が停止した後、例えば数時間から12時間程度の間、このような正イオンや電子が誘電体内表面に付着した状態が維持される。
(c)は、再度、放電を発生させる状態を表し、電極Aに負のパルス電圧を印加している。電極Aに負のパルス電圧を印加すると、放電空間内部の実効電圧は、印加される電圧に誘電体表面に付着している電荷(壁電荷)が加わる。つまり、一定の放電開始電圧を印加する必要がある場合に、壁電荷が存在しない場合に比べて、壁電荷が存在する分だけ低い印加電圧であっても放電を発生できることになる。
(d)は、再度、消灯期間になった状態を表し、電極Aに正イオン、電極Bに電子が付着している。
このように、同一電極に対して、正極性パルスでエキシマランプを点灯後、消灯期間を経て、次に負極性パルスを印加することで、給電装置から供給する電圧は壁電荷による分だけ低い電圧で足りるということになる。
このため、FETなどのスイッチング素子の小型化、冷却用ブロックや冷却用フィンの小型化にもつながることを考慮すると、給電装置全体として小型化の効果を発揮できる。
【0018】
また、前記したようにエキシマランプ消灯直後はスイッチング素子の温度が上昇している。温度上昇しているスイッチング素子は熱暴走する可能性があることから設計値よりも大きめ(1.5倍程度)の耐圧を考慮した素子を用意する必要がある。しかし、本発明のようにスイッチング素子に発生させる電圧を下げることができるため、熱暴走の影響を考慮しても全体として小さい素子、小さいスイッチング回路が設計できる。
また、前回の点灯から長時間、例えば1日以上、経過した場合は、すでに壁電荷による作用効果は期待できず、通常通りの始動電圧を供給する必要になる。しかし、スイッチング素子の温度は十分に下がっているので、通常通りの始動電圧に対応した耐圧を考慮してスイッチング素子を構成しても、熱暴走の影響を受けないため十分に足りることとなる。
【0019】
ここで、エキシマランプは一対の電極間に誘電体と放電空間を介在させて放電させるランプであり、誘電体バリア放電ランプと称する場合もある。エキシマランプは単一波長の真空紫外光を強く放射するという、従来の低圧水銀放電ランプや高圧アーク放電ランプにはない優れた特徴を有している。
この単一波長の光は、放電容器内の封入ガスによって決まり、キセノンガス(Xe)の場合は波長172nmの光、アルゴンガス(Ar)と塩素ガス(CL)の場合は波長175nmの光、クリプトン(Kr)と沃素(I)の場合は波長191nmの光、アルゴン(Ar)とフッ素(F)の場合は波長193nmの光、クリプトン(Kr)と臭素(I)の場合は波長207nmの光、クリプトン(Kr)と塩素(CL)の場合は波長222nmの光を放射する。さらに、必要に応じて瞬時(1秒以内)に点滅点灯できるという特徴も有する。
【0020】
エキシマランプの構造は、図1に示す構造に限定されるものではなく、特公平8−21369号に示す平板形状や、特許第3043565号に示すいわゆるヘッドオン型ランプなどを採用できる。
【0021】
給電装置からエキシマランプに供給する電圧波形は、連続的ではなく間隔(休止期間)を設けるパルス波形が発光効率の点で好ましく、また、パルス波形は急峻な立ちあがり波形で印加することが望ましい。これは急峻な立ち上がり波形の電圧を印加すると、正弦波電圧のような緩やかな電圧を印加する場合に比べて、放電容器内のガスそのものに直接電圧を印加するような状態に近づくためであり、また、休止期間を設けることは一度生成したエキシマ分子を破壊させないためである。なお、立ちあがりの数値例をあげると、0.03μ秒〜1μ秒の範囲から選択され、例えば0.5μ秒であり、パルス幅は0.5μ秒〜5μ秒の範囲から選択され、例えば1μ秒であり、休止期間は1μ秒〜100μ秒の範囲から選択され、例えば29μ秒である。
【0022】
次に、本発明の効果を示す実験について説明する。
本発明のエキシマランプ発光装置と比較用のエキシマランプ発光装置は、給電装置において本発明の装置は極性決定回路を有するのに対し、従来の装置は極性決定回路を有さない点で異なり、その他の構成はエキシマランプ及び給電装置ともに同一のものを採用した。
エキシマランプは図1に示す構造のものであって、外側管51は外径φ26.5mm、内側管52は内径φ14mm、長さ250mmの二重管構造のランプを採用した。放電空間にはキセノンガスが60kPa封入されており、外側電極3はシームレスの網状電極であって内側電極4は円筒状金属である。この両電極間に印加する単極性パルス電圧は、パルス幅は約1.5μ秒、周波数は120kHzである。給電装置は昇圧比1:50のトランスを採用している。
【0023】
実験は、内側電極に正極性のパルス電圧を印加して点灯、消灯を繰り返す場合(ケース1)と、内側電極に負極性のパルス電圧を印加して点灯、消灯を繰り返す場合(ケース21)と、内側電極に正極性のパルス電圧を印加して点灯、消灯後、内側電極に負極性のパルスを印加して再点灯させる場合(ケース3)と、内側電極に負極性のパルス電圧を印加して点灯、消灯後、内側電極に正極性のパルスを印加して再点灯させる場合(ケース4)の各々について、消灯している時間を5分、10分、15分、20分、25分と変化させて実験した。
【0024】
図5に実験結果を示すが、横軸が消灯している間の時間(分)であり、縦軸がエキシマランプが始動したときの給電装置から印加した電圧(kV)を示す。
図より、正の極性、あるいは負の極性において極性を変化させることなしに点灯、消灯を繰り返した場合のケース1とケース2は、印加電圧がいずれも6.0kVであることが分かる。
それに対して、点灯ごとに極性を反転させた場合のケース3とケース4は、印加電圧がいずれも4.5kVぐらいであり、極性を変えない場合よりも約1.5kV低いことは分かる。
さらに、5分、10分、15分、20分、25分の消灯期間であれば、再点灯に際し、壁電荷を利用することが可能であることも理解できる。
【0025】
さらに、ケース3とケース4について、消灯時間12時間の場合について、印加電圧を測定したところ、5〜25分の場合と同様に約4.5kVが測定された。この結果、消灯時間が12時間までであれば壁電荷の作用を有効に利用できることが示された。
なお、この消灯時間と壁電荷利用の関係が、厳密に言えば、エキシマランプの構造や寸法などに影響して決まるものであるが、本発明者は種々の研究結果から少なくとも前記0011に記載した数値範囲のエキシマランプであれば効果あることを確認した。
【0026】
次に、消灯時間は短い場合におけるスイッチング素子(FET)の熱暴走について実験を行なった。
前記本発明のエキシマランプ発光装置と従来のエキシマランプ発光装置は、通常の状態(十分に冷えた状態であった熱暴走は発生しない)において、120Vの電圧を発生するため、余裕をもち150V耐圧のスイッチング素子(FET)を使う。
実験は、ケース1の点灯方式とケース3の点灯方式により、各10台(計20台)の発光装置において、各々29分間の点灯と1分間の消灯を100時間繰り返して行なった。
この結果、ケース1の比較用発光装置は10台中8台が故障したのに対し、ケース3の本発明の発光装置は1台も故障することはなかった。因みに、ケース1の比較用発光装置のFETのみを200V耐圧のものに代えて同様の条件で実験を行なったこところ、1台も故障は生じなかった。
この結果、本発明のように極性を切替えてランプを点灯させる場合は、1分間という短い時間であって熱暴走の影響を受けるような点灯条件であっても、通常の仕様を対象にしたスイッチング素子を使うことができるのに対し、極性切替えを行なわない場合は熱暴走を考慮して耐圧の大きいFETを使わなければいけないということが示された。
【0027】
ここで、本発明は高圧パルスの印加電圧を内側電極に着目して印加させており、外側電極には高圧パルスを印加していない。具体的には、図1に示すランプ構造において、外側電極3は常に負極であって、内側電極4が常に正極となる。
この理由は、エキシマランプは、通常ケーシングなどに内蔵させて照射装置として活用されるが、外側電極に高圧パルスを印加すると外側電極とケーシングの間、あるいはケーシング内の他の構成部材との間で不所望な放電を起こすことがあるからである。このため、他の部位と異常放電を起こす可能性の少ない内側電極を高圧パルスの印加電圧として、外側電極をアースすることが安全だからである。
【0028】
以上、説明したように本発明に係るエキシマランプ発光装置は、エキシマランプが消灯状態から点灯する際に前回の点灯におけるパルス電圧と異なる極性を選択して点灯させることで給電装置からエキシマランプに供給する電圧を下げることができる。このため、熱暴走を考慮したスイッチング素子の設計をする必要がなくなり、スイッチング素子や給電装置の小型化を達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るエキシマランプ発光装置を示す。
【図2】 本発明の係るエキシマランプ発光装置の給電装置の回路図を示す。
【図3】 本発明に係るエキシマランプ発光装置による高圧パルスの発生状態を示す。
【図4】 本発明に係るエキシマランプの現象を説明するための図面である。
【図5】 本発明の実験結果を示す。
【符号の説明】
1 エキシマランプ
2 放電容器
3 内側電極
4 外側電極
10 給電装置
Claims (2)
- 放電用ガスが封入された誘電体材料からなる放電容器と、この放電容器の外面に配置された一対の外側電極からなるエキシマランプと、このエキシマランプの電極に対して同一極性の周期的なパルス電圧を連続的に供給する給電装置から構成されるエキシマランプ発光装置において、
前記給電装置は、前記周期的なパルス電圧を発生させるためのスイッチング手段と、このパルス電圧の極性決定手段を有し、
この極性決定手段は、前記エキシマランプが消灯状態から点灯する際に、前回の点灯における電流パルスと異なる極性を選択することを特徴とするエキシマランプ発光装置。 - 前記極性決定手段は、前回のエキシマランプ点灯から12時間以内に、当該エキシマランプを点灯させる場合に機能することを特徴とする請求項1のエキシマランプ発光装置。
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