JP3870317B2 - 地中壁の熱交換装置の施工方法とその地中壁の熱交換装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地中壁の熱交換装置の施工方法とその地中壁の熱交換装置に関する。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】
従来、この種のものとして、導熱管を地中に埋設し、導熱管内に熱媒体を流通させて地中で熱交換した熱媒体を地上に導いて利用する地中熱利用システムが知られている。しかし、この地中熱利用システムのように、新規に導熱管を埋設するには、掘削により設置孔を形成し、この設置孔に導熱管を設置するため工事費がかかり経済的でない。
【0003】
そこで、基礎杭を利用することにより工事費の削減を可能にしたものとして、特許第3143619号公報の地中熱利用システムには、建物の施工の際に地中に埋設される基礎杭と、前記基礎杭内に設けられた熱伝導性が高く、耐腐食性の高い金属よりなる外管、及び熱伝導率が低く、耐腐食性の高いプラスチックよりなる内管が同軸的に配置された2重管と、前記2重管の外管と内管の間隙および内管中を流通してヒートポンプに熱媒体を循環する循環ポンプとを具備する地中熱利用システムがあり、建物の施工の際に地中に埋設される基礎杭を地中との熱交換に利用することにより、空調や輻射冷房もしくは給湯等の省エネルギーを実現することができ、また、基礎杭内を循環する熱媒体の漏洩を防ぐため、基礎杭内には2重管を設置し、その中を熱媒体が循環する密閉配管とすることにより、保守作業を簡略化することができる(公報第0032段)、と記載されている。
【0004】
しかし、上記のような基礎杭は構造物の下部構造であるから、それら基礎杭は構造物の上部構造により大きさや設置間隔が決まり、2重管からなる熱交換器の間隔が杭間隔に限定されるため、熱源の確保に効果的な間隔に熱交換器を設けることができない。
【0005】
また、基礎杭に設けた熱交換器に故障が生じた場合、構造物の本体に熱交換器が設置されているため、修理を行うためには本体構造の一部を取り壊すなどして大掛かりな補修が必要となる。
【0006】
さらに、基礎杭は構造物の上部構造の支持のために設けられるものであるが、該基礎杭内に熱交換器を設けると、熱交換器部分で断面欠損が生じ、所定の強度を得るためには基礎杭の径を拡大するなど杭施工費の増加を招く場合もある。
【0007】
そこで、本発明は、土留め用や止水用等の工事後に不要となる地中壁を用いて、安価にして効率良く地中熱を利用することができる地中壁の熱交換装置の施工方法とその地中壁の熱交換装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、建築物に隣接する地盤に土留め用や止水用の連続したソイルセメントからなる地中壁を設け、この地中壁内に、地中と熱交換を行う地中熱交換器を埋設し、この地中熱交換器と外部熱交換器を接続する地中壁の熱交換装置の施工方法において、チェーン式カッターを地中に建て込んだ状態で、カッターを回転させると共に、該カッターを平行に移動させることにより一定幅の溝を連続して掘削し、この掘削された溝内にセメント液を注入してソイルセメントを形成し、このソイルセメントが固化する前に前記地中熱交換器を前記溝内に挿入し、長さ方向に連続する前記地中壁に対して所望の間隔で前記地中熱交換器を配置するものである。
【0009】
この請求項1の構成によれば、建築物に隣接する地盤に土留め用や止水用の連続した地中壁は、建築物の施工後、埋め殺しされて建築物には使用されないが、その地中壁内に地中熱交換器を埋設することにより、地中熱交換器の設置に別途に掘削などを行う必要がないと共に、使われていない地中壁の有効利用が図れる。また、連続した地中壁を用いるから、任意の場所に地中熱交換器が設置可能であり、効率的で経済的な設置が可能となる。また、補修を行う場合でも本体構造物に影響を及ぼさない形での補修が行える。
【0010】
また、施工において該ソイルセメントが硬化する前に地中熱交換器を挿入配置して埋設し易く、施工が容易となり、また、補修を行う場合も比較的容易に行うことができる。
【0011】
さらに、回転するカッターを移動して一定幅の溝を掘削し、この溝内に固化材を注入してソイルセメントを形成し、このソイルセメントが硬化する前に地中熱交換器を挿入するから、地中壁への地中熱交換器の埋設作業を容易に行うことができる。
【0012】
また、請求項2の発明は、前記地中熱交換器は、下端が下方に向って小さくなる形状である。
【0013】
また、請求項2の構成によれば、セメント液を注入後の溝内に地中熱交換器を挿入し易いものとなる。
【0014】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2記載の施工方法により施工された前記地中熱交換器と前記外部熱交換器とを備えるものである。
【0015】
また、請求項3の構成によれば、安価にして効率良く地中熱を利用することができる地中壁の熱交換装置を提供できる。
【0016】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照して説明する。図1〜図5は、本発明の地中壁の熱交換装置とその施工方法の一実施形態を示し、同図に示すように、セメントを用いた地中壁として地中にソイルセメント壁1を連続して設け、このソイルセメント壁1内に地中熱交換器2を埋設する。前記ソイルセメント壁1は、建築物の構築に先立って土留めや止水のために施工されるものであり、建築物の構築後は埋め殺しされるものである。前記地中熱交換器2は外部熱交換器3と接続され、これら交換器2,3の間を熱媒体4が循環し、冬期などにおいては、地中熱交換器2で地中の熱を熱媒体が受け取る熱交換を行い、外部熱交換器3で熱媒体4の熱を外部に放出する逆の熱交換が行われ、一方、夏期などにおいては、地中熱交換器2で熱媒体4の熱を地中に放出する熱交換を行い、外部熱交換器3で熱媒体4が外部の熱を受け取る逆の熱交換が行われる。
【0017】
次に、施工方法とこれに用いる施工装置について説明すると、図中11は地盤、12は自走車両、13はそのクローラ、14は旋回台、15は運転室、16は後部に設けた油圧ユニットである。本実施例においては、上部水平部材17と、下部水平部材18と、4本の垂直部材19を枠組みしてフレーム20を形成し、このフレーム20を車両12の一側に垂直に立てて固定する。すなわち21は一方のクローラ13の外側面に突設した2個のブラケットで、このブラケット21にフレーム20の下部水平部材18を固定すると共に、フレーム20の上部水平部材17の後面に突設したブラケット22に連結したステー23の後端部を、他のクローラ13の外側に突設したブラケット24に連結してフレーム20を固定する。
【0018】
また、フレーム20の上下の水平部材17,18をガイドとして垂直フレーム25を横方向に摺動自在に設ける。25aは上部水平部材17のガイド部と摺動自在に係合するブラケット部であり、25bは下部水平部材18のガイド部と摺動自在に係合するブラケット部である。また上部水平部材17に油圧シリンダー26の基部を枢支すると共に、このピストンロッド26aの先端部を連結部材27を介して垂直フレーム25の上部に連結し、下部水平部材18に油圧シリンダー28の基部を枢支すると共に、このピストンロッド28aの先端部を連結部材29を介して垂直フレーム25の下部に連結する。
【0019】
また、垂直フレーム25に対してカッター支持ポスト30を昇降自在に設ける。31(図3参照)はその昇降用油圧シリンダーである。そしてこのカッター支持ポスト30に対してエンドレスチエーン式カッター32を垂直に設ける。33はこのカッター32のカッターポストであって上下に長い箱形フレームからなり、34はカッターポスト33の上端部に設けたスプロケット、35はポスト33の下端部に設けたスプロケット、36はこれら上下のスプロケット34,35にかけ渡した掘削刃36a付きエンドレスチエーンである。また、37はこのカッター駆動用のモータであり、37aはその伝動装置である。図中51は掘削した溝Gにセメント液(セメントスラリー)などの固化材Bを注入する注入装置である。
【0020】
そして、地中連続壁を構築しようとする地盤11にエンドレスチエーン式カッター32を挿入し得る穴をアースドリル等によって所定の深さまで掘削し、図1(A)に示すように、その穴内にカッター32を吊し下げて挿入すると共に、このカッター32を垂直フレーム25に取り付ける。つぎに、油圧シリンダー26,28を縮めた状態で、フレーム20の上下部の水平部材17,18によるガイド方向を構築しようとするソイルセメント壁1の方向と一致させ、必要があればクローラ13が移動しないように地盤11に対してアンカー等によって固定し、この状態でカッター32のチエーン36をモータ37によって駆動しながら、油圧シリンダー26,28に圧力油を供給して、各ピストンロッド16a,18aを押し出すことによって、垂直フレーム25を介してカッター32を図1(A)の矢印の方向へ地盤1を掘削しながら移動させる。
【0021】
そして、各油圧シリンダー26,28のピストンロッド26a,28aが伸びきったならば、そのピストンロッド26a,28aを後退させると共に、自走車両12を図1(B)に示すように、図中右方向へ移動させて、再び前記した操作を繰り返し行って、所定の長さの地中壁用の溝Gを掘削する。また、掘削した溝Gに注入装置51から固化材Bを注入し、固化材と溝G内の土砂の一部を撹拌する。この場合、カッター32を図中左側に戻して溝G内を撹拌することができる。
【0022】
そして、図1(C)に示すように、固化材Bが硬化する前に溝G内に前記地中熱交換器2を挿入する。この場合、硬化する前に地中熱交換器2を挿入配置するため、埋設し易く、また、長さ方向に連続するソイルセメント壁1に対して所望の間隔で地中熱交換器2を配置することができる。また、上記の施工方法によればほぼ一定厚さのソイルセメント壁1を形成できるから、ソイルセメント壁1の長さ方向及び厚さ方向の所望位置に地中熱交換器2を埋設することができる。尚、この地中熱交換器2は不透水体であるから、ソイルセメント壁1が止水用の場合、断面欠損の問題はない。
【0023】
図2は前記地中熱交換器2と外部熱交換器3の概略説明図であり、地中熱交換器2は、内管61と外管62とを備え、外管62内に内管61を挿入配置すると共に、外管62の上端を閉塞し、内管61の下端を開口し、この内管61と外管62と外部熱交換器たるヒートポンプ63とが熱媒体循環路64により接続されている。前記ヒートポンプ63は、蒸発器65と圧縮機66と凝縮器67と膨張弁68とが閉管路に設けられ、蒸発器65により前記熱媒体循環路64の熱媒体4から閉管路の熱媒体に熱が移動する熱交換を行い、閉管路の熱媒体を圧縮機66により圧縮した後、凝縮器67において、循環路69に熱を供給し、その循環路69を循環する熱媒体により道路70などの融雪を行う。尚、循環路64,69にはそれぞれポンプ64A,69Aが設けられている。また、前記地中熱交換器2の外管62は下端62Aが下方に向って小さくなる形状で、図面では先鋭なものを示し、このように下端62Aが下方に向って小さくなる形状であるから、固化材Bを注入後の溝G内に地中熱交換器2を挿入し易いものとなる。
【0024】
このように本実施形態では、請求項1に対応して、建築物に隣接する地盤11に土留め用や止水用の連続したソイルセメントからなる地中壁たるソイルセメント壁1を設け、このソイルセメント壁1内に、地中と熱交換を行う地中熱交換器2を埋設し、この地中熱交換器2と外部熱交換器たるヒートポンプ 63 を接続する地中壁の熱交換装置の施工方法において、チェーン式カッター 32 を地中に建て込んだ状態で、カッター 32 を回転させると共に、該カッター 32 を平行に移動させることにより一定幅の溝Gを連続して掘削し、この掘削された溝G内にセメント液を注入してソイルセメントを形成し、このソイルセメントが固化する前に地中熱交換器2を前記溝G内に挿入し、長さ方向に連続するソイルセメント壁1に対して所望の間隔で地中熱交換器2を配置する施工方法であるから、建築物に隣接する地盤11に土留め用や止水用の連続した地中壁は、建築物の施工後、埋め殺しされて建築物には使用されないが、その地中壁であるソイルセメント壁1内に地中熱交換器2を埋設することにより、地中熱交換器2の設置に別途に掘削などを行う必要がないと共に、使われていないソイルセメント壁1の有効利用を図ることができる。また、連続したソイルセメント壁1を用いるから、任意の場所に地中熱交換器2が設置可能であり、熱交換の目的に適した効率的で経済的な設置が可能となる。また、補修を行う場合でも本体構造物に影響を及ぼさない形での補修を行うことができる。さらに、ソイルセメント壁1が止水用のものであれば、地中熱交換器2は不透水体であるから断面欠損についての問題は発生せず、また、厚さを増やすなどの断面補強が必要な場合でも構造物となる壁よりは安価に施工できる。
【0025】
また、前記地中壁がソイルセメントからなるから、施工において該ソイルセメントが硬化する前に地中熱交換器2を挿入配置して埋設し易く、施工が容易となり、また、補修を行う場合も比較的容易に行うことができる。
【0026】
また、回転するカッター32を移動して一定幅の溝Gを掘削し、この溝G内に固化材Bを注入してソイルセメントを形成し、このソイルセメントが硬化する前に地中熱交換器2を挿入するから、ソイルセメント壁1への地中熱交換器2の埋設作業を容易に行うことができる。
【0027】
また、このように本実施形態では、請求項2に対応して、地中熱交換器2は、下端 62 Aが下方に向って小さくなる形状であるから、セメント液を注入後の溝G内に地中熱交換器2を挿入し易いものとなる。
【0028】
また、このように本実施例では、請求項3に対応して、請求項1又は2記載の施工方法により施工された地中熱交換器2と外部熱交換器たるヒートポンプ 63 とを備えるものであ るから、安価にして効率良く地中熱を利用することができる地中壁の熱交換装置を提供できる。
【0029】
図6及び図7は本発明の第2実施形態を示し、上記1実施形態と同一部分に同一符号を付し、その詳細な説明を省略して詳述すると、この例では、前記カッターポスト33の掘削方向と直交する方向の両側外面(以下、通称に従って腹面という)33a,33aに仕切板38,38が取付けられている。この仕切板38,38は、腹面33a,33aにおける掘削方向の前部に、腹面33a,33aに対してほぼ直角に突出する状態で、先端が掘削される溝Gの内面にほぼ接する長さをもって、ポスト下端を除く上下方向ほぼ全長に亘って取付けられている。このような仕切板38,38を設けることにより、掘削時に、仕切板38,38よりも掘削方向前方に、仕切板38,38とカッターポスト33と溝内面とによって四周がほぼ閉じられて後方空間に対してほぼ隔離されたパイプ状の排土空間Sが上下方向ほぼ全長に亘って形成される。また、カッターポスト33内における掘削方向と直交する方向の両側にそれぞれ掘削液配管39とエア配管40が同ポスト33のほぼ全長に亘って設けられている。
【0030】
前記両配管39,40の下端部は、それぞれポスト下端部から外部に導出され、その下端吐出口39a,40aが仕切板38の下方から排土空間Sに臨んでいる。一方、掘削液配管39の上端は掘削液調製ユニットに、エア配管40の上端はコンプレッサ(いずれも図示しない)にそれぞれホースを介して接続され、掘削液調製ユニットから供給される掘削液が掘削液配管39を介して吐出口39aから排土空間Sに、コンプレッサから供給される圧縮エアがエア配管40を介して吐出口40aから排土空間Sにそれぞれ送り込まれる。
【0031】
そして、地中に建て込んだカッター22によって溝Gを掘削しながら排土空間Sに掘削液Aを注入し、同時に、排土空間Sの後方にセメント液などの固化材Bを注入する。こうして、カッター32(チェーン36)を回転させながら排土空間Sに掘削液Aを注入することにより、チェーン36(主として掘削刃…)の回転によって掘削液Aに上向きの流れが生成され、さらに圧縮エアが吹き込まれることによってこの上向き液流が助勢される。これにより、掘削によって排土空間Sに生じた土砂がこの上向きの液流に乗って浮揚し、掘削液Aとともにオーバーフローする微細分を除いて土砂溜りS1に蓄積される。
【0032】
このように、掘削部分での土砂浮揚・排出作用が排土空間Sのみに集中し、従来のような液流および土砂の溝内での拡散が抑えられるため、排土作用が活発に、効率良く行われる。これにより、土砂の大半を排出することができるため、後方空間に注入された固化材Bに土砂が混じらず、セメント純度の高い高品質のソイルセメント壁1を造成することができる。また、ソイルセメント壁1の施工時に注入した固化材Bが固まる前に地中熱交換器2を溝Gに挿入するから、その挿入作業が容易で、所望の間隔に地中熱交換器2を設けることができる。
【0033】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において、種々の変形実施が可能である。例えば、地中熱交換器及び外部熱交換器は各種のものを用いることができる。また、ソイルセメント壁を設ける場合は、溝内の土砂に固化材を混ぜてそのまま使用しても良いし、掘削した土砂を地上で分離し、好ましい粒度の土砂のみを溝に固化材と供に戻すようにしてもよい。
【0034】
【発明の効果】
請求項1の発明は、建築物に隣接する地盤に土留め用や止水用の連続したソイルセメントからなる地中壁を設け、この地中壁内に、地中と熱交換を行う地中熱交換器を埋設し、この地中熱交換器と外部熱交換器を接続する地中壁の熱交換装置の施工方法において、チェーン式カッターを地中に建て込んだ状態で、カッターを回転させると共に、該カッターを平行に移動させることにより一定幅の溝を連続して掘削し、この掘削された溝内にセメ ント液を注入してソイルセメントを形成し、このソイルセメントが固化する前に前記地中熱交換器を前記溝内に挿入し、長さ方向に連続する前記地中壁に対して所望の間隔で前記地中熱交換器を配置するものであり、土留め用や止水用等の工事後に不要となる地中壁を用いて、安価にして効率良く地中熱を利用することができる地中壁の熱交換装置の施工方法を提供することができる。
【0035】
また、請求項2の発明は、前記地中熱交換器は、下端が下方に向って小さくなる形状であり、土留め用や止水用等の工事後に不要となる地中壁を用いて、安価にして効率良く地中熱を利用することができる地中壁の熱交換装置の施工方法を提供することができる。
【0036】
また、請求項3の発明は、請求項1又は2記載の施工方法により施工された前記地中熱交換器と前記外部熱交換器とを備えるものであり、土留め用や止水用等の工事後に不要となる地中壁を用いて、安価にして効率良く地中熱を利用することができる地中壁の熱交換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す施工方法を説明する断面図であり、図1(A)はカッターを垂直フレームに取り付けて地中に建て込んだ状態を示し、図1(B)は、カッターによる掘削と固化材等の撹拌工程を示し、図1(C)は溝に地中熱交換器を挿入する工程を示す。
【図2】同上、熱交換装置の概略説明図である。
【図3】同上、施工装置を正面から見た施工時の断面図である。
【図4】同上、施工装置を側面から見た施工時の断面図である。
【図5】同上、施工装置の平面図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示すカッターの要部の正面図である。
【図7】同上、図6のA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 ソイルセメント壁(地中壁)
2 地中熱交換器
4 熱媒体
11 地盤
32 エンドレスチェーン式カッター(カッター)
62 A 下端
63 ヒートポンプ(外部熱交換器)
G 溝
B 固化材

Claims (3)

  1. 建築物に隣接する地盤に土留め用や止水用の連続したソイルセメントからなる地中壁を設け、この地中壁内に、地中と熱交換を行う地中熱交換器を埋設し、この地中熱交換器と外部熱交換器を接続する地中壁の熱交換装置の施工方法において、チェーン式カッターを地中に建て込んだ状態で、カッターを回転させると共に、該カッターを平行に移動させることにより一定幅の溝を連続して掘削し、この掘削された溝内にセメント液を注入してソイルセメントを形成し、このソイルセメントが固化する前に前記地中熱交換器を前記溝内に挿入し、長さ方向に連続する前記地中壁に対して所望の間隔で前記地中熱交換器を配置することを特徴する地中壁の熱交換装置の施工方法。
  2. 前記地中熱交換器は、下端が下方に向って小さくなる形状であることを特徴とする請求項1記載の地中壁の熱交換装置の施工方法。
  3. 請求項1又は2記載の施工方法により施工された前記地中熱交換器と前記外部熱交換器とを備えることを特徴とする地中壁の熱交換装置。
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