JP3868555B2 - ジメチルエーテルのカルボニル化による酢酸の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ジメチルエーテルを含むカルボニル化可能な反応体のカルボニル化による酢酸の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
エチリデンジアセテートを形成するためのジメチルエーテル、酢酸、水素および一酸化炭素の反応を含むヒドロカルボニル化は、欧州特許出願公開明細書第0566370-A2号および第0566371-A2号に記載されている。これらの特許出願公開明細書によると、触媒系は、本質的に第VIII族金属、ヨウ化メチル、ヨウ化リチウムおよび随意の酢酸リチウムからなる。この反応は1:1〜4:1の一酸化炭素対水素のモル比を使用して行うことが好適であると考えられている。反応器供給物に水を添加できるが、最終反応条件は本質的に無水状態である。
【0003】
合成ガスから調製するジメチルエーテル/メタノールの混合物のカルボニル化は、米国特許第5,189,203 号および第5,286,900 号に記載されている。カルボニル化方法の生成物は、酢酸、酢酸メチルおよび/または水が反応器中にさらに供給されるか否かに依存して無水酢酸であると考えられている。同種または異種触媒を使用することができると考えられているが、試験実施例中においては活性化炭素における異種ロジウム触媒のみが使用される。ジメチルエーテルの使用による液相カルボニル化速度に対する利益については何ら示唆はない。
【0004】
米国特許第3,769,329 号は、カルボン酸および/またはエステルを選択的かつ効率的に生産するため活性成分としてロジウム成分およびハロゲン成分を含有する触媒系の存在下において、アルコールおよびそのエステル、エーテルおよびハロゲン化物誘導体を一酸化炭素と反応させる方法に関する。米国特許第3,772,380 号は同様な方法に関し、この方法では触媒系の活性成分はイリジウム成分およびハロゲン成分である。米国特許第3,769,329 号および第3,772,380 号の双方において、ジメチルエーテルはカルボニル化反応に適する若干の供給物質の1つとして挙げられる。10重量%のジメチルエーテルを含有するメタノール供給原料の使用は、米国特許第3,769,329 号の実施例19および米国特許第3,772,380 号の実施例19に記載されているが、そのような混合された供給原料の使用は反応において有害な作用を持たないことについて言及されているに過ぎない。
【0005】
英国特許第123461号は、アルコール、ハロゲン化物、エステル、エーテルまたはフェノールから選択される反応体を一酸化炭素で処理してイリジウム、白金、パラジウム、オスミウムおよびルテニウムから選択される貴金属成分およびそれらの化合物からなる触媒およびハロゲンまたはハロゲン化合物と考えられる促進剤物質の存在下において有機酸および/またはエステルを与える方法に関するものである。英国特許第123461号において述べられていることは、ジメチルエーテルは一酸化炭素の分圧を抑制し、最終的に所望するカルボニル化速度の減少を引き起こすとの理由から副産物としてのジメチルエーテルは所望されないということである。英国特許第1234641 号の実施例7は、イリジウム触媒反応に関し、この方法では、10重量%のジメチルエーテルを含有するメタノール供給原料は、約49.2 kg/cm2 (700psig)の一酸化炭素分圧、175℃の反応温度において、ヨウ化メチル促進剤の存在下でカルボニル化される。この実施例は、アルコール中にエーテルを有する不純なアルコール供給原料は反応に有害な作用を有さないことを示していると述べられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記の特許された発明は、液相カルボニル化反応への供給原料としてジメチルエーテルを使用することがカルボニル化速度に対して有益な効果を有していることを全く教示していない。
【0007】
【課題を解決するための手段】
今や、予期せぬことには、第VIII族貴金属触媒、ヨウ化メチル促進剤および有限濃度の水の存在下における液相カルボニル化による酢酸の製造において、ジメチルエーテルのカルボニル化の反応速度は酢酸メチルおよび/またはメタノールのカルボニル化反応速度より大となり得ることを見出した。
【0008】
従って、本発明は、一酸化炭素を、第VIII族貴金属触媒、ヨウ化メチル促進剤、随意の共促進剤および少なくとも有限濃度の水を含む液体反応組成物を高温度に維持する反応器に導入したカルボニル化可能な反応体と反応させることを含む酢酸の製造方法において、カルボニル化可能な反応体が10重量%より多いジメチルエーテルを含み、液体反応組成物中の水濃度が0.1〜10重量%であることを特徴とする酢酸の製造方法を提供する。
【0009】
カルボニル化可能な反応体は、10重量%より大のジメチルエーテル、典型的には30〜100重量%の範囲のジメチルエーテル、例えば50〜100重量%のジメチルエーテルを含む。
【0010】
カルボニル化可能な反応体はジメチルエーテルをメタノールおよび/またはメチル酢酸と一緒に含むのが好適である。さらにカルボニル化可能な反応体が、ジメチルエーテルおよびメタノールからなることが好適である。
【0011】
【発明の実施の形態】
第VIII族貴金属触媒、ヨウ化メチル促進剤および有限濃度の水の存在下のジメチルエーテルの液相カルボニル化による酢酸の製造において、反応は、ジメチルエーテルの強酸触媒加水分解(例えば、現場で生成されるHIによる)により進行することが期待できる。あらゆるメタノール共反応体と共にジメチルエーテルの強酸触媒加水分解により現場で生成されるメタノールは、酢酸生成物または溶媒との反応により液体反応組成物中においてメチル酢酸に優位に変換される。エステルとアルコールとの間の平衡は、有機化学 ジョン・マクマリー(Oraganic Chemistry John McMurry) 、第777頁、ブルックス/コール(Brooks/Cole) 、1984年第1版に記載されており、高アルコール濃度または低水濃度においてエステルが与えられると考えられると記載されている。
【0012】
ジメチルエーテルおよびメタノールを含むカルボニル化可能な反応体は、メタノール合成触媒およびメタノール脱水触媒の存在下において、一酸化炭素と水素との混合物を反応させることにより得られるのが適当である。あるいはまた、反応体は、第1工程においてメタノール合成触媒の存在下で一酸化炭素を水素と反応させ、その後第2工程において、第1工程で生成したメタノールの一部をメタノール脱水触媒と反応させることにより得られる。ジメチルエーテルおよびメタノールを含むカルボニル化可能な反応体は、合成ガス(モル比にして1:1の一酸化炭素と水素の混合物)から得るのが好適である。メタノール合成触媒はアルミナに担持された酸化銅および酸化亜鉛からなる従来の触媒が、好適である。メタノール脱水触媒は酸触媒が好適であり、さらにZSM−5のようなゼオライト触媒が好適である。ジメチルエーテルを含むカルボニル化可能な反応体の適当な製造方法は、例えば米国特許第5,286,900 号、第5,189,203 号および第4,417,000 号に記載されている。
【0013】
水は、液体反応組成物中で現場に生成させることができ、例えばジメチルエーテル/メタノール共反応体の加水分解により現場に形成されたメタノールと酢酸生成物/酢酸溶媒のエステル化反応により形成される。ところが、水は、さらにジメチルエーテルがメタノールに加水分解される際に液体反応組成物中において現場で消費される。また、水は液体反応組成物の他の成分と一緒にまたは別に、カルボニル化反応器に導入される。水は、反応器から取出された反応組成物の他の成分と分離することができ、かつ液体反応組成物中の水の所望濃度を維持するために制御された量において再循環させることができる。液体反応組成物中の水の濃度は、1〜10重量%が好適であり、さらに1〜8重量%が好適である。
【0014】
本発明の方法は、比較的低い水の濃度における酢酸の製造に特に有益であることを見出した。これらの条件下において、本発明の方法は、反応体としてジメチルエーテルを使用しない方法を凌ぐ増加したカルボニル化速度および/または増加した触媒の安定性を提供する利点を有する。ロジウムおよびイリジウム触媒液相カルボニル化の双方に対し、前述のように水濃度は1〜10重量%が好適であり、さらに1〜8重量%が好適である。10重量%より多くのジメチルエーテルをロジウム触媒と一緒に含む反応体のカルボニル化において、このように低い水濃度は、第IA族または第IIA 族の金属のヨウ化物、ヨウ化第四アンモニウムまたはヨウ化ホスホニウムのような共促進剤の使用を必要とせずに達成することができることを見出した。
【0015】
液体反応組成物中の第VIII族貴金属触媒は、液体反応組成物中可溶性であるロジウムまたはイリジウム含有化合物からなることが好適である。ロジウムまたはイリジウム含有化合物は、液体反応組成物に可溶性であるまたは可溶性形態に変換しうる任意の適当な形態において液体反応組成物に添加することができる。
【0016】
液体反応組成物に添加できる適当なイリジウム含有化合物の例には、IrCl3, IrI3, IrBr 3 , [Ir(CO) 2 I]2, [Ir(CO)2 Cl] 2, [Ir(CO)2 Br] 2,[Ir(CO) 2 I 2 ] -, [Ir(CO)2 Br2 ]- , [Ir(CO) 2 I]2, [Ir(CH 3 )I3 ( CO)2 ] - , Ir4 ( CO) 12, IrCl 3 ・4H 2 O, IrBr 3 ・4H 2 O, Ir 3 (CO)12, イリジウム金属, Ir2 O 3, IrO2, Ir(acac)(CO) 2 , Ir(acac)3,酢酸イリジウム, [Ir 3 O(OAc)6 ( H 2 O)3 ] [OAc],およびヘキサクロロイリジウム酸[H2 I rCl6] が含まれる。アセテート、オキサレート及びアセトアセテートのような、塩素を含有しないイリジウムの錯体が好適である。
【0017】
液体反応組成物中のイリジウム含有化合物の濃度は、イリジウム重量にして100〜6000ppmの範囲であるのが好適である。
【0018】
液体反応組成物に添加できる適当なロジウム含有化合物の例には、[Rh(CO) 2 Cl] 2 , [Rh(CO) 2 I]2, [Rh(Cod)Cl]2,塩化ロジウム(III), 塩化ロジウム(III) 三水和物, 臭化ロジウム(III),ヨウ化ロジウム(III),酢酸ロジウム(III),ジカルボニルアセチルアセトン酸ロジウム, RhCl3 ( PPh 3 ) 3 およびRhCl(CO)(PPh3 ) 2 を含む。
【0019】
液体反応組成物中のロジウム含有化合物の濃度は、ロジウム重量にして10〜1500ppmの範囲であるのが好適である。
【0020】
第VIII族貴金属触媒がイリジウムである場合、随意な共促進剤は、ルテニウム、オスニウム、レニウム、カドミウム、水銀、亜鉛、ガリウム、インジウムおよびタングステンからなる群から選択されることが好適であり。随意な共促進剤は、液体反応組成物中に可溶性である任意のルテニウム、オスニウム、レニウム、カドミウム、水銀、亜鉛、ガリウム、インジウムまたはタングステン含有化合物からなることができる。随意な共促進剤は、液体反応組成物中に可溶性であるまたは可溶性形態に変換しうる任意の適当な形態において液体反応組成物に添加することができる。
【0021】
随意な共促進剤として使用できる適当なルテニウム含有化合物の例には、塩化ルテニウム(III) ,塩化ルテニウム(III) 三水和物,塩化ルテニウム(IV),臭化ルテニウム(III) ,ルテニウム金属,酸化ルテニウム,ギ酸ルテニウム(III) ,[Ru(CO) 3 I 3 ] - H + , RuI 2 (CO)4, テトラ(アセト)クロロルテニウム(II,III), 酢酸ルテニウム(III) ,プロピオン酸ルテニウム(III) ,酪酸ルテニウム(III) ,ペンタカルボニルルテニウム,ドデカカルボニルトリルテニウム,複合ハロカルボニルルテニウム、例えばジクロロトリカルボニルルテニウム(II)二量体,ジブロモトリカルボニルルテニウム(II)二量体,他の有機ルテニウム錯体、例えばテトラクロロビス(4−シメン)ジルテニウム(II),テトラクロロビス(ベンゼン)ジルテニウム(II),ジクロロ(シクロオクタ-1,5- ジエン)ルテニウム(II)ポリマー,トリス(アセチルアセトネート)ルテニウム(III) が含まれる。
【0022】
随意な共促進剤として使用できる適当なオスミウム含有化合物の例には、塩化オスミウム(III) 水和物及び無水物,オスミウム金属,四酸化オスミウム,ドデカカルボニルトリオスミウム,ペンタクロロ−μ−ニトロジオスミウム,複合ハロカルボニルオスミウム錯体、例えばOsI 2 (CO)4,トリカルボニルジクロロオスミウム(II)二量体、及び他の有機オスミウム錯体が含まれる。
【0023】
随意な共促進剤として使用できる適当なレニウム含有化合物の例には、Re2 ( CO) 10 , Re(CO) 5 Cl, Re(CO)5 Br, Re(CO ) 5 I, ReCl3 ・xH2 O , およびReCl5・yH2 O を含む。
【0024】
随意な共促進剤として使用できる適当なカドミウム含有化合物の例には、Cd(OAc) 2 , CdI2, CdBr 2 , CdCl2, Cd(OH) 2 , およびアセチルアセトン酸カドミウムが含まれる。
【0025】
随意な共促進剤として使用できる適当な水銀含有化合物の例には、Hg(OAc) 2 , HgI 2 , HgBr2, Hg 2 I 2 , およびHgCl2,が含まれる。
【0026】
随意な共促進剤として使用できる適当な亜鉛含有化合物の例には、Zn(OAc) 2 , Zn(OH)2, ZnI2, ZnBr 2 , ZnCl2,およびアセチルアセトン酸亜鉛が含まれる。
【0027】
随意な共促進剤として使用できる適当なガリウム含有化合物の例には、アセチルアセトン酸ガリウム,酢酸ガリウム,GaCl3, GaBr 3 , GaI 3 , Ga2 Cl4 , およびGa(OH)3 が含まれる。
【0028】
随意な共促進剤として使用できる適当なインジウム含有化合物の例には、アセチルアセトン酸インジウム,酢酸インジウム,InCl3, InBr 3 , InI 3 , InI,およびIn(OH)3 が含まれる。
【0029】
随意な共促進剤として使用できる適当なタングステン含有化合物の例には、W(CO) 6 , WCl 4 , WCl6, WBr 5 , WI2,C 9 H 12W(CO) 3 または任意のクロロ,ブロモ、あるいはヨードカルボニルタングステン化合物が含まれる。
【0030】
イリジウム化合物および随意な共促進剤化合物がナトリウムを含まないことが好適である。
【0031】
随意な共促進剤対イリジウム触媒それぞれのモル比は、(0.1〜20):1の範囲である。
【0032】
第VIII族貴金属触媒がロジウムである場合、随意な共促進剤はルテニウム、オスミウム、レニウムおよびマンガンから選択して使用することができる。適当なルテニウム、オスミウムまたはレニウム含有化合物の例は、既に述べている。使用できる適当なマンガン含有化合物の例には、Mn2 ( CO) 10 ,酢酸マンガン(II), 臭化マンガン(II), 臭化マンガン(II)四水和物,塩化マンガン(II), 塩化マンガン(II)水和物,ヨウ化マンガン(II), 酸化マンガン(II),酸化マンガン(III) ,酸化マンガン(IV),Mn(CO)5 BrおよびMn(CO)5 Iが含まれる。
【0033】
随意な共促進剤対ロジウム触媒のそれぞれのモル比は、マンガン対ロジウムのモル比が(0.2〜20):1の範囲であることを除いて、(0.1〜20):1の範囲であるのが好適である。
【0034】
第VIII族貴金属触媒がロジウムである場合、さらに随意な共促進剤は第IA族および第IIA 族の金属のヨウ化物、ヨウ化第四アンモニウム、ヨウ化ホスホニウムからなる群から選択して使用することができる。液体反応組成物中の随意な共促進剤の濃度は、等量、ヨウ化リチウムの重量にして20重量%までであるのが好適である。
【0035】
促進剤は、ヨウ化メチルである。第VIII族貴金属触媒がイリジウムである場合には、液体反応組成物中のヨウ化メチルの濃度は、好ましくは1〜20重量%であり、2〜15重量%が好ましい。第VIII族貴金属触媒がロジウムである場合には、液体反応組成物中のヨウ化メチルの濃度は、好ましくは1〜30重量%の範囲であり、1〜20重量%が好ましく、さらに5〜20重量%が好ましい。
【0036】
一酸化炭素反応体は、本質的に純粋であるのかまたは二酸化炭素、メタン、窒素、貴ガス、水およびC1〜C4パラフィン系炭化水素のような不活性不純物を含有することができる。一酸化炭素中および水性ガス転化反応により現場で発生する水素の存在は、低く維持するのが好ましく、この理由はその存在が水素化生成物を形成し得るからである。
【0037】
第VIII族貴金属触媒がロジウムである場合には、カルボニル化反応の圧力は1〜100bargの範囲であるのが適当であり、20〜50bargが好ましい。カルボニル化反応の温度は130〜250℃の範囲が適当であり、170〜200℃の範囲が好ましい。
【0038】
第VIII族貴金属触媒がイリジウムである場合には、カルボニル化反応の圧力は10〜200bargの範囲であるのが適当であり、10〜100bargが好ましく、15〜50bargが最も好ましい。カルボニル化反応の温度は100〜300℃の範囲が適当であり、150〜220℃の範囲が好ましい。
【0039】
酢酸は反応用溶媒として使用することができる。
【0040】
本発明の方法は、バッチ法または連続法として行うことができ、連続法として行うことが好ましい。
【0041】
酢酸生成物は、反応容器から液体反応組成物を取り出し、酢酸生成物を1以上のフラッシュおよび/または分留工程により、液体反応組成物の他の成分、例えば液体反応組成物中のそれらの濃度を維持するため反応容器に再循環し得るイリジウムまたはロジウム触媒、随意の共促進剤、ヨウ化メチル、水および未消費反応体から分離することにより、除去することができる。酢酸生成物は、また蒸気として反応容器から除去することができる。
【0042】
【実施例】
本発明を次の実施例および実験により説明する。実施例1および2、実験A〜Dにおいては、次の方法および装置を用いた。
【0043】
マグネドライブ[Magnedrive(登録商標)]攪拌機、注入口および冷却用コイルを備えた150mlハステロイB2[Hastelloy B2(登録商標)]オートクレーブを酢酸メチルまたはジメチルエーテルを供給原料として使用する一連のバッチカルボニル化実験に用いた。酢酸メチルを供給原料をして使用する各バッチカルボニル化実験に対して、液体注入設備をオートクレーブの注入口に連結した。ジメチルエーテルを供給原料として使用する各バッチカルボニル化実験に対して、ホワイティ[Whitey(登録商標)]試料ボンベをオートクレーブの注入口に連結した。オートクレーブへの供給ガスをガスバラスト容器から供給し、供給ガスを供給してオートクレーブを一定圧力に維持し、ガス取込速度をガスバラスト容器において圧力が降下する速度から計算した(精度は±1%であると考えられる)。ジメチルエーテルのカルボニル化のバッチオートクレーブ実験で用いる圧力は、特にイリジウム触媒系では、十分な一酸化炭素分圧を有する必要があるため、一般に連続法において使用されると考えられる圧力より高い。
【0044】
ジメチルエーテルを供給原料として使用し、イリジウムを触媒として使用する各バッチカルボニル化実験に対しては、オートクレーブに随意の共促進剤、イリジウム触媒およびジメチルエーテル供給原料を除く液体反応組成物の液体成分を充填する。
【0045】
ジメチルエーテルの必要重量を越えた分量のジメチルエーテルをシリンダ(アルドリッヒ[Aldrich] により供給された)から予め秤量し、冷却したホワイティ[Whitey(登録商標)]ボンベに移すことによりジメチルエーテルをボンベに予め充填した。ボンベを、所望重量のジメチルエーテル供給原料がボンベ内に残るまでボンベから緩徐に排出し、次いでオートクレーブの注入口に連結した。
【0046】
オートクレーブを窒素で2回、一酸化炭素で1回フラッシュし、オートクレーブを密封した。次いでオートクレーブの内容物を攪拌(1000rpm)しながら所望反応温度まで加熱した。系を約30分間安定化した後、ボンベを一酸化炭素で過圧し、次いでオートクレーブの注入口を開けることにより、ジメチルエーテル供給原料をオートクレーブに移した。次いでオートクレーブ内の圧力を、ガスバラスト容器から要求次第供給された一酸化炭素で所望圧力に維持した。
【0047】
ジメチルエーテルを供給原料をして使用し、ロジウムを触媒として使用した各バッチカルボニル化実験に対して、上記操作を使用した。但し触媒は、ジメチルエーテル供給原料を除く液体反応組成物の液体成分および促進剤と一緒にはオートクレーブに供給しなかった。その代わり、酢酸水溶液中のロジウム触媒は、オートクレーブの入口弁に連結するギルソン[Gilson(登録商標)]HPLCポンプにより、ジメチルエーテル供給原料をオートクレーブに導入する直前にオートクレーブに導入した。
【0048】
酢酸メチルを供給原料として使用した各バッチカルボニル化実験に対して、上記操作を使用したが、但し酢酸メチルはオートクレーブに随意の共促進剤並びにロジウムおよびイリジウム触媒を溶解した酢酸および/または水充填物の部分を除く液体反応組成物の成分と一緒に供給した。
【0049】
系を約30分間安定化させた後、ロジウムまたはイリジウム触媒溶液を液体注入設備を介して一酸化炭素の圧力下でオートクレーブに注入した。
【0050】
供給原料としてジメチルエーテルおよび酢酸メチルを使用する反応を、反応が完結するまでに進行した場合、消費した一酸化炭素の分量が同じであるような条件下で比較した。さらに、最終液体反応組成物は同じであると考えられる。バッチカルボニル化実験に対する出発組成物を次の平衡状態を考慮することにより計算した。
2酢酸メチル+2H2 O = 2メタノール+2酢酸 (1)
2メタノール = ジメチルエーテル+H2 O (2)
2酢酸メチル+H2 O = ジメチルエーテル+2酢酸 (3)
即ち酢酸メチルの分量を置き換えるのに必要なジメチルエーテルのモル分量は式(3)を考慮することにより計算することができる。例えば、液体反応組成物中の2モルの酢酸メチルと1モルの水は、1モルのジメチルエーテルと2モルの酢酸と置き換わる。
【0051】
バラスト容器からのガス取込みを30秒毎に測定し、これからカルボニル化速度を計算し、1時間当たりの一酸化炭素のミリモル数(mmol/時間)として表した。一酸化炭素のバラスト容器からの取込みが終わるかまたは反応が40分間進行した後、どちらが早くても、オートクレーブをガス供給から分離した。オートクレーブの内容物を室温まで冷却し、ガスをオートクレーブから注意して排出し、試料を採取し、ガスクロマトグラフィにより分析した。液体反応組成物をオートクレーブから排出し、試料を採取し、液体生成物および副生成物をガスクロマトグラフィにより分析した。
【0052】
確実なベースラインを得るために、若干の同じベースライン試験を行って、ばらつきのない速度が達成させるようにオートクレーブを状態調整する必要がある場合がある。この調整期間はしばしばオートクレーブによって異なる。
【0053】
実験A
ベースライン実験を、ロジウム触媒を用い、促進剤なしで、高濃度の水(初期の充填量17.0重量%から、100%の基質が転化されると仮定したときの計算値である11.6重量%まで減少)で実施した。バラスト容器から一酸化炭素の取込まれる速度は、628mmol/時間であると計算され、この速度を反応の間中、全ての酢酸メチル基質が消費されるまで保持した。この実験は、ジメチルエーテルをカルボニル化反応の供給原料として使用していないため、本発明の実施例ではない。
【0054】
実験B
ジメチルエーテルを供給原料として使用し、ジメチルエーテルの使用量は上記式(3)を使用して計算したことを除いて、実験Aを繰り返した(上記のように、水の濃度を14.4から11.6重量%まで減少)。バラスト容器から取込んだ一酸化炭素の速度は、610mmol/時間であると計算された。一酸化炭素の取込速度は反応の間中保持した。この実験は、反応組成物中に10重量%より多い水を用いたため、本発明の実施例ではない。実験Aと比較すると、供給原料として酢酸メチルの代わりにジメチルエーテルを供給原料の10重量%より大の分量で使用した場合には、反応混合物中の水が高濃度(すなわち、10重量%より大)であるときにはカルボニル化速度の改善は得られないことが実証されている。
【0055】
実験C
ベースライン実験を、実験Aで用いたよりも低濃度の水(上記のように5.1から0.5重量%に減少)で実施した。5分後に測定したバラスト容器からの一酸化炭素の取込速度は594mmol/時間であった。ガス取込速度は、水の濃度が着々と減少するように反応の間中絶えず減少することが見出され、これは低濃度の水における漸進的な触媒の失活化の結果であると信じられた。本実験は、ジメチルエーテルをカルボニル化反応の供給原料として使用していないため、本発明の実施例ではない。
【0056】
実施例1
ジメチルエーテルを供給原料として使用し、ジメチルエーテルの使用量は式(3)を使用して計算したことを除いて、実験Cを繰り返した(上記のように、水の濃度は2.8から0.4重量%に減少した)。5分後のバラスト容器からの一酸化炭素取込速度は350mmol/時間であることが分かった。実験Cと比較すると、反応の間には、一酸化炭素の取込速度の減少は観測されなかった。本実施例は本発明によるものであり、ジメチルエーテルを低濃度の水において使用すると、ヨウ化物塩、例えばヨウ化リチウムのような共促進剤を使用する必要無しで、ロジウム触媒の安定性に有利な効果を有することを示した。
【0057】
実験D
ベースライン実験を、イリジウム触媒およびルテニウム共促進剤をカルボニル化反応への供給原料として酢酸メチルと一緒に使用して行った(水の濃度は、上記のように10.8から2.7重量%まで減少させた。)。5分後のバラスト容器からのガス取込速度は1615mmol/時間であることが分かった。これは、ジメチルエーテルをカルボニル化反応への供給原料として用いていないため、本発明の実施例ではない。
【0058】
実施例2
ジメチルエーテルを供給原料として使用し、ジメチルエーテルの量は式(3)を用いて計算したことを除いて実験Dを繰り返した(水濃度は上記のように7.0から2.7重量%まで減少した。)。5分後のバラスト容器からの一酸化炭素取込速度は1969mmol/時間であることが分かった。この実施例は本発明によるものであり、カルボニル化反応への供給原料としてジメチルエーテルを使用することにより、カルボニル化速度の増加が達成できることが実証された。
【0059】
実験A〜Dおよび実施例1と2のオートクレーブ充填物、反応温度並びに圧力を表1に示した。実験の終わりにおいてオートクレーブから排出された非凝縮性ガスの分析を、表2に示した。実験の終わりにおける液体反応組成物の分析は、酢酸が全ての実験の主生成物(99重量%より大)であることを明らかにした。
【0060】
【表1】
【0061】
【表2】
【0062】
高圧赤外線セル実験
以下の実験は、高圧赤外線セルを用いて実施した。これらの実験において、速度は全ガス取込を基準とし、気相と液相の間でジメチルエーテルを区分するための補正は試みなかった。
【0063】
実験E−ロジウム触媒を用いた酢酸メチルのカルボニル化
以下の溶液を高圧赤外線セルに充填した。
【0064】
セル充填物
酢酸メチル 4.70g
ヨウ化メチル 3.60g
水 1.28g
酢酸 13.29g
インジェクター充填物
酢酸 2.00g
[Rh(CO) 2 Cl]2 0.025g
【0065】
溶液をフラッシし、一酸化炭素で加圧し、次いで185℃まで加熱し、ここで触媒を一酸化炭素で注入してセル内の全圧を30bargとした。この圧力を、バラスト容器から一酸化炭素を供給することにより保持し、バラスト容器内の圧力の低下を測定することにより反応を監視した。存在するロジウム種(species )の示す赤外線スペクトルを、反応の間中記録した。ガス取込が停止した際、生成した溶液をガスクロマトグラフにより分析した。
【0066】
カルボニル化速度は、初めは直線状に伸び、引き続いて活性触媒種 [Rh(CO) 2 I2 ] - の減少および不活性触媒種 [Rh(CO) 2 I4 ] - の増加に対応して一定の速度で減少した。
【0067】
【表3】
【0068】
これは、ジメチルエーテルをカルボニル化反応への供給源量として用いていないので、本発明の実施例ではない。
【0069】
実施例3−ロジウム触媒を用いたジメチルエーテルのカルボニル化
酢酸メチルの代わりにジメチルエーテルを用いて、上記のように実験Dを繰り返した。
【0070】
セル充填物
ジメチルエーテル 1.47g
水 0.69g
酢酸 18.14g
インジェクター充填物
ヨウ化メチル 3.75g
[Rh(CO) 2 Cl ]2 0.025g
【0071】
カルボニル化速度は0.169mol /時間であり、これは反応が終了してしまうまで直線状に伸びた。ロジウム触媒は完全に [Rh(CO) 2 I2 ]- として存在した。
【0072】
実験Eとは対照的に、供給原料中にジメチルエ−テルが存在するため、これは本発明の実施例である。一酸化炭素の取込速度は、低いレベルの水でジメチルエーテルが存在することにより促進され、触媒が安定することが実証された。
【0073】
実験F及びG並びに実施例4及び5を、300mlのハステロイB2(登録商標)オートクレーブを使用したことを除いて、実験A〜D並びに実施例1及び2において述べた方法と類似の方法により、実施した。また、オートクレーブの注入口に連結した二液体注入設備により、RhまたはIr触媒のいずれか、引き続きDME基質を前記実施例に記載したように過圧の一酸化炭素の使用により導入した。さらに、バラスト容器からのガス取込を、前記の実施例のように30秒毎ではなく、2秒毎に測定した。
【0074】
実験F
カルボニル化反応への供給原料として酢酸メチルとイリジウム触媒を用いて、ベースライン実験を実施した(水の濃度は、基質が100%転化したと仮定して、反応の間に9.7から1.6重量%まで減少した)。5分後のバラスト容器からのガスの取込速度は2226mmol/時間であることが分かった。これは、ジメチルエーテルを用いていないため、本発明の実施例ではない。
【0075】
実施例4
供給原料としてジメチルエーテルを使用し、使用量は式(3)を用いて計算したことを除き、実験Fを繰り返した(水濃度は上記のように5.7から1.6重量%まで減少した)。5分後の一酸化炭素の取込速度は2722mmol/時間であることが分かった。この実施例は本発明のものであり、カルボニル化反応への供給原料としてジメチルエーテルを使用することにより、実験Fにおいて使用したような酢酸メチルと対照的に、速いカルボニル化速度が達成出来ることが実証された。
【0076】
実験G
ヨウ化リチウムおよび水素(両者とも反応温度まで加熱する前にオートクレーブに予め充填した)およびロジウム触媒を用いて実験を実施した。酢酸メチルをカルボニル化供給原料として使用し、水濃度は上記のように5.1から0.5重量%まで減少した。5分後のバラスト容器からの一酸化炭素取込速度は1773mmol/時間であることが分かった。これは、ジメチルエーテルを使用していないため、本発明の実施例ではない。
【0077】
実施例5
供給原料としてジメチルエーテルを使用したことを除いて、実験Gを繰り返した(水濃度は上記のように2.8から0.5重量%まで減少した。)。5分後の一酸化炭素の取込速度は2100mmol/時間であることが分かった。これは本発明の実施例である。実験Gと比較すると、ジメチルエーテルの使用によりカルボニル化速度が増加した。
【0078】
実験FおよびG並びに実施例4および5におけるオートクレーブ充填物、反応温度並びに圧力を、表4に示し、実験の終わりにオートクレーブから排出された非凝縮性ガスの分析を表5に示す。
【0079】
【表4】
【0080】
【表5】
Claims (12)
- 一酸化炭素を、第VIII族貴金属触媒、ヨウ化メチル促進剤、随意の共促進剤および少なくとも有限濃度の水を含む液体反応組成物を高温度に維持する反応器に導入したカルボニル化可能な反応体と反応させることを含む酢酸の製造方法において、カルボニル化可能な反応体が10重量%より多いジメチルエーテルを含み、液体反応組成物中の水濃度が1〜10重量%で維持されることを特徴とする酢酸の製造方法。
- カルボニル化可能な反応体がジメチルエーテルをメタノールおよび/または酢酸メチルと一緒に含むことを特徴とする請求項1記載の方法。
- カルボニル化可能な反応体が、一酸化炭素と水素の混合物をメタノール合成触媒およびメタノール脱水触媒の存在下で反応させることにより得られるメタノールおよびジメチルエーテルを含むことを特徴とする請求項2記載の方法。
- 液体反応組成物中の水の濃度が1〜8重量%の範囲であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載の方法。
- 液体反応組成物中の第VIII族貴金属触媒が反応組成物に可溶性であるロジウム含有化合物を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の方法。
- 液体反応組成物中のロジウム含有化合物の濃度はロジウムが10〜1500ppm(重量)の範囲であることを特徴とする請求項5記載の方法。
- 第VIII族貴金属触媒がロジウムであり、ルテニウム、オスミウム、レニウムまたはマンガンを含む化合物から選択される共促進剤を使用することを特徴とする請求項5または6記載の方法。
- 第VIII族貴金属触媒がロジウムであり、第IA族および第IIA族金属のヨウ化物、ヨウ化第四アンモニウムおよびヨウ化ホスホニウムからなる群から選択される共促進剤を使用することを特徴とする請求項5〜7のいずれか1つの項に記載の方法。
- 液体反応組成物中の第VIII族貴金属触媒が液体反応組成物に可溶性であるイリジウム含有化合物を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の方法。
- 液体反応組成物中のイリジウム含有化合物の濃度はイリジウムが100〜6000ppm(重量)の範囲であることを特徴とする請求項9記載の方法。
- 第VIII族貴金属触媒がイリジウムであり、ルテニウム、オスミウム、レニウム、カドミウム、水銀、亜鉛、ガリウム、インジウムおよびタングステンからなる群から選択される共促進剤を使用することを特徴とする請求項9または10記載の方法。
- カルボニル化可能な反応体が30〜100重量%のジメチルエーテルを含むことを特徴とする請求項1または請求項3〜11のいずれか1つの項に記載の方法。
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