JP3868436B2 - 野菜移植機 - Google Patents
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Description
例えば、特開2001−258319号の技術である。該野菜移植機は、円板状の供給台の周囲に所定間隔あけて苗搬送ポットを配置し、この供給台の側方より苗を苗搬送ポットへ供給し、供給台を回転させて苗を移植爪上方へ搬送し、苗搬送ポットが前方へ回動して移植爪の上方より苗が落下する構成とし、該移植爪はクランク機構により駆動する構成としていた。
また、特開2002−84826号には、移植爪に苗を供給する苗供給部が複数の苗搬送ポットをチェ−ンで連結して構成した技術が示されている。該技術では、正円状のタ−ンテ−ブルと比べて苗供給部に配置される苗搬送ポットの数が増大して、苗供給作業の忙しさが軽減されている。
また、前記特開2002−84826号では、チェ−ンを介して苗搬送ポットを連結しているので、タ−ンテ−ブルに苗搬送ポットを設けて苗を供給する場合と比べて、チェ−ンと苗搬送ポットを駆動する駆動機構の間に遊びが生じて常に一定タイミングで苗搬送ポットから移植爪内に苗を落下させることが困難となる。
該技術では、目的位置で苗を落下する方策や、チェ−ンのテンション調整等の具体的解決手段が示されていない。
そこで本発明は、苗搬送ポットの搬送距離を長くすることにより移植苗を苗搬送ポットに供給しやすくするとともに、苗搬送ポットから苗を適正な位置で落下させ欠苗を生じさせないようにする。
請求項1においては、エンジン3及び走行ミッション4等を搭載する機体フレ−ム2を支持する左右の前輪12,12と後輪17,17が畝25幅に合わせて車輪幅を調整可能にした四輪歩行形の機体を構成し、この機体フレ−ム2上に設けた苗搬送ポット40を連結して横方向へ長く形成した人力投入方式の苗供給部7により移植する苗26を左右2つの移植爪51、51内に落下して畝25上へ移動して2条隣接して同時移植する野菜移植機において、
機体フレ−ム2上の右に漏斗状の苗搬送ポット40の上下中途部側面と当接する半円状の歯形でしかも偶数歯で形成した駆動スプロケット41を機体進行方向に対して右回りに設けるともに、機体中心から左右一側に偏位した車輪12、17側で機体フレ−ム2上の左に前記駆動スプロケット41と同歯形を形成した従動スプロケット42を配置し、
前記駆動スプロケット41と従動スプロケット42の下方に前記苗搬送ポット40が移動する長円形に形成した苗搬送台3を、平面視で前部右側にスロ−プ39c、39cを設けた開口部39a、39bを左右前後位置にズラして設け、
更に移植する苗26を挿入する苗搬送ポット40を挿通支持する連結板43を縦向きの枢支ピン44介して無端状の苗搬送ポット連を長円状に形成し、
前記苗搬送ポット40の下面を蓋する蓋体45の下方に前記苗搬送ポット連の移動方向に対してロ−ラ47を左右交互に回動自在に設け、
該蓋体45と前記連結板43とを前記苗搬送ポット連の搬送方向の前部側に前記搬送方向に直交する向きで支点ピン46を介して連結し、
前記開口部39a、39bで前記ロ−ラ47が下方に落下し、これに伴って前記支点ピン46を中心に前記蓋体45の後端が開き、その後、前記スロ−プ39c、39cと前記前記ロ−ラ47との接触によって前記蓋体45が閉じる受継部50を複数設け、
前記苗搬送ポット連を前記スプロケット41、42間に巻回して直線状の二列移動経路を機体進行方向の前後に設け、
この一方の移動経路に移植する苗26を供給する挿入部を機体進行方向後側に配置し、
更に他方の移動経路に前記苗搬送ポット連から複数の移植爪51、51内へ前記苗26を投入する複数の前記受継部50を機体進行方向前側で前記駆動スプロケット41側の前方に配置した苗供給部7を構成したものである。
即ち、請求項1に示す如く、エンジン3及び走行ミッション4等を搭載する機体フレ−ム2を支持する左右の前輪12,12と後輪17,17が畝25幅に合わせて車輪幅を調整可能にした四輪歩行形の機体を構成し、この機体フレ−ム2上に設けた苗搬送ポット40を連結して横方向へ長く形成した人力投入方式の苗供給部7により移植する苗26を左右2つの移植爪51、51内に落下して畝25上へ移動して2条隣接して同時移植する野菜移植機において、
機体フレ−ム2上の右に漏斗状の苗搬送ポット40の上下中途部側面と当接する半円状の歯形でしかも偶数歯で形成した駆動スプロケット41を機体進行方向に対して右回りに設けるともに、機体中心から左右一側に偏位した車輪12、17側で機体フレ−ム2上の左に前記駆動スプロケット41と同歯形を形成した従動スプロケット42を配置し、
前記駆動スプロケット41と従動スプロケット42の下方に前記苗搬送ポット40が移動する長円形に形成した苗搬送台3を、平面視で前部右側にスロ−プ39c、39cを設けた開口部39a、39bを左右前後位置にズラして設け、
更に移植する苗26を挿入する苗搬送ポット40を挿通支持する連結板43を縦向きの枢支ピン44介して無端状の苗搬送ポット連を長円状に形成し、
前記苗搬送ポット40の下面を蓋する蓋体45の下方に前記苗搬送ポット連の移動方向に対してロ−ラ47を左右交互に回動自在に設け、
該蓋体45と前記連結板43とを前記苗搬送ポット連の搬送方向の前部側に前記搬送方向に直交する向きで支点ピン46を介して連結し、
前記開口部39a、39bで前記ロ−ラ47が下方に落下し、これに伴って前記支点ピン46を中心に前記蓋体45の後端が開き、その後、前記スロ−プ39c、39cと前記前記ロ−ラ47との接触によって前記蓋体45が閉じる受継部50を複数設け、
前記苗搬送ポット連を前記スプロケット41、42間に巻回して直線状の二列移動経路を機体進行方向の前後に設け、
この一方の移動経路に移植する苗26を供給する挿入部を機体進行方向後側に配置し、
更に他方の移動経路に前記苗搬送ポット連から複数の移植爪51、51内へ前記苗26を投入する複数の前記受継部50を機体進行方向前側で前記駆動スプロケット41側の前方に配置した苗供給部7を構成したことにより、苗搬送ポット等を長円形に構成することができ、チェ−ンやベルト等を必要とせず構成が簡単となり、駆動スプロケットと従動スプロケットを同数の偶数歯にすることによって苗搬送ポット連に加わる荷重が安定し、常に安定した等速回転で苗搬送ポット連を回転駆動させることができる。
更に苗を連続的に進行方向の後方から前方へ搬送して移植爪の受継部に供給することができ、苗挿入作業者は機体の後方及び側方に位置することにより作業位置の範囲を広くとることができ作業がしやすくなるとともに、苗搬送ポットに供給した苗の状態あるいは、苗の姿勢、欠苗等が容易に観察でき移植精度を向上することができる。
また、前記受継部を駆動スプロケット側に配置したため、苗供給部と移植爪の駆動部を近づけて配置することが可能となり、駆動機構をコンパクトに構成でき、駆動経路が短くなり移植爪の昇降運動と苗搬送ポット連から苗を移植爪内に投入するタイミングの誤差を小さくすることができる。
また受継部までの搬送経路が長くなり欠苗が容易にわかり、移植精度を向上することができる。
また、苗搬送ポット連をそれぞれ連結してチェ−ン状にすることにより、苗搬送ポットを駆動するチェ−ン等が不要となり苗搬送ポットと駆動スプロケットとが完全に連動して移動するため、苗を受け取る移植爪の受継部(上死点位置)への移動タイミングと、苗搬送ポットの苗落下位置(開口部の上方)の移動タイミングとを、合わせることができる。
さらに、受継部を前記駆動スプロケット側の前方で、左右前後位置にズラして配置することにより、苗搬送ポット連の引張り側に2条植用の受継部が構成できるため、苗搬送ポットが駆動スプロケットに当接保持される部位の下方に、移植爪へ苗を供給するための苗落下位置を設けることで、苗供給部より移植爪へ苗の受け渡しを確実に行うことができる。
このため、受継ぎ不良による植付けミスが発生することがない。
図1は本発明の一実施例に係る歩行型野菜移植機の全体的な構成を示した側面図、図2は同じく平面図、図3は機体フレ−ムとミッションケ−ス部分の側面図、図4は機体フレ−ム部分の平面図、図5は苗供給部の平面図、図6は受継部の後面断面図、図7は同じく平面図、図8は移植部の後面図、図9は同じく側面図、図10は同じく平面図、図11は移植爪の側面断面図、図12は鎮圧輪支持部の側面図、図13は鎮圧輪部分の後面図である。
図1、図2において、野菜移植機1は、機体フレ−ム2の前部上にエンジン3を載置し、前後中央部上に走行ミッションケ−ス4と植付けミッションケ−ス5を配置し、機体フレ−ム2後部上から後方にハンドル部材となるハンドルフレ−ム6を水平方向に連設し、該ハンドルフレ−ム6の中途部上に苗供給部7を配置し、ハンドルフレ−ム6後部を運転操作部9としている。
また、機体フレ−ム2の中途部より回動支持軸13、14を横架し、走行ミッションケ−ス4より後輪駆動軸15を水平方向側方に突出し、該後輪駆動軸15の両側に駆動ケ−ス16、16を連設して、該駆動ケ−ス16、16の後部に後輪17、17を支持している。
そして、前輪支持フレ−ム11と駆動ケ−ス16はリンク機構を介して連結されるとともに、機体フレ−ム2下部に設けた油圧シリンダ19とリンク機構を介して駆動ケ−ス16が連結され、該油圧シリンダ19を伸縮させることにより前輪支持フレ−ム11と駆動ケ−ス16が前輪支持軸10及び後輪駆動軸15を中心に回動されて、機体を昇降可能としている。
まず、走行部及び植付け部を支えるシャ−シから説明する。
図3、図4に示すように、シャ−シは機体フレ−ム2と、該機体フレ−ム2に連設する走行ミッションケ−ス4と植付けミッションケ−ス5と、該走行ミッションケ−ス4と植付けミッションケ−ス5とを連結する連結部材となる連結プレ−ト30と、前記植付けミッションケ−ス5と機体フレ−ム2を連結するハンドルフレ−ム6から構成され、それぞれを連結固定することにより補強部材を必要とせず補強し合い剛性を高める構成としている。
前記後フレ−ム2bは横フレ−ム2dから左右両側より後方へパイプを延設した平面視Π状に構成して、該前部の左右水平方向の横フレ−ム2dに前フレ−ム2a後端を固設している。
左側の後フレ−ム2bの前後中途部上より中柱2eを立設している。
また、前フレ−ム2a後部に前記回動支点軸13を支持して側方に突出し、横フレ−ム2d延長上に回動支点軸14を支持し、走行ミッションケ−ス4下部に後輪駆動軸15をそれぞれ左右水平方向に平行に支持している。
なお、左右の前輪12、12と後輪17、17は畝25の形状や幅等に合わせて左右位置(車幅)を調整できるようにしている。
このようにして3者が互いに連結固定されて剛性をアップしている。
該連結プレ−ト34下部には苗供給部7の駆動ケ−スが付設される。
このようにして、右フレ−ム6Rと中フレ−ム6Mと左フレ−ム6Lの間で連結固定することで剛性をアップしている。
また、右フレ−ム6Rの前後中途部より苗載台フレ−ム35が外側方に突設されて苗載台31を取り付け、左フレ−ム6Lより苗載台フレ−ム36を外側方に突設して苗載台31を取り付けている。
補助作業者24は主作業者23が苗搬送ポット40に挿入できなかった苗搬送ポット40に苗を挿入して補完する。
そして、前述のように前フレ−ム2aの後部上に走行ミッションケ−ス4を固設し、後フレ−ム2b上部にハンドルフレ−ム6を介して植付けミッションケ−ス5の上部を固設している。
こうして、側面視において、機体フレ−ム2が逆「へ」字状に折れ曲がり状に構成されている中央の凹部上方を、走行ミッションケ−ス4と植付けミッションケ−ス5と連結プレ−ト30により連結固定することによって、側面視で三角形を構成することができて剛性を高めているのである。
図2に示すように、前記左フレ−ム6Lの中途部より補助作業者24側(機体中心と反対側)へ平面視U字状の支持フレ−ム37が水平側方へ突設され、該支持フレ−ム37とハンドルフレ−ム6の前後中途部上に、板体を長円形(長リング形)に構成した苗搬送台39が略水平に固設されている。
該駆動スプロケット41へは前記植付けミッションケ−ス5よりチェ−ン等の伝動機構を介して動力が伝達される。
このようにして苗供給部7が構成される。
そして、主作業者23が位置する走行部側に駆動スプロケット41を配置して苗供給部7を駆動するようにして、植付けミッションケ−ス5からの駆動伝達経路が短く、伝達機構をコンパクトに構成できるようにしている。
また、苗搬送ポット40連を長円形とすることで前後に左右方向の直線部分(または円弧状の略直線部分)を構成することができて、左右方向の搬送距離を長くして苗を挿入するための時間を長くして苗供給を行なえる時間を長くして挿入抜けがないようにできて、移植するタイミングを従来よりも速くすることで移植効率を上げられるようにしている。
なお、本実施例では苗搬送を長円形としているが、少なくとも直線部分が苗供給部7と後述する受継部50にあればよく、三角形状に構成することも四角形状または多角形状に構成することも可能である。
苗搬送ポット40の下部外周には連結板43が直径方向に延設して水平方向に固設され、該連結板43の端部同士が隣接する苗搬送ポット40の連結板43と枢支ピン44により互いに回動自在に枢結され、苗搬送ポット40と連結板43と枢支ピン44により連結して無端体を構成して、チェ−ン等を不要として簡単な構成としている。
そして、該苗搬送ポット40の上下中途部側面に前記駆動スプロケット41と従動スプロケット42の外周面が当接するようにして、本実施例では平面視右回り回動して、補助作業者24側で反転して受継部50側へ苗を搬送するようにしている。
なお、駆動スプロケット41と従動スプロケット42は上下複数枚(本実施例では二枚)配置して、苗搬送ポット40の上下中途部に当接して安定して搬送できるようにしている。
つまりシャッタ−としている。
そして、該蓋体45の他側の下面の左右一側にはロ−ラ47が回転自在に枢支され、苗搬送台39上を転動するようにしている。
該ロ−ラ47は苗搬送ポット40毎に取り付けられるが、搬送方向に対して左右交互にロ−ラ47が配置されている。
つまり、一つの苗供給部7において、多数連結した苗搬送ポット40、40・・・は偶数個とし、それぞれ順に番号を付したときに、奇数に位置する苗搬送ポット40と偶数に位置する苗搬送ポットでは搬送方向に対して交互に左右逆側にロ−ラ47、47・・・を配置しているのである。
言い換えれば、奇数(または偶数)のロ−ラ47は内周側に、偶数(または奇数)のロ−ラ47は外周側に配置するのである。
そして、進行方向に対して一方は左右一側を、他方は左右他側をそれぞれロ−ラ47が落ち込むように位置を合わせて側方に大きく開口し、ロ−ラ47が位置しない側は苗搬送ポット40の底面よも若干広げる程度で苗は落下する(蓋体45が下方へ回動できる)が、進行方向前後隣接する苗搬送ポット40に付設されているロ−ラ47は落ち込まないようにしている。
つまり、開口部39a、39bは苗搬送ポット40の搬送方向中心線に対して、互いに左右逆側に広げて開口している。
そして、開口部39a、39b内における進行方向終端側のロ−ラ47が通過する位置には、徐々に上昇して苗搬送台39のロ−ラ47転動面につながるスロ−プ(傾斜面)39c、39cがそれぞれ設けられて、ロ−ラ47が引っ掛かることなく移動に伴って徐々に蓋体45が閉じるようにしている。
該二列の移動経路は、苗搬送ポット40とスプロケット41、42との係合が外れた直線状の経路である。
該二列の移動経路のうち、駆動スプロケット41の回転方向後側となる機体進行方向前側の移動経路は、苗搬送ポット40連の張り側である。
一方、駆動スプロケット41の回転方向前側となる機体進行方向後側の移動経路は、苗搬送ポット40連の緩み側となっている。
前側の移動経路は、苗搬送ポット40連の移動方向において、従動スプロケット42から駆動スプロケット41に至る経路であり、駆動スプロケット41の回転駆動によって引っ張られる部位である。
したがって、この部位に位置する苗搬送ポット40連は「張った」状態にある。
また、後側の移動経路は、苗搬送ポット40連の移動方向において、従動スプロケット42から駆動スプロケット41に至る経路であり、駆動スプロケット41の回転駆動によって押し出される部位である。
したがって、苗搬送ポット40連全体が有する緩みが、この部位に位置する苗搬送ポット40連に集中し、後側の移動経路に位置する苗搬送ポット40連は、「緩んだ」状態にある。
なお、両スプロケット41、42と係合している部位の苗搬送ポット40連は、両スプロケット41、42により位置決めされるので、「張った」状態でも、「緩んだ」状態でもない。
該開口部39aは、苗搬送ポット40から移植爪51へ苗を供給するための苗落下位置である。
「張った」状態の移動経路を移動中の苗搬送ポット40は、駆動スプロケット41と完全に連動して移動する。
したがって、苗を受け取る移植爪51の受継部50(上死点位置)への移動タイミングと、苗搬送ポット40の苗落下位置(開口部39aの上方)の移動タイミングとを、合わせることができる。
逆に、「緩んだ」状態の移動経路を移動中の苗搬送ポット40は、各苗搬送ポット40の緩み量(移動方向に対する左右への押し出し量)が特定されないので、駆動スプロケット41の駆動とは完全には連動しない。
つまり、前記両移動タイミングにズレが生じうる。
このため、受継ぎ不良による植付けミスが発生することがない。
該開口部39aも、苗搬送ポット40から移植爪51へ苗を供給するための苗落下位置である。
苗搬送ポット40は駆動スプロケット41と当接した状態では、位置決めがされており、駆動スプロケット41に対して苗搬送ポット40がズレの発生はない。
このため、前記部位に位置する苗搬送ポット40は、駆動スプロケット41と完全に連動して移動する。
したがって前述と同様に、苗を受け取る移植爪51の受継部50(上死点位置)への移動タイミングと、苗搬送ポット40の苗落下位置(開口部39aの上方)への移動タイミングとを合わせることができる。
このため、受継ぎ不良による植付けミスが発生することがない。
もっとも、駆動スプロケット41側の前記下方位置に苗落下位置を設ける方が、移植爪51と苗搬送ポット40との移動タイミングを合わせる上では好ましい。
従動スプロケット42は、前記張り側である前側の移動経路上の苗搬送ポット40連を介して、駆動スプロケット41に駆動される構成であるので、張り側の苗搬送ポット40連のズレ等の影響分だけ、回転駆動タイミングが駆動スプロケット41とズレてしまうためである。
この移植部20上方位置において、3ピッチ離れたロ−ラ47、47が同時に開口部39a、39b内に落ち込み、蓋体45、45を下方に回動して開き、苗を落下させて移植部20の移植爪51、51内に投入するようにしている。
この落下させる部分を受継部50とする。
つまり、受継部50は駆動スプロケット41が位置する苗供給部7の駆動側に位置し、機体側に位置することによって移植部20と近づけることができて受継が良好となる。
そして、ロ−ラ47、47はスロ−プ39c、39cに当接して徐々に上昇して蓋体45、45を閉じるのである。
従って、一つの移植爪51に対して苗搬送ポット40から一つおきに供給される。
つまり、奇数となる苗搬送ポット40は左右の開口部の左側(または右側)、偶数となる苗搬送ポット40は右側(または左側)の開口部で下方の蓋体45が開かれ、奇数と偶数で左右の条(1条と2条または3条と4条)の移植爪51、51に落下することになる。
よって、同時2条の植付けが可能となり、左右条の間隔も一定に保てるのである。
前記後フレ−ム2b、2bの間の機体中央部における植付けミッションケ−ス5の後方に移植部20が配設され、該移植部20は、左右一側に配置され駆動部となるロ−タリケ−ス52と、左右中央部に位置して受継部50から畝25へ搬送する左右の移植爪51、51と、左右他側方に配置してガイド部となる昇降ガイド53と、これらを連結するア−ムやリンク等から構成されている。
ロ−タリケ−ス52と昇降ガイド53は左右機体フレ−ム2に固定され、この間に移植爪51、51が配設され、該移植爪51、51は前記受継部50の下方で側面視楕円状の軌跡で昇降するように構成されている。
尚、スプロケット55の代わりに歯車等により伝動する構成とすることもでき限定するものではない。
該出力軸56上にア−ム57の一端が固設されている。
こうして、ロ−タリケ−ス52が一回転すると同時にア−ム57が逆方向に一回転するように前記歯車が設定されている。
前記ア−ム57の他端に連結軸59の一端が固設され、該連結軸59上に条幅に合わせて移植爪支持体60、60の一側(前側)が軸受を介して回転自在に支持されている。
該移植爪支持体60、60の前後中途部間には連結補助軸62が連結されて、剛性をアップしている。
該移植爪支持体60は左右のプレ−トより構成して、左右のプレ−ト間の連結軸59上に開閉カム61を固設している。
移植爪51の開閉機構は、前記カップ60aの前部と後部に同距離はなれた位置に爪支点軸63、63を左右水平方向に設け、該爪支点軸63に移植爪51の上部の前後一端を枢支している。
そして、移植爪51は前後略対称に構成したくちばし状の爪部51a、51aを合わせた状態で苗を収納支持し、開いた状態で苗を落下させるようにしており、合わせる側の爪部51a上部のカップ60aの左右両側に枢支軸64、64を設けて前後の爪部51a、51aを連結している。
そして、該枢支軸64、64とカップ60a上部との間にバネ69、69を介装して、枢支軸64、64を持ち上げるようにして、移植爪51を閉じるように付勢している。
該当接ア−ム65と爪部51a上部との間には爪開閉量調節機構67が設けられており、該爪開閉量調節機構67は両者間にボルト68を螺装して、該ボルト68を回動することにより両者の間隔を調節して、爪部51aの回動量を調節できるようにしている。
即ち、開閉カム61の外周形状によって爪部51aが回動して移植爪51が開閉されることになるのである。
このように構成することによって、常に移植爪51は閉じ方向に付勢され、開閉カム61により強制的に開くように制御されるため、開き位置でロックするような構成では、十分な開きが得られないとロックできずに苗を落とすことができない場合があったが、本実施例のように構成することで確実に開いて苗を落下させることができるのである。
そして、下端位置まで下降すると、開閉カム61の回動により、該開閉カム61に当接した当接ア−ム65が回動されて(開閉カム61の小径部に当接する)、爪支点軸63、63を中心に爪部51aが回動されて、移植爪51、51が開かれ、畝25上の下端位置で苗が落下放出されるのである。
更に回動すると、移植爪51、51が上昇されて、上昇位置で開閉カム61の回転により左右一対の移植爪51、51が同時に閉じられるのである。
前記左右の後フレ−ム2b、2bの前後中途部下面から下方にステ−72、72が突設され、該ステ−72、72に鎮圧輪フレ−ム73の前端が支点軸80により枢支されて枢支部としている。
該枢支部近傍に後述するロック部89が設けられている。
該鎮圧輪フレ−ム73は平面視U字状に構成し、後端部より後方にハンドル74を突出し、左右中央部より上方に支持ステ−75を突設し、下方に取付フレ−ム76を垂設している。
該鎮圧輪支持フレ−ム91は後面視において、横「E」型に構成して、中央のフレ−ム下部に前記枢支軸90を枢支し、左右両側のフレ−ムと中央フレ−ムの下部間に鎮圧輪22、22、22、22を左右一対ずつ回転自在に配置している。
この一対の鎮圧輪22、22は前記移植爪51、51の進行方向の線を跨ぐ構成としている。
こうして、左右中央下部に枢支軸90を配置して左右の鎮圧輪22、22・・を左右傾倒自在に支持して、畝25上面の傾斜に追随して鎮圧精度を高め、移植後の苗26の根部の両側を押さえる構成としている。
該ガイド杆78の他端は前記ハンドルフレ−ム6(中フレ−ム6M)の後部に支点軸81により回転自在に支持されている。
このように構成することによって、前記鎮圧輪22は前記バネ79bの付勢力により下方へ押圧するように付勢されている。
そして、作業終了時や回行するときに、ハンドル74を持って鎮圧輪22を上昇させると、枢支軸77が支点軸80、81を結ぶ線上よりも上方に位置すると死点越えとなって、鎮圧輪22を上昇した位置に維持することができるのである。
前記枢支部近傍にはロック部89が設けられている。
該ロック部89は前記鎮圧輪フレ−ム73の回動基部側に枢支軸93によりロックア−ム94の一端を枢支し、該ロックア−ム94の他側には長手方向と上方(支点軸80に対して半径方向)に延びるL字状の長孔94aが形成され、一方、機体フレ−ム2(後フレ−ム2b)の前記ステ−72よりも上方位置に係止ピン95を突出して、該係止ピン95を前記長孔94aに挿入している。
該昇降レバ−32には更に図示しないワイヤ−等を介してエンジン3近傍に設けた油圧操作レバ−と連結され、該昇降レバ−32の操作により前記油圧シリンダ19を作動させて機体を昇降可能としている。
そして、作業開始時や回行後の作業再開時に、昇降レバ−32を機体が下降するように、前方へ回動操作すると、ワイヤ−96が引っ張られてロックア−ム94を後方へ回動し、この回動によって長孔94aの内面が係止ピン95を下方に押して鎮圧輪フレ−ム73を下方へ押し、死点越え部分を通過させて鎮圧輪22を下げるのである。
つまり、昇降レバ−32の下降操作に連動して鎮圧輪22を下降することができるのである。
このようにして昇降レバ−32の下降操作で鎮圧輪22も同時に下降させて操作性を向上しているのである。
なお、本実施例においては、2条植えとしているが、移植爪及びその駆動機構を更に一対左右方向に付加して4条植えとすることも可能である。
また、本実施例では走行部が進行方向右側に偏心しているが、左側に偏心した構成とすることも可能である。
第二実施例においては、第一実施例と苗供給部の構成が異なるのみであり、他の点は同一である。
したがって以下では、両実施例で同一の部分に関しては同符号を用いると共に、その部分に関する説明を省略する。
図14に示すように、駆動スプロケット141の支持部が、右フレ−ム6Rと中フレ−ム6Mとを連結する連結プレ−ト134により構成される。
該連結プレ−ト134には図示せぬ駆動ケ−スが固設され、該駆動ケ−スより上方には駆動軸182が延設されて、該駆動軸182に駆動スプロケット141が固設されている。
一方、従動スプロケット142の支持部が、中フレ−ム6Mと左フレ−ム6Lとに支持されて側方へ突設した支持フレ−ム137と、該支持フレ−ム137上に配置する取付フレ−ム262とで構成される。
該取付フレ−ム262には上方に延出する支持軸282が枢設されており、該支持軸282に従動スプロケット142が固設されている。
そして、駆動スプロケット141と従動スプロケット142とに、無端状に連結したポット取付基部140連が巻き回されている。ポット取付基部140にはそれぞれ、一の苗が挿入される苗挿入用ポット148が保持される。
該駆動スプロケット141へは前記ミッションケ−ス104よりチェ−ン等の伝動機構を介して動力が伝達される。
このようにして苗供給部107が構成される。
また、連結体であるポット取付基部140と、苗挿入用ポット148とは、苗搬送手段としての苗搬送体を構成する。
後述する苗挿入用ポット148は、ポット取付基部140(連結体)に対して着脱自在である。
また、両スプロケット141、142には、自らの回転中心回りに、それぞれ中抜き部分141a、142aが放射状に多数形成されている。
そして、両スプロケット141、142は、中抜き部分141a、142aの形成により軽量化が図られると共に、金属製(アルミ製)とすることで剛性が保たれている。
また、両スプロケット141、142は、アルミ製であるので、成型が容易である。
該当接部141c、142cは嵌合環158と係合するように、円弧状に形成される。
両スプロケット141、142がそれぞれ有する当接部141c、142cの形成数は、本実施例では、16となっている。
このため、長円状となるポット取付基部140連の円弧状となる一端部には、両スプロケット141、142の回動位置によらず、8から9のポット取付基部140が位置することとなる。
また、補助作業者124は、左側の後輪117の後方に歩行して、長円状となるポット取付基部140連の右左端部より苗126をポット取付基部140へ供給する。
両側の苗供給位置はそれぞれ、左右に位置する前記苗載台131、131の近傍に位置する。
このため、作業者123、124はそれぞれ、片手の往復運動により、苗載台131から苗供給位置の苗挿入用ポット148に苗供給が可能である。
以上において、苗供給位置に常時位置するポット取付基部140の数が多ければ多いほど、作業者123、124は、苗挿入用ポット148への苗の供給を確実に行うことができると共に、一方の作業者のみにより確実な苗供給を行うことも可能となる。
つまり、2条植えにおける苗供給を、一人の作業者により行うことが可能である。
前記スプロケット141、142にそれぞれ、嵌合環158に対する当接部141c、142cを五つ以上形成することで、当接部が四つである十文字形の駆動輪(スプロケット)を用いる場合と比べて、円弧状部を移動する苗挿入用ポット148の数が多いので、同じ搬送速度であれば苗を挿入する機会が増加して苗供給を確実に行うことが可能である。
ポット取付基部140は、苗挿入用ポット148を着脱自在とする嵌合環158と、該嵌合環158の両側に形成される第一連結部143aと第二延出部143b、143bとを備える。
嵌合環158は、上下を開口した筒体である。
また、連結体であるポット取付基部140は、次のようにして無端状に連結される。
水平面内で延出する第一連結部143aと、第二連結部143b、143bとは、嵌合環158の外周面に突設されている。
また、第二連結部143b、143bは、それぞれ第一延出部143aの上下に位置する位置関係となる。
隣接するポット取付基部140、140間において、一方のポット取付基部140の第一連結部143aと、他方のポット取付基部140の第二連結部143b、143bとは、平面視重複する。
そして、第一連結部143aおよび第二連結部143b、143bが、上方より枢支ピン144を挿入して互いに左右回動自在に枢結されて、ポット取付基部140、140間が連結される。
以上のようにポット取付基部140を構成して、ポット取付基部140、140・・・を無端状に左右揺動自在に連結して無端体を構成し、チェ−ン等を不要として簡単な構成としている。
なお、駆動スプロケット141と従動スプロケット142は外周面に多数形成した凹部をポット取付基部140の上下中途部に当接して安定して搬送できるようにしている。
なお、図18(a)は苗挿入用ポット148側面断面図であり、図18(b)は同じく底面図である。
苗の挿入方向において、入口側となるポット上端より出口側となるポット下端に向けて、内径が小さくなるように形成されている。
そして、苗挿入用ポット148への苗の挿入を容易とすると共に、苗挿入用ポット148からの苗の落下方向を制限して、移植爪151への苗の受渡しが確実に行われるようにしている。
苗挿入用ポット148の上部は、下方より上方に向けて、径が徐々に大きくなる円筒を複数連ねたようにして、段付に形成されている。
苗挿入用ポット148の内面148dにおいて、前記各円筒の上端部が内面148dにおける凸部148bとなっている。
また、該各円筒の下端部が内面148dにおける凹部148cとなっている。
つまり、苗挿入用ポット148の内面148dを凹凸状として、苗が苗挿入用ポットの内面と接触する面積を制限するようにしている。
また、苗挿入用ポット148は樹脂製としており、該苗挿入用ポットの少なくとも内面の一部が段付となるように塑性形成されている。
苗挿入用ポットの内面に全面的に段付を形成しても良く、外面の形状は問うものではない。
苗の移植時の事前準備として、苗を薬液または消毒液に浸すことがあるが、水分の付着した状態においても移植爪151への受渡しに不具合が生じないので、前記事前準備作業の後、苗の乾燥を待つことなく直ちに移植作業に移ることができる。
また、植付作業開始後に降雨が発生した場合においても、苗の苗挿入用ポット内面への張り付きを恐れるために、作業を中断する必要がない。
さらに、野菜移植機に灌水機構を設けず、移植作業の開始時に苗の活着性を高めるために苗に水分を付与しても、不具合が生じることがない。
さらに、若干の降雨があって、苗に水分が付着した場合にも、移植爪151への受渡しの不具合を恐れて、作業を中断する必要がない。また、苗挿入用ポット148を樹脂製とし、塑性形成により内面の一部を段付とするので、苗挿入用ポット148の製造が安価かつ容易に実現できる。
以上構成により、苗挿入用ポット148はポット取付基部140に対し着脱式に構成される。
苗を挿入する苗挿入用ポット148と、ポット取付基部140とが別体であるので、苗挿入用ポット148の破損時等には苗挿入用ポット148のみを交換するだけでよく、メンテナンス性が向上する。
また、一条植えや半端な条ができた場合には、一つおきに、つまり、ポット連の奇数または偶数番目の苗挿入用ポット148を取り外すことで、間違いなく容易に一条植えができる。
また、奇数または偶数番目の苗挿入用ポット148の色を他と異なるように構成することで、条毎に別の種類の苗を間違いなく挿入して植えつけることができる。
また、苗挿入用ポット148は前述したように、樹脂製であり、下部のポット取付基部148への挿入部がスリガラス状の半透明に形成され、上部が透明体である。一方、ポット取付基部140はアルミ製である。
このため、苗挿入用ポット148をポット取付基部140に対し着脱式としながら、走行時の振動等により、苗挿入用ポット148とポット取付基部140との間で擦れ合って、相互が摩耗したり、異音を発生するなどの不具合が生じない。
また、上部が透明であるので、短い苗を挿入した場合でも、挿入ミスの有無も容易に判断できる。
図15、図18(a)、(b)に示すように、苗挿入用ポット148の外周面上に突起148aが設けられると共に、嵌合環158の内周面には、前記保持位置での突起148aに対応する位置に、嵌合孔158aが形成されている。
前記保持位置では、嵌合孔158aに突起148aが嵌合し、ポット取付基部140と苗挿入用ポット148との嵌合位置となっている。
該両部材の嵌合により、ポット取付基部140からの苗挿入用ポット148の抜けが防止される。
特に、苗挿入用ポット148は前述したように合成樹脂製なので、苗挿入用ポット148を撓ませて、嵌合孔158aと突起148aとの係合、離脱を図ることができ、係合、離脱が容易である。
なお、本実施例(第二実施例)では、苗挿入用ポット148の外周面に凸部として突起148aを形成し、嵌合環158の内周面に凹部として嵌合孔158aを形成して、苗挿入用ポット148の抜け防止を構成している。
本発明は、この構成に限定されるものではなく、嵌合環158の内周面と、苗挿入用ポット148の外周面とに、それぞれ凹部または凸部が形成される構成であれば良い。
例えば、凹部としては、貫通孔である嵌合孔158aに代えて、窪みを形成するものとしても良い。
また、嵌合環158に凸部を形成し、苗挿入用ポット148に凹部を形成する構成としても良い。
また、ネジ式のように回転させて嵌合固定することも可能である。
シャッタ−145は、板状部材の折曲加工により形成された部材であり、平面部145aと、平面部145aの一側に形成される回動支持部145bと、他側に形成されるロ−ラ取付部145cとが備えられる。
回動支持部145bは、シャッタ−145の搬送方向前側で、前記板状部材が断面視U字状に折曲されて形成された部位である。
該回動支持部145bに挿入される支点ピン146を、ポット取付基部140の外周面下部に突設されるシャッタ−支持部143cに水平方向に固定して、シャッタ−145がポット取付基部140に対して上下回動自在に係止される。
また、U字状とすることで回動支持部145bを組み立てやすく容易に着脱できるようにしている。
そして、平面部145aで前記苗挿入用ポット148の下面を蓋にする構成としている。
また、シャッタ−145の枢支位置(支点ピン146および回動支持部145b)は、後述するシャッタ−145の開閉構成のため、シャッタ−145において搬送方向の前側に設けられている。
ロ−ラ支持部145cは、シャッタ−145の搬送方向後側の左右一側で、前記板状部材を平面部145aに対して垂直下方に板面が進行方向と平行となるように折曲した部位である。
ロ−ラ支持部145cにはロ−ラ147が配置され、該ロ−ラ147は進行方向に対して直角水平方向に支持ピン149を支持して、シャッタ−145に対し回転自在に枢支される。
苗挿入用ポット148の搬送方向より見て、シャッタ−145は「L」字形状である。
前記ロ−ラ支持部145cは一端をL字状に折り曲げるだけの構成なので簡単に製作することができる。
このため、ロ−ラ147の取付部材と、苗挿入用ポット148の下面を蓋にする部材とを別体で構成して、両部材を溶接等の連結方法により連結する場合と比べ、シャッタ−145の剛性を保つことができる。
そして、シャッタ−145(ロ−ラ支持部145c)の板厚を厚く形成して、錘を付設することなくシャッタ−145がスム−スに回動できるようにしている。
前記第一実施例ではシャッタ−45を薄く構成して、ロ−ラ47を金属製として重くして錘の役割を果たしている。
該ロ−ラ147はポット取付基部140毎に取り付けられるが、搬送方向に対して左右交互にロ−ラ147が配置されている。
つまり、一つの苗供給部107において、多数連結したポット取付基部140、140・・・は偶数個とし、それぞれ順に番号を付したときに、奇数に位置するポット取付基部140と偶数に位置するポット取付基部140では搬送方向に対して交互に左右逆側にロ−ラ147、147・・・を配置しているのである。
言い換えれば、奇数(または偶数)のロ−ラ147は内周側に、偶数(または奇数)のロ−ラ147は外周側に配置するのである。
そして、ロ−ラ147が金属製(アルミ製)の苗搬送台39上を転動する際に、相互が摩耗、異音が発生するのを、防止している。
そして、該苗搬送台139の前記ロ−ラ147が転動する経路において、機体上方の苗搬送台139の前部側に開口部(または切欠)139a、139bを左右前後位置にズラして並設配置している。
該開口部139a、139bでロ−ラ147を支えるものがなくなり支点ピン46を中心にシャッタ−145が下方に回動すると、ポット取付基部140の下方が開口されて、苗が移植部120に落下するようにしている。
つまり、前記受継部150とは、苗搬送台139から移植部120へ苗を受け渡す部位のことである。
そして、進行方向に対して一方は左右一側を、他方は左右他側をそれぞれロ−ラ147が落ち込むように位置を合わせて側方に大きく開口し、ロ−ラ147が位置しない側はポット取付基部140の底面よも若干広げる程度で苗は落下する(シャッタ−145が下方へ回動できる)が、進行方向前後隣接するポット取付基部140に付設されているロ−ラ147は落ち込まないようにしている。
つまり、開口部139a、139bはポット取付基部140の搬送方向中心線に対して、互いに左右逆側に広げて開口している。
スロ−プ139c、139cの傾斜方向は、搬送方向に対し前高後低であり、ロ−ラ147が引っ掛かることなく移動に伴って徐々にシャッタ−145が閉じるようにしている。
シャッタ−145の開閉は、ロ−ラ147の下方に、該ロ−ラ147の当接する苗搬送台139の有無により行われる。
特に、シャッタ−145において、開放から閉鎖に至る際には、スロ−プ139cにロ−ラ147が案内されることで行われる。
シャッタ−145の開閉構成が以上のようなものであるので前述したように、シャッタ−145の枢支位置を搬送方向の前側とすることで、シャッタ−145がスロ−プ139cとの当接時に、必ず閉鎖方向に回転するようにしている。
シャッタ−145の枢支位置を搬送方向の後側に設ける場合は、シャッタ−145の開放角度やスロ−プ139cの傾斜角度の大きさによっては、シャッタ−145のスロ−プ139cへの当接時に、さらに開放方向へ回動したり、シャッタ−145がスロ−プ139cに抵抗したりする可能性がある。
この移植部120上方位置において、3ピッチ離れたロ−ラ147、147が同時に開口部139a、139b内に落ち込み、シャッタ−145、145を下方に回動して開き、苗を落下させて移植部120の移植爪151、151内に投入するようにしている。
この落下させる部分を受継部150とする。
つまり、受継部150は駆動スプロケット141が位置する苗供給部107の駆動側に位置し、機体側に位置することによって移植部120と近づけることができて受継が良好となる。
そして、ロ−ラ147、147はスロ−プ139c、139cに当接して徐々に上昇してシャッタ−145、145を閉じるのである。
従って、一つの移植爪151に対してポット取付基部140から一つおきに供給される。つまり、奇数となるポット取付基部140は左右の開口部の左側(または右側)、偶数となるポット取付基部140は右側(または左側)の開口部で下方のシャッタ−145が開かれ、奇数と偶数で左右の条(1条と2条または3条と4条)の移植爪151、151に落下することになる。
よって、同時2条の植付けが可能となり、左右条の間隔も一定に保てるのである。
同じく前述したように、苗搬送体連の円弧状となる端部、つまりポット取付基部140と両スプロケット141、142との係合部は、作業者123、124による苗供給位置である。
開口部139aは、前記移動方向で開口部139bの後方に位置しており、該移動方向において、開口部139a、開口部139bの順に配置されている。
但し、該苗供給位置において、一対の苗落下位置が配置される駆動スプロケット141側では、前記移動方向における開口部139bの後方で、苗供給が行われることは望ましくない。
開口部139a、139bの開口幅は、前記移動方向では、ポット取付基部140の二個相当の幅となっており、苗落下直後の苗挿入用ポット148に苗を挿入すると、苗が前記シャッタ−145の制止を受けることなく、落下してしまう。
つまり、植付けミスが発生する。
図14、図16に示すように、苗搬送台139上には、供給指示目標部材295が立設されている。
該供給指示目標部材295は、作業者に苗供給の開始位置を警告する手段である。
該供給指示目標部材295は、苗搬送体の移動経路上に配置され、苗搬送体の移動方向における開口部139bの前方に位置している。
図17に示すように、供給指示目標部材295は、後面視で、逆L字状とした部材であり、供給指示目標部材295の上端部は、苗搬送体連の外側より内側に向かって延出し、平面視で苗搬送体と重複するようになっている。
つまり、平面視で、苗搬送体の移動経路上に仕切りを設けたようにして、苗供給の開始位置が明確化されるようにしている。
そして、所定の苗落下位置以外で苗が落下する不具合を防止して、植付ミスの発生を防止することができる。
支持フレ−ム137上に回転自在に支持される両スプロケット141、142は、シャ−シの左右両側に配置されている。
そして、ポット取付基部140の嵌合環158が、両スプロケット141、142と当接するように配置される。
前記スプロケット141、142の外周に形成される歯は、嵌合環158、158間に嵌まり込むと共に、前記歯間の外周は、嵌合環158の外周面と滑らかに接するように、円弧状の凹部に形成されている。
そして、両スプロケット141、142と当接して係合するポット取付基部140連は、駆動スプロケット141の駆動により駆動される。
該支点ピン146と駆動スプロケット141とも同様に、平面視重複するものとなっている。
図17に示すように、駆動スプロケット141の下端面141dと、支点ピン146に回動自在に設けるシャッタ−支持部145bとは、略当接するようになっている。
そして、駆動スプロケット141の当接部141cと、前記嵌合環158外周とが係合した状態で、ポット取付基部140の上方への移動が、駆動スプロケット141により制止されるようにしている。
従動スプロケット142とポット取付基部140との間も同様に構成されており、ポット取付基部140連が両スプロケット141、142から脱落しないようになっている。
当接部141cと嵌合環158外周との当接による係合である。
同時に、下端面141dの下側にシャッタ−支持部145bが入り込んで略当接状態となる。
この当接状態への移行時に、シャッタ−支持部145bが両スプロケット141、142の外端面と接触して衝撃を発生させたり、下端面141dの下側へ入り込めなかったりする不具合を防止するため、両スプロケット141、142の下端外周には、面取りが形成されている。
駆動スプロケット141の下端外周には面取り141eが形成され(図17)、従動スプロケット142の下端外周には面取り142eが形成される(図20)。
以上構成により、両スプロケット141、142の外端面(当接部141c)と苗搬送体外周(嵌合環158外周)が係合する際に、衝撃が発生し、下端面141dの下側へ入り込めなかったりする不具合が防止される。
前記支持フレ−ム137は、一対の基部フレ−ム251、251と、該基部フレ−ム251、251間を橋架する基部フレ−ム250とを、備えている。
一対の基部フレ−ム251、251は、苗搬送台139の左方に設ける左苗搬送台249を支持する。
基部フレ−ム251、251上には、従動スプロケット142の支持台262が載置されている。
従動スプロケット142は、支持台262に枢設した支持軸282に固設されて、支持台262に対して回動自在となっている。
該支持台262は平面視鼓状に形成されており、両端部がそれぞれ基部フレ−ム251、251の上方に位置すると共に、該両端部にはそれぞれ一対ずつガイド溝262a、262aが形成されている。
また、基部フレ−ム251にも、平面視支持台262と重複する部位で、四角パイプとした基部フレ−ム251の上下両壁にそれぞれ挿通孔25a、251aが形成されている。
そして、ガイド溝262aと上下の挿通孔251a、251aとにガイドボルト263を挿通し、該ガイドボルト263とナット264とを螺合させて、基部フレ−ム251に支持台262をスライド自在かつ脱落不能に取付けている。
つまり、ガイドボルト263とナット264とにより、基部フレ−ム251と支持台262とは、締結固定はされていない。
したがって、支持台262は、ガイド溝262a、262a・・・の形成方向(左右方向)に沿って、基部フレ−ム251、251上をスライド可能となっている。
ガイド溝262aの形成方向は、支持台262の取付状態で左右方向となっており、支持台262は左右方向に摺動可能である。
四角パイプとした橋架フレ−ム250の左右両壁には、該整ボルト265を挿通する挿通孔が形成されている。
機体の内側に位置する調整ボルト265のボルト頭265aと、前記支持台262との間には、付勢部材であるスプリング266が介設されている。支持台262には橋架フレ−ム250側で、下方に延出する取付部262bが形成されており、該取付部262bに形成される取付孔に、前記スプリング266の一端が係止される。
調整ボルト265の螺子軸265bは、橋架フレ−ム250の機体外側に突出しており、該突出した螺子軸265bにナット267、267からなるダブルナットが螺合されている。
調整ボルト267はスプリング266により支持台262側に付勢されるが、螺子軸265b上でナット267、267を締結することにより、調整ボルト265の支持台262側への移動が制止される。
従動スプロケット141は、前述したように、苗搬送体を構成するポット取付基部140に当接して、左右位置が略規制されている。
したがって、調整ボルト266の橋架フレ−ム150への制止位置を調整することで、従動スプロケット141が苗搬送体に加えるテンションを調節することができる。
そして、駆動スプロケット141によるポット取付基部(連結体)140連の駆動を良好なものとすることができる。
7 苗供給部
26 苗
40 苗搬送ポット
41 駆動スプロケット
42 従動スプロケット
43 連結板
44 枢支ピン
45 蓋体
46 支点ピン
50 受継部
Claims (1)
- エンジン3及び走行ミッション4等を搭載する機体フレ−ム2を支持する左右の前輪12,12と後輪17,17が畝25幅に合わせて車輪幅を調整可能にした四輪歩行形の機体を構成し、この機体フレ−ム2上に設けた苗搬送ポット40を連結して横方向へ長く形成した人力投入方式の苗供給部7により移植する苗26を左右2つの移植爪51、51内に落下して畝25上へ移動して2条隣接して同時移植する野菜移植機において、
機体フレ−ム2上の右に漏斗状の苗搬送ポット40の上下中途部側面と当接する半円状の歯形でしかも偶数歯で形成した駆動スプロケット41を機体進行方向に対して右回りに設けるともに、機体中心から左右一側に偏位した車輪12、17側で機体フレ−ム2上の左に前記駆動スプロケット41と同歯形を形成した従動スプロケット42を配置し、
前記駆動スプロケット41と従動スプロケット42の下方に前記苗搬送ポット40が移動する長円形に形成した苗搬送台3を、平面視で前部右側にスロ−プ39c、39cを設けた開口部39a、39bを左右前後位置にズラして設け、
更に移植する苗26を挿入する苗搬送ポット40を挿通支持する連結板43を縦向きの枢支ピン44介して無端状の苗搬送ポット連を長円状に形成し、
前記苗搬送ポット40の下面を蓋する蓋体45の下方に前記苗搬送ポット連の移動方向に対してロ−ラ47を左右交互に回動自在に設け、
該蓋体45と前記連結板43とを前記苗搬送ポット連の搬送方向の前部側に前記搬送方向に直交する向きで支点ピン46を介して連結し、
前記開口部39a、39bで前記ロ−ラ47が下方に落下し、これに伴って前記支点ピン46を中心に前記蓋体45の後端が開き、その後、前記スロ−プ39c、39cと前記前記ロ−ラ47との接触によって前記蓋体45が閉じる受継部50を複数設け、
前記苗搬送ポット連を前記スプロケット41、42間に巻回して直線状の二列移動経路を機体進行方向の前後に設け、
この一方の移動経路に移植する苗26を供給する挿入部を機体進行方向後側に配置し、
更に他方の移動経路に前記苗搬送ポット連から複数の移植爪51、51内へ前記苗26を投入する複数の前記受継部50を機体進行方向前側で前記駆動スプロケット41側の前方に配置した苗供給部7を構成したことを特徴とする野菜移植機。
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