JP3867372B2 - ガス遮断装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスの事故を未然に防止するガス遮断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一旦発生すれば大惨事になる可能性が高いガス事故を未然に防止するために、従来から種々の安全装置が利用されており、中でもガスメータに内蔵された流量センサによりガスの流量を監視し、マイクロコンピュータによりガスの使用状態が異常使用であると判断した場合や、地震センサ、ガス圧力センサ、ガス警報器などのセンサの状況を監視して危険状態であると判断した場合に、前記ガスメータに内蔵された遮断弁によりガスを遮断するようにした電池電源によるマイクロコンピュータ搭載のガス遮断装置を内蔵したガスメータ(以下、マイコンメータと称す)が、安全性、ガス配管の容易性、低価格などの優位性の点から普及が促進され、近年は全世帯普及が実施されるに至っている。また、前記流量センサによって計測されたガス流量情報を電話回線などを利用して集中監視するテレメータ機能を備えた集中監視型のマイコンメータの比率も増加し、情報端末として利便性の向上がますます求められている。
【0003】
このガス遮断装置の遮断弁として、電池の電力消耗を抑えるため、遮断動作時または復帰動作時のみ電流を流し、その他の場合は永久磁石の吸引力とスプリングの反力とのバランスにより開状態または閉状態を保持するようにした自己保持型の電磁弁が一般的に使用されている。しかし、この遮断弁は、衝撃などが与えられた場合に開閉状態が変化すると言う誤動作が発生する可能性がある。そこで、遮断弁の動作確認や衝撃などによる状態変化を検知して通報したり誤動作を修正するために、遮断弁の開閉状態検知手段を備えたガス遮断装置が求められている。
【0004】
以下、従来のガス遮断装置について説明する。上記のように遮断弁の開閉状態を検知する手段を備えたガス遮断装置が特開平7−55052号公報に開示されている。図6はそのガス遮断装置の構成を示す回路図である。図6において、101は等価抵抗102と等価インダクタンス103とからなり、ガス通路を遮断する遮断弁、104はトランジスタ105と抵抗106とから構成され、遮断弁101を開閉駆動する駆動回路、107は制限抵抗108とトランジスタ109と抵抗110とから構成され、制限抵抗108を介して遮断弁101に電圧を印加する制限駆動回路、111は抵抗112と抵抗113と抵抗114とコンパレータ115とで構成され、前記制限駆動回路107を動作させたときの遮断弁101の過渡応答を入力し、過渡応答の状況を検知して出力する過渡応答検知部、116は通過ガス流量を測定する流量測定手段、117は流量測定手段116によって異常な流量パターンを検知すると駆動回路104を駆動して遮断弁101を閉状態にするとともに、制限駆動回路107を動作させ、過渡応答検知部111により検知した過渡応答の状況に基づいて遮断弁101の開閉状態を検知する制御部、118は制御状態を表示する表示部、119は電源としての電池である。
【0005】
遮断弁101において、等価抵抗102は電磁コイルの等価抵抗であり、等価インダクタンス103は前記電磁コイルの等価インダクタンスである。この等価インダクタンス103の値は遮断弁101の開閉状態によって差があり、開状態における値をL1、閉状態における値をL2とするとL1>L2である。また、過渡応答検知部111において、抵抗112と抵抗113とはコンパレータ115の基準電位を設定し、抵抗114はコンパレータ115の出力をプルアップしている。なお、制限駆動回路107は制限抵抗108を介して遮断弁101に電圧を印加して過渡応答を出力させるための手段であって、電流が小さいので遮断弁101を開閉することはない。
【0006】
上記構成のガス遮断装置の動作について説明する。図7は制限駆動回路107を動作させたときに過渡応答検知部111に入力される過渡応答を示す特性図である。遮断弁101を開閉した直後などに制限駆動回路107を動作させたとき、過渡応答検知部111のコンパレータ115に入力される過渡応答は、遮断弁101の開閉状態で等価インダクタンス103の値に差があるため、図7に示したように、遮断弁101の開閉状態に対応した波形になる。コンパレータ115の基準電位をVrefとすると、制限駆動回路107が動作し始めてからコンパレータ115に入力される過渡応答の電位が前記基準電位Vrefより低くなる時間を遮断弁101の閉状態時にT1、開状態時にT2とすると、遮断弁101の等価インダクタンス103が前述のようにL1>L2であるため、T1>T2となる。
【0007】
制御部117にはタイマが組み込まれており、ROM(読み出し専用記憶装置)などに書き込まれた前記タイマのプログラムに、T1とT2のほぼ中間の判定時間T3が設定されていて、制限駆動回路107を駆動し始めてから判定時間T3を経過した時点のコンパレータ115の出力電位を取り込み、出力電位がH(高電位)である場合は遮断弁101が閉状態にあると判定し、L(低電位)である場合は遮断弁101が開状態にあると判定する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このようなガス遮断装置においては、遮断弁101の開閉状態を確実に検知できることが要求される。一方、遮断弁101は省電力で確実に開閉動作することを重点に設計されるため、開閉状態の等価インダクタンス103の値を所定値にする設計が困難になる。そのため、設計が修正されたり、メーカの異なる場合には等価インダクタンス103の値が統一されずに幾通りにもなるのが一般的である。この場合、上記従来の構成では、制御部117のROMには焼き付け手段で所定の判定時間T3が設定されているため、遮断弁101の設計が変更されたり、異なるメーカの遮断弁を併用する場合、制御部117は開閉状態を誤って検知してしまう可能性がある。そのため、異なる仕様やメーカの遮断弁を併用する場合は、それぞれに適した判定時間が設定された制御部を仕様やメーカごとに準備する必要があり、このガス遮断装置をガスメータなどに組み込むセットメーカの負担が増大すると言う問題があった。
【0009】
本発明は上記の課題を解決するもので、異なる仕様やメーカの遮断弁を併用する場合でも、1種類の制御部で確実に遮断弁の開閉状態を検知できるガス遮断装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、通過ガス流量を測定する流量測定手段と、ガス通路を遮断する遮断弁と、前記遮断弁を開閉駆動する駆動回路と、前記遮断弁として使用が想定される遮断弁ごとに対応して設けられ、対応する遮断弁の特性に適合して設定された複数の制限抵抗と、前記複数の制限抵抗のうち、実際に使用される遮断弁に適合する制限抵抗をあらかじめ選択する切替手段と、前記切替手段により選択された制限抵抗を介して前記遮断弁に開閉動作なしに電圧を印加する制限駆動回路と、前記制限駆動回路を動作させたときの前記遮断弁の過渡応答を入力し、前記過渡応答の状況を検知して出力する過渡応答検知部と、全体の動作を制御する制御部と、電源としての電池とを備え、前記制御部は、前記流量測定手段によって異常な流量パターンを検出したときには前記駆動回路により前記遮断弁を閉状態にし、また、必要に応じて前記切替手段で選択された制限抵抗を用いて前記制限駆動回路を動作させ、前記過渡応答検知部により検知した過渡応答の状況に基づいて前記遮断弁の開閉状態を検知するようにしたガス遮断装置である。
【0011】
本発明によれば、異なる仕様やメーカの遮断弁を併用する場合でも、複数の制限抵抗のうち、実際に使用する遮断弁の電気特性に適合する抵抗を切替手段によりあらかじめ選択し、その制限抵抗を用いて制限駆動回路で動作させたときの過渡応答の状況を過渡応答検知部で検知し、その結果に基づいて遮断弁の開閉状態を検知するので、1種類の制御部で遮断弁の開閉状態を確実に検知できるガス遮断装置を提供することができる。なお、複数の制限抵抗を選択するとき、抵抗を組み合せる選択も可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】
請求項1に係わる本発明は、通過ガス流量を測定する流量測定手段と、ガス通路を遮断する遮断弁と、前記遮断弁を開閉駆動する駆動回路と、前記遮断弁として使用が想定される遮断弁ごとに対応して設けられ、対応する遮断弁の特性に適合して設定された複数の制限抵抗と、前記複数の制限抵抗のうち、実際に使用される遮断弁に適合する制限抵抗をあらかじめ選択する切替手段と、前記切替手段により選択された制限抵抗を介して前記遮断弁に開閉動作なしに電圧を印加する制限駆動回路と、前記制限駆動回路を動作させたときの前記遮断弁の過渡応答を入力し、前記過渡応答の状況を検知して出力する過渡応答検知部と、全体の動作を制御する制御部と、電源としての電池とを備え、前記制御部は、前記流量測定手段によって異常な流量パターンを検出したときには前記駆動回路により前記遮断弁を閉状態にし、また、必要に応じて前記切替手段で選択された制限抵抗を用いて前記制限駆動回路を動作させ、前記過渡応答検知部により検知した過渡応答の状況に基づいて前記遮断弁の開閉状態を検知するようにしたガス遮断装置である。
【0013】
本発明において、制限駆動回路は、制限抵抗を介して遮断弁に開閉動作なしに電圧を印加する手段である。
【0014】
各制限抵抗は、使用が想定される遮断弁の電気的特性に適合した抵抗値が得られるように設定されており、対応する遮断弁と組み合わせて前記制限駆動回路を動作させたときには遮断弁から同じ過渡応答が出力されるようにでき、したがって、使用やメーカが異なる遮断弁を併用する場合でも、1種類の制御部で遮断弁の開閉状態を検知することができる。なお、遮断弁に対して1つの制限抵抗が適合するように設定してもよいが、複数の抵抗を合成した制限抵抗が適合するようにしてもよい。
【0015】
切替手段は複数の制限抵抗のうち、使用される遮断弁に適合する制限抵抗をあらかじめ選択する手段であり、実施の形態ではすべての制限抵抗をジャンパ線を介して接続しておき、不要な制限抵抗のジャンパ線を切断して必要な制限抵抗のみ残すことで選択するようにしている。この場合、複数の制限抵抗を残すことにより、それらの合成抵抗による制限抵抗も可能になる。したがって、本発明における切替手段は、単に1つの抵抗を選択する手段に限定されるものではない。
【0016】
過渡応答検知部は遮断弁の過渡応答の状況を検知する手段であり、実施の形態では、制限駆動回路を動作させたときの遮断弁の過渡応答の電位を所定の基準電位と比較して、過渡応答の電位が前記基準電位より高いか低いかを時間経過で出力する手段とする。この出力は過渡応答の電位の時間変化を過渡応答の状況として検出したものである。なお、この過渡応答検知部は、抵抗分割で生成した基準電位とコンパレータとで構成でき、比較結果をHレベルまたはLレベルの信号を出力する。また、基準電位をコンパレータの正入力端子と負入力端子のいずれに設定するかで比較結果が反転し、実施の形態では正入力端子を基準電位としているが、これに限定されるものではない。
【0017】
制御部はマイクロコンピュータなどで構成され、全体の動作を制御するが、とくに通過ガス流量が異常な流量パターンであるときには遮断弁を閉状態として安全を確保するように作用し、また、遮断弁の動作確認のために、切替手段で選択されている制限抵抗を用いて前記制限駆動回路を動作させ、前記過渡応答検知部が検知した遮断弁の過渡応答の状況に基づいて開閉状態を判断する手段である。この場合、前記制限駆動回路が動作し始めてから所定の判定時間を経過して時点の過渡応答検知部の出力がHレベルであるかLレベルであるかにより判定するが、これには遮断弁の開状態と閉状態とで過渡応答が異なることを利用している。
【0018】
以上の各作用により、判定時間が固定され、かつ異なる仕様やメーカの遮断弁を併用する場合でも、同じ過渡応答が出力されることにより、1種類の制御部で遮断弁の開閉状態を確実に検知することができる。
【0019】
請求項2に係わる本発明において、切替手段はプリント配線盤上に配された複数のジャンパ線で構成された請求項1に係わるガス遮断装置である。
【0020】
本発明において、切替手段はあらかじめ制限抵抗に直列に接続されたジャンパ線で構成され、前記ジャンパ線を切断することにより使用しない制限抵抗を除外し、残りの制限抵抗が使用される。
【0021】
以上の構成により、異なる仕様やメーカの遮断弁を併用する場合、それぞれに適した複数の制限抵抗をプリント配線盤上に準備し、遮断弁の仕様やメーカに応じてこれら制限抵抗を安価なジャンパ線を複数準備し工場での組立時などのそれらジャンパ線を切断して切り替えることによって、接触抵抗のばらつきのあるスイッチなどの手段と比較して安定に所定の制限抵抗に切り替えることができ、また、ジャンパ線の切断有無の組み合せで多くの抵抗値を設定できるため、判定時間が固定し、かつ異なる仕様やメーカの遮断弁を併用する場合でも、1種類の制御部で遮断弁確実な開閉状態を検知でき、かつ安価で安定したガス遮断装置を提供することができる。
【0022】
以下、本発明の具体的な実施例について説明する。
【0023】
【実施例】
(実施例1)
以下、本発明のガス遮断装置の実施例1について図面を参照しながら説明する。本実施の形態は請求項1に係わる。
【0024】
図1は本実施例の構成を示す回路図である。図において、1は遮断弁であり、仕様またはメーカが異なる遮断弁を使用する場合は、一方を1a、他方を1bとする。2は遮断弁1における電磁コイルの等価抵抗、3は前記電磁コイルの等価インダクタンス、4はトランジスタ5と抵抗6とで構成され、遮断弁1を開閉駆動する駆動回路、7は第1の制限抵抗、8は第2の制限抵抗、9は第1の制限抵抗7と第2の制限抵抗8をあらかじめ切り替えて選択する切替手段、10はトランジスタ11と抵抗12とで構成され、切替手段9が選択した第1の制限抵抗7または第2の制限抵抗8を介して遮断弁1に電圧を印加する制限駆動回路、13は抵抗14と抵抗15と抵抗16とコンパレータ17とで構成され、制限駆動回路10が第1の制限抵抗7または第2の制限抵抗8のいずれかを介して遮断弁1に電圧を印加したときの遮断弁1の過渡応答を入力して所定の基準電位と比較し、その結果を出力する過渡応答検知部、18は通過ガス流量を測定する流量測定手段である。
【0025】
また、19は流量測定手段18の流量信号が異常な流量パターンである場合に駆動回路4を駆動して遮断弁1でガス通路を遮断するとともに、遮断弁1の開閉状態を検知したいときに切替手段9で選択された制限抵抗を用いて制限駆動回路10を動作させ、過渡応答検知部13の出力に基づいて遮断弁1の開閉状態を検知する制御部、20は制御部19から遮断弁1の開閉状態を外部に報知する報知手段、21はガス遮断装置全体の電源としての電池である。
【0026】
上記構成において、遮断弁1は従来例における遮断弁101と実質同じである。また、第1の制限抵抗7と第2の制限抵抗8は、あらかじめ想定される2種類の遮断弁1の主として等価インダクタンス3に対応した適切な値が各々設定されている。また、過渡応答検知部13において、抵抗14と抵抗15とは制限駆動回路10を動作させたときにコンパレータ17の基準電位を生成し、抵抗16はコンパレータ17の出力をプルアップしている。なお、本実施の形態においては、切替手段9は第1の制限抵抗7と第2の制限抵抗8のいずれかに切り替えて一方を選択する場合について説明するが、これに限定されないことは言うまでもない。
【0027】
図2は本実施の形態における遮断弁1の概略構成を示す断面図である。図2(a)は遮断弁1の開状態、図2(b)は遮断弁1の閉状態を示す。図2において、永久磁石22と継鉄23と可動鉄芯24とで磁気回路が形成され、この磁気回路を励磁可能な電磁コイル25と、可動鉄芯24の一端に配された弁体26と、弁体26を閉弁方向に付勢するスプリング27とにより遮断弁1が構成されている。図2に示したように、遮断弁1は開状態と閉状態とで可動鉄芯24の位置が違うために、等価インダクタンス3の値に差がある。開状態における等価インダクタンス3の値をL1、閉状態における値をL2とすると、L1>L2となる。
【0028】
上記構成のガス遮断装置の動作について説明する。いま、遮断弁1は併用される2種類のうちの一方の遮断弁1aであるとする。通常状態において遮断弁1aは、図2(a)に示したように、可動鉄芯24が電磁コイル25内に入り込んだ状態となって開弁しており、その状態は可動鉄芯24が永久磁石22に吸着されることにより保持され、その結果、ガス通路が開放されてガスを使用できる状態になっている。一方、制御部19は流量測定手段18により異常な流量パターンを検知すると駆動回路4を駆動して遮断弁1aの電磁コイル25を励磁し、スプリング27により付勢されて可動鉄芯24が電磁コイル25から突出し、図2(b)に示し閉状態になる。
【0029】
図3は過渡応答検知部13に入力される過渡応答を示す特性図であり、図3(a)は切替手段9により選択された第1の制限抵抗7を用いて制限駆動回路10を動作させたときの過渡応答、図3(b)は切替手段9により選択された第2の制限抵抗8を用いて制限駆動回路10を動作させたときの過渡応答を示す。
【0030】
切替手段9により第1の制限抵抗7が選択されている場合、制限駆動回路10を動作させると過渡応答検知部13のコンパレータ17に入力される過渡応答は、遮断弁1aの開閉状態により等価インダクタンス3の値にL1>L2の差があるため、図3(a)に示したように、遮断弁1aの開状態と閉状態とに応じた過渡応答になる。いま、第1の制限抵抗7の値をR1、遮断弁1の等価抵抗2の値をr、等価インダクタンス3の値をL、電池21の電圧をEとしたとき、トランジスタ11のVccsatを無視すると遮断弁1aの過渡応答の電位V0は、抵抗R1、抵抗r、および等価インダクタンスLによる過渡応答特性から、
【0031】
【数1】
Figure 0003867372
【0032】
で与えられる。
コンパレータ17の基準電位をVrefとすると、制限駆動回路10が動作し始めてから過渡応答検知部のコンパレータ17に入力される過渡応答の電位が前記基準電位Vrefより低くなるまでの時間を遮断弁1aの開状態でT1、閉状態でT2とすると、前述のように遮断弁1aの等価インダクタンス3の値がL1>L2であるのでT1>T2となる。制御部19は内部にタイマを備え、このタイマにはROMに焼き付けられたプログラムなどにT1とT2のほぼ中間の判定時間T3があらかじめ設定されていて、制限駆動回路10を駆動し始めてから判定時間T3を経過したときのコンパレータ17の出力電位を取り込んで、出力電位がH(高電位)である場合は遮断弁1aが閉状態、L(低電位)である場合は遮断弁1aは開状態と判定する。
【0033】
一方、第2の制限抵抗8の値は、想定されている他の種類の遮断弁1bと組み合わせたとき、過渡応答検知部13のコンパレータ17に入力する過渡応答が、遮断弁1aと第1の制限抵抗7とを組み合せたときの過渡応答とほぼ同じになるよう設定されており、切替手段9によって第2の制限抵抗8が選択されている場合に制限駆動回路10が駆動し始めてからコンパレータ17に入力する過渡応答の電位が前記基準電位Vrefより低くなるまで時間は、遮断弁1bの開状態でT4、閉状態でT5となり、図3(b)に示したように、それぞれT4≒T1、T5≒T2となる。したがって、第1の制限抵抗7の場合の判定時間T3と同じ判定時間T3で遮断弁1bの開閉状態を検知することが可能になる。
【0034】
ガス遮断装置の組立メーカや管理者は、併用する遮断弁1aと遮断弁1bのいずれを実際に使用するかによって第1の制限抵抗7と第2の制限抵抗8のいずれを使用すべきかを決定し、切替手段9により制限抵抗をあらかじめ選択する。
【0035】
遮断弁1の開閉した直後や衝撃などの検知情報を得たときなどに遮断弁1の開閉状態を検知する必要がある場合、制御部19は、制限駆動回路10を動作させ、過渡応答検知部13により過渡応答の状況を検知し、その結果に基づいて遮断弁1の開閉状態を検知し、報知手段20に出力する。
【0036】
以上のように本実施例のガス遮断装置は、異なる使用やメーカの遮断弁1aと遮断弁1bとを併用する場合、それぞれの特性に適した抵抗値の第1の制限抵抗7と第2の制限抵抗8とを準備し、実際に使用する遮断弁1の仕様やメーカに応じて第1の制限抵抗7と第2の制限抵抗8のいずれかを切替手段9によりあらかじめ選択し、選択された制限抵抗を用いて制限駆動回路10を動作させ、過渡応答検知部13により過渡応答の状況を検知し、その結果に基づいて遮断弁1の開閉状態を検知するようにしたことにより、異なる仕様やメーカの遮断弁を併用する場合でも、1種類の制御部で遮断弁1の開閉状態を確実に検知することができる。
【0037】
なお、本実施例では、併用する遮断弁1が2種類である場合について説明したが、さらに多種類の遮断弁を併用する場合にも、それぞれに適合する制限抵抗を準備して切替手段で選択することにより対応できることは言うまでもない。
【0038】
また、図4に示したように、遮断弁1に正逆の電流を印加して遮断と復帰とが可能な構成の駆動回路としてもよく、また、第1の制限抵抗7と第2の制限抵抗8を切り替えるとともに、抵抗15も切り替え可能な抵抗15aと抵抗15bとで構成して基準電位を変えるようにしてもよい。この場合、切替手段9aと切替手段9bとは必ずしも連動しなくてよい。
【0039】
(実施例2)
以下、本発明のガス遮断装置の実施例2について図面を参照しながら説明する。本実施例は請求項2に係わる。
【0040】
図5は本実施例におけるプリント配線盤上の切替手段9の近傍の配置を示す斜視図である。図5において、7は第1の制限抵抗、8は第2の制限抵抗、9は切替手段、15は抵抗、17はコンパレータであり、図1に示した構成要素である。切替手段9は、絶縁物よりなるプリント配線盤28に設けられた導電体製の回路パターン29に接続された第1の制限抵抗7と抵抗15との間のギャップ30と、第2の制限抵抗8と抵抗15との間のギャップ31と、ギャップ30とギャップ31をそれぞれ導通するように配された導電体製の第1のジャンパ線32と第2のジャンパ線33とで構成される。
【0041】
この第1のジャンパ線32と第2のジャンパ線33を工場で組み立てるときなどに切断することにより、第1の制限抵抗7と第2の制限抵抗8とを切り替えることができる。図5では第2のジャンパ線33が切断された例を示している。また、第1のジャンパ線32を切断する場合と、第2のジャンパ線33を切断する場合と、第1のジャンパ線32と第2のジャンパ線33のいずれも切断しない場合との、3通りの組み合せにより、第1の制限抵抗7、第2の制限抵抗8、第1の制限抵抗7と第2の制限抵抗8との並列合成抵抗の3通りの選択が可能である。また、第1のジャンパ線32、第2のジャンパ線33は、プリント配線盤28に実装するときに錫メッキ導線などの線材を切断、成形、装着までを一貫して加工することもできるため、材料費、加工費ともに安価な切替手段9を実現することができる。また、第1のジャンパ線32および第2のジャンパ線33は半田付けによって回路パターン29と導通するように固定されているため、接触抵抗のばらつきのあるスイッチなどの切替手段と比較して安定な導通を得ることができ、過渡応答のばらつきを軽減できる利点がある。
【0042】
なお、図5に示した本実施例では第1の制限抵抗7、第2の制限抵抗8、抵抗15、コンパレータ17を独立した部品としているが、半導体上やハイブリッドIC上に他の素子とともに集積してもよい。また、回路パターン29と第1のジャンパ線32と第2のジャンパ線33とをプリント配線盤28の同一面上に配した構成について図示したが、それらを表裏面に配した構成としてもよい。
【0043】
【発明の効果】
請求項1に係わる本発明は、異なる仕様やメーカの遮断弁を併用する場合、それぞれに適した複数の制限抵抗を準備し、遮断弁の仕様やメーカに応じてこれら制限抵抗のうち使用する制限抵抗を切替手段で選択し、この制限抵抗を介して制限駆動回路を動作させ、そのときの遮断弁の過渡応答の状況を過渡応答検知部で検知し、その結果に基づいて遮断弁の開閉状態を検知するようにしたガス遮断装置とすることにより、異なる仕様やメーカの遮断弁を併用する場合でも、1種類の制御部で遮断弁の開閉状態を確実に検知することができる。
【0044】
請求項2に係わる本発明は、切替手段がプリント配線盤上に配された複数のジャンパ線で構成された請求項1に係わるガス遮断装置とすることにより、異なる仕様やメーカの遮断弁を併用する場合、それぞれに適した複数の制限抵抗をプリント配線盤上に準備し、それらを接続するジャンパ線を遮断弁に適合した抵抗値の制限抵抗が得られるように工場での組立時などに切断して切り替えるだけでよく、接触抵抗のばらつきのあるスイッチなどの手段と比較して安定に所定の制限抵抗に切り替えることができ、また、ジャンパ線を切断する組み合せにより制限抵抗の数以上に多くの制限抵抗値を実現できるため、仕様やメーカのが異なる多くの遮断弁を併用する場合でも1種類の制御部でそれらの遮断弁の開閉状態を確実、安価、かつ安定に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1におけるガス遮断装置の構成を示す回路図
【図2】同実施例1における遮断弁の概略構成を示す断面図
【図3】同実施例1における過渡応答を示す特性図
【図4】本発明の実施例1におけるガス遮断装置の他の構成を示す回路図
【図5】本発明の実施例2におけるガス遮断装置のプリント配線盤上の切替手段の近傍を示す斜視図
【図6】従来のガス遮断装置の構成を示す回路図
【図7】同従来例における過渡応答を示す特性図
【符号の説明】
1,1a,1b 遮断弁
2,102 等価抵抗
3,103 等価インダクタンス
4,104 駆動回路
5,5a,5b,5c,5d,11,105,109 トランジスタ
6,6a,6b,6c,6d,12,106,110,112,113,114 抵抗
7 第1の制限抵抗
8 第2の制限抵抗
9,9a,9b 切替手段
10,107 制限駆動回路
13 過渡応答検知部
14,15,15a,15b,16 抵抗
17,115 コンパレータ
18,116 流量測定手段
19,117 制御部
20 報知手段
21,119 電池
22 永久磁石
23 継鉄
24 可動鉄芯
25 電磁コイル
26 弁体
27 スプリング
28 プリント配線盤
29 回路パターン
30,31 ギャップ
32 第1のジャンパ線
33 第2のジャンパ線
101 遮断弁
108 制限抵抗
111 過渡応答検知部
118 表示部

Claims (2)

  1. 通過ガス流量を測定する流量測定手段と、ガス通路を遮断する遮断弁と、前記遮断弁を開閉駆動する駆動回路と、前記遮断弁として使用が想定される遮断弁ごとに対応して設けられ、対応する遮断弁の特性に適合して設定された複数の制限抵抗と、前記複数の制限抵抗のうち、実際に使用される遮断弁に適合する制限抵抗をあらかじめ選択する切替手段と、前記切替手段により選択された制限抵抗を介して前記遮断弁に開閉動作なしに電圧を印加する制限駆動回路と、前記制限駆動回路を動作させたときの前記遮断弁の過渡応答を入力し、前記過渡応答の状況を検知して出力する過渡応答検知部と、全体の動作を制御する制御部と、電源としての電池とを備え、前記制御部は、前記流量測定手段によって異常な流量パターンを検出したときには前記駆動回路により前記遮断弁を閉状態にし、また、必要に応じて前記切替手段で選択された制限抵抗を用いて前記制限駆動回路を動作させ、前記過渡応答検知部により検知した過渡応答の状況に基づいて前記遮断弁の開閉状態を検知するようにしたガス遮断装置。
  2. 切替手段はプリント配線盤上に配された複数のジャンパ線で構成された請求項1記載のガス遮断装置。
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