JP3866928B2 - 端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造および補機モジュール - Google Patents

端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造および補機モジュール Download PDF

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    • H05K3/306Lead-in-hole components, e.g. affixing or retention before soldering, spacing means
    • H05K3/308Adaptations of leads

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、はんだ付けの作業を行うこと無く、端子とフレキシブルプリント回路体とを通電可能に接続できる組立作業および分解作業に優れた端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造、及び、この構造に関連し、例えば車載用のCCDカメラなどの補機と補機用基板とケースから構成される補機モジュールと、これに接続される相手部品とを、コネクタを用いて着脱自在に接続可能とされる補機モジュールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下、図7と共に従来の技術について説明する。
図7は、従来の端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造を示す拡大斜視図であり、その具体例として中継部品が示されている。詳しく説明すると、この中継部品5′すなわち中継用コネクタ基板5′は、樹脂成形部6′と、フレキシブルプリント回路体7(FPCと略称する)と、複数の丸ピン形状をした雄端子8zから構成されている。
【0003】
樹脂成形部6′は、第1の基部6a′と第2の基部6b′と基板6c′が一体に形成された1つの樹脂成形体となっている。第1,第2の基部6a′,6b′共に基板6c′の上に突出されて設けられている。そして、雄端子8zが圧入されると共に嵌合される端子取付用孔6dが、樹脂成形部6′を形成する第1の基部6a′と第2の基部6b′のそれぞれに3ヶ所ほど設けられている。この端子取付用孔6dは、第1の基部6a′、第2の基部6b′の部位を貫通するようにして設けられている。
【0004】
また、樹脂成形部6′を形成する第1の基部6a′の根元部に、フレキシブルプリント回路体7が引き通されるための挿通孔6fが、基板6c′を貫通するようにして設けられている。また、樹脂成形部6′の基板6c′は、略矩形をした平板形状のものであり、この樹脂成形部6′が他の相手取付部に固定されるために、樹脂成形部6′を形成する基板6c′の所定の位置に2つの基板取付用孔6gが設けられている。
【0005】
前記樹脂成形部6′に取付けられるフレキシブルプリント回路体7(FPC)は、銅箔などの金属箔より形成される3本の回路導体7aが、絶縁シート7bに並設されるようにして印刷され、その上に保護層7cが設けられたものである。フレキシブルプリント回路体7は、これらのものから構成された可撓性を有する印刷配線板である。
【0006】
フレキシブルプリント回路体7の回路導体7aが、他のものと接触されて電気的なショートなどの不具合が発生されないようにするために、フレキシブルプリント回路体7の回路導体7aは、絶縁シート7bとこの絶縁シート7b上の保護層7cによって覆われた状態となっている。また、前記樹脂成形部6′の第1,第2の基部6a,6bに設けられた各端子取付用孔6dに対応して、フレキシブルプリント回路体7の回路導体7aの各端部7eに、丸ピン形状をした雄端子8zが挿通されるための貫通孔7dが設けられている。
【0007】
前記樹脂成形部6′の第1,第2の基部6a,6bの取付孔6dに嵌合される丸ピン形状をした雄端子8zは略円柱形をしたものであり、本体部8bと先端部8cと後端部8dと言うように各部位が指し示され、雄端子8zの本体部8bの一部は相手の雌端子と接触される電気接触部8aとなっている。
【0008】
それぞれの雄端子8zが取付方向S6,S7から、樹脂成形体6′に形成された第1の基部6a′と第2の基部6b′の端子取付用孔6dに挿入される。その際に、それぞれの雄端子8zの後端部8dと、フレキシブルプリント回路体7の回路導体7aとのはんだ付けの作業が容易にできるようにするために、樹脂成形体6′に形成された第1の基部6a′と第2の基部6b′の端子取付用孔6dより、それぞれの雄端子8zの後端部8dが、前記第1,第2の基部6a′,6b′の表面から僅かに突出されるようにして、各雄端子8zは樹脂成形部6′を形成する第1,第2の基部6a′,6b′の取付孔6dに圧入される。
【0009】
そして、フレキシブルプリント回路体7を構成する回路導体7aの端部7eの各貫通孔7dが、樹脂成形体6′に形成された第1の基部6a′の端子取付用孔6dに差込まれた各雄端子8zの後端部8dに嵌め込まれる。また、フレキシブルプリント回路体7は、樹脂成形部6′の第1の基部6a′の根元周辺部から、基板6c′を貫通するようにして設けられた挿通孔6fに引き通される。
【0010】
そして前記と同じく、フレキシブルプリント回路体7を構成する回路導体7aの他の端部の各貫通孔が、樹脂成形体6′に形成された第2の基部6b′の端子取付用孔6dに差込まれた各雄端子8zの後端部8dに嵌め込まれる。このようにして、フレキシブルプリント回路体7は樹脂成形体6′の所定の部位に取付けられる。
【0011】
その後、フレキシブルプリント回路体7を構成する回路導体7aの一方の端部7eおよびこの端部7eに設けられた貫通孔7dと、第1のコネクタ主体部31′の基部6a′に取付けられた雄端子8zの後端部8dが、はんだ付けされ、はんだ材SDを介して両者は通電可能に接続されている。
【0012】
同じく、フレキシブルプリント回路体7を構成する回路導体の他方の端部およびこの端部に設けられた貫通孔と、第2のコネクタ主体部32′に取付けられた雄端子8zの後端部8dが、はんだ付けされ、はんだ材を介して両者は通電可能に接続されている。このようにして、フレキシブルプリント回路体7の一方の回路導体7aから他方の回路導体へ通電可能な状態に接続される。
【0013】
また、周辺技術について見てみれば、特開平4−28116号公報、特開平5−110246号公報、特開平8−203580号公報などが開示されている。
【0014】
特開平4−28116号公報は、電極部を有するフレキシブルプリントケーブルいわゆるFPCにおいて、前記フレキシブルプリントケーブルの電極部に突起を有する貫通孔が設けられているフレキシブルプリントケーブルの構造について紹介されている。
特開平5−110246号公報は、工程数を減少させることにより接続作業を容易にすると共に、優れた電気的接続信頼性を確保する平型導体配線板の接続方法および電極端子取付方法について紹介されている。
特開平8−203580号公報は、固定部材を介した可撓性印刷配線板いわゆるFPCの確実で良好な通電構造に関するものについて紹介されている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7と共に説明した上記の電気接続手段、電気接続方法では、第1,第2の電気接続部31′,32′すなわち第1,第2のコネクタ主体部31′,32′に設けられた各雄端子8z間のピッチが狭くなると、雄端子8zの後端部8dと、フレキシブルプリント回路体7とを、はんだ付けによって接続させようとしても、夫々のはんだ付けの部分の間は僅かな隙間量しか確保できなくなるため正確なはんだ付けの作業が難しくなる。
【0016】
また、昨今の環境問題に対応するために、はんだ材の中に鉛が混入されていないもの、いわゆる鉛フリーのはんだ材が広く用いられるようになってきた。しかし、このような鉛フリーのはんだ材料は、これまでの通常のはんだ材料よりも高温の状態に維持されながら、はんだ付けされるものである。
【0017】
このような鉛フリーのはんだ材料が用いられて、フレキシブルプリント回路体7の回路導体7aと、雄端子8zの後端部8dとをはんだ付けして接続させようとしても、フレキシブルプリント回路体7の絶縁シート7bなどは、高温に曝されると変質されて所定の形状や寸法精度が維持されないため、鉛フリーのはんだ材料が用いられて、フレキシブルプリント回路体7の回路導体7aと、雄端子8zの後端部8dがはんだ付けされて通電可能に接続されることは困難なものとされていた。
【0018】
本発明は、上記した点に鑑み、はんだ付けの作業が行われず、端子が基部に取付けられた際に、端子に設けられた2ヶ所の係止部による保持力によって端子が基部に固定されると共に、端子とフレキシブルプリント回路体が良好に通電可能に接続できる端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造を提供することを目的とする。
【0019】
また、カメラなどの補機、補機が取付けられた基板、ケースを備える補機モジュールと、この補機モジュールに接続される相手部品とを、コネクタを用いて容易に着脱できるようにし、補機モジュールの分解・組立時に、容易に分解作業もしくは組立作業を行える補機モジュールを提供することを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係る端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造は、先端側に相手コネクタの雌端子と電気接触される電気接触部が、中間部に第1の係止部が、後端側に略S字形をした曲げ部からなる第2の係止部がそれぞれ設けられた雄端子と、
該雄端子が先端側から圧入される取付孔と該取付孔に圧入された前記雄端子の前記第1の係止部と係合する係合用凹部とが設けられた基部と、
前記雄端子が先端側から挿入される貫通孔を端部に有する回路導体が設けられたフレキシブルプリント回路体とを備え、
前記回路導体の貫通孔に挿入され前記取付孔に圧入された前記雄端子の前記第1の係止部が前記係合用凹部に係合され前記雄端子が前記基部に固定された状態で、前記第2の係止部の前記曲げ部が前記回路導体を介して前記基部に当接されて変形され、該変形した前記曲げ部の復元弾性力によって前記曲げ部を前記回路導体に弾性接触させ、前記雄端子の前記第1及び第2の係止部との間に前記基部と前記フレキシブルプリント回路体の回路導体とを挟持してフレキシブルプリント回路体の回路導体と雄端子を通電可能に接続した
ことを特徴とする。
【0021】
また、本発明に係る補機モジュールは、補機が取付けられ且つ雌端子を有するコネクタを備える補機用基板と、
該補機用基板が収容されて固定されるとともに相手コネクタが挿入されるコネクタハウジングを有するケースと、
回路導体が設けられたフレキシブルプリント回路体と、該フレキシブルプリント回路体が取り付けられ且つ第1及び第2の基部を有する樹脂成形部と、該樹脂成形部の第1の基部に固定され且つ前記フレキシブルプリント回路体の回路導体の一端部に通電可能に接続される雄端子を有し、前記ケースのコネクタハウジングに取り付けることで前記雄端子が相手コネクタの雌端子と接続されるコネクタを構成する第1の電気接続部と、樹脂成形部の第2の基部に固定され且つ前記回路導体の他端部と通電可能に接続される雄端子を有し、前記補機用基板が備えるコネクタが有する雌端子と接続される第2の電気接続部とを備える中継部品とを具備する補機モジュールであって、
前記第1及び第2の電気接続部が請求項1記載の端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造を有する
ことを特徴とする。
また、前記補機として、自動車に取付けられるカメラを用いて、カメラモジュールを構成したことも有効である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に本発明に係る端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造および補機モジュールの一実施形態について、図1〜図6と共に説明する。補機モジュールZの一例としてカメラモジュールZを用いて説明した。また、前記従来の各物品と同じ呼び名の部分には、それらに付された符号と同一の符号を付し、その形状や構造などについての詳細な説明を省略した。
【0023】
図1は、本発明に係る端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造を示す拡大斜視図である。図2は、同じく端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造を示す縦断面図である。図3(a)〜図3(c)は、他の実施形態に用いられる端子の一例を示す拡大斜視図である。図4は、同じく他の実施形態に用いられる端子の一例を示す拡大斜視図である。図5は、本発明に係る補機モジュールを示す分解斜視図である。図6は、相手コネクタを示す拡大斜視図である。
【0024】
まず図5を基に、端子8x〜8y″とフレキシブルプリント回路体7の接続構造、中継部品5、補機モジュールZの各方向について説明すると、ここでは図示されたカメラモジュールZのレンズ1aのある側を上側とし、カメラケース3の底壁3c側を下側とする。また、カメラケース3よりワイヤハーネス4が伸びている方向を前側もしくは手前側とし、これと相反する方向を後側もしくは奥側とする。また、表面視および裏面視について説明すると、表面視はコネクタを嵌合面側から見る状態をいい、裏面視はコネクタを端子挿入側すなわち電線接続側から見る状態を言う。
【0025】
なお、この明細書における「上下」、「前後」、「左右」の定義は便宜上のものであり、必ずしも端子8x〜8y″とフレキシブルプリント回路体7の接続構造、中継部品5、補機モジュールZの実使用時の方向と一致するものではない。例えば補機モジュールZの組立工程において、中継部品5または補機モジュールZはあらゆる角度に向けて組立てられる。本発明の目的が損なわれないのであれば、本発明の端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造または補機モジュールは、いかなる姿勢で使用されても支障はない。
【0026】
次に、この明細書で説明される補機モジュールYおよび補機モジュールZについて説明すると、カメラ1などの補機1に補機用基板2が取付けられて少なくとも2つの構成部品を備える組立体を補機モジュールYとし、具体的にはカメラモジュールYと呼ぶ。そして、カメラ1などの補機1と、カメラ1などの補機1に取付けられる補機用基板2と、そのような補機用基板2が取付けられるカメラケース3などのケース3との、少なくとも3つの構成部品を備える組立体を補機モジュールZとし、具体的にはカメラモジュールZと呼ぶ。なお本発明ではカメラモジュールY,Zを被冠体と呼んでもよい。
【0027】
また本発明で言うコネクタとは、コネクタハウジングに、端子・ターミナル、電線などの電気接続用部品を備え、電気的接続を目的とした部品を言う。また、本発明に関するコネクタは、前記の電気接続用部品に加えて、シール、ゴム栓、防水栓などの密封部材が備えられて防水性などが向上されたものでもよく、またリアホルダなどの付加部品が組付けられたものであってもよい。また、例えば本発明の端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造に雄雌嵌合される相手方のコネクタとして、溶接可能なコネクタなどが用いられてもよい。
【0028】
この明細書で言う電線とは、絶縁被覆体やエナメル材などで保護された導体や、導体だけで他に被覆されていない状態のものを含め、これらを総称して指す。ケーブル4a,4a′について簡単に説明すると、ケーブル4a,4a′は芯線とも呼ばれ、絶縁被覆体やエナメル材などで保護された1本の導体、又は、絶縁被覆体やエナメル材などで保護された複数の導体からなる。
【0029】
雄端子について説明すると、雄端子の電気接触部が雌端子の中に入り電気接続が行われるものである。また、タブを備えるバスバーについて説明すると、バスバーの電気接触部は雌端子の中に入り電気接続が行われる雄端子の役割を果す。雄端子の形状として、丸ピンタイプ、角ピンタイプ、タブタイプなどが挙げられる。本発明で用いられる雄端子は、図1〜図3,図5に示される各種の丸ピンタイプのもの以外に、図4に示される角ピンタイプであったり、図示しない平板形状をしたタブタイプのものなど、いかなる形状のものであってもよい。
【0030】
図1および図2に示される丸ピンタイプの雄端子8x,8yについて、これらの製造方法の一例と共に説明する。
長尺の鋼線が所定の長さに切断され、その後、本体部8b、先端部8c、後端部8d、第1の係止部8eである一対の突部8e、第2の係止部8fである傾斜部8g、折曲げ部8g′,8g″が形成されるように、鋼線にプレス加工・折曲げ加工が施される。突部8eはダボ8eと呼んでもよい。また、丸ピンタイプの雄端子8x,8yの電気接触部8aの直径部分や、これらを含む雄端子8x,8yの各部の精度を向上させるために、鋼線に、しごき加工が施されたものであってもよい。
【0031】
このような加工方法は、例えばプレス加工機の入口に連続した鋼線いわゆる長尺物よりなる金属製の鋼線がセットされ、プレス加工機により順送り加工される。例えば1ストロークごとに、鋼線のしごき、切断、折曲げ・プレス加工が進められ、そしてプレス加工機の出口では所定の形状をした雄端子8x,8yが製作されるようなプレス加工機が用いられて上記の製造方法が行われると、効率よく迅速に所定の形状をした雄端子8x,8yが製造される。
【0032】
図5に示されるカメラケース3に構成されるコネクタに、図5および図6に示される相手コネクタ10が挿入されて、両コネクタの雄雌結合が行われる際に、図5に示されるカメラケース3側のコネクタに備えられる雄端子8xが、図6に示される相手コネクタ10のコネクタハウジング11の端子挿入孔11dを介して端子収容室まで入り易くされるために、図1,図2,図5から判るように、雄端子8xの先端部8eはこの先端に向かうに従ってすぼまる形状となって、いわゆるテーパガイド面が形成されている。
【0033】
これについては、図1および図5に示されるように、他の雄端子8yの先端部8cも同じく先端に向かうに従ってすぼまる形状となって、テーパガイド面が形成されている。
また、図3および図4に示されるように、他の一例の各雄端子8x′,8y′,8x″,8y″の先端部8c,8c″も、同じく先端に向かうに従ってすぼまる形状となっている。
【0034】
本発明で用いられる雄端子8x〜8y″もしくは雌端子8v,8w、又はバスバーなどの端子類の材質として、例えば、青銅、黄銅、銅合金などの銅系材料、アルミニウム合金などが挙げられる。本発明に用いられる雄端子8x,8yもしくは雌端子8v,8wまたはバスバーは、通電機能を有するような例えば金属材料であったり、さらに、はんだ付けの熱に耐えうる導体であってもよく、いかなる材質が選択されてもよい。
【0035】
また、耐食性を向上させるために、前記材質から形成される端子類にメッキなどの表面保護処理が施されたものであってもよい。しかし通常の条件下で使用されても十分に性能を維持できるのであれば、価格低減化の観点からも、そのような表面保護処理は省略されたものであることが好ましい。
【0036】
バスバーは導電性金属板により電気回路が多分岐されたものであり、多数の電気的接触片の形成された電気回路網によって構成されブスバーとも呼ばれる。バスバーとして、例えば、バスバー本体、コネクタ用バスバー、リレー用バスバー、ヒューズ用バスバー、電源用バスバー、中継バスバーなどが挙げられる。ヒューズ用バスバーは、その形状から挟持型端子もしくは音叉型端子とも呼ばれている。また前記の各種バスバーに必要に応じてF−F端子などの中継端子などが取付けられてもよい。
【0037】
F−F端子について簡単に説明すると、F−F端子とは端子の両末端に雌嵌合部を備える端子であり、接続する部品により、例えばバスバーとヒューズとを接続するためのヒューズ用F−F端子、バスバーとリレーとを接続するためのリレー用F−F端子などのように使い分けられている。F−F端子の「F」の由来は、外来語のフィメールを指し雌を意味している。
【0038】
バスバーの本体の部位と、端子となる部位すなわちタブとがプレス加工によって一体成形されたバスバーは、部品点数が増加しない点から価格が低く抑えられるので好ましい。バスバーの端部近傍部に形成されたタブは端子としての機能を果たすものである。
【0039】
図1および図5に示されるように、フレキシブルプリント回路体7(FPC)は、銅箔などの金属箔より形成される複数の回路導体7aが、絶縁シート7bに並設されるようにして印刷され、その上に保護層7cが設けられたものである。このようにフレキシブルプリント回路体7は、回路導体7aと絶縁シート7bと保護層7cから構成された可撓性を有する印刷配線板である。
【0040】
ここではフレキシブルプリント回路体7の一方から他方にかけて、3本の回路導体7aによって通電可能に接続できるように、フレキシブルプリント回路体7に回路導体7aが設けられている。フレキシブルプリント回路体7の回路導体7aが、他のものと接触されて電気的なショートなどの不具合が発生されないようにするために、フレキシブルプリント回路体7の回路導体7aは、絶縁シート7bとこの絶縁シート7b上の保護層7cによって守られている。
【0041】
樹脂成形部6は、第1の基部6aと第2の基部6bと基板6cが一体に射出成形された1つの樹脂成形体となっている。樹脂成形部6の基板6cは、略矩形をした平板形状となっている。このような樹脂成形部6は、ポリアミド系樹脂のホットメルト材によって容易に迅速に射出成形されたものである。
【0042】
図5に示されるように、樹脂成形部6を含む中継用コネクタ基板5がカメラケース3に取付けられる際に、カメラケース3のコネクタハウジング33へ続く貫通孔3fの形状に対応して、図1および図5に示される通りの第1の基部6aが、樹脂成形部6の基板6c上に突出して設けられている。
【0043】
また、図5に示されるように、カバー9と、CCDカメラ1と、補機用基板2と、PCB用コネクタ20から構成されるカメラモジュールYが、樹脂成形部6を含む中継用コネクタ基板5が収容されたカメラケース3に取付けられる。その際に、図5に示されるカメラモジュールYのコネクタ20は、図1に示される樹脂成形部6を含む中継用コネクタ基板5の第2の基部6bから構成される第2の電気接続部32と接続される。このように、図5に示される補機用基板2に取付けられたコネクタ20のコネクタハウジング21の形状に対応して、図1および図5に示される通りの第2の基部6bが、樹脂成形部6の基板6c上に突出して設けられている。
【0044】
そして、雄端子8xおよび他の雄端子8yが挿入されると共に嵌合される端子取付用孔6dが、樹脂成形部6を形成する第1の基部6aと第2の基部6bのそれぞれに3ヶ所ほど設けられている。この端子取付用孔6dは、第1の基部6a、第2の基部6bの部位を貫通するようにして設けられている。この端子取付用孔6dの周辺に一対の係合用凹部6eと、この係合用凹部6eに続く一対のガイド溝6e′が設けられている。
【0045】
また、図1および図5に示されるように、樹脂成形部6を形成する第1の基部6aの根元部に、フレキシブルプリント回路体7が引き通されるための挿通孔6fが、基板6cを貫通するようにして設けられている。また、図5に示されるように、樹脂成形部6を含む中継用コネクタ基板5がカメラケース3の収容室3e内に取付けられて固定されるために、カメラケース3の底壁3cに設けられた固定部3a′と雌ねじ穴3b′の位置に対応して、図1および図5に示される通り、樹脂成形部6を形成する基板6cの所定の位置に2つの基板取付用孔6gが設けられている。
【0046】
図1および図2を参考にして、本発明の一実施形態の雄端子8x,8yとフレキシブルプリント回路体7の接続構造について詳しく説明する。
図1および図2に示される如く、本発明の一実施形態の雄端子8x,8yとフレキシブルプリント回路体7の接続構造は、基部6a,6bと、フレキシブルプリント回路体7と、雄端子8x,8yから構成されるものである。
【0047】
そのような構造として、具体的に部品となっているものとして中継部品5すなわち中継用コネクタ基板5について説明する。図1に示されるように、中継用コネクタ基板5は、樹脂成形部6と、フレキシブルプリント回路体7と、複数の丸ピンタイプの雄端子8xおよび他の雄端子8yから構成されている。
【0048】
図1および図2に示されるように、基部6a,6bに、丸ピンタイプの雄端子8x,8yが圧入されつつ挿入される取付孔6dと、この雄端子8x,8yが固定される係合用凹部6eおよびこの係合用凹部6eに続いているガイド溝6e′が設けられている。また、フレキシブルプリント回路体7に、回路導体7aの端部7eに雄端子8xが挿通される貫通孔7dが設けられてある。また、丸ピンタイプの雄端子8x,8yに、前記基部6a,6bの取付孔6dの係合用凹部6eに対応した第1の係止部8eと、フレキシブルプリント回路体7を介して基部6a,6bに固定される第2の係止部8fが設けられている。
【0049】
そして、基部6a,6bにフレキシブルプリント回路体7が取付けられ、フレキシブルプリント回路体7の回路導体7aの端部7eに設けられた貫通孔7dから基部6aの取付孔6dにかけて、丸ピンタイプの雄端子8xが、これの先端部8cから挿入される。雄端子8x,8yの本体部8bの直径と、樹脂成形部6の基部6a,6bに設けられた端子取付用孔6dの直径との関係は、しまり嵌め、中間嵌め、ゆるみ嵌めの何れの状態の関係であってもよい。
【0050】
そして雄端子8xが完全に基部6aの取付孔6dに嵌め込まれることで、フレキシブルプリント回路体7の回路導体7aと雄端子8xの第2の係止部8fが接触される。これにより、雄端子8xが基部6aの取付孔6d内に固定されると共に、雄端子8xとフレキシブルプリント回路体7の回路導体7aとが通電可能に接続される。
【0051】
このような雄端子8xの基部6aへの取付状態について、図2と共に詳しく説明する。
雄端子8xに設けられた第1の係止部8eは、この雄端子8xの本体部8bの長手方向に平行な部分と、この平行な部分の両側にテーパガイド面としての機能を果す一対の傾斜部分から形成されて、略台形をしたものとなっている。一方、基部6aの端子取付用孔6dの周辺部に設けられた係合用凹部6eと、この係合用凹部6eに続く端子取付用孔6dの周辺部に設けられたガイド溝6e′との間に段差部が設けられている。
【0052】
そして雄端子8xに設けられた第1の係止部8eのうち、第2の係止部8f側の傾斜部分が、基部6aの端子取付用孔6dの周辺部に設けられた係合用凹部6eとガイド溝6e′との間に形成された前記段差部に当接されている。また、雄端子8xの第2の係止部8fを形成している折曲げ部8g″が、フレキシブルプリント回路体7に設けられた回路導体7aに当接されている。このようにして雄端子8xは基部6aに固定されていると共に、雄端子8xとフレキシブルプリント回路体7の回路導体7aとが通電可能に接続されている。
【0053】
このようにすれば、雄端子8x,8yが中継用コネクタ基板5の基部6a,6bに設けられた端子取付用孔6dへ圧入されながら取付けられるだけで、雄端子8x,8yとフレキシブルプリント回路体7の回路導体7aとを通電可能に接続できる。また、各雄端子8x,8y間のピッチを狭めることも可能となり、雄端子8x,8yとフレキシブルプリント回路体7との接続構造の小型化・コンパクト化を図ることが可能となる。
【0054】
また、はんだ付けの作業が不要となり、組付け作業性が向上される。さらに、はんだ材を使用する必要性が無いから各部品を分解し易くなり、容易にリサイクルの作業を行うことが可能となり、環境に配慮したものとすることができる。
【0055】
また、雄端子8xの第1の係止部8eは、一対のテーパガイド面が設けられた一対の突部8eとして雄端子8xの本体部8bに形成されている。そして、雄端子8xの第2の係止部8fは、雄端子8xの本体部8bが折曲げ部8g′から折返されて、傾斜部8gが形成されると共にさらに他の折曲げ部8g″で折返されて、略S字形をした曲げ部形状となっている。
【0056】
このように、雄端子8xの第1の係止部8eを一対のテーパガイド面が設けられた一対の突部8eとすることで、雄端子8xは樹脂成形部6に設けられた基部6aの端子取付用孔6dに容易に圧入されつつ挿入されることが可能となる。しかも、リサイクルなどの理由で、雄端子8xやフレキシブルプリント回路体7が樹脂成形部6に設けられた基部6aから取外される際に、雄端子8xは樹脂成形部6に設けられた基部6aの端子取付用孔6dから抜出され易くなる。
【0057】
また、雄端子8xの第2の係止部8fは、雄端子8xの本体部8bが折曲げ部8g′から折返されて、傾斜部8gが形成されると共にさらにもう一つの折曲げ部8g″で折返されて、略S字形をした曲げ部形状に加工されている。このような略S字形をした曲げ部形状が雄端子8xの一端側に設けられることで、雄端子8xが樹脂成形部6の基部6aに完全に固定された際に、雄端子8xの略S字形をした曲げ部がフレキシブルプリント回路体7や基部6aに当接されると共に、前記略S字形をした曲げ部に適度な復元弾性力が発生されることとなる。
【0058】
また、雄端子8xに一対の突部8eと略S字形をした曲げ部が設けられ、この一対の突部8eと略S字形をした曲げ部の間隔が適切な距離に設定されることで、雄端子8xが基部6aに完全に取付けられた際に曲げ部が変形され、前記略S字形をした曲げ部に適度な復元弾性力が発生されると共に、雄端子8xはこれに設けられた一対の突部8eと略S字形をした曲げ部によって、図2に示すように、これらの間に樹脂成形部6の基部6aとフレキシブルプリント回路体7の回路導体7aを確実に挟持することとなる。
【0059】
また、図1および図2に示されるように、基部6aの端子取付用孔6dの周辺部に設けられた一対の係合用凹部6eに続くようにしてガイド溝6e′設けられてある。このようなガイド溝6e′が前記基部6aの端子取付用孔6dの周辺部に設けられることにより、合成樹脂製の基部6aに設けられた取付孔6dに雄端子8x〜8y′が挿入されて取付けられる際に、丸ピンタイプの雄端子8x〜8y′の一対の突部8e〜8e″は前記ガイド溝6e′に圧入されつつ導かれることとなる。
【0060】
そのため、丸ピンタイプの雄端子8x〜8y′が合成樹脂製の基部6aの取付孔6dに差込まれる際に、丸ピンタイプの雄端子8x〜8y′が回動されて前記雄端子8x〜8y′が前記基部6aに不揃いに取付けられると言う心配もない。丸ピンタイプの雄端子8xの本体部8bに設けられた一対の突部8eが、基部6aの端子取付用孔6dの周辺部に設けられた一対の係合用凹部6eに続くガイド溝6e′に所定の向きで圧入されることにより、図1に示されるように、雄端子8xは整列された状態で基部6aに取付けられる。
【0061】
このようにすれば、例えば、基部6aに取付けられた隣り合う雄端子8xの略S字型をした第2の係止部8fが、互いに接触し合うことにより発生されるものと懸念される電気的なショートなどの不具合を未然に防止することができる。このように、各ピッチ間の狭い雄端子8xの取付部位であっても、何ら支障なく雄端子8xを前記基部6aに容易に整列させて取付けることが可能となる。
【0062】
図3に他の実施形態に用いられる各種形状をした雄端子8x′,8y′が示されている。
図3に示される各種形状をした丸ピンタイプの雄端子8x′,8y′は、円柱形状をした本体部8bの一部が電気接触部8aとして機能する点や、先端部8cにテーパガイド面が設けられている点で、図1や図2に示される雄端子8x,8yと共通したものであるが、雄端子8x′,8y′の第1の係止部8e′と第2の係止部8f′において、図1や図2に示される雄端子8x,8yと異なるものである。
【0063】
図3(a)に示される丸ピンタイプの雄端子8x′,8y′の第1の係止部8eの形状は、図1および図2に示される丸ピンタイプの雄端子8xの第1の係止部8eの形状と同じものである。しかし、図3(a)に示される丸ピンタイプの雄端子8x′,8y′の第2の係止部8f′は、円柱形をした本体部8bに対して、この円柱形の本体部8bの直径よりも大きい直径の円盤形状をした後端部8d′として形成されたものとなっている。
【0064】
図3(a)に示される丸ピンタイプの雄端子8x′,8y′が、樹脂成形部6の基部6aに設けられた取付孔6dへ差込まれる際に、円盤形状をした後端部8d′がフレキシブルプリント回路体7の回路導体7aと当接されると共に、一対の突部8eと前記円盤形状をした後端部8d′とによって、雄端子8x′,8y′は合成樹脂製の基部6aを挟持することとなる。このようにして、雄端子8x′,8y′はフレキシブルプリント回路体7を介して基部6aに確実に固定されると共に、雄端子8x′,8y′とフレキシブルプリント回路体7の回路導体7aとが通電可能に接続される。
【0065】
また、図3(b)に示される丸ピンタイプの雄端子8x′,8y′の第1の係止部8e′は、略円弧形状をした一対の突部8e′が設けられたものとなっており、樹脂成形部6の基部6aに設けられた取付孔6dに対して嵌脱され易いように形成されたものである。また、図3(b)に示される丸ピンタイプの雄端子8x′,8y′の第2の係止部8f′の形状は、図3(a)に示される円盤形状をした後端部8d′の第1の係止部8e,8e′側の面に、4個の円錐形状をした突起8hが等間隔に設けられたものである。
【0066】
図3(b)に示される丸ピンタイプの雄端子8x′,8y′が、樹脂成形部6の基部6aに設けられた取付孔6dへ差込まれる際に、雄端子8x′,8y′の円盤形状をした後端部8d′に突設された複数個の突起8hが、柔軟なフレキシブルプリント回路体7を介して合成樹脂製の基部6aに突刺さることで、雄端子8x′,8y′は基部6aに確実に固定されると共に、雄端子8x′,8y′とフレキシブルプリント回路体7の回路導体7aとが通電可能に接続される。
【0067】
また、図3(c)に示される丸ピンタイプの雄端子8x′,8y′の第1の係止部8e″は、2つの傾斜部が形成されて略三角形状をした一対の突部8e″が設けられたものとなっている。また、図3(c)に示される丸ピンタイプの雄端子8x′,8y′の第2の係止部8f′の形状は、図3(a)に示される円盤形状をした後端部8d′の第1の係止部8e,8e′側の面と、円柱形をした本体部8bの表面を短絡して結ぶように、三角形をした傾斜突出部8iが等間隔に4ヶ所ほど設けられたものである。
【0068】
図3(c)に示される丸ピンタイプの雄端子8x′,8y′が、樹脂成形部6の基部6aに設けられた取付孔6dへ差込まれる際に、雄端子8x′,8y′の円盤形状をした後端部8d′に設けられた複数個の傾斜突出部8iが、柔軟なフレキシブルプリント回路体7の端部7eの貫通孔7dを介して、合成樹脂製の基部6aに設けられた端子取付用孔6dの開口部周辺に食い込む。このようにすると、くさび効果が発揮されることとなり、これにより雄端子8x′,8y′は基部6aに確実に固定されると共に、雄端子8x′,8y′とフレキシブルプリント回路体7の回路導体7aとが通電可能に接続される。
【0069】
上記の各端子8x〜8y′の第1の係止部8e〜8e″に設けられたテーパガイド面は、樹脂成形部6の基部6aに設けられた取付孔6dに各端子8x〜8y′が固定された際に、基部6aの端子取付用孔6dの周辺部に設けられた係合用凹部6eとガイド溝6e′との間の段差部に確実に当接され、且つ、樹脂成形部6の基部6aに設けられた取付孔6dから端子8x〜8y′が不用意に抜出されない程度の傾斜角度に設定されている。
【0070】
図4に他の実施形態に用いられる角ピンタイプの雄端子8x″,8y″の一例が示されている。
この角ピンタイプの雄端子8x″,8y″について説明すると、まず、本体部8b″、先端部8c″、後端部8d″が形成されている。そして前記雄端子8x″,8y″の本体部8b″の一部は電気接触部8a″となっている。また、前記雄端子8x″,8y″の先端部8c″は、先にも説明したようにテーパガイド面として形成されている。
【0071】
前記雄端子8x″,8y″の本体部8b″に、一対の第1の係止部8jすなわち突出部8jもしくはダボ8jが設けられている。また、前記雄端子8x″,8y″の後端部8d″を含むこれの周辺近傍部に第2の係止部8f″が形成されている。
【0072】
角ピンタイプの雄端子8x″,8y″の第1の係止部8jすなわち突出部8jは、一対の台形突出部8j′により形成されている。前記雄端子8x″,8y″の第1の係止部8jを形成する一方の台形突出部8j′の傾斜面8kと、これに隣り合った他方の台形突出部8j′の傾斜面8kとにより、前記雄端子8x″,8y″の第1の係止部8jにV溝8k′が設けられている。
【0073】
角ピンタイプの雄端子8x″,8y″の後端部8d″を含む第2の係止部8f″は、この雄端子8x″,8y″の本体部8b″の幅よりも広い幅となるように形成されている。すなわち角ピンタイプの雄端子8x″,8y″の係止部8f″は、略T字型をした形状となっている。
このような形状をした第1の係止部8jと第2の係止部8f″により、角ピンタイプの雄端子8x″,8y″は相手取付部に確実に固定されるものと期待される。
【0074】
また、各端子8x〜8y″に、第1の係止部8e〜8e″,8jと第2の係止部8f〜8f″が設けられ、第1の係止部8e〜8e″,8jと第2の係止部8f〜8f″との間隔が適切な距離に設定されることで、各端子8x〜8y″は取付基部を確実に挟持することとなる。
【0075】
また、第2の係止部8f〜8f″が、図1および図2に示されるようなS字型であったり、図3に示される円盤型であったり、図4に示されるT字型であれば、雄端子8x,8yを指でつかみ易くなり、組付けが行われる際であったり、リサイクルによる分解が行われる際に、取付け、取外しの作業性に優れた雄端子8x,8yとなることも期待される。
【0076】
図5に示される如く、中継用コネクタ基板5と補機モジュールZの分解斜視図が示されている。以下に中継用コネクタ基板5が組込まれるカメラモジュールZについて、各部品と共にこれら部品の組立工順、組立方法を含めて説明する。
【0077】
まず、CCDカメラ1に組込まれて重要な機能を発揮するCCDについて説明する。CCDは主に電荷結合素子を指し、詳しくは光に反応する半導体素子を使って画像などの光として取り込まれる信号を電気信号に変換する装置を言う。CCDは、「Charge Coupled Device」の略称であり、米国のベル研究所が1970年に発表した半導体である。一般にCCDは画素数の大きさで画質の良否が決まることが多く、CCDの画素数は数十万から数百万と幅広く設定されている。画素数は今後の要求により、さらに増やされるものと期待されている。
【0078】
CCDは、デジタルカメラやビデオカメラなどのカメラ類、ファクシミリ、スキャナー、複写機もしくはレーザービームプリンタなどのコピーマシンなどに数多く採用されている。また、デジタルカメラの場合は焦点部分に銀塩フィルムの代わりにCCDが配置されている。最近では、高画素数のCCDが廉価になってきており、デジタルカメラの低価格化、高画質化に大きく貢献されている。
【0079】
補機1として用いられるカメラ1は、例えばCCDを用いたカメラ、MOS(Metal Oxide Semiconductorの略称である)を用いたカメラなどいかなる形式のカメラであってもよい。CCDについては前述した通りであるが、以下に本発明の補機モジュールZの一例として用いられるカメラ1に関し、これに取付けられたCCDの固体撮像素子について詳しく説明する。
【0080】
CCDは、主に、フォトダイオードすなわち感光素子、転送ゲート、そしてオーバーフロードレインが備えられて構成され、電荷の取り出し方によりフレーム転送、インターライン転送などの転送方式がある。また一般にCCDは、感光部の横に垂直転送部が備えられてあり、その間に転送ゲートがある。例えば、そのようなCCDでは、高抵抗の基板を採用し、また垂直転送部のn層の下にpウエルを設けて、これで基板の奥で発生した光電荷が転送部に流れ込むのを阻止しており、このようにすることでスミア現象が抑えられるなどの工夫が為されている。
【0081】
CCDの固体撮像素子は10mm角にも満たないシリコン基板の上に、感光部、オーバーフロードレイン、垂直・水平転送部などが所せましと配置されている。また、このようなシリコン基板の上に、約20万個〜600万個前後の画素が碁盤の目のように整然と並べられている。画素数について説明すれば、例えば1つの画素が、横に2000個、縦に1500個並んでいる場合、その総計は2000×1500=300万個となり、この場合、画素数は300万である。
【0082】
このようなシリコン基板の面に、レンズを通して被写体の光学像が結ばれると、各々の画素の中に、その明るさに応じた数の光電子が生じる。すなわち被写体は電子の像に交換されたことになる。その後、この一面に並んだ多数の画素は水平走査線に分解されながら、この光電子は映像信号として取出されてゆく。
【0083】
詳しく説明すると、入射光により生じた光電荷は、転送パルスが加えられると一斉に垂直転送CCDに移る。次に、この垂直転送CCDに転送パルスを加えると、この電荷はCCDの中を画素から画素へと順ぐりに転送されて、遂には水平転送CCDに到達し、今度は水平走査周期ごとに水平に次々と転送されて、出力部から信号として取り出されてゆく。
【0084】
CCDをより高感度化しようとするにも、面積の広い感光部がなかなか確保できないこともあるが、それを解決する一例として、電荷転送部の上に撮像管のターゲット膜のような高感度の感光素子を重ねた2層構造の固体撮像素子などが用いられる例もある。今後の固体撮像素子は、撮像管なみの高感度化、画素数を増加して解像度の向上とモアレの軽減化、イメージサイズの縮小化などが一層はかられ、これによりCCDは高性能で低コストとなることが期待されている。
【0085】
一方、MOSについて説明すると、MOSは金属酸化膜半導体を指し、主に集積回路として用いられ消費電力が少ないなどの利点をもっている。MOS型の固体撮像素子は、入射した光の強弱に応じた数の光電荷を発生するもので、これを一時蓄積する機能をもったフォトダイオードと、そこに蓄積された電荷を取り出すスイッチの役目をするトランジスタを組み合わせた画素が多数整列されて構成されるものである。
【0086】
次にカメラモジュールY,Zを構成する各部品について、順次、詳しく説明する。図5に示されるように、カメラ1は、レンズ1a、レンズ周辺部1bを含めた部分より構成され、また、内部にCCDが備えられてCCDカメラ1となっている。
【0087】
補機用基板2について見れば、図5に示されるように、この基板本体2′は略直方体の形状となっている。絶縁性樹脂よりなる基板本体2′に、銅箔などの金属箔よりなる複数の回路導体(図示せず)が設けられて、印刷配線板が形成されている。そして回路導体を含む印刷配線板の上に絶縁皮膜が設けられて漏電、ショートといった電気的な不具合が発生されないように対処され、このようにして補機用基板2が形成されている。このような補機用基板2はプリント基板とも呼ばれている。
【0088】
各々の電気配線に接続するための各種のリレー、ヒューズ、コンデンサ、半導体、端子、バスバー、コネクタ、電線などの各種電気回路(図示せず)が、必要に応じて基板本体2′に保持される。補機用基板2は、このような各種電気回路を保持すると共に、各種電気回路間で電気的な接触不良が生じないようにするための絶縁の機能をもったプレートであり、このような性能が要求されることから、このような補機用基板2を絶縁基板と呼んでもよい。
【0089】
また、図5から判断できるように、補機用基板2の下面2a側に、雌端子8vおよびコネクタハウジング21から構成されるコネクタ20が備えられている。コネクタ20のコネクタハウジング21の収容室内に取付けられた雌端子8vの一端と、補機用基板2に設けられた銅箔などの金属箔から形成される回路導線とが、はんだ付けされて電気的に接続される。このようなPCB用コネクタ20に、図1に示される中継部品5の第2のコネクタ主体部32が接続される。
【0090】
また、図5に示されるカメラモジュールYについて説明すると、ここではカメラ1とコネクタ20を備える補機用基板2が、カバー9の下面9a側に取付けられて、カメラモジュールYが構成されている。カメラ1とPCB用コネクタ20を備える補機用基板2が取付けられたカバー9の四隅近傍部のうちの3ヶ所に、カバー9がカメラケース3に固定されるための3つの取付孔9bが設けられている。カバー9に設けられた取付孔9bに、3つのねじ(図示せず)などの止具を差し込んで螺合させることで、前記カメラモジュールYとカメラケース3とが組付けられる。
【0091】
補機用基板2、又は、補機モジュール用中継部品5すなわち中継用コネクタ基板5を構成する樹脂成形部6の成形材料について説明すると、例えば、熱硬化性樹脂または熱可塑性樹脂などの合成樹脂であれば、成形性に優れると共に各種端子もしくは各種バスバーなどの各種電気関係部品を良好に絶縁できるので好ましい。例えば吸水性の低い性質を有する前記いずれかの合成樹脂であれば、寸法安定性、大量生産性、また安定した電気的性能などに優れ好ましい。
【0092】
また迅速な成形性などの点から、例えば中継用コネクタ基板5を構成する樹脂成形部6に熱可塑性合成樹脂が用いられ、この熱可塑性合成樹脂としてホットメルト材が選択されると良い。ホットメルト材は特殊接着剤の一種であり、加熱されることにより軟化または溶融され、この状態のものが冷却されることによって急速に固着されるタイプのものを言う。
【0093】
ホットメルト材はこのような性質を備えているので、ホットメルト材を用いて成形作業が行われると迅速な成形工程を行うことが可能となり生産性が向上される。このようにホットメルト材は生産効率の点などで優れたものである。ホットメルト材は熱可塑性樹脂を基材とした接着剤で、いわゆる樹脂はんだのタイプのものである。
【0094】
ホットメルト材として、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVAと略称する)をベースポリマーとするものや、エチレン−アクリル酸エチル共重合体(EEAと略称する)をベースポリマーとするもの、また、ポリアミド系(PAと略称する)、ポリウレタン系(PURと略称する)、ポリエチレン系(PEと略称する)、ポリエステル系、アタクチックポリプロピレン系のものをベースポリマーとするものなどが挙げられる。
【0095】
さらに耐熱性が改良されたPUR系などの反応形ホットメルトや、溶剤形粘着剤に代わる粘着形ホットメルトも実用化され始めている。また、環境への配慮や省資源の点などから水性ホットメルトも検討されつつある。ポリアミド系のホットメルト材は、成形性、価格などの点で総合的に優れるので好ましい。
【0096】
PCB用コネクタ20の雌端子8vが、補機用基板2の基板本体2′に設けられた銅箔などの金属箔から形成される回路導体の所定の位置にはんだ付けされて一体化され、このようにしてPCB用コネクタ20は補機用基板2の一部として構成されている。
【0097】
補機用基板2やフレキシブルプリント回路体などのプリント配線板に設けられた金属箔などの回路導体に、はんだ付けされて使用されるコネクタに関し、このようなコネクタはPCB用コネクタと呼ばれている。ちなみに「PCB」とは、「Printed Circuit Board」の略称である。PCB用コネクタに使用される端子は一般に角ピンタイプのバスバーであるが、本発明に用いられるコネクタの端子は、いかなるタイプの端子であってもよい。
【0098】
PCB用コネクタは、主に垂直取付形と水平取付形との2種類の取付タイプに分けられる。垂直取付形のPCB用コネクタは、雄雌コネクタの結合方向が基板に対して垂直となるように取付けられるタイプのものを言う。一方、水平取付形のPCB用コネクタは、雄雌コネクタの結合方向が基板に対して水平になるように取付けられるタイプのものを言う。
【0099】
図5に示されるように、カメラケース3は、底壁3cと底壁3cの四方を側壁3dで取り囲まれて収容室3eが形成されている。図5に示される前記カメラモジュールYを構成するカバー9の四隅のうち、3ヶ所の取付孔9bに対応して、カメラケース3の収容室3e内に、前記カメラモジュールYを取付けるための固定部3aおよび雌ねじ穴3bが3ヶ所ほど設けられている。
【0100】
また、樹脂成形部6を含む中継用コネクタ基板5がカメラケース3の収容室3e内に取付けられて固定されるために、図1および図5に示される樹脂成形部6を形成する基板6cの所定の位置に設けられた2つの基板取付用孔6gに対応して、図5に示される通り、カメラケース3の底壁3cに固定部3a′と雌ねじ穴3b′が2ヶ所ほど設けられている。
【0101】
カメラケース3に前記カメラモジュールYが取付けられた際に、カメラモジュールYの下面側に設けられた各種電気関連部品などが外部から保護されて密閉されるために、図5に示されるカバー9の下面9a側の四隅端部近傍部に形成された一様な平面部位からなる合せ面に対応して、図5に示されるカメラケース3の各側壁3dの上端面側に、一様な平面部位からなる合せ面3gが形成されている。また図5に示されるように、カメラケース3の収容室3e内よりカメラケース3の外部にかけて貫通孔3fが設けられてあり、この貫通孔3fはコネクタ間口を介してコネクタハウジング33の開口部へとつながっている。
【0102】
ハウジングについて簡単に説明すると、ハウジングは部品を収容する箱型の部分や機械を格納するフレームなど物を入れておく箱や、箱に類似したものを言う。図5に示されるように、コネクタハウジング33は4つの側壁33a,33a′から形成されて、電線側から見ると略矩形をした箱状となって相手コネクタ収容室33bが形成されている。
【0103】
相手部品すなわち相手コネクタ10がカメラモジュールZに構成されるコネクタに挿入される際に、相手コネクタ10のロックアーム40に設けられたロック突起45の摺接面45bが、コネクタハウジング33の天壁33a′内側の摺接面と互いに摺接される。
【0104】
また図5に示されるように、コネクタハウジング33の天壁33a′に、図5および図6に示される相手コネクタ10に設けられたロックアーム40の係止部45と嵌め合わされるための係合部35、具体的にいえば係合孔35が設けられている。
【0105】
コネクタハウジング33の天壁33a′に設けられた係合孔35は、コネクタハウジング33の開口部側に形成された係合面35aと、この係合面35aに平行に向かい合う側面と、この係合面35aと直交し前記側面と結ばれる2つの側面とから形成されている。このように、コネクタハウジング33に設けられた係合孔35は、相手コネクタ10のロック突起45に対応して略矩形をした貫通孔形状となっている。
【0106】
コネクタハウジング33に設けられた係合孔35の係合面35aは、コネクタハウジング33に設けられた摺接面を含む天壁33a′の内面と、直角に交わる面となるようにして形成されている。図5に示されるコネクタハウジング33に設けられた係合孔35の係合面35aは、図5および図6から判るように相手コネクタ10のロックアーム40に設けられたロック突起45の係止面45aに対応する。
【0107】
また、コネクタハウジング33は、カメラケース3などのケース3と同一の材質で一体に射出成形により形成されているので部品点数が増えると言うことがない。またコネクタハウジング33は、カメラケース3などのケース3に一体成形されているから二色成形もしくは二次成形を行う必要性もなく、そのような成形方法を行うことによって製造工程が煩雑化され、結果としてカメラモジュールZなどの補機モジュールZの価格が甚だしく上昇してしまうと言うこともない。
【0108】
カメラケース3の材質やカメラ1保護用カバー9などの材質は、例えばアルミダイカストなどのアルミニウム合金により形成されていれば、軽量であると共に機械的強度、耐食性、加工性、生産性など多くの点で優れるので好ましい。
【0109】
自動車の外部に取付けられるCCDカメラ1は雨風に曝されるので、耐食性を有することは重要であり、また自動車の軽量化に寄与するためにも比重の小さい材料であることが好ましい。そのような用途で用いられるカメラケース3またはカメラ1保護用カバーの材料として、アルミニウム合金、または射出成形が可能な合成樹脂でしかも熱可塑性的な性質を有する合成樹脂であることが、大量生産性に優れることから好ましい。
【0110】
図5に示される如く、CCDカメラ1が取付けられ、且つ、雌端子8vおよびコネクタハウジング21から構成されるPCB用コネクタ20が備えられた補機用基板2、すなわち、カメラモジュールYがカメラケース3に取付け可能なように準備されている。
また、図5に示される樹脂成形部6と、フレキシブルプリント回路体7と、複数の丸ピンタイプの雄端子8xおよび他の雄端子8yが組付けられて、図1に示される中継用コネクタ基板5が構成される。
【0111】
中継用コネクタ基板5の組立工順について詳しく説明すると、図5に示されるように、フレキシブルプリント回路体7が矢印S1の取付方向に沿って樹脂成形部6に取付けられる。その際に、フレキシブルプリント回路体7の一方は、樹脂成形部6に形成された第1の基部6aの根元周辺部から、基板6cを貫通するようにして設けられた挿通孔6fに引き通される。図1に示されるフレキシブルプリント回路体7は、接着剤、粘着テープなどの各種の付着手段、または雄端子8x,8yなどの取付手段などにより、樹脂成形部6の所定の位置に備えられる。
【0112】
図5から判るように、フレキシブルプリント回路体7は、平面状態においてL字型に形成されたものであり、これと共に3本の回路導体7aも略90°ほど異なる方向に延ばされているものである。フレキシブルプリント回路体7を平面状態において略L字型に形成させたり、また略90°に折曲げることで、雄端子8xと他の雄端子8yの方向を異なる直角方向に設定させることができる。
【0113】
そして、図1および図5から判るように、一対の突部8eから形成される第1の係止部8eおよび略S字型をした第2の係止部8fを備える雄端子8xが、矢印S2の取付方向に沿って、その先端部8cよりフレキシブルプリント回路体7の回路導体7aの端部7eに設けられた貫通孔7dに挿入される。これと共に、前記雄端子8xは、樹脂成形部6の第1の基部6aに設けられた取付孔6d、ガイド溝6e′、係合用凹部6eに圧入されながら挿入されて取付けられる。これにより第1の電気接続部31すなわち樹脂成形部6に第1のコネクタ主体部31が構成される。
【0114】
同じく図1および図5から判るように、一対の突部8eから形成される第1の係止部8eおよび略S字型をした第2の係止部8fを備える他の雄端子8yが、矢印S3(図1)の取付方向に沿って、その先端部8cよりフレキシブルプリント回路体7の回路導体7aの他方の端部に設けられた貫通孔に挿入される。これと共に、前記他の雄端子8yは、樹脂成形部6の第2の基部6bに設けられた取付孔6d、ガイド溝、係合用凹部6eに圧入されながら挿入されて取付けられる。これにより第2の電気接続部32すなわち樹脂成形部6に第2のコネクタ主体部32が構成される。
【0115】
そして図1および図2から判るように、雄端子8x,8yの一対の突部8eが完全に基部6a,6bの取付孔6dの周辺に設けられた一対の係合用凹部6eとガイド溝6e′の間の段差部分に嵌め込まれることで、フレキシブルプリント回路体7の回路導体7aと、雄端子8x,8yの第2の係止部8fの一部を形成する折曲げ部8g″が弾性接触される。このようにして、図1に示される通りの中継用コネクタ基板5が組立てられると共に、第1のコネクタ主体部31の雄端子8xから第2のコネクタ主体部32の他の端子8yまで、フレキシブルプリント回路体7の回路導体7aで通電可能に接続される。
【0116】
そして、図1および図5から判るように、図5に示される上記カメラモジュールYと、図1に示される前記中継用コネクタ基板5とが、図5に示されるカメラケース3の収容室3eに組付けられることでカメラモジュールZが組立てられる。
【0117】
中継用コネクタ基板5に構成された第1のコネクタ主体部31の構造に対応して、カメラケース3に貫通孔3fとコネクタハウジング33が形成されている。そして、中継用コネクタ基板5が矢印S4(図5)で示される取付方向に沿うように移動されて、中継用コネクタ基板5はカメラケース3の収容室3e内に取付けられる。
【0118】
その際に、中継用コネクタ基板5の第1のコネクタ主体部31が、カメラケース3に形成されたコネクタハウジング33に嵌合されて取付けられることで、カメラケース3にコネクタが構成される。その後、ねじ(図示せず)などの止具が中継用コネクタ基板5の基板取付用孔6gを介して、カメラケース3の底壁3cに設けられた固定部3a′の雌ねじ穴3b′に取付けられる。スパナ、ドライバなどの工具によってねじが締め込まれて螺合され、このようにして中継用コネクタ基板5はカメラケース3の収容室3e内に確実に固定される。
【0119】
その後、図5に示されるように、前記補機用基板2すなわちカメラモジュールYが、矢印S4で示される取付方向に沿うように移動され、カメラモジュールYがカメラケース3に取付けられることで、前記補機用基板2に備えられたPCB用コネクタ20と、前記中継用コネクタ基板5に構成された第2のコネクタ主体部32が嵌合される。これにより、前記補機用基板2に備えられたPCB用コネクタ20の雌端子8vと、前記中継用コネクタ基板5に構成された第2のコネクタ主体部32の他の雄端子8yが通電可能に接続される。
【0120】
その後、ねじ(図示せず)などの止具がカバー9の取付孔9bを介して、カメラケース3の収容室3eの四隅のうち、3ヶ所に設けられた固定部3aの雌ねじ穴3bに取付けられる。スパナ、ドライバなどの工具によってねじが締め込まれて螺合され、このようにして前記カメラモジュールYは確実にカメラケース3に組付けられる。
【0121】
このようにすれば、CCDカメラ1とワイヤハーネス4などの電線類とを独立させることができるから、カメラケース1に取付けられる各種の部品類をワイヤハーネス4と別工程で組立てることが可能となり組付け性が改善される。雄端子8x,8yを備える中継用コネクタ基板5が用いられてカメラモジュールZが組立てられるものであるから、組立作業の際に簡単にカメラモジュールZにコネクタを構成させることができる。さらに電気接続部分の部品点数の削減化によって、カメラモジュールZの価格の低減化が図られる。またカメラモジュールZの組立作業が自動化されることも期待される。
【0122】
また、本発明のカメラモジュールZの構造を用いれば、雄端子8x,8yが設けられた第1のコネクタ主体部31を備える中継用コネクタ基板5が、カメラケース3に設けられたコネクタハウジング33に取付けられることによって、カメラモジュールZにコネクタが構成され、CCDカメラ1を備える補機用基板2がカメラケース3の収容室3eに取付けられることによって、CCDカメラ1と中継用コネクタ基板5とが接続されるものであるから、組立性に優れ、また、カメラモジュールZからワイヤハーネス4を取外す際に、カメラモジュールZを分解することなくワイヤハーネス4から分離させることが可能となり、取り扱いなどのメンテナンス性に優れたカメラモジュールZを提供することが可能となる。
【0123】
このようにカメラモジュールZが組立てられやすいことに関連して、カメラモジュールZは分解され易くなり、これによりリサイクルを行うには適した構造といえる。従って昨今の地球環境上に関する産業廃棄物の低減化にも寄与される。
【0124】
さらに従来の補機モジュールを組立てる際に懸念されていた不具合品の発生を無くすことが可能となる。従来の構造のカメラモジュールは、CCDカメラ1などが取付けられた補機用基板2をケース3へ取付けて組立てる際に、補機用基板2とケース3との間に電線が挟み込まれて、いわゆる電線の噛み込みが発生されてしまうこともあり、このような補機モジュールは、電線が内部で切断されていることも懸念されていたので不良品として取り扱わなければならなかった。
【0125】
しかし、このような半完成品のものを廃棄することは地球環境上において好ましくなく、また生産的にも無駄であるので、再度、電線に関係する部品を交換するなどして、補機モジュールを組立て直す必要性もあった。しかし本発明を採用することにより煩雑な手間などを介すことなく、このような不具合品を無くすことが可能となった。
【0126】
また、従来のカメラモジュールのように煩雑な組立作業を行う必要もなく、迅速な補機モジュールZの組立作業が行えるようになった。
さらに、補機モジュールZに接続される相手コネクタ10として規格化された汎用のコネクタを用いることもでき、部品の共用化もしくは共通化に伴う管理工数の削減化および価格の低減化を図ることもできる。
【0127】
図5および図6に示されるように、相手コネクタ10のコネクタハウジング11の電線側開口部より、ワイヤハーネス4が手前側に向けて伸びるようにして取付けられ、このようにしてワイヤハーネス4と相手部品すなわち相手コネクタ10とが接続される。集束用テープ4bまたは可撓性を有する防水用チューブなどによって、電気的に接続されるケーブル4a,4a′などが1つになるようにして束ねられ、このようにしてワイヤハーネス4が構成されている。
【0128】
ワイヤハーネスについて詳しく説明すると、ワイヤハーネスは自動車などの電気回路のうち高圧回路と始動回路以外の配線が束ねられたものを言う場合もあるが、ここでは特に規定されない。ワイヤハーネスは、これが取付けられる自動車の種類、形式、グレードなどに応じ、自動車メーカの組立てラインすなわち流れ作業ラインにおいて電線などの組付けが簡単にできて便利であるようにするために、予め電線メーカで電線などの配線類がまとめられた組配線のものを言う。自動車用電線はその殆どがハーネス化されている。
【0129】
自動車の始動、充電、照明などのための車内配線用のものは低圧電線と呼ばれ、エンジンの点火装置に用いられるものは高圧電線と呼ばれている。例えば、低圧電線に架橋ポリエチレン製の耐熱電線や架橋ビニル製の耐熱電線が用いられ、高圧電線にゴム絶縁でシース、耐油、耐オゾン性に優れたクロロプレンが用いられる。これらの電線は、使用される部位により、常に振動を受けたり、高温、寒冷、機械油、風雨などに曝される。しかし、このような厳しい要求特性の条件下であっても、自動車用電線などの自動車用部品は安定した性能が維持されるように要求されている。
【0130】
ワイヤハーネス4を構成するケーブル4a,4a′などの電線は、主に導体と絶縁被覆体とから構成されて芯線などが形成される。このようなケーブル4a,4a′が束ねられて構成されるワイヤハーネス4は、自動車などに取付けられる際に必要な部位が折り曲げられる。
【0131】
そのため導体の材質は、通電性が良好であるばかりでなく繰り返しの折り曲げにも耐えうるように可撓性を有するものが好ましく、そのような金属線として軟銅線などの銅系電線などが挙げられる。また、ケーブル4a,4a′は複数の導体が束ねられると共に適度にねじられて、強度などに優れた芯線の状態となっている。さらに細いサイズが維持されつつ銅線などの金属線からなる導体の表面の絶縁性をより高くするために、エナメル材の被覆された導体が、ケーブル4a,4a′、ワイヤハーネス4などの電線に用いられてもよい。
【0132】
そして、導体を保護する絶縁被覆体やチューブもまた、前記で説明したように繰り返しの折り曲げに耐えうる性質を有する絶縁材料で形成されることが好ましく、例えば可撓性の絶縁材料であることが望ましい。そのような材質として、例えば、塩化ビニル系ポリマー、ポリエチレン系ポリマーなどの熱可塑性樹脂材もしくはゴム材、又はこれらの混合材などが挙げられる。また必要に応じて絶縁材料に各種の充填材が添加されてあってもよい。これらの絶縁被覆材が例えば押出成形される際に、これと共にダイの押出孔の部分に銅線などの前記導体が通されることにより、絶縁被覆体と導体とが複合化されて、ケーブル4a,4a′、ワイヤハーネス4などの電線が構成される。
【0133】
このようなワイヤハーネス4は、自動車の形状に合せられるようにして必要部位が折り曲げられて自動車の所定の部位に取付けられ、このようにして自動車の各部品・装置間の電気的な接続が為される。なお、必要に応じて他の電気回路なども合わせて接続できるように、ケーブル4aおよびドレイン線4a′のほかに、さらにダミー線がワイヤハーネス4に設けられていてもよい。
【0134】
ワイヤハーネス4が用いられることにより、車内に備えられる非防水コネクタなどを介して、電気関連部品とカメラモジュールZとが通電可能に接続される。またワイヤハーネス4の途中の部分からドレイン線4a′が分岐され、ドレイン線4a′の一端に端子が取付けられると共に、ねじなどで端子が車体のフレームなどに取付けられる。このようにしてドレイン線4a′が車体に取付けられることにより、ドレイン線4a′はアースとしての機能を果たすようにして車体に通電可能に接続される。
【0135】
ワイヤハーネスとして、例えば、フラット電線からなる回路体、丸導体のリボン電線からなる回路体、フレキシブルプリント回路体(FPCと略称する)、フレキシブルフラット回路体(FFCと略称する)などが挙げられる。
フレキシブルプリント回路体7(FPC)については上で説明した通りのものである。
【0136】
フレキシブルフラット回路体(FFC)は、薄い条材、細い単線またはエナメル線より構成される複数の回路導体が絶縁シートに並設されたものである。このようにワイヤハーネスは、複数のケーブルや芯線が束ねられて構成されるものであったり、複数の回路導体が並設されているものなどでもよく、いかなる形態のワイヤハーネスが用いられてもよい。
【0137】
また、図5および図6に示される複数のケーブル4a,4a′が束ねられてハーネス化されたもの以外に、例えば電線と光ファイバとが複合化されてハーネス化されたものであったり、さらに光ファイバが束ねられて構成されたものであってもよく、ハーネス化されたものとして、あらゆる形態のハーネス類が採用可能である。また必要に応じてワイヤハーネスにグロメットなどの他の付加部品が取付けられてあってもよい。
【0138】
カメラモジュールZに構成されたコネクタに嵌合される相手部品すなわち相手コネクタ10について図5および図6に基づき説明する。相手コネクタ10は、側壁11aと天壁11a′と前壁11bより形成される箱型のコネクタハウジング11およびこの収容室と、このコネクタハウジング11内部の収容室に取付けられる雌端子8wとから主に構成されている。
【0139】
図5に示されるカメラケース3に構成されたコネクタに、図6に示される相手コネクタ10が挿入されて、両コネクタの雄雌結合が行われる際に、図5に示されるカメラケース3側のコネクタの相手コネクタ収容室33bに、図6に示される相手コネクタ10が挿入され易くされるようにするため、図6に示されるように、相手コネクタ10を構成するコネクタハウジング11の前壁11bの端部周辺近傍部にテーパガイド面11fが設けられている。
【0140】
また、相手コネクタ10のコネクタハウジング11の各収容室に備えられた3つの雌端子8wが、カメラモジュールZに構成されたコネクタの3つの雄端子8xと結合されて電気的に接続されるために、相手コネクタ10の前壁11bに3つの端子挿入孔11dが設けられている。これらの端子挿入孔11dが形成されると共に、コネクタハウジング11の前壁11bに、上下方向の隔壁11cおよび左右方向の隔壁11cが形成されている。
【0141】
図5に示されるカメラケース3に構成されるコネクタに、図5および図6に示される相手コネクタ10が挿入されて、両コネクタの雄雌結合が行われる際に、カメラケース3側のコネクタに備えられる雄端子8x(図1,図5)が、図5および図6に示される相手コネクタ10のコネクタハウジング11の端子収容室まで入り易くされるために、図6に示されるように、相手コネクタ10を構成するコネクタハウジング11の端子挿入孔11dの開口部に、テーパガイド面11eが設けられている。
【0142】
図6に示されるように、相手コネクタ10のコネクタハウジング11の前壁11bとロックアーム40の根元部41の間に、溝11gが設けられている。この溝11gに終端部の存在しない環状のゴム製Oリングが嵌め込まれてもよい。また、相手コネクタ10を構成するコネクタハウジング11の端子挿入孔11dの反対側に、ケーブル4a,4a′、ワイヤハーネス4などの電線が挿通される電線側開口部が形成されている。この電線側開口部に、相手コネクタ10のコネクタハウジング11の内部形状に対応し、且つ、各種電線が挿通される密封孔の設けられたゴム製の防水栓が取付けられてもよい。
【0143】
さらに、図5に示されるカメラケース3側のコネクタハウジング33の相手コネクタ収容室33bの奥側に、コネクタハウジング33の内部形状に対応し、且つ、終端部の存在しない環状のゴム製防水栓が嵌め込まれてもよい。
【0144】
このようにして、相手コネクタ10とカメラケース3側のコネクタを防水コネクタとし、カメラケース3の内部やカメラ1内部への水分、埃、塵などの浸入を防いで各種電気関連部品を保護し、このような水分、埃、塵などの異物に起因したカメラモジュールZの不具合発生を未然に防止するようにしてもよい。
また、例えば、汎用の規格化された標準型の相手コネクタや非防水型の相手コネクタが用いられてもよい。
【0145】
相手コネクタ10を構成するコネクタハウジング11の端子挿入孔11dの反対側に電線側開口部が形成されてあり、この電線側開口部にケーブル4a,4a′などの電線が挿通されている。ワイヤハーネス4のテープ4b巻きが終了された部位から、ケーブル4a、ドレイン線4a′が複数本ほど相手コネクタ10のコネクタハウジング11内へ伸ばされている。
【0146】
相手コネクタ10のコネクタハウジング11内で、ケーブル4a、ドレイン線4a′の端部の絶縁被覆体の部分が皮むきされてあり、導体が一部露出された状態となっている。そして、このようなケーブル4a、ドレイン線4a′の導体および絶縁被覆体が、所定の雌端子の電線接続部すなわち導体圧着片および被覆圧着片によって専用の治工具などが用いられて加締められ、このようにして雌端子8wの電線接続部とケーブル4a,4a′とが固定されると共に接続されている。ワイヤハーネス4は防水用チューブによって束ねられていてもよく、ワイヤハーネス4はあらゆるタイプのものが用いられても何ら支障はない。
【0147】
ワイヤハーネス4のケーブル4a,4a′と接続された雌端子8wは、相手コネクタ10内の所定の端子収容室に挿入され、相手コネクタ10の端子収容室に備えられた係止ランスなどによって容易で迅速に確実に固定される。「ランス」とは「槍」を意味するが、係止ランスは槍状のものに限らずアーム状のものなど、種々の形状のものであってもよい。
【0148】
ケーブル4a,4a′などの電線4a,4a′と接続される端子類に関し、ここで圧着端子について説明する。圧着端子は、電線との機械的接続と電気的接続とを圧着工具などを用いて塑性変形されるバレルを具備するターミナルを指す。一般にターミナルは、電線の絶縁被覆体の部分を取り除いた導体の部分を圧着するワイヤバレルすなわち導体圧着片と、電線の絶縁被覆体を圧着するインシュレーションバレルすなわち被覆圧着片との双方が備えられている。またワイヤバレルはクローズドバレルとオープンバレルとに分けられる。
【0149】
雌端子は、内部に雄端子を受け入れて電気的な接続を行う雌端子の相手端子を指し、接触荷重を発生させるばねなどの弾性接触片を備えるものなどがある。発明の実施の形態で用いられる雌端子8v,8wは、丸ピンタイプの雄端子8x,8yに対応した円筒形の箱型形状をしたもので、内部に弾性接触片が備えられる雌端子である。このような円筒形の箱型形状をした雌端子のほかに、角ピンタイプもしくは平板形状をしたタブタイプの雄端子に対応して、略矩形筒状をした雌端子などが挙げられ、本発明に用いられる雌端子の種類として、あらゆる種類の雌端子が採用可能である。
【0150】
図5に示される如く、ワイヤハーネス4と接続された雌端子8wをコネクタハウジング11の内部に備える相手コネクタ10と、雄端子8xを備え且つカメラケース3に構成されるコネクタとが雄雌結合されることで、両者の電気的な接続が行われる。
【0151】
このようにすれば、カメラケース3側に設けられたコネクタに、ワイヤハーネス4が取付けられた相手コネクタ10を雄雌結合させるだけで電気的な接続が行われるものであるから、複雑で特別な構造をしたコネクタや相手コネクタ10を設ける必要性がない。従って部品点数を増やすことなく、価格が低く抑えられたカメラモジュールZを提供することができる。
【0152】
また、カメラケース3側のコネクタとワイヤハーネス4側の相手コネクタ10との嵌合もしくは解除を容易にしかも迅速に行うことが可能となる。このように雄雌結合が行われるコネクタの電気的な接続または切断を容易で迅速に行えるカメラモジュールZを提供することができる。
【0153】
さらに、カメラモジュールZなどの補機モジュールZに接続される相手コネクタ10として規格化された汎用のコネクタが用いられることも可能となり、部品の共用化もしくは共通化に伴う管理工数の削減化および価格の低減化を図ることもできる。
【0154】
図5および図6に示されるように、相手コネクタ10を構成する樹脂製のコネクタハウジング11の天壁11a′に、この相手コネクタ10の樹脂材と同一の樹脂材からなるロックアーム40が、天壁11a′と一体に形成されている。このようなロックアーム40について、図5および図6を用いて説明する。ロックアーム40は、主に、根元部41と、アーム42と、操作部43とから形成されている。アーム42の基準面42aは、このロックアーム40が設けられた天壁11a′の外面に略平行な面となるようにして形成されている。
【0155】
さらに図5および図6から判るように、ロックアーム40を中心として、これに対応した一対の突出部44が相手コネクタ10のコネクタハウジング11の天壁11a′に設けられている。この一対の突出部44は、相手コネクタ10を構成するコネクタハウジング11の天壁11a′両側の側壁11a面と略平行になるようにして設けられている。
【0156】
このような一対の突出部44がロックアーム40の周辺部に設けられることで、例えば相手コネクタ10に不用意に物などがぶつけられて、その際にロックアーム40の操作部43が強く押され、これにより相手コネクタ10とカメラモジュールZのコネクタとの係止状態が解除されてしまい、相手コネクタ10とカメラケース3のコネクタが外れて、電気的な接続が行なえなくなるといった不具合発生を未然に防ぐことができる。このように一対の突出部44はロックアーム40を保護し、カメラケース3のコネクタから相手コネクタ10が、不用意に解除されたり外れてしまうと言うことを防止する役割を果している。
【0157】
アーム42の形状について説明すると、アーム42は、相手コネクタ10を構成するコネクタハウジング11の天壁11a′前方の根元部41より後方の操作部43に向けて延ばされ、このようにしてロックアーム40が形成されている。例えば、アーム42の基準面42aの反対側の面すなわちアーム42の基準面42aの裏面は、アーム42の前方から後方にかけて、相手コネクタ10のコネクタハウジング11を形成する天壁11a′から次第に離れるようにして形成されたものであってもよい。
【0158】
このようなロックアーム40のアーム42の形状は、相手コネクタ10のコネクタハウジング11の材料費を少しでも低減させつつ、アーム42の機械的強度を維持させるために、ロックアーム40の根元部41から操作部43にかけて肉盗み形状となるような逆凹状をした形状であるとよい。
【0159】
図5に示されるカメラモジュールZのコネクタの係合孔35に対応して、図5および図6に示されるように、コネクタの係合孔35と引っ掛けられるための係止部45が、相手コネクタ10のアーム42に設けられている。図5および図6に示されるアーム42の略中心部のアーム基準面42aに、係止部45であるロック突起45が設けられている。ロック突起45は、係止面45aと、摺接面45bと、傾斜摺接面45cと、2つの側面45dとから形成されている。
【0160】
ロックアーム40のアーム基準面42aに設けられたロック突起45の係止面45aは、このアーム基準面42aと略直角な面となるようにして形成されている。図5および図6に示されるロック突起45の係止面45aは、図5に示されるカメラモジュールZのコネクタハウジング33に形成されている係合孔35の係合面35aに対応する。
【0161】
また、図5および図6に示されるように、ロックアーム40の操作部43は、ロックアーム40のアーム基準面42aから突出した形状となっている。このような形状の操作部43とすることにより、指や治工具でロックアーム40の解除作業が容易に成し遂げられる。
【0162】
具体的にロックアーム40の操作部43の形状について説明すると、ロックアーム40の操作部43は略コの字形をし、射出成形時の型抜き用の逃し部43aが設けられている。この型抜き用の逃し部43aは逆凹状をした逃し部43aの形状となっている。この逃し部43aは、ロック突起45を形成させるために射出成形用金型の構造の関係から必要であったり、また相手コネクタ10の軽量化・材料費低減化を兼ねて設けられている。
【0163】
上述した係止・係合手段が採用されることにより、カメラケース3側のコネクタと、ワイヤハーネス4側の相手コネクタ10との嵌合もしくは解除を容易にしかも迅速に行うことが可能となる。このように雄雌結合が為されるコネクタの電気的な接続または切断を、容易で迅速に行えるカメラモジュールZを提供することができる。
【0164】
図5から判るように、ワイヤハーネス4に取付けられた相手コネクタ10が、カメラモジュールZに構成されるコネクタに嵌合されて、カメラモジュールZとワイヤハーネス4との電気的な接続が行われる。このような電気的な接続が行われると共に、相手コネクタ10とカメラモジュールZのコネクタとが容易で迅速にさらに確実に結合もしくは解除され、しかも不用意には解除されない状態となっている仕組みについて説明する。
【0165】
図5および図6に示される相手コネクタ10が、図5に示される通りのカメラモジュールZとして構成されるコネクタのコネクタハウジング33内へ挿入され始めると共に、相手コネクタ10に備えられたロックアーム40の根元部41より、ロックアーム40はカメラモジュールZのコネクタのコネクタハウジング33内に挿入され始める。
【0166】
さらにカメラモジュールZのコネクタに相手コネクタ10が挿入されてゆくと、図6に示される相手コネクタ10のロックアーム40に設けられたロック突起45の傾斜摺接面45cが、図5に示されるカメラケース3のコネクタハウジング33を形成する天壁33a′に当接される。コネクタハウジング33に設けられた摺接面を含む天壁33a′内面と、コネクタハウジング33の後端面とが直交する角部に当たる。
【0167】
カメラモジュールZのコネクタの相手コネクタ収容室33b内へ、相手コネクタ10がより奥へと挿入されてゆくと、図6に示される相手コネクタ10のロックアーム40に設けられたロック突起45の摺接面45bと、図5に示されるカメラケース3に形成されたコネクタハウジング33の天壁33a′内面の摺接面とが互いに擦れ合った状態となる。このような状態で相手コネクタ10は、カメラモジュールZのコネクタに形成された相手コネクタ収容室33b内へ進入されてゆく。
【0168】
その際に、相手コネクタ10に設けられた樹脂製のロックアーム40は、カメラモジュールZのコネクタハウジング33に設けられた係合孔35と係止される過程の途中で弾性変形された状態となる。詳しく説明すると、相手コネクタ10の天壁11a′に設けられた樹脂製のロックアーム40は、ロックアーム40の根元部41を含むこれの周辺近傍部もしくはアーム42の全長において、復元力が発生された状態でこのロックアーム40が設けられた相手コネクタ10のコネクタハウジング11の天壁11a′側へ撓まれる。
【0169】
その後、図5および図6に示される相手コネクタ10のロックアーム40に設けられたロック突起45は、図5に示されるカメラケース3に設けられたコネクタハウジング33の天壁33a′内面の摺接面を乗り越えてゆき、コネクタハウジング33に設けられた係合孔35に入り込む。
【0170】
これと共に撓まれていた状態の樹脂製のロックアーム40は略元の状態に戻り、このようにして、図5および図6に示されるロックアーム40に設けられたロック突起45と、図5に示されるコネクタハウジング33に設けられた係合孔35とは互いに係止状態となる。
【0171】
具体的に説明すると、撓まれていた樹脂製のロックアーム40が、このロックアーム40の内部に潜在的に備えられていた復元力によって略元の姿勢となり、このようにして図6に示される相手コネクタ10のロックアーム40に設けられたロック突起45の係止面45aと、図5に示されるカメラケース3のコネクタハウジング33に設けられた係合孔35の係合面35aとが当接されるか、または互いに向かい合った状態となって両者は確実に係止された状態となる。
【0172】
その際に、図6に示される相手コネクタ10に設けられたロックアーム40のアーム基準面42aと、図5に示されるコネクタハウジング33の摺接面を含む天壁33a′内面とが、互いに当接された状態となるか、または前記両方の面が僅かな隙間を残して略平行に向かい合った状態となる。
【0173】
このような状態でカメラモジュールZのコネクタと相手コネクタ10とが雄雌結合されていれば、例えばワイヤハーネス4が不用意に手前側に向けて引っ張られるなどされ、これに伴ってワイヤハーネス4に取付けられた相手コネクタ10が、カメラモジュールZのコネクタから引き抜かれてしまい、これによりカメラモジュールZとワイヤハーネス4とが電気的に切断されてしまうといった不具合の発生を未然に防止することができる。
【0174】
雄雌結合された状態では、相手コネクタ10を構成するコネクタハウジング11に設けられたロックアーム40の操作部43に対応して、相手コネクタ10を構成するコネクタハウジング11に設けられた一対の突出部44のくびれた部位の前面部44aと、カメラモジュールZのコネクタハウジング33に設けられた後端面とが、僅かな隙間を残して向かい合った状態となって直ぐに当接可能なように為される。
【0175】
このように、相手コネクタ10を構成するコネクタハウジング11に設けられたロックアーム40の操作部43に対応して、相手コネクタ10を構成するコネクタハウジング11に設けられた一対の突出部44のくびれた部位に前面部44aが形成されていて、相手コネクタ10とカメラモジュールZのコネクタとが雄雌結合されるようにすれば、両者を係止させる時や両者の係止状態を解除する際に、フィーリングよく操作することができるものと期待され、また、両者の係止状態はより確実に安定した状態で維持されるものと期待される。
【0176】
例えば、相手コネクタ10をカメラモジュールZのコネクタへ取付ける際であったり、相手コネクタ10が不用意に他の物にぶつけられた際に、相手コネクタ10がカメラモジュールZのコネクタ内へ過度に押し込まれそうになることも考えられる。
【0177】
しかし、相手コネクタ10を構成するコネクタハウジング11に設けられたロックアーム40の操作部43に対応して、相手コネクタ10を構成するコネクタハウジング11に設けられた一対の突出部44のくびれた部位の前面部44aと、カメラモジュールZのコネクタハウジング33に設けられた後端面とが、向かい合って直ぐに当接可能とされていれば、相手コネクタ10はカメラモジュールZのコネクタ内の奥深くへ過度に入り込まれることがないものと思慮される。従って取付けフィーリングのよい雄雌コネクタの結合を行えるものと期待される。
【0178】
また、相手コネクタ10がカメラモジュールZのコネクタ内の奥深くへ過度に入り込まれることによって、カメラモジュールZのコネクタを含むこれの周辺部やコネクタに続くカメラケース3内の各部品が破損されたり、また過度に押されることによる各部品の位置狂いが生じてしまうと言う心配もない。さらに相手コネクタ10が破損されてしまうと言う心配もなく、カメラモジュールZまたは相手コネクタ10の破損、位置狂いなどの不具合発生を少しでも防止できると言うことも期待される。
【0179】
このように、上述した形状の係止部45および係合部35を雄雌コネクタに係止・係合部として設ければ、安定して確実な係止が行えると共に、雄雌それぞれのコネクタを結合させる際に、確実な係止が行われたことが認識できるフィーリングのよい雄雌結合を行うことができるものと考えられる。また、雄雌それぞれのコネクタの結合状態を解除させる際にも、同様にフィーリングよく解除作業が行われるものと期待される。
【0180】
カメラモジュールZから、ワイヤハーネス4に取付けられた相手コネクタ10を取外す場合は、相手コネクタ10のロックアーム40を解除して、ワイヤハーネス4に取付けられた相手コネクタ10をカメラモジュールZのコネクタから引き抜く。具体的に説明すると、樹脂製のロックアーム40の操作部43を、相手コネクタ10を構成するコネクタハウジング11の天壁11a′に向けて指などで十分に押し付け、このようにして樹脂製のロックアーム40を相手コネクタ10のコネクタハウジング11の天壁11a′に向けて撓ませる。
【0181】
このようにすると、図6に示される相手コネクタ10のロックアーム40に設けられたロック突起45の係止面45aと、図5に示されるカメラケース3のコネクタハウジング33に設けられた係合孔35の係合面35aは、当接された状態または互いに向かい合った状態からずれて外れた状態となる。このような状態を維持しつつ、カメラケース3側のコネクタからワイヤハーネス4に取付けられた相手コネクタ10を引き抜けば、カメラモジュールZとワイヤハーネス4とを容易に迅速に分離させることができる。
【0182】
なお、前記係止部45と前記係合部35との位置関係は、カメラモジュールZのコネクタと相手コネクタ10とにおいて、逆の位置関係となるように設けられてもよい。また、雄端子と雌端子の位置関係や、雄型コネクタと雌型コネクタとの位置関係が逆の位置関係となっているものでもよい。
【0183】
上述したコネクタハウジング33を備えるカメラケース3、中継用コネクタ基板5の樹脂成形部6、相手コネクタ10のコネクタハウジング11などの各部品は、合成樹脂により射出成形によって形成されるとよい。このような各部品が、射出成形が可能な合成樹脂でしかも熱可塑性的な性質を有する合成樹脂によって製造されれば、大量生産性に優れるため生産性が向上され効率的である。しかし各部品の形状などによっては射出成形方法に限らず他の成形方法で製造されてもよい。
【0184】
特に、コネクタハウジング33が一体成形されるカメラケース3、ロックアーム40や係止ランスが一体成形される相手コネクタ10のコネクタハウジング11、第1の基部6aと第2の基部6bと基板6cとが一体成形される中継用コネクタ基板5の樹脂成形部6を、射出成形が可能な合成樹脂であって熱可塑性的な性質を有する合成樹脂で形成すれば、複雑な形状の成形体であっても容易に迅速にしかも大量に製造することができる。
【0185】
また、前記合成樹脂からなる成形体は適度な復元弾性力を潜在的に内在するので、ロックアーム40や係止ランスが一体化された相手コネクタ10のコネクタハウジング11を、前記合成樹脂で形成することは1つの有効な手法である。
【0186】
前記合成樹脂でロックアーム40が一体化された相手コネクタ10のコネクタハウジング11を形成すれば、上述したようにカメラケース3のコネクタハウジング33に設けられた係合部35(図5)に、相手コネクタ10のロックアーム40に設けられた係止部45(図5,図6)を引っ掛からせて確実な雄雌結合をさせる際に、前記合成樹脂製のロックアーム40の根元部41を含むこれの周辺近傍部またはアーム42の全長に亙って、前記合成樹脂製のロックアーム40を容易に弾性変形させることができる。
【0187】
そして前記合成樹脂製のロックアーム40が適度に弾性変形されたのちに、前記係止部45と前記係合部35とは容易に引っ掛けられて係止され、その後、前記合成樹脂製のロックアーム40は、潜在的に内在された成形体の適度な復元弾性力により撓まれた状態から略元の姿勢へと戻る。
【0188】
このような係止状態を解除させる場合は、上述したように前記合成樹脂製のロックアーム40を意図的に十分に撓ませて行えばよい。このようにして、カメラモジュールZなどの補機モジュールZに構成されたコネクタと、ワイヤハーネス4などに取付けられた相手コネクタ10とを、迅速にしかも容易に結合または解除させることが可能となる。
【0189】
また相手コネクタ10を構成する樹脂製のコネクタハウジング11の端子収容室内に、雌端子8wを良好に固定させるための樹脂製の係止ランス(図示せず)が設けられている。係止ランスは雌端子8wを相手コネクタ10のコネクタハウジング11の端子収容室内に取付ける際に、容易で迅速にしかも確実に固定させる役割を担っている。このような係止ランスにも撓み特性が要求されるので、相手コネクタ10のコネクタハウジング11を前記合成樹脂で形成することは有効な手法である。
【0190】
このような射出成形が可能な合成樹脂であって、また、熱可塑性的な性質を有する合成樹脂として、例えば、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBTと略称する)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABSと略称する)、ポリアミド樹脂(PAと略称する)、ポリプロピレン樹脂(PPと略称する)などが挙げられ、必要に応じて合成樹脂に各種の充填材が添加されてあってもよい。
【0191】
本発明の実施の形態で用いられる中継用コネクタ基板5の樹脂成形部6、コネクタハウジング33が一体化されたカメラケース3、ロックアーム40や係止ランスが一体化された相手コネクタ10のコネクタハウジング11などの各部品は、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)から形成され、寸法安定性、強度の安定性、電気的特性などの点で優れている。ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)として、例えばPBT−H01などが挙げられる。また前記PBTのほかに、中継用コネクタ基板5の樹脂成形部6は、ポリアミド系のホットメルト材が用いられて射出成形、モールド成形も行われた。
【0192】
カメラケース3、相手コネクタ10のコネクタハウジング11、中継用コネクタ基板5の樹脂成形部6などの成形体は、必要に応じてタンブリング処理いわゆるたる研磨処理が施され、このようにして金型から取出された後に、成形体に残されたバリが取り去られるようにしてもよい。
【0193】
図1〜図6に示されるように、カメラ1、補機用基板2、カメラケース3、中継用コネクタ基板5の樹脂成形部、相手コネクタ10のコネクタハウジング11の各角部は、必要に応じて面取り形状となっている。「面取り」とは、1つの面と他の面との交わりの角(かど)に斜面または丸みがつけられている状態を言う。C面取りは斜面の形状をした面取りであり、R面取りは丸みをおびた形状の面取りである。
【0194】
このような面取り部分を設ける目的は、角部に応力が集中されることを緩和させると共に、中継用コネクタ基板5やカメラモジュールZを取り扱う作業者が、角部によって手などに怪我をしてしまうといった障害の発生を予防するためでもある。このような面取りは、前記タンブリング処理によって形成されてもよい。
【0195】
本発明の補機モジュールZまたは中継部品5に、必要に応じてあらゆる付加部品などが取付けられてもよい。しかし補機の使用される部位や取付けられる部位などによっては、例えばカバーなどの付加部品は省略されてもよい。そのようにすれば、部品点数が少しでも抑えられ、小型・軽量化、そしてこれに伴って価格が低減化された補機モジュールZを提供することもできる。
【0196】
本発明の補機モジュールZとして、上で述べたカメラモジュールZのほかに、例えば自動車のインストルメントパネルおよびその周辺部などに使用される補機モジュールZにも適用することができ、あらゆる箇所にモジュール化として展開することが可能である。
【0197】
そのような各種の取付部位のなかでも、上述したように、前記補機1として、自動車に取付けられるCCDカメラ1を用いて、カメラモジュールZを構成した補機モジュールZであることが好ましい。このように本発明の補機モジュールZを自動車に取付けられるカメラモジュールZに適用することで、カメラモジュールZの部品点数を削減することが可能となり、自動車に取付けられるカメラモジュールZの小型化、軽量化、そしてこれらに伴う価格の低減化を図ることができる。
【0198】
さらに本発明のカメラモジュールは、主に乗用車や、バスなどの大型車などの自動車に用いられ、自動車の前部の死角となる部位または自動車の後方の視界を確保可能な部位など、運転中に室内からは確認のされ難い部位に取付けられて、運転中の死角確認の補佐用として用いられるようにすれば、自動車を運転する際に便利であり好ましいと考えられる。
【0199】
そして例えば自動車の後退時に、自動車の後方周辺の外側部位に取付けられた車載用CCDカメラ1が不用意に他の物と当たるなどしてしまい、CCDカメラ1の点検、修理を行わなければならなくなったとしても、本発明を適用した車載用CCDカメラ1であれば分解が容易であるため、前記不具合の生じたCCDカメラ1を容易に分解して修理し、再び自動車に取付けることが可能である。従って、本発明は自動車の後方周辺の外側部位に、視界確認用のCCDカメラ1として用いられることが好ましい。
【0200】
前述した一例のように、自動車に取付けられているCCDカメラ1またはこれの周辺部品から構成されるカメラモジュールZに、故障などの不具合が発生した際には、これを取外して点検し、分解、修理を行う必要性も生じるが、本発明のように取付け、取外しが容易なカメラモジュールZであれば、メンテナンスに優れ好ましいといえる。また、カメラモジュールZを分解し易いようにしてあるので、カメラモジュールZの廃棄時にリサイクルとして再利用され易くなり、昨今の産業廃棄物に関する地球環境上の問題にも対応したものといえる。
【0201】
【発明の効果】
以上の如く、請求項1記載の発明によれば、端子が基部に取付けられるだけで、端子とフレキシブルプリント回路体の回路導体とを通電可能に接続できる。また、各端子間のピッチを狭めることも可能となり、端子とフレキシブルプリント回路体との接続構造の小型化・コンパクト化を図ることが可能となる。また、はんだ付けの作業が不要となり、組付け作業性が向上される。さらに、はんだ材を使用する必要性が無いから各部品を分解し易くなり、容易にリサイクルの作業を行うことが可能となり、環境に配慮したものとすることができる。
【0202】
また、雄端子の第1の係止部は基部に圧入されつつ挿入されることが可能となり、また、端子の第2の係止部を略S字形をした曲げ部とすることで、端子が基部に固定された際に曲げ部が変形され、第2の係止部に復元弾性力が発生されることとなる。このように端子に設けられた第1の係止部と略S字形をした曲げ部からなる第2の係止部によって、端子は第1及び第2の係合部との間に基部とフレキシブルプリント回路体の回路導体を確実に挟持することとなる。
【0203】
また、請求項2記載の発明によれば、補機と電線類とを独立させることができるから、ケースに取付けられる各種の部品類を電線と別工程で組立てることが可能となり組付け性が改善される。特に、請求項1記載の端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造を有する電気接続部を備える中継部品が用いられて補機モジュールが組立てられるものであるから、組立作業の際に簡単に補機モジュールにコネクタを構成させることができる。さらに電気接続部分の部品点数の削減化によって、補機モジュールの価格の低減化が図られる。
【0204】
また、本発明の補機モジュールの構造を用いれば、端子が設けられた第1の電気接続部を備える中継部品が、ケースに設けられたコネクタハウジングに取付けられることによって補機モジュールにコネクタが構成され、補機用基板がケースに取付けられることによって、補機と中継部品とが接続されるものであるから、組立性に優れ、また、補機モジュールから電線を取外す際に、補機モジュールを分解することなく電線から分離させることが可能となり、取り扱いなどのメンテナンス性に優れた補機モジュールを提供することが可能となる。
【0205】
このように補機モジュールが組立てられやすいことに関連して、補機モジュールは分解され易くなり、これによりリサイクルを行うには適した構造といえる。従って昨今の地球環境上に関する産業廃棄物の低減化にも寄与される。
【0206】
また、ケース側に設けられたコネクタに、電線が取付けられた相手コネクタを結合させるだけで電気的な接続が行われるものであるから、複雑で特別な構造をしたコネクタとする必要性がない。従って部品点数を増やすことなく、価格が低く抑えられた補機モジュールを提供することができる。また、ケース側のコネクタと電線側の相手コネクタとの嵌合もしくは解除を容易にしかも迅速に行うことが可能となる。このように雄雌結合が行われるコネクタの電気的な接続または切断を容易で迅速に行える補機モジュールを提供することができる。
【0207】
また、請求項3記載の発明によれば、補機モジュールを自動車に取付けられるカメラモジュールに適用することで、カメラモジュールの部品点数を削減することが可能となり、自動車に取付けられるカメラモジュールの小型化、軽量化、そしてこれらに伴う価格の低減化を図ることができる。
【0208】
また、自動車に取付けられているカメラモジュールに、故障などの不具合が発生した際には、これを取外して点検し、分解、修理を行う必要性も生じるが、本発明のように取付け、取外しが容易なカメラモジュールであれば、メンテナンスに優れ好ましいといえる。また、カメラモジュールを分解し易いようにしてあるので、カメラモジュールの廃棄時にリサイクルとして再利用され易くなり、昨今の産業廃棄物に関する地球環境上の問題にも対応したものといえる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造を示す拡大斜視図である。
【図2】同じく端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造を示す縦断面図である。
【図3】(a)〜(c)は、他の実施形態に用いられる端子の一例を示す拡大斜視図である。
【図4】同じく他の実施形態に用いられる端子の一例を示す拡大斜視図である。
【図5】本発明に係る補機モジュールを示す分解斜視図である。
【図6】相手コネクタを示す拡大斜視図である。
【図7】従来の端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造を示す拡大斜視図である。
【符号の説明】
1 補機(カメラ、CCDカメラ)
1a レンズ
1b レンズ周辺部
2 補機用基板
2′ 基板本体
2a 下面
3 ケース(カメラケース)
3a,3a′ 固定部
3b,3b′ 雌ねじ穴
3c 底壁
3d,3d′ 側壁
3e 収容室
3f 貫通孔
3g 合せ面
4 ワイヤハーネス
4a 電線(ケーブル)
4a′ 電線(ドレイン線、ケーブル)
4b テープ
5,5′ 中継部品(補機モジュール用中継部品、中継用コネクタ基板)
6,6′ 樹脂成形部
6a,6a′ 基部(第1の基部)
6b,6b′ 基部(第2の基部)
6c,6c′ 基板
6d 取付孔(端子取付用孔)
6e 係合用凹部
6e′ ガイド溝
6f 挿通孔
6g 基板取付用孔
7 フレキシブルプリント回路体(FPC)
7a 回路導体
7b 絶縁シート
7c 保護層
7d 貫通孔
7e 端部
7f 折曲げ部
8b,8b″ 本体部
8c,8c″ 先端部
8d〜8d″ 後端部
8e〜8e″ 第1の係止部(突部、ダボ)
8f〜8f″ 第2の係止部
8g 傾斜部
8g′,8g″ 折曲げ部
8h 突起
8i 傾斜突出部
8j 第1の係止部(突出部、ダボ)
8j′ 台形突出部
8k 傾斜面
8k′ V溝
8v,8w 端子(雌端子)
8x〜8x″,8z 端子(雄端子)
8y〜8y″ 端子、他の端子(雄端子、他の雄端子)
9 カバー
9a 下面
9b 取付孔
10 相手コネクタ
11 コネクタハウジング
11a 側壁
11a′ 天壁
11b 前壁
11c 隔壁
11d 端子挿入孔
11e,11f テーパガイド面
11g 溝
20 コネクタ(PCB用コネクタ)
21 コネクタハウジング
31,31′ 第1の電気接続部(第1のコネクタ主体部)
32,32′ 第2の電気接続部(第2のコネクタ主体部)
33 コネクタハウジング
33a 側壁
33a′ 天壁
33b 相手コネクタ収容室
35 係合部(係合孔)
35a 係合面
40 ロックアーム
41 根元部
42 アーム
42a アーム基準面
43 操作部
43a 逃し部
44 突出部
44a 前面部
45 係止部(ロック突起)
45a 係止面
45b 摺接面
45c 傾斜摺接面
45d 側面
S1〜S7 取付方向
SD はんだ材
Y,Z 補機モジュール(カメラモジュール)

Claims (3)

  1. 先端側に相手コネクタの雌端子と電気接触される電気接触部が、中間部に第1の係止部が、後端側に略S字形をした曲げ部からなる第2の係止部がそれぞれ設けられた雄端子と、
    該雄端子が先端側から圧入される取付孔と該取付孔に圧入された前記雄端子の前記第1の係止部と係合する係合用凹部とが設けられた基部と、
    前記雄端子が先端側から挿入される貫通孔を端部に有する回路導体が設けられたフレキシブルプリント回路体とを備え、
    前記回路導体の貫通孔に挿入され前記取付孔に圧入された前記雄端子の前記第1の係止部が前記係合用凹部に係合され前記雄端子が前記基部に固定された状態で、前記第2の係止部の前記曲げ部が前記回路導体を介して前記基部に当接されて変形され、該変形した前記曲げ部の復元弾性力によって前記曲げ部を前記回路導体に弾性接触させ、前記雄端子の前記第1及び第2の係止部との間に前記基部と前記フレキシブルプリント回路体の回路導体とを挟持してフレキシブルプリント回路体の回路導体と雄端子を通電可能に接続した
    ことを特徴とする端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造。
  2. 補機が取付けられ且つ雌端子を有するコネクタを備える補機用基板と、
    該補機用基板が収容されて固定されるとともに相手コネクタが挿入されるコネクタハウジングを有するケースと、
    回路導体が設けられたフレキシブルプリント回路体と、該フレキシブルプリント回路体が取り付けられ且つ第1及び第2の基部を有する樹脂成形部と、該樹脂成形部の第1の基部に固定され且つ前記フレキシブルプリント回路体の回路導体の一端部に通電可能に接続される雄端子を有し、前記ケースのコネクタハウジングに取り付けることで前記雄端子が相手コネクタの雌端子と接続されるコネクタを構成する第1の電気接続部と、樹脂成形部の第2の基部に固定され且つ前記回路導体の他端部と通電可能に接続される雄端子を有し、前記補機用基板が備えるコネクタが有する雌端子と接続される第2の電気接続部とを備える中継部品とを具備する補機モジュールであって、
    前記第1及び第2の電気接続部が、請求項1記載の端子とフレキシブルプリント回路体の接続構造を有する
    ことを特徴とする補機モジュール。
  3. 前記補機が、自動車に取付けられるカメラである
    ことを特徴とする請求項2記載の補機モジュール。
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