JP3866836B2 - 非線形光学装置 - Google Patents

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    • G02F1/35Non-linear optics

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は一般に非線形光学装置に関し、特に量子ドットを使った非線形光学装置に関する。
【0003】
非線形光学効果は、媒体に印加される電界あるいは光により媒体の屈折率等の光学的状態が変化する現象で、光集積回路や光論理装置等の光情報処理装置における光導波路のスイッチング、空間光変調器、あるいは光変調器や光フィルタへの応用が研究されている。
【従来の技術】
【0004】
従来の非線形光学装置では、非線形光学効果を示す媒体として、LiNbO
等の反転対称性を欠く無機結晶が使われることが多かったが、大きな非線形光学効果を示す材料として、実質的に1次元的に整列した鎖状の分子構造を有する有機ポリマ材料の使用が提案されている。例えば T. Yoshimura, Fujitsu Sci. Tech. J., 27, 1, pp.115-131, 1991を参照。かかる、実質的に1次元的に整列した鎖状の分子構造を有するポリマは2次元的にキャリアを閉じ込める量子細線を形成し、大きな非線形光学効果を示す。
【0005】
非線形光学効果は異なった量子状態の混合により生じる。このため、異なった量子準位間における波動関数の差と重なり如何により、大きな非線形光学効果が観測される。例えば、基底状態と励起状態の二つの状態のみを考えた場合、2次非線形光学効果の感受率βは、
β∝f(Pe−Pg),
で与えられる。
【0006】
ただし
f∝<E|r|G>2
e=<E|r|E>, Pg=<G|r|G>,
であり、Eは基底状態の波動関数、Gは励起状態の波動関数、fは振動子強度、Pe,Pgは双極子モーメント,rは位置ベクトルを示す。
【0007】
図21は、様々な形の波動関数EおよびGに対する、項f,Pe−Pg,およびβの計算例を示す。
【0008】
図21よりわかるように、励起状態および基底状態の波動関数EおよびGが互いに等しいと、項Pe−Pgが実質的に0になり、2次非線形光学効果は現れない。一方、図21中右端に示すように、波動関数Eと波動関数Gの差が大きすぎて波動関数ないし電子雲の重なりが全く存在しない場合、項fは実質的に0になり、やはり2次の非線形光学効果は現れない。これに対し、図21中、中央部に示すように、波動関数Eと波動関数Gの差が最適である場合、2次非線形光学効果を示す項βは最大になる。
【0009】
先にも説明したように、1次元的に連続する量子細線構造を含む有機材料を使うことにより、従来の量子構造を有さない媒体に比べて2次非線形光学効果を向上させることができる。そこで、量子構造によるキャリアの閉じ込めの程度をさらに高めた量子ドットを媒体中に形成することにより、2次非線形光学効果をさらに向上させることが可能になると考えられる。量子ドットは、有機材料中に、孤立した分子の形で形成することができる。
【0010】
しかし、有機材料中に量子ドットを形成した場合、電子−フォノン相互作用が大きくなり、鋭いスペクトルが得られないことが知られている。これはまた、波動関数Gから波動関数Eへの電子励起共鳴による2次非線形光学効果の増大効果が十分得られないことを意味している。また、有機分子により量子ドットを形成する場合、分子の配向方向を揃えるのが困難で、得られる2次非線形光学効果が小さくなってしまう問題が生じる。
【0011】
一方、InAs/GaAs等の歪み系ヘテロエピタキシャル構造において、ヘテロエピタキシャル成長の初期に出現する、いわゆるS−K(Stranski-Krastanow)モード成長を利用することにより、基板上に相互に離間した島の形で量子ドット構造を形成できることが知られている。例えば、GaAs基板上に、In組成が0.5程度の格子定数が大きく異なるInGaAs層を数分子層、MBE法により堆積することにより、直径が30〜40nmのInGaAsの島がGaAs基板上に形成されることが報告されている(Leonard, D., et al., Appl. Phys. Lett., 63, pp.3203-3205, 1993)。また、ALE法を使って直径が15〜20nm程度のInGaAsの島を、GaAs基板上に、100nm程度の間隔で形成できることが報告されている(Mukai, K., et al., Jpn. J. Appl. Phys., 33, pp.L1710-L1712, 1994)。さらに、MOVPE法によっても、同様な量子ドットを形成できることが知られている(Oshinowo, J., et al., Appl. Phys. Lett., 65 (11), pp.1421-1423, 1994)。
【0012】
かかる歪み系ヘテロエピタキシャル構造における量子ドットの形成は、ヘテロ界面に生じる歪みエネルギにより支配されるため、従来の量子ドット構造に形成に比べてはるかに簡単であり、また電子ビームリソグラフィ等によるパターニングを行うわけでもないので、形成された量子ドットが製造プロセスにより損傷を受けることもない。
【0013】
そこで、かかる半導体基板上に形成された量子ドットを使って、非線形光学装置を構成することが考えられる。かかる半導体基板上に形成された量子ドットでは、電子−フォノン相互作用も、有機分子による量子ドットの場合に比べて小さいと考えられる。
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
しかし、従来の半導体基板上に形成された量子ドットは、上記S−Kモードで形成されたものも含めて、一般に反転対称性を備えているため、特に2次の非線形光学効果、例えばポッケルス効果を示すことが出来なかった。周知のように、2次の非線形光学効果を示すためには、媒質は反転対称性を有していてはならない。このため、このような従来の量子ドットを使って、光導波路のスイッチや空間光変調器、光フィルタ、あるいは光変調器を形成することはできなかった。
【0015】
そこで、本発明は上記の課題を解決した新規で有用な非線形光学装置を提供することを概括的課題とする。
【0016】
本発明のより具体的な課題は、半導体基板上に形成された量子ドットを含む、非線形光学装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明は上記の課題を、
請求項1に記載したように、
半導体基板と、
第1の半導体材料よりなり、前記半導体基板上に形成され、光ビームが通過する層と、
前記第1の半導体材料のバンドギャップよりも小さいバンドギャップの半導体材料よりなり、前記層中であって前記半導体基板の主面に略垂直な方向に並んで複数、積層形成された量子ドットと、
前記層上に形成され、前記複数の量子ドットに、前記半導体基板の主面に略垂直に作用する電界を印加する電極と、を備えた非線形光学装置において、
前記量子ドットの各々は実質的に一様な組成を有し、前記垂直な方向に並んで、複数積層形成された量子ドット間では組成が変化しており、前記複数の量子ドットは、全体として、前記半導体基板の主面に垂直な方向に非対称なバンド構造を形成することを特徴とする非線形光学装置により、または
請求項2に記載したように、
前記複数の量子ドットの各々は、前記半導体基板に対して歪み系を形成することを特徴とする請求項1記載の非線形光学装置により、または
請求項3に記載したように、
前記組成の変化は、全体として、前記基板に垂直な方向に、非対称的に生じることを特徴とする請求項1記載の非線形光学装置により、または
請求項4に記載したように、
前記組成の変化は、前記基板に垂直な方向に対して階段的に生じることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載の非線形光学装置により、または
請求項5に記載したように、
前記複数の量子ドットの各々は、前記基板に垂直な方向に一対のバリア層により挟持され、前記一対のバリア層は、それぞれ異なったドーピングを有することを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか一項記載の非線形光学装置により、または
請求項6に記載したように、
前記一対のバリア層は、互いに異なった導電型の不純物により、それぞれドーピングされていることを特徴とする請求項5記載の非線形光学装置により、または
請求項7に記載したように、
前記一対のバリア層は、それぞれ異なった組成を有することを特徴とする請求項5記載の非線形光学装置により、または
請求項8に記載したように、
前記バリア層は、前記複数の量子ドットに対応して、前記基板に垂直な方向に複数層形成され、前記複数層のバリア層は、前記基板に垂直な方向に、各層でドーピングを変化させることを特徴とする請求項5記載の非線形光学装置により、または
請求項9に記載したように、
前記複数の量子ドットの各々は、前記半導体基板に対して歪み系を形成することを特徴とする請求項5〜8のうち、いずれか一項記載の非線形光学装置により、または
請求項10に記載したように、
半導体基板と、
第1の半導体材料よりなり、前記半導体基板上に形成され、光ビームが通過する層と、
前記第1の半導体材料のバンドギャップよりも小さいバンドギャップの半導体材料よりなり、前記層中であって前記半導体基板の主面に略垂直な方向に並んで複数、積層形成され、相互に量子力学的に結合して、実効的に単一の量子ドットを形成する複数の量子ドットと、
前記層上に形成され、前記量子ドットに、前記半導体基板の主面に略垂直に作用する電界を印加する電極と、を備えた非線形光学装置において、
前記複数の量子ドットの各々は、実質的に一様な組成を有し、前記垂直な方向に並んで複数、積層形成された量子ドット間では組成が変化しており、前記複数の量子ドットは、全体として、前記半導体基板の主面に垂直な方向に非対称なバンド構造を形成することを特徴とする非線形光学装置により、または
請求項11に記載したように、
前記組成の変化は、前記垂直な方向に対して階段的に生じることを特徴とする請求項10記載の非線形光学装置により、または
請求項12に記載したように、
前記複数の量子ドットの各々は、前記半導体基板に対して歪み系を形成することを特徴とする、請求項10または11記載の非線形光学装置により、または
請求項13に記載したように、
前記半導体基板の主面に略垂直な方向に整列した複数の量子ドットの間には、複数のバリア層が、各量子ドット対間に一つのバリア層が存在するように介在し、前記複数のバリア層は、前記半導体基板の主面に略垂直な方向にその組成を変化させることを特徴とする請求項10記載の非線形光学装置により、解決する。
【0018】
[第1実施例]
図1は、本発明が適用される非線形光学装置10の一例を示す。
【0019】
図1を参照するに、非線形光学装置10は、例えばn型GaAs等の半導体基板1上に形成され、基板11上にエピタキシャルに形成されたn型AlGaAs等よりなる下側クラッド層12と、前記下側クラッド層12上にエピタキシャルに形成された、後で詳細に説明する量子ドットを含む活性層13と、前記活性層上にエピタキシャルに形成された、p型AlGaAs等よりなる上側クラッド層14とを含み、半導体層11〜14で構成される層状構造体の入射側端面には、入射光が前記活性層13と光結合するように入射される。
【0020】
前記上側クラッド層14上には、前記入射側端面に隣接して、前記活性層13中に入射した光ビームを平行光に変換するレンズ作用を前記活性層13中に誘起する電極14Aが形成される。さらに、前記上側クラッド層14上には、前記レンズ作用により変換された平行光ビームを屈折させるプリズム作用を前記活性層13中に誘起するプリズム電極14B,14Cと、前記入射側端面に対向する出射側端面に隣接して形成され、前記プリズム電極14Bあるいは14Cによるプリズム作用により屈折された平行光ビームを集束させるレンズ作用を前記活性層13中中に誘起する電極14Dとが形成されている。
【0021】
動作時には、前記基板11は接地され、前記プリズム電極14B,14Cに制御電圧を印加することにより、前記出射側端面から出射する光ビームの光路がOUT1,OUT2の間で切り換えられる。
【0022】
図2は、図1の非線形光学装置10の一部を示す断面図である。
【0023】
図2を参照するに、前記活性層13は例えば非ドープGaAsよりなり、多数の相互に孤立した、各々キャリアのドブロイ波長と同程度あるいはそれ以下の大きさの量子ドット13Dを含む。図示の例では量子ドット13Dは基板11に略垂直な方向に整列しており、各々の量子ドット13Dは、相互に異なった、より小さい量子ドット13a,13b,13cの集合からなっている。
【0024】
量子ドット13a,13b,13cは、例えば前記基板11に対して垂直方向に組成が順次変化する半導体材料により形成され、その結果量子ドット13D全体では反転対称性が消滅する。例えば、量子ドット13a,13b,13cを、それぞれInAs,(InAs)0.5(GaSb)0.5,GaSbより構成することにより、図3(A)に示す、z方向、すなわち基板11に垂直な方向に、順次非対称に変化するバンド構造が得られる。ただし、図3(A)中、CBは伝導帯を、またVBは価電子帯を示す。その結果、量子ドット13Dでは波動関数および電子雲も、図21で説明したようにz方向に非対称になり、活性層13は顕著な2次の光学的非線形性を示す。
【0025】
また、各々の量子ドット13Dにおいて、量子ドット13a〜13cの間での組成の変化は連続的であってもよい。この場合には、図3(B)に示す、z方向に連続的に変化するバンド構造が得られる。この場合にも、各量子ドット13Dにおいてバンド構造は、z方向に非対称になる。
【0026】
さらに、図3(C)に示すように、各量子ドット13Dにおいて、量子ドット13bを非ドープとし、量子ドット13aをn型に、また量子ドット13cをp型にドープしてもよい。
【0027】
図4(A)は、図3の量子ドット13Dを詳細に示す。
【0028】
図4(A)を参照するに、GaAs基板11に格子整合するAlGaAsバッファ層12上には、GaAsに対して歪み系を形成するInAs量子ドット13aがMOVPE法により、周知の歪み系におけるS−Kモードの島状成長を利用して、典型的には径が約20nm、高さが約20nm程度のディスク状に形成される。かかるInAs量子ドット13aは、さらにGaAs活性層13の一部をなす薄いGaAs層で覆われ、その上に今度は組成が(InAs)0.5(GaSb)0.5のディスク状量子ドット13bが、MOVPE法により、同様なS−Kモードによる島状成長を利用して、量子ドット13aとほぼ同様な径および高さで形成される。量子ドット13bも、GaAs基板11に対して量子ドット13aと同様な歪み系を形成する。
【0029】
量子ドット13aを覆う薄いGaAs層は、前記量子ドット13aの高さと同程度あるいはそれ以下の厚さ、典型的には約3nm以下の厚さに形成されるため、結晶構造が下側の量子ドット13aの影響により局所的に大きく歪み、このため、かかる量子ドット13aを覆うGaAs層上に量子ドット13bを形成した場合、量子ドット13bは、かかる歪んだ位置に優先的に形成される。換言すると、量子ドット13bは、下側の量子ドット13aに実質的に整列して形成される。S−Kモードにより形成した量子ドットの自発的整列については、例えば Sugiyama, et al., Jpn. J. Appl. Phys. 35, Part 1, No.2B, pp.365-369, February, 1996を参照。
【0030】
さらに、量子ドット13bは、量子ドット13aと同様に、薄いGaAs層により覆われ、その上に組成がGaSbの量子ドット13cが、量子ドット13aと同様に形成される。このような自発的に整列した量子ドット13a〜13cは相互に量子力学的に結合し、実効的に単一の量子ドット、すなわち量子ドット13Dを形成する。ただし、量子ドット3Dは、通常の量子ドットと異なり、実効的に非対称な内部構造を有する。量子ドット13a〜13cは、例えばMBE法はALE法、あるいはMOVPE法により、簡単に形成できる。
【0031】
特に上下に整列した量子ドットの間に介在するGaAs膜の厚さを約3nm以下にした場合、下側の量子ドットと上側の量子ドットとは接触している可能性があるが、そのような場合でも上下の量子ドット、例えば量子ドット13aと13bとが融合することはなく、量子ドット13aと13bとは、それぞれの表面により画成されている。
【0032】
かかる自発的な量子ドットの整列の結果、図4(A)の量子ドット13Dについて、図4(B)に示す非対称なバンド構造が、z方向に対して得られる。その際、量子ドット13a〜13cは相互に量子力学的に結合しているため、図4(B)中に示すように、電子の量子準位Leとホールの量子準位Lhとが、量子ドット13D全体に対して形成される。ここで、量子ドット13a〜13cの組成を細かく変化させ、積層数を増大すれば、図3(B)に示す連続的に変化するバンド構造が得られる。ただし、図4(B)は、図4(A)中破線z−z’に沿ったバンド構造プロファイルである。また、量子ドット13a,13cをMOVPe法により形成する際に、気相原料中にSeあるいはZn等のドーパントガスを同時に導入することにより、図3(C)のバンド構造を形成することができる。また、図3(B)の連続的に変化するバンド構造は、例えば量子ドット13a〜13cをInGaAlAsPN等の多元系材料により形成し、その組成を細かく変化させることによっても実現できる。
【0033】
また、図4(A)の構造において、前記量子ドット13aを形成する際に例えばZn等のp型ドーパントを導入し、量子ドット13cを形成する際にSiあるいはSe等のn型ドーパントを導入して、図3(C)に示す、ドーピングがz方向に非対称になった量子ドット13Dを形成することもできる。また、同じ種類のドーパントを、量子ドット13aと13cとで異なった濃度導入し、量子ドット13Dをz方向に非対称にドーピングすることも可能である。
【0034】
[第2実施例]
図5(A),(B)は、本発明の第2実施例による非線形光学装置20の一部を示す。ただし、図5(A),(B)中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0035】
図5(A)を参照するに、本実施例では量子ドット13D1〜13D3の組成が、前記基板11に垂直な方向、すなわちz方向に変化しており、その結果、図5(B)に示すバンド構造もz方向に変化する。ただし、図5(A)中、Eg1,Eg2,Eg3は量子ドット13D1〜13D3のバンドギャップをれぞれ示すが、図示の例では、Eg1<Eg3<Eg2の関係が成立している。また、フェルミ準位も各量子ドット13D1〜13D3で変化している。すなわち、図5(A)の構造では、活性層13全体として、z方向への反転対称性が意図的に解消されている。すなわち、図5(A)の活性層13は、全体として所望の顕著な2次の光学的非線形性を示す。
【0036】
図5(A),(B)の構造は、例えば、活性層13をGaAs、量子ドット13D1を(InAs)0.5(GaSb)0.5,量子ドット13D2をGaSb,量子ドット13D3をInAsにより形成することにより得られる。
【0037】
図5(A)の構造では、量子ドット相互間の距離が離れているため、量子ドット13D1〜13D3は、量子力学的に結合した実効的に単一の量子ドットを形成することはなく、図5(B)に示すように、それぞれの量子ドットにおいて量子準位LeおよびLhが形成される。しかし、このような場合でも、一の量子ドット、例えば量子ドット13D2は、上下に隣接する量子ドット13D1あるいは13D3の影響を受け、波動関数、従って電子雲が、各量子ドットにおいて、z方向に非対称に変形する。このように、上下に隣接する量子ドットの距離が離れている場合でも、図5(A)に示すように、量子ドット13D1〜13D3はz方向に整列する。図5(A)の構造は、例えば上下方向に隣接する量子ドットの距離が数nm程度離れた場合においても、本発明の目的に対して有効である。
【0038】
[第3実施例]
図6は、本発明の第3実施例による非線形光学装置30の構成を示す。ただし、図6中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0039】
図6を参照するに、本実施例では、図5(A)の構造における量子ドット13D1〜13D3の間隔を減少させ、その結果図5(A)の構造と図2の構造の中間的な構造を実現している。この場合、量子ドット13D1〜13D3は基板11に垂直な方向に整列し、図4(A),(B)に示したのと同様な、量子力学的に結合した超量子ドット構造130Dを形成する。ただし、本実施例では、一の量子ドット、例えば13D1と隣接する量子ドットD2との間には、量子ドットD1の高さに相当する、あるいはそれ以上の厚さのGaAs層が介在する。この場合にも、超量子ドット構造130Dはz方向に非対称になっており、その結果活性層13は顕著な2次の光学的非線形性を示す。
【0040】
[第4実施例]
図7は、本発明の第4実施例による非線形光学装置40の構成を示す。ただし、図7中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0041】
図7を参照するに、本実施例では、下側クラッド層12上に、n型にドープされたGaAsあるいはAlGaAsよりなる第1のバリア層13B1を、活性層13の最下層として形成し、前記バリア層13B1上に、非ドープInAsよりなる量子ドット13Dを形成する。量子ドット13D上には、非ドープGaAsあるいはAlGaAsよりなる第2バリア層13B3を、前記第2のバリア層133が前記量子ドット13Dを覆うように形成し、さらにその上にp型にドープされたGaAsあるいはAlGaAsよるなる第3のバリア層132を形成する。さらに、層13B1〜13B2よりなる構造を、活性層13中に、必要に応じて繰り返し形成してもよい。
【0042】
図7中、バリア層13B3は量子ドット13Dの間を埋めるように図示してあるが、先に説明した図4(A)の構造からもわかるように、バリア層13B3は量子ドット13Dをも薄く覆う。
【0043】
このような構造では、下側の第1のバリア層13B1中の電子により、前記量子ドット13Dは、図8に示すように、前記バリア層13B1に面する側においてn型にトランスファドープされ、また前記バリア層13B2に面する側においてp型にトランスファドープされる。すなわち、量子ドット13Dは、上下のバリア層13B1,13B2により、z方向に非対称にドープされる。その結果、図2の実施例と同様に、活性層13は、顕著な2次の光学的非線形性を示す。
【0044】
図7の構造において、バリア層13B1,13B2の組成を変化させても、図8に示す量子ドット13Dのバンド構造の、z−方向への非対称な変形が可能になる。
【0045】
本実施例のその他の特徴は、先に説明した通りであり、説明を省略する。
【0046】
[第5実施例]
図9は、本発明の第5実施例による非線形光学装置50の構成を示す。ただし、図9中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0047】
図9を参照するに、非線形光学装置50は、図7に示す非線形光学装置40の一変形例になっており、非線形光学装置40のバリア層13B2とバリア層13B3とが同一の材料により構成され、同一のバリア層13B2’を形成する。その結果、量子ドット13Dは二種類のバリア層13B1と13B2’とにより囲まれ、従ってバリア層13B1および13B2’の組成あるいはドーピングを変化させることにより、量子ドット13D中の波動関数が非対称に変形される・
本実施例のその他の特徴は、先の非線形光学装置40と同じであり、説明を省略する。
【0048】
[第6実施例]
図10は、本発明の第6実施例による非線形光学装置60の構成を示す。ただし、図10中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照畚符号を付し、説明を省略する。
【0049】
図10を参照するに、非線形光学装置60は、先に説明した非線形光学装置40の一変形例であり、バリア層13B3で覆われた量子ドット13D上に、別のバリア層13B4が形成される。
【0050】
本実施例でも、バリア層13B1,13B2,13B4の組成あるいはドーピングを変調することにより、図8に示すように量子ドット13Dのバンド構造を、z方向に非対称に変形することが可能になる。例えば、バリア層13B1,13B2,13B4を、InGaAlAsN等の多元系化合物半導体により形成し、その組成を、GaAs基板11に格子整合する範囲において、層13B1,13B2,13B4で変化させてもよい。また、バリア層13B1,13B2,13B3を全て同一の化合物半導体、例えばAlGaAsより形成し、その導電型あるいはドーピング濃度を層13B1,13B2,13B4で変化させてもよい。
【0051】
[第7実施例]
図11は、本発明の第7実施例による非線形光学装置70の構成を示す。ただし、図11中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0052】
図11を参照するに、非線形光学装置70は、先に説明した非線形光学装置60の一変形例となっており、前記バリア層13B2の下で前記量子ドット13Dを覆うバリア層13B3を、バリア層13B2と同一の材料より構成し、またバリア層13B4の下で量子ドット13Dを覆うバリア層13B3を、バリア層13B4と同一の材料により形成する。また、前記バリア層13B4上において、量子ドット13Dはバリア層13B1により覆われる。
【0053】
かかる構成でも、バリア層13B1,13B2,13B4の組成あるいはドーピングを、z方向に非対称になるように変調することにより、各々の量子ドット13D中において、波動関数をz方向に非対称になるように変形することができる。
【0054】
[第8実施例]
図12は、本発明の第8実施例による非線形光学装置80の構成を示す。ただし、図12中、先に説明した部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
【0055】
図12を参照するに、非線形光学装置80は、図2の非線形光学装置10に図7の非線形光学装置40を組み合わせた構造を有し、その結果、z方向に非対称な量子ドット13Dの非対称性が、バリア層13B1,13B2の非対称性により、さらに強調される。
【0056】
本実施例のその他の特徴は、先の実施例の説明より明らかであり、説明を省略する。
【0057】
[第9実施例]
図13(A)は、本発明の第9実施例による光変調器90の構成を示す。
【0058】
図13(A)を参照するに、光変調器90は、先の実施例のいずれか一で説明した断面構造を有するマッハ−ツェンダ型の光導波路91を有し、一方の光導波路分枝92上に第1の電極94を、他方の分枝93上に第2の電極95を形成する。
【0059】
かかる構成では、先に説明した活性層13に対応する導波路中の活性層には非対称な量子ドットが形成されているため、導波路91は2次の光学的非線形性(ポッケルス効果)を示す。すなわち、前記電極94および95上に印加される制御電圧V,V’により、前記光導波路分枝92あるいは93中における屈折率が制御される。その結果、入射端に入射した光信号は、分枝92および93を通る際に位相変調を受け、出射側端において合流する際に干渉を生じる。また、光変調器90は、光フィルタとしても使用可能である。
【0060】
[第10実施例]
図13(B)は、本発明の第10実施例による光スイッチ100の構成を示す。
【0061】
図13(B)を参照するに、光スイッチ100は、先の実施例のいずれか一で説明した断面構造を有する,Y字型に分岐した光導波路101を有し、導波路101が分枝102および103に分岐する位置に、電極104が形成される。
【0062】
かかる構成では、先に説明した活性層13に対応する導波路中の活性層には非対称な量子ドットが形成されているため、導波路101は2次の光学的非線形性を示す。すなわち、前記電極104に印加される制御電圧Vにより、前記分岐点における光導波路の屈折率が制御される。その結果、入射端に入射した光信号は、前記制御電圧V如何により、出射端OUT1あるいは出射端OUT2に切り換えられる。
【0063】
[第11実施例]
図13(C)は、本発明の第11実施例による光マトリクススイッチ110の構成を示す。
【0064】
図13(C)を参照するに、光マトリクススイッチ110は、先の実施例のいずれか一で説明した断面構造を有する、X字型に交差する光導波路111,112を有し、前記光導波路111,112の交点に電極113が形成されている。
【0065】
かかる構成では、光導波路111,112中の活性層に非対称な量子ドット13Dが形成されているため、導波路111,112は2次の光学的非線形性を示す。そこで、前記電極113に制御電圧Vを印加することにより、それぞれ導波路111,112に対応する入射端IN1,IN2へ入射する光ビームの光路を、出射端OUT1,OUT2の間で切り換えることができる。
【0066】
光マトリクススイッチ110は構成が簡単であり、特に多数の導波路が交差する光マトリクス構造115において、ノードとして使われる。また、光マトリクススイッチ110は、後で説明する光空間変調器としても使うことが出来る。かかる光空間変調器では、膜厚方向に通過する光ビームを、活性層の屈折率を変化させることにより変調する。
【0067】
[第12実施例]
以上の各実施例では、量子ドット13Dは、基板11に垂直な方向に非対称に形成され、その結果、活性層13は2次の光学的非線形性を示した。
【0068】
一方、量子ドット13Dを、基板11に対称に形成することにより、活性層13に3次の光学的非線形性(光Kerr効果)を生じさせることができる。内部に非対称性を有さない量子ドットは、それ自身3次の光学的非線形性を示すが、量子ドット中に、基板に垂直な方向に対称的に変化する構造を形成することにより、かかる3次の光学的非線形性を、さらに強調することが可能である。
【0069】
図14(A)〜(D)は、量子ドット13Dについて、かかる3次の光学的非線形を強調するバンド構造を示す。ただし、図14(A)〜(D)中、量子ドット13Dの構造自体は、図4に示すものと同様であり、説明を省略する。
【0070】
図14(A)を参照するに、量子ドット構造は、GaAs基板11上に、量子ドット13a〜13cを、組成の異なるInGaAsより、前記組成が、基板11に垂直な方向に対称的に変化するように形成することで実現できる。例えば、量子ドット13a,13cを組成In0.9Ga0.1Asとし、量子ドット13bを組成In0.8Ga0.2Asとする。
【0071】
一方、図14(B)の構造は、前記GaAs基板11上に、量子ドット13a〜13cを、例えば量子ドット13a,13cの組成がInAsとなるように、また量子ドット13bの組成が(AlAsSb)0.39(GaAsSb)0.61となるように形成することにより、実現できる。
【0072】
図15(A),(B)は、図14(C),(D)のバンド構造を実現する例をそれぞれ示す。
【0073】
図15(A)を参照するに、量子ドット13Dはこの場合、前記三つの量子ドット13a〜13cの積層の代わりに、GaAs基板11上に、五つの量子ドット131〜135を順次積層することにより形成する。すなわち、量子ドット131,135は組成(InAlAs)0.4(AlAsSb)0.6を有し、量子ドット132,134は組成(InAlAs)0.2(GaAsSb)0.2を有し、量子ドット133は組成GaAsSbを有する。
【0074】
一方、図15(B)の例では、量子ドット13Dは、GaAs基板11上に、量子ドット131’〜135を順次積層することにより形成する。この場合、量子ドット131’,135’は組成(AlAsSb)0.39(GaAsSb)0.61を有し、量子ドット132’,134’は組成(InAlAs)0.26(GaAsSb)0.74を有し、量子ドット133’は組成InAlAsを有する。
【0075】
図16は、かかる3次の光学的非線形性を利用した、非線形光学装置120の構成を示す。ただし、図16中、先に説明した部分に対応する部分は同一の参照符号を示し、説明を省略する。3次の光学的非線形性では、光照射により、活性層の屈折率が変調される。
【0076】
図16を参照するに、非線形光学装置120は、図1で説明した非線形光学装置10に類似した構造を有するが、電極14A〜14Dの代わりに遮光膜15が形成され、前記遮光膜15には、装置10の電極14A〜14Dにそれぞれ対応して、光学窓15A〜15cが形成されている。また、活性層13中には、図14(A)〜(D)のいずれかのバンド構造の量子ドットが形成されている。
【0077】
かかる構成では、光学窓15A〜15Dを介して活性層13中に制御光ビームを照射することにより、前記活性層13中に、前記光学窓15A〜15Dに対応して、屈折率変化を誘起することができ、その結果、入射端に入射する光ビームの出射光路を、OUT1およびOUT2の間で切り換えることが可能になる。
【0078】
また、同様な光路の切替えは、図13(A)〜14(D)に示した各装置についても、活性層13中に図14(A)〜(D)のバンド構造の量子ドットを形成し、電極の代わりに光学窓を形成することにより、可能になる。
【0079】
[第13実施例]
図17は、本発明の第13実施例による非線形光学装置130の構成を示す。ただし、図17中、先に説明した部分に対応する部分は同一の参照符号で示し、説明を省略する。
【0080】
図17を参照するに、本実施例では、非線形光学装置130は、図16の非線形光学装置120と同様な、光学窓を有し、制御光ビームにより制御される構成を有するが、活性層13中に形成される量子ドットは、図18にバンド構造を示すように、基板11に垂直な方向、すなわちz方向に非対称な形状を有する。
【0081】
本実施例では、図17に示すように、上側クラッド層14を介して活性層13に波長がWの制御光ビームが注入され、その結果、図18に示すように、一の量子ドット、例えば量子ドット13D1において電子が光励起される。その際、波長Wは、前記量子ドット13D1において電子を量子準位Lhから量子準位Leに励起できるような波長に設定する。
【0082】
図17の構成では、図18よりわかるように、量子ドット13D3における電子の量子準位Leは、前記量子ドット13D1の量子準位Leよりも実質的に低エネルギ側に形成されており、その結果、光励起された電子は高い確率で、かかる量子ドット13D3の量子準位Leに落ちる。その結果、量子ドット13D1中に形成されたホールと前記量子ドット13D3中に保持された電子との間に電界が生じ、間に介在する量子ドット13D2に電界が印加される。
【0083】
量子ドット13D2は、図4に示したような、量子ドット13a〜13cを非対称に積層した構造を有するため、かかる電界の印加により、2次の光学的非線形性を示し、活性層13の屈折率が変化する。
【0084】
[第14実施例]
図20は、本発明の第14実施例による光空間変調器140の構成を示す。
【0085】
図20を参照するに、光空間変調器140は、図1,2の非線形光学装置10と同様な、基板11および半導体層12〜14よりなる層構造を有する半導体積層体141より構成され、基板11裏面に対応する積層体141裏面には、一面に透明電極142が、また積層体141の表面には複数の透明電極要素143が、行列状に形成される。また、前記透明電極要素143を除く積層体141の表面には、遮光パターン144が形成される。
【0086】
各々の透明電極要素143は、積層体141上に形成された図示しない駆動線により駆動され、その結果前記透明電極要素143に対応して、積層体141中の量子ドット13Dを含む活性層の屈折率が変化する。このため、前記積層体141の裏面にバックライト光を照射すると、前記透明電極要素143への駆動信号に応じて表側に通過する光ビームがオンオフされる。
【0087】
さらに、図2に示した量子ドット13Dのバンド構造は、図3(A)〜(C)に示すものに限定されるものではなく、例えば図19に示すバンド構造であってもよい。
【0088】
また、以上の説明では、量子ドットは、いずれも歪み系におけるS−Kモード成長を利用して形成しているが、本発明はかかる特定の量子ドットの形成方法に限定されるものではなく、例えば、量子ドットは、傾斜基板上における横方向へのエピタキシャル成長により形成してもよい。かかる傾斜基板を使った量子ドットの形成方法は、例えば米国特許5,175,739に記載されている。
【発明の効果】
請求項1〜13記載の本発明の特徴によれば、非線形光学装置の活性層に、多数の半導体量子ドットを含む半導体量子構造を形成その際に、前記活性層に半導体量子ドットの組成あるいはドーピングを変調することにより、あるいはバリア層の組成あるいはドーピングを変調することにより、非対称性を付与する。かかる構造では、量子準位間で波動関数の形が大きく異なるため、非線形光学装置は大きな2次の光学的非線形性を示す。また、量子ドットが半導体より構成されるため、有機分子により量子ドットを形成した場合におけるような、量子構造における電子−フォノン相互作用による光学的非線形効果の低下の問題が回避される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例による非線形光学装置の構成を示す斜視図である。
【図2】図1の装置における活性層の構成を示す断面図である。
【図3】様々な量子ドットのバンド構造を示す図である。
【図4】(A),(B)は、図2の構造に含まれる量子ドットを詳細に示す図である。
【図5】(A),(B)は、本発明の第2実施例による非線形光学装置の一部を示す断面図である。
【図6】本発明の第3実施例による非線形光学装置の一部を示す断面図である。
【図7】本発明の第4実施例による非線形光学装置の一部を示す断面図である。
【図8】図6の構造における量子ドットのバンド構造を示す図である。
【図9】本発明の第5実施例による非線形光学装置の一部を示す断面図である。
【図10】本発明の第6実施例による非線形光学装置の一部を示す断面図である。
【図11】本発明の第7実施例による非線形光学装置の一部を示す断面図である。
【図12】本発明の第8実施例による非線形光学装置の一部を示す断面図である。
【図13】(A)〜(C)は、本発明の第9〜第11実施例による非線形光学装置の構成を示す平面図である。
【図14】本発明の第12実施例による非線形光学装置で使われる量子ドットのバンド構造を示す図である。
【図15】図14のバンド構造の一部を詳細に示す図である。
【図16】図14の非線形光学装置の全体を示す斜視図である。
【図17】本発明の第13実施例による非線形光学装置の一部を示す断面図である。
【図18】図17の構造に含まれる量子ドットのバンド構造、および光励起に原理を示す図である。
【図19】別のバンド構造の例を示す図である。
【図20】本発明の第14実施例による空間変調器の構成を示す図である。
【図21】光学的非線形性に対する量子化の効果を説明する図である。
【符号の説明】
10,20,30,40,50,60,70,80,90,100,110,120,130 非線形光学装置
11 基板
12,14 クラッド層
13 活性層
13a〜13c 量子ドット
13B1 〜13B4 バリア層
13D,13D1 〜13D5 量子ドット
14A〜14D,94,95,104,113 電極
15A〜15D 光学窓
140 空間変調器

Claims (13)

  1. 半導体基板と、
    第1の半導体材料よりなり、前記半導体基板上に形成され、光ビームが通過する層と、
    前記第1の半導体材料のバンドギャップよりも小さいバンドギャップの半導体材料よりなり、前記層中であって前記半導体基板の主面に略垂直な方向に並んで複数、積層形成された量子ドットと、
    前記層上に形成され、前記複数の量子ドットに、前記半導体基板の主面に略垂直に作用する電界を印加する電極と、を備えた非線形光学装置において、
    前記量子ドットの各々は実質的に一様な組成を有し、前記垂直な方向に並んで、複数積層形成された量子ドット間では組成が変化しており、前記複数の量子ドットは、全体として、前記半導体基板の主面に垂直な方向に非対称なバンド構造を形成することを特徴とする非線形光学装置。
  2. 前記複数の量子ドットの各々は、前記半導体基板に対して歪み系を形成することを特徴とする請求項1記載の非線形光学装置。
  3. 前記組成の変化は、全体として、前記基板に垂直な方向に、非対称的に生じることを特徴とする請求項1記載の非線形光学装置。
  4. 前記組成の変化は、前記基板に垂直な方向に対して階段的に生じることを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載の非線形光学装置。
  5. 前記複数の量子ドットの各々は、前記基板に垂直な方向に一対のバリア層により挟持され、前記一対のバリア層は、それぞれ異なったドーピングを有することを特徴とする請求項1〜4のうち、いずれか一項記載の非線形光学装置。
  6. 前記一対のバリア層は、互いに異なった導電型の不純物により、それぞれドーピングされていることを特徴とする請求項5記載の非線形光学装置。
  7. 前記一対のバリア層は、それぞれ異なった組成を有することを特徴とする請求項5記載の非線形光学装置。
  8. 前記バリア層は、前記複数の量子ドットに対応して、前記基板に垂直な方向に複数層形成され、前記複数層のバリア層は、前記基板に垂直な方向に、各層でドーピングを変化させることを特徴とする請求項5記載の非線形光学装置。
  9. 前記複数の量子ドットの各々は、前記半導体基板に対して歪み系を形成することを特徴とする請求項5〜8のうち、いずれか一項記載の非線形光学装置。
  10. 半導体基板と、
    第1の半導体材料よりなり、前記半導体基板上に形成され、光ビームが通過する層と、
    前記第1の半導体材料のバンドギャップよりも小さいバンドギャップの半導体材料よりなり、前記層中であって前記半導体基板の主面に略垂直な方向に並んで複数、積層形成され、相互に量子力学的に結合して、実効的に単一の量子ドットを形成する複数の量子ドットと、
    前記層上に形成され、前記量子ドットに、前記半導体基板の主面に略垂直に作用する電界を印加する電極と、を備えた非線形光学装置において、
    前記複数の量子ドットの各々は、実質的に一様な組成を有し、前記垂直な方向に並んで複数、積層形成された量子ドット間では組成が変化しており、前記複数の量子ドットは、全体として、前記半導体基板の主面に垂直な方向に非対称なバンド構造を形成することを特徴とする非線形光学装置。
  11. 前記組成の変化は、前記垂直な方向に対して階段的に生じることを特徴とする請求項10記載の非線形光学装置。
  12. 前記複数の量子ドットの各々は、前記半導体基板に対して歪み系を形成することを特徴とする、請求項10または11記載の非線形光学装置。
  13. 前記半導体基板の主面に略垂直な方向に整列した複数の量子ドットの間には、複数のバリア層が、各量子ドット対間に一つのバリア層が存在するように介在し、前記複数のバリア層は、前記半導体基板の主面に略垂直な方向にその組成を変化させることを特徴とする請求項10記載の非線形光学装置。
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