JPH03242617A - 量子閉じ込めシュタルク効果素子 - Google Patents

量子閉じ込めシュタルク効果素子

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JPH03242617A
JPH03242617A JP3850590A JP3850590A JPH03242617A JP H03242617 A JPH03242617 A JP H03242617A JP 3850590 A JP3850590 A JP 3850590A JP 3850590 A JP3850590 A JP 3850590A JP H03242617 A JPH03242617 A JP H03242617A
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layer
quantum
light
stark
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JP3850590A
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Masahiko Morita
正彦 森田
Takeo Suzuki
健夫 鈴木
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Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Nippon Hoso Kyokai NHK
Japan Broadcasting Corp
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  • Electrochromic Elements, Electrophoresis, Or Variable Reflection Or Absorption Elements (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は光シヤツター、光双安定素子など光と電界を利
用する能動素子のうち、シュタルク効果を使用する素子
に係るものである。
〔開示の概要〕
本発明は、異なるバンドギャップの層状物質より成る量
子井戸構造を有する化合物半導体に電界を印加すること
により生ずる励起子光吸収帯の波長シフト、吸収帯強度
の減少等の特性改良に関するもので、量子井戸層に2種
類の化合物半導体を用い、量子井戸のポテンシャル分布
を階段状とすることにより前記の波長シフト効果を増大
せしめるようにしたものである。
〔従来の技術〕
■−V族またはII −IV族の元素間化合物を用いて
構成される量子井戸構造が、分子線エピタキシー法(M
BE)や金属有機化合物化学気相成長法(1,l0cV
D)などの新しい物質合成l去によって作り出されてい
る現在では、従来のバルク状半導体において低温時にの
み観測された励起子吸収帯が室温でも観測可能となり、
応用への道が開かれるようになった。すなわち励起子が
、幅(Lw) 10nm程度の量子井戸層の厚み、およ
び同程度の厚みをもつ障壁層を交互に積層した多重量子
井戸(MQW)構造の中では、2次元的自由度しか有せ
ず、界面に垂直な方向においては量子的に閉じ込められ
る結果、励起子軌道が垂直方向に向けて圧縮され、励起
子の束縛エネルギーが増大し、かつ縦形光学フォノンが
惹起する局所的高電界により励起子の解離する度合いが
減少する。
さらに幅り、が約10nmの量子井戸層に対し界面に垂
直な電界を印加する場合、量子井戸層は巨大な極性分子
の如く振舞う。すなわち伝導帯および価電子帯の量子エ
ネルギー(N=1)は、例えば正孔に着目する場合、1
0meV程度の小さな値である反面、包絡波動関数はl
 Onm程度の大きな拡がりを有するため摂動を受は易
く、このためlo’V/cm程度の電界の摂動による正
孔サブレベル(ミニバンド)の量子エネルギーが減少し
て零に達することがある。電界印加に伴うかかる量子閉
じ込めシュタルク効果(QC3E)はフランツ・ケルデ
イツシュ効果の如き等方性半導体における電界依存性バ
ンド端シフトよりも波長シフトが大きく、またシフト量
が励起子構成粒子の有効質量に比例し、量子井戸幅Lw
の4乗に比例し増大する。但しり、が大きくなるにつれ
、量子閉じ込め効果が弱まり、等方性半導体の性格を帯
びるようになり、シュタルク効果が減退し、無摂動時に
おける励起子帯の光吸収強度が減少する等の関係上、L
、を増加することによるシュタルクシフトの増加は光学
的応用の見地から言って改善とはいえない。
以上の如き量子的閉じ込め状態の中で起る励起子吸収帯
のシュタルクシフトを利用して光双安定素子(SEED
)を製作する試みがなされてきた(例えばり、A、B、
Miller、D、S、Chemla、 T、C,Da
men、T、H。
Wood、 C,A、Burrus、 Jr、 A、C
,Gossard and W。
WiegaIann、  ”The Quantum 
Well 5elf−Electioop−tic  
Effect  Device:0ptoeletro
nic  l’1istabilityand  0s
cillation、  and  5elf−Lin
earized  Modulation” 、IEE
E  Journal  of Quantum  E
lectronics。
Vol、QE−21,No、 9. pp1462−1
476、1985)。例えばmV族化合物半導体A氾x
Ga l□A、 (x:0.32)の障壁層の厚みを9
.8nmとし、G、A、量子井戸層の厚みを9.5r+
mとして、これらを交互に50周期分積層したものを、
pおよびn形ドープ超格子(GaC2,85nm。
Al2As6.85nm)にて上下に挾み、更にこれら
をpおよびn形1 、G、、、A、(X=0.321層
により上下に挾んだ構造を半伝導性G、A、基板上にM
BE成長した例が挙げられる。このようなp−L−n多
重量子井戸ダイオード素子に対し励起子帯の吸収極大波
長に設定した単色光を入射し、素子を直流電源に負荷を
介して逆バイアスになるように接続する。入射光強度が
小さい状態においては素子に発生する光電流がわずかで
あるため、負荷抵抗による電圧降下が起らず、電圧の大
部分が素子に加わるため、シュタルクシフトが生じ、入
射光が素子を透過する。入射光の強度を増加させてゆく
につれ、透過光強度は当初は単調に増加するが途中から
素子に流れる光電流が増大し、負荷抵抗による電圧降下
が生じるため、ダイオードに加わる逆バイアス電圧が低
下し、結果としてシュタルクシフトが中断され、入射光
はゼロバイアス時の励起吸収帯の吸収により遮られ、透
過光が減少する。すなわち高電圧、低吸収から低電圧、
高吸収への双安定スイッチングが起ることになり、この
結果として入出力強度間の双安定特性が得られ、そのス
イッチングのオン、オフ比は大体2.1である。双安定
性におけるスイッチングのオン、オフ比を大きくしよう
とする試み6報告されており、そのためには5EEDを
導波路形に配置し、量子井戸層の界面に対し垂直な偏光
を側面より照射しなければならないため技術的な困難が
予想される( J、 S、 Weinen。
D、A、B、Miller、 D、S、Chemla、
 T、C,Damen、 C,A。
Burrus、丁、H,Wood、A、C,Gossa
rd  and  W、Wiegman”Strong
 Po1arization−3ensitive F
lectr。
absorption in GaAg/AlGa、A
g Quantum WellWavwguides+
Applied Phyrics Letters、V
ol、47゜No、11.pp114g−1150,1
985)。しかしスイッチングのオン、オフ比として2
0:1という大きな値が得られている。
厚み方向光入射形の5EEDには、外部回路の抵抗の代
りに光ダイオードを層厚方向にモノリシックに形成した
D−5EEDや、2個のMQW p−1−nダイオード
を並列状に配列し、回路的には直列に接続したS−3E
HDなどの変形が提案もしくは試作がなされている。こ
のほかに入射光を素子内部ミラーにより反射させる方式
の反射形5EEDも考案されている。
MQWを用いて効率のよい光学変調器を作る提案もおこ
なわれている。特に光学ファイバー通信用の波長である
1、55μmに適合する電界光変調素子の変調度を最大
にするような量子井戸の設計が、l11−V族化合物の
障壁層/量子井戸層をそれぞれ1、、G、 、−、A、
 、−、P、/I、、Pや1.、l 、−、A、/1.
、G、、−。
Aj2 、A、等の4元化合物半導体の組成比をパラメ
ータとしておこなわれている(S、Nojima an
dK、Wakita +Optimization o
f Quantum WellMaterials a
nd 5tructures for Exciton
icWlectioabsrption  Effec
ts”  、Applied PhysicsLett
ers、 Vol、 53. No、 20. pp1
95g−1960,1988)。
以上に述べた以外にも量子井戸を光学的機能素子に適用
する提案、試作が多数あり、今後の発展は素子の心臓部
ともいえる量子井戸のポテンシャルの形状1寸法ならび
に量子井戸層や障壁層に用いられる多元化合物半導体の
組成比、使用光波長に応じた化合物の組合せ等を如何に
合目的に設計し、選択するかにかかっている。しかしな
がら上記諸国的のために従来考えられてきた量子井戸の
形状のほとんどは対称な矩形ポテンシャルであり、かか
る形状を変形することにより矩形量子井戸使用の場合で
は考えられない新しい効果や高い効率を実現する試みが
なされている(例えばに、N15hi and T、)
Iiroshima  Enhancement of
Quantum confined 5talk Ef
fect in a gradedGap Quant
um Well″Applied Physics L
etters。
Vol、 51. No、 5. pp320−322
.1987および石川車載。
多田邦雄“傾斜ポテンシャル量子井戸における量子閉じ
込めシュタルク効果”27a−ZH−4,第50回応用
物理学会学術講廣会、 1989秋季)。この考案は矩
形ポテンシャル量子井戸の底部に一定のポテンシャル勾
配をつけることによりシュタルク効果の増大を図ること
を内容とするものである。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述した従来の素子には以下のような問題がある。
イ、従来形量子井戸利用素子の性能上の問題点前述の矩
形量子井戸を光シヤツター等の光変調素子として適用す
るに当って必要なことは、光のオン、オフスイッチング
に要する駆動電力を低く押えることである。いいかえれ
ば光の遮蔽に必要な吸収帯のシュタルクシフトの所定量
に対し、素子へ印加する必要のある電圧を軽減すること
が必要であり、同様なことは前述の5EED素子につい
てもいえる。シュタルクシフトの一例として、障壁層/
量子井戸層をそれぞれAβ。8.G、。6.A3/G、
A、とする井戸層要約10nmの量子井戸層50層を積
層して形成したノンドープな絶縁層約1μ■に対し、1
0’V/cL11の電界を印加した時の励起子光吸収帯
のシフト量的18meVが挙げられる(D、S。
Chemla、 D、 A、 B、 Mi I ler
、 P、 W、 Smi th  Non1inear
Optical properties of GaA
g/Ga+lA、  multiple(1uantu
mWell Material+phenomena 
and applications”0ptical 
Engineerin3、Vol、24.No、4.p
p556−564.1985)。この例より、シュタル
クシフト量Δνを素子に印加される電圧v3で割ったシ
ュタルクシフト効率Δν/VSなるものを定義すれば、
その値は約1.8meV/voltであり、仮りにシュ
タルクシフト効率を高めることができるならば前記の目
的が達成できる。
もう一つの問題はシュタルクシフト応用素子に附随して
必要とされる入射光源強度の軽減についてである。5E
ED素子を駆動するためには波長幅が狭く強度が比較的
大きいレーザー光の如き光源を必要とし、前記の例によ
れば、1.6mWでありこれを直径100μmの素子に
集光する際の単位面積当りの照射光強度は16W/cm
”に相当する。半導体素子が高電界のもとにあるため、
光照射の結果多量の熱を発生するに止まらず、結晶性が
劣化しイオン性の中心等が作り出されるような場合、局
所的な絶縁破壊が生じる恐れがある。このため照射光量
はできる限り小さい方が望ましく、またエネルギーに関
する経済面あるいはレーザー光素子の代りに通常光の素
子で置き換えることなどによる利益などを考慮すれば一
層望ましいと言える。前記の例のような大きな照射光密
度を必要とする理由は、外部回路からの光電流と外部抵
抗の積より成る定量の正帰還を必要としているためであ
り、さらに負荷抵抗値Rと照射光強度Pの積の許容範囲
が、光応答S(光電流値/照射光強度)対素子印加電圧
Vヨの開の関数関係により狭い範囲に限定され、かつP
を減少しRを増大すればスイッチング応答時間が長くな
るからである。
これにたいし、もしシュタルク効果率Δν/■3が大き
ければ駆動電圧■。を小さくでき、積PRを小さくでき
るため、素子の性能を損うことなく照射光量を軽減する
ことが可能になり、前述の目的が達成できる。
ロ、傾斜ポテンシャル量子井戸案における問題点 すでに述べたように、ポテンシャルの傾斜を量子井戸の
底に設定する提案がなされており、かかるモデルにもと
づく理論上のシュタルクシフトが見積られている。前記
モデルの障壁層/量子井戸層には、それぞれAj20.
8GaO4A、/AI2.G、l−、A、が設定され、
AI2組成比Xを、厚みlOnmの量子井戸の底部に沿
いO≦X≦0.15の間で直組状に変化させることによ
り、ポテンシャルの傾斜を実現するものである。また−
5〜+8X 10’V/amの印加電界変化に伴うシュ
タルクシフト量ならびに励起子強度減少率はそれぞれ1
7.56meV、 59%であり、従来の矩形量子井戸
の場合の13.6meV、46%に比べて約1.3倍の
シフト量の改善が見積られている。
矩形量子井戸の変形としての傾斜ポテンシャル量子井戸
モデルに係る問題点は以下の通りである。
(1)、シュタルクシフト量の増加は従来形の場合に比
べ約28%が見積られているが改善の度合いが小さい。
また電界の負の特定値を起点にとることにより回路が煩
雑となる。
(2)、現在のMBE、 MOCVD等のように、化合
物半導体の成長面をシャッターあるいはバルブの開閉に
より断続的に成長担体ガスに露出させる方法に頼る限り
、組成を連続的に変化させることを特徴とする傾斜形量
子井戸を成長させることは極めて困難であり、これを半
ば断続的に実行する場合でも作業工程の煩雑さを免れず
、素子を大量に生産する際の障害となる。
以上の諸問題点を改善し、従来得られたよりち大きなシ
ュタルク効果率を実現する量子井戸構造を有する化合物
半導体素子を、既存の成長技術に依り、従来形の量子井
戸構造製作に要したのと同程度の技術的容易さで製作す
ることが本発明の目的である。
[課題を解決するための手段] 本発明は、バンドギャップEg1、価電子帯のボテンシ
ャルエネルギEv1の第1の化合物半導体からなる障壁
層と、バンドギャップEg2.価電子帯のポテンシャル
エネルギEV2の第2の化合物半導体からなる深い量子
井戸層およびバンドギャップEg3゜価電子帯のポテン
シャルエネルギEviの第3の化合物半導体からなる浅
い量子井戸層を含む量子井戸層とが、交互に積層された
多重量子井戸構造を有し、Eg2< Egx < Eg
 lかつ1Evzl <1EV31 <E、、lである
ことを特徴とする。
[作 用] 先に詳述したように、シュタルク効果は励起子を構成す
る電子、正孔の有効質量に比例する。
■−V族のG、A、についていえば、半導体内部におけ
る正孔の有効質量1は自由電子の質量m0の0.45倍
であり、電子の有効質量は0.066倍である。したが
って価電子帯の第1量子準位(量子数n=1)のシュタ
ルク効果を大ならしめるような量子井戸構造を考慮した
。無摂動時の粒子の位置(波動関数極大の位置)は矩形
量子井戸においては井戸中央にあり、電界を印加すると
正孔、電子はそれぞれ電界の方向および逆方向の障壁(
便宜上圧、負の壁と称する)へ向けて引き寄せられ、こ
の移動距離が大きいほどシュタルク効果は大きく、この
ことは量子井戸層の厚みにつれて同効果が増大すること
と軌を−にしている。それ故、シュタルクシフトにとり
望ましい状態とは無電界時において、あたかも印加しよ
うとする電界の方向と正反対の向きの電界が存在してい
るかのように、正孔の位置が井戸の中央部より“負の壁
”へと偏移していることである。かかる状態を作る目的
で、“負の壁”を起点とし、井戸層の厚さの方向に沿っ
て量子井戸の深さが階段状に増加するような領域を設定
した。この増加分をポテンシャル段と称する。
かかるモデルにつき本発明者がおこなった解析によれば
、正孔は前記量子井戸のポテンシャル段の底に拘束され
るが、印加電界の増大につれ離脱し、その後は“正の壁
”へ向い顕著な移動を開始する。他方、量子の振舞いは
これと逆であり、はとんど“負の壁”の近傍に停滞し続
けることが判明した。この正孔の移動により、矩形量子
井戸の場合に比べ、大きなシュタルク効果が見積られる
解析は上記ポテンシャル段の深さを最適化する目的で、
Airy形波動関数の多元方程式の境界条件下での解を
求めて行なった。計算のために設定した障壁層/量子井
戸の深い部分/固成い部分は、それぞれAj2 Q4G
、O,@A、7 G、A、 / l 、G、、、A、な
る系の厚みlOnmの量子井戸であり、X〜0.1にお
いて正孔および電子各々の10’V/cmにおけるシュ
タルクシフト量の和が最大となる結果が得られている。
前記の条件における伝導9価電子帯における障壁ポテン
シャルはそれぞれ340および167meVであり、段
のポテンシャルはそれぞれ77および38meVである
。また伝導帯におけるポテンシャル不連続の値ΔEcを
バンドギャップ差ΔE、の0.67倍と仮定している。
電界をIO’V/cmに設定したときの励起子吸収帯の
シフトおよび吸収帯強度の減少率はそれぞれ20.7m
eV、 82%であり、従来形の矩形量子井戸について
同様にして求めた11.6meV、 65%に比べ約2
倍近いシュタルク効果が見込まれている。さらに前記の
A42 G、A、とG、A、よりなる系の代りにAE 
0.32G−0,aaA−/Ioo、G−o、 aeA
−7G−A−なる系を採用することも可能であり、前記
ポテンシャル設定値はこれら二通りの化合物の系におい
て全く共通である。
本発明に係る、ポテンシャル段を量子井戸に含む新形量
子井戸構造を利用する素子は前述の傾斜量子井戸を利用
する場合と異なり、MBEおよびMOCVD法に共通な
、化合物半導体の組成を断続的モードで変化させる成長
方式に適合するものであり、従来形矩形量子井戸の成長
の工程にいささかの技術的困難さも付加するものではな
い。
〔実施例] 以下、図面を参照して前述の設定にもとずく本発明の実
施例を詳細に述べる。
第1図(A)は光伝導スペクトルに依り励起子帯のシュ
タルクシフトを測定する目的で製作したp−1−n多重
量子井戸構造のダイオード1の構造を示し、同図fB)
 c、tその中に含まれる本発明に係る量子井戸のポテ
ンシャルダイアグラム、さらに同図(C)比較のための
在来形量子井戸のポテンシャルダイアグラムである。
ダイオードの構成は以下の通りである。先ず半伝導性G
、A、基板11の上に、MBE〆去により0,9 μm
の厚みのG、A、層12を成長させ、その上に同じ厚み
のA Q o、 IZGaO,aaAs層13,0.2
4zmの超格子層14を順次成長させる。これら各層は
n形ドーパントSを各々1.5 XIO”、1.5X1
0”および3X 10”cm−”含んでいる。なおダイ
オード1に含まれる各超格子層は、いずれも3omのG
、A、および?nmのAl2A。
の交互層で構成されている。ダイオード1の中心部附近
においては、先ず30周期のノンドープ超格子層15(
厚み0.3μm)を形成し、その次にノンドープ多重量
子井戸16を50周期、厚さ1μmに積層する。本発明
に係る量子井戸構造は既述したポテンシャル設定値に合
致するような化合物半導体の組み合せより成る深い部分
であるI。。
Gao、 sJt層2A (厚み3om)と浅い部分で
あるG、A。
2B (厚み7om)を含む量子井戸部分、ならびに1
゜zzGa。68A8層10r+mの障壁部分で2Cよ
り成っている。多重量子井戸層16の上には厚さ0.3
μm。
30周期のノンドープ超格子層17.さらにその上には
厚さ0,2μm、20周期のp形超格子層18.厚み0
.9μmのp形AI2 o、 32G−0aaA−11
19,厚み0.02μmのノンドープ超格子層20がそ
れぞれ形成されている。前記p形各層はそれぞれ2.4
 Xl0I81.2 X 10”cm−’のBeをドー
パントとして含んでいる。最後の層はAj2 G、A、
の劣化を防止するための保護膜として形成したものであ
る。
以上が、使用したp−1−n多重量子井戸ダイオードで
あるが、このダイオードのn、p両面にオーム性電極す
なわちAu/Ge−Ni−Au電極21. Au/Zn
−Au電極22をそれぞれ0.4.0.35μmの厚み
に蒸着した。具体的には、光照射側に幅0.2++un
、間隔0.3mm。
長さ5mmのp形ストライブ電極11本を形成し、n形
電極は5om四方の均一膜より成っている。さらにp形
電極の隣接ストライプ対毎にまとめて、端末をリード線
へ接続するようになっている。またダイオードのp、n
電極にはそれぞれ負、正の直流電源2からの電圧を逆バ
イアス的に印加するようになっている。
一方、参照試料として、在来形の量子井戸構造を有し、
他は上述した実施例と全く同様のダイオードを作製した
。この参照試料の量子井戸は、I no、 l 1Ga
o、 asA1層10omの量子井戸層3AとA(2o
、5tGao、 ssAg層10nmの障壁層3Cから
成るものである。
照射光源には、toowの沃素ランプから出る光を70
H8の光セクターを通して断続化し、分光器を経て得ら
れた波長の分散半値幅2.6om (F+meV) 、
強度67〜94μWの単色光を0.2 x 1.5mm
2に集光したものを用いている。
またダイオードに光を照射した時に発生する電流のうち
断続的な充電流成分のみを増幅した上、照射光の強度で
割った値を単色光の波長の関数として記録する。これが
光電場スペクトルであり、光電場の測定は常に室温の下
で行われる。
光伝導スペクトルは光吸収スペクトルと等価であるから
励起子吸収帯の光子エネルギーが前記スペクトルより得
られる。第2図は光伝導スペクトルの中の励起子吸収帯
エネルギーをp−1−n多重量子井戸ダイオードの両端
に印加する電圧にたいしてプロットした特性図である。
図中、曲線Aは本発明実施例の特性曲線、曲線Bは参照
試料の特性曲線である。印加電圧の上限はIIVであり
、この値は電界にして約I X 10’cmと見積られ
、従来のシュタルクシフトの実施例においても見ること
ができる標準的なバイアス値である。
前記の実施例によれば本発明に係る量子井戸構造を有す
るp−1−n多重量子井戸ダイオードにおけるシュタル
クシフトは印加電圧11■のとき47.6meVであり
、同時に測定した在来形量子井戸について印加電圧11
Vのときに得られた18.4meVを2倍以上も上仰る
ものである。また本発明に係る量子井戸構造を応用した
素子におけるシュタルクシフト効率は4.3meV/v
oltであり、前記例の在来形量子井戸構造を応用した
素子における値約1、8meV/voltを倍以上も上
回る性能をもつものである。なお、前記例の在来形量子
井戸構造を用いたp−1−nダイオードは本実施例のダ
イオードとは、量子井戸構造が異なる他はほとんど同一
であり、それ数比較の対象になりつるものである。
本発明における量子井戸層の深い部分の厚みdl、およ
び戊い部分の厚みd2を変化させて、その影響を調べた
。深い部分の厚みdlは全厚(dl+d2)に対して、
0.2fd、+d21≦d150.4(dl+dz)で
あることが望ましく、d、がこれより小さいと量子井戸
層界面での数分子層の凹凸の影響を受け、励起子帯の幅
が拡がるおそれがあり、一方d2がこの範囲を越えると
零電界において、励起子構成粒子が量子井戸内で片寄る
効果が減少する。また(a++d2)は10nm≦(d
l+d2)≦20nmの範囲内にあることが望ましく、
量子井戸層の厚みがこれより小さいとシュタルク効果が
相対的に弱まり、またこれより大きいと零電界における
励起子の光吸収強度が減する。
〔発明の効果1 以上説明したように、本発明によればシュタルクシフト
効率の向上の結果、量子閉じ込めシュタルク効果を応用
する光学機能素子の性能を損わぬまま消費電力を節約す
ることが可能になる。さらに5EED素子においては消
費電力の軽減化のほかに、使用する光源の光強度の軽減
化をもたらし、その結果素子の寿命を延長し、スイッチ
ング時定数を短縮することができる。
更に本発明の量子井戸構造利用シュタルク素子は在来の
矩形量子井戸と同じ矩形ポテンシャルより成る簡単な構
造をなしているため、MBEやMOCVDなどの既成の
多層化合物半導体成長法を利用し、在来形の量子井戸構
造利用素子を製作するのと同程度に容易な作業工程で製
作することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の量子井戸ならびに従来の量子井戸の多
重層を含むp−1−nダイオード構造およびそのポテン
シャル分布を示す図、 第2図は本発明に係る量子井戸および従来の形量子井戸
の多重層を含むp−1−nダイオードにおける励起子光
子エネルギーの光電場スペクトルにより観測したシフト
量の印加重厚依存性を示す特性図である。 21・・・n形オーミック電極、 22・・・p形オーミック電極。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)バンドギャップEg_1、価電子帯のポテンシャル
    エネルギEv_1の第1の化合物半導体からなる障壁層
    と、バンドギャップEg_2、価電子帯のポテンシャル
    エネルギEv_2の第2の化合物半導体からなる深い量
    子井戸層およびバンドギャップEg_3、価電子帯のポ
    テンシャルエネルギEv_3の第3の化合物半導体から
    なる浅い量子井戸層を含む量子井戸層とが、交互に積層
    された多重量子井戸構造を有し、Eg_2<Eg_3<
    Eg_1かつ|Ev_2|<|Ev_3|<|Ev_1
    |であることを特徴とする量子閉じ込めシュタルク効果
    素子。 2)前記深い量子井戸層の厚みをd_1、前記浅い量子
    井戸層の厚みをd_2とした時、0.2(d_1+d_
    2)≦d_1≦0.4(d_1+d_2)であることを
    特徴とする請求項1に記載の量子閉じ込めシュタルク効
    果素子。 3)10mm≦(d_1+d_2)≦20mmであるこ
    とを特徴とする請求項2に記載の量子閉じ込めシュタル
    ク効果素子。
JP3850590A 1990-02-21 1990-02-21 量子閉じ込めシュタルク効果素子 Pending JPH03242617A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9733497B2 (en) 2015-04-09 2017-08-15 Mitsubishi Electric Corporation Semiconductor optical modulator and optical module

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