JP3865852B2 - 光検出装置 - Google Patents
光検出装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3865852B2 JP3865852B2 JP03620597A JP3620597A JP3865852B2 JP 3865852 B2 JP3865852 B2 JP 3865852B2 JP 03620597 A JP03620597 A JP 03620597A JP 3620597 A JP3620597 A JP 3620597A JP 3865852 B2 JP3865852 B2 JP 3865852B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- receiving element
- light receiving
- reflected
- incident
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Images
Landscapes
- Light Receiving Elements (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光検出装置に関し、特に、ボード間、チップ間等の空間光通信に用いて好適な光検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
マルチメディアの発展に伴い、近年急速に通信の伝送容量が増大している。同時に、ボード間、チップ間の信号伝達も電気的なものだけでは足りなくなり、光伝送化あるいは光伝送との併用が研究されている。
【0003】
ボード間、チップ間の光伝送に空間光通信を用いれば、光の並列性を生かした大容量化が可能でめんどうな配線がないため拡張性にも優れている。この時、光を受ける側では伝送された光信号を電気信号に換えるための光検出装置が用いられる。
【0004】
しかし、光検出装置に入射される光ビームは、光検出装置内の光受光素子にすべて吸収され、電気信号に変換されるのではなく、入射する光ビームの30%程度は反射する。このため、光の利用率が低下するばかりではなく、反射した光が迷光になるという問題がある。
【0005】
図4に示すように、基体20に検出面と入射光軸とが直交するように光受光素子21を配置した場合、光受光素子21からの反射光が光ビームの光源側へ進むことになる。光源としては、通常、レーザダイオードが用いられているので、反射した光ビームがレーザダイオードに与えられると、ノイズが発生するという問題がある。
【0006】
そこで、図5に示すように、入射する光ビームを斜め方向から光受光素子21の検出面へ与えるように構成し、反射した光ビームが光源側へ進むことを防止している。しかしながら、このように構成すると、反射した光は迷光となり、装置内部を散乱することになる。
【0007】
光信号量が増大して様々な場所から様々な角度で光信号が飛び交うようになると、上記した迷光が他の光検出装置に入射し、誤検出の原因になるため、この迷光対策が必要になる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
この迷光対策として、特開平7−93802号公報には、入射信号の反射光が入射光源側に戻らないように、入射光軸に対して光受光素子の検出面を傾けて配置したものが提案されている。
【0009】
また、特開平7−334920号公報には、光路中にひさしを設けて反射光や外来光による誤検出を防ぐ方法が提案されている。
【0010】
しかしながら、上記した方法では、検出器外での工夫が必要であり、システムが複雑、且つ大型化するなどの問題があった。
【0011】
この発明は、上述した従来の問題点を解決するためになされたものにして、光検出装置からの迷光の発生を防止することを目的とする。更に、この発明は、迷光による誤検出のない光検出器を提供することもその目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
この発明の光検出装置は、検出面が光ビームの入射光軸に対して傾けて基体に取り付けられた光受光素子と、前記光受光素子を覆い迷光を遮蔽するドーム型の遮蔽手段と、を備え、前記遮蔽手段に、前記光ビームが入射する窓部と、前記遮蔽手段の光受光素子側と対向する面に施され前記光受光素子からの反射光を前記検出面に再入射するよう反射させる高反射コーティングとを設けたことを特徴とする。
【0013】
上記したこの発明の光検出装置によれば、光源から出射された光ビームは光受光素子に90°より角度がずれて入射されるので、光受光素子から反射した光は迷光として光源側へ戻ることが防止できる。また、一度窓部から入射し、光受光素子の検出面で反射された光が高反射コーティングで反射されて、光受光素子の受光面に再入射するので、光の利用効率が上がり、感度を向上させることができる。更に、光検出装置自体で迷光の発生が防止できるので、装置が大型化することもない。
【0014】
上記のように構成すると光ビームは窓部からのみ入射するので、光受光素子に必要のない迷光が入射するのを防ぐことができる。
【0015】
前記遮蔽手段の光受光素子側と反対の面に無反射コーティング(ARコーティング)を施すとよい。
【0016】
上記のように構成することで、装置内の他の迷光を無くすことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態につき、図面を参照して説明する。図1は、この発明の参考例に係る光検出装置の概略断面図である。
【0018】
図1に示すように、光検出装置1の光受光素子(ICチップ)2の検出面が入射光の光軸に対して90°から僅かに角度を有するように、基体3に固定されている。このため、基体3の光受光素子2が取り付けられる位置には、所定の角度を有する傾斜部4が設けられている。
【0019】
更に、この光検出装置1は、光受光素子2からの反射光を遮蔽する遮蔽部材5が基板3に取り付けられている。この遮蔽部材5の反射光が到達する箇所には、必要に応じて、無反射コーティングを施し、反射光が遮蔽部材5から更に反射するのを防止するように構成してもよい。
【0020】
上記したこの発明の光検出装置1によれば、レーザダイオードの光源から出射された光ビームは光受光素子2に90°より僅かに角度がずれて入射されるので、光受光素子2から反射した光は迷光として光源側へ戻ることが防止できる。また、光受光素子2から反射した光は遮蔽部材5により遮蔽されるので、迷光として装置内を飛び交うこともない。
【0021】
次に、この発明の第1の実施の形態につき図2に従い説明する。図2は、この発明の第1の実施の形態に係る光検出装置の概略断面図である。
【0022】
図2に示すように、光検出装置1の光受光素子(ICチップ)2の検出面が入射光の光軸に対して90°から僅かに角度を有するように、基体3の傾斜部4に固定されている。更に、この光検出装置1には、基体3の傾斜部4に固定された光受光素子2がドーム型の透明樹脂6で被覆されている。
【0023】
この透明樹脂6表面に、光受光素子2の入射部に窓53を設け、その他の部分からは光が入射しないように、遮蔽部材としてのコーティング膜50を設ける。このコーティング膜50は光受光素子2側には高反射コーティング51が入射部以外の外面には無反射コーティング(ARコーティング)52が施されている。
【0024】
上記した構造によれば、光受光素子2を傾けているので、光受光素子2での反射光は光源側に戻ることはない。また、入射光は窓部53からのみ入射できるように構成しているので、光受光素子2に必要のない迷光が入射するのを防ぐことができる。
【0025】
更に、コーティング膜50の光受光素子2と対向する面側には高反射コーティング51が施されているので、一度窓部53から入射し、光受光素子2の検出面で反射された光が高反射コーティング51で反射されて、光受光素子2の受光面に再入射する。この結果、光の利用効率が上がり、感度を向上させることができる。この反射光の再入射はピコ秒オーダーで起こるので、MHz帯の高速光伝送でも問題にならない。
【0026】
尚、より高速伝送の例えばGHz帯のように、光の再入射がノイズとなる畏れがある場合には、高反射コーティングの代わりに無反射コーティングを施し、反射した光が再度光受光素子2へ入射するのを防止するように構成してもよい。
【0027】
また、上記高反射コーティング51は、窓部53を除いて全面に行っているが、光受光素子2から一度だけ反射する箇所のみ、高反射コーティングを施すように構成してもよい。
【0028】
また、光検出装置1の外側には無反射コーティング52を施しているので、他の迷光がこの素子に送られてきた場合、この光検出装置1で、反射を無くすことができ、この装置で他の迷光を無くすことができる。
【0029】
次に、図3に従い、この第1の実施の形態の製造方法の一例を説明する。
【0030】
あらかじめ、傾斜部4を設けた基体3を用意し、この傾斜部4に光受光素子2のICチップをマウントする(図3(a)、(b)参照)。
【0031】
続いて、透明樹脂でモールドし、ドーム型の樹脂部6を形成する(図3(c)参照)。その後、入射部となる窓部53の位置にマスクをして、高反射コーティング膜51、無反射膜コーティング膜52の順で蒸着等でコーティング膜50を樹脂部6の上に形成し、マスクを取り除くことにより、この発明の光検出装置が形成される(図3(d)(e)参照)。
【0032】
上述した実施の形態においては、空間光通信に用いて好適な光検出装置について説明したが、この発明は、ピックアップのモニター用光検出装置など他の光検出装置に適用できることはもちろんのことである。
【0033】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の光検出装置によれば、光源から出射された光ビームは光受光素子に90°より角度がずれて入射されるので、光受光素子から反射した光は迷光として光源側へ戻ることが防止できる。また、一度窓部から入射し、光受光素子の検出面で反射された光が高反射コーティングで反射されて、光受光素子の受光面に再入射するので、光の利用効率が上がり、感度を向上させることができる。更に、光検出装置自体で迷光の発生が防止できるので、装置が大型化することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の参考例に係る光検出装置の概略断面図である。
【図2】 この発明の第1の実施の形態に係る光検出装置の概略断面図である。
【図3】 この発明の第1の実施の形態に係る光検出装置の製造例を工程別に示す断面図である。
【図4】 従来の光検出装置を示す概略断面図である。
【図5】 従来の光検出装置を示す概略断面図である。
【符号の説明】
1 光検出装置
2 光受光装置
3 基体
5、50 遮蔽部材
Claims (3)
- 検出面が光ビームの入射光軸に対して傾けて基体に取り付けられた光受光素子と、前記光受光素子を覆い迷光を遮蔽するドーム型の遮蔽手段と、を備え、前記遮蔽手段に、前記光ビームが入射する窓部と、前記遮蔽手段の光受光素子側と対向する面に施され前記光受光素子からの反射光を前記検出面に再入射するよう反射させる高反射コーティングとを設けたことを特徴とする光検出装置。
- 前記高反射コーティングは、前記光受光素子からの反射光が到達する箇所に施されていることを特徴とする請求項2に記載の光検出装置。
- 前記遮蔽手段の光受光素子側と反対の面に無反射コーティングが施されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光検出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03620597A JP3865852B2 (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | 光検出装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03620597A JP3865852B2 (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | 光検出装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10233516A JPH10233516A (ja) | 1998-09-02 |
JP3865852B2 true JP3865852B2 (ja) | 2007-01-10 |
Family
ID=12463250
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03620597A Expired - Lifetime JP3865852B2 (ja) | 1997-02-20 | 1997-02-20 | 光検出装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3865852B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4727402B2 (ja) * | 2005-12-06 | 2011-07-20 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
JP2013171609A (ja) * | 2012-02-22 | 2013-09-02 | Alpine Electronics Inc | 光学検知部を有するディスク装置 |
JPWO2021070625A1 (ja) * | 2019-10-09 | 2021-04-15 |
-
1997
- 1997-02-20 JP JP03620597A patent/JP3865852B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH10233516A (ja) | 1998-09-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6480639B2 (en) | Optical module | |
JP3334381B2 (ja) | 光半導体素子モジュール | |
JP2661521B2 (ja) | 半導体受光装置 | |
JP3682109B2 (ja) | 導光体及び光学的位置検出装置 | |
JP3865852B2 (ja) | 光検出装置 | |
JP2000075155A (ja) | 光モジュール | |
JPH11274546A (ja) | 半導体受光素子 | |
JPS5925282A (ja) | 光伝送路付光半導体パツケ−ジ | |
JP3557966B2 (ja) | 遮光フィルタ付き光通信モジュール | |
US6735366B2 (en) | Optical waveguide module | |
CN214669574U (zh) | 具有杂散光导离结构的tof光学感测模组 | |
GB2326999A (en) | Optical communications apparatus with an off centre light emitter | |
US6807326B2 (en) | Optical module for suppressing optical and electrical crosstalk simultaneously | |
JP4060483B2 (ja) | 放射線検出器 | |
JPH07234345A (ja) | 導波路型光デバイスの受光構造 | |
JP2004320304A (ja) | リモコン受光電子機器の筐体構造 | |
JP3508396B2 (ja) | バーコード読み取り用複合光学装置の製造方法 | |
JPH0710509Y2 (ja) | 半導体レ−ザ装置 | |
JP3981250B2 (ja) | 半導体受光素子および光ピックアップ装置 | |
JPH10307236A (ja) | 光半導体モジュール | |
JPS63114165A (ja) | 赤外線撮像装置 | |
JPH01137202A (ja) | 導波光受光装置 | |
CN115705740A (zh) | 光学指纹芯片及其加工方法、电子设备 | |
JP2019109915A (ja) | 光検出モジュール及びその製造方法 | |
JP2001133642A (ja) | 光導波路及び光送受信モジュール並びに光導波路製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20041015 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20041228 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050224 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060516 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061003 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061004 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091013 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013 Year of fee payment: 4 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101013 Year of fee payment: 4 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |