JP3865770B2 - ベータ−ラクタム抗生物質と組み合わせてベータ−ラクタマーゼ阻害性ペネムを含有する医薬製剤および細菌感染の治療におけるそれらの使用 - Google Patents

ベータ−ラクタム抗生物質と組み合わせてベータ−ラクタマーゼ阻害性ペネムを含有する医薬製剤および細菌感染の治療におけるそれらの使用 Download PDF

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Description

本発明は、新規抗菌製剤、特に、β−ラクタマーゼ阻害性および抗菌特性を有する6−(置換−メチレン)ペネム類およびその誘導体を含む製剤に関する。本発明は、また、かかる製剤の調製方法およびその使用に関する。
化合物セフタジジム、[6R−[6α,7β(Z)]]−1−[[7−[[(2−アミノ−4−チアゾリル)[(1−カルボキシ−1−メチルエトキシ)イミノ]アセチル]アミノ]−2−カルボキシ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−3−イル]メチル]ピリジニウムヒドロキシド内部塩は、公知で非常によく用いられるセファロスポリン抗生物質である。セフタジジムは、通常、その五水和物として、注射によって投与される。「セフタジジム」なる用語は、本明細書で用いる場合、その遊離酸、水和物、塩およびエステルを含むセフタジジムの全ての形態を含む。セフタジジムは、例えば、拡大スペクトルβ−ラクタマーゼまたは高レベルのクラス1酵素を産生するバクテロイデス・フラギリス(B.fragilis)、スタフィロコッカス・アウレウス(S.aureus)およびエンテロバクテリアセエ(Enterobacteriaceae)科のものなどのβ−ラクタマーゼ酵素によって加水分解され易い。
化合物セフォタキシム、[6R−[6α,7β(Z)]]−3−[(アセチルオキシ)メチル]−7−[[(2−アミノ−4−チアゾリル)(syn−メトキシイミノ)アセチル]アミノ−8−オキソ−5−チア−1−アザビシクロ[4.2.0]オクタ−2−エン−2−カルボン酸は、公知で非常によく用いられるセファロスポリン抗生物質である。セフォタキシムは、通常、そのナトリウム塩として注射によって投与される。本明細書で用いる場合、「セフォタキシム」なる用語は、その遊離酸、塩およびエステルを含むセフォタキシムの全ての形態を含む。セフォタキシムは、β−ラクタマーゼ酵素、例えば、バクテロイデス・フラギリス(B.fragilis)のもの、クラス1酵素(典型的には、エンテロバクター(Enterobacter)属、シトロバクター(Citrobacter)属およびシュードモナス(Pseudomonas)属においてエンカウンターされる)によって加水分解され易いか、または、クラス2酵素TEM−1およびSHV−1(典型的には、イー・コリ(E.coli)およびクレブシエラ(Klebsiella)属においてエンカウンターされる)の活性部位の周囲で突然変異性変化を示す。
化合物アモキシリン、6−[D(−)−α−アミノ−p−ヒドロキシフェニル−アセトアミド]ペニシラン酸は、公知で非常によく用いられる抗生物質である。アモキシリンは、通常、アモキシリン三水和物の形態で経口投与されるか、または、アモキシリンナトリウムとして非経口投与される。本明細書で用いる場合、「アモキシリン」なる用語は、その遊離酸、塩およびエステルを含むアモキシリンの全ての形態を含む。アモキシリンは、広範囲のβ−ラクタマーゼ酵素によって加水分解され、一般的にはグループIおよびグループIIβ−ラクタマーゼを産生する微生物に対して有効ではない。したがって、アモキシリンは、しばしば、β−ラクタマーゼ阻害薬、例えば、クラブラン酸と一緒に投与される。
化合物ピペラシン、6−[[[[94−エチル−2,3−ジオキソ−1−ピペラジニル)カルボニル]アミノ]フェニルアセチル]アミノ]−3,3−ジメチル−7−オキソ−4−チア−アザビシクロ[3.2.0]ヘプタン−2−カルボン酸は、公知で非常によく用いられる抗生物質である。ピペラシリンは、通常、そのナトリウム塩として非経口投与される。本明細書で用いる場合、「ピペラシリン」なる用語は、その遊離酸、塩およびエステルを含むピペラシリンの全ての形態を含む。ピペラシリンは、β−ラクタマーゼ酵素によって加水分解される。
本発明の目的は、公知の組合せと比較して改良された特徴を有する、β−ラクタム抗生物質とβ−ラクタマーゼ阻害薬との新規組合せを提供することである。
本発明によると、医薬製剤は、式(I):
Figure 0003865770
[式中、
1は、水素または有機置換基であり;
2は、一般式:
Figure 0003865770
で示される縮合二環式複素環式環系であり、
ここで、R4およびR5は、独立して、水素、または示される環系における水素原子と置換する1個以上の置換基であり;mは、2または3であり;pは、0、1または2であり;R3は、水素、塩形成性陽イオンまたはエステル形成性基であり;記号=/=は、二重結合がEまたはZ配置のいずれかであることを示す]で示されるペネム;ならびに医薬的に許容される担体;セフォタキシム、アモキシリン、ピペラシリンおよびセフタジジム、および塩およびin vivo加水分解可能なエステルを含むそれらの医薬的に許容される誘導体からなる群から選択されるβ−ラクタム抗生物質との組合せからなる。
式(I)で示される化合物は、WO94/10178に開示されている(出典明示により本明細書の一部とする)。
式(I)で示される化合物、その塩およびエステルは、多くの異性体形態で存在してもよく、ラセミ形態およびジアステレオ異性体形態を含むその全ての形態が本発明の製剤の範囲内に含まれる。
さらにまた、式(I)で示される化合物は、8位のメチレン基で2つの異性体形態、すなわち、E−およびZ−異性体形態で存在してもよい。Z−異性体は、一般に、より活性な形態であるので好ましい。
したがって、本発明の化合物の好ましい形態は、構造式(IA):
Figure 0003865770
を有する。
一般式(I)において、R1は、水素または有機基を示し、これは、硫黄または炭素原子を介して結合されるのが好適である。例えば、R1は、水素または式−R5または−SR5で示される基を表し、ここで、R5は、非置換または置換(C1-10)炭化水素またはヘテロシクリル基を示す。
好ましくは、R1は、水素、(C1-10)アルキルまたは(C1-10)アルキルチオ、または置換(C1-10)アルキルまたは置換(C1-10)−アルキルチオを表し、ここで、置換基は、ヒドロキシ、(C1-6)アルコキシ、(C1-6)アルカノイルオキシ、ハロゲン、メルカプト、(C1-6)アルキルチオ、ヘテロシクリルチオ、アミノ、(モノまたはジ)−(C1-6)アルキルアミノ、(C1-6)アルカノイルアミノ、カルボキシ、または(C1-6)アルコキシカルボニルである。
好適な有機基R1の例としては、メチル、エチル、プロピル、メチルチオ、エチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、ヒドロキシメチル、メトキシメチル、エトキシメチル、アセトキシメチル、(1または2)−アセトキシエチル、アミノメチル、2−アミノエチル、アセトアミドメチル、2−アセトアミドエチル、カルボキシメチル、2−ヒドロキシエチルチオ、メトキシメチルチオ、2−メトキシエチルチオ、アセトキシメチルチオ、2−アミノエチルチオ、アセトアミドメチルチオ、2−アセトアミドエチルチオ、カルボキシメチルチオ、2−カルボキシエチルチオ、アリール(特に、フェニル)、アリールチオ(特に、フェニルチオ)、ピリジル、ピリミジル、イソオキサゾリル、ピリミジルチオ、テトラゾリルチオ、およびピリジルチオ基が挙げられる。
特に、R1は、水素であってよい。
好適な基R2としては、2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル、2,3−ジヒドロ−1−(R,S)−オキソイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル、2,3−ジヒドロ−1,1−ジオキソイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル、6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b]−チアジン−2−イルおよび6,7−ジヒドロ−8,8−ジオキソ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イルが挙げられる。
好適な置換基R4およびR5の例としては、(C1-6)アルカノイル、(C1-6)アルカノイルオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、(C1-6)アルカノイルアミノ、(モノまたはジ)−(C1-6)アルキルアミノ、ヒドロキシ、(C1-6)アルコキシ、スルホ、メルカプト、(C1-6)アルキルチオ、(C1-6)アルキルスルフィニル、(C1-6)アルキル−スルホニル、ヘテロシクリルチオ、アリールチオ、スルファモイル、カルバモイル、アミジノ、グアニジノ、ニトロ、ハロゲン、カルボキシ、カルボキシ塩、カルボキシエステル、アリールカルボニル、およびヘテロシクリルカルボニル基、ならびに非置換または置換(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、アリール、およびアリール(C1-6)アルキル基が挙げられる。
前記の(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C2-6)アルキニル、アリールおよびアリール(C1-6)アルキル置換基についての好適な任意の置換基の例としては、(C1-6)アルカノイル、(C1-6)アルカノイルオキシ、ヘテロシクリル、アミノ、(C1-6)アルカノイルアミノ、(モノまたはジ)−(C1-6)アルキルアミノ、ヒドロキシ、(C1-6)アルキルスルフィニル、(C1-6)アルキルスルホニル、ヘテロシクリルチオ、アリールチオ、スルファモイル、カルバモイル、アミジノ、グアニジノ、ニトロ、ハロゲン、カルボキシ、カルボキシ塩、カルボキシエステル、アリールカルボニルおよびヘテロシクリルカルボニル基が挙げられる。
好適にはR4およびR5は、共に、水素であってよい。
β−ラクタム抗生物質もしくは式(I)で示される化合物の3−カルボン酸基または任意の置換基として存在する他のカルボン酸基の好適な医薬的に許容される塩としては、R3が金属イオン、例えば、アルミニウム塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム、リチウムまたはカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウムまたはマグネシウム塩)、アンモニウム塩および置換アンモニウム塩であるもの、例えば、低級アルキルアミン(例えば、トリエチルアミン)、ヒドロキシ−低級アルキルアミン(例えば、2−ヒドロキシエチルアミン、ジ(2−ヒドロキシエチル)アミン、トリ(2−ヒドロキシエチル)アミン、ビス−(2−ヒドロキシエチル)アミン、トリス−(2−ヒドロキシエチル)アミン)、低級−アルキルアミン(例えば、ジシクロヘキシルアミン)によるもの、またはプロカイン、ジベンジルアミン、N,N−ジベンジル−エチレンジアミン、1−エフェンアミン、N−メチルモルホリン、N−エチルピペリジン、N−ベンジル−b−フェネチルアミン、デヒドロアビエチルアミン、エチレンジアミン、N,N’−ビスヒドロアビエチルエチレンジアミンによるもの、ピリジン型の塩基(例えば、ピリジン、コリジンおよびキノリン)、およびペニシリンにより第4級アンモニウム塩を形成するために用いられているかまたは用いることができる他のアミンによるものが挙げられる。
医薬的に許容される塩は、また、式(I)で示される化合物上に任意の置換基として存在してよいアミノまたは置換アミノ基の酸付加塩であっても、または、複素環基環窒素原子の酸付加塩であってもよい。好適な塩としては、例えば、塩酸塩、硫酸塩、硫酸水素塩、酢酸塩、リン酸塩などが挙げられ、他の医薬的に許容される塩は、当業者に明らかであろう。好適な付加塩は、塩酸塩および硫酸水素塩である。好ましい塩は、ナトリウム塩である。
3がエステル形成性基である場合、カルボン酸保護基または医薬的に許容されるin-vivo加水分解可能なエステルであってよい。
好適なエステル形成性カルボキシル保護基は、慣用条件下で除去されるものである。R3についてのかかる基としては、ベンジル、p−メトキシベンジル、ベンゾイルメチル、p−ニトロベンジル、4−ピリジルメチル、2,2,2−トリクロロエチル、2,2,2−トリブロモエチル、t−ブチル、t−アミル、アリル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、アダマンチル、2−ベンジルオキシフェニル、4−メチルチオフェニル、テトラヒドロフラ−2−イル、テトラヒドロピラン−2−イル、ペンタクロロフェニル、アセトニル、p−トルエンスルホニルエチル、メトキシメチル、シリル、スズまたはリン含有基、式−N=CHR6で示されるオキシム基(ここで、R6は、アリールまたはヘテロシクリルである)、または以下に定義するようなin vivo加水分解可能なエステル基が挙げられる。
カルボキシル基は、個々のR3基にとって適切な一般的方法、例えば、酸−および塩基−触媒加水分解、または酵素的触媒加水分解、または分子の残存部が実質的に影響を受けない条件下での水素化分解によって前記エステルから再生される。
好適な医薬的に許容されるin vivo加水分解可能なエステル基の例としては、人体中で容易に分解されて、親酸またはその塩を残すものが挙げられる。このタイプの好適なエステル基としては、部分式(i)、(ii)、(iii)、(iv)および(v):
Figure 0003865770
[式中、Raは、水素、(C1-6)アルキル、(C3-7)シクロアルキル、メチルまたはフェニルであり、Rbは、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ、フェニル、ベンジル、(C3-7)シクロアルキル、(C3-7)シクロアルキルオキシ、(C1-6)アルキル(C3-7)シクロアルキル、1−アミノ(C1-6)アルキル、または1−(C1-6アルキル)アミノ(C1-6)アルキルであるか;またはRaおよびRbは、一緒になって、所望により1または2個のメトキシ基によって置換されていてもよい1,2−フェニレン基を形成し;Rcは、所望によりメチルまたはエチル基で置換されていてもよい(C1-6)アルキレンを表し、RdおよびReは、独立して、(C1-6)アルキルを表し;Rfは、(C1-6)アルキルを表し;Rgは、水素、または、所望によりハロゲン、(C1-6)アルキル、または(C1-6)アルコキシから選択される3個までの基で置換されていてもよいフェニルを表し;Qは、酸素またはNHであり;Rhは、水素または(C1-6)アルキルであり;Riは、水素、所望によりハロゲンによって置換されていてもよい(C1-6)アルキル、(C2-6)アルケニル、(C1-6)アルコキシカルボニル、アリールまたはヘテロアリールであり;RhおよびRiは、一緒になって、(C1-6)アルキレンを形成し;Rjは、水素、(C1-6)アルキルまたは(C1-6)アルコキシカルボニルを表し;Rkは、(C1-8)アルキル、(C1-8)アルコキシ、(C1-6)アルコキシ(C1-6)アルコキシまたはアリールを表す]
で示されるものが挙げられる。
好適なin vivo加水分解可能なエステル基の例としては、例えば、アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチル、α−アセトキシエチル、a−ピバロイルオキシエチル、1−(シクロヘキシルカルボニルオキシ)プロパ−1−イル、および(1−アミノエチル)カルボニルオキシメチルなどのアシルオキシアルキル基;エトキシカルボニルオキシメチル、α−エトキシカルボニルオキシエチルおよびプロポキシカルボニルオキシエチルなどのアルコキシカルボニルオキシアルキル基;ジアルキルアミノアルキル、特に、ジメチルアミノメチル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノメチルまたはジエチルアミノエチルなどのジ−低級アルキルアミノアルキル基;2−(イソブトキシカルボニル)ペンタ−2−エニルおよび2−(エトキシカルボニル)ブタ−2−エニルなどの2−(アルコキシカルボニル)−2−アルケニル基;フタリジルおよびジメトキシフタリジルなどのラクトン基;ならびに(第2の)β−ラクタム抗生物質またはβ−ラクタマーゼ阻害薬に結合するエステルが挙げられる。
さらに好適な医薬的に許容されるin vivo加水分解可能なエステル基は、式:
Figure 0003865770
[式中、Rkは、水素、(C1-6)アルキルまたはフェニルである]
で示されるものである。
本明細書で用いる場合、用語「アリール」としては、フェニルおよびナフチルが挙げられ、各々、所望により、ハロゲン、メルカプト、(C1-6)アルキル、フェニル、(C1-6)アルコキシ、ヒドロキシ(C1-6)アルキル、メルカプト(C1-6)アルキル、ハロ(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、アミノ、ニトロ、カルボキシ、(C1-6)アルキルカルボニルオキシ、アルコキシカルボニル、ホルミルまたは(C1-6)アルキルカルボニル基から選択される5個まで、好ましく、3個までの基で置換されていてもよい。
本明細書で用いる場合、用語「ヘテロシクリル」および「複素環式」としては、好適には、各環において酸素、窒素および硫黄から選択される4個までのヘテロ原子を含有する芳香族および非芳香族の単環および縮合環が挙げられ、該環は、非置換であるか、または、例えば、ハロゲン、(C1-6)アルキル、(C1-6)アルコキシ、ハロ(C1-6)アルキル、ヒドロキシ、カルボキシ、カルボキシ塩、カルボキシエステル、例えば、(C1-6)アルコキシカルボニル、(C1-6)アルコキシカルボニル(C1-6)アルキル、アリール、およびオキソ基から選択される3個までの基によって置換されていてもよい。各複素環式環は、好適には、4〜7個、好ましくは、5または6個の環原子を有する。用語「ヘテロアリール」は、好適には各環において5または6個の環原子を含有するヘテロ芳香族複素環式環または環系を表す。縮合複素環式環系は、炭環式環を含んでよく、複素環式環を1個だけ含むことを必要とする。ヘテロシクリル基を含有する本発明の範囲内の化合物は、ヘテロシクリル基の性質に依存して、2つ以上の互変異性体形態で生じてもよく;全てのかかる互変異性体形態は、本発明の範囲内に含まれる。
本明細書で用いる場合、用語「アルキル」、「アルケニル」、「アルキニル」および「アルコキシ」としては、メチル、エチル、プロピルおよびブチルなどの1〜6個の炭素原子を含有する直鎖状および分枝鎖状の基が挙げられる。特に好ましいアルキル基は、メチルである。
本明細書で用いる場合、用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を表す。
式(I)で示される化合物において任意の置換基として存在するカルボキシ基の、in vivo加水分解可能なエステルを含む、塩およびカルボキシ−保護誘導体を利用する製剤が本発明の範囲内に含まれるのは、明らかであろう。
式(I)で示されるある種の化合物は、保護されていてよいアミノ基を含む。好適なアミノ保護基は、所望により分子の残存部を分解させずに、慣用条件下で除去される、当該技術分野でよく知られているものである。
アミノ保護の例としては、(C1-6)アルカノイル;ベンゾイル;所望により(C1-4)アルキル、(C1-4)アルコキシ、トリフルオロメチル、ハロゲンまたはニトロから選択される1または2個の置換基によってフェニル環において置換されていてもよいベンジル;(C1-4)アルコキシカルボニル;前記ベンジルについてと同様に置換されたベンジルオキシカルボニルまたはトリチル;アリルオキシカルボニル、トリクロロエトキシカルボニルまたはクロロアセチルが挙げられる。
式(I)および(IA)で示されるいくつかの化合物は、有機溶媒などの溶媒から結晶化または再結晶されてもよい。かかる場合においては、溶媒和物が形成される。本発明は、その範囲内に、水和物を含む化学量論的溶媒和物ならびに凍結乾燥などの方法によって生成される水などの可変量の溶媒を含む化合物を含む。式(I)および(IA)で示される化合物は、例えば、化合物を水(好ましくは、その最小量で)に溶解させ、次いで、この水溶液を、アセトンもしくエタノールなどのジ−(C1-6)アルキルケトンのような低級脂肪族ケトンまたは(C1-6)アルコールなどの水混和性有機溶媒と混合させることによって結晶形態で製造される。
式(I)および(IA)で示される化合物は、β−ラクタマーゼ阻害薬および/または抗生物質であり、医薬組成物における使用を意図するものである。したがって、それらは、各々、実質的に純粋な形態で、例えば、少なくとも純度60%、より好適には少なくとも純度75%、および好ましくは少なくとも純度85%、特に、少なくとも純度95%、特に少なくとも純度98%(%は、重量対重量に基づく)で提供されるのが好ましいことは、容易に理解されるであろう。当該化合物の不純物を含む調製物は、医薬組成物で用いられる純粋な形態を製造するために用いてよい;当該化合物のこれらのあまり純粋ではない調製物は、式(I)または(IA)で示される化合物またはそのエステルもしくは塩を、少なくとも1%、より好適には少なくとも5%、好ましくは10〜59%含有すべきである。
式(I)で示される化合物、および、特に、式(IA)で示される化合物は、活性なβ−ラクタマーゼ阻害薬であって、改良された薬理動態学のさらなる利点を有すると思われる。
したがって、式(I)で示される特定の化合物としては、以下の医薬的に許容される塩が挙げられる:
(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム。
(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロ−1(R,S)−オキソイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム。
(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロ−1,1−ジオキソイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イルメチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム。
(5R)−6−[(Z)−(6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム。
(5R)−6−[(Z)−(6,7−ジヒドロ−8,8−ジオキソ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム。
前記定義の式(I)で示される化合物は、式(II):
Figure 0003865770
[式中、R1およびR2は、前記式(I)における定義と同じであり、Rxは、カルボキシ保護基であり、Xは、ハロゲン原子であり、Zは、ハロゲン原子、ヒドロキシ基、置換ヒドロキシ基、−S(O)q7基または−Se(O)r7基を示し、ここで、qは、0、1または2を示し、rは、0または1を示し、R7は、水素原子、炭化水素基またはヘテロシクリル基を示す]
で示される化合物を還元除去反応に付して、基XおよびZの素子を除去し、次いで、所望により、
(i)基Rxを、置換基R3などの別の基Rxに転換すること、
(ii)基R2を別の基R2に転換すること、
(iii)基OR5を別の基OR5に転換すること、
(iv)化合物を医薬的に許容される塩に転換すること
によって製造されてよい。
還元除去反応は、例えばEP 0232966Aに開示されているようなかかる除去反応について自体公知の手段で行われてもよい。該除去は、酸(例えば、酢酸または鉱酸)の存在下、金属、例えば、亜鉛、マグネシウム、アルミニウムまたは鉄との反応によって、または、好適には−20℃〜+40℃、好ましくは、0℃〜20℃の範囲内の温度で、三有機リン化合物、例えば、トリフェニルホスフィンとの反応によって行われてもよい。該反応は、極性または非極性のプロトン性または非プロトン性の有機溶媒、例えば、ジオキサン、ジメトキシエタンまたはテトラヒドロフランの存在下で行われてもよい。
この反応の生成物は、一般に、式(I)で示されるEおよびZ異性体の異性体混合物である。一般式(I)の望ましい異性体は、慣用方法において、例えば、公知の結晶化またはクロマトグラフィー法によって、単離および精製されてよい。さらにまた、カルボキシ基−COORxは、例えば、EP0232966Aに開示されているような慣用方法において、脱保護され、すなわち、遊離カルボキシ、カルボキシ塩、またはカルボキシエステル基−COOR3に転換される。
異性体混合物から式(I)の好ましいペネム異性体の遊離酸または塩を得るのが望まれる場合、これは、該生成物のクロマトグラフィー的分離、次いで、望ましい異性体の脱保護によって行われて、対応する遊離酸または塩が得られる。しかしながら、いくつかの場合には、まず、異性体混合物を脱保護して、式(I)の遊離酸または塩の異性体混合物を得、次いで、分別再結晶を行って、所望の酸または塩異性体を得るのが特に好都合であるのが判明した。
Zがヒドロキシ基である式(II)で示される化合物は、式(III):
Figure 0003865770
[式中、X、R1およびRxは、式(II)における定義と同じである]
で示される公知の(EP0232966を参照)化合物を式(IV):
2−CHO (IV)
[式中、R2は、式(II)における定義と同じである]
で示されるアルデヒドと反応させて、式(II)で示される対応するハロヒドリンを形成することによって製造されてもよい。
化合物(III)およびアルデヒド(IV)の間の反応は、塩基、好ましくは、非求核塩基および好ましくは強塩基の存在下で行われるのが好適である。好適な塩基としては、例えば、リチウムアミド塩基、例えば、リチウムビストリメチルシリルアミド、リチウムジシクロヘキシルアミド、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム2,2,6,6−テトラメチルピリジド、リチウムジフェニルアミド、およびブチルリチウムが挙げられる。
該反応について好適な溶媒は、非プロトン性有機溶媒(極性または非極性である)、例えば、テトラヒドロフラン、トルエン、ジメトキシエタン、ジメチルホルムアミド、および2つ以上のかかる溶媒の混合物である。
該反応は、−100℃〜室温、好ましくは、−85℃〜0℃、特に、−85℃〜40℃の範囲内の温度で行われるのが好適である。
一般式(IV)で示されるアルデヒドおよび塩基は、いずれの順序でハロ−ペネム(III)に添加されてもよい。Zがヒドロキシ基を示す一般式(II)で示されるハロヒドリン−ペネムを単離するのが望まれる場合、該反応混合物は、プロトン性試薬、例えば、酢酸もしくはクエン酸などの酸、または水を添加することによってクエンチされるのが好都合である。
式(IV)で示されるアルデヒドは、式(V):
Figure 0003865770
[式中、Rは、アルキル、例えば、(C1-6)アルキルであり、R5は、前記定義と同じである]
で示される公知の(例えば、リューベン・ジー・ジョーンズ(Reuben G Jones)、CA:(45)7153e、US特許第2,541,924号を参照)化合物から、式(VI):
X−(CH2m−Y (VI)
[式中、mは、前記定義と同じであり、XおよびYは、ハロゲン、好ましくは、塩素または臭素である]
で示される公知の化合物との反応によって製造されてもよい。好ましくは、XまたはYの一方は、塩素であり、他方は、臭素である。式(VII):
Figure 0003865770
で示される化合物が形成される。
化合物(V)および(VI)の間の反応は、有機溶媒、例えば、DMF中、トリエチルアミンなどの塩基の存在下で行われてもよい。
化合物(VII)は、例えば、THFなどの溶媒中、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属による処理によって環化されて、式(VIII):
Figure 0003865770
で示される化合物を形成してもよい。
式(VIII)で示される化合物は、次いで、種々の方法によって、式(IV)で示される化合物に転換されてもよい。
例えば、化合物(VIII)のCO2R基を、例えば、水素化ジ−イソブチルアルミニウムを用いて還元して、pが0である対応するアルデヒド(IV)を形成してもよい。pが1または2である対応するアルデヒド(IV)は、次いで、クロロ過安息香酸などのペルオキシ酸を用いてS原子の酸化によって製造されてもよい。
別法としては、例えば、化合物(VIII)を、前記のようなペルオキシ酸で処理して、S原子を酸化し、化合物(VIII)のスルホキシドまたはスルホン類似体を形成し、次いで、CO2R基を、前記のようなアルデヒド基に還元して、pが1または2であるアルデヒド(IV)を形成してもよい。
別法としては、例えば化合物(VIII)のCO2R基を、例えば水素化アルミニウムリチウムを用いて、部分的に還元して、対応するヒドロキシメチル化合物(IX):
Figure 0003865770
を形成してもよい。次いで、ヒドロキシメチル化合物(IX)を、例えば、Mn(IV)、例えば、MnO2を用いて、さらに酸化して、pが0である対応するアルデヒド(IV)を形成し、次いで、ペルオキシ酸を用いて酸化して、pが1または2であるアルデヒド(IV)を形成してもよい。
別法としては、ヒドロキシメチル化合物(IX)を、前記のようなペルオキシ酸を用いて酸化して、対応するスルホキシドまたはスルホン(IX)を形成し、次いで、このスルホキシドまたはスルホンを、例えば、前記のようなMn(IV)を用いて、さらに酸化して、(IX)のヒドロキシメチル基をアルデヒド基に転換して、pが1または2であるアルデヒド(IV)を形成してもよい。
別法としては、例えば、ヒドロキシメチル化合物(IX)をアシル化して、化合物(X):
Figure 0003865770
[式中、Aは、アシル基、アセチルなどの(C1-6)アシル基である]
を形成してもよい。アシル化は、Aのアシル化誘導体、例えば、ハロゲン化アシルまたは酸無水物の使用によってもよい。次いで、化合物(X)をペルオキシ酸を用いて酸化して、対応するスルホキシドまたはスルホンを形成してもよい。次いで、例えば、メタノール性アンモニアでの処理によって、ヒドロキシメチル基を再生し、次いで、例えば前記のようなMn(IV)を用いて、該ヒドロキシメチル基を酸化して、アルデヒド(IV)における対応するアルデヒド基を形成してもよい。
Zが置換ヒドロキシ基または式−S(O)q7もしくは−Se(O)r7で示される基である式(II)で示される化合物は、例えばEP0232966Aに開示されているような公知の方法によって、Zがヒドロキシである式(II)で示される化合物から製造される。
xが4−メトキシベンジルなどのカルボン酸保護基である場合、これらの保護基は、例えばエチルアルミニウムジクロリドまたは塩化アルミニウムなどのルイス酸による4−メトキシベンジル処理の場合、当該技術分野でよく知られている方法によって除去されて、親酸が形成される。医薬的に許容される塩は、所望により慣用の後処理後、塩基による処理によってかかる酸から製造される。好適な基としては、ナトリウム塩を形成するための炭酸水素ナトリウムが挙げられる。
式(I)で示される化合物の結晶形態は、例えば、好適には、室温で、化合物(I)を最小量の水に溶解させ、次いで、エタノールまたはアセトンなどの(C1-6)アルコールまたはケトンのような水混和性有機溶媒を添加することによって製造され、次いで、結晶化が生じ、これは、例えば、冷却または粉砕によって促進される。
式(I)で示される化合物は、β−ラクタマーゼ阻害特性および抗菌特性を有する。式(I)で示される化合物は、バクテロイデス・フラギリス(B.fragilis)、スタフィロコッカス・アウレウス(S.aureus)、および拡大されたスペクトルβ−ラクタマーゼを産生するエンテロバクテリアセエ(Enterobacteriaceae)科の菌株、高レベルのグループ1β−ラクタマーゼを産生する菌株、クレブシエラ・ニューモニエ(K.pneumoniae)、およびエンテロバクター・クロアカエ(E.cloacae)などの微生物のβラクタマーゼ酵素に対する保護をβ−ラクタム抗生物質に与える。
式(I)で示される化合物は、0.25μg/ml程度の低いin vitro濃度で、医薬的に重要なグループIおよびグループIIβ−ラクタマーゼ産生性微生物のほとんどに対する保護をアモキシリンに与える。保護は、エンテロバクター・クロアカエ(E.Cloacae)P99およびイー・コリ(E.coli)JT4(グループIIb)の高レベルβ−ラクタマーゼ産生性菌株のような問題のβ−ラクタマーゼ産生性微生物に対しても観察される。式(I)で示される化合物およびアモキシリンの間の相乗作用は、バクテロイデス・フラギリス(B.fragilis)、β−ラクタマーゼ産生性スタフィロコッカス・アウレウス(S.aureus)に対しても、およびグループIIまたは誘発性グループIβ−ラクタマーゼを産生するほとんどのグラム陰性菌に対して、および高レベルのグループIβ−ラクタマーゼを産生する微生物に対しても観察される。シュードモナス・アエルギノーザ(Pseudomona aeruginosa)によって産生されるβ−ラクタマーゼに対する保護も観察される。
本発明の医薬製剤は、動物、特に、ヒトを含む哺乳動物、特に、ヒトおよび家畜(飼育を含む)動物における感染の治療に有用である。本発明の製剤は、例えば、通常β−ラクタム抗生物質が投与される、とりわけ、特にヒトにおける気道、尿路および軟組織の感染の治療に有用である。本発明の製剤は、例えば前記微生物の菌株によって生じる感染の治療に用いられる。
式(I)で示されるいくつかの化合物、例えば、(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウムは、好都合に長い血清半減期を有することが明らかである。式(I)または(IA)で示される化合物ならびにβ−ラクタム抗生物質は、以下により詳細に説明するとおり、別々に、または、両方の活性成分を含有する単一の製剤の形態で投与することができる。
式(I)または(IA)で示される化合物は、他の抗生物質との類推によって、ヒトまたは獣医学において用いるために好都合な方法で投与するために製剤化される。式(I)、特に(IA)で示される化合物は、特に、非経口投与に適している。
当該製剤は、経口、局所または非経口のような如何なる経路による投与のためにも製剤化される。当該組成物は、錠剤、カプセル剤、粉末剤、顆粒剤、ロゼンジ剤、クリーム剤または液体調製物、例えば、経口または無菌非経口溶液剤もしくは懸濁液剤の形態であってもよい。
本発明の局所用製剤は、例えば、軟膏剤、クリーム剤またはローション剤、眼軟膏および眼または耳滴剤、含浸包帯およびエーロゾルとして提供され、軟膏剤およびクリーム剤において、保存剤、溶媒などの適切な慣用の添加剤を含有して、薬物浸透および皮膚の軟化を補助することができる。
当該製剤は、クリームまたは軟膏基剤およびローション剤のためのエタノールまたはオレイルアルコールのような適合し得る慣用の担体を含有してもよい。かかる担体は、製剤の約1%から約98%までとして存在してもよい。より一般的には、それらは、製剤の約80%までを形成するであろう。
経口投与用の錠剤およびカプセル剤は、単位投与形態であってよく、結合剤、例えば、シロップ、アラビアガム、ゼラチン、ソルビトール、トラガカント、またはポリビニルピロリジン;充填剤、例えばラクトース、糖、トウモロコシデンプン、リン酸カルシウム、ソルビトールまたはグリシン;錠剤化滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコールまたはシリカ;崩壊剤、例えば、ジャガイモデンプン;またはラウリル硫酸ナトリウムなどの許容される加湿剤などの慣用の補形剤(excipient)を含有する。該錠剤は、通常の製薬プラクティスにおいてよく知られている方法に従って被覆されてもよい。経口液体調製物は、例えば、水性または油性懸濁液剤、溶液剤、乳剤、シロップ剤またはエリキシル剤の形態であるか、または、使用前の水または他の好適な賦形剤(vehicle)による再構成のための乾燥生成物として提供され得る。かかる液体調製物は、慣用の添加剤、例えば、懸濁化剤、例えば、ソルビトール、メチルセルロース、グルコースシロップ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミニウムゲルまたは水素添加植物脂肪、乳化剤、例えば、レシチン、モノオレイン酸ソルビタン、またはアラビアガム;非水性賦形剤(植物油を含む)、例えば、アーモンド油、油性エステル、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、または、エチルアルコール;保存剤、例えば、p−ヒドロキシ安息香酸メチルまたはプロピル、ならびに所望により、慣用のフレーバリング剤または着色剤を含有してもよい。
坐剤は、慣用の坐剤基剤、例えば、カカオバターまたは他のグリセリンを含有するであろう。
非経口投与については、流動体単位投与形態は、式(I)で示される化合物、β−ラクタムおよび無菌賦形剤(水が好ましい)を利用して調製される。これらの化合物は、用いる賦形剤および濃度に依存して、賦形剤に懸濁されても溶解されてもよい。溶液剤を調製する際に、これらの化合物は、注射のために水に溶解させ、濾過滅菌した後、適切なバイアルまたはアンプル中に充填し、密封することができる。
好都合には、局所麻酔、保存剤および緩衝化剤などの薬剤を賦形剤に溶解させることもできる。安定性を増強するために、当該製剤は、バイアル中に充填した後、冷凍させ、水を真空下で除去することができる。次いで、該凍結乾燥粉末をバイアル中に密封し、注射のための水を有する付随のバイアルに供給して、使用前に液体を再構成してもよい。非経口懸濁液剤は、当該化合物を溶解させる代わりに賦形剤に懸濁させ、滅菌を濾過によって行うことができない以外は、実質的に同様の方法で調製する。当該が好物は、無菌賦形剤に懸濁させる前に、酸化エチレンへの曝露によって滅菌される。好都合には、該化合物の均一な分布を促進するために、組成物中に界面活性剤または加湿剤が含まれる。
当該製剤は、投与方法に依存して、活性物質0.1重量%〜、好ましくは10〜60重量%を含有してもよい。当該製剤が投与単位からなる場合、各単位は、活性成分50〜500mgを含有するのが好ましい。成人の処置のために用いられる投与量は、投与当たり、100〜3000mgの範囲、例えば、投与経路および回数に依存して1日当たり1500mgであるのが好ましいであろう。かかる投与量は、1日当たり1.5〜50mg/kgに相当する。好適には、投与量は、1日当たり5〜20mg/kgである。
本発明による製剤は、前記投与範囲で投与される場合、毒物学的効果は、全く示されなかった。
本発明による製剤は、単一のβ−ラクタム抗生物質および唯一の活性成分または治療薬としての式(I)または(IA)で示される化合物からなるか、または、1個以上のさらなる活性成分または治療薬、例えば、第2のβ−ラクタム抗生物質、またはそのプロドラッグを含有してもよい。
セフタジジムは、遊離酸の形態で、例えばその五水和物として用いられる。
セフォタキシムは、遊離酸またはその医薬的に許容される塩、例えば、そのナトリウム塩の形態で用いられる。
アモキシリンは、アモキシリン三水和物またはその医薬的に許容される塩、例えば、そのナトリウム塩の形態で用いられる。別法としては、アモキシリンは、例えば、前記した方法で、注射可能または輸液可能な懸濁液において用いるための(一般的には、アモキシリン三水和物として)その両性イオン形態の微粒子の形態で用いられる。本発明による相乗作用性組成物において用いるためにナトリウム塩または三水和物の形態のアモキシリンが特に好ましい。
ピペラシリンは、例えば、前記した方法で、注射可能または輸液可能な懸濁液における、その医薬的に許容される塩、例えば、そのナトリウム塩の形態で用いられてもよい。ナトリウム塩の形態のピペラシリンは、特に、本発明の相乗作用性製剤における使用のために好ましい。
式(I)または(IA)で示される化合物は、β−ラクタム抗生物質と一緒に、相乗作用的に有効な量で患者に投与される。
式(I)または(IA)で示される化合物は、体重kg当たり0.7〜50mgの日用量で患者に投与されるのが好適である。成人(体重約70kg)については、本発明化合物50〜3000mg、好ましくは、100〜1000mgを、毎日、好適には1〜6回、好ましく2〜4回分離投与される。しかしながら、臨床医に従って、より高い、またはより低い投与量を用いてもよい。
本発明による組成物が単位投与形態で存在する場合、式(I)で示される化合物の25〜1000mg、好ましくは、50〜500mgからなるのが好適である。各単位投与量は、式(I)で示される化合物62.5、100、125、150、200または250mgであってもよい。
式(I)で示される化合物のβ−ラクタム抗生物質に対する使用比は、広い範囲内で変わり得る。該比率は、例えば、100:1〜1:100であり;特に、例えば、2:1〜1:30である。
本発明の製剤で投与されるβ−ラクタム抗生物質の量、すなわち、単位投与量または1日当たりの総投与量は、通常、慣用的に単独で用いる量とほぼ同様であろう。
本発明の製剤におけるセフォタキシムの量は、通常、慣用的に単独で用いる量とほぼ同様であり、例えば、8時間ごとに静脈内に1〜2gで1日最大12gまでである。
本発明の製剤におけるアモキシシリンの量は、単位投与当たり、約50mg〜、好都合には、約62.5mg〜約3000mg、より一般的には、単位投与当たり約125、250、500、625、875または1000mgで通常の最大量またはアモキシシリンの日量用までであろう。
本発明は、治療薬としての使用のための前記製剤を提供するものである。
本発明は、さらに、細菌感染の治療における使用のための前記の製剤を提供するものである。
本発明は、前記製剤の治療有効量の投与からなるヒトおよび動物における細菌感染の治療方法を含む。
本発明は、また、単一または組み合わせて、細菌感染治療薬の製造における前記製剤の使用を含む。
以下の実施例は、式(I)で示される化合物、その製造における中間体、およびこれらのβ−ラクタム抗生物質との相乗効果を説明する。
製造例1
2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボキシアルデヒド
方法1
a)2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボン酸エチル
2−メルカプトイミダゾール−4(または5)−カルボン酸エチル(1.27g、10mmol)を最小量のN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に溶解させ、トリエチルアミン(1.11g、11mmol)で処理した。この溶液を1,2−ジブロモエタン(9.4g、50mmol)のDMF(5ml)中迅速撹拌溶液に滴下した。0.5時間後、該反応混合物を酢酸エチル(100ml)および水(50ml)の混合物中に注いだ。有機相を水(5×50ml)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下、蒸発乾固させて、橙色の油状物を得た。シリカゲル上でクロマトグラフィーに付して、酢酸エチルのヘキサン中混合物で溶離して、2−(2−ブロモエチルチオ)イミダゾール−4(または5)−カルボン酸エチルを白色固体として得た(1.2g、4.3mmol;61%)。
室温で、アルゴン下、前記白色固体を、水素化ナトリウム(油中50%分散体206mg、4.3mmol)の乾燥再蒸留テトラヒドロフラン(THF)中撹拌懸濁液に滴下した。0.5時間後、該反応混合物を水(5ml)で注意深く処理し、該混合物をセライトを介して濾過した。該濾液を、減圧下、蒸発乾固させ、エタノールと一緒に再蒸発させ(2×)、シリカゲル上でクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルで溶離することによって精製して、標記化合物を白色固体として得た(0.72g、81%)。融点107−109℃(ジクロロメタン−ヘキサン)(測定値:C,48.25;H,4.87;N,14.17;S,16.34%;M+198.0465);C81022Sの理論値:C,48.48;H,5.05;N,14.14;S,16.16%;198.0463);nmax(CH2Cl2)1722、1703、1270および1260cm-1;dH(250MHz;CD3OD)1.33(3H,t,J 7Hz)、3.92(2H,t,J 7Hz)、4.24−4.38(4H,m)、7.81(1H,s)。
b)2,3−ジヒドロ−6−ヒドロキシメチルイミダゾ[2,1−b]チアゾール
アルゴン下、水素化アルミニウムリチウム(280mg、7.3mmol)を乾燥再蒸留THF(20ml)に懸濁させ、2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボン酸エチル(1.32g、6.7mmol)の溶液(THF、20ml)で滴下処理した。2時間後、発泡が止むまで水を注意深く添加した後、混合物をセライトを介して濾過し、フィルターパッドをTHFおよび水で洗浄し、濾液および洗液を合わせ、減圧下、蒸発乾固させた。残留物をエタノールから2回蒸発させて標記化合物を白色固体として得た(1.03g、100%);dH(250MHz;CD3OD)3.73−3.95(2H,m)、4.06−4.30(2H,m)、4.42(2H,s)、7.04(1H,s)。
c)2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボキシアルデヒド
2,3−ジヒドロ−6−ヒドロキシメチルイミダゾ[2,1−b]チアゾール(1.47g、9.4mmol)を、水(最小量)の添加によって、アセトニトリル(30ml)に溶解させた。二酸化マンガン(4.41g、3重量当量)を添加し、該混合物を室温で1.5時間撹拌した。該混合物をキーゼルグール(Keiselguhr)を介して濾過し、フィルターパッドを水で洗浄し、減圧下、合わせた濾液および洗液を蒸発乾固させた。残留物をジエチルエーテル下で粉砕し、濾過によって固体を回収し、風乾させた(1.33g、92%);nmax(CH2Cl2)1685、1528、1272、1260および1152cm-1;dH(90MHz;CD3OD)3.84−4.10(2H,m)、4.20−4.50(2H,m)、7.97(1H,s)、9.52(1H,s)。
方法2
2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボキシアルデヒド
2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボン酸エチル(4.2g;21.21mmol)を乾燥ジクロロメタン(150ml)に溶解させ、乾燥アルゴン流下、−70℃に冷却した。この溶液を、−70℃で40分間かけて水素化ジイソブチルアルミニウムのトルエン中溶液(1.5M、26.9ml、2当量)で処理した。該反応混合物を−70℃でさらに0.5時間撹拌した。水(10ml)を添加し、該混合物を室温で0.5時間撹拌した。該混合物を5M HClで酸性化し、セライトパッドを介して濾過し、該パッドをジクロロメタンでさらに洗浄した。合わせた有機抽出物を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、蒸発乾固させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィーに付して酢酸エチルで溶離して、標記化合物を得た(1.4g、43%)。
製造例2
2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボキシアルデヒド−1(R,S)−オキシド
方法1
2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボキシアルデヒド−1(R,S)−オキシド
2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボキシアルデヒド(154mg、1mmol)をジクロロメタン(最小量)に溶解させ、該溶液を0−5℃に冷却した。m−クロロ過安息香酸(純度60%、287.6mg、1mmol)を添加し、該混合物を0−5℃で0.5時間撹拌した。ジエチルエーテルを添加し、存在する沈殿物を溶解させ、結果として、新しい沈殿物が生成した。この新しい沈殿物を濾過によって回収し、ジエチルエーテルで洗浄し、風乾させた(128mg、75%)(測定値:M+170.0149。C6622Sの理論値M170.0150);nmax(CH2Cl2)1697、1268および1259cm-1;dH(250MHz;CD3OD)3.69−3.88(1H,m)、3.94−4.11(1H,m)、4.50−4.90(2H,m)、8.20(1H,s)、9.81(1H,s)。
方法2
a)2,3−ジヒドロ−6−ヒドロキシメチルイミダゾ[2,1−b]チアゾール−1(R,S)−オキシド
ジクロロメタン(500ml)中の2,3−ジヒドロ−6−ヒドロキシメチルイミダゾ[2,1−b]チアゾール(1.5g、10mmol)を0−5℃に冷却し、m−クロロ過安息香酸(純度60%、2.88g、10mmol)で処理した。15分後、減圧下、揮発成分を除去し、残留物をジエチルエーテルと一緒に粉砕した。溶媒をデカントし、該プロセスを2回繰り返した。残留固体をメタノール(最小量)に溶解させ、濾過し、減圧下、濾液を蒸発乾固させて、オフホワイト色の泡状物を得た(1.64g、99%)(測定値:M+172.0308。C6822Sの理論値M172.0306);dH[250MHz;(CD32SO]3.58−3.67(1H,m)、3.89−4.01(1H,m)、4.39−4.63(4H,m)、5.14(1H,t,J 6Hz)、7.41(1H,s)。
b)2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボキシアルデヒド−1(R,S)−オキシド
2,3−ジヒドロ−6−ヒドロキシメチルイミダゾ[2,1−b]チアゾール−1(R,S)−オキシド(376mg、2.19mmol)をアセトニトリル(10ml)に溶解させ、水を添加して、透明溶液を得た。二酸化マンガン(1.13g、3重量当量)を添加し、該混合物を室温で24時間強く撹拌した。二酸化マンガン(1g)をさらに添加し、該混合物をさらに24時間撹拌した。該反応混合物を、セライトを介して濾過し、フィルターパッドを水で洗浄し、減圧下、濾液を蒸発乾固させて、白色固体を得た(340mg、91%)。
製造例3
2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボキシアルデヒド−1,1−ジオキシド
a)6−アセトキシメチル−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール
2,3−ジヒドロ−6−ヒドロキシドメチルイミダゾ[2,1−b]チアゾール(312mg、2mmol)をジクロロメタン(10ml)に懸濁させ、ピリジン(174mg、2.2mmol)および無水酢酸(224mg、2.2mmol)で処理した。4−ジメチルアミノピリジン(10mg)を添加し、該混合物を室温で4時間撹拌した。減圧下、蒸発乾固によって揮発成分を除去し、残留物をヘキサン下で粉砕し、ヘキサンをデカントし(2×)、残留物をシリカゲル上でのクロマトグラフィーに付して酢酸エチルおよびヘキサンの混合物で溶離して、生成物を白色固体として得た(374mg、94%);(測定値:M+198.0465。C81022Sの理論値M198.0463);nmax(CH2Cl2)1734および1258cm-1;dH(250MHz;CDCl3)2.08(3H,s)、2.80(2H,t,J 7Hz)、4.15(2H,t,J 7Hz)、4.97(2H,s)、7.11(1H,s)。
b)6−アセトキシメチル−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−1,1−ジオキシド
6−アセトキシメチル−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール(358mg、1.81mmol)をジクロロメタン(10ml)に溶解させ、室温で、m−クロロ過安息香酸(純度60%、936mg、3.78mmol)で処理した。最初のスルホキシド化が完了した後、該反応混合物を還流下で4時間加熱し、次いで、室温で72時間放置した。減圧下、揮発成分を除去し、残留物をジエチルエーテル下で粉砕し、溶媒をデカントした。このプロセスを繰り返し(2×)、残留白色固体をメタノールに溶解させ、シリカゲル上に吸着させた。シリカゲル上でのクロマトグラフィーに付して酢酸エチルおよびヘキサンの混合物で溶離して、標記化合物を白色固体として得た(305mg、73%)(測定値:M+230.0361。C81024Sの理論値M230.0361);nmax(CH2Cl2)1739、1336、1272、1264および1258cm-1;dH(250MHz;CDCl3)2.08(3H,s)、3.94(2H,t,J 6Hz)、4.55(2H,t,J 6Hz)、5.07(2H,s)、7.16(1H,s)。
c)2,3−ジヒドロ−6−ヒドロキシメチルイミダゾ[2,1−b]チアゾール−1,1−ジオキシド
室温で、6−アセトキシメチル−2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−1,1−ジオキシド(305mg、1.33mmol)をメタノール性アンモニア(メタノール(20ml)をアンモニアガスで飽和させ、次いで、さらにメタノール(20ml)で希釈することによって製造した)で処理した。2.5時間後、減圧下、揮発成分を除去し、残留物をジエチルエーテルと一緒に粉砕し、得られた固体を濾過により回収し、ジエチルエーテルで洗浄し、風乾させた(207mg、83%)。(測定値:M+188.0256。C6823Sの理論値M188.0256);nmax(ヌジョール)3354、1377、1325および1133cm-1;dH[250MHz;(CD32SO]4.14(2H,t,J 6Hz)、4.40(2H,d,J 6Hz)、4.54(2H,t,J 6Hz)、5.20(1H,t,J 6Hz,交換可能)、7.36(1H,s)。
d)2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボキシアルデヒド−1,1−ジオキシド
2,3−ジヒドロ−6−ヒドロキシメチルイミダゾ[2,1−b]チアゾール−1,1−ジオキシド(207mg、1.1mmol)をアセトニトリル(最小量)に溶解させ、二酸化マンガン(621mg、3重量当量)で処理し、次いで、該混合物を室温で強く撹拌した。1時間後、さらに二酸化マンガン(621mg)を添加し、該混合物をさらに18時間撹拌した。該混合物をセライトを介して濾過し、フィルター床をアセトニトリルで洗浄し、濾液および洗液を合わせ、減圧下、蒸発乾固させた。残留物をジクロロメタン下で粉砕し、得られた固体を濾過により回収し、ジクロロメタンで洗浄し、風乾させた(108mg、53%)(測定値:M+186.0103。C6623Sの理論値M186.0099);nmax(ヌジョール)1691、1320および1132cm-1;dH[250MHz;(CD32SO]4.25(2H,t,J 7Hz)、4.68(2H,t,J 7Hz)、8.32(1H,s)、9.81(1H,s)。
製造例4
6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−カルボキシアルデヒド
a)6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−カルボン酸エチル
2−メルカプトイミダゾール−4(または5)−カルボン酸エチル(860mg、5mmol)を、トリエチルアミン(555mg、5.5mmol)を含有するDMF(最小量)に溶解させた。この溶液を、迅速撹拌した1,3−ジブロモプロパン(5ml)に滴下した。0.5時間後、該反応混合物を酢酸エチルおよび水に分配させた。相を分離し、有機相を水(3×)および飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、減圧下、蒸発乾固させた。シリカゲル上でクロマトグラフィーに付して25%酢酸エチル−ヘキサンで溶離して、中間体2−(3−ブロモ−1−プロピルチオ)イミダゾール−4(または5)−カルボン酸エチルを得、これを乾燥再蒸留THF(最小量)に溶解させ、アルゴン下、水素化ナトリウム(油中60%分散体、240mg、6mmol)の乾燥再蒸留THF(20ml)中撹拌懸濁液に滴下した。10分後、該反応混合物に水を注意深く添加し、これをセライトを介して濾過した。フィルター床をTHFで洗浄し、濾液および洗液を合わせ、減圧下、蒸発乾固させた。シリカゲル上でクロマトグラフィーに付してヘキサン中50%酢酸エチルで溶離して、標記化合物を白色固体として得た(635mg、60%)。融点99−100℃(ジクロロメタン−ヘキサン)(測定値:C,50.86;H,5.74;N,13.14;S,15.07%;M+212.0619。C91222Sの理論値C,50.94;H,5.66;N,13.21;S,15.09%212.0619);nmax(CH2Cl2)1720、1212および1198cm-1;dH(250MHz;CDCl3)1.34(3H,t,J 7Hz)、2.29−2.38(2H,m)、3.13−3.17(2H,m)、4.09(2H,t,J 6Hz)、4.33(2H,q,J 7Hz)、7.53(1H,s)。
b)6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−カルボキシアルデヒド
アルゴン下、6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−カルボン酸エチル(2.12g、10mmol)を乾燥ジクロロメタン(40ml)に溶解させ、−70℃に冷却した。水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1.5M、12ml、18mmol)を−68℃で添加し、該反応を−70℃で1時間撹拌した。水を注意深く添加し、冷却を外した。反応混合物を室温で15分間強く撹拌し、セライト(2g)を添加した。該混合物をセライトを介して濾過し、フィルター床をジクロロメタンおよび水で洗浄し、濾液および洗液を合わせ、減圧下、蒸発乾固させた。残留物をエタノール(2×)から蒸発させて、標記化合物を白色固体として得た(1.31g、78%);nmax(CH2Cl2)1685、1543および1453cm-1;dH(250MHz;CDCl3)2.34−2.43(2H,m)、3.20(2H,t,J 6Hz)、4.17(2H,t,J 6Hz)、7.58(1H,s)、9.75(1H,s)。
製造例5
6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−カルボキシアルデヒド−8,8−ジオキシド
a)6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−カルボン酸エチル−8,8−ジオキシド
ジクロロメタン(20ml)中の6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−カルボン酸エチル(212mg、1mmol)をm−クロロ過安息香酸(純度50%、690mg、2mmol)で処理した。最初のスルホキシド化は、迅速であり、発熱を伴い、スルホキシド化反応が完了した後、該混合物を還流下で2時間加熱した。減圧下、揮発成分を除去し、残留物をジエチルエーテルと一緒に粉砕した。得られた白色固体を濾過により回収し、ジエチルエーテルで洗浄し、風乾させた(226mg、93%)(測定値:M+244.0521。C91224Sの理論値M244.0518);nmax(CH2Cl2)1735、1717、1331、1270、1257、1218、1198、1167および1120cm-1;dH(250MHz;CDCl3)1.36(3H,t,J 7Hz)、2.71−2.80(2H,m)、3.54−3.59(2H,m)、4.28−4.42(4H,m)、7.65(1H,s)。
b)6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−カルボキシアルデヒド−8,8−ジオキシド
アルゴン下、6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−カルボン酸エチル−8,8−ジオキシド(200mg、0.82mmol)を乾燥ジクロロメタン(最小量)に溶解させ、−70℃に冷却した。<−70℃で、水素化ジイソブチルアルミニウム(トルエン中1.5M、1ml、1.5mmol)を添加し、薄層クロマトグラフィーおよび赤外分光学が出発物質があまりまたは全く残存しないことを示すまで、該混合物を−70℃で撹拌した。水(5ml)を注意深く添加し、冷却を外した。該混合物を室温で1時間撹拌した。該混合物にセライトを添加し、得られた混合物をセライトパッドを介して濾過した。セライトパッドをジクロロメタンおよび水で洗浄し、濾液および洗液を合わせ、減圧下、蒸発乾固させた。残留物をエタノール(2×)を用いて再蒸発し、ジエチルエーテル下で粉砕し、生成物を濾過により回収し、ジエチルエーテルで洗浄し、風乾させた(274mg、30%)(測定値:M+200.0256。C7823Sの理論値M200.0253);nmax(ヌジョール)1678、1316、1161および1191cm-1;dH[250MHz;(CD32SO]2.50−2.57(2H,m)、3.81−3.85(2H,m)、4.31(2H,t,J 6Hz)、8.27(1H,s)、9.80(1H,s)。
実施例1
(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム
a)[5R,6RS,8RS]−6−[アセトキシ(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチル]−6−ブロモペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル
アルゴン下、ジフェニルアミン(604mg、3.57mmol)を乾燥再蒸留THF(35ml)に溶解させ、−20℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中1.48M;208mg、3.25mmol)を添加し、該混合物を室温で10分間撹拌した。該混合物を−70℃に冷却し、(5R,6R)−6−ブロモペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル(1.2g、3.25mmol)の乾燥再蒸留THF(10ml)中溶液で滴下処理した。得られた混合物を−70℃で10分間撹拌し、次いで、2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボキシアルデヒド(500mg、3.25mmol)の乾燥DMF(5ml)中溶液で処理した。得られた混合物を−70℃で20分間撹拌し、次いで、無水酢酸(331mg、3.25mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(100mg)で処理した。全てのブロモヒドリン中間体が標記化合物に転換された後、減圧下、該反応混合物を少量に濃縮し、ジクロロメタンおよび水に分配させた。有機相を分離し、水(5×)、希炭酸水素ナトリウム水溶液、水、飽和食塩水で繰り返し洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下、蒸発乾固させて、茶色の油状物を得た。シリカゲル上でクロマトグラフィーに付してヘキサン中50%酢酸エチルで溶離して、標記化合物を茶色の泡状物として得た(1.0g、55%);nmax(CH2Cl2)1801、1753および1715cm-1
b)(5R)−6−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)−メチレン]ペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル
[5R,6RS,8RS]−6−[アセトキシ(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチル]−6−ブロモペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル(930mg、1.65mmol)をTHF(20ml)に溶解させ、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(TMEDA、478mg、4.1mmol)、次いで、亜鉛粉末(269mg、4.1グラム原子)で処理した。該混合物を強く撹拌し、氷酢酸(247mg、4.1mmol)で処理した。10分後、さらに氷酢酸(247mg、4.1mmol)を添加し、さらに10分後、該反応混合物を酢酸エチルおよび水に分配させ、得られた混合物をセライトを介して濾過した。相を分離し、有機相を1M硫酸水素カリウム水溶液(3×)、飽和食塩水、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液(2×)、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下、蒸発乾固させた。残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィーに付してヘキサン中50%酢酸エチルで溶離して、生成物を黄色泡状物として得た(459mg、65%);[a]D 25+522°(c=アセトニトリル中0.1%);nmax(CH2Cl2)1773、1709、1252および1232cm-1;dH[250MHz;(CD32CO]3.79(3H,s)、3.93(2H,t,J 7Hz)、4.34(2H,t,J 7Hz)、5.16(2H,ABq,J 12.5Hz)、6.55(1H,d,J 1Hz)、6.91−6.96(3H,m)、7.40(2H,d,J 7Hz)、7.45(1H,s)、7.61(1H,s)。
c)(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム
アルゴン下、アニソール(1.52ml、14mmol)を乾燥ジクロロメタン(2ml)に溶解させ、該溶液を−20℃に冷却した。二塩化エチルアルミニウム(トルエン中1.8M、147mg、1.16mmol)を添加し、該混合物を−20℃で10分間撹拌した後、−70℃に冷却した。この混合物を(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル(166mg、0.39mmol)の乾燥ジクロロメタン(5ml)中溶液で滴下処理した。−70℃で15分後、該混合物を過剰の0.5Mクエン酸三ナトリウム水溶液で処理し、冷却を外した。該反応混合物を室温に戻した後、2つの透明な相が界面上に非常に小さな物質を伴って得られるまで、ジエチルエーテル、アセトンおよび水で処理した。相を分離し、有機相を希炭酸水素ナトリウム水溶液で抽出した。合わせた抽出液を、酢酸エチルの存在下、5M塩酸でpH2に酸性化し、相を分離した。水性相をさらに酢酸エチルで抽出し、合わせた抽出物を水(5×)で繰り返し洗浄した。洗浄した有機相を水の存在下で撹拌し、希炭酸水素ナトリウム水溶液の添加によって水性相のpHを6.6に調節し、相を分離した。有機相を水でさらに抽出し、抽出液を合わせ、凍結乾燥させた。得られた橙色の粉末をダイヤイオン(Diaion)HP20SS樹脂上でクロマトグラフィーに付してTHFの水中混合物で溶離することによって精製し、凍結乾燥後、標記化合物を黄色固体として得た(56.2mg、44%);nmax(KBr)1741、1670、1597、1394、1304および1268cm-1;lmax(H2O)325(e dm3mol-1cm-113,514)および237(9768)nm;dH(250MHz;D2O)3.86(2H,d,J 7H)4.22(2H,t,J 7Hz)、6.46(1H,s)、6.86(1H,s)、7.01(1H,s)、7.47(1H,s)。
実施例2
(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロ−1(R,S)−オキソイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム
a)(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロ−1(RS)−オキソイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル
アルゴン下、ジフェニルアミン(327mg、2.2mmol)を乾燥再蒸留THF(10ml)に溶解させ、−20℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、128mg、2mmol)を添加し、該混合物を室温で10分間撹拌した。得られた反応混合物を−70℃に冷却し、(5R,6R)−6−ブロモペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル(740mg、2mmol)の乾燥再蒸留THF(10ml)中溶液で滴下処理した。−70℃で20分後、該反応混合物を2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボキシアルデヒド−1(RS)−オキシド(340mg、2mmol)の乾燥DMF(5ml)中溶液で処理し、−70℃で0.5時間撹拌し、無水酢酸で処理した。冷却を外し、該混合物を室温で1時間撹拌した後、酢酸エチルおよび水に分配させた。有機相を水(5×)、飽和食塩水でよく洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下、蒸発乾固させた。残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィーに付して酢酸エチルで溶離することによって精製して、中間体[5R,6RS,8RS]−6−[アセトキシ(2,3−ジヒドロ−1(RS)−オキソイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチル]−6−ブロモペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジルを得た(527mg、45%、0.9mmol)。
前記ブロモ酢酸エステルの混合物(0.9mmol)をTHF(10ml)に溶解させ、TMEDA(263mg、2.3mmol)、次いで、亜鉛粉末(148mg、2.3グラム原子)で処理した。氷酢酸(136mg、2.3mmol)を添加し、該混合物を10分間強く撹拌した後、さらに氷酢酸(136mg、2.3mmol)を添加した。さらに10分後、該混合物を酢酸エチルおよび水で希釈し、セライトを介して濾過した。濾液中の相を分離し、水性相をさらに酢酸エチルで抽出し、該抽出物を合わせ、1M硫酸水素カリウム水溶液(3×)、飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(2×)、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下、蒸発乾固させた。残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィーに付して、酢酸エチル、次いで、エタノールの酢酸エチル中混合物で溶離して、(E)および(Z)−異性体の混合物+純粋なZ−異性体を得た。異性体の混合物をシリカゲル上で再クロマトグラフィーに付し、純粋な(Z)−異性体の2つのフラクションを合わせた(236mg、27%);[a]D 25+409°(c=アセトニトリル中0.1%);nmax(KBr)1772、1703、1233および1057cm-1;dH[250MHz;(CD32CO]3.67−3.76(1H,m)、3.81(3H,s)、4.00−4.14(1H,m)、4.62−4.87(2H,m)、5.18(2H,s)、6.60(1H,d,J 1Hz)、6.65(1H,d,J 1H)、6.91−6.97(2H,m)、7.14(1H,s)、7.38−7.43(2H,m)、7.51および7.52(1H,2s)、7.89および7.90(1H,2s);m/z(F.A.B,ポジティブイオンキセノン、NOBAナトリウム)482(MNa+)。
b)(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロ−1(RS)−オキシイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム
アルゴン下、アニソール(499mg、4.6mmol)を乾燥ジクロロメタン(0.5ml)に溶解させ、三塩化アルミニウム(61.5mg、0.45mmol)で処理した。完全な溶液が得られた後、該混合物を−40℃に冷却し(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロ−1(RS)−オキソイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル(68mg、0.15mmol)の乾燥ジクロロメタン(2ml)中溶液で処理した。−40℃で15分後、0.5Mクエン酸三ナトリウム(10ml)を添加し、冷却を外した。該混合物を室温で15分間撹拌し、相を分離させた。水性相をジクロロメタンで洗浄し、酢酸エチルの存在下、5M塩酸でpH2に酸性化した。相を分離し、水性相をさらに酢酸エチルで抽出し、該抽出物を合わせ、水(5×)で洗浄し、次いで、水の存在下で強く撹拌し、一方、水性相のpHを、希炭酸水素ナトリウムで6.8に調節した。相を分離し、有機相を水で抽出し、該抽出物を合わせ、凍結乾燥させて、生成物を得た。(23mg、43%);lmax(H2O)370.5(e dm3mol-1cm-11761)および301.5(18,005)nm;nmax(KBr)1751、1598、1383、1268、1139、1090および1047cm-1;dH(250MHz;D2O)3.83−3.91および4.01−4.18(各々、1H,2m)、4.57−4.66(1H,m)、6.55および6.60(各々、1H,2d,J 1H)、7.00(1H,s)、7.09(1H,s)、7.77および7.80(各々1H,2s)。
実施例3
(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロ−1,1−ジオキソイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム
a)(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロ−1,1−ジオキソイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル
アルゴン下、ジフェニルアミン(372mg、2.2mmol)を乾燥再蒸留THF(10ml)に溶解させ、−20℃に冷却し、n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、128mg、2mmol)で処理した。該混合物を室温で10分間撹拌し、次いで、−70℃に冷却した。(5R,6R)−6−ブロモペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル(740mg、2mmol)の乾燥再蒸留THF(5ml)中溶液を滴下し、−70℃でさらに10分後、該反応混合物に2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボキシアルデヒド−1,1−ジオキシド(372mg、2mmol)の乾燥DMF(5ml)中溶液を添加した。この混合物を−70℃で0.5時間撹拌し、次いで、無水酢酸(204mg、2mmol)で処理した。冷却を外し、該混合物を室温で1.25時間撹拌した後、酢酸エチルおよび水に分配させた。有機相を水(4×)、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下、蒸発乾燥させて、茶色の泡状物を得た。シリカゲル上でクロマトグラフィーに付して酢酸エチルのヘキサン中混合物で溶離して、ブロモ酢酸エステル中間体をジアステレオ異性体の混合物として得た。(504mg、0.84mmol)。
ブロモ酢酸エステルのジアステレオ異性体混合物(504mg、0.84mmol)をTHF(5ml)に溶解させ、TMEDA(216mg、1.9mmol)で処理した。亜鉛粉末(121mg、1.9グラム原子)を添加し、該混合物を強く撹拌し、氷酢酸(112mg、1.9mmol)で処理した。10分後、さらに氷酢酸(112mg、1.9mmol)を添加し、さらに0.5時間後、該混合物を酢酸エチルおよび水に分配させ、セライトを介して濾過し、相を分離した。有機相を1M硫酸水素カリウム水溶液(3×)、飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下、蒸発乾固させた。残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィーに付して酢酸エチルのヘキサン中混合物で溶離して、標記化合物を得た(250mg、27%);[a]D 25+464°(c=アセトニトリル中0.1%);nmax(CH2Cl2)1770、1714、1274および1256cm-1;dH[250MHz;(CD32CO]3.81(3H,s)、4.18(2H,t,J 7Hz)、4.87(2H,t,J 7Hz)、5.19(2H,brs)、6.57(1H,s)、6.95(2H,d,J 8Hz)、7.41(2H,d,J 8Hz)、7.65(1H,s)、8.39(1H,s);m/z(F.A.B.,+veイオンキセノン、NOBAナトリウム)482(MNa+)。
a)(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロ−1,1−ジオキシイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム
アルゴン下、アニソール(1.8g、16.3mmol)を乾燥ジクロロメタン(2ml)に溶解させ、三塩化アルミニウム(218mg、1.63mmol)で処理した。完全な溶液が得られた後、該混合物を−40℃に冷却し、(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロ−1,1−ジオキソイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル(250mg、0.54mmol)の乾燥ジクロロメタン(2ml)中溶液で処理した。得られた混合物を−40℃で10分間撹拌し、次いで、0.5Mクエン酸三ナトリウム(15ml)で処理し、冷却を外した。さらに15分後、2つの透明な相が得られるまで、該混合物ジエチルエーテル、アセトンおよび水で希釈した。相を分離し、水性相をジエチルエーテルで洗浄し、次いで、酢酸エチルの存在下、5M塩酸でpH2に酸性化した。相を分離し、水性相をさらに酢酸エチルで抽出し、該抽出物を合わせた。合わせた抽出物を水(4×)でよく洗浄し、次いで、水の存在下、強く撹拌し、一方、水性相のpHを希炭酸水素ナトリウムで6.8に調節した。相を分離し、有機相をさらに水で抽出し、合わせた水性抽出物を凍結乾燥させ、ダイヤイオン(Diaion)HP20SS樹脂上でクロマトグラフィーに付してTHFの水中混合物で溶離することによって精製し、標記化合物を得た(114mg、58%);lmax(H2O)370(e dm3mol-1cm-12127)および296.5(25,942)nm;nmax(KBr)1755、1599、1389、1322、1269および1136cm-1;dH(KBr)1755、1599、1389、1322、1269および1136cm-1;dH(250MHz;D2O)4.20(2H,t,J 7Hz)、4.66(2H,t,J 7Hz)、6.47(1H,d,J 1Hz)、6.98(1H,s)、7.04(1H,s)、7.64(1H,s)。
実施例4
(5R)−6−[(Z)−(6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム
a)(5R,6RS,8RS)−6−[アセトキシ(6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチル]−6−ブロモペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル
アルゴン下、ジフェニルアミン(589mg、3.5mmol)を乾燥再蒸留THF(20ml)に溶解させ、該溶液を−20℃に冷却した。n−ブチルリチウム(ヘキサン中2.5M、203mg、3.2mmol)を添加し、該混合物を室温で10分間撹拌した後、−70℃に冷却した。(5R,6R)−6−ブロモペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル(1.17g、3.2mmol)の乾燥蒸留THF(10ml)中溶液を−70℃で滴下し、得られた混合物を−70℃で10分間撹拌した。6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−カルボキシアルデヒド(532mg、3.2mmol)の乾燥再蒸留THF(20ml)中溶液を−70℃で滴下し、得られた混合物を−70℃で20分間撹拌した。無水酢酸(323mg、3.2mmol)、次いで、4−ジメチルアミノピリジン(20mg)を添加し、冷却を外した。室温で1時間後、減圧下、揮発成分を除去し、残留物を酢酸エチルおよび水に分配させた。有機相を炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下、蒸発乾固させた。残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィーに付して酢酸エチルのヘキサン中混合物で溶離することによって精製して、標記化合物を淡褐色の泡状物として得た。(1.04g、56%);nmax(CH2Cl2)1801、1749、1716cm-1
b)(5R)−6−[(Z)−(6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル
(5R,6RS,8RS)−6−[アセトキシ(6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチル]−6−ブロモペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル(1.04g、1.79mmol)をTHF(20ml)に溶解させ、強く撹拌しつつ、TMEDA(521mg、4.48mmol)、亜鉛粉末(293mg、4.48グラム原子)および氷酢酸(296mg、4.48mmol)で連続して処理した。10分後、さらに氷酢酸(269mg、4.48mmol)を添加し、該混合物をさらに10分間強く撹拌した。該反応混合物を酢酸エチルおよび水に分配させ、セライトを介して濾過した。相を分離し、有機相を1M硫酸水素カリウム水溶液(3×)、飽和食塩水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で、洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下、蒸発乾固させた。シリカゲル上でクロマトグラフィーに付して酢酸エチルのヘキサン中混合物で溶離することによって精製し、生成物を黄色泡状物として得た(532mg、67%);nmax(CH2Cl2)1773、1710、1270および1232cm-1;dH[250MHz;(CD32CO]2.30−2.42(2H,m)、3.22−3.33(2H,m)、3.80(3H,s)、4.20(2H,t,J 6Hz)、5.16(2H,brs)、6.55(1H,d,J 11Hz)、6.88−6.97(3H,m)、7.38−7.53(4H,m)。
c)(5R)−6−[(Z)−(6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム
アルゴン下、アニソール(2.02g、18mmol)を乾燥ジクロロメタン(2ml)に溶解させ、三塩化アルミニウム(248mg、1.8mmol)で処理した。完全な溶液が得られた後、該混合物を−40℃に冷却し、(5R)−6−[(Z)−(6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジルの乾燥ジクロロメタン(10ml)中溶液で滴下処理した。−40℃で10分後、該反応混合物を0.5Mクエン酸三ナトリウム水溶液(15ml)で処理し、冷却を外した。室温で15分後、2つの透明な相が得られるまで、該混合物をジエチルエーテル、水およびアセトンで希釈した。相を分離し、水性相をジエチルエーテルで洗浄し、酢酸エチルの存在下、5M塩酸でpH2に酸性化した。相を分離し、水性相をさらに酢酸エチルで抽出し、該抽出物を合わせ、水(4×)でよく洗浄した。水の存在下、酢酸エチル抽出物を強く撹拌し、水性相のpHを希炭酸水素ナトリウム水溶液でpH6.8に調節した。相を分離し、水性相を凍結乾燥させた。凍結乾燥した残留物をダイヤイオン(Diaion)HP20SS樹脂上でクロマトグラフィーに付してTHFの水中混合物で溶離して、標記化合物を鮮やかな黄色の凍結乾燥固体として得た(79.5mg、37%);lmax(H2O)328(e dm3mol-1cm-114122)および247.5(12142)nm;nmax(KBr)1742、1672、1597cm-1;dH(250MHz;D2O)2.18−2.23(2H,m)、3.17(2H,t,J 6Hz)、4.04(2H,t,J 6Hz)、6.44(1H,s)、6.86(1H,s)、6.98(1H,s)、7.35(1H,s);m/z(F.A.B,+veイオンキセノン、グリセロール)366(MNa+)および344(MH+)。
実施例5
(5R)−6−[(Z)−(6,7−ジヒドロ−8,8−ジオキソ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム
a)(5R,6RS,8RS)−6−[アセトキシ(6,7−ジヒドロ−8,8−ジオキソ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチル]−6−ブロモペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル
アルゴン下、ジフェニルアミン(186mg、1.1mmol)を乾燥再蒸留THF(10ml)に溶解させ、−20℃に冷却した。n−ブチルリチウムのヘキサン中溶液(2.45M、410ml、1mmol)を添加し、冷却を外した。10分後、該混合物を−70℃に冷却し、乾燥再蒸留THF(5ml)中の(5R,6R)−6−ブロモペネム−3−カルボン酸4−メトキシ−ベンジル(370mg、1mmol)で処理した。得られた混合物を−70℃で10分間撹拌し、次いで、−70°で、6,7−ジヒドロ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−カルボキシアルデヒド−8,8−ジオキシド(200mg、1mmol)の乾燥THF(2ml)中溶液で処理した。この混合物を−70℃で20分間撹拌した後、無水酢酸(102mg、1mmol)および4−ジメチルアミノ−ピリジン(10mg)で処理した。冷却を外し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。1時間後、減圧下、揮発成分を除去し、残留物を酢酸エチルおよび水に分配した。有機相を水(4×)、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、水、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下、蒸発乾固させた。残留物をシリカゲル上でクロマトグラフィーに付し、酢酸エチルのヘキサン中混合物で溶離することによって精製して、標記化合物を得た。(229.6mg、37.5%);nmax(CH2Cl2)1802、1758、1716、1330、1275、1216および168cm-1
b)(5R)−6−[(Z)−(6,7−ジヒドロ−8,8−ジオキソ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル
(5R,6RS,8RS)−6−[アセトキシ(6,7−ジヒドロ−8,8−ジオキソ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチル]−6−ブロモペネム−3−カルボン酸4−メトキシ(410mg、0.7mmol)をTHF(10ml)に溶解させ、TMEDA(195mg、1.67mmol)、亜鉛粉末(109mg、1.67グラム原子)および氷酢酸(101mg、1.67mmol)で連続して処理した。10分後、さらに氷酢酸(101mg、1.67mmol)を添加し、得られた混合物をさらに10分間撹拌した。反応混合物を酢酸エチルおよび水に分配させ、有機相を1M硫酸水素ナトリウム水溶液(3×)、飽和食塩水、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液、飽和食塩水で洗浄し、乾燥させ(MgSO4)、減圧下、蒸発乾固させた。シリカゲル上でクロマトグラフィーに付して酢酸エチルで溶離して、標記化合物を鮮やかな黄色泡状物として得た。(201mg、63%);[a]D 25=+446°(c=アセトニトリル中0.1%);lmax(EtOH)302.5(e dm3mol-1cm-130,087)、227(19,073)および202(24,890)nm;nmax(CH2Cl2)3134、1777、1732、1711、1330および1235cm-1;dH[250MHz;(CD32CO]2.68−2.77(2H,m)、3.67−3.72(2H,m)、3.81(3H,s)、4.46(2H,t,J 6Hz)、5.18(2H,s)、6.59(1H,d,J 1Hz)、6.94(2H,d,J 9Hz)、7.11(1H,d,J 1Hz)、7.41(2H,d,J 9Hz)、7.50(1H,s)、7.74(1H,s);m/z(NH3DCl)474(MH+)および491(MNH4 +)。
c)(5R)−6−[(Z)−(6,7−ジヒドロ−8,8−ジオキソ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム
アルゴン下、アニソール(1.2g、11.4mmol)を乾燥ジクロロメタン(1ml)に溶解させ、得られた溶液を三塩化アルミニウム(152mg、1.14mmol)で処理した。完全な溶液が得られた後、該溶液を−40℃に冷却し、<−30℃で(5R)−6−[(Z)−(6,7−ジヒドロ−8,8−ジオキソ−5H−イミダゾ[2,1−b][1,3]チアジン−2−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジルの乾燥ジクロロメタン(5ml)中溶液で処理した。10分後、0.5Mクエン酸三ナトリウム水溶液(10ml)を添加し、冷却を外し、該混合物を室温に戻した。該反応混合物を、2つの透明な相が得られるまで、ジエチルエーテル、水およびアセトンで希釈した。相を分離し、水性相をジエチルエーテルで洗浄し、次いで、酢酸エチルの存在下、5M塩酸でpH2に酸性化した。相を分離し、水性相をさらに酢酸エチルで抽出し、抽出物を合わせ、水(5×)で洗浄し、次いで、水と一緒に撹拌した。水性相のpHを希炭酸水素ナトリウム水溶液の添加によって6.8に調節し、相を分離した。水性相を凍結乾燥させ、得られた橙色の粉末をHP20SS樹脂上でクロマトグラフィーに付して、水で溶離することによって精製して、標記化合物を鮮やかな橙色の粉末として得た(54.2mg、38%);lmax(H2O)298(e dm3mol-1cm-122,425)nm;nmax(KBr)1750、1597、1385、1317および1165cm-1;dH(250MHz;D2O)2.60−2.77(2H,m)、3.76−3.80(2H,m)、4.27(2H,t,J 7Hz)、6.84(1H,s)、6.96(1H,s)、7.01(1H,s)、7.56(1H,s);m/z(F.A.B.,+veイオンキセノン、グリセロール)376(MH+)および398(MNa+)。
実施例6
室温で、(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム(448mg、1.36mmol)を最小量の水に溶解させ、該溶液が濁るまで、アセトンを添加した。該混合物を4℃で24時間放置し、得られた黄色微結晶性固体を濾過により回収し、アセトンで洗浄し、減圧下、乾燥させた。(327mg;回収率67%)。
実施例7
室温で、(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレンペネム−3−カルボン酸ナトリウム(100mg、0.3mmol)を最小量の水に溶解させ、該溶液が濁るまでエタノールで希釈した。粉砕して、鮮やかな橙色の結晶を得、これを濾過により回収し、少量のエタノールで洗浄し、減圧下、乾燥させた(42mg;回収率42%)。
実施例8
(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル
乾燥蒸留テトラヒドロフラン[THF](50ml)に溶解させたジフェニルアミン(2.52g、14.85mmol)の溶液を撹拌しつつ−20℃に冷却し、n−ブチルリチウムの溶液(ヘキサン中2.6M溶液5.7ml)で処理した。該溶液を−20℃で10分間撹拌し、次いで、<−70℃に冷却した後、乾燥蒸留THF(60ml)に溶解させた6a−ブロモペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル(5g、13.5mmol)の溶液を、反応温度を<−65℃に維持しつつ滴下した。この温度で15分間撹拌し続けた後、乾燥ジメチルホルムアミド(約25ml)に溶解させた2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−カルボキシアルデヒド(2.29g、14.85mmol)の溶液を2−3分かけて添加した。
<−65℃で30分間撹拌し続けた後、無水酢酸(1.34ml、14.2mmol)を添加した。冷却浴を外し、反応容器を氷浴に移した。30分間撹拌し続けた後、亜鉛粉末(1.34g、20.6mmol)、氷酢酸(2.32ml、40.5mmol)およびN,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン(3ml、20.2mmol)を添加し、ほぼ1時間かけて、反応を室温に戻した。次いで、該反応混合物を酢酸エチル(約500ml)で希釈し、水(4×500ml)、次いで、食塩水(1×250ml)で洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。濾過および蒸発により、残留物を得、シリカゲル上でクロマトグラフィーに付した。勾配液50%3/4>75%酢酸エチル/ヘキサンで溶離して、実施例1bに記載のものと分析的解釈が同一である標記化合物を黄色泡状物として得た(4.01g、69.5%)。
(5R)−6−[(Z)−[(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]−ペネム−3−カルボン酸ナトリウム
乾燥ジクロロメタン[DCM](60ml)に溶解させたアニソール(59.7g、60ml、0.55mmol)の溶液を撹拌しつつ−20℃に冷却し、二塩化エチルアルミニウムの溶液(トルエン中1.8M溶液39ml;70.2mmol)で処理した。5分間撹拌した後、該反応を<−50℃に冷却し、乾燥DCM(100ml)に溶解させた(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸4−メトキシベンジル(10g、23.4mmol)の溶液で、反応温度を−50℃以下に維持しつつ滴下処理した。さらに15分間撹拌した後、クエン酸三ナトリウム水溶液(0.5M溶液500ml)を添加し、冷却浴を外した。水(500ml)を添加し、反応混合物のpHを炭酸水素ナトリウム水溶液で7.2に調節した。ジエチルエーテル(500ml)を添加し、相を分離した。有機相をさらに水(2×100ml)で抽出し、合わせた水溶液をジエチルエーテル(2×500ml)で洗浄した後、簡単に蒸発させて、残留有機溶媒を除去した。水溶液のHをさらに7.5に調節した後、ダイヤイオン(Diaion)HP20SS上でクロマトグラフィーに付して水で溶離した。フラクションを合わせ、逆浸透により容量を減少させ、凍結乾燥させた後、実施例1cに記載の化合物のものと同一の分析特性を有する標記化合物を黄色固体として得た(4.98g、65%)。該化合物を実施例6におけると同様の条件下で結晶化させた。
実施例9
前記実施例1の化合物(すなわち、(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム)のセフタジジムとのin-vitro相乗活性を研究した。
実施例1の化合物1μg/mlの存在により、バクテロイデス・フラギリス(B.fragilis)に対するセフタジジムのMICが約7μg/mlから約4μg/mlに低下することが判明した。同様に、実施例1の化合物1μg/mlの存在により、拡大したスペクトルβ−ラクタマーゼ酵素を産生するエンテロバクター(Enterobacter)属の菌株に対するセフタジジムのMICが約7μg/mlから約2μg/mlに低下することが判明した。0.5MICの濃度のセフタジジムの存在下で増殖するエンテロバクター・クロアカエ(E.cloacae)群において、セフタジジムに対して高レベルの耐性を示す細胞群がin vitroで迅速に選択された。実施例1の化合物の存在は、劇的に、耐性単離体の発生速度を低下させた。さらに、セフタジジムおよび実施例1の化合物の併用について見られる耐性の最終レベルは、セフタジジム単独で見られるよりも非常に低かった。
実施例10
前記実施例1の化合物(すなわち、(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム)のセフォタキシムとのin vitro相乗活性を研究した。
この化合物1μg/mlについて、バクテロイデス・フラギリス(B.fragilis)および拡大したスペクトルβ−ラクタマーゼを産生するエンテロバクテリアセエ(Enterobacteriaceae)科の菌株に対して、セフォタキシムとの有効な相乗効果が観察された。
クレブシエラ・ニューモニエ(K.pneumoniae)の1つのTEM−3産生菌株に対するセフォタキシムのMIC(最小阻害濃度)を測定した。実施例1の化合物の不在下、セフォタキシムのMICは、64μg/mlであった。実施例1の化合物の0.25μg/ml程度の低い濃度は、セフォタキシムのMICを1μg/mlに減少させた。同様の滴定が、本質的に、高レベルのクラス1β−ラクタマーゼを産生するエンテロバクター・クロアカエ(Ent.cloacae)の菌株に対して行われた後、実施例1の化合物1μg/mlの存在下、セフォタキシムMIC<1μg/mlが達成された。
実施例11
予備実験的感染研究は、セフォタキシムと一緒に非経口共投与した場合の、β−ラクタマーゼを産生する種々の細菌病原によって生じた感染に対する実施例1の化合物のin vivo効果を示した。該化合物は、腹腔内感染の実験モデルにおいて種々の重要なβ−ラクタマーゼによる不活性化からセフォタキシムを保護した(第1表)。
これらの研究では、拡大したスペクトルTEM型β−ラクタマーゼ(TEM−3)を産生するクレブシエラ・ニューモニエ(Klebsiella pneumoniae)(520)または高レベルの抑制解除クラス(AmpC)β−ラクタマーゼを産生するエンテロバクター・クロアカエ(Enterobacter cloacae)(4593)のいずれかの菌株の致命的な抗原接種でマウスに腹腔内感染させた。全ての菌株のビルレンスを、感染前にブタの胃のムチンに細菌を懸濁させることによって増強させた。
マウスに、感染の1時間後および5時間後に、単独または1mg/kgまたは5mg/kgのβ−ラクタマーゼ阻害薬と一緒に共投与されるセフォタキシムを皮下注射した。
Figure 0003865770
効果は、感染後、4日目に生存している動物の数によって評価し、処置動物の50%を保護した合計投与量(CD50値)を算出した。これらの研究の結果は、セフォタキシムを単独で投与したものと比較して、セフォタキシムおよび実施例1の化合物を投与した、クレブシエラ・ニューモニエ(K.pneumoniae)(520)およびエンテロバクター・クロアカエ(E.cloacae)(4593)のセフォタキシム耐性菌に腹腔内感染した動物の一致した保護を示した。
実施例12
第2表は、最小阻害濃度(MIC)によって表される。前記実施例1の化合物(すなわち、(5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウム)のアモキシリンとのin vitro相乗活性を示す。
Figure 0003865770
実施例13
予備実験感染研究は、アモキシリンと一緒に非経口共投与した場合の、βラクタマーゼを産生する種々の細菌病原によって生じた感染に対する実施例1の化合物のin vivo効果を示した。該化合物は、腹腔内感染の実験モデルにおいて、種々の重要なβ−ラクタマーゼによる不活性化からアモキシリンを保護する(第3表)。
これらの研究では、アモキシリンを保護することを試験するために、TEM−1β−ラクタマーゼを産生するエシェリキア・コリ(Escherichia coli)(E96)の致命的な抗体接種でマウスを腹腔内感染させた。全ての菌株のビルレンスは、感染前にブタの胃のムチンに細菌を懸濁させることによって増強された。
マウスに、感染後1時間目および5時間目に、単独または2mg/kgのβ−ラクタマーゼ阻害薬と一緒に共投与されるアモキシリンを皮下投与した。
Figure 0003865770
効果は、感染後4日目に生存している動物の数によって評価し、処置動物の50%を保護した全投与量(CD50値)を算出した。2つの研究の結果は、アモキシリンが、アモキシリン単独で投与したものよりも、実施例1の化合物と共投与したこれらの動物を保護するのに非常に有効であることを示した。

Claims (4)

  1. (5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸またはその医薬的に許容される塩もしくはエステル;アモキシリンまたはその医薬的に許容される誘導体;および医薬的に許容される担体を含む細菌感染治療用医薬製剤。
  2. (5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸ナトリウムを含む、請求項1記載の製剤。
  3. 非経口投与用に製剤化された請求項1または2記載の製剤。
  4. (5R)−6−[(Z)−(2,3−ジヒドロイミダゾ[2,1−b]チアゾール−6−イル)メチレン]ペネム−3−カルボン酸またはその医薬的に許容される塩もしくはエステルの治療有効量を、アモキシリンまたはその医薬的に許容される誘導体の治療有効量および医薬的に許容される担体と混合することを含む、請求項1記載の製剤の調製方法。
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