JP3865435B2 - アイアンゴルフクラブ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
シャフトの先端部にヘッドを備え、このヘッドの打球面の裏側に位置する背面に、背面輪郭に沿って形成されたキャビティーと、このキャビティを取囲む肉厚縁部を有するアイアンゴルフクラブに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ゴルフプレーでは、通常、10本前後のゴルフクラブが使用される。そのため、ゴルフクラブには、それぞれ、異なる機能が要求される。中でも、短い距離を正確に攻めるアプローチと呼ばれるショットでは、フィーリングの良さが重要とされ、ゴルフ業界では、昨今、ゴルフボールを中心に、ソフトフィーリングの機能がもてはやされている。ゴルフボールのソフトフィーリングは、その名の通り、硬度を柔らかくすることによって達成されており、しかもその機能上の効果は、多くのゴルファーに支持されている。一方、ゴルフクラブの業界では、柔らかい銅をメッキすることによって、その効果を得ようとしたことがあるが、鉄の硬いベースの上に20〜30μmのごく薄い層がある程度では、柔らかさをはっきりと体感できるという結果が得られていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ボール業界は、ソフトフィーリング化で華々しい成功を収めているにもかかわらず、クラブ業界では、これといった成功が見られない背景を考えると、前者は、変形を当然の現象と考え、硬度を柔らかくすることで、実際にボールの変形量を大きく変えながら、設計することがメインであり、後者は、強度確保の観点から、剛性を重要視し、変形を悉く最少にしてきた。そのため、クラブヘッドの本体は、頑丈に作られ、唯一、フィーリングを柔らかくする手段として、銅メッキを駆使した例がある。しかしながら、メッキ層20〜30μm内での変形という極めて小さい量では、誰でも体感できるということはなかった。
そこで、この発明は、はっきりとわかる変形が必要であることに着目し、ソフトフィーリングのアイアンゴルフクラブを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、この発明は、シャフトの先端部にヘッドを備え、このヘッドの打球面の裏側に位置する背面に、背面輪郭に沿って形成されたキャビティーと、このキャビティーを取囲む肉厚縁部を有するアイアンゴルフクラブにおいて、上記肉厚縁部におけるキャビティーを挟んで向かい合ったヒール部側の部分とトウ部側の部分の肉厚縁部を横切るように溝幅1〜10 mm で、肉厚縁部の厚み一杯までの深さで剛性緩和溝を設けたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の好適な実施例を図面を参照にして説明する。
【0006】
図1に示すこの発明の第1実施例では、シャフト1の先端部にヘッド2を備え、このヘッド2の打球面の裏側に位置する背面に、背面輪郭に沿って形成されたキャビティー3と、このキャビティー3を取囲む肉厚縁部4とを有する。また、ヘッド2にはホーゼル5が一体形成され、このホーゼル5に前記シャフト1が装着されている。またヘッド2は上面側のトップ部6と底面側のソール部7を有するとともに、ホーゼル5側のヒール部8とこのヒール部8の反対側のトウ部9を有する。肉厚縁部4はトップ部6,ソール部7,ヒール部8,トウ部9にわたって形成されている。この肉厚縁部4の存在により周辺重量配分がなされる。低重心化を図るには、ソール部7側の肉厚縁部4の重量を増大させればよい。肉厚縁部4におけるキャビティー3を挟んで向かい合った部分に肉厚縁部4を横切り剛性緩和溝10を設けてある。図1に示す実施例では、スイートスポットSを通る縦の直線V上に一対の剛性緩和溝10が設けてある。剛性緩和溝10はトップ6側の肉厚縁部4とソール部7側の肉厚縁部4に形成され、その深さは肉厚縁部4の厚み一杯まで形成してある。
【0007】
剛性緩和溝10の深さを浅くした場合には、トップ部6側の肉厚縁部4に複数本形成するとともに、ソール部7側の肉厚縁部4にも複数本形成することが好ましい。例えば、トップ部6側及びソール部7側にそれぞれ2本の剛性緩和溝10を形成する場合には、直線Vの両側に等間隔をおいて設けることが望ましい。また、上下にそれぞれ3本の剛性緩和溝10を形成するには、直線V上とその両側に等間隔を保って設けることが望ましい。
【0008】
いわゆるキャビティーバックと呼ばれるアイアンゴルフクラブにおいて、低重心化を図るため、トップ部6側よりもソール部7側の肉厚縁部4の方が肉厚が厚いので、剛性緩和溝10の深さはソール部7側の方がトップ部6側よりも深くすることが望ましい。また、剛性緩和溝10の溝幅は1mm〜10mmの範囲内が望ましい。また、この溝10の底部は曲面形状とすることが望ましい。
【0009】
図2に示すこの発明の第2実施例では、ヒール部8側の肉厚縁部4とトウ部9側の肉厚縁部4側に剛性緩和溝10を設けた例を示し、スイートスポットSを通る横方向の直線H上に設けた例を示す。ヒール部8側とトウ部9側にはそれぞれ複数本の剛性緩和溝10を設けることも差し支えない。
【0010】
図1のように縦方向に剛性緩和溝10を設けるとともに、図2に示すように横方向に剛性緩和溝10を設けたものを組み合わせることもできる。
【0011】
軟鉄のプレーンバックヘッド(キャビティー3がないもの)にキャビティー3及び溝加工を施した5番アイアンとピッチングウェッジ(PW)を使用し、ともに加工前のプレーンバックヘッドとの間で試打比較を行い、フィーリング評価を行った。5番アイアンはシャフト長さ37インチ、スイングバランスD0 となるように調整したものを用い、PWはシャフト長さ34.5インチ、スイングバランスD4 となるように調整したものを用いた。試打する人はハンディキャップ5,8,18のゴルファーA,B,Cによった。剛性緩和溝10は図1に示すように設け、横断面上で幅8mm、底の曲率半径を4mm、溝深さはフェース厚みを残す位置までの深さとした。また、打球面の厚みは2mmと3mmの2種類、キャビティー面積/背面全面積×100で30%と60%の2種類を用いた。5番アイアンにおけるフィーリングテストの結果を表1に示す。
【0012】
【表1】
【0013】
また、PWを用いたフィーリングテストの結果を次の表2に示す。
【0014】
【表2】
【0015】
表中の×印はプレーンバックタイプのものと比較して殆ど変わらない場合を示し、柔らかく感じる場合を○印で示した。
【0016】
表1,表2により、キャビティー面積率が30%と小さい時には、打球面の厚みが3mmであろうと2mmであろうと、打球の柔らかさ効果は現れないが、キャビティー面積率を60%程度まで大きくし、かつ打球面の厚みが2mm程度まで薄くした場合には、剛性緩和溝10による効果が顕著に現れた。
【0017】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、シャフトの先端部にヘッドを備え、このヘッドの打球面の裏側に位置する背面に、背面輪郭に沿って形成されたキャビティーと、このキャビティーを取囲む肉厚縁部を有するアイアンゴルフクラブにおいて、上記肉厚縁部におけるキャビティーを挟んで向かい合ったヒール部側の部分とトウ部側の部分の肉厚縁部を横切るように溝幅1〜10 mm で、肉厚縁部の厚み一杯までの深さで剛性緩和溝を設けたので、ボールを打ったときに打撃方向にヘッドが適宜変形するので、打感が有利に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す背面側から見た斜視図。
【図2】第2実施例を示す背面側から見た斜視図。
【符号の説明】
1 シャフト
2 ヘッド
3 キャビティー
4 肉厚縁部
6 トップ部
7 ソール部
8 ヒール部
9 トウ部
10 剛性緩和溝
Claims (4)
- シャフトの先端部にヘッドを備え、このヘッドの打球面の裏側に位置する背面に、背面輪郭に沿って形成されたキャビティーと、このキャビティーを取囲む肉厚縁部を有するアイアンゴルフクラブにおいて、
上記肉厚縁部におけるキャビティーを挟んで向かい合ったヒール部側の部分とトウ部側の部分の肉厚縁部を横切るように溝幅1〜10 mm で、肉厚縁部の厚み一杯までの深さで剛性緩和溝を設けたことを特徴とするアイアンゴルフクラブ。 - 前記剛性緩和溝はスイートスポットを通る直線上に位置することを特徴とする請求項1に記載のアイアンゴルフクラブ。
- 前記ヘッドの打球面の厚みを2〜3 mm としたことを特徴とする請求項1又は2に記載のアイアンゴルフクラブ。
- キャビティー面積率を60%としたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のアイアンゴルフクラブ。
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