JP3864973B2 - 配管用締結部材およびそれを用いた配管用継手装置 - Google Patents

配管用締結部材およびそれを用いた配管用継手装置 Download PDF

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Description

本発明は流体用配管、例えば冷凍サイクルの冷媒配管の連結に用いて好適な配管用継手装置に関する。
従来、脱着の容易な配管用継手装置として例えば特公昭60−59478号公報記載のものがあり、この従来装置では、雌側配管端部に形成されたフランジ部を、断面円形の円形ばねにより係止する構造となっている。
ところが、上記配管用継手装置においては、前記フランジ部1箇所のみの係止で、雄側、雌側両配管を連結しているので、配管内部圧力が増大して、雄側、雌側両配管の連結部に作用する引張力が増大すると、前記フランジ部が変形し、雄側、雌側両配管の連結部が外れる(抜ける)という致命的欠陥が生じることがあった。
この雄側、雌側両配管の連結部の外れを防止するためには、流体配管の材質を強度の高いものに変更したり、配管肉厚を増加させるといった対策が必要となり、製品コストの増加を招く。
本発明は上記点に鑑みてなされたもので、流体配管の材質強度の向上や配管肉厚の増加を必要とすることなく、連結部の外れを確実に防止できる配管用継手装置を提供することを目的とする。
第1の発明では、一方の配管の端部に設けられた雌側管部材に、他方の配管の端部に設けられた雄側管部材を嵌合させた流体用配管の外側に装着されて両配管を締結する配管用締結部材において、前記雌側管部材および前記雄側管部材の外形状に対応した略円弧状の内面形状を有する第1および第2の締結部材を備え、この第1および第2の締結部材の一端部は、ヒンジ結合により回動可能に連結されており、前記第1および第2の締結部材の他端部は、脱着可能に係止されるように構成されており、前記第1および第2の締結部材の内周側に前記雌側管部材および前記雄側管部材の嵌合部を配置して、前記第1および第2の締結部材の他端部を係止することにより前記雌側管部材および前記雄側管部材が連結されるようになっており、前記締結部材は、前記雌側管部材に当接する凹溝と、前記雄側管部材に当接する凹溝とを有し、2つの前記凹溝は前記締結部材の軸方向の両側に配置され、前記雄側管部材および前記雌側管部材の嵌合部外形状に対応した形状を前記2つの凹溝の間に有して、前記締結部材は、その軸方向において左右対称の形状に構成されており、前記凹溝は、前記雄側管部材に半径方向へ突出して形成された突出部(10a)と嵌合することを特徴とする配管用締結部材という技術的手段を採用する。
なお、さらに、前記雌側管部材に半径方向へ突出して形成された突出部(20a)と嵌合するという技術的手段を採用することができる。
なお、前記凹溝は、前記突出部と当接する半径方向に広がる側壁面を有するという技術的手段を採用することができる。
第2の発明では、2つの流体用配管を連結する配管用継手装置であって、前記両配管の一方の配管の端部に設けられた雌側管部材と、前記両配管の他方の配管の端部に設けられ、前記雌側管部材に嵌合される雄側管部材と、前記雌側管部材および前記雄側管部材の外形状に対応した略円弧状の内面形状を有する第1および第2の締結部材を備え、この第1および第2の締結部材の一端部は、ヒンジ結合により回動可能に連結されており、前記第1および第2の締結部材の他端部は、脱着可能に係止されるように構成されており、前記第1および第2の締結部材の内周側に前記雌側管部材および前記雄側管部材の嵌合部を配置して、前記第1および第2の締結部材の他端部を係止することにより前記雌側管部材および前記雄側管部材が連結されるようになっており、前記締結部材は、前記雌側管部材に当接する凹溝と、前記雄側管部材に当接する凹溝とを有し、2つの前記凹溝は前記締結部材の軸方向の両側に配置され、前記雄側管部材および前記雌側管部材の嵌合部外形状に対応した形状を前記2つの凹溝の間に有して、前記締結部材は、その軸方向において左右対称の形状に構成されており、前記凹溝は、前記雄側管部材に半径方向へ突出して形成された突出部(10a)と嵌合するという技術的手段を採用する。
なお、さらに、前記雌側管部材に半径方向へ突出して形成された突出部(20a)と嵌合するという技術的手段を採用することができる。
なお、前記凹溝は、前記突出部と当接する半径方向に広がる側壁面を有するという技術的手段を採用することができる。
前記締結部材が高温クリープ強度の高い樹脂にて成形されることができる。
発明を実施するための最良の形態では、2つの流体用配管(P2、P2)を連結する配管用継手装置において、前記両配管(P2、P2)の一方の端部に設けられた雌側管部材(20)と、前記両配管(P2、P2)の他方の端部に設けられ、前記雌側管部材(20)に嵌合される雄側管部材(10)と、前記雌側管部材(20)および前記雄側管部材(10)の嵌合部の外周側に配置される締結部材(30、40)とを備え、前記締結部材(30、40)により前記雌側管部材(20)および前記雄側管部材(10)が連結されるようになっており、前記雌側管部材(20)には、その軸方向において所定間隔離れた2箇所にて前記締結部材(30、40)と当接する第1および第2の当接部(20a)、(20c、20d)が備えられている。
発明を実施するための最良の形態では、2つの流体用配管(P2、P2)を連結する配管用継手装置において、前記両配管(P2、P2)の一方の端部に設けられた雌側管部材(20)と、前記両配管(P2、P2)の他方の端部に設けられ、前記雌側管部材(20)に嵌合される雄側管部材(10)と、前記雌側管部材(20)および前記雄側管部材(10)の外形状に対応した略円弧状の内面形状を有する第1および第2の締結部材(30、40)を備え、この第1および第2の締結部材(30、40)の一端部は、ヒンジ結合により回動可能に連結されており、前記第1および第2の締結部材(30、40)の他端部は、脱着可能に係止されるように構成されており、前記第1および第2の締結部材(30、40)の内周側に前記雌側管部材(20)および前記雄側管部材(10)の嵌合部を配置して、前記第1および第2の締結部材(30、40)の他端部を係止することにより前記雌側管部材(20)および前記雄側管部材(10)が連結されるようになっており、前記雌側管部材(20)には、その軸方向において所定間隔離れた2箇所にて前記第1および第2の締結部材(30、40)と当接する第1および第2の当接部(20a)、(20c、20d)が備えられている。
発明を実施するための最良の形態では、前記第1の当接部は、前記雌側管部材(20)の先端部において配管半径方向外方へフランジ状に突出する突出部(20a)から構成されており、この雌側管部材(20)の先端部の突出部(20a)に対向するようにして、前記雄側管部材(10)に突出部(10a)が形成されており、前記両突出部(10a、20a)は隣接配置され、互いに当接するように構成されている。
発明を実施するための最良の形態では、前記第2の当接部は、配管半径方向に傾斜した傾斜面(20c)として形成され、この傾斜面(20c)は前記締結部材(30、40)と線当たりで当接するように構成されている。発明を実施するための最良の形態では前記第2の当接部は、配管半径方向と平行な当接面(20d)として形成されており、前記締結部材(30、40)には、前記配管半径方向と平行な当接面(20d)と対向するように、配管半径方向と平行な当接面(30d、40d)が形成されており、この両当接面(20d)、(30d、40d)が当接するように構成されている。
発明を実施するための最良の形態では、前記締結部材(30、40)は、その軸方向において左右対称の形状に構成されていることを特徴とする。請求項7記載の発明では、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の配管用継手装置において、前記締結部材(30、40)が高温クリープ強度の高い樹脂にて成形されている。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施例記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
発明を実施するための最良の形態によれば、上記技術的手段を有しているため、雄、雌の両管部材の内部流体圧力が上昇したり、あるいは繰り返し加圧される場合においても、雌側管部材に設けた第1および第2の当接部の両方が締結部材と当接するので、雌側管部材から締結部材に及ぼす荷重が2箇所に分散され、雌側管部材の当接部の変形を抑制でき、雌側管部材の外れ(抜け)といった致命的欠陥が生じるのを確実に防止できる。
従って、従来装置のごとく流体配管の材質強度の向上や配管肉厚の増加を必要とせず、配管用継手装置を低コストで製作できるという効果が大である。特に、請求項4記載の発明では、前記第2の当接部を、配管半径方向に傾斜した傾斜面として形成し、この傾斜面を前記締結部材と線当たりで当接するように構成しているから、第2の当接部を加工しやすい傾斜面としても、この傾斜面から加わる、締結部材を配管半径方向に開こうとする荷重を十分軽減できるので、締結部材の変形を低減できる。
また、発明を実施するための最良の形態では、前記第2の当接部を、配管半径方向と平行な当接面で形成するとともに、締結部材には、前記配管半径方向と平行な当接面と対向するように、配管半径方向と平行な当接面を形成し、この両当接面を当接させるように構成しているから、締結部材を配管半径方向に開こうとする荷重が発生せず、この荷重による締結部材の変形を確実に防止できる。
また、発明を実施するための最良の形態では、締結部材を、その軸方向において左右対称の形状に構成しているから、雄、雌の両管部材に対する締結部材の組付方向性がなくなり、締結部材を左右いずれの方向からでも両管部材に組付でき、組付作業性を向上できる。また、締結部材を樹脂にて成形しているから、その全体形状を簡単に一体成形でき、低コストで締結部材を製造できるとともに、高温クリープ強度の高い樹脂にて成形しているから、内部流体の温度が高温になっても、締結部材の必要強度を維持でき、締結部材の高温変形を防止できる。
以下、本発明を図に示す実施例について説明する。
(第1実施例)図1〜図5は本発明に係る配管配管用継手装置を示しており、また、図6は本発明に係る配管用継手装置を採用した自動車用空調装置の冷凍サイクル機器を示している。
最初に、自動車用空調装置の冷凍サイクルの概要を説明すると、図6において、自動車エンジンで駆動されるコンプレッサ100から吐出される圧縮冷媒を高圧配管P1、P1を介してコンデンサ110に供給し、ここで冷却して凝縮させる。そして、高圧配管P2、P2を介してレシーバ120内に凝縮冷媒を供給し、このレシーバ120で気液分離された液冷媒を高圧配管P3、P3、配管継手130、および高圧配管P4を通して温度式自動膨張弁140に供給し、この膨張弁140で冷媒は減圧され、気液2相状態に膨張する。この気液2相状態の冷媒は次いでエバポレータ150に供給され、ここで蒸発し、その蒸発潜熱により空調空気を冷却する。
蒸発したガス冷媒は低圧配管P5、前記配管継手130、および低圧配管P6、P6を通ってコンプレッサ100に還流する。本例による配管配管用継手装置は、冷凍サイクルのコンデンサ110下流側の両高圧配管P2、P2の継手として使用されるもので、この配管用継手装置の具体的構成を次に詳述する。
この配管用継手装置は、図1〜図5にて示すごとく、雄側管部材10と、雌側管部材20と、互いにヒンジ結合した2つの樹脂製の略半円筒状締結部材30、40とにより構成されている。前記両高圧配管P2、P2はアルミニュウム、銅、鉄等の金属により形成されており、そしてこの両高圧配管P2、P2の端部に雄側管部材10及び雌側管部材20は同軸的に一体形成されている。雄側管部材10は、雌側管部材20の内周側にゴム製のOリング(弾性シール材)60を介して気密に嵌合している。
ここで、図4に示すように、雄側管部材10には、バルジ加工された断面U状の半径方向への突出部10a、この膨出部10aよりさらに先端側に形成された先端拡径部10b、およびこの先端拡径部10bに形成され、前記Oリング60が嵌入される円周方向の2つの凹溝10cが設けられている。一方、雌側管部材20には雄側管部材10の先端拡径部10bが嵌入される先端拡径部20bおよびこの先端拡径部20bの端部に形成され、半径方向へフランジ状(円板状)に突出している突出部20aが設けられている。この突出部20aは前記突出部10aに対向するように形成され、その外径は突出部10aの外径より若干大きく形成されている。
また、雌側管部材20の先端拡径部20bにおいて、突出部20aと反対側の部位には、傾斜面(円錐面)20cが形成されている。さらに、両締結部材30、40は、高温クリープ強度の高い樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレートやポリフェニレンサルファイド或いはこれらに40%のガラス繊維を加えたもの)による一体成形によりそれぞれ形成されており、この両締結部材30、40は雄側管部材10および雌側管部材20の嵌合部外形状に対応した略円弧状の内面形状30a、40aを有する形状に成形されている。この略円弧状の内面形状30a、40a部には雄側管部材10および前記雌側管部材20の半径方向に突出した突出部10a、20aが嵌合、当接する円周方向の凹溝30b、40bが軸方向の両側に形成されている。
そして、上記凹溝30b、40bのうち、雌側管部材20の先端拡径部20bの傾斜面20cに対向する部位には、この傾斜面20cに沿った傾斜面(円錐面)30c、40cが形成され、この傾斜面20cと傾斜面30c、40cとが当接し得るようになっている。雌側管部材20と、両締結部材30、40との軸方向当接部は、突出部20aと凹溝30b、40bの側壁との当接部分が第1の当接部を構成し、傾斜面20cと傾斜面30c、40cとの当接部分が第2の当接部を構成している。
上記した円周方向の凹溝30b、40bおよび傾斜面30c、40cを軸方向の両側に形成する理由は、両締結部材30、40をその軸方向において図4の中心線Aに対して左右対称の形状に成形して、前記突出部10a、20aの位置を図5に示すように軸方向に左右逆転しても、第1および第2の締結部材30、40の内周面に雄側管部材10および雌側管部材20を配置できるようにするためである。これにより、第1および第2の締結部材30、40は配管連結の方向性をなくすことができる。
一方、上記両締結部材30、40の各周方向一端部には、それぞれ、ヒンジ部31、41が形成されている。このヒンジ部31、41は軸と軸受部の嵌合構造を構成して、互いに回動可能にヒンジ結合されている。すなわち、第1の締結部材30の一端部に設けられたヒンジ部31には、回動軸31aが一体成形されている。一方、第2の締結部材40の一端部に設けられたヒンジ部41には、前記回動軸31aを回動可能に保持する軸受部41aが一体成形されている。
ここで、ヒンジ部41の軸受部41aの入口部には、この入口部の大きさを回動軸31aの外径より小さくする突起部41a′(図3参照)が形成されている。この突起部41a′により回動軸31aが軸受部41aより抜け出るのを防止できる。また、一方の締結部材30の周方向他端部外周面には、長方形の係止穴部32を形成する部分が突出形成されており、他方の締結部材40の周方向他端部外周面には、係止部42が係止穴部32に対向するように直方体状に突出形成されている。
一方の締結部材30の係止穴部32は、図3にて示すごとく、係止部42側に向けて開口しており、この係止穴部32の半径方向外側内壁には、断面直角三角形状の爪33(図2、3参照)が突出形成されている。この爪33の傾斜壁33aは、図示左側へ行く程高くなるように形成されている。係止部42には、ステンレス(SUS304)等の金属板ばね状係止片50が、その基部51にて、締結部材40の樹脂による一体成形時にインサート成形されており、この係止片50は、係止穴部32内に挿入されるように略周方向に沿って延出している。この場合、この係止部42の端面42aからの係止片50の延出角度は略90度となっている。
また、係止片50の先端部52は、係止穴部32内の爪33の傾斜壁33aに乗り上げ易いように、図1〜3にて示すごとく、爪33の図示上方に向け湾曲しており、この係止片50の中間部位には、爪33に係止するための係止穴部53が形成されている。また、係止片50の基部51には、締結部材40へのインサート成形後係止部42から抜け止めできるように抜け止め穴部54が形成されている。
このように構成した配管用継手装置においては、両締結部材30、40が、互いに同軸的に嵌合された雄側管部材10及び雌側管部材20をその半径方向から挟持する。そして、このように挟持する過程において、係止片50が、その先端部52にて爪33の傾斜壁33a上に乗り上げながら、係止穴部32内に挿入される。これにより、爪33が係止穴部53内に係止され、両締結部材30、40の他端部が互いに一体に係止され、この両締結部材30、40の内周側に配置された雄側管部材10及び雌側管部材20を一体に連結する。
また、突出部10a、20aと円周方向の凹溝30b、40bとの当接部よりなる第1の当接部と、傾斜面20cと傾斜面30c、40cとの当接部よりなる第2の当接部とにより、第1および第2の締結部材30、40と雄側管部材10および雌側管部材20とが軸方向に確実に固定されるようになっている。ところで、両管部材10、20の内部の冷媒圧力(流体圧力)が上昇したり、あるいは繰り返し加圧される場合、雌側管部材20の突出部20aが締結部材30、40の凹溝30b、40bの側壁面に当接して変形を始めると同時に、雌側管部材20の傾斜面20cが締結部材30、40の傾斜面30c、40cに当接し、雌側管部材20から締結部材30、40に及ぼす荷重が2箇所に分散されるので、雌側管部材20の突出部20aの変形が抑制され、雌側管部材20の外れ(抜け)といった致命的欠陥が生じるのを確実に防止できる。
(第2〜4実施例)図7〜図9は第2〜4実施例を示す。上記第1実施例では、傾斜面20cと傾斜面30c、40cを同一の傾斜角度に形成してテーパ面当たりとしているので、両管部材10、20の内部圧力がさらに上昇したときには、締結部材30、40の傾斜面30c、40cに対して雌側管部材20の傾斜面20cが楔の作用をなして、締結部材30、40を配管半径方向に開こうとする荷重が加わって、締結部材30、40を変形、破壊する恐れが生じる。
そこで、図7の第2実施例では、傾斜面20cと傾斜面30c、40cの傾斜角度を変えて(図7の例では傾斜面30c、40cの傾斜角度を傾斜面20cより大)、両傾斜面の当たり面を面当たりでなく、円周方向の線当たりとして、締結部材30、40への荷重を減少させるようにしたものである。これにより、締結部材30、40の変形の可能性を大幅に低減できる。
図8の第3実施例では、締結部材30、40の凹溝30b、40bに傾斜面30c、40cを設けずに、その代わりに配管半径方向と平行な当接面30d、40dを設け、この当接面30d、40dを雌側管部材20の傾斜面20cに対して線当たりで当接させることにより、図7の第2実施例と同様の作用効果を発揮するようにしたものである。
図9の第4実施例では、アルミニュウム等の金属からなる雌側管部材20の形状成形の加工性に問題がない場合に、雌側管部材20においても傾斜面20cを廃止して、配管半径方向と平行な当接面20dを形成し、この当接面20dを締結部材30、40の配管半径方向と平行な当接面30d、40dと当接させるようにしたものである。
これにより、当接面20dと当接面30d、40dとの間には軸方向の荷重が作用するのみで、締結部材30、40を配管半径方向に開こうとする荷重は発生しないので、この荷重による締結部材30、40の変形を完全になくすことができる。
(第5実施例)図10(b)は第5実施例を示す。図10(a)は前述の第1実施例における図1のB−B断面に相当する図で、図10(a)のごとく、ヒンジ部31に1本の回動軸31aの両端を支持するように一体成形する構成では、上記した締結部材30、40を配管半径方向に開こうとする荷重が発生した場合に、この荷重が回動軸31aの両端をヒンジ部31(支持部)から引き離す方向に作用し、その結果回動軸31aに剪断力が作用する。
例えば、回動軸31aの断面積が小さいような場合には、上記剪断力により回動軸31aが破断する恐れも生じる。そこで、第5実施例では、図10(b)に示すように、締結部材30のヒンジ部31の4箇所から回動軸31aを一体成形し、前記剪断力を4箇所に分散させることより、前記剪断力による回動軸31aの破断を防止するようにしたものである。
また、図10(a)のごとく、ヒンジ部31に1本の回動軸31aの両端を支持するように一体成形する構成では、樹脂成形時に軸両端側のヒンジ部31から溶融樹脂が流動して1本の回動軸31aを成形するので、この回動軸31aの途中にウェルド(成形樹脂が不完全に接合している部分)が発生しやすい。これに反し、図10(b)の第5実施例によれば、樹脂成形時にヒンジ部31から各回動軸31aの先端側へ向かって溶融樹脂が流動するのみで、各回動軸31aが成形されるので、上記ウェルドといった成形不良が生じないという利点もある。
(比較例)図11は比較例を示すもので、締結部材30、40を中心線Aに対して左右非対称の形状に形成している点が第1実施例と相違するのみで、他の点は第1実施例と同じである。本例では、締結部材30、40を左右非対称の形状に形成し、凹溝30b、40bおよび傾斜面30c、40cを軸方向片側のみに設けているので、締結部材30、40は図11に示す特定方向のみで両管部材10、20に組付けることになる。
(第6実施例)図12、13は第6実施例を示すものである。上記した第1〜第5実施例においては互いにヒンジ結合した一対の半円筒状締結部材30、40をその端部において一体に係止することにより、この両締結部材30、40の内周側に配置された雄側管部材10及び雌側管部材20を一体に連結しているが、製造上の寸法バラツキ等により両締結部材30、40の締結部にガタが生じるのは避けられない。
この両締結部材30、40の締結部にガタが生じると、振動により冷媒洩れが発生することがある。そこで、このような冷媒洩れを防止するため、Oリングを2個使用した2重シール構造を採用しているが、冬季低温時には、Oリングの圧縮永久歪みが大となり、2重シールとしてもなお、振動により冷媒洩れが発生する可能性がある。
第6実施例はこのような冷媒洩れを効果的に防止するための具体的構造を提案するものであり、締結部のガタにより発生する雄側管部材10及び雌側管部材20の相対運動(特に傾き)に起因して変動するOリングの圧縮率に着目し、2重シール構造のOリングのうち、内部シールOリング(図12の右側Oリング)60bの配設位置を、Oリング圧縮率が最小となる位置に設定して、上記不具合を解消しようとするものである。
図12、13により第6実施例を具体的に説明すると、両締結部材30、40の締結部には、Oリングを2個使用した2重シール構造を採用しており、本例では締結部の冷媒洩れ経路の内側に位置する内部シールOリング60bと、締結部の冷媒洩れ経路の外側に位置する外部シールOリング60aとにより、2重シール構造が構成されている。
そして、雄側管部材10と雌側管部材20との嵌合部分におけるガタ、およびこの両管部材10、20のフランジ状突出部10a、20aと凹溝30b、40bとのガタにより、両管部材10、20は点Oを頂点として角度θだけ傾く。ここで、雄側管部材10を固定して、雌側管部材20を自由状態として、振動を加えると、雌側管部材20は点Oを頂点とした円錐を軌跡とした運動を行う。内部シールOリング60bは配管継手軸方向において、この円錐軌跡運動の頂点となる位置Oに設定されている。
雌側管部材20が上記点Oを頂点とした円錐軌跡の運動を行うと、上記両Oリング60a、60bの圧縮代は、図12下部のグラフのように変化する。このグラフにおいて、線a、線bはそれぞれ180°相異なる方向に雌側管部材20が傾斜した場合における圧縮代の変化量を示している。上記グラフから理解されるように、本例では、雌側管部材20の円錐軌跡の運動の影響を受けて、外部シールOリング60aの圧縮代は0.17mm変動するが、内部シールOリング60bは円錐軌跡運動の頂点となる位置Oに設定しているため、その圧縮代の変化量はほぼ0となり、最小となる。
図13はOリング圧縮率の変化を示すもので、外部シールOリング60aはその圧縮代が上記の0.17mm範囲で変動するため、圧縮率が実線cで示す範囲で変動し、適正範囲の下限値(10%)より低下してしまうことがある。これに反し、内部シールOリング60bの圧縮率は適正範囲内である略12%の一定値に維持される。
この結果、外部シールOリング60aのシール作用は振動(円錐軌跡運動)により低下することがあっても、内部シールOリング60bは適正な圧縮率を維持することにより、常に良好なるシール作用を維持できる。
(第7実施例)図14は第7実施例を示すものである。上記した第1〜第6実施例においては、互いにヒンジ結合した一対の半円筒状締結部材30、40をその端部において一体に係止することにより、この両締結部材30、40の内周側に配置された雄側管部材10及び雌側管部材20を一体に連結しているが、製造上の寸法バラツキ等により両締結部材30、40の締結部にガタ、位置ズレが生じるのは避けられない。
この両締結部材30、40の締結部のガタ、位置ズレを継手組付時に詰めようとすると、手作業による形状修正等が必要となり、組付作業性を著しく悪化するという問題が生じる。そこで、本例では、図14に示すように、両締結部材30、40の合わせ面300、400において、内周側角部に所定長さ(0.5〜2mm)を持った面取り部301、401を追加することにより、継手組付時の作業性を改善するものである。
本例によれば、雄、雌の両管部材10、20を嵌合した後、一対の締結部材30、40の端部を一体に係止する時、合わせ面300、400の内周側角部に面取り部301、401を形成しているため、両締結部材30、40の内周円形状に多少の位置ズレ等があっても、前記面取り部301、401により両管部材10、20と両締結部材30、40との嵌合位置を両者間の隙間が最小となる位置に自動的に修正できる。
従って、本例によれば、合わせ面300、400に形成した面取り部301、401により、両締結部材30、40の締結作業を容易化できるとともに、両管部材10、20と両締結部材30、40との嵌合隙間を最小化できる効果を発揮できる。なお、上記した実施例では、図6の冷凍サイクルにおいてコンデンサ110とレシーバ120との間の高圧配管P2、P2を連結するための配管用継手装置について説明したが、本発明はこの高圧配管P2、P2以外の他の配管P1、P3、P4、P5、P6の連結部分にも適用できることはもちろんである。
また、本発明は冷媒配管の連結に限らず、種々の用途の流体配管一般に広く適用可能である。
本発明の第1実施例を示す締結部材開放状態での斜視図である。 図1に示す配管用継手装置の側面図である。 本発明の第1実施例を示す断面図である。 本発明の第1実施例の配管組付時の状態を示す要部断面図である。 本発明の第1実施例において、図4と配管組付方向を逆転させた状態を示す要部断面図である。 本発明を適用する自動車用空調装置の冷凍サイクル機器の分解斜視図である。 本発明の第2実施例を示す要部断面図である。 本発明の第3実施例を示す要部断面図である。 本発明の第4実施例を示す要部断面図である。 本発明の第5実施例を示す要部断面図である。 本発明の実施例の比較例を示す要部断面図である。 本発明の第6実施例を示すもので、要部断面図とOリング圧縮代説明図とを組み合わせた図である。 本発明の第6実施例におけるOリング圧縮率説明図ある。 本発明の第7実施例を示す締結部材開放状態での斜視図である。
符号の説明
10…雄側管部材、10a…突出部、20…雌側管部材、20a…突出部、
20c…傾斜面、20d…当接面、30、40…第1、第2の締結部材、
30c、40c…傾斜面、30d、40d…当接面、31、41…ヒンジ部、
32…係合穴部、33…爪、50…係止片、53…係合穴部。

Claims (7)

  1. 一方の配管の端部に設けられた雌側管部材に、他方の配管の端部に設けられた雄側管部材を嵌合させた流体用配管の外側に装着されて両配管を締結する配管用締結部材において、
    前記雌側管部材および前記雄側管部材の外形状に対応した略円弧状の内面形状を有する樹脂製の第1および第2の締結部材を備え、
    この第1および第2の締結部材の一端部は、ヒンジ結合により回動可能に連結されており、
    前記第1および第2の締結部材の他端部は、脱着可能に係止されるように構成されており、
    前記第1および第2の締結部材の内周側に前記雌側管部材および前記雄側管部材の嵌合部を配置して、前記第1および第2の締結部材の他端部を係止することにより前記雌側管部材および前記雄側管部材が連結されるようになっており、
    前記締結部材は、前記雌側管部材に当接する凹溝と、前記雄側管部材に当接する凹溝とを有し、2つの前記凹溝は前記締結部材の軸方向の両側に配置され、前記雄側管部材および前記雌側管部材の嵌合部外形状に対応した形状を前記2つの凹溝の間に有して、前記締結部材は、その軸方向において左右対称の形状に構成されており、
    前記凹溝は、前記雄側管部材に半径方向へ突出して形成された突出部(10a)と嵌合することを特徴とする配管用締結部材。
  2. さらに、前記凹溝は、前記雌側管部材に半径方向へ突出して形成された突出部(20a)と嵌合することを特徴とする請求項1に記載の配管用締結部材。
  3. 前記凹溝は、前記突出部と当接する半径方向に広がる側壁面を有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配管用締結部材。
  4. 2つの流体用配管を連結する配管用継手装置であって、
    前記両配管の一方の配管の端部に設けられた雌側管部材と、
    前記両配管の他方の配管の端部に設けられ、前記雌側管部材に嵌合される雄側管部材と、
    前記雌側管部材および前記雄側管部材の外形状に対応した略円弧状の内面形状を有する第1および第2の締結部材を備え、
    この第1および第2の締結部材の一端部は、ヒンジ結合により回動可能に連結されており、
    前記第1および第2の締結部材の他端部は、脱着可能に係止されるように構成されており、
    前記第1および第2の締結部材の内周側に前記雌側管部材および前記雄側管部材の嵌合部を配置して、前記第1および第2の締結部材の他端部を係止することにより前記雌側管部材および前記雄側管部材が連結されるようになっており、
    前記締結部材は、前記雌側管部材に当接する凹溝と、前記雄側管部材に当接する凹溝とを有し、2つの前記凹溝は前記締結部材の軸方向の両側に配置され、前記雄側管部材および前記雌側管部材の嵌合部外形状に対応した形状を前記2つの凹溝の間に有して、前記締結部材は、その軸方向において左右対称の形状に構成されており、
    前記凹溝は、前記雄側管部材に半径方向へ突出して形成された突出部(10a)と嵌合することを特徴とする配管用継手装置。
  5. さらに、前記凹溝は、前記雌側管部材に半径方向へ突出して形成された突出部(20a)と嵌合することを特徴とする請求項4に記載の配管用継手装置。
  6. 前記凹溝は、前記突出部と当接する半径方向に広がる側壁面を有することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の配管用継手装置。
  7. 前記締結部材が高温クリープ強度の高い樹脂にて成形されていることを特徴とする請求項4から請求項6のいずれか1つに記載の配管用継手装置。
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