JP3864565B2 - 芳香族カルボン酸の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルキル置換基または一部酸化したアルキル置換基を含有するアルキル芳香族化合物を酸素含有ガスにより液相酸化して芳香族カルボン酸を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
芳香族カルボン酸類は基礎化学品として重要であり、特に芳香族ジカルボン酸は繊維、樹脂等の原料として有用である。例えば、テレフタル酸はポリエステル原料として、近年その需要が増大している。
【0003】
芳香族カルボン酸の製造方法としては、一般に酸化反応器において、重金属化合物および臭素化合物を触媒とし、酢酸等の低級脂肪族カルボン酸を含む反応溶媒中で、メチル置換芳香族化合物を分子状酸素含有ガスと接触させて液相酸化する方法が採用されている。このような製造方法では、酸化反応器に、原料としてパラキシレン等のアルキル置換芳香族化合物、溶媒の酢酸および触媒の混合物、ならびに空気等の酸素含有ガスを導入して酸化反応を行い、テレフタル酸等の芳香族カルボン酸を生成させている。
【0004】
このような酸化反応は発熱反応であるので、排ガス中のエネルギーを回収するために、酸化排ガスを加熱し、あるいはさらに燃焼させて膨張機(タービン)に供給し、エネルギーを回収する方法が提案されている(特開平8−1552265号、特表平9−511253号)。膨張機は発電機および空気圧縮機と回転軸を直結することにより、排ガスで発電機を回転させ電力としてエネルギーを回収するほか、空気圧縮機を回転させて酸素含有ガスの供給に利用している。
【0005】
このような方法では、運転開始に際しては発電機を電動機として用い、発電機に電力供給して回転させることにより空気圧縮機を回転させ、圧縮空気を酸素含有ガスとして酸化反応器に供給して酸化反応を行う。反応が進行して排ガスが排出されるようになると、膨張機によりエネルギーが回収され、その回転力により空気圧縮機および発電機が回転し、外部からの電力の供給は不要になる。
【0006】
このように従来の方法では膨張機によりエネルギーを回収して空気圧縮機および発電機を回転することにより、低エネルギー、低コストで反応を行うことができるが、運転開始時には電力を供給して立ち上げる必要がある。ところが発電機に直結した空気圧縮機と膨張機を回転させるためには相当量の電力を必要とし、そのために大型の給電設備が必要となる。このような大型の給電設備は運転開始時のみに必要となるだけであり、常時は使用しないため、投資効率が悪いという問題点がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、小容量の給電設備を用いて少ない電力の使用で、酸化反応を立ち上げることができ、しかも立ち上げ後はエネルギーを回収して効率よく反応を行うことができる芳香族カルボン酸の製造方法を得ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は次の芳香族カルボン酸の製造方法である。
(1) 反応器中で脂肪族カルボン酸を含む反応溶媒中、酸化触媒の存在下、アルキル芳香族化合物を酸素含有ガスで液相酸化して芳香族カルボン酸を製造する方法において、
電動機を兼用する発電機、反応器に酸素含有ガスを供給する圧縮機、およびガス膨張により回転力を得る膨張機の回転軸を連結し、
電動機を兼用する発電機に給電して圧縮機を回転させ、その回転により加圧された酸素含有ガスを加熱し、膨張機で膨張させて回転力を得、
圧縮機で加圧された酸素含有ガスの一部を反応器に供給して酸化反応を開始し、
反応開始後は排ガスを膨張機に導入してエネルギーを回収し、発電機への給電を停止するとともに発電を行い、
加圧された酸素含有ガスの反応器への供給量を順次多くして膨張機への供給を少なくする芳香族カルボン酸の製造方法。
(2) 反応器から酸化排ガスを蒸留塔に導入して蒸留を行い、反応溶媒を含む留分を反応器に還流するとともに、蒸留塔から排出される排ガスを膨張機に導入してエネルギー回収する上記(1)記載の方法。
(3) 蒸留塔から出る排ガスを凝縮器で冷却して凝縮水を蒸留塔に還流させ、排ガスを膨張機に導入するとともに、新たに発生する水蒸気を蒸気タービンに導入してエネルギー回収する上記(1)または(2)記載の方法。
(4) 圧縮機で加圧した酸素含有ガスを燃焼器に導入し、燃料を燃焼させて加熱し膨張機に導入する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の方法。
(5) 圧縮器で加圧した酸素含有ガスを熱交換器で加熱して膨張機に導入し、膨張機から出るガスを燃焼器で燃焼させる上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の方法。
【0009】
本発明の方法において芳香族カルボン酸を製造するための酸化原料としては、アルキル置換基または一部酸化したアルキル置換基を有する芳香族化合物(以下、単に酸化原料という場合がある)が使用できる。このような芳香族化合物は単環であっても、多環であってもよい。上記アルキル置換基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基およびイソプロピル基等の炭素数1〜4のアルキル基をあげることができる。また一部酸化したアルキル基としては、例えばアルデヒド基、アシル基、カルボキシル基およびヒドロキシアルキル基等をあげることができる。
【0010】
アルキル置換基を有する芳香族化合物、すなわちアルキル置換芳香族炭化水素の具体的なものとしては、例えばm−ジイソプロピルベンゼン、p−ジイソプロピルベンゼン、m−シメン、p−シメン、m−キシレン、p−キシレン、トリメチルベンゼン類およびテトラメチルベンゼン類等の炭素数1〜4のアルキル基を2〜4個有するジもしくはポリアルキルベンゼン類;ジメチルナフタレン類、ジエチルナフタレン類およびジイソプロピルナフタレン類等の炭素数1〜4のアルキル基を2〜4個有するジもしくはポリアルキルナフタレン類;ジメチルビフェニル類等の炭素数1〜4のアルキル基を2〜4個有するポリアルキルビフェニル類などをあげることができる。
【0011】
また一部酸化したアルキル置換基を有する芳香族化合物は、上記化合物におけるアルキル基が一部酸化されて、前記アルデヒド基、アシル基、カルボキシル基またはヒドロキシアルキル基等に酸化されている化合物である。具体的なものとしては、例えば3−メチルベンズアルデヒド、4−メチルベンズアルデヒド、m−トルイル酸、p−トルイル酸、3−ホルミル安息香酸、4−ホルミル安息香酸および2−メチル−6−ホルミルナフタレン類等をあげることができる。これらは単独で、または2種以上の混合物として用いられる。
【0012】
本発明の方法においては、重金属化合物および臭素化合物が触媒として用いられるが、それらの化合物としては次のようなものが例示される。すなわち、重金属化合物における重金属としては、例えばコバルト、マンガン、ニッケル、クロム、ジルコニウム、銅、鉛、ハフニウムおよびセリウム等をあげることができる。これらは単独で、または組合せて用いることができるが、特にコバルトとマンガンとを組合せて用いるのが好ましい。
このような重金属の化合物としては、例えば酢酸塩、硝酸塩、アセチルアセトナート塩、ナフテン酸塩、ステアリン酸塩および臭化物等をあげることができるが、特に酢酸塩が好ましい。
【0013】
臭素化合物としては、例えば分子状臭素、臭化水素、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化コバルトおよび臭化マンガン等の無機臭素化合物;臭化メチル、臭化メチレン、ブロモホルム、臭化ベンジル、ブロモメチルトルエン、ジブロモエタン、トリブロモエタンおよびテトラブロモエタン等の有機臭素化合物などをあげることができる。これらの臭素化合物も単独で、または2種以上の混合物として用いられる。
【0014】
本発明において、上記重金属化合物と臭素化合物との組合せからなる触媒は、重金属原子1モルに対して臭素原子0.05〜10モル、好ましくは0.1〜2モルの範囲からなるものが望ましい。このような触媒は、反応溶媒中の重金属濃度として通常10〜10000ppm、好ましくは100〜5000ppmの範囲で用いられる。
【0015】
本発明の方法では反応器において、前記触媒の存在下に、低級脂肪族カルボン酸を含む反応溶媒中で、酸化原料となる芳香族化合物を分子状酸素含有ガスによって液相酸化することにより、製品としての芳香族カルボン酸を得る。
【0016】
上記分子状酸素含有ガスとしては、例えば酸素や空気等をあげることができるが、実用的には空気が好ましく用いられる。分子状酸素含有ガスは酸化原料となる芳香族化合物を芳香族カルボン酸に酸化するのに必要な量より過剰に供給する。分子状酸素含有ガスとして空気を使用する場合、酸化原料となる芳香族化合物1kgに対して2〜20Nm3、好ましくは2.5〜15Nm3の割合で反応系に供給するのが望ましい。このような酸素含有ガスは圧縮器で加圧して反応器に供給し、酸化反応を行う。
【0017】
反応溶媒として使用する低級脂肪族カルボン酸の具体的なものとしては、例えば酢酸、プロピオン酸および酪酸等をあげることができる。低級脂肪族カルボン酸は単独で反応溶媒として使用することもできるし、水と混合して混合物の状態で反応溶媒として使用することもできる。反応溶媒の具体的なものとしては、例えば酢酸、プロピオン酸、酪酸およびこれらの混合物、あるいはこれらの低級脂肪族カルボン酸と水との混合物等をあげることができる。これらの中では、酢酸と水との混合物が好ましく、特に酢酸100重量部に対して水1〜20重量部、好ましくは5〜15重量部を混合した混合物が望ましい。
【0018】
酸化反応の温度は通常100〜250℃、好ましくは150〜220℃の範囲が望ましい。また、反応圧力は反応系を液相に保つことができる圧力以上であればよい。
【0019】
このようにして反応させることにより、酸化原料となる芳香族化合物に対応した芳香族カルボン酸が得られる。芳香族カルボン酸の具体的なものとしては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4′−ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;トリメリット酸、トリメシン酸等の芳香族トリカルボン酸;ピロメリット酸等の芳香族ポリカルボン酸などがあげられる。
【0020】
本発明の方法は、芳香族ジカルボン酸、または反応溶媒に不溶もしくは難溶性の芳香族カルボン酸の製造に適用するのが好ましく、特にテレフタル酸の製造に適用するのが好ましい。
【0021】
生成するテレフタル酸等の芳香族カルボン酸は結晶として析出し、スラリーとなるので、このスラリーを反応器から抜き出して固液分離により結晶を回収することにより粗テレフタル酸等の粗生成物が得られる。
こうして得られた粗生成物の結晶中には酸化反応中間体や不純物が同伴しており、粗生成物を溶解し、酸化処理、還元処理等の精製工程を経てテレフタル酸等の結晶を析出させると、結晶を含むスラリーが得られる。このようなスラリーから結晶を回収すると、精製テレフタル酸等の精製物が得られる。
【0022】
上記の酸化反応においては、反応器の上部に連結した蒸留塔(高圧蒸留塔)に酸化排ガスを導入し、反応器の発熱を利用して蒸留を行うのが好ましく、この場合反応溶媒を含む留分を塔底から反応器に還流し、水および非凝縮性のガスを塔頂から排出する。蒸留塔としては特開昭54−14098号に示すように反応器から独立したものでもよく、特開平6−279353号に示すように反応器の上部に設置されるものでもよい。また蒸留塔は棚段塔でもよいが、充填塔が好ましく、この場合芳香族カルボン酸の結晶や触媒のような微細固形物を捕集するための手段、例えば固形物捕集トレイを充填層の下側に設けるものが好ましい。
【0023】
このような蒸留塔で蒸留を行うことにより、酸化排ガスに伴って排出される反応溶媒を含む留分が反応器に還流する。この留分は反応溶媒のほか未反応のアルキル芳香族化合物、生成した芳香族カルボン酸、触媒等が濃縮された状態で塔底液として反応器に還流する。このうち芳香族カルボン酸結晶や触媒等の固形物や沸点の高い成分は蒸留塔下部で捕捉され、あるいは留出し、沸点の低い脂肪族カルボン酸等の反応溶媒は比較的上部で留出する。
【0024】
このような留分はそのまま反応器に還流されるが、蒸留塔に液抜出部を設けることにより、反応を緊急停止したときに、還流水が大量に酸化反応器に入り反応液を薄めるのを防止することができる。また液抜出部から常時留出分を抜き出して固液分離した結晶の洗浄に利用することもできる。
【0025】
このように蒸留塔を設ける場合、蒸留塔から出る排ガスを凝縮器で冷却水により冷却して排ガス中の水蒸気を凝縮させ、凝縮水を生成させて蒸留塔に還流させることができる。この場合冷却水を蒸発させて新たに水蒸気を発生させ、この水蒸気を蒸気タービンに供給してエネルギーを回収するのが好ましい。凝縮器複数のものを用い、順次排ガスを通過させて段階的に凝縮させることにより、高エネルギーの水蒸気から低エネルギーの水蒸気を分けて得ることができる。
【0026】
凝縮器としてはケトル形のものを用いることにより、水蒸気を発生させるための容器を設けることなく水蒸気を発生させることができる。そして凝集工程から出る排ガス温度を80℃以上とするように凝縮器の温度制御することにより、酢酸メチルその他の不純物の大部分を排ガス中に保持することができ、これにより凝縮水をそのまま蒸留塔へ還流させたり、あるいは結晶の洗浄に用いるなど有効利用が可能になる。
【0027】
本発明においては、反応器から排出される排ガスを直接、もしくはこれを蒸留塔に導入して蒸留を行った後、あるいはさらに凝縮器に導入して凝縮を行った後の排ガスを燃焼等により加熱した状態で膨張機に導入してタービンを回転させて回転エネルギーを回収し、これにより圧縮機を回転させて酸素含有ガスを反応器に供給するほか、発電機を回転させて発電を行うため、発電機、圧縮機および膨張機の回転軸を連結して運転を行う。凝縮器で発生する水蒸気を蒸気タービンに導入してエネルギー回収を行う場合は、さらに蒸気タービンの回転軸も連結して運転を行う。発電機は給電により電動機として使用できるものを用いる。
【0028】
上記のように構成された芳香族カルボン酸製造装置の運転を開始する場合、従来は発電機に給電して電動機として用い、これにより圧縮機を回転させて酸素含有ガスを反応器に供給して酸化反応を開始していたが、この方法では大容量の給電設備が必要となる。このため本発明では、発電機に給電して圧縮機を回転させ、その回転により加圧された酸素含有ガスを加熱し膨張機で膨張させて回転力を得、圧縮機で加圧された酸素含有ガスの一部を反応器に供給して酸化反応を開始し、反応開始後は排ガスを膨張機に導入して回転力を得、発電機への給電を停止するとともに発電を行い、加圧された酸素含有ガスの反応器への供給量を順次多くして膨張機への供給を少なくする。
【0029】
酸素含有ガスの加熱は圧縮機で加圧した酸素含有ガスを燃焼器に導入し、燃料を燃焼させて加熱しこれを膨張機に導入してもよく、また圧縮器で加圧した酸素含有ガスを熱交換器で加熱して膨張機に導入し、膨張機から出るガスを燃焼器で燃焼させてもよい。後者の場合、燃焼排ガスを熱交換器に導入して酸素含有ガスを加熱することができる。燃焼は運転開始時には外部から供給する燃料を燃焼するが、反応の進行に伴って排ガスを燃焼するように構成する。
【0030】
上記の運転開始の際発電機に供給する電力は、装置の定常運転時における駆動動力の1/2以下、好ましくは1/4〜1/2とすることができる。このときの圧縮機出口側の酸素含有ガスの圧力は0.7〜3MPa、好ましくは1〜1.5MPa(ゲージ圧)とすることができる。また酸素含有ガスの加熱温度は300〜1300℃、好ましくは400〜600℃とすることができる。加熱後膨張機へ供給する酸素含有ガスの圧力は0.6〜2.9MPa、好ましくは0.9〜1.4MPaとするのが好ましい。
【0031】
運転開始時の圧縮機で加圧した酸素含有ガスは、全量を加熱して膨張機に供給するのが好ましいが、初めから一部を反応器に供給してもよい。いずれの場合も膨張機により回転エネルギーが得られるに従って、圧縮機で加圧された酸素含有ガスの反応器へ供給する量を順次増加し、膨張機側へ供給する量を少なくする。このとき、膨張機への供給量をゼロにしてもよいが、排ガスの燃焼用の酸素源として少量を供給することもできる。
【0032】
運転開始に際して大量の酸素含有ガスを反応器に導入して反応を立ち上げるには圧縮機の駆動力を大きくする必要が発電機への給電量を大きくする必要があるが、酸素含有ガスを膨張機へ供給するためには少ない駆動力でもよい。このとき膨張機で回収するエネルギーは酸素含有ガスの加熱により得られ、発電機への給電量は小さくてもよい。膨張機によるエネルギー回収が始まると、圧縮機の出力を上げて酸素含有ガスを反応器へ導入することができるとともに、発電機への給電量を少なくすることができる。
【0033】
反応器に酸素含有ガスを導入して反応を行うと、発熱反応により熱が発生し、この熱は蒸気とともに排ガス中に排出される。排ガス中の蒸気は蒸留塔を経て凝縮器で凝縮して新たに水蒸気を発生し、この水蒸気を蒸気タービンに導入してエネルギー回収することができる。排ガスは加熱状態で膨張機に導入して、エネルギーを回収する。このようにして定常運転に移ると、回転力は膨張機および蒸気タービンにより得られ、発電機への給電は停止し、逆に発電により、電力が回収される。
【0034】
上記の方法において、反応器に蒸留塔を接続して蒸留を行うことにより、酢酸等の溶媒を回収することができる。さらに排ガス中の蒸気を凝縮させることにより、復水を還流して効率よく蒸留を行うことができるとともに、膨張機の腐食等の障害を防止することができる。
【0035】
排ガス中に酢酸メチルその他の可燃物が含まれており、これらを燃焼させることにより、排ガスを加熱し、膨張機でエネルギーを回収することができるが、酢酸メチル等の有用物は回収してもよい。燃焼は膨張機に入る前に行ってもよく、また後で行ってもよい。膨張機に入る前に燃焼を行うと、膨張機に入る排ガスを間接的に加温する熱交換器が不要となり、エネルギー効率が高くなる。膨張機を出た後で燃焼を行うと、膨張機に入る排ガスを間接的に加熱する熱交換器が必要であるが、燃焼を常圧で実施でき、かつ低品位の燃料も使用でき、本技術の適用範囲を広げることができる。この場合、膨張機に導入する排ガスは燃焼ガスと熱交換して加熱することが好ましい。
【0036】
【発明の効果】
本発明では、発電機、圧縮機および膨張機の回転軸を連結し、反応開始時に発電機に給電して圧縮機を回転させ、これにより加圧された酸素含有ガスを加熱して膨張機で膨張させて回転力を得、加圧された酸素含有ガスを反応器に導入する量を順次増加して定常運転に移るようにしたので、小容量の給電設備を用いて少ない電力の使用で、酸化反応を立ち上げることができ、しかも立ち上げ後はエネルギーを回収して効率よく反応を行うことができる芳香族カルボン酸の製造方法を得る。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態をテレフタル酸の製造について図面により説明する。図1は実施形態のテレフタル酸の製造方法を示す系統図である。図1において、1は反応器であり、上部に充填層式の蒸留塔2が直接接続し、その出口側に凝縮器3が接続している。蒸気タービン4、発電機5、圧縮機6および膨張機7は共通の回転軸8を形成するようにそれぞれの回転軸が連結されている。9は燃焼器、10は反応室、11は排ガス処理スクラバーである。
【0038】
上記の装置による定常状態におけるテレフタル酸の製造方法は、反応器1にラインL1から原料のアルキル芳香族化合物としてパラキシレン、反応溶媒として酢酸、触媒として重金属化合物および臭素化合物を供給し、ラインL2から酸素含有ガスとして空気を供給し、高温、高圧下に液相酸化を行い、テレフタル酸を生成させる。生成するテレフタル酸は粗テレフタル酸(CTA)結晶として析出して、スラリーが形成され、ラインL3から取り出されて精製装置で精製して高純度テレフタル酸(PTA)が製造される。
【0039】
反応器1の酸化排ガスは高温高圧の状態で蒸留塔2に入り、充填層を通過する間に蒸留が行われる。酸化排ガスに含まれる固形物は下部の固形物捕捉トレイで除去され還流する。蒸留塔2では高沸点留分や副生物が下部で留出し、低沸点留分の酢酸が比較的上部で留出する。これらの留分は固形物とともに塔底液として反応器1に還流する。
【0040】
蒸留塔2の排ガスは凝縮器3を通過する際、シェル側の冷却水によって水蒸気が凝縮し、大部分の凝縮水は蒸留塔2に還流し、一部は反応生成水としてラインL4から取り出され、精製工程におけるリスラリー水や洗浄水等として利用される。凝縮器3では熱交換によりシェル側の冷却水が蒸発して新たに水蒸気が発生する。この水蒸気はラインL5から蒸気タービン4に入ってタービンの回転力としてエネルギーを回収した後、復水器12に入って冷却水で冷却されて復水となり、ラインL6から凝縮器3に冷却水として循環する。
【0041】
凝縮器3で水蒸気を分離した排ガスは、凝縮器3の出口側の温度を30〜150℃、好ましくは80〜120℃に制御することにより、酢酸メチルその他の不純物をガスの状態で保持しており、ラインL7から燃焼器9に導入し、ラインL8から燃料を供給して燃焼することにより加熱する。加熱された排ガスは反応室10に導入して触媒層を通過させて難燃物の酸化を行う。燃焼ガスはラインL9から膨張機7に導入して膨張させタービンの回転力としてエネルギーを回収する。
【0042】
蒸気タービン4および膨張機7は同一の回転軸8に連結してエネルギー回収装置を構成しており、この回転軸8に負荷として発電機5および圧縮機6が連結している。これにより蒸気タービン4および膨張機7で回収した回転エネルギーを利用して圧縮機6を駆動し、ラインL10から供給する空気を圧縮してラインL2から反応器1に酸素含有ガスを供給して酸化反応を行い、また発電機5を回転させて電力としてエネルギーを回収する。
【0043】
膨張機7を出た排ガスはラインL11から排ガス処理スクラバー11に入って洗浄を受け、ラインL12から系外に排出する。排ガス処理スクラバー11では、下段の充填層13aにラインL13から水を散布してガスの冷却を行い、上段の充填層13bにラインL14からギ酸ナトリウム等の還元剤と水酸化ナトリウム等のアルカリを含む吸収液を散布して臭化水素や臭素等の不純物を吸収除去する。下段の水はラインL15からポンプ14により熱交換器15で冷却してラインL13に循環し、一部はラインL16から排出する。上段の吸収液はラインL17からポンプ16によりラインL14に循環する。
【0044】
上記の装置の起動時は、ラインL2に設けた弁21を閉じ、ラインL20に設けた弁22を開き、電動機を兼ねる発電機5に給電して回転させる。これにより圧縮機6を回転させ、ラインL10から供給される空気を加圧してラインL21から燃焼器9に供給する。ここでラインL8から供給される燃料を燃焼させてガスを加熱する。加熱されたガスはラインL9から膨張機7に入ってタービンを回転させ回転力を得る。
【0045】
発電機5に供給する電力は圧縮機を定常運転時の25〜50%の容量で供給できる程度でよく、このときの圧縮機出口側の圧力は1〜1.5MPaとすることができる。その後空気を燃焼により加熱し、膨張機に導入するときの温度は400〜600℃、圧力は0.9〜1.4MPaとすることにより、膨張機7から回転力が得られ、圧縮機6の出力を順次定常運転時の出力に近づけていく。
【0046】
この間任意の時点で弁21を開き、加圧された空気を反応器1に導入して反応を開始する。反応が進行するに従って発熱により多量の水蒸気を含む高温の排ガスが得られ、水蒸気は凝縮器3で凝縮すると同時に新たに水蒸気を発生して蒸気タービンを回転させ、排ガスは燃焼器9で加熱後反応室10で難燃物を酸化して膨張機7に入ってタービンを回転させ、次第に定常運転に移行する。
【0047】
この間弁21の開度を大きくしていくことにより反応器1に供給する空気量は順次増加して行くのが好ましく、これに伴って弁22の開度を小さくしていくのが好ましいが、段階的に切換えてもよい。反応器1への加圧空気の供給は運転開始と同時に行ってもよく、また膨張機7の回転力が増加してから行ってもよい。膨張機7の回転力が発生した後は発電機5への給電は任意の時点で停止してもよいが、膨張機7の回転により発電機5が発電を行い、その出力の増大に伴って給電量が減少するように構成するのが好ましい。
【0048】
燃焼器9への燃料および加圧空気の供給は、定常運転状態では排ガスの燃焼に必要な量を限定で供給すればよく、導入する排ガスの温度が高く、十分な可燃物および酸素を含む場合には供給を停止してもよい。図1のように排ガスを燃焼した後膨張機7に導入してエネルギーを回収する場合、膨張機に入る排ガスを間接的に加温する熱交換器が不要となり、エネルギー効率が高まる。
【0049】
図2は他の実施形態のテレフタル酸の製造方法を示す系統図である。この実施形態では凝縮器3は複数段の凝縮器3a、3b、3cから構成され、また膨張機7のガス流の後流側に燃焼炉18が設けられ、排ガスを熱交換器19で燃焼ガスにより加熱して膨張機7でエネルギーを回収した後燃焼炉18で触媒を用いず700〜1300℃の高温で燃焼させるようにしている点が大きく異なるが、基本的には図1と同様の構成となっている。
【0050】
定常状態におけるテレフタル酸の製造も基本的には図1の場合と同様に行われるが、複数段の凝縮器3a、3b、3cで発生する水蒸気は凝縮器3a側が高温高圧の高エネルギーであり、凝縮器3c側が順次低エネルギーとなっており、それぞれラインL5a、L5b、L5cから蒸気タービン4に入ってタービンの回転力としてエネルギーを回収し、複水器12で復水となった後、ラインL6からそれぞれL6a、L6b、L6cに分流して凝縮器3a、3b、3cに循環する。これによりそれぞれのエネルギー強度に応じて回収を行うことができる。
【0051】
凝縮器3(3c)から出る排ガスはラインL7から熱交換器19に入り、ここで燃焼ガスにより加熱した後、膨張機7で膨張させてエネルギーを回収し、ラインL11から燃焼炉18に導入する。そして必要によりブロアによりラインL18から空気を熱交換器19に送って燃焼ガスで加熱してラインL19から燃焼炉18に供給するとともに、必要によりラインL8から燃料を供給して排ガスを燃焼させる。
【0052】
その燃焼ガスは熱交換器19で排ガス等を加熱した後、排ガス処理スクラバー11で処理してラインL12から排出する。排ガス処理スクラバー11では充填層13にラインL14から吸収液を供給して不純物の吸収を行い、吸収を行った液はラインL16から排出する。高温で燃焼させると大部分が臭化水素となるので水による吸収が可能になり、生成水あるいは水添工程で排出される水により処理可能になる。
【0053】
熱交換器19には復水器12からラインL21を通して復水を供給して加熱により水蒸気化し、その水蒸気はラインL22から弁23を開き蒸気タービン4に供給してエネルギー回収する。ラインL21にはラインL23により精製工程で粗テレフタル酸の溶解の熱源として使用した水蒸気の凝縮水を供給し、同様に加熱して水蒸気化し、得られる水蒸気はラインL24から精製工程に送り、粗テレフタル酸溶解のための熱源に使用する。これらの水蒸気の分配は弁22、24により行う。
【0054】
装置の起動は発電機5に給電して圧縮機6を回転させ、加圧空気をラインL20から弁22を通して熱交換器19に送り、さらに膨張機7を通して、燃焼炉18に導入しここでラインL8から供給する燃料を燃焼させる。この起動時にはラインL19からの低圧の空気は供給してもしなくてもよい。燃焼ガスが燃焼炉18に入ることによりラインL20から供給される加圧空気が加熱されるため、膨張機でエネルギーが回収され、回転力が得られる。また、本システムでは、発電機5に給電しなくても、ブロア17を廻転し、L19から空気、L8から燃料を供給することにより、燃焼炉18の温度をあげ、熱交換器19で、復水器12より戻ってくる水蒸気凝縮水を蒸発させ、水蒸気を発生し、L22より蒸気タービン4を回転させることによっても同様の操作ができる。
【0055】
膨張機7により回転力が得られるようになると、順次弁21の開度を大きくして加圧空気を反応器1に導入して酸化反応を開始する。これに伴って弁22の開度を小さくし、定常運転に移行する。
図2のように排ガスを加熱して膨張機7を通過した後燃焼させることにより、膨張機に入る排ガスを間接的に加温する熱交換器が必要であるが、燃焼を常温で実施でき、かつ低品位の燃料も使用でき、本技術の適用範囲を広げることができる。
【0056】
上記の工程において発生する余剰の水蒸気や電力、回転力等は、製造工程において利用できるほか、他の分野にも利用可能である。また電動機を兼ねる発電機はプラントの非常用の電力を確保するための緊急用の発電機を使用して起動することができる。
【0057】
上記図1および図2のいずれの場合も、小容量の給電設備により、少ない給電量で酸化反応を開始して定常運転に移行することが可能であり、立ち上げ後はエネルギーを回収して効率のよい製造を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態のテレフタル酸の製造方法を示す系統図である。
【図2】他の実施形態のテレフタル酸の製造方法を示す系統図である。
【符号の説明】
1 反応器
2 蒸留塔
3、3a、3b、3c 凝縮器
4 蒸気タービン
5 発電機
6 圧縮機
7 膨張機
8 回転軸
9 燃焼器
10 反応室
11 排ガス処理スクラバー
12 復水器
13、13a、13b 充填層
14、16 ポンプ
15 熱交換器
17 ブロア
18 燃焼炉
19 熱交換器
21、22、23、24 弁
Claims (5)
- 反応器中で脂肪族カルボン酸を含む反応溶媒中、酸化触媒の存在下、アルキル芳香族化合物を酸素含有ガスで液相酸化して芳香族カルボン酸を製造する方法において、
電動機を兼用する発電機、反応器に酸素含有ガスを供給する圧縮機、およびガス膨張により回転力を得る膨張機の回転軸を連結し、
電動機を兼用する発電機に給電して圧縮機を回転させ、その回転により加圧された酸素含有ガスを加熱し、膨張機で膨張させて回転力を得、
圧縮機で加圧された酸素含有ガスの一部を反応器に供給して酸化反応を開始し、
反応開始後は排ガスを膨張機に導入してエネルギーを回収し、発電機への給電を停止するとともに発電を行い、
加圧された酸素含有ガスの反応器への供給量を順次多くして膨張機への供給を少なくする芳香族カルボン酸の製造方法。 - 反応器から酸化排ガスを蒸留塔に導入して蒸留を行い、反応溶媒を含む留分を反応器に還流するとともに、蒸留塔から排出される排ガスを膨張機に導入してエネルギー回収する請求項1記載の方法。
- 蒸留塔から出る排ガスを凝縮器で冷却して凝縮水を蒸留塔に還流させ、排ガスを膨張機に導入するとともに、新たに発生する水蒸気を蒸気タービンに導入してエネルギー回収する請求項1または2記載の方法。
- 圧縮機で加圧した酸素含有ガスを燃焼器に導入し、燃料を燃焼させて加熱し膨張機に導入する請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
- 圧縮器で加圧した酸素含有ガスを熱交換器で加熱して膨張機に導入し、膨張機から出るガスを燃焼器で燃焼させる請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
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