JP3863469B2 - ネットワークシステムにおける課金方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ネットワークシステム、特に、一定期間の通信料金を基本的には固定料金制としているネットワークシステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の一定期間の通信料金を固定料金制としているネットワークシステムでは、固定料金制であるためトラフィック量の如何に関わらず収入が固定化されている。他方、ネットワークの設備は、最繁時のトラフィック量を考慮して敷設される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の一定期間の通信料金を固定料金制としているネットワークシステムでは、トラフィック量に応じた設備投資が困難な状況にあり、特に、トラフィックが集中する最繁時間帯には、ユーザからの通信要求がネットワークのリソース不足のため受け付けられない場合もある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、一定期間の通信料金を固定料金制としているネットワークシステムにおいて、交換機は、宛先までの通信経路のリソース使用率を取得する機能、特別料金表を維持管理する機能、あるいは、特別料金表に基づいてユーザ対応に通信料金を算出して累計する機能、累計した通信料金と固定料金を比較する機能、及び、累計した通信料金が固定料金を上回る場合には当該差分料金を当該ユーザに課す機能を有する構成としている。
ここで、一定期間の通信料金を固定料金制としているとは、例えば、月額X円で使いたい放題等のことである。
また、当該ユーザと当該宛先間の通信経路のリソースとは、例えば交換機におけるプロセッサ、交換処理を行うためのメモリ、あるいは中継回線を意味し、リソース使用率とは、これらの設備の使用率を意味する。
更に、上記通信料金の算出は、予め規定された特別料金表により決定される。そして、当該通信料金の累計が一定期間内で固定料金を超えない場合には当該固定料金が徴収される。
【0005】
本発明による好適実施例は、ネットワークに含まれる交換機が回線使用率等のリソース使用率を検出し、リソース使用率が所定の値を超えるトラフィックが集中している時間において、基本料金以外の特別の使用料を徴収する。これにより、呼損の発生を防止できると共にネットワークのリソース使用率を考慮したネットワークを構築することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面により詳細に説明する。
本発明の実施例を実現するためのネットワーク構成例を図1に示す。ネットワーク1は複数の交換機を有し(図面上2個の交換機2a及び2bだけを示す)、各交換機はそれぞれ複数の端末装置3を収容する。尚、図面上2個の端末装置3a及び3bだけを示す。
【0007】
本発明の実施例を実現するための交換機の一例の構成を図2に示す。図中、11はリソース使用率測定部、12は経路選択部、13は課金情報管理部、14はユーザ回線制御部、15は通信管理部、16はユーザ情報管理部、17は中継回線制御部、18はオベレーティングシステム(OS)を表している。
【0008】
第1の実施例としては、ユーザが宛先を指定して接続を要求すると、システムは当該ユーザと当該宛先との間の通信経路のリソース使用率を収集して当該リソース使用率が一定値を超えている場合には、別途、当該通信に関わる料金を当該ユーザに課す場合の実施例を示す。
【0009】
ユーザは、宛先を指定して端末装置を経由して発交換機に接続を要求する。発交換機では、ユーザ回線制御部14は当該要求を通信管理部15に通知する。通信管理部15は、従来技術と同様に、ユーザが指定した宛先(ABCDEFGHI)を経路選択部12に通知する。経路選択部12では、着交換機決定情報を前記宛先の上位桁で参照して着交換機mを抽出する。例えば、上位桁として、前記ABCDEで着交換機を決定する。ここで、着交換機決定情報の構成例を図3に示す。経路選択部12は、中継経路情報を当該着交換機mで参照して中継交換機b及び交換機間距離を抽出して、更に、空いている中継回線bl及び中継回線使用率を抽出し、当該中継回線blを塞に設定するとともに当該中継交換機、当該交換機間距離、当該中継回線bl及び当該中継回線使用率を通信管理部15に通知する。ここで、中継経路情報の構成例を図4に示す。また、中継回線使用率は、従来技術と同様に、中継回線使用率=使用時間/(使用時間+未使用時間)により算出される。
【0010】
通信管理部は、中継回線制御部17に自交換機と前記中継交換機とを中継回線blを用いて接続するよう要求するとともに、前記中継回線使用率と予め規定されている限界使用率と比較し当該中継回線使用率が限界使用率を超えている場合には、前記交換機間距離を課金情報管理部13に通知する。課金情報管理部13は、課金情報を前記交換機間距離及びOSから取得した時刻を参照して通信時間/単位料金を抽出し、当該通信時間/単位料金を通信管理部15に通知する。ここで、課金情報の構成例を図5に示す。通信管理部15は、当該通信時間/単位料金をユーザ情報管理部16に通知する。ユーザ情報管理部は、当該ユーザのユーザ情報に、前記通信時間/単位料金を中継回線使用率オーバ区間の通信時間/単位料金として格納する。ここで、ユーザ情報の構成例を図6に示す。中継回線制御部17は、当該中継交換機と中継回線bで接続するとともに当該中継交換機に前記宛先番号を通知する。
【0011】
中継交換機は、発交換機の処理と同様に、前記宛先に向けた中継交換機(あるいは、着交換機)及び中継回線を特定すると共に中継回線使用率を抽出して、中継回線の接続を行う。さらに、前記中継回線使用率と予め規定されている限界使用率と比較し限界使用率を超えている場合には、当該中継交換機と後続の中継交換機(あるいは、着交換機)聞の通信時間/単位料金を抽出し、当該通信時間/単位料金を発交換機に通知する。
【0012】
発交換機では、当該通信時間/単位料金を受信すると、当該ユーザのユーザ情報に格納する。以降、着交換機に至るまで同様の処理を行う。
【0013】
着交換機では、通信管理部15は前記宛先をユーザ情報管理部16に通知する。ユーザ情報管理部16は、当該宛先のユーザ情報を参照して収容位置を抽出して当該収容位置を通信管理部15に通知する。通信管理部15は、ユーザ回線制御部14に当該収容位置を通知する。ユーザ回線制御部14は、当該収容位置のユーザヘ着信を通知する。
【0014】
着ユーザが応答すると、着交換機では、通信管理部は前記接続されてきた中継回線と当該ユーザ回線とを接続し、発交換機に接続完了を通知する。発交換機では、当該ユーザのユーザ情報に通信開始時刻としてOSから取得した現在時刻を格納する。以降、ユーザ間での通信が可能となる。
【0015】
ユーザが通信を切断すると、発交換機では、通信管理部15は中継回線制御部17に回線切断の要求を行うとともにユーザ情報管理部16に通知する。中継回線制御部17は、ユーザ回線と中継回線の接続を切断する。ユーザ情報管理部16は、OS18から現在時刻を取得して通信終了時刻とし、また、当該ユーザのユーザ情報に格納されている通信開始時刻及び中継回線使用率オーバ区間の通信時間/単位料金を抽出し、通信終了時刻と通信開始時刻との差分時間を算出し、中継回線使用率オーバ区間毎に当該差分時間と中継回線使用率オーバ区間の通信時間/単位料金と掛け算を行い、中継回線使用率オーバ区間全てについての総和を算出し、当該料金を当該ユーザのユーザ情報の通信料金累計値に加算して格納する。
【0016】
ここで、交換機における通信料金累計処理のフローチャートの例を図7に示す。
【0017】
上記実施例では、リソース使用率として中継回線使用率を利用する場合の例について示したが、交換機におけるプロセッサ、交換処理に利用するメモリ等のリソース使用率を利用する場合については、各中継交換機及び着交換機が、従来技術と同様の方法により測定したプロセッサ使用率、メモリ使用率等のリソース使用率が予め規定されている限界使用率を超えている場合には、当該交換機に先行する交換機一当該交換機に後続する交換機間の通信時間/単位料金を抽出し、当該通信時間/単位料金を発交換機に通知する。なお、発交換機及び着交換機の場合には、当該交換機と直接接続される交換機間の通信時間/単位料金を抽出し、当該通信時間/単位料金を発交換機に通知する。発交換機では、当該通信時間/単位料金を受信すると、当該ユーザのユーザ情報に格納する。
【0018】
また、リソース使用率として、中継回線使用率及び交換機リソース使用率の両者を併用し、どちらかの一方が限界値を超えた場合、あるいは、双方とも限界値を超えた場合、トラフィックが集中した時間帯として上記処理を行う方法も考えられる。
【0019】
第2の実施例では、システムはユーザ対応に前記一定期間の通信毎の通信料金を算出して累計し、当該通信料金の累計が前記固定料金を超えた場合に、当該ユーザから接続の要求があると、システムは前記一定期間内は当該ユーザと当該宛先間の通信経路のリソース使用率を収集して当該リソース使用率が一定値を超えている場合には、別途、当該通信に関わる料金を当該ユーザに課す場合の実施例を示す。
【0020】
ユーザは、宛先を指定して端末装置を経由して発交換機に接続を要求すると、発交換機では、従来技術と同様に、宛先との通信回線の接続処理を行うとともに、着交換機決定情報を参照して通信距離を抽出し、課金情報を当該通信距離で参照して通信時間/単位料金を抽出し、当該通信時間/単位料金をユーザ情報に格納する。
【0021】
ユーザが通信を切断すると、発交換機では、上述した実施例と同様と同様に、通信回線の切断を行うとともに、OSから現在時刻を取得して通信終了時刻とし、また、当該ユーザのユーザ情報に格納されている通信開始時刻及び通信時間/単位料金を抽出し、通信終了時刻と通信開始時刻との差分時間を算出して通信時間/単位料金と掛け算を行い、当該料金を当該ユーザのユーザ情報の通信料金累計値に加算して格納する。
【0022】
ユーザは、宛先を指定して端末装置を経由して発交換機に接続を要求すると、発交換機では、当該ユーザのユーザ情報を参照して通信料金累計値を抽出し、当該通信料金累計値が固定料金を超えている場合には、第1の実施例と同様の処理を行う。当該通信料金累計値が固定料金を超えていない場合には、第1の実施例の別途通信料金の徴収に関する処理は一切行わない。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、一定期間の通信料金を基本的には国定料金制としているネットワークシステムにおいて、ユーザが接続要求した通信経路のリソース使用率が一定値以上のトラフィックが集中した時間帯の場合には別途料金を徴収できるので当該料金をリソース使用率の高い通信経路の設備に投資できるので、ネットワークのリソース使用率を考慮したネットワークが構築でき、ユーザに対しては、呼損のない迅速な接続が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を実現するためのネットワーク構成例を示す図である。
【図2】 本発明の実施例を実現するための交換機の構成例を示す図である。
【図3】 交換機における着交換機決定情報の構成例を示す図である。
【図4】 交換機における中継経路情報の構成例を示す図である。
【図5】 交換機における課金情報の構成例を示す図である。
【図6】 交換機におけるユーザ情報の構成例を示す図である。
【図7】 交換機における通信料金累計処理のフローチャートの例を示す図である。
Claims (3)
- 一定期間の通信料金を基本的には固定料金制としているネットワークシステムにおいて、
ユーザが宛先を指定して接続を要求すると、システムは当該宛先に応じて中継経路を選択し、
システムは、選択された中継経路の中継回線の回線使用率を収集して当該回線使用率が一定値を超えている場合には、当該中継回線の交換機間の通信時間/単位時間を発交換機に通知し、
システムは、中継回線使用率オーバ区間ごとに、通信時間と通信時間/単位時間の掛け算を行い、中継回線使用率オーバ区間全ての総和を算出して、当該料金を当該ユーザの通信料金累計値に加算することを特徴とするネットワークシステムにおける課金方法。 - 一定期間の通信料金を基本的には固定料金制としているネットワークシステムにおいて、
ユーザが宛先を指定して接続を要求すると、システムは当該宛先に応じて中継経路を選択し、
システムは、選択された中継経路の中継交換機のリソース使用率を収集して当該リソース使用率が一定値を超えている場合には、当該中継交換機の前後の交換機間の通信時間/単位時間を発交換機に通知し、
システムは、リソース使用率オーバ区間ごとに、通信時間と通信時間/単位時間の掛け算を行い、リソース使用率オーバ区間全ての総和を算出して、当該料金を当該ユーザの通信料金累計値に加算することを特徴とするネットワークシステムにおける課金方法。 - システムはユーザ対応に前記一定期間の通信毎の通信料金を算出して累計して行き、当該通信料金の累計が前記固定料金を超えた場合には、当該ユーザから接続の要求があると、システムは前記一定期間内は請求項1又は2記載の処理を行うネットワークシステムにおける課金方法。
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JP2002248809A JP3863469B2 (ja) | 2002-08-28 | 2002-08-28 | ネットワークシステムにおける課金方法 |
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