JP3861937B2 - 内燃機関の燃料制御装置 - Google Patents

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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の個体差や経時劣化性、更には燃料性状に拘わることなしに、その内燃機関の始動完了直後における排気性状の悪化を防止し、同時に燃費の向上を図り得る内燃機関の燃料制御装置に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
内燃機関においては、特にその冷態時に燃料噴射弁から噴射された燃料が吸気弁等に付着し、実際に燃焼室内に流入する燃料量が減少してその空燃比がリーン化する。このリーン化に伴う失火の発生は燃焼変動、ひいてはドライバビリティの悪化を招来する。そこで従来では、専ら、内燃機関の冷態時における噴射燃料量を増量補正することで上記問題に対処している。特にこの増量補正は、内燃機関の個体差や経年変化による特性変化を配慮し、その燃料増量割合に余裕を見込んで多めに設定している。一方、噴射燃料量や燃焼温度条件が同じ場合でも、燃料の性状、特にその揮発性の度合によって燃焼室に流入する燃料量が変化する。そこで燃焼変動が生じ易い燃料、つまり揮発性の悪い重質燃料を使用した場合でも燃焼変動が発生することのないように、燃料増量割合を多めに設定することも行われている。
【0003】
ところが内燃機関の特性が良好な場合や、揮発性の高い軽質燃料を使用した場合、上記の如く余裕を見込んで多めに設定された補正増量分だけ、適正な場合に比べて燃料増量割合が過大となり、燃費が悪くなることのみならず、逆に排気性状が悪化する等の新たな問題が生じる。特に内燃機関の暖機運転時における排気ガス中のHCやCOが多くなると言う問題が生じる。
【0004】
そこで従来では、例えば特開平7−34939号公報に示されるように、燃料性状が良好なときにおける空燃比フィードバック制御の目標空燃比をリーン化することで、排気性状や燃費を改善する手法が提唱されている。また特開昭59−158354号公報には、内燃機関の冷態時に増量補正した燃料噴射量の下での失火の有無を判定し、この判定結果に従って失火が発生しない範囲内で上記燃料噴射量を最小化するように、その基本燃料噴射パルス補正値を徐々に修正し、燃料の補正増量を減少させる手法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前者公報に開示される技術は、アイドル運転状態における内燃機関のサージトルクの変化に応じて燃料噴射パルスの補正係数を可変設定し、可変設定された補正係数の下で空燃比フィードバック制御を実行するに過ぎない。この為、内燃機関の始動直後における空燃比をリーン化することは困難である。特に冷態時、つまり内燃機関の暖機運転時で、そのトルクが安定していないときにおける排気性状を十分に改善することはできない。また後者公報に示される技術にあっては、増量補正した燃料噴射量を徐々に減少させるものである。この為、一般的には失火が生じない範囲内で燃料噴射量を最小化するまでに時間が掛かることが否めず、冷態時の始動直後における空燃比をリーン化してその排気性状を改善することは難しい。
【0006】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、内燃機関の個体差や燃料性状に拘わることなしに、冷態時の始動直後からその空燃比を積極的にリーン化することができ、以て燃費の向上のみならず、排気性状の悪化を防ぐことのできる内燃機関の燃料制御装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するべく本発明に係る内燃機関の燃料制御装置は、内燃機関の温度を検出する温度検出手段、前記内燃機関の出力変動を検出する出力変動検出手段、そして検出された機関温度に従って決定される燃料補正値、および検出された出力変動に基づいて決定される変動補正値に従って前記内燃機関への燃料供給量を増量補正する制御手段を具備したものであって、
特に前記制御手段において、前記内燃機関の始動時にその機関温度に応じて該内燃機関への燃料供給量を増量補正した後、燃料補正値および変動補正値の少なくとも一方を前記内燃機関の出力変動に応じて変更制御して上記増量補正した燃料供給量を減量するに際し、
前記内燃機関の始動完了後に空燃比のリーン化に伴う前記内燃機関の出力変動が所定の閾値よりも大きくなるまでの期間における燃料供給量の減量勾配が、上記出力変動が大きくなった後での減量勾配より大きくなるように制御することを特徴としている。
【0008】
即ち、本発明は内燃機関の始動時に該内燃機関に供給する燃料供給量を補正する為の、例えば始動直後増量係数,暖機増量係数,加速/減速補正係数,フィードバック制御開始時間等の燃料補正値を、該内燃機関の温度に応じて決定すると共に、内燃機関の出力変動に応じて該内燃機関への燃料供給量を補正する為の変動補正値を、例えば空燃比を可変する為のリーン化ゲインとリッチ化ゲイン,変動しきい値,補正クリップ値等を用いて可変しながら、その燃料供給量を補正制御するようにしたものである。
【0009】
特に増量補正した燃料供給量に対する減量勾配を、始動完了後の所定時間、具体的には上記増量補正した燃料供給量の低減に伴って徐々に生じる内燃機関の出力変動が所定の閾値(第1の閾値)よりも大きくなるまでの期間において大きく設定することで、予め余裕を見込んで多めに設定された燃料増量分を積極的に低減し、その後、燃料供給量の低減に伴って生じる内燃機関の出力変動が、例えば上記第1の閾値に対して不感帯を見込んで設定した第2の閾値を越えて大きくなった後には前記燃料供給量に対する減量勾配を緩くし、例えば前記出力変動を監視しながら燃料増量分を徐々に低減するように制御することを特徴としている。内燃機関の出力変動が大きくなった後における増量燃料に対する低減の度合については、例えば始動完了後の時間経過に伴って徐々に少なくし、内燃機関の出力変動に応じてその燃料供給量を制御することが好ましい。
【0010】
特に前記制御手段においては、前記出力変動検出手段により検出された出力変動を所定の閾値と比較し、その比較結果に基づいて、例えば出力変動が上記閾値よりも小さいときには前記変動補正値をリーン化補正し、逆に出力変動が閾値よりも大きいときには前記変動補正値をリッチ化補正しながら、始動直後に増量補正された燃料供給量を、その最初の所定期間内において大きな減量勾配の下で積極的に減量し、その後、減量勾配を小さくして燃料供給量を徐々に減少させることを特徴としている。
【0011】
また請求項に記載の発明は、更に前記内燃機関の始動完了後に前記出力変動検出手段により検出された出力変動に基づいて燃料性状を判定する燃料性状判定手段を備え、この燃料性状の判定結果に従って前記燃料供給量の減量勾配の度合を調整することを特徴とするものである。つまり始動時に増量補正した燃料供給量に対する減量勾配を、燃料の性状に応じて可変することで、そのリーン化を積極的に図るようにしたことを特徴としている。
【0012】
更に請求項に記載の発明は、前記制御手段が、更に前記内燃機関の加速時に前記出力変動値に基づいて前記変動補正値を調整して前記内燃機関への燃料供給量を減量させる加速時制御手段を備えることで、燃料噴射量を増大させた加速状態時においても、でき得る限り空燃比をリーン化することを特徴としている。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態に係る内燃機関の燃料制御装置について説明する。
図1は本発明が適用される内燃機関の概略構成を模式的に示す図で、1はシリンダ2を備えた内燃機関(エンジン)である。該シリンダ2にはピストン3が摺動自在に嵌装されており、ピストン3の上面とシリンダ2との間に燃焼室4が形成されている。燃焼室4の上部には、該燃焼室4を吸気通路5に通通させる吸気バルブ6が、また排気通路7に連通させる排気バルブ8がそれぞれ開閉自在に設けられている。
【0014】
しかして吸気通路5の前記吸気バルブ6の上方位置には、エンジン1に対して燃料を供給する為の燃料噴射インジェク夕9が設けられている。更にこの吸気通路5には図示しないアクセルベダルの踏量に連動して吸気流量を制御する為のスロットル弁10が設けられている。また吸気通路5には上記スロットル弁10をバイパスして吸気流量を調整する為のエアバイパス通路11が形成されており、このエアバイパス通路11にはエアバイパス弁12が設けられている。このエアバイパス通路11を介する吸気流量の調整により前記エンジン1のアイドル回転数の調整がなされる。
【0015】
尚、図中13は前記ピストン3のクランクシャフトに連接されて該クランクシャフトの回転角(回転数)を検出するクランク角センサであり、14はエンジン冷却水の温度(内燃機関の温度)を検出する水温センサ、15はエンジンのノッキングを検出するノックセンサである。また16はスロットル弁10に連動し、該スロットル弁10の全閉時にセンシング出力を発生するアイドルスイッチである。
【0016】
さてマイクロプロセッサを主体として構成される電子制御ユニット(ECU)17は、例えば前記クランク角センサ13の出力(SGT信号)からエンジン1の回転数を検出すると共に、前記アイドルスイッチ16の出力、或いは図示しないブーストセンサの出力に基づいて該エンジン1のアイドル状態を検出する。そしてECU17は、例えば前記回転数に従って前記燃料噴射インジェク夕9を介するエンジン1への燃料噴射量を調整したり、またアイドル時に前記回転数に基づいて定められる制御量に従って前記エアバイパス弁12の開度を調整してエアバイパス吸気流量を可変し、エンジン1の回転数を目標アイドル回転数に近付けるべくフィードバック制御を行う。つまりECU17は、基本的には上述した如くエンジン1への燃料噴射量を調整したり、或いはエアバイパス弁12の吸気流量を可変してエンジン回転数をフィードバック制御することで該エンジン1の運転状態(動作)を制御する。
【0017】
基本的には上述した如く構成される内燃機関(エンジン)1において、本発明に係る燃料制御装置は、例えばECU17が持つ機能の一部として、或いは上記ECU17とは独立した専用の制御装置(ECU)として実現される。
この燃料制御装置は、前記水温センサ14からの出力に基づいて内燃機関1の温度を検出する温度検出手段と、前記クランク角センサ13からの出力(SGT信号)に従って内燃機関1の出力変動を検出する出力変動検出手段と、更に内燃機関1の始動時における前記吸気バルブ6等への燃料の付着による燃焼室4への実質的な燃料供給量の減少を補償するべく、前記燃料噴射インジェク夕9を介する燃料噴射(供給)量を増量補正する制御手段とを備えている。
【0018】
特に制御手段においては、検出された機関温度に応じて決定される始動直後増量係数や暖機増量係数,更には加速/減速補正係数,フィードバック制御開始時間等の燃料補正値と、内燃機関1の出力変動に応じて、リーン化ゲインやリッチ化ゲイン,変動しきい値,補正クリップ値等を用いて可変設定される変動補正値とに従い、後述するように燃料供給量を増量補正した後、前記燃料補正値および変動補正値を可変しながらその増量補正分を積極的に減量制御するものとなっている。
【0019】
ここで内燃機関1の始動開始時における燃料供給量の増量補正と、この増量補正された燃料供給量に対する減量制御の基本的な概念について説明すると、内燃機関1における始動開始時における燃料供給量の増量補正は、基本的には機関温度に応じて設定される始動直後増量係数Kasに従い、常態時に供給すべき燃料供給量Tbを基準として増量補正した燃料供給量Tを
T = Tb × K ×(1+Kas)
として決定される。尚、上式においてKは、大気圧補正係数Kap,暖機増量係数Kwup,空燃比係数Ka/f等によって定まる燃料補正係数を示している。また上記始動直後増量係数Kasは、特に冷態時における始動直後における燃料供給量の増量分を決定する重要な要素をなすもので、例えば始動時における内燃機関温度に応じて、吸気バルブ6への燃料付着等を見込んで余裕をもって設定される増量係数である。従って機関温度が比較的高い場合には、上記始動直後増量係数Kasは比較的小さい値として設定され、また内燃機関温度が−10℃のように低い場合には、始動直後増量係数Kasは十分大きい値として設定される。
【0020】
従来一般的には、上記の如く始動時の機関温度に応じて設定される始動直後増量係数Kasに基づいて供給燃料の始動後増量(燃料供給量)を決定した後、暖機運転の時間経過に伴う機関温度の上昇等に応じて減少する補正係数、例えば暖機増量係数Kwupに従って、燃料供給量の補正増量分を徐々に減少させる制御が行われる。
【0021】
これに対して本発明に係る燃料供給量の補正制御は、上記燃料補正値に加えて回転変動係数Krfを導入し、その燃料供給量Tを
T = Tb × K ×(1+Kas)× Krf
として求めることを基本としている。この回転変動係数Krfは、内燃機関1の燃焼状態を示す指標である出力変動(回転変動)に従って決定される変動補正値であり、後述するように角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて、リーン化ゲインやリッチ化ゲイン、更には変動しきい値,補正クリップ値等を用いて可変設定される。
【0022】
ここで内燃機関1の燃焼状態を示す指標である出力変動(回転変動)について説明すると、前記クランク角センサ13から求められるSGT信号におけるSGT(5°)の周期をT(n)とした場合、内燃機関1の回転角速度に相当するSGT信号の角加速度A(n)は、
A(n) ={(1/T(n))−(1/T(n-1))}/ T(n)
として表される。また角加速度A(n)に対する角加速度零点補正値AX(n-1)は、例えばその前後のタイミングにおける角加速度A(n),A(n-2)の平均との差
AX(n-1) = A(n-1)−(A(n)+A(n-2))/2
として示される。すると内燃機関1を構成する複数の気筒における気筒別角加速度変動量Dax(N)は、例えば上記角加速度零点補正値AX(n-1)とその平均とに基づいて
Dax(N) = AX(n-1)− AXave(N)
として求められる。但し、角加速度零点補正値の平均AXave(N)は、各気筒から求められる角加速度零点補正値AX(n-1)をフィルタリング処理した値と、前回までに求められている角加速度零点補正値の平均AXave(N-1)とを荷重平均することによって算出される。従って上記角加速度変動量Dax(N)は、内燃機関1における燃焼変動指数を示すことになる。
【0023】
内燃機関1における燃焼状態を示す情報(出力変動指数)としてこの実施形態で用いる角加速度変動指数Iax-m(N)は、上述した如く算出される角加速度変動量Dax(N)を、そのときの負荷係数、例えば当該気筒における燃料噴射の時間幅(インジェクション・パルス幅)で除算することで、内燃機関1の運転状態を表すエンジン回転数Neや、その出力Peを一義的に表す正規化された指数として求められる。つまり内燃機関1の変動状態を、その変動指数の絶対値として一義的に把握できる情報として上記角加速度変動指数Iax-m(N)が求められる。
【0024】
本発明における燃料制御において、前記燃料供給量Tを決定する上で大きな役割を果たす回転変動係数Krfは、基本的には上記角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて、以下に説明するようにリーン化ゲインGLrfやリッチ化ゲインGRrf、更には変動しきい値Xrf-TH1,Xrf-TH2、補正クリップ値XKrfmin等を用いて可変設定される。
【0025】
即ち、制御手段は内燃機関1の出力状態を示す角加速度変動指数Iax-m(N)と変動しきい値Xrf-TH1とを比較し、角加速度変動指数Iax-m(N)が上記変動しきい値Xrf-TH1より小さい場合には(Iax-m(N) < Xrf-TH1)、燃焼室内における空燃比を更にリーン化するべくリーン化ゲインGLrfを用いて前記回転変動係数Krfを
Krf = Krf − GLrf
として変更補正している。また逆に前記角加速度変動指数Iax-m(N)が、上記変動しきい値Xrf-TH1に対して所定の余裕(不感帯)を以て設定された変動しきい値Xrf-TH2を越えて大きくなったときには(Iax-m(N) ≧ Xrf-TH2)、燃焼室内の空燃比をリーン化し過ぎたと判断し、安定した燃焼を速やかに確保するべくリッチ化ゲインGRrfを用いて前記回転変動係数Krfを、例えば
Krf = Krf +(Xrf-TH1 − Iax-m(N))× GRrf
として補正する。つまりこの場合には、単に一定量のリッチ化ゲインGRrfを加えるのではなく、変動しきい値Xrf-TH1に対して角加速度変動指数Iax-m(N)がオーバーした量(差)に応じた割合を上記リッチ化ゲインGRrfに乗じることでその補正量を可変しながら回転変動係数Krfを変更設定する。
【0026】
このようにして角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて回転変動係数Krfを変更設定しながら内燃機関1に対する燃料供給量Tを制御する本装置によれば、例えば図2に示すように、内燃機関1の始動(クランキング)時に燃料供給量を増量補正した後、角加速度変動指数Iax-m(N)が変動しきい値Xrf-TH1に達するまでの初期期間において前記回転変動係数Krfを一定のリーン化ゲインGLrfの下で徐々に減らし、その空燃比(A/F)をリーン化していくことができる。そしてこのリーン化に伴って回転変動が生じ、前記角加速度変動指数Iax-m(N)が変動しきい値Xrf-TH2を越えた時点においては、上述した回転変動係数Krfを速やかにリッチ化補正してその安定燃焼を確保し、その後、再び前記角加速度変動指数Iax-m(N)に従って回転変動係数Krfをリーン化補正することができる。
【0027】
従ってこのようにして角加速度変動指数Iax-m(N)を監視しながら回転変動係数Krfを可変設定して燃料供給量Tを制御し、始動時に増量補正した燃料量を徐々に低減していく本装置によれば、内燃機関1のアイドリングに伴う温度上昇によってその回転数がほぼ一定に安定化するまでの期間における空燃比をいち早くリーン状態とすることが可能となる。特に角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて回転変動係数Krfをリーン化補正/リッチ化補正しながら、内燃機関1が燃焼不安定状態に陥る直前のレベルを維持し得る程度まで、増量補正した燃料供給量を減量しながらその空燃比をリーン化することが可能となる。
【0028】
尚、このようにして回転変動係数Krfを角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて可変設定するに際し、その変更設定された回転変動係数Krfが極端な係数値とならないように、実際的には機関温度やアイドリング時間等に応じて設定される補正クリップ値XKrfmin等を用いて、上述した如く求められる回転変動係数Krfをクリップ処理することが望ましい。
【0029】
また上述した回転変動係数Krfに基づく燃料供給量の制御(増量補正に対する減量制御)の下で内燃機関1が始動し、その燃焼状態が安定して空燃比のフィードバック制御が開始した後、つまり上記燃料供給量の増量補正制御が不要となった後には、次の増量補正時に備えて前記回転変動係数Krfを徐々に、その規定値である[1]に戻しておくことが望ましい。またこのようにして回転変動係数Krfを規定値[1]に戻しておくことで、通常運転時における燃料供給の制御に該回転変動係数Krfが関与することがなくなる。
【0030】
図3は前述したECU17の一部として組み込まれる燃料制御装置における上述した回転変動係数Krfの変更制御の一連の手順を示すものである。この制御手順について簡単に説明すると、この制御は先ず内燃機関1の燃焼変動指数を示す前述した角加速度変動指数Iax-m(N)を求めることから開始される〔ステップS1〕。次いで該内燃機関1における空燃比(A/F)のフードバック制御が開始されているか否かの判定により〔ステップS2〕、回転変動係数Krfを用いた燃料供給量の制御の必要性が判定される。
【0031】
ちなみに空燃比のフードバック制御が既に開始されている場合には、回転変動係数Krfを用いた燃料供給量の制御が不要なので、回転変動係数Krfが補正なしを示す規定値[1]であるか否かを判定する〔ステップS3〕。そして回転変動係数Krfが規定値[1]でない場合には、上記回転変動係数Krfを徐々に[1]に戻して次回の燃料増量補正処理に備える〔ステップS4〕。
【0032】
これに対して前記空燃比のフードバック制御が開始していない場合には、回転変動係数Krfを用いた燃料供給量の補正制御が必要であると判定される。この場合には、先ず回転変動係数Krfを用いた回転変動補正の制御条件が成立しているか否かを判定する〔ステップS5〕。この回転変動補正の制御条件は、例えば
▲1▼ 始動モード(クランキング)の離脱後、所定の回転変動補正禁止期間が経過しているか
▲2▼ 上記始動モードの離脱後、最初の空燃比フードバック制御が開始する前の期間であるか
▲3▼ 機関温度(エンジン水温)が、運転フィーリングの悪化を招くことのない回転変動補正開始水温に達しているか
▲4▼ エンジン回転数が、所定の回転変動補正判定回転数以下であるか
▲5▼ A/Nが、密度補正なしの回転変動補正判定EV以上であるか
▲6▼ エンジン停止モード(エンスト)でないか
▲7▼ アイドルスイッチがオンであるか
等の条件からなる。
【0033】
このような制御条件が満たされたとき燃料供給量の増量補正に対する回転変動制御を実行するべく、先ず前記角加速度変動指数Iax-m(N)の絶対値、例えば負の値(回転の落ち込み)に着目し、角加速度変動指数Iax-m(N)が[0]以下となった時点を捕らえる〔ステップS6〕。そして回転変動の悪化判定レベルとして設定した第1の変動しきい値Xrf-TH1,およびこの変動しきい値Xrf-TH1に対して所定の不感帯を見込んだ第2の変動しきい値Xrf-TH2と、上記角加速度変動指数Iax-m(N)とを比較判定し〔ステップS7,S8〕、その判定結果に従って回転変動係数Krfをリーン化補正、またはリッチ化補正する。
【0034】
即ち、角加速度変動指数Iax-m(N)が、上記第1の変動しきい値Xrf-TH1より小さい場合には〔ステップS7〕、余裕を見込んで増量した燃料供給量を低減し得ると判断し、燃焼室内における空燃比を更にリーン化するべくリーン化ゲインGLrfを用いて前述した如く前記回転変動係数Krfをリーン化補正する〔ステップS9〕。これに対して前記角加速度変動指数Iax-m(N)が、前記第2の変動しきい値Xrf-TH2を越えている場合には〔ステップS7〕、増量補正した燃料供給量を低減し過ぎであると判断し、燃焼室内における空燃比を速やかにリッチ化して燃焼の安定化を図るべく前述したようにリッチ化ゲインGRrfを用いて前記回転変動係数Krfをリッチ化補正する〔ステップS10〕。
【0035】
このようにして回転変動係数Krfをリーン化補正あるいはリッチ化補正したならば、その補正された回転変動係数Krfが過度なものとなることを避けるべく、前述した如く所定のクリップ値XKrfminにてクリップ処理を施して〔ステップS11〕、最終的な回転変動係数Krfを決定する。
従ってこのような制御手順に従い、角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて回転変動係数Krfを可変設定しながら、その始動時における燃料供給量の増量補正を行う本装置によれば、最初に吸気バルブ6等への燃料の付着による燃焼室4への実質的な燃料供給量の減少を見込み、更に余裕を見込んでオーバー気味に増量補正した燃料供給量を、最初の段階において角加速度変動指数Iax-m(N)が第1の変動しきい値Xrf-TH1に達するまでの間、リーン化ゲインGLrfに従って回転変動係数Krfを低減して減量させるので、その減量勾配を比較的大きく設定することができる。
【0036】
その後、燃料供給量の低減に伴って回転変動が徐々に現れ始め、その角加速度変動指数Iax-m(N)が第2の変動しきい値Xrf-TH2を越えた時点からは、角加速度変動指数Iax-m(N)に応じてリッチ化ゲインGRrfに基づく回転変動係数Krfの増大化と、リーン化ゲインGLrfに従う回転変動係数Krfの低減とを繰り返しながら回転変動係数Krfを変更していくので、燃料供給量の平均的な減量勾配を小さくすることができる。
【0037】
従って余裕を見込んでオーバー気味に増量補正した燃料供給量を、その始動完了後から積極的に減量することが可能となり、その始動完了後における余分な燃料供給量を低減して燃費の向上を図ることが可能となる。即ち、機関温度に応じて設定される燃料補正値に加えて回転変動係数Krfを導入して燃料供給量を制御するので、余裕を見込んで増量補正した燃料分を、その始動完了後から積極的に減量することができる。また燃料の増量分を積極的に低減しながら、燃焼室内のオーバーリッチ化を抑えてリーン化を図るので、その分、排ガス性状を改善することができる等の効果が奏せられる。
【0038】
ところで燃料供給量を制御する上で用いられる燃料補正値としての始動直後増量係数Kasは、前述したように機関温度が低い程、燃料供給量の補正増量を多くするべく、大きな値として初期値設定される。そして初期値設定された始動直後増量係数Kasは、例えば図4に示すようにエンジン始動後、所定の判定閾値Xrf-KasTHに達するまでは予め設定された或る程度減少勾配の高い割合で減少制御され、上記判定閾値Xrf-KasTHを越えた後には、減少勾配を緩くして減少制御されるようになっている。つまり内燃機関温度に関与する燃料補正値である始動直後増量係数Kasは、それ自体、始動直後の初期段階において、大きな減少勾配の下で低減制御され、判定しきい値Xrf-KasTHを越えた後には小さい減少勾配の下で低減制御されるものとなっている。
【0039】
始動直後に増量補正される燃料供給量は、前述したように上記始動直後増量係数Kasにも依存して決定される。従って上述した如くエンジン始動後の時間経過に伴って始動直後増量係数Kasが可変設定されるので、増量補正された燃料供給量は上記始動直後増量係数Kasの低減に伴って減量制御される。特にその初期段階においては始動直後増量係数Kasの低減勾配が大きく設定されているので、その分、燃料供給量が大きな減量勾配の下で低減され、その後、小さく設定された低減勾配の下で燃料供給量の低減が行われる。従ってこのようにして始動直後増量係数Kasを可変制御することによっても、始動直後に余裕を見込んで増量した燃料供給量の余剰分をいち早く低減することが可能となる。
【0040】
一方、本装置ではこのようにして可変設定される始動直後増量係数Kasに関連して、前記回転変動係数Krfの可変制御に用いる前記リーン化ゲインGLrfおよびリッチ化ゲインGRrf自体を、該始動直後増量係数Kasの大きさに応じて可変設定するものとなっている。即ち、リーン化ゲインGLrfおよびリッチ化ゲインGRrfは、上述した始動直後増量係数Kasの減少勾配の切り換えに連動して変更設定されるものとなっている。具体的には始動直後増量係数Kasの大きさ(1+Kas)が所定の判定閾値Xrf-KasTHよりも大きいときには、
GLrf=XKrf-LG1 ,GRrf=XKrf-RG1
として、またその大きさが判定閾値Xrf-KasTHよりも小さくなったときには
GLrf=XKrf-LG2 ( < XKrf-LG1 ),
GRrf=XKrf-RG2 ( < XKrf-RG1 )
としてそれぞれ2段階に設定されるようになっている。
【0041】
つまり図4に示すように始動直後増量係数Kasが大きく、その減少勾配が大きく設定されている場合には、リーン化ゲインGLrfおよびリッチ化ゲインGRrfの値はそれぞれ大きく設定される。そして始動直後増量係数Kasが小さいとき、或いは小さくなり、その減少勾配が小さく設定された場合には、リーン化ゲインGLrfおよびリッチ化ゲインGRrfの値をそれぞれ小さく設定するものとなっている。
【0042】
かくしてこのようにして始動直後増量係数Kasに応じて値が設定されるリーン化ゲインGLrfおよびリッチ化ゲインGRrfを用いて前述した如く回転変動係数Krfを可変制御して、その増量補正された燃料供給量を減量制御する本装置によれば、前記始動直後増量係数Kasの低減による減量効果と相俟って、回転変動係数Krf自体を、その始動完了後の所定期間において大きな減量勾配で減少させるので、始動完了後に余裕を見込んで増量補正した燃料供給量に対する上記始動完了後の所定期間における減量効果が非常に大きい。従って十分な余裕を見込んで増量補正した燃料供給量を、短時間の内に大きく減少させて始動完了直後から積極的にリーン化を図ることが可能となる。特に始動直後増量係数Kasが大きく設定され、増量補正量が大なるときにおける回転変動係数Krfの低減割合(リーン化ゲインGLrf)が大きく設定されているので、空燃比のリーン化を早めることができ、積極的にリーン化を図ることが可能となる。
【0043】
そして前述した如く始動直後増量係数Kasの減量勾配が小さく設定され、またリーン化ゲインGLrfおよびリッチ化ゲインGRrfの値を小さく設定して回転変動係数Krfの変化の度合を小さくした後には小さい減量勾配の下で、前述したように角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて燃料供給量の低減制御が行われることになる。従って増量補正した燃料供給量に対する減量勾配を緩くしながら、内燃機関1の出力変動状態に応じてその増量補正分を極め細かく減量していくことが可能となる。
【0044】
尚、上述した如くして可変設定する回転変動係数Krfについては、前述したように或る条件の下でクリップ処理することが望ましい。具体的には回転変動係数Krfに対する上限値XKrf-maxと、下限値XKrf-minとを設定し、特に下限値XKrf-minについては、例えば図5に示すように所定の周期XKCrf-minTLで、且つ所定の勾配XKrf-minTLの下で徐々にその規定値である[1]に戻すようにすれば良い。即ち、始動直後増量係数Kasが大きい場合には、リーン化を促進するためにそのクリップ値を大きく設定した方が望ましいが、始動直後増量係数Kasが小さくなってきたときには制御の応答遅れに起因する過度なリーン化を抑制するべく、上述したようにクリップ値を徐々に小さくして回転変動係数Krf自体を小さく抑えることが望ましい。
【0045】
また加速時におけるリーンスパイクに対する余裕を持たせるべく、補助的には前述した燃料補正係数に対してもクリップ値を設定することが望ましい。具体的にはその補正係数Kが、例えば前述した始動直後増量係数Kasと、暖機増量係数Kwup,および回転変動係数Krfの積として示されるので、例えば
Kfuel =(1+Kas)×Kwup×Krf
として求められる燃料係数のトータルKfuelが、図6に示すように所定のクリップ値XKfuelを下回らないように制御し、空燃比をストイキオ状態に保つようにすれば良い。このようなクリップ制御を併用すれば、例えば回転変動が小さく、前記始動直後増量係数Kas、および暖機増量係数Kwupがそれぞれ略[1]に設定されているような場合であっても、上記トータルKfuelが[0.1]以下となってリーン化が進みすぎる不具合を未然に防ぐことが可能となる。特にそのリーン化制御の過渡時において燃料余裕がなくなり、これに起因する失火が生じる等の不本意な事態を未然に防ぐことが可能となる。
【0046】
尚、前述した燃料補正制御後の回転変動係数Krfの復帰処理については、例えば図7に示すように、所定の減量勾配係数XrfTLの下で、
Krf ≧ 1.0
の場合には、
Krf(n) = Krf(n-1) − XrfTL
として、また
Krf < 1.0
の場合には、
Krf(n) = Krf(n-1) + XrfTL
として徐々に[1]に戻すようにすれば良い。
【0047】
以上、内燃機関1の始動時における燃料供給量の増量補正とその低減制御について説明したが、内燃機関1の加速時においても燃料供給量が増量される。本発明に係る燃料制御装置においては、この加速時の燃料増量時においても、同様にして角加速度変動指数Iax-m(N)に着目し、回転変動が生じない範囲で余分な燃料増量分を低減してそのリーン化を図るものとなっている。即ち、内燃機関1の加速が検出され、加速増量係数Taclに従って燃料供給量の制御を行う際、角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて設定される加速増量角速度補正係数Kacl-αを導入して増量燃料の減量制御を行い、燃費の向上を図るものとなっている。
【0048】
加速時における加速増量係数Taclは、基本的には前述した大気圧補正係数Kapや、加速増量水温補正係数Kaw,加速増量回転数補正係数Kan等を掛け合わせた係数Kとして決定される。本装置では、このような係数Kに加えて前述した角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて設定される加速増量角速度補正係数Kacl-αを導入し、
Tacl = K × Kacl-α
として加速増量係数Taclを決定するものとなっている。この加速増量角速度補正係数Kacl-αは、常態時においては初期値[1.0]として設定されるものである。
【0049】
加速時における燃料供給量の制御は、この角速度補正係数Kacl-αを前記角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて可変設定して実行され、これによってそのリーン化補正とリッチ化補正とが行われる。即ち、リーン化補正は、角加速度変動指数Iax-m(N)が所定の変動しきい値Xacl-THよりも小さく、その回転変動が殆ど認められないとき、角速度補正係数Kacl-αを
Kacl-α = Kacl-α − Xacl-LG
として、所定の加速増量リーン化ゲインXacl-LGだけ低減することによって行われる。またリッチ化補正は、角速度補正係数Kacl-αの低減によるリーン化に伴って角加速度変動指数Iax-m(N)が前記所定の変動しきい値Xacl-THよりも大きくなったとき、リーン化に伴う回転変動を速やかに抑えるべく、所定の加速増量リッチ化ゲインXacl-RGに従って、
Kacl-α = Kacl-α +(Xacl-TH − Iax-m(N))× Xacl-RG
として角速度補正係数Kacl-αを増大化することによって行われる。
【0050】
このようにして角速度補正係数Kacl-αを、角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて増減制御するに際しても、その補正制御が過度にならないように、例えばその値をクリップ制御することが望ましい。このクリップ制御については、例えば機関温度に応じて設定される下限クリップ値TKacl-αL(wt)と、上限クリップ値TKacl-αH(wt)とに従い、その範囲内に角速度補正係数Kacl-αが納まるように制御すれば良い。
【0051】
このような加速増量に対する燃料供給量の制御によれば、図8に示すように加速モードの突入によって燃料供給量が増量されたとき、過剰な増量分を減量させるべく角速度補正係数Kacl-αが低減制御される。従って加速時に増量した燃料供給量が多少過剰気味であっても、その過剰分が速やかに低減されるので、オーバーリッチな状態が速やかに解消される。そして燃料供給量を低減した分、僅かではあるが燃費の向上が図られることになる。
【0052】
かくして上述したように回転変動係数を導入して、特にその始動時に増量補正した燃料供給量の減量制御を行う本装置によれば、例えば図9に従来の機関温度に基づく燃料補正係数だけによる減量制御に始動直後増量等の変化を対比して示すように、始動完了後の所定期間における回転変動係数Krfの減少勾配を大きく設定して、その補正増量分を短時間の内に積極的に減量させているので、その減量分だけ燃費の向上を図ることができる。しかも上記補正増量分は、予め余裕を見込んで多めに設定したものであり、内燃機関にとっては余剰分となるものであるから、上記の如く減量制御した分だけその空燃比を燃焼が不安定とならない範囲において、つまりストイキオの近傍までリーン化することができる。これ故、暖機時のおけるドライバビリティを確保しながら、上述した燃費の向上と相俟って排ガス性状の悪化を防ぐことが可能となる。
【0053】
しかも初期段階において燃料供給量を大幅に低減し、空燃比を或る程度リーン化した状態の後においては減量勾配を緩く設定した条件下において、角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて回転変動係数Krfを増減制御しながら徐々にその増量補正分を低減するので、内燃機関1を暖機化して空燃比のフィードバック制御が開始する際、その制御の引き渡しを円滑なものとすることができる等の効果が奏せられる。
【0054】
ところで前述した始動時における燃料供給量の増量補正は、内燃機関1の個体性のみならず、使用する燃料の性状をも踏まえて多めに制御される。即ち、内燃機関において使用される燃料の性状は様々であり、一般燃料に比較して揮発性が劣る燃料もある。これ故、始動時における燃料供給量の増量補正は、揮発性の悪い燃料(重質燃料)が用いられる場合も想定して余裕を見込んで多めに増量される。従って増量補正した燃料供給量を前述した如く回転変動係数Krfを導入して減量制御する場合には、実際に使用された燃料の性状に応じて、例えば前記回転変動係数Krfの低減勾配や、そのクリップ値等を変えることが望ましい。
【0055】
そこで本発明者らは、重質燃料を用いた場合と、軽質燃料を用いた場合とにおける内燃機関1の始動特性につき種々調査したところ、図10に示すように始動時における回転速度ENの上昇特性や、エンジン回転の低下分ΔENの積算値ΣΔENにおいて違いがあることを見出した。本発明ではこのような始動特性の違いに着目して燃料性状を判定し、その判定結果に基づいて前述した燃料補正係数や変動補正係数を制御することで、使用する燃料の性状に拘わりなく、その始動時等において増量補正した燃料供給量を効果的に減量制御して、そのリーン化を図るものとなっている。
【0056】
エンジン回転による燃料性状の判別手法の最も簡単なものとしては、その回転上昇速度を直接的に判定することが考えられる。このような手法にて求められる判定結果は、所謂ドライバビリティ指標DIと比較的良い相関がある。しかし内燃機関自体に或る程度の回転変動があるので、そのバラツキが大きくなり、広範囲な温度条件で燃料性状を的確に判断するには問題がある。
【0057】
そこで本発明者らは始動時におけるエンジン回転の平均速度に着目してそのバラツキを吸収し、これを評価したところ、図11に示すように前記ドライバビリティ指標DIと良好な相関があることを見出した。また図12に示すようにエンジン回転の低下分ΔENの積算値ΣΔENを評価した場合においても、前記ドライバビリティ指標DIと良好な相関があることを見出した。
【0058】
本発明に係る燃料制御装置ではこのような知見に基づき、内燃機関1の始動時における上記エンジン回転の平均速度、或いはエンジン回転の低下分の積算値ΣΔENに基づいて燃料の性状を判定し、その上で前述した燃料供給量の補正制御を実行するものとなっている。具体的には、燃料性状の判定結果に従って暖機時の燃料補正係数である前述した始動直後増量係数Kasの減量勾配、暖機増量係数Kwup、更には加速/減速補正係数やフィードバック制御開始時間等を変更している。また同様にして回転変動に関与する補正係数である、前述したリーン化ゲインGLrfやリッチ化ゲインGRrf、回転変動しきい値Xrf-TH1、最大・最小クリップ値XKrf-max,XKrf-min等を変更している。
【0059】
このようにして機関温度に関与する燃料補正係数や、燃焼状態に応じて設定される変動補正係数の制御値を、上述した如く判定される燃料性状に応じて変更した上で、前述した燃料供給量の制御を実行する本装置によれば、その使用燃料の性状に応じた最適制御が可能となる。従って重質燃料を使用した場合には、始動完了後の所定時間における燃料供給量の減量度合を小さく抑えることで、その燃焼の安定化を確保することができる。また軽質燃料を使用した場合には、始動完了後の所定時間における燃料供給量の減量度合を大きくすることで、重質燃料の使用を想定して多めに設定した増量分を効果的に減量することが可能となる。この結果、使用燃料の性状に拘わりなく、その始動時において増量補正した燃料分をいち早く積極的に減量して、ストイキオに近い状態までリーン化して暖機運転することが可能となる。
【0060】
ところで燃料制御に用いる燃料補正係数と変動補正係数とを上述した如く機関温度や燃料性状等に応じて設定するに際しては、例えば図13に示すような手順に従えばよい。
この補正係数の設定手順について簡単に説明すると、この処理は内燃機関1の始動が完了したことを検出して開始される〔ステップS21〕。始動完了直後の状態においては、先ず前述したエンジン回転の平均速度、或いはエンジン回転の低下分の積算値ΣΔENに基づいて使用燃料の性状判定を実行する〔ステップS22〕。そして判定された燃料性状に従って、始動離脱後の制御禁止時間の設定を行い〔ステップS23〕、更に燃料性状に応じたリーン化ゲインGRrfに対する補正係数αの設定〔ステップS24〕、また下限クリップ値XKrf-minに対する補正係数βの設定を行う〔ステップS25〕。
【0061】
しかる後、機関温度としてのエンジン水温を検出し〔ステップS26〕、その検出温度に応じて始動直後増量係数Kasを設定すると共に〔ステップS27〕、下限クリップ値XKrf-minを設定する〔ステップS28〕。そしてこの下限クリップ値XKrf-minを前記補正係数βに基づいて補正し、燃料性状に応じた下限クリップ値β・XKrf-minを求める〔ステップS29〕。次いで増量補正した燃料供給量を減量する為の回転変動係数Krfを、その初期値[1]に設定し〔ステップS30〕、また加速時に増量した燃料供給量を減量補正する為の角速度補正係数Kacl-αを、その初期値[1]に設定する〔ステップS31〕。
【0062】
以上の初期設定処理が完了したならば、次に前記始動直後増量係数Kasが、増量補正なしの状態を示す値[0]でないこと、つまり[0]以上の或る値を持つか否かを判定する〔ステップS32〕。そして始動直後増量係数Kasが或る値を持つ場合には、例えば前述したように或る減少勾配の下で始動直後増量係数Kasを低減する〔ステップS33〕。尚、始動直後増量係数Kasが[0]である場合には、ステップS33に示す始動直後増量係数Kasの低減(テーリング)処理を省略する。
【0063】
次いで前記始動直後増量係数Kasの値に基づいてリーン化ゲインGLrfおよびやリッチ化ゲインGRrfをそれぞれ設定し〔ステップS34〕、特に上記リーン化ゲインGLrfについては前述した補正係数αに従い、その燃料性状に応じて補正する〔ステップS35〕。例えば重質燃料であって、増量補正分の余裕が少ない場合には、補正係数αに従ってリーン化ゲインGLrfを小さ目に補正する。
【0064】
その後、前記下限クリップ値XKrf-minを判定し〔ステップS36〕、その値が[1]を越えるような場合には所定の低減勾配に従って該下限クリップ値XKrf-minを徐々に低減し、前述したようにその規定値である[1]に戻す〔ステップS37〕。尚、下限クリップ値XKrf-minが[1]であるならば、ステップS37に示す下限クリップ値XKrf-minの低減(テーリング)処理を省略する。
【0065】
以上のようにして燃料供給量の補正制御に用いる始動直後増量係数Kasやリーン化ゲインGLrf等が設定されたならば、例えば前述した図3に示す制御手順に従って、角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて回転変動係数Krfを可変設定し、その回転変動係数Krfに基づいて燃料供給量Tを決定する〔ステップS38〕。この燃料供給量Tの決定については、前述したステップS32に示す始動直後増量係数Kasの判定処理を踏まえて繰り返し実行するようにすれば良い。
【0066】
以上、本発明に係る燃料制御装置の一実施形態について説明したように、本装置によれば始動時に余裕を見込んで増量補正された燃料供給量を、その始動完了後から積極的に減量制御することができる。しかも始動直後増量係数Kasに基づいて決定されるリーン化ゲインGLrfを用い、角加速度変動指数Iax-m(N)に応じて回転変動係数Krfを可変設定することで、始動完了直後からいち早くストイキオに近い状態までリーン化するように前記増量補正された燃料供給量を大きな減量勾配で減量し、その後、角加速度変動指数Iax-m(N)を監視しながらその減量制御を実行するので、内燃機関1の個体性や燃料性状に拘わることなしに、その暖機時における燃費を効果的に向上させることができる。
【0067】
またこのような燃料制御によれば、余裕を見込んで多めに増量補正した燃料分を効率的な減量し、その燃焼が不安定化しない程度のリーンな状態で暖機運転することができるので、つまり燃焼に供されることのない余分な燃料分を大幅に少なくすることができるので、例えば図14に示すようにリーン化を図った分、その排ガス性状を改善することができる。
【0068】
尚、図14は形式の異なる内燃機関において、その暖機運転時に前述した回転変動制御によりリーン化を図った場合(●印)と、回転変動制御を施さなかった場合におけるNMHC排出量の違いを示している。また同図(a)は機関温度が25℃の場合、同図(b)は機関温度が10℃の場合を示している。この図14に示されるように、本装置によれば暖機時のドライバビリティを確保した上で、その暖機空燃比をストイキオ近傍間でリーン化することができるので、NMHC排出量を大幅に低減し、排ガス性状の改善を図り得ることが分かる。
【0069】
尚、本発明は上述した実施例に限定されるものではない。例えば前述した始動直後増量係数Kasやリーン化ゲインGLrf等は、内燃機関の形式や、使用対象とする燃料性状の許容範囲等に応じて定めれば良いものである。また増量補正した燃料供給量に対する減量勾配を、始動後の経過時間に応じて変更するようにしても良く、更には角加速度変動指数Iax-m(N)を監視する上での変動しきい値を、燃料性状や始動後の経過時間に応じて変更しながら前述した燃料制御を実行するようにしても良い。その他、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、始動時に余裕を見込んで増量補正した燃料供給量を、回転変動制御を導入して減量制御し、特に始動完了後の所定時間における減量勾配を大きく設定しているので、燃料供給量の余分な増量補正分を、その起動完了後いち早く減量して、ストイキオ近傍まで積極的にリーン化することができる。この結果、暖機時においてもリーン化による燃費の向上を図ることができ、また排ガス性状の改善を図ることができる。しかも機関温度や内燃機関の個体性や経時劣化性に拘わらず、ドライバビリティを確保した上で、その暖機時における燃費と排ガス性状の改善を図ることができる。
【0071】
また請求項に記載の発明によれば使用燃料性状を判定し、その判定結果に従って上記回転変動制御の制御値を可変するので、燃料性状に拘わることなしに暖機時におけるリーン化を積極的に図り得る。更に請求項に記載の発明によれば加速時に増量される燃料供給量に対しても同様にして減量制御するので、加速時においても余分な燃料供給を減らして、そのリーン化を図り得る等の効果が奏せられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される内燃機関の要部概略構成図。
【図2】本発明に係る回転変動制御を用いて実行される燃料供給量の減量制御の概念を示すもので、角加速度(回転)変動指数Iax-m(N)と回転変動係数Krfとの関係を示す図。
【図3】本発明の一実施形態に係る燃料制御装置の基本動作を示すものであって、角加速度変動指数Iax-m(N)に応じた回転変動係数Krfの可変制御手順を示す図。
【図4】回転変動係数Krfの制御に用いられる始動直後増量係数Kasと、リーン化ゲインGLrfおよびリッチ化ゲインGRrfの変化を示す図。
【図5】回転変動係数Krfに対するクリップ上限値XKrf-maxと、クリップ下限値XKrf-minの関係を示す図。
【図6】変動係数Kfuelに対するクリップ値XKfuelの関係を示す図。
【図7】回転変動係数Krfのテーリング処理の概念を示す図。
【図8】加速時における燃料供給量に対する回転変動制御に基づく補正制御の概念を示す図。
【図9】回転変動制御を導入した燃料制御によるリーン化の効果を示す為の、始動直後における内燃機関の挙動と制御係数の変化を示す図。
【図10】始動時における燃料性状に応じたエンジン回転数の上昇および回転低下の変化特性を示す図。
【図11】エンジン回転の平均速度と、ドライバビリティ指標DIとの相関を示す図。
【図12】エンジン回転の低下分ΔENの積算値ΣΔENと、ドライバビリティ指標DIとの相関を示す図。
【図13】燃料制御に用いる燃料補正係数と変動補正係数との、機関温度や燃料性状等に応じた設定手順を示す図。
【図14】暖機運転時におけるNMHC排出量の変化を、回転変動制御によりリーン化を図った場合と、回転変動制御を施さなかった場合とを対比して示す図。
【符号の説明】
1 内燃機関(エンジン)
4 燃焼室
6 吸気バルブ
9 燃料噴射インジェク夕
13 クランク角センサ(SGT信号)
14 水温センサ(機関温度)
17 電子制御ユニット(ECU)
Kas 始動直後増量係数
Krf 回転変動係数
Iax-m(N) 角加速度変動指数
XKrf-min 下限クリップ値
Kacl-α 角速度補正係数
GLrf リーン化ゲイン
GRrf リッチ化ゲイン

Claims (4)

  1. 内燃機関の温度を検出する温度検出手段と、前記内燃機関の出力変動を検出する出力変動検出手段と、前記温度検出手段により検出された機関温度に従って決定される燃料補正値、および前記出力変動検出手段により検出された出力変動に基づいて決定される変動補正値に従って前記内燃機関への燃料供給量を補正する制御手段とを具備し、
    前記制御手段は、前記内燃機関の始動時にその機関温度に応じて該内燃機関への燃料供給量を増量補正した後、前記燃料補正値および変動補正値の少なくとも一方を前記内燃機関の出力変動に応じて変更制御して上記増量補正した燃料供給量を減量するに際し、
    前記内燃機関の始動完了後に空燃比のリーン化に伴う前記内燃機関の出力変動が所定の閾値よりも大きくなるまでの期間における燃料供給量の減量勾配が、上記出力変動が上記閾値よりも大きくなった後での減量勾配より大きくなるように設定することを特徴とする内燃機関の燃料制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記内燃機関の始動完了後に前記出力変動が所定の閾値よりも大きくなるまでの期間には前記燃料補正値と前記変動補正値とを変更して燃料供給量を大きく減少させ、上記出力変動が上記閾値よりも大きくなった後には前記内燃機関の出力変動に応じて前記変動補正値を変更して燃料供給量を徐々に減少させるものである請求項1に記載の内燃機関の燃料制御装置。
  3. 請求項1に記載の内燃機関の燃料制御装置において、
    更に前記内燃機関の始動完了後、前記出力変動検出手段により検出された出力変動に基づいて燃料性状を判定する燃料性状判定手段を備え、
    前記制御手段は、上記燃料性状の判定結果に従って前記燃料供給量の減量勾配の度合を調整することを特徴とする内燃機関の燃料制御装置。
  4. 前記制御手段は、前記内燃機関が加速状態に移行した際、前記出力変動検出手段により検出された出力変動値に基づいて前記変動補正値を調整して前記内燃機関への燃料供給量を減量制御する加速時制御手段を備えていることを特徴とする請求項1または3に記載の内燃機関の燃料制御装置。
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