JP3861267B2 - ステレオカメラ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はステレオカメラに関するものであり、特に、フイルムの画面幅の拡大を図りフイルムを有効活用すると共に、必要なフイルムホルダーの種類を低減し、且つ、マウント作業を容易にしたステレオカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
此種ステレオカメラについて説明する。市販のパトローネ入りの135サイズフイルムで最長のものは36×24モノラル標準フォーマットの画面(1画面相当8孔使用)を36枚撮影するように設計されており、撮影された36枚の画面のパーフォレーションの総孔数は、8×36=288孔となり、更に、前記135サイズフイルムはフイルムの前端と後端に多少の余裕が設けてある。
【0003】
一方、前記135サイズフイルムを使用して、第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2フレームと第4フレームに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラとして、1画面相当でパーフォレーションを7孔使用するものが知られている。
【0004】
該ステレオカメラに於ては、前記135サイズフイルムの288孔相当長内に1画面相当7孔のステレオ写真が288/(7×2)=20・57組、即ち、20組撮影可能であるが、ステレオ写真を20組撮影する場合の総孔数は14×20=280で、孔数にして更に8孔の余裕がある。
【0005】
そこで、R社では、カメラの撮影窓部の幅を、7孔相当の4.735×7=33.145mmよりもわずかに大きい33.5mmに拡大して、左右の撮影窓の中心間距離を33.5×2=67mmに設定している。そして、フイルムの送り量は、奇数番号組の画面を撮影後は1画面分の33.5mm(33.5/4.735=7.075孔相当)送り、偶数番号組の画面を撮影後は、3画面相当分の7.075×3=21.225孔よりも僅かに多い21.925孔相当送っている。従って、4画面に送りを含めた1群の孔数は29孔となる。
【0006】
更に、20組の画面を撮影したときの総使用孔数は29×10=290孔となり、前述の36×24モノラル標準フォーマットの画面を36枚撮影した時の総使用孔数の8×36=288よりも2孔余分に使用する。
【0007】
従って、R社のステレオカメラは、撮影画面幅を拡大して市販の135サイズフイルムを有効に使用する点で優れているが、新たな問題点が発生する。即ち、1画面相当の画面幅(1画面毎に切断したときのフイルム長さ)を33.5mmとしているために撮影画面に対するフイルムのパーフォレーションである孔位置が画面毎に異なった位置となる(各4画面で孔位置が全て異なる。即ち、1画面毎に切断されたフイルムは孔位置の夫々異なる4種類のものとなる)。
【0008】
そして、R社のステレオスライドマウント(US,Pat,No.4,942,684)では、左右夫々のフイルムを任意に位置調整可能であり、撮影画面毎に孔位置が異なっていても調整可能であるが、更に、正確に調整することは困難である。
【0009】
図14は特願平11−273315に記載されるステレオスライドマウント11であり、該ステレオスライドマウント11によって前記R社のステレオカメラで撮影したステレオ写真のマウント時の正確な位置調整が可能である。
【0010】
然しながら、前記ステレオスライドマウント11を使用するには、前記フイルムの撮影画面とフイルムホルダー12L,12Rの窓13L,13Rとを一致させるため、該フイルムを夫々前記フイルムホルダー12L,12Rの所定位置に係止する必要がある。尚、図に於て、14は前記ステレオスライドマウント11の基板となるベースフレームであり、15は該ベースフレーム14に固着して前記フイルムホルダー12L,12Rを摺動自在に遊嵌するカバーフレームである。
【0011】
前述の如く、前記R社のカメラを使用して撮影されたフイルムは画面毎に孔位置が異なる4種類のフイルムとなるため、前記ステレオスライドマウント11を使用するには、4種類のフイルムに対応するフイルムホルダー、即ち、フイルムを係止するためのピン16,16…,17,17…の位置が異なる4種類のフイルムホルダーを用意しなければならない。しかし、例え、4類類のフイルムホルダーを用意し、更に、識別のためのマーキングを付与して使用する場合であっても、実際には使用上の混乱が予想される。
【0012】
そこで、ステレオカメラに於て、フイルムの画面幅の拡大を図り、且つ、フイルムを有効活用すると共に、必要なフイルムホルダーの種類を低減し、且つ、フイルムのマウント作業を容易にするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は上記課題を解決することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、連続するフイルムの第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2コマと第4コマに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラに於て、前記第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成されたステレオカメラ、
及び、連続するフイルムの第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2コマと第4コマに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラに於て、前記第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、マーク記録装置により、前記フイルムの各画面間の境界位置に該フイルム切断のためのマークを記録するように構成したステレオカメラ、
及び、連続するフイルムの第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2コマと第4コマに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラに於て、前記第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、ナンバー記録装置により、前記フイルムの各画面にステレオスライド用コマナンバーを記録するように構成したステレオカメラ、
並びに、連続するフイルムの第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2コマと第4コマに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラに於て、前記第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、マーク記録装置により、前記フイルムの各画面間の境界位置に該フイルム切断のためのマークを記録するように構成し、更に、ナンバー記録装置により、前記フイルムの各画面にステレオスライド用コマナンバーを記録するように構成したステレオカメラを提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図1乃至図13に従って詳述する。図1に於て、21は連続するフイルムであり、該フイルム21の第1コマの画面1Rと第3コマの画面1Lは左右一対の画面として同時に撮影され、次に第2コマの画面2Rと第4コマの画面2Lは左右一対の画面として同時に撮影され、即ち、画面1R−2R−1L−2Lの画面配列順でステレオ写真が撮影される。そして、前記4画面は隣接画面同士が夫々接触状態(ギャップレス)で撮影され(但し、必ずしもギャップレスでなくてもよい)て、以後、同様の画面配列で撮影が繰り返される。
【0015】
更に、前記画面配列で撮影したフイルムを日本特許第2957086号に記載の発明と同様に1画面毎に切断した時の切断後の各フイルム両端部のパーフォレーションの孔形状を開放形状とすると共に、更に、該発明を改良してフイルムを有効利用し、且つ、各画面幅を最大とするフイルムの切断位置は図示の5箇所の切断線Pcl,Pc2,Pc3,Pc4,Pc5で示される位置となる。
【0016】
即ち、中央に位置する切断線Pc3はパーフォレーションとしての孔の中央に設定され、両外端の切断線Pcl及びPc5は、孔の最外端に設定され、そして、両隣の切断線Pc2及びPc4は孔の中心と外端との中間、即ち孔の中心から孔幅×1/4外側の位置に設定される。
【0017】
図2は前記フイルム21と該フイルム21を撮影するためのステレオカメラ22の撮影窓23L,23Rとの対応位置関係を示し、該ステレオカメラ22の左右の窓23L又は23Rの窓幅寸法Wwはフイルム21の7孔相当幅に孔開口幅の1/4を加えた寸法となる。135サイズフイルムの孔のピッチは4.735mmで、孔の開口幅は2mmであるので、窓幅寸法Ww=4.735×7+2×0.25=33.645mmとなり、33.645/4.735=7.1056孔相当となる。これは1画面相当孔数と同孔数となる。そして、左右の画面(カメラの左右の撮影窓23L,23R)の中心間距離は33.645×2=67.29mmとなり、左右の窓23L,23R間のスペース幅WsはWs=67.29−33.645=33.645mm となる。又、4画面の相当孔数は7.1056×4=28.4224となるが、送りを調節することにより、1群の相当孔数は29孔に設定する。従って、第5コマの始端の切断線はPc6になる。
【0018】
図3上図に示す如く前記フイルム21の画面1L,1R,2L,2R上に写る投影像は全て倒立像であり、立体視を可能とするために、図3下図に示す如く、前記フイルム21を1画面毎に切断して180°回転させて正立像の状態に再配置する。
【0019】
そして、図4に示す左右のフイルムホルダー24L,24Rに、例えば、前記図3下図の画面1L,1Rをマウントするが、該画面1Lと1Rとではパーフォレーションである孔位置が異なるので、前記左右フイルムホルダー24L,24Rに突設される前記フイルム21を係止するためのピン25,25…、26,26…位置は、左フイルムホルダー24Lと右フイルムホルダー24Rとの両者間において異なっている(図4においてピン26,26…位置はピン25,25…位置よりも右側に偏っている)。
【0020】
然しながら、図3上図に示す前記フイルム21は前記切断線Pc2とPc4、及び、切断線PclとPc5位置に於て孔位置が夫々対称位置であり、同図の各画面上の切断された孔0,PL1〜PL3と0,PR1〜PR3は切断線Pc3を中心として対称位置にあり対称形となる。
【0021】
図5は、下図に示す奇数組コマナンバーの画面1L,1Rと上図に示す偶数組コマナンバーの画面2L,2Rとを比較するため対向配置したもので前述の理由により下図の画面1L,1Rと上図の画面2L,2Rの切断された孔(0,PL1,PR3,PR2)、(0,PR1,PL3,PL2)形状が等しくなっている。そして、図に於て、下図の奇数組を正常な画面配置とすれば、上図の偶数組は倒立像状態で且つ左右の画面位置が互いに反対となっているが、上図の偶数組を180°回転すれば、正立像となり、且つ、左右の画面配置も正常となる。従って、前記奇数組と偶数組の画面1L,1R及び2L,2Rのフイルム21,21…は同一の前記フイルムホルダー24L,24Rを共用して用いることが可能となる。
【0022】
然しながら、前述のように奇数組と偶数組の画面1L,1R及び2L,2Rのフイルム21,21…で同一の前記フイルムホルダー24L,24Rを使用することが可能であっても、実際に使用する場合、更に、各フイルム21,21…を前記フイルムホルダー24L,24Rの左右のどちら側にどの向きで取り付けるか等の識別が困難である。
【0023】
図6は、ステレオ用フレームナンバー記録装置28,28及びカッティングマーク記録装置29,29…を搭載する既出願のステレオカメラ30を示し、図7は該ステレオカメラ30により撮影されたフイルム31である。
【0024】
該フイルム31の各画面には前記カッティングマーク記録装置29,29…により図2に示す切断線Pcl,Pc2,Pc3,Pc4,Pc5,Pc6に対応する位置にカッティング用のマーク32,32…が露光記録され、且つ、前記フレームナンバー記録装置28,28により1R,2R,1L,2L等のステレオスライド用のコマナンバー33,33…が露光記録される。尚、図6に示す前記カッティングマーク記録装置29,29…右端上下のカッティングマーク記録装置29,29は奇数コマナンバー画面が配置された時のみ露光記録すればよい。
【0025】
前記マーク32,32…が露光記録されることによって、前記切断線Pcl,Pc2,Pc3,Pc4,Pc5,Pc6に対応して前記フイルム31の画面毎に配置される孔位置(孔に対する切断位置)が僅かに異なる位置に配置される。そして、然る時も、該マーク32,32…によって正確に切断位置が視認可能となり、従って、誤切断もなくなり、安全、且つ、正確な切断が可能となる。又、前記フイルム31は、前記コマナンバー33,33…により容易に画面の識別が可能となる。
【0026】
然しながら、図4に示す前記左右のフイルムホルダー24L,24Rは、フイルム係止用ピン25,25…,26,26…の位置が奇数組用と偶数組用とで180度回転対称であり前述のように反転して使用可能ではあるが、係止するフイルム31に対応する奇数用と偶数用の識別が必要となる。例えば、図8は、奇数組のフイルム31をマウントするピン34,34…,35,35…を備えた左右一対のフイルムホルダー36L,36Rで、図4のフイルムホルダー24L,24Rと同一形状であるが、夫々に、「奇数組用(odd number)の左」を表示する識別記号OL、「奇数組用の右」を表示する識別記号ORがマーキングされている。
【0027】
そして、識別記号OL側には奇数組の左である画面1L,3L,5Lのフイルムを取り付ければよく、識別記号OR側には奇数組の右である画面1R,3R,5Rのフイルムを取り付ければよい。尚、図に於て37L,37Rは前記フイルムホルダー36L,36Rの窓である。
【0028】
図9に図示のフイルムホルダー38L,38Rは前記奇数用のフイルムホルダー36L,36Rを上下方向が反対となるように全体を180°回転したもので、該フイルムホルダー36L,36Rの左右位置が互いに反対位置となり、上下方向も反対となっている(従って、前記奇数組用識別記号OL,ORが倒立状態となっている)。
【0029】
このように、前記フイルムホルダー36L,36Rを180°回転させることによって、前記フイルム係止用ピン34、34…及び35、35…の位置も図9に図示のフイルム係止用ピン39,39…及び40,40…のように互いに反対位置となる。そして、前述の奇数用の識別記号OL,ORと反対向きに「偶数組(even number)の左,右」を表示する識別記号EL,ERがマーキングされており、該偶数組用識別記号EL、ERに対して偶数組の左右フイルムを取り付ければよい。尚、図に於て41L,41Rは前記フイルムホルダー38L,38Rの窓である。
【0030】
即ち、該窓41L,41Rの位置に対するフイルム係止用ピン39,39…,40,40…の位置が異なる一対の左右フイルムホルダー38L,38Rを用意し、奇数用、偶数用夫々の左右用の識別記号OL,OR,EL,ERを付与するのみで、奇数組、偶数組夫々の左右の孔位置の異なる4種類のフイルムに対応することが可能となり、共用化を図ることが可能となる。これによって必要なフイルムホルダーの種類を低減でき、又、フイルムホルダーとの組合せ及び配置に関する混乱等の問題は解消され、フイルムのマウント作業は非常に容易なものとなる。
【0031】
図10及び図11に図示のフイルム42,43は、前記フイルム(図1に於て21,図7に於て31)の画面配置とは異なる他の実施形態であり、各1画面の幅は、29孔相当のフイルムを4等分したもので、画面幅を最大限度まで拡張したものであり、4画面で1群を構成する。
【0032】
前述したように、奇数組用のフイルムホルダーと偶数組用のフイルムホルダーとを共用可能とするため、左右用の画面(フイルム)間において孔の位置が対称位置となるように、前記フイルム42は1群である4画面の中央の切断線Pc13を孔中央に位置させ、前記フイルム43は1群としての4画面の中央の切断線Pc23を孔と孔の中間に位置させている。
【0033】
そして、前記フイルム42,43の1画面相当のフイルム切断長は4.735×29/4=34.32875mmとなる。該フイルム42,43の何れの場合も、切断されたフイルムの両端に開放された孔を配置することは不可能となるが、135サイズフイルムは等間隔に多数の孔を有しているので、両端以外の孔を使用して係止すべくフイルムホルダーの対応位置にピンを立設すればよい。
【0034】
更に、前記フイルム21,31,42、43の画面配列に撮影するためのステレオカメラのフイルム送り機構は従来の機構を応用できる。図12は従来型のフイルム送り機構を応用した概念図で(回転ストッパー部の詳細な説明は省略)、前記各フイルムは、該フイルムのパーフオレーションを図示のフイルム送り用スプロケットホイール44に噛み合わせることによって送られる。
【0035】
該スプロケットホイール44の軸上にはピニオン45が連結されていて、ギヤー46と噛合っている。そして、該ギヤー46の軸上には回転ストッパー47が取り付けられ、該回転ストッパー47は円周上に2箇所の溝48及び49を有し、その溝48及び49をストップレバー50で規制することによって、前記フイルムは所定の停止位置に位置決めされる。そして、前記回転ストッパー47が1回転した時に前記フイルムは1群4画面である29孔送られる。
【0036】
その揚合、スプロケットホイール44の歯数を・・・・・・Ns
ピニオン45の歯数を・・・・・・・・・・・・n
ギヤー46の歯数を・・・・・・・・・・・・・N
とすれば、スプロケットホイール44の歯数、ピニオン45の歯数及びギヤー46の歯数の関係は、
n/N=Ns/29 となる。
【0037】
そして、図13に示す如く、前記回転ストッパー47が1回転した時にフイルムは29孔送られるので、ストッパー溝48と49との成す回転角aと回転角bとの比が、奇数組画面撮影後のフイルム送り量と、偶数組画面撮影後のフイルム送り量との等比関係に設定されている。
【0038】
又、現在実用されているフイルム送り装置として、上記の歯車式以外に、フイルムを電気モータ駆動のドラムによって巻き取り、フイルムのパーフオレーションを赤外線センサーによって計数(計測)して停止位置決めする方法があり、この方法も利用することができる。この場合、1画面、3画面の交互送りは、パーフォレーションカウンターを交互送りのプログラムとし、且つ、1画面送った場合のフイルム停止時の孔位置と3画面送った場合のフイルム停止時の孔位置が異なるためセンサーを2箇所に設置する。しかし、赤外線リニアーセンサー等のイメージセンサーを利用すれば、フイルム送り一回毎の停止位置を自由に設定可能であり、又、変更及び微調整することが出来、更に、フイルム停止時直前の送り速度制御等(停止直前に送り速度をスローダウンさせる)も自由に設定可能である。
【0039】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0040】
【発明の効果】
本発明は上記一実施の形態に詳述したように、請求項1記載の発明はステレオカメラに於て、第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成されているので、奇数組と偶数組の画面のフイルムを同一のフイルムホルダーを共用して用いることができ、必要なフイルムホルダーの種類を低減することが可能となる。又、前記配置によってフイルムの画面幅の拡大を図り、且つ、フイルムを有効活用することが可能となる。
【0041】
又、請求項2記載の発明はステレオカメラに於て、第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、マーク記録装置により、フイルムの各画面間の境界位置に該フイルム切断のためのマークを記録するように構成したから、請求項1記載の効果に加え、フイルムの切断を容易、且つ、安全、正確に行える。
【0042】
更に、請求項3記載の発明はステレオカメラに於て、第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、ナンバー記録装置により、フイルムの各画面にステレオスライド用コマナンバーを記録するように構成したので、請求項3記載の効果に加え、フイルムのコマの確認が容易となり、マウント作業が容易となる。
【0043】
更に又、請求項4記載の発明は請求項4記載の発明はステレオカメラに於て、第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、マーク記録装置により、フイルムの各画面間の境界位置に該フイルム切断のためのマークを記録するように構成し、更に、ナンバー記録装置により、前記フイルムの各画面にステレオスライド用コマナンバーを記録するように構成したので、請求項2及び3記載の発明の効果が合わせて達成できる等、正に著大なる効果を奏する発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示し、ステレオカメラで撮影したフイルムの正面図。
【図2】本発明の一実施の形態を示し、ステレオカメラと該ステレオカメラで撮影したフイルムの対応位置関係を示す説明図。
【図3】本発明の一実施の形態を示し、ステレオカメラで撮影したフイルムと該フイルムを切断して再配列したフイルムの正面図。
【図4】本発明の一実施の形態を示し、左右フイルムホルダーの正面図。
【図5】本発明の一実施の形態を示し、切断した奇数組フイルムと該奇数組フイルムとを反対向きに対向させて並べた偶数組フイルムの正面図。
【図6】コマナンバー記録装置とカッティングマーク記録装置を備えたステレオカメラの概念図。
【図7】本発明の一実施の形態を示し、コマナンバーとカッティングマークが記録されたフイルムの正面図。
【図8】本発明の一実施の形態を示し、奇数組用左右フイルムホルダーの正面図。
【図9】本発明の一実施の形態を示し、偶数組用左右フイルムホルダーと奇数組用左右フイルムホルダーとして共用できる左右フイルムホルダーの正面図。
【図10】本発明の他の一実施の形態を示し、1群となる4画面が29孔相当のフイルムを4等分して撮影されるフイルムの正面図。
【図11】本発明の更に他の一実施の形態を示し、1群となる4画面が29孔相当のフイルムを4等分して撮影されるフイルムの正面図。
【図12】ステレオカメラのフイルム送り機構の概念図。
【図13】回転ストッパーの説明図。
【図14】(a)従来例を示し、フロントフレームの底面図。
(b)(a)図の縦断面図。
(c)従来例を示し、左右フイルムホルダーの正面図。
(d)(c)図の縦断面図。
(e)従来例を示し、ベースフレームに左フイルムホルダーを装着した状態を示すステレオスライドマウントの正面図。
(f)(e)図のベースフレームの縦断面図。
【符号の説明】
1L,1R,2L,2R 画面
14 フロントフレーム
21,31,42,43 フイルム
22,30 ステレオカメラ
24L,24R,36L,36R フイルムホルダー
25,26,34,35,39,40 ピン
28 ナンバー記録装置
29 マーク記録装置
32 マーク
33 コマナンバー
38L,38R フイルムホルダー
OL,OR,EL,ER 識別記号
【発明の属する技術分野】
この発明はステレオカメラに関するものであり、特に、フイルムの画面幅の拡大を図りフイルムを有効活用すると共に、必要なフイルムホルダーの種類を低減し、且つ、マウント作業を容易にしたステレオカメラに関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
此種ステレオカメラについて説明する。市販のパトローネ入りの135サイズフイルムで最長のものは36×24モノラル標準フォーマットの画面(1画面相当8孔使用)を36枚撮影するように設計されており、撮影された36枚の画面のパーフォレーションの総孔数は、8×36=288孔となり、更に、前記135サイズフイルムはフイルムの前端と後端に多少の余裕が設けてある。
【0003】
一方、前記135サイズフイルムを使用して、第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2フレームと第4フレームに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラとして、1画面相当でパーフォレーションを7孔使用するものが知られている。
【0004】
該ステレオカメラに於ては、前記135サイズフイルムの288孔相当長内に1画面相当7孔のステレオ写真が288/(7×2)=20・57組、即ち、20組撮影可能であるが、ステレオ写真を20組撮影する場合の総孔数は14×20=280で、孔数にして更に8孔の余裕がある。
【0005】
そこで、R社では、カメラの撮影窓部の幅を、7孔相当の4.735×7=33.145mmよりもわずかに大きい33.5mmに拡大して、左右の撮影窓の中心間距離を33.5×2=67mmに設定している。そして、フイルムの送り量は、奇数番号組の画面を撮影後は1画面分の33.5mm(33.5/4.735=7.075孔相当)送り、偶数番号組の画面を撮影後は、3画面相当分の7.075×3=21.225孔よりも僅かに多い21.925孔相当送っている。従って、4画面に送りを含めた1群の孔数は29孔となる。
【0006】
更に、20組の画面を撮影したときの総使用孔数は29×10=290孔となり、前述の36×24モノラル標準フォーマットの画面を36枚撮影した時の総使用孔数の8×36=288よりも2孔余分に使用する。
【0007】
従って、R社のステレオカメラは、撮影画面幅を拡大して市販の135サイズフイルムを有効に使用する点で優れているが、新たな問題点が発生する。即ち、1画面相当の画面幅(1画面毎に切断したときのフイルム長さ)を33.5mmとしているために撮影画面に対するフイルムのパーフォレーションである孔位置が画面毎に異なった位置となる(各4画面で孔位置が全て異なる。即ち、1画面毎に切断されたフイルムは孔位置の夫々異なる4種類のものとなる)。
【0008】
そして、R社のステレオスライドマウント(US,Pat,No.4,942,684)では、左右夫々のフイルムを任意に位置調整可能であり、撮影画面毎に孔位置が異なっていても調整可能であるが、更に、正確に調整することは困難である。
【0009】
図14は特願平11−273315に記載されるステレオスライドマウント11であり、該ステレオスライドマウント11によって前記R社のステレオカメラで撮影したステレオ写真のマウント時の正確な位置調整が可能である。
【0010】
然しながら、前記ステレオスライドマウント11を使用するには、前記フイルムの撮影画面とフイルムホルダー12L,12Rの窓13L,13Rとを一致させるため、該フイルムを夫々前記フイルムホルダー12L,12Rの所定位置に係止する必要がある。尚、図に於て、14は前記ステレオスライドマウント11の基板となるベースフレームであり、15は該ベースフレーム14に固着して前記フイルムホルダー12L,12Rを摺動自在に遊嵌するカバーフレームである。
【0011】
前述の如く、前記R社のカメラを使用して撮影されたフイルムは画面毎に孔位置が異なる4種類のフイルムとなるため、前記ステレオスライドマウント11を使用するには、4種類のフイルムに対応するフイルムホルダー、即ち、フイルムを係止するためのピン16,16…,17,17…の位置が異なる4種類のフイルムホルダーを用意しなければならない。しかし、例え、4類類のフイルムホルダーを用意し、更に、識別のためのマーキングを付与して使用する場合であっても、実際には使用上の混乱が予想される。
【0012】
そこで、ステレオカメラに於て、フイルムの画面幅の拡大を図り、且つ、フイルムを有効活用すると共に、必要なフイルムホルダーの種類を低減し、且つ、フイルムのマウント作業を容易にするために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は上記課題を解決することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、連続するフイルムの第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2コマと第4コマに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラに於て、前記第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成されたステレオカメラ、
及び、連続するフイルムの第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2コマと第4コマに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラに於て、前記第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、マーク記録装置により、前記フイルムの各画面間の境界位置に該フイルム切断のためのマークを記録するように構成したステレオカメラ、
及び、連続するフイルムの第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2コマと第4コマに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラに於て、前記第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、ナンバー記録装置により、前記フイルムの各画面にステレオスライド用コマナンバーを記録するように構成したステレオカメラ、
並びに、連続するフイルムの第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2コマと第4コマに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラに於て、前記第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、マーク記録装置により、前記フイルムの各画面間の境界位置に該フイルム切断のためのマークを記録するように構成し、更に、ナンバー記録装置により、前記フイルムの各画面にステレオスライド用コマナンバーを記録するように構成したステレオカメラを提供するものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図1乃至図13に従って詳述する。図1に於て、21は連続するフイルムであり、該フイルム21の第1コマの画面1Rと第3コマの画面1Lは左右一対の画面として同時に撮影され、次に第2コマの画面2Rと第4コマの画面2Lは左右一対の画面として同時に撮影され、即ち、画面1R−2R−1L−2Lの画面配列順でステレオ写真が撮影される。そして、前記4画面は隣接画面同士が夫々接触状態(ギャップレス)で撮影され(但し、必ずしもギャップレスでなくてもよい)て、以後、同様の画面配列で撮影が繰り返される。
【0015】
更に、前記画面配列で撮影したフイルムを日本特許第2957086号に記載の発明と同様に1画面毎に切断した時の切断後の各フイルム両端部のパーフォレーションの孔形状を開放形状とすると共に、更に、該発明を改良してフイルムを有効利用し、且つ、各画面幅を最大とするフイルムの切断位置は図示の5箇所の切断線Pcl,Pc2,Pc3,Pc4,Pc5で示される位置となる。
【0016】
即ち、中央に位置する切断線Pc3はパーフォレーションとしての孔の中央に設定され、両外端の切断線Pcl及びPc5は、孔の最外端に設定され、そして、両隣の切断線Pc2及びPc4は孔の中心と外端との中間、即ち孔の中心から孔幅×1/4外側の位置に設定される。
【0017】
図2は前記フイルム21と該フイルム21を撮影するためのステレオカメラ22の撮影窓23L,23Rとの対応位置関係を示し、該ステレオカメラ22の左右の窓23L又は23Rの窓幅寸法Wwはフイルム21の7孔相当幅に孔開口幅の1/4を加えた寸法となる。135サイズフイルムの孔のピッチは4.735mmで、孔の開口幅は2mmであるので、窓幅寸法Ww=4.735×7+2×0.25=33.645mmとなり、33.645/4.735=7.1056孔相当となる。これは1画面相当孔数と同孔数となる。そして、左右の画面(カメラの左右の撮影窓23L,23R)の中心間距離は33.645×2=67.29mmとなり、左右の窓23L,23R間のスペース幅WsはWs=67.29−33.645=33.645mm となる。又、4画面の相当孔数は7.1056×4=28.4224となるが、送りを調節することにより、1群の相当孔数は29孔に設定する。従って、第5コマの始端の切断線はPc6になる。
【0018】
図3上図に示す如く前記フイルム21の画面1L,1R,2L,2R上に写る投影像は全て倒立像であり、立体視を可能とするために、図3下図に示す如く、前記フイルム21を1画面毎に切断して180°回転させて正立像の状態に再配置する。
【0019】
そして、図4に示す左右のフイルムホルダー24L,24Rに、例えば、前記図3下図の画面1L,1Rをマウントするが、該画面1Lと1Rとではパーフォレーションである孔位置が異なるので、前記左右フイルムホルダー24L,24Rに突設される前記フイルム21を係止するためのピン25,25…、26,26…位置は、左フイルムホルダー24Lと右フイルムホルダー24Rとの両者間において異なっている(図4においてピン26,26…位置はピン25,25…位置よりも右側に偏っている)。
【0020】
然しながら、図3上図に示す前記フイルム21は前記切断線Pc2とPc4、及び、切断線PclとPc5位置に於て孔位置が夫々対称位置であり、同図の各画面上の切断された孔0,PL1〜PL3と0,PR1〜PR3は切断線Pc3を中心として対称位置にあり対称形となる。
【0021】
図5は、下図に示す奇数組コマナンバーの画面1L,1Rと上図に示す偶数組コマナンバーの画面2L,2Rとを比較するため対向配置したもので前述の理由により下図の画面1L,1Rと上図の画面2L,2Rの切断された孔(0,PL1,PR3,PR2)、(0,PR1,PL3,PL2)形状が等しくなっている。そして、図に於て、下図の奇数組を正常な画面配置とすれば、上図の偶数組は倒立像状態で且つ左右の画面位置が互いに反対となっているが、上図の偶数組を180°回転すれば、正立像となり、且つ、左右の画面配置も正常となる。従って、前記奇数組と偶数組の画面1L,1R及び2L,2Rのフイルム21,21…は同一の前記フイルムホルダー24L,24Rを共用して用いることが可能となる。
【0022】
然しながら、前述のように奇数組と偶数組の画面1L,1R及び2L,2Rのフイルム21,21…で同一の前記フイルムホルダー24L,24Rを使用することが可能であっても、実際に使用する場合、更に、各フイルム21,21…を前記フイルムホルダー24L,24Rの左右のどちら側にどの向きで取り付けるか等の識別が困難である。
【0023】
図6は、ステレオ用フレームナンバー記録装置28,28及びカッティングマーク記録装置29,29…を搭載する既出願のステレオカメラ30を示し、図7は該ステレオカメラ30により撮影されたフイルム31である。
【0024】
該フイルム31の各画面には前記カッティングマーク記録装置29,29…により図2に示す切断線Pcl,Pc2,Pc3,Pc4,Pc5,Pc6に対応する位置にカッティング用のマーク32,32…が露光記録され、且つ、前記フレームナンバー記録装置28,28により1R,2R,1L,2L等のステレオスライド用のコマナンバー33,33…が露光記録される。尚、図6に示す前記カッティングマーク記録装置29,29…右端上下のカッティングマーク記録装置29,29は奇数コマナンバー画面が配置された時のみ露光記録すればよい。
【0025】
前記マーク32,32…が露光記録されることによって、前記切断線Pcl,Pc2,Pc3,Pc4,Pc5,Pc6に対応して前記フイルム31の画面毎に配置される孔位置(孔に対する切断位置)が僅かに異なる位置に配置される。そして、然る時も、該マーク32,32…によって正確に切断位置が視認可能となり、従って、誤切断もなくなり、安全、且つ、正確な切断が可能となる。又、前記フイルム31は、前記コマナンバー33,33…により容易に画面の識別が可能となる。
【0026】
然しながら、図4に示す前記左右のフイルムホルダー24L,24Rは、フイルム係止用ピン25,25…,26,26…の位置が奇数組用と偶数組用とで180度回転対称であり前述のように反転して使用可能ではあるが、係止するフイルム31に対応する奇数用と偶数用の識別が必要となる。例えば、図8は、奇数組のフイルム31をマウントするピン34,34…,35,35…を備えた左右一対のフイルムホルダー36L,36Rで、図4のフイルムホルダー24L,24Rと同一形状であるが、夫々に、「奇数組用(odd number)の左」を表示する識別記号OL、「奇数組用の右」を表示する識別記号ORがマーキングされている。
【0027】
そして、識別記号OL側には奇数組の左である画面1L,3L,5Lのフイルムを取り付ければよく、識別記号OR側には奇数組の右である画面1R,3R,5Rのフイルムを取り付ければよい。尚、図に於て37L,37Rは前記フイルムホルダー36L,36Rの窓である。
【0028】
図9に図示のフイルムホルダー38L,38Rは前記奇数用のフイルムホルダー36L,36Rを上下方向が反対となるように全体を180°回転したもので、該フイルムホルダー36L,36Rの左右位置が互いに反対位置となり、上下方向も反対となっている(従って、前記奇数組用識別記号OL,ORが倒立状態となっている)。
【0029】
このように、前記フイルムホルダー36L,36Rを180°回転させることによって、前記フイルム係止用ピン34、34…及び35、35…の位置も図9に図示のフイルム係止用ピン39,39…及び40,40…のように互いに反対位置となる。そして、前述の奇数用の識別記号OL,ORと反対向きに「偶数組(even number)の左,右」を表示する識別記号EL,ERがマーキングされており、該偶数組用識別記号EL、ERに対して偶数組の左右フイルムを取り付ければよい。尚、図に於て41L,41Rは前記フイルムホルダー38L,38Rの窓である。
【0030】
即ち、該窓41L,41Rの位置に対するフイルム係止用ピン39,39…,40,40…の位置が異なる一対の左右フイルムホルダー38L,38Rを用意し、奇数用、偶数用夫々の左右用の識別記号OL,OR,EL,ERを付与するのみで、奇数組、偶数組夫々の左右の孔位置の異なる4種類のフイルムに対応することが可能となり、共用化を図ることが可能となる。これによって必要なフイルムホルダーの種類を低減でき、又、フイルムホルダーとの組合せ及び配置に関する混乱等の問題は解消され、フイルムのマウント作業は非常に容易なものとなる。
【0031】
図10及び図11に図示のフイルム42,43は、前記フイルム(図1に於て21,図7に於て31)の画面配置とは異なる他の実施形態であり、各1画面の幅は、29孔相当のフイルムを4等分したもので、画面幅を最大限度まで拡張したものであり、4画面で1群を構成する。
【0032】
前述したように、奇数組用のフイルムホルダーと偶数組用のフイルムホルダーとを共用可能とするため、左右用の画面(フイルム)間において孔の位置が対称位置となるように、前記フイルム42は1群である4画面の中央の切断線Pc13を孔中央に位置させ、前記フイルム43は1群としての4画面の中央の切断線Pc23を孔と孔の中間に位置させている。
【0033】
そして、前記フイルム42,43の1画面相当のフイルム切断長は4.735×29/4=34.32875mmとなる。該フイルム42,43の何れの場合も、切断されたフイルムの両端に開放された孔を配置することは不可能となるが、135サイズフイルムは等間隔に多数の孔を有しているので、両端以外の孔を使用して係止すべくフイルムホルダーの対応位置にピンを立設すればよい。
【0034】
更に、前記フイルム21,31,42、43の画面配列に撮影するためのステレオカメラのフイルム送り機構は従来の機構を応用できる。図12は従来型のフイルム送り機構を応用した概念図で(回転ストッパー部の詳細な説明は省略)、前記各フイルムは、該フイルムのパーフオレーションを図示のフイルム送り用スプロケットホイール44に噛み合わせることによって送られる。
【0035】
該スプロケットホイール44の軸上にはピニオン45が連結されていて、ギヤー46と噛合っている。そして、該ギヤー46の軸上には回転ストッパー47が取り付けられ、該回転ストッパー47は円周上に2箇所の溝48及び49を有し、その溝48及び49をストップレバー50で規制することによって、前記フイルムは所定の停止位置に位置決めされる。そして、前記回転ストッパー47が1回転した時に前記フイルムは1群4画面である29孔送られる。
【0036】
その揚合、スプロケットホイール44の歯数を・・・・・・Ns
ピニオン45の歯数を・・・・・・・・・・・・n
ギヤー46の歯数を・・・・・・・・・・・・・N
とすれば、スプロケットホイール44の歯数、ピニオン45の歯数及びギヤー46の歯数の関係は、
n/N=Ns/29 となる。
【0037】
そして、図13に示す如く、前記回転ストッパー47が1回転した時にフイルムは29孔送られるので、ストッパー溝48と49との成す回転角aと回転角bとの比が、奇数組画面撮影後のフイルム送り量と、偶数組画面撮影後のフイルム送り量との等比関係に設定されている。
【0038】
又、現在実用されているフイルム送り装置として、上記の歯車式以外に、フイルムを電気モータ駆動のドラムによって巻き取り、フイルムのパーフオレーションを赤外線センサーによって計数(計測)して停止位置決めする方法があり、この方法も利用することができる。この場合、1画面、3画面の交互送りは、パーフォレーションカウンターを交互送りのプログラムとし、且つ、1画面送った場合のフイルム停止時の孔位置と3画面送った場合のフイルム停止時の孔位置が異なるためセンサーを2箇所に設置する。しかし、赤外線リニアーセンサー等のイメージセンサーを利用すれば、フイルム送り一回毎の停止位置を自由に設定可能であり、又、変更及び微調整することが出来、更に、フイルム停止時直前の送り速度制御等(停止直前に送り速度をスローダウンさせる)も自由に設定可能である。
【0039】
尚、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。
【0040】
【発明の効果】
本発明は上記一実施の形態に詳述したように、請求項1記載の発明はステレオカメラに於て、第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成されているので、奇数組と偶数組の画面のフイルムを同一のフイルムホルダーを共用して用いることができ、必要なフイルムホルダーの種類を低減することが可能となる。又、前記配置によってフイルムの画面幅の拡大を図り、且つ、フイルムを有効活用することが可能となる。
【0041】
又、請求項2記載の発明はステレオカメラに於て、第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、マーク記録装置により、フイルムの各画面間の境界位置に該フイルム切断のためのマークを記録するように構成したから、請求項1記載の効果に加え、フイルムの切断を容易、且つ、安全、正確に行える。
【0042】
更に、請求項3記載の発明はステレオカメラに於て、第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、ナンバー記録装置により、フイルムの各画面にステレオスライド用コマナンバーを記録するように構成したので、請求項3記載の効果に加え、フイルムのコマの確認が容易となり、マウント作業が容易となる。
【0043】
更に又、請求項4記載の発明は請求項4記載の発明はステレオカメラに於て、第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、マーク記録装置により、フイルムの各画面間の境界位置に該フイルム切断のためのマークを記録するように構成し、更に、ナンバー記録装置により、前記フイルムの各画面にステレオスライド用コマナンバーを記録するように構成したので、請求項2及び3記載の発明の効果が合わせて達成できる等、正に著大なる効果を奏する発明である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示し、ステレオカメラで撮影したフイルムの正面図。
【図2】本発明の一実施の形態を示し、ステレオカメラと該ステレオカメラで撮影したフイルムの対応位置関係を示す説明図。
【図3】本発明の一実施の形態を示し、ステレオカメラで撮影したフイルムと該フイルムを切断して再配列したフイルムの正面図。
【図4】本発明の一実施の形態を示し、左右フイルムホルダーの正面図。
【図5】本発明の一実施の形態を示し、切断した奇数組フイルムと該奇数組フイルムとを反対向きに対向させて並べた偶数組フイルムの正面図。
【図6】コマナンバー記録装置とカッティングマーク記録装置を備えたステレオカメラの概念図。
【図7】本発明の一実施の形態を示し、コマナンバーとカッティングマークが記録されたフイルムの正面図。
【図8】本発明の一実施の形態を示し、奇数組用左右フイルムホルダーの正面図。
【図9】本発明の一実施の形態を示し、偶数組用左右フイルムホルダーと奇数組用左右フイルムホルダーとして共用できる左右フイルムホルダーの正面図。
【図10】本発明の他の一実施の形態を示し、1群となる4画面が29孔相当のフイルムを4等分して撮影されるフイルムの正面図。
【図11】本発明の更に他の一実施の形態を示し、1群となる4画面が29孔相当のフイルムを4等分して撮影されるフイルムの正面図。
【図12】ステレオカメラのフイルム送り機構の概念図。
【図13】回転ストッパーの説明図。
【図14】(a)従来例を示し、フロントフレームの底面図。
(b)(a)図の縦断面図。
(c)従来例を示し、左右フイルムホルダーの正面図。
(d)(c)図の縦断面図。
(e)従来例を示し、ベースフレームに左フイルムホルダーを装着した状態を示すステレオスライドマウントの正面図。
(f)(e)図のベースフレームの縦断面図。
【符号の説明】
1L,1R,2L,2R 画面
14 フロントフレーム
21,31,42,43 フイルム
22,30 ステレオカメラ
24L,24R,36L,36R フイルムホルダー
25,26,34,35,39,40 ピン
28 ナンバー記録装置
29 マーク記録装置
32 マーク
33 コマナンバー
38L,38R フイルムホルダー
OL,OR,EL,ER 識別記号
Claims (4)
- 連続するフイルムの第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2コマと第4コマに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラに於て、前記第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成されたことを特徴とするステレオカメラ。
- 連続するフイルムの第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2コマと第4コマに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラに於て、前記第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、マーク記録装置により、前記フイルムの各画面間の境界位置に該フイルム切断のためのマークを記録するように構成したことを特徴とするステレオカメラ。
- 連続するフイルムの第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2コマと第4コマに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラに於て、前記第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、ナンバー記録装置により、前記フイルムの各画面にステレオスライド用コマナンバーを記録するように構成したことを特徴とするステレオカメラ。
- 連続するフイルムの第1コマと第3コマに左右一対のステレオ画面を撮影し、第2コマと第4コマに次の左右一対のステレオ画面を撮影し、以後、同様の撮影を繰り返すステレオカメラに於て、前記第1コマから第4コマの各画面毎にパーフォレーション位置を夫々異なる位置に配置すると共に、該第1コマから第4コマの長手方向中心を対称中心として左右対称になるように配置して撮影するように構成し、且つ、マーク記録装置により、前記フイルムの各画面間の境界位置に該フイルム切断のためのマークを記録するように構成し、更に、ナンバー記録装置により、前記フイルムの各画面にステレオスライド用コマナンバーを記録するように構成したことを特徴とするステレオカメラ。
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